- 1二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 00:11:20
夢の中で私はスタジオの休憩室にいました
凛世さんの今回の企画は他の事務所の方との共同企画で、何の問題もなく終わりました
凛世さんはスタッフや他のアイドル達に礼儀正しく挨拶を交わしながらプロデューサーさんが待つ休憩室に向かいました
お仕事の終わった後プロデューサーさんに褒めてもらうのは、凛世さんが一番好きな時間だったのです
そして、休憩室からプロデューサーさんと他の事務所のプロデューサーさんの話が凛世さんに聞こえました
「いや~、この前久しぶりに実家に行ったらもう散々でしたよ。これなら行かなきゃ良かった」
「そうですか?何か問題でも……?」
「まあ、僕ももうこの歳ですからね、親が結婚はどうすんだ、孫を見せる気はないのかうるさいんです。こっちの気も知らずになんともまあ」
「それは気まずいですね…って、あれ、お付き合いしてる方がいらしてたんじゃ……?」
「おっ、283さん、覚えてくれてたんすね。まあ、そうだったんですけど今年の入りに別れましたよ」
「ええっ…!そうだったんですか」
他の事務所のプロデューサーさんはため息と共に話を続けました
「担当アイドルとの関係をずっと怪しむんですよ。まったく、人をなんだと思ってるんだって話ですね」
「そりゃ、まあ、女の方から見れば自分のカレシが自分より若くて可愛い娘に付きっ切りだから面白くないかも知りませんけど、歳は僕と10年も離れてるんすよ!?そんなのに変な気起こすかっての、完全に親戚から預かった従妹って感じなのにねぇ」
プロデューサーさんは他の事務所のプロデューサーさんの話に苦笑いしながら相槌するしかありませんでした
でも凛世さんはその話がとてもショックでした
『10年も歳が離れていて従妹みたい』……
凛世さんの顔は一気に曇りました
私は休憩室の影に隠れ、プロデューサーさん達の話を悲しい顔で聞く凛世さんのそばのスパティフィルムでした - 2二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 00:11:38
出たわね
- 3二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 00:12:26
出たわね。
- 4二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 00:13:28
- 5二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 00:14:06
- 6二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 00:22:02
今回も本当に果穂の夢の話なのか?
- 7二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 00:22:44
いい夢を見る果穂だ
- 8二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 02:26:44
待ってたぞ
起きたらまた夢を聞かせてくれよ - 9二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 02:30:52
河野ひよりさん早く寝なさい
- 10二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 06:09:50
また詩人果穂が...好きだ...その素敵な飴色脳みそくれ
- 11二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 08:08:44
出たわね
- 12二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 08:25:14
「283さんも大変でしょ、確か283プロもほとんど女子高生でしたよね」
「ああ…はい、そうですね、女子生徒が多いです」
「その年齢の娘たち、鋭敏ですから気を遣うのも一苦労しません?」
「ははっ、まあ、でもみんな心優しいいい子たちなんで」
「まあ、283さんもカノジョさん出来たら多分、メチャチクチク言われるですから、少し距離置いとくのも良いと思いますよ。あくまでお仕事の関係だからね……いや、ちょっと余計なお世話かも知りませんけど」
「でもまあ…一理はあると思います。やはりこちらは大人ですから」
(え………)
プロデューサーさん達の会話は、どれも凛世さんを悲しませるお話でしたが、何よりも凛世さんが悲しんだのはプロデューサーさんの自分もアイドルたちにちょっとは壁を作った方が良い、と言う言葉でした
「そうそう、やっぱりよく分かってらっしゃる…あれ、そこの」
「あ……し、失礼…します」
「えっ……杜野、来てたのか」
「は、はい…プロデューサーさま……」
プロデューサーさんはお仕事の時は時々凛世さんを『杜野』と呼んだりしてました
いつもならあんまり気にしなかったその呼び方も今は何故か凛世さんに大きい壁のように思われました
「来たなら声かけてくれたらよかったのに」
「申し訳、ございません……」
プロデューサーさんが凛世さんのもとに近寄りながら優しく声をかけてくれました
いつもなら凛世さんの心を躍らせたその仕草も今は何故か凛世さんには遠く感じられました
「いや、申し訳ない、僕がくだらん話で283さん引き留めてたのに凛世さん、気を遣って待ってくれてたようですね」
