【会長の子育て日記】両親の提案は良心からのもの…ありきたりだな【SS】

1二次元好きの匿名さん21/10/16(土) 19:13:54

お疲れ様、トレーナー君。急にすまなかったね。いきなり私の両親と会食だなんて、息は詰まらなかったかい？
特に父は昔から厳格で堅苦しいから。あれでも以前よりは大分マシにはなったんだが…ほら、私達の結婚報告の時なんて、終始仏頂面で酷かっただろう？緊張していたらしいんだが、後から母に小言を言われて小さくなっていたよ。
尤も、この子が産まれてからの両親は、私も見たことがないくらい柔らかい表情をするようになったがね。こんな顔をするのかと、実の娘なのに今まで全く知らず驚いたよ。
今日もこの子に会えて嬉しそうだったね。正しく目に入れても痛くない、といった様子だ。ただ、流石にこの山のように積まれた子供服に、ぬいぐるみや玩具のプレゼントはやり過ぎな気がするが…
それにしても、初孫で嬉しいのは分かるが少々はしゃぎ過ぎではないだろうか？よもや本家の屋敷に一家で引っ越して来ないか、とは。まったく、何を考えているのやら…
トレーナー君。もし君がこの話に乗り気なら申し訳ないが、少なくともしばらくは私は今の生活を止める気はないからね。
確かに本家の屋敷に比べれば手狭で、使用人が常駐しているわけではないが、私は今の…君やこの子との慎ましやかな生活が、何よりも愛しいんだ。
君も同じ気持ち？そうか、良かった。…我が家に着いたね。ああ、この子ももうお眠のようだ。荷物は明日、車から降ろそう。
トレーナー君、私はこの子を抱いて来る。すまないが扉を──言うまでもない、か。ありがとう。
うん、ぐっすり眠っているのを起こすのは可哀想だ。ベッドに寝かせて来よう。君はゆっくりしていてくれ。運転や私の両親とのやり取りで疲れただろう？そんなことない？ふふっ、まあ少しだけ待っていてくれ。
直ぐに戻るから、その後は夫婦の時間。というのはどうかな？──アナタ♥️