【SS】【♂トレ】睦み合いの演習

  • 1二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:38:21

    ※画像が表示されていないので建て直しです。
    内容の修正等は行っていません。
    前スレは消せなくなってた。許して。

  • 2二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:38:40

    「シャカール、そろそろ止めにしないか。」
    「……。あと五分。」
    「……機材の予約をしていただろう。」
    「十分後に出りゃ余裕で間に合う。」

    伸びている。と、トレーナーは小さく息を吐いた。二人してソファの上で折り重なるように横たわっていたので、首をぐっと逸らして時計を見た。成程、彼女の言う通りではあるが。

    肌蹴られたそこには、大小様々な捺印が散っている。それらの多くは唇の形をだったり、花びらのような形をしていて、生々しく赤い。女を侍らせ夜を明かしたような風貌だったが、しかし、彼のある種の貞操を奪ったのは、まだ女とも呼べない年頃の少女だった。

    打ち付ける雨が窓ガラスを多い、外界と二人を隔てる。今ここで、助けてと喚いても虚しく木霊するだけで、手を差し伸べてくれる者は居ないだろうと、ふと思った。居るとすれば、

    「痛っ」

  • 3二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:39:13

    吸血鬼のように首筋を貪る彼女一人である。

    「シャカール、痛い。」
    「あァ、悪ィな。」
    「歯がギザギザなんだから加減してくれ。」
    「加減したら残らねェだろうが。」
    「残さないでくれ。俺は明日から何を着れば良いんだ。」
    「ハイネックのセーター。」
    「セーターを着るにはまだ早すぎる。それにいきなりハイネックなんて着たら、首に秘密があると言い触らしているようなものだろ。」
    「言い触らしてやりゃ良いだろ。何なら見せびらかしてやれ。」
    「シャカール……。」

    シャカールは謝罪の代わりにじゅる、と血を啜り、舌で撫ぜた。いつか本当に喰われてしまうかもしれない。

    睦み合いの真似事を始めたのは何時からだったか。言い出したのは、シャカールの方だ。恋仲になろうと言い出したのも、恋と呼ぶには苦く甘ったるいその関係に引きずり込んだのも。

  • 4二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:39:46

    貪欲で狡猾な、獣のような女だった。しかし、トレーナーはそのギラギラとした獣性に惚れたのだ。惚れてしまった。

    時折抱きしめあったり、戯れのように口付けをするだけで満たされていたはずなのに。いつの間にか、こうも浅ましく爛れた情を交わすようになってしまった。或いは、最初から彼女はそのつもりだったのか。トレーナーが知らない内に、数式を組み立て、ゆっくりと、ゆっくりと、言い含めるように解を導き出して行ったのか。トレーナーは、頭は良いがそういったことにはとんと疎いので、さぞ簡単だったことだろう。

    「オイ、まだ時間あんだろ。」
    「え?」

    シャカールはべ、と舌を出した。

    ぽっかり空いた口の中から、あかんべえのように無邪気に突き出されたそれは、淫靡な女の色をしている。

    果たして、彼女の舌はこれ程までに紅いものであっただろうかと思案していると、その舌が、薄いながらもふっくらと柔らかな唇の間を滑り、再び口腔にぬるりと吸い込まれて行った。