「いえ、そんな事は…でもすみません、杜野が来たんで……」
「ああ、はい、僕もそろそろうちのわんぱく娘迎いに行きましょ……まったく、アイツも凛世さんの半分くらいでも礼儀を知ってたらなぁー…アイツだったら多分真っ先に僕に走ってきてみぞおちにパンチしてましたよ、ったく」
他の事務所のプロデューサーさんはそうプロデューサーさんと凛世さんに別れの挨拶を済ませてからお二人から去ってゆきました
「お疲れ様、凛世。じゃあ行こうか」
「……はい、プロデューサーさま」
私はいつも交わしてた会話からも何故が寂しさを感じてしまう凛世さんを見下ろす休憩室の蛍光灯でした - 13二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 08:41:04
- 14二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 11:05:28
- 15二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 11:19:51
このレスは削除されています
- 16二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 11:40:42
- 17二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 11:44:16
- 18二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 12:12:23
本人かどうかわからないから取り敢えず類似にしておいたけど、関連で良かったなと後悔してる
- 19二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 12:35:47
こんな奇才が2人も3人もいてたまるか
- 20二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 12:41:08
それはそう。
- 21二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 13:16:43
文豪果穂の新作ウレシイ…
- 22二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 13:51:24
単に紹介してるだけでしょ
- 23二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 18:02:17
これで終わりなんです?
- 24二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 18:03:56
前回?はハッピーエンドだから安心して続きを待つのが良いぞ
- 25二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 19:23:05
この文をリアルタイムで追っていく感覚は筆舌に尽くし難いぞ
- 26二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 19:32:38
プロデューサーさんと凛世さんは車の中でした
プロデューサーさんは運転しながら凛世さんに色んな楽しい話をしてくれました
お仕事の話やお天気の話、もしくはテレビや雑誌で見たちょっと面白いお話たちです
でも凛世さんはその話にほとんど流し聞きしてました
凛世さんは先、プロデューサーさんたちがしていた対話をずっと思い返していたんです
プロデューサーさんに比べたら凛世さんはまだまだ子供なのは凛世さんもよく知っています
それでもプロデューサーさんを思う凛世さんの心は本物で、決して軽い一時のものではないと凛世さんを強く信じていました
(なのに、歳が離れてるという…だけで……)
なのに自分が年下というだけで相手には簡単に『ありえない』ものにされるかも知らないという事が、凛世さんにはすごく怖かったのです
自分の真剣な恋が相手にはちょっと気まずいものになるから先に距離を取らせるかも知らない…それもまた、凛世さんにはすごく悲しいことでした
「……凛世?どこか具合でも悪いのか?」
「……!い、いえ、プロデューサーさま…凛世は大丈夫でございます」
凛世さんの様子が普段と違う事に気づいたプロデューサーさんが心配そうに凛世さんに尋ねました
凛世さんはちょっと慌てて平気なふりして答えましたが、プロデューサーさんはまだちょっと重い声で話しました
「……ならばいいんだ。でもなんか悩みがあったり具合が悪かったらすぐに話してほしい。俺は凛世の力になってあげたいから、さ」
「……それは、いえ、ありがとう…ございます、プロデューサーさま……でも、本当に大丈夫でございます」
凛世さんは『それはお仕事だからでしょうか』とは聞けませんでした
それだけではなく、こんな事でプロデューサーさんに心配をかけること自体が自分が子供で、プロデューサーさんに相手として見られない理由かも知れないと思うと、凛世さんの悲しみはより深くなりました
私は車の窓の外で流れるように過ぎてゆく、街灯たちでした - 27二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 19:35:31
- 28二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 20:12:30
小学生のできうる状況認識じゃないんよ?
