- 1二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 02:06:20
- 2二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 02:07:52
釜とパンケーキの用意はできてるぞ
- 3122/10/01(土) 02:07:56
最近、一味のみんながなんだか変だ。
この前は、ブルックさんが新しい曲を作っているところを見かけて、いつもは作曲途中でも頼めば1フレーズを聞かせてくれるんだけど、
「ウタさんの頼みとあらば……と言いたいところなんですが、この曲は完成してからもっと相応しい場でお聞かせしたいのです」
なんて断られて。
その前はフランキーが何か作ってるので覗き込もうとしたら、
「今取り掛かってるモンはスーパーに危ねェから、ウタは近付いちゃダメだ、完成したら思う存分見せてやるから待ってな!」
って遠ざけられちゃった。
ウソップとチョッパーは2人でコソコソと何かしていて、私を見かけるとそそくさと離れていくし……。
この前補給にちょっと寄った島では、ナミとロビンさんの2人で買い物に行っちゃって、船番はルフィと2人きりだった。(ゾロはずっと寝てたのでカウント無しだよ)
その後、珍しくルフィの方から買い出しを終えたサンジを誘って街に出かけちゃったんだけど。
あれはちょっとビックリした。
いつもと変わらないのは、寝るか筋トレしてるかお酒飲んでるとこしか見たことのないゾロと、まだあんまり話したことがないジンベエ親分だけだった。 - 4122/10/01(土) 02:08:48
なので、ルフィの膝の上に座って一緒に釣りをしてるときに、思い切って聞いてみた。
「ねぇ、なんか最近みんな変じゃない?私に隠し事してると思う?」
「そ、そうか?い、いやーおれはそう思わねェけど?」
相変わらずルフィったらウソつくの下手なんだから、でもみんなが何か隠していることは分かった。
でも、私に隠すことってなんだろう……。
1人で考えてはいたけど、結局分からないまま数日が過ぎた頃、1人甲板でボーっとしているところをルフィに声をかけられた。
「お、ここにいたのかウタ!!ちょっと来てくれ!!」
「えっ?ちょっと腕掴まないで!早い早い!!」
ルフィと私の身体能力には雲泥の差があるから、腕を引かれて船室に向かうだけでも転ばないようにするのに精一杯だった。 - 5二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 02:09:25
膝の上……?
- 6122/10/01(土) 02:09:58
「うし、ウタ!!ドア開けてくれ!!」
「なんなの全く……くだらないことだったら許さないからね?」
かと思えば、船室の前に着いたら手を離され、早く扉を開けろと急かされる。
どうせろくなこと考えてないでしょ、と思いながらもノブに手をかけ、扉を開けると。
パァンッ!!パァンッ!!
「えっ!?何っ!?」
『ウタ!!誕生日おめでとう!!』
「え……!!」
扉を開けた瞬間に聞こえた破裂音はみんなが持っていたクラッカーだった。
船室は、昨日までは何も無かったのに風船とかモールで飾りつけられている。
テーブルの上には、色々と料理が乗っていて、特に目立つのは、大きなパンケーキだ。
「あ……そういえば、今日って」
「ウタ、もしかしてあなた自分の誕生日忘れてたの?」
「えーっと、うん……」
「まあしょうがねぇだろ、船旅で日付とかあんま気にしないもんな、航海士のナミ以外」
「ほらほらウタちゃん、せっかくこんなに料理が揃ってるんだ、こっち座ってパーティを始めよう」
サンジにそう言われたので、私がテーブルに着くと、みんなも座る。 - 7122/10/01(土) 02:12:17
それからは、まず一味のみんなでハッピーバースデーの歌を歌ってくれた、ゾロは渋々みたいな顔だし、ルフィは相変わらずの歌声で笑っちゃったけど。
サンジの作ってくれた大きなバースデーケーキのロウソクを吹き消して、料理に手を付ける。
どれもこれもいつも以上に美味しく感じて、食べるのに夢中になっていると、みんなもそうだったらしく、いつもの宴みたいなどんちゃん騒ぎになっていった。
少し落ち着いたら、今度はみんなからのプレゼントを渡される。
ブルックさんはあの時作っていた新曲を披露してくれた。
フランキーからは、マイクスタンドやスピーカーも一体になったミニステージを貰った。
(ミサイル発射機能とか付いてたから後で外してもらうつもりだ。)
ウソップとチョッパーからは、可愛らしいポップグリーンの鉢植えだった。
ナミとロビンさんからは沢山の服を貰ったけど……なんかすごいセクシーなのがあったように見えたけど、気にしないでおこう。
ゾロからは飲み易いっていうお酒、ジンベエ親分と一緒に選んだらしい。
サンジは、この料理自体がプレゼントでもあったけど、更に新しい曲を書くための羽根ペンのセットをくれた。 - 8122/10/01(土) 02:13:10
そして、大トリはルフィだ。
「いやーおれプレゼントとかよくわかんなかったからよ、サンジに色々聞いてな?ウタにはこれがいいんじゃねえかなって思ったんだ!!」
ルフィからは正直肉とかが出てきてもおかしく無かったけど、意外にも渡されたのは小さな紙袋だった。
なんだろうと思って中身を取り出すと、アームカバーだった。
「あんときウタがしてたやつ、ビリビリになっちまってただろ?だから新しいのやるよ!!あ、もちろんおれたちのマークも入ってるぞ!!」
ルフィの言う通り、ヘタクソな麦わら帽子のマークが、手の甲にくる部分に描かれていた。 - 9二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 02:14:17
全くこの男は…鋭いんだから。
- 10122/10/01(土) 02:15:22
「ん、ウタお前泣いてんのか?」
「えっ!?」
慌てて目元を触ると、確かにいつの間にか涙を流していたらしい。
「……まあね、ルフィにしてはいいセンスしてるんじゃない?」
「なんだよその言い方ァ!!」
「ふふ、ありがとうルフィも、みんなも!!すっごく嬉しい!!」
そう笑顔で言うと、ルフィも笑った。
ああ、私はルフィも一味のみんなも大好きだ。
こんなにも暖かくて、居心地の良い場所は、あとはシャンクスのところしかないだろう。
シャンクスにも、もちろんゴードンさんにも誕生日はまた祝ってもらいたい。
ルフィが海賊王になったら直接会いに行って、今までの分もまとめて祝ってもらおう。
だから私は、この一味でルフィを絶対に海賊王にする!!
END - 11122/10/01(土) 02:16:50
これで終わりです、現パロでも誕生日ネタを思いついたのでので、今日か明日には別スレにして書き上げたいです。
- 12二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 02:18:10
ええもん見せてくれました
ありがとう - 13二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 02:18:45
体が健康になった。どうもありがとうございます。
- 14二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 02:18:50
乙です あったけぇ一味をありがとう
次も楽しみに待ってます - 15二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 08:24:09
おいおいそんなの楽しみに待っちゃうじゃあないか!!!!
- 16二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 08:25:03
朝から良いもん見た、感謝…
続き楽しみにしてます! - 17二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 08:35:34
ウタちゃんが幸せなSSはいくつあってもいいのだ
- 18二次元好きの匿名さん22/10/01(土) 16:55:24
ウタちゃんお誕生日おめでとう
ずっと大好きだよ