【ウマウマ注意】おでかけ【SS】

  • 1二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 20:45:08

    ※ウマウマと書きましたが恋愛ではないです

    ある休日の昼下がり。
    (…うまくいくと、いいのですが)
    一抹の不安を覚えながら、ヤエノは待ち合わせの場所へ向かっていた。
    「バンブーさん、申し訳ないです…待ちましたか?」
    集合時間の5分前、既にそこでなぜかスクワットをしていたバンブーにヤエノは話しかける。
    「あっ、ヤエノ!大丈夫っスよ、アタシが早く来すぎただけっスから!」
    そう言って汗を拭うバンブー。
    「それで、今日は一緒に出かけたいって言ってたけど…どこにいくんスか?」
    「はい。まずは映画館に行って、アルダンさんに教えてもらった食事処で昼食を食べ、最後にチヨノオーさんが言っていた遊園地に行こうかと」
    ヤエノは前日にしっかりと立てておいたスケジュールを読み上げる。
    「そこまできっちり予定立てるなんて気合入ってるっスね!よし、じゃあ早速出発っスよ!」
    2人は、共に映画館へと向かった。

    (…バンブーさん)
    道中、ヤエノは思案する。
    最近のバンブーの忙しさは、周りから見てもわかるほどに凄まじかった。
    今まで通りの風紀委員としての業務…主にゴルシを追いかけたりなどに加え、次の感謝祭の応援団長を務めることになり、日夜練習や設備の交渉などに駆け回っていた。
    (今日で少しでも、息抜きになるといいのですが…)

  • 2二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 20:45:27

    「ななな、な…なんスかあの映画はっ…」
    「す、すみません…まさかあんな過激だとは思わずっ…」
    2人は、映画館からすっかり動揺した様子で出てきた。

    数時間前のこと。
    「映画って言っても…何を見るんスか?」
    「そういえば決めていませんでしたね…知り合いに聞いて回った結果映画館がいいのでは?と言われたのできたのですが…」
    「なるほど…じゃあとりあえず一番早く始まる映画にするのはどうっスか?」
    「確かにあまり待つのも大変ですし、そうしましょうか」
    …その結果始まった映画は、そこそこ過激な恋愛ものだった。
    「あんな、あんなもの見せられたら…恥ずかしさがっ…」
    「風紀が乱れるどころの話じゃなかったッスよ…」
    「と、とりあえず!とりあえず食事をしに行きましょう…!」

    「はえー…」
    「…豪華、ですね…」
    「そっスね…」
    ついたのは、あまりに高級感あふれるレストランであった。
    「アルダンさんが『美味しいから是非』と言っていたのですが…そうでしたね、アルダンさんはお嬢様でした…」
    「その、アタシ今お金余裕なくて…」
    バンブーは申し訳なさそうに言った。
    それを聞いて、ヤエノははっとする。
    「大丈夫です、近くに私が知っている店がありますので、そこで食べましょう。こちらこそ事前に調べ忘れていて申し訳ないです…」
    「気にしなくて大丈夫っスよ!」
    2人で近くにある食事処へと向かう。
    「おっ!このおにぎり美味しいっスね!」
    「はい、私も好きなんです」
    緩やかな、楽しげな時間が流れる。
    2人はゆったりと食事をした。

  • 3二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 20:45:41

    最後に2人は遊園地へと向かう。
    「えーと、確かチヨノオーさんが言っていたのは…」

    『まずジェットコースターにメリーゴーランド…主要なアトラクションを回って、最後に夕焼けがきれいな時間帯に観覧車へ行くのがチョベリグ!…らしいです!』

    「よし。バンブーさん。まずはアトラクション全制覇を目指しましょう!」
    「おっ!いいっスね!やってやるっスよ!!!」
    そう言って2人は片っ端からアトラクションに乗って回った。
    「ひゃああああ!早い!!!」
    「本当に早…うわぁっ!?」
    ジェットコースターなど…とにかくさまざまなアトラクションを巡った。

    「ちょ、ちょっと…休憩を…」
    「アタシも酔ってきたっス…」
    2人はアトラクションを半分ほど全力を出して楽しんだ結果、かなり疲れが溜まってしまったようだ。
    「…休憩に、観覧車にでも乗りますか?」
    本当は最後に乗る予定だったが…そろそろ夕方で、閉園時間も迫っていた。
    「そうっスね…そうするっス」

  • 4二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 20:45:56

    観覧車はゆったりとしたペースで上へ登っていく。
    「…そういえば、今日はなんで急に出かけようっていったんスか?」
    「ああ、それは…少し、息抜きになればと」
    ヤエノは理由を正直に話す。
    「わざわざ…ありがとうっス!アタシまさかそこまで気を遣ってもらえるなんて…嬉しいっス…!」
    「…なのに、ごめんなさい。映画館ではその…過激な映画を選んでしまいましたし、食事は結局予定通りに行かなかったし、遊園地も…」
    「えっ!?いやいや何言ってるんスか!映画は言い出したのアタシだし、食事は最終的に美味しいもの食べられたじゃないっスか!」
    バンブーはあわてた様子でヤエノを励ます。

    「それに、気遣ってくれて嬉しいけど…安心して欲しいっス!風紀委員も応援団長も好きでやってることっスから!」
    夕陽に照らされて、眩しいくらいの笑顔でバンブーはそう言った。
    「バンブーさんは…すごいですね」
    「ヤエノもすごいっスよ!今日だってこんなにいい1日を過ごさせてくれたし…今全アトラクション制覇チャレンジしてるのすごい楽しいっスよ!」
    「…ありがとう、ございます」
    観覧車はそろそろくだりに入るようだ。
    「お、もうすぐっスね!さて、次は…」
    「それが、そろそろ閉園で…」
    「そんなっ!?…じゃあまた、リベンジに一緒に来るっス!約束っスよ!」
    「はい!…今日は、楽しめましたか?」
    改めての質問。バンブーは笑って答えた。
    「もちろんっス!」
    その笑顔に、ヤエノも思わず笑みを溢した。

  • 5二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 20:46:44
  • 6二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 20:48:55

    ヤエノもバンブーも大好きだからとても嬉しいんだ!
    いいものをありがとう

  • 7二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 21:27:30

    ヤエノ可愛いよヤエノ
    バンブー爽やかだよバンブー

  • 8二次元好きの匿名さん22/09/13(火) 21:40:18

    いい……

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