- 29二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 20:16:03
- 30二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 20:17:49
前回含めて果穂は夏葉と凛世の恋心に気づいてるけど、活動に影響ないんだろうか
- 31二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 20:58:49
まあ夢の話だし…
- 32二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 21:03:59
- 33二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 22:01:04
よく来たわね、いらっしゃい。
- 34二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 01:31:15
大丈夫だよな果穂…?曇りんぜのまま夢終わらないよな…?
- 35二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 07:58:13
また見たら夢の話の続きを聞かせておくれ
- 36二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 09:12:55
凛世さんは部屋で今日の事を思い返していました
プロデューサーさんはとても誠実で、いつも凛世さんに真っ向面から向き合ってくれる方でした
けして子供だからとか、そんな理由で凛世さんの想いを軽く見るようなお方ではありませんでした
それは今までプロデューサーさんの傍で一緒に過ごしてきた凛世さんがよく知っています
―――それでも……寂しいのです
今はまだ子供で、プロデューサーさまの相手に不足かも知りませんけれど、
何れ、その時が来ればと―――
昼にプロデューサーさんたちの話も思い返してみます
他の事務所のプロデューサーさんの『親戚から預かった従妹みたいなもの』という表現が凛世さんには辛かったのです
プロデューサーさんの凛世さんに見せてくれた優しく、献身的な態度が、単に年下の女の子を可愛がるのだとしたら―――
すぐに凛世さんは首を振りました
プロデューサーさんが凛世さんを、歳など関係なく一人の女性として尊重してるって事は凛世さんもよく知っていたからです
―――こんな事を思ってしまうから子供なのかも知れない
そんな考えが過ってしまうのが凛世さんにはとても悲しかったんです
―――たとえ、プロデューサーさまが凛世を対等な女性と見てくださったとしても、これでは
そう、凛世さんがプロデューサーさんより年下とかそんなのは重要なことじゃないんです
プロデューサーさんはそんな事で人の想いを軽く見るようなお方ではないんですから
大事なのは凛世さんの心でした
自分の想いと、プロデューサーさんを信じる、凛世さんの心です
凛世さんもずっと知っていたことのはずでした
なのにこんな、何でもない世間話で簡単に揺らぐのは、やはり自分は子供で、プロデューサーさんの相手にはまだ相応しくないと、凛世さん自身が語ってるようで―――凛世さんはそれがまた悲しくなりました
私は悲しみに塗れ夜にも眠れないままの凛世さんを見守るレブチアの花でした - 37二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 09:14:43
果穂の2倍は年齢食ってるのにレブチアの花なんて初めて聞いたわ
本当に小学生? - 38二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 09:33:46
相変わらずやけにリアルな夢だな…
- 39二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 09:34:14
- 40二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 09:35:20
いい夢を見るじゃないか 学校行かなくて大丈夫か?
- 41二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 09:37:28
果穂、今小学生なだけで人生4週ぐらいしてない?