  • 5二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:40:18

    「……!」

    トレーナーは、歳の割に無垢で幼くはあったが、その意味する所を理解できないほど愚鈍でも無かった。頬に血を昇らせ、否と首を振る。

    シャカールは笑った。

    丹念に磨かれた鋭利な真珠が、無邪気に顔を覗かせた。

    「ダメだ、ダメだ。そんな不純な」
    「今更何言ってンだよ」

    全く、仰る通りである。
    トレーナーはぐぅ、と呻いた。

    シャカールが肩口に顔を埋める。荒い呼吸が耳を擽り、少ししてかぷりと子猫のように齧り付いた。

    牙とピアスが打つかる。カチカチと無機質な音が鳴り、悪戯っ子の笑い声のように項をくすぐった。

  • 6二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:40:49

    ざわりと背筋が粟立ち、トレーナーは逃れようと身を捩らせた。

    「い、嫌だ。」
    「あァ?」
    「ちぎらないでくれ。」
    「ンなことしねェよ、バカ。」

    柔らかく湿った何かが耳の穴に突っ込まれる。もぞもぞと蠢く舌の愛撫に、堪らず声を上げた。僅かに開いた唇の隙間に指を差し込まれる。少女にしては骨っぽい、痩せたしなやかな指が、容赦なく口内を蹂躙した。

    「ん゛ぅ、う……」

    嘔吐きとも喘ぎとも取れない唸り声が喉から漏れ出す。シャカールは、再び笑った。きゃらきゃらと軽やかな、無邪気な、美しい、あまりにも不釣り合いな笑い声だ。

    汗をかいている筈の彼女の身体は、骨の髄まで蕩けそうな程甘い匂いがした。

    ずっと嗅いでいると、頭の後ろの方がぐっと重たくなって、眩暈がする。気怠く、心地よい感覚は、強烈な癖にどこか懐かしい。

  • 7二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:41:21

    ああ、そうだ。

    眠る寸前の、熱い微睡みによく似ているのだ。

    指が、引き抜かれる。

    「今日は、これで最後にするからよ。」

    頷く間もなく、シャカールは唇を重ねて来た。あやす様に、啄む様に。制服を隔てた肉体は、矢張り熱く湿っていた。いい加減ジャージに着替えないといけないんじゃないか、と小言を与える隙は当然与えられない。

    蜜をたっぷり含んだ舌が乾いた唇をなぞる。

    呼吸すら熟れた果実のような香りがする。大方唇に香水を忍ばせているのだろうけど、彼女はもしや、内臓から何まで普通の生き物とは違うもので出来ているのでは無いかとさえ思われた。

    熱い舌で、口蓋を撫でられると堪らない。

    「しゃかーる、」
    「ん」
    「あつい、も、だめだ、おかしくなる、」

  • 8二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:41:46

    トレーナーの掌が、シャカールの腰を掴む。骨の形をなぞるように、病的なまでに細く括れているのに、なお女の柔らかさは失われていなかった。

    シャカールの手は、トレーナーの頭を掻き混ぜるように撫でた。利口に飼い主を待っていた犬にそうしてやるような撫で方だった。

    どっちが大人なんだか、分かりやしないと思った。しかし、自分はまだまだ子供なのだ。20にもなっていない、酒も飲めない、煙草も吸えない。所詮これは、子供の戯れに過ぎないのかもしれない。どれだけ抱き合っても、唇を重ねても、舌を絡めても、案外笑い飛ばしてもらえるものなのかもしれない。

    トレーナー、なのだろうか。

    今ここにいる俺達は、ただの男女なのではないだろうか。

    この子がいいと彼女を指したあの日のことも、東京優駿を制して彼女よりも泣きじゃくったあの日のことも、全て、全て昨日の事のように思い出せるのに、あの衝撃も感動も、確かに心の底に在るのに。

    全てが夢のような気がして。

    「シャカール。」

  • 9二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:42:06

    名前を呼んだ。

    証明が欲しかった。

    シャカールが唇を離す。

    琥珀色の双眼は鈍い煌めきを放っている。

    絡み合った跡が、唇を彩っていた。

  • 10二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:43:29

    もしかしたら自分の端末だけかもしれない(表示されない画像)けどやっぱりちょっと物足りないというか気持ち悪いので建て直し。こっちは表示されたので満足です。内容はマジで一緒。許して。

  • 11二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:45:37

    い…淫靡…

  • 12二次元好きの匿名さん21/10/14(木) 06:59:24

    見逃してた……不覚……

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています