【SS】きっとこの距離感で

  • 1二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 20:13:25

    これは自分が綴る、バンブーメモリーと過ごしたなんてことない1日の記録。

    朝、目覚ましを止めてトレーナー寮を出る。
    学園の校門へと向かうと、そこでは担当ウマ娘がいつものように挨拶活動をしていた。
    「あ、トレーナーさん!おはようございます!」
    『おはよう』
    気持ちのいい挨拶を聞いてこちらも挨拶を返し、さわやかな気分でトレーナー室へと向かう。
    午前中は彼女は勉学に励んでいる。その間自分は、レース出走手続きや練習コースの使用許可など、事務的な仕事をひたすらにこなして彼女を待つ。

    「トレーナーさん!トレーニングの時間っスね!アタシもう待ち切れないっス!!!」
    『まあまあ、落ち着いて…』
    午後になるとウマ娘たちのトレーニングの時間が始まる。
    いつも大興奮でやってくる彼女をなだめつつ、トレーニングコースへと共に向かう。

    「うおおおおおおおおおおおっ!!!」
    雄叫びを上げながらコースを駆けていく彼女を見ている。
    青春の象徴とも言えるような汗を流しながら、ただ一点夢を見つめて走る彼女。
    それはとても眩しく見える。
    「はぁ、はぁ…トレーナーさん!今調子がいいのであと1本…」
    『ダメ。爪が悪化したら不味いから』
    「う…わかったっス!」
    …そんな彼女を止めるのは心苦しいが…それでも彼女はしっかりと言うことを聞いてくれる。
    もう夕暮れだ。
    彼女を寮まで送り、自分もトレーナー寮へ帰る。
    …本当に何事もない、なんてことのない1日。
    担当とのドキドキなトラブルも、ほんのりと甘いやりとりもない。
    人によってはつまらないとも思える距離感。
    けれど自分達はこれでいい。これがいい。
    今のこの距離感が、ただ心地いい。
    この距離感が変わるのは…いつかでいい。

  • 2二次元好きの匿名さん22/09/14(水) 20:14:06

オススメ

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