- 42二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 09:37:30
サボテンの花言葉になるけど意味は
「燃える心」「偉大」「暖かい心」「枯れない愛」 - 43二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 10:00:23
てか今更過ぎるけど、二人称で文章書いてるのにこの読みやすさスゲえな。
- 44二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 19:26:25
最近の小学生は脱ゆとりで基礎学力が上がってるんだよきっと
- 45二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 20:52:15
凛世さんは撮影の為にスタジオに来ていました
昨日は色んな悩みがありまして、今も全然平気ではなかったのですが、それでも自分の悩みのせいでお仕事にまでプロデューサーさんに迷惑をかけるわけにはいかないと凛世さんは思いました
「お疲れ様でしたー!凛世ちゃんの分はもう終わったよー!」
「はい…ありがとうございます、お疲れ様でした……!」
撮影が終わった凛世さんはソファーに座り、休憩を取っていました
凛世さんの撮影はなんの問題もなく、無事に終わりましたけどプロデューサーさんは凛世さんの調子があんまり良くないと分かってるみたいで、ずっと真剣な顔でした
「283さん、すみません、ちょっと良いですか」
「あ、はい、大丈夫です……凛世、済まない。少し休みながら待ってくれ」
「はい、プロデューサーさま…凛世にはお構いなく……」
プロデューサーさんとスタッフさんは何か大事な話があるようでした
お二人の話声は小さく、途切れながらも凛世さんにまで聞こえてきましたが、どうやら凛世さんたちの後で予定されていたアイドルの一人がいきなり来れなくなったようでした
「いやまあ、ちょっと予定ズラして後で撮れば良いんですけどね。もし明日にも来れなくなったら完全に穴あきでしょ?それだけは避けたいって監督が…」
「では、代わりの人を探してるのですね」
「まあ、もしもの時ですから本当にすみませんけど、283さんところの甘奈ちゃん、明日来れますかね?」
「甘奈ですか、確かに明日はオフだったはずですが」
「マジかー、確実でもないお仕事のせいで休み潰されたら冗談じゃねぇっすよね…」
どうやら何かの事情で明日にも来れなくなったら代わりの人を立てるためにプロデューサーさんと相談をしてるようでした
(……甘奈さんなら、きっと突然の撮影にも…対応出来ることでしょう…)
凛世さんがプロデューサーさんから渡されたミネラルウォーターを飲みながらそう思ってる時、一緒に撮影した隣のアイドルさんがふとつぶやきました
「ふーん、結局振られたんだ、あの娘」
私はそのなんともない一言で背筋が冷たくなった凛世さんの向かい壁に飾った花瓶でした - 46二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 20:54:26
- 47二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 20:55:52
- 48二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 22:29:05
果穂ちゃん良い子だねぇ
- 49二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 00:05:29
突然の甘奈
- 50二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 08:15:44
隣のアイドルさんの話は本当に簡単なお話でした
今日来る予定だったアイドルさんは前から自分のプロデューサーさんが大好きで、もうすぐ高校を卒業するからその前に告白すると言ってたそうです
『いきなりお仕事すっぽかすような子じゃなかったから多分告った後振られてたんだよきっと』との事でした
凛世さんはまるでそれが未来の自分の事のように思われました
そんな事ないと気を確かに持つようにしましたが、一度してしまった不吉な考えは次々と過ったのです
―――プロデューサーさまも凛世を子供だと思ってらっしゃるのなら
―――違うというのは全て凛世の錯覚で、本当はプロデューサーさまも
そんな事ないとすでに分かっていたことまでも疑うようになるほど、凛世の心は弱まっていたのです
そして、何より凛世さんを悲しませたのは
―――もしや、凛世の想いをプロデューサーさまが、迷惑だと思ってしまったら
―――もしや、凛世がこの想いのせいで、プロデューサーさまに、迷惑をかけてしまったら
自分の恋が相手に”ありえない”ものであり、気まずく思われるかもしれない
今日の来なかったアイドルの方のように、凛世がプロデューサーさまのお勤めの邪魔になったら……
プロデューサーさんへの想いがこんなに揺らいで、信じられないのなら、いっそ諦めるのも良いかも知りません
プロデューサーさんへの想いを素敵な思い出にして、ただのアイドルとプロデューサーの関係になれば―――
(……そんな事、出来そうに、ございません…)
でも、こんなに悲しみがこみ上げる瞬間にも、プロデューサーさんを思うと心の奥からは暖かい切なさも感じられました
その事が凛世さんにはまた悲しく思われました
私は悲しみの糸雨に濡れてく凛世さんを乗せた車を照らす夕暮れでした - 51二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 08:50:44
更新が楽しみで夜しか眠れない
- 52二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 09:25:14
どうやら今日もよく眠れていい夢を見たようだな......
