- 1二次元好きの匿名さん21/10/16(土) 22:53:45
夢を見た。
花畑の真ん中で私はちょこんと座っていた。
目の前には花冠を作っている小柄な女の子がいる。
「はい、できましたよスカイさん」
すっと頭を差し出すとフラワーが花冠を乗せてくれた。
そのまま彼女を広げた腕の中に収める。
「もう、スカイさんったら」
そうは言うもののまんざらでもなさそうなフラワー。
ぎゅっと抱きしめると花の香りが鼻腔をくすぐる。
……ほんとにフラワーはいい子だなあ。
こんな子でもトレセンに入った当初はいろいろと大変だったみたいで。
落ち込んでいたフラワーをどうしても見過ごすことができなくて、私のとっておきの場所に連れて行った。
デイジーでいっぱいの花畑。
そこは私たちだけの秘密の場所になった。
そんな場所でフラワーを抱きしめている。
ああ、幸せだなあ。
幸せが逃げてしまわないように抱きしめた腕に力を込めて───
目が覚めた。 - 2二次元好きの匿名さん21/10/16(土) 22:54:07
夢を見た。
今度はグラウンドだ。
私はストレッチをしていて、後ろから背中を押されていた。
「まったく、いつもこんな風にまじめにやってくれると嬉しいのだけど」
聞きなれた声。
くるりと振り向くと、ジャージを着たキングがいた。
絶対に首を下げない親友を目の前にしてつい頬が緩む。
「なに変な顔してるの。ほら、早くこっちに……」
急に引っ張られてしまいバランスを崩す。
気がつくとキングを押し倒すように地面に倒れこんでいた。
頬を赤らめたまま黙ってしまうキング。
同期のみんなも、同室のウララも、慕っている後輩たちも。
こんなキングは見たことはないだろう。
そう思うと妙な優越感を抱いてしまって。
鼻先同士がちょんと触れ合い、そしてそのまま───
目が覚めた。 - 3二次元好きの匿名さん21/10/16(土) 22:54:41
- 4二次元好きの匿名さん21/10/16(土) 22:54:58
目が覚めた。
カーテンの隙間から月明かりが一筋だけ差しこんでいる。
もちろん両側には誰もいない。
でも、腕には二人の体温が残っている気がして。
上体を起こして、膝を抱える。
なんて幸せで……最低な夢を見てしまったんだろう。
がりっ、と親指の付け根あたりを強く嚙む。
もう二度とあんな夢を見ないように。
まだ二人の声が頭の中で繰り返されている。
二人の声が鎮まるころには朝を迎えていた。
ベッドから降りてカーテンを開く。
疲れ切った私をあざ笑うかのように澄んだ青空だった。 - 5二次元好きの匿名さん21/10/16(土) 22:55:43
- 6二次元好きの匿名さん21/10/16(土) 22:57:13
自分でもどっちつかずなスカイはいいね
- 7二次元好きの匿名さん21/10/16(土) 22:57:15
むらむらする!素晴らしい作品だ!俺を殺してくれ!いちゃらぶは脳が回復する!