- 53二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 12:40:09
気は早いけど、樹里ちゃんやチョコ先輩の夢も見るのだろうか
- 54二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 19:00:58
お天道様もよう見とる
- 55二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 19:06:24
- 56二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 20:33:28
「凛世……やはり何かあったんだろう」
プロデューサーさんの静かな、でも強い声色に凛世さんははっとしました
いつの間にかプロデューサーさんが運転する車はいつもの道を離れ、川辺の近くで留めていました
「……っ、大丈…夫で、ございます、プロデューサー、さま…凛世は、だいじょ……っ」
「…………」
凛世さんは慌てて平気だと言おうとしましたが、もう隠すのは無理だと凛世さんも分かっていました
プロデューサーさんが今日、ずっと凛世さんが本調子じゃないと気付いて凛世さんを心配そうに見ていたのは凛世さんも分かっていたのです
こんな何でもない、些細な事で心が乱れ、プロデューサーさんに心配までかけてしまう自分が、凛世さんはとても悲しく感じられました
―――大事な想いだと言いながら、こんなに簡単にも不安になり、悲しみを堪えなくなります
―――やはり凛世は、子供なんでしょうか
―――凛世がもし大人だったら、プロデューサーさまも
凛世さんはプロデューサーさんに申し訳なく、そして自分自身があまりにも情けなく感じられました
プロデューサーさんに申し訳ないという感情はもう止めることが出来なくなり、凛世さんは自分ではどうする事もなく涙まで流れ始めました
そして、凛世さんは涙を流す凛世さんが恥ずかしく、もうどうする事も出来なくなりました
「……っ、申し、訳…ござい…っ、もうし…っ」
うす暗く続いてる、車のなかで凛世さんの悲しいすすり泣き声だけが響きます
プロデューサーさんは何も言いませんでした
凛世さんがもうプロデューサーさんにこんな迷惑をかける自分に耐えられず、どこか消えてなくなりたいと思った時、
ふと、凛世さんの傍のシートがどっさりした感じがしました
いつの間にかプロデューサーさんが凛世さんのすぐ傍に座っていました
私は暗い暗い川辺の木の上で、お二人を見つめるコノハズクでした - 57二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 20:42:33
あれ、遂に最後の行で生物になった?
- 58二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 21:01:15
この最後の行が一番悩むポイントになってそう
- 59二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 21:05:47
な、なんやこのロマンティックシーンは(キュンキュン
- 60二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 21:09:51
このスレぶっちゃけ「果穂がなんらかの植物か物体になる」→「こんばんは○○です」→「お友だちでーす!」
の流れのためだけに見てる - 61二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 21:16:59
- 62二次元好きの匿名さん22/09/15(木) 21:21:57
- 63二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 00:28:59
凛世は幸せになるんだ…
- 64二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 00:44:53
ほわっ
- 65二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 07:36:43
ほわっ 果穂ちゃんも小鳥さんで”視てる”の?
- 66二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 07:41:35
- 67二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 08:53:35
「いいんだよ、凛世。いいんだ」
プロデューサーさんの優しい声が聞こえます
凛世さんの寂しい心に優しく触れるのは、いつもと変わらない声でした
「辛いこと、悲しいことがあって、泣きたいときは無理に我慢する必要なんてない」
「何が凛世をそんなに悲しませるのか、俺にはよく分からないけど……出来れば凛世がそんな時は俺に頼って欲しいけど」
「でも、凛世が俺に言えないと思ったのなら、それも良い。それでも俺の前でまで我慢はしないでくれると嬉しい」
「……何も言わず、泣いてくれるだけでも良い、からさ」
「俺は凛世が―――遠慮なく素直になれる、そんな人になりたいんだ」
プロデューサーさんの優しい声が凛世のすぐ傍から聞こえて来ています
でも凛世さんはプロデューサーさんの言葉に触れれば触れるほど、こみ上げてくる哀しみを抑えられなくなりました
「……っ、それは…っ、凛世が…っアイドル、だから…でしょう……」
―――ああ、言ってしまった
―――これだけは言うまいと決めていたのに
―――こんな事、言ってもプロデューサーさまを悲しませるだけなのに
凛世さんすぐ自分の失言を後悔しました
これでは駄々をこねる子供と本当に何も変わらないと思いました
「…………」
プロデューサーさんはしばらく何も語りません
凛世さんが自分がプロデューサーさんを失望させたのだと思った時でした
そぉっと、顔を伏せた凛世さんの手に、大きい手が添えられました
「凛世、それは違うんだ」 - 68二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 12:38:18
「確かに俺はプロデューサーで、凛世はアイドルだけど……それだけが凛世と俺のすべてではない」
「凛世はきっとこれからずっと、もっと素敵な人になる…いつかはアイドルじゃない凛世さんになるだろう」
「俺は凛世がアイドルじゃなくなっても凛世さえ望めばいつまでも力になって上げたい」
「凛世がアイドルだった時よりもっと幸せになるために」
それは、凛世さんが忘れていたプロデューサーさんの想いでした
アイドルとかプロデューサーとか、そんな事はお二人の出会いと”今”でしかありません
”今”が過ぎ、未来になっても、プロデューサーさんはずっと凛世を愛してくれるお方でした
プロデューサーさんがそっと、凛世さんの顔を隠していた凛世さんの両手に手を添えて下ろします
驚いて顔を上げた凛世さんは、もう涙を流してません
「……俺、背高いからいつも凛世を見下ろすから忘れてたよ」
プロデューサーさんは月明かりに晒された、凛世さんの涙顔をみて、クスッと微笑みました
「こうして目を合わせて見ればよくわかるよ。凛世、本当に綺麗だ」
凛世さんの顔がカッと熱くなります
プロデューサーさんにはしたない顔を見せたことが、今更ながら物凄く恥ずかしく感じられました
「こ、これは…っプロデューサーさま、申し訳、ございません…!今は、今は凛世が……!」
「ははっ、今日の凛世、そればかりだな」
「~~~~~~~っ!!」 - 69二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 12:42:09
イチャイチャしてんな
- 70二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 12:47:47
御満悦小宮好き
- 71二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 12:52:13
これがいい
- 72二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 13:03:00
美しい……
- 73二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 16:56:41
シャニP…責任取らないとダメだろうもうこれは
- 74二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 18:30:16
ゆ、夢だし…
- 75二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 18:50:58
正夢になれ、してくれ。
- 76二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 19:09:04
でも夢は美しいものだからなあ
- 77二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 20:39:37
プロデューサーさんは優しく凛世さんの肩を抱き寄せました
凛世さんはすごくすごく驚いて、恥ずかしかったのですが、プロデューサーさんの懐で身を任せ、目を閉じました
……あれほど拭えなかった不安や悲しみが、まるですべてが陽炎だったように消えてくの感じました
「ほら、こうすれば凛世の恥ずかしい顔は俺に見えない」
凛世さんの耳元で安らいだ声が聞こえます
「しばらくこうして居よう。凛世が落ち着くまで」
凛世さんをいつも素敵な夢と景色へ導いてくれた声でした
―――そう、無理して大人になる必要なんてありませんでした
―――プロデューサーさまは、どんな凛世でも変わらず愛してくれるお方ですから
―――やはり凛世はまだプロデューサーさまに不足かも知れません
―――でも、それでも、いつかはきっと
もう凛世さんの心には不安も悲しみもありません
私は離れないお二人を淡く染める、十三夜の月でした - 78二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 20:40:33
- 79二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 20:55:21
今回も良かったよ果穂
正夢になれ - 80二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 20:59:10
また果穂ちゃんがいい夢見られるように俺ら拝んどくからさ
- 81二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 21:01:33
良かった、次も期待してるよ
- 82二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 21:25:50
- 83二次元好きの匿名さん22/09/16(金) 23:24:55
- 84二次元好きの匿名さん22/09/17(土) 08:51:22
夏葉のと違ってめちゃイチャつきましたね最後
- 85二次元好きの匿名さん22/09/17(土) 09:04:23
次の夢は残りの放クラメンバーなのか、それとも所謂Pラブ勢か
- 86二次元好きの匿名さん22/09/17(土) 12:57:27
相変わらず良い文章書くなあ…
- 87二次元好きの匿名さん22/09/17(土) 13:02:27
良い夢だった
- 88二次元好きの匿名さん22/09/17(土) 17:03:12