- 1二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:35:01
- 2二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:38:05
- 3二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:39:04
まあ見方を変えれば失敗したケーキが誰のものかを言わないで渡したと仮定したら限りなく低いが勘違いを呼ぶ可能性はある
- 4二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:40:25
あっ尊い
- 5二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:42:05
- 6二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:43:09
- 7二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:45:05
- 8二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:46:59
野菜食べないからトレーナーが調整しないとヤバそう
- 9二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:48:20
- 10二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:48:43
今度はスイープの誕生日に使い魔がケーキ作るんだ
美味かろうと不味かろうとスイープは「アタシの方が上手く作れるわ!」って言い出すからその時を期待して待てばいい - 11二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:49:49
一応使い魔とスイープは2人で料理する描写があったりする
確かにんじんパフェだったかな - 12二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:50:08
- 13二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:51:05
フジは寝盗るぞ
- 14二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:52:28
- 15二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:53:07
フジキセキはあれでしょ
他のトレーナーと仲良くしてるように見せて
フジトレの嫉妬誘ってるんでしょ - 16二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:55:01
- 17二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:57:51
- 18二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 20:59:50
- 19二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 21:04:49
このレスは削除されています
- 20二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 21:05:20
冤罪of冤罪なのホント好き
- 21二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 21:09:54
- 22二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 21:14:35
知ってるよ!
- 23二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 21:16:38
スイープはアレンジャーだから…
- 24二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 21:20:33
これつまり誕生日は一緒に居てあげるって事よな?
- 25急に書いて許し亭22/10/05(水) 22:18:50
「ねえねえ!アンタ、聞いたわよ!今日誕生日なんですって?」
10月の折り、書類作業を進めていると放課後になってスイープトウショウがトレーナー室にやって来て、突然俺の誕生日について触れてきた。
「あれ?俺、君に言ってたっけ?まあそうだけど」
「ふふん、スイーピーは賢いから、使い魔の誕生日くらい把握してて当然よ?」
正直、この歳になると誕生日は喜ばしい日というよりかは身が引き締まる思いになる日となってしまった。社会人になって、もっとちゃんとしないとって思うと、今のままで良いのだろうか?という朧気な不安もあった。でも、こうやって自分の誕生日を覚えてくれている人がいるっていうのは、少し嬉しい。
「嬉しいよ、ありがとう。でも何でまた急に」
「そ・れ・は〜…ケーキに決まってるじゃない!誕生日はね、美味しいケーキを食べるって決まってるんだから!アタシの誕生日の時はね、パパとグランマがとびっきり美味しいケーキを用意してくれるのよ!で、アンタも食べるでしょ?アタシも一緒に食べてあげる!」
ああ、ケーキね…何とも現金な奴だと思ったがこういう所も天真爛漫な彼女らしい。でも、ケーキか…全く考えてなかった。
「じゃあ後でケーキ買ってくるから一緒に食べようか。スイープは美味しい紅茶を用意してもらってもいいか?」
「うんうん!じゃあ、苺のでっかいショートケーキが良いわ!仕方ないから今日は特別に用意してあげる!」
そういう訳で、一旦彼女と別れてケーキを買いに行く。それにしてもケーキか…食うのいつぶりだろう?高校卒業した時に家族で食べた以来じゃないかな。…あの頃は今、こうなってるなんて夢にも思わなかっただろうなと過去を回顧しながら洋菓子屋に向かうのだった - 26急に書いて許し亭22/10/05(水) 22:19:05
洋菓子屋でケーキを購入し帰ると、スイープは暇だったのか飾り付けをしていた。普段も閑散としているわけではないが、スイープの魔法に関する物が置かれているのでどこかオカルティックな部屋だったが今はそれも良いアクセントとなっている。
「ただいま~…うお、凄いな」
「あ、やっと帰ってきたわね!ほらほら、準備は完了してるんだから早くケーキ切り分けなさい?」
こうして、魔女と使い魔のささやかな誕生会が始まった。今更祝われても…なんて思っていたがいざやってもらうと嬉しいものなんだな。
「いやあ、ありがとうなスイープ。誕生日に誰かと過ごすなんて久々だ」
「え?アンタ、祝ってくれる友達居ないの?」
「そういう訳じゃないけど…俺も友達も社会人だからさ、メッセージで祝うことは出来てもこうやって実際に会って…てのはお互い時間が取れなくてね。だから嬉しいよ」
「…」
懐かしそうに当時の思い出を語ると、彼女は何とも言えない顔で俺の話を聞いていた。俺の身の上話なんて退屈だったかななんて思っていたが、その顔にはどこか悲しそうな感情を含んでいるようだった。
ケーキも食べ終えてスイープを寮に送り届けた後、トレーナー室に戻って残りの書類作業に没頭する。誕生日だからと余韻に浸る暇なんてない。仕事とは、黙っていても発生するものなのだから。…思えば、いつからこんな冷めた考えをするようになってしまったのだろうか。
…いけない。余計なことを考えたら作業効率に支障が出ると気合を入れ直し、彼女が昼間に汲んでくれたハーブティーを温め直して作業の続きをしようとすると、スマホが光った。送り主はフジキセキで今から会えないか…と。もう消灯時間も過ぎたのにこんな事を言ってくるなんて、まさかスイープの身に何か起きたのかと一抹の不安を抱きながら、わかったとだけ返信を入れて集合場所まで向かうのだった。 - 27急に書いて許し亭22/10/05(水) 22:19:30
集合場所に指定されたのは、学園近所の公園。この時期は夜になると昼の陽気は消え去り、容赦なく寒気が身体を襲いかかるので体調も崩しやすいので厚着をして向かうと、これまた厚着をしたフジキセキがベンチに腰掛けて待っていた。…つくづく絵になる娘だな、ホント。
「おーい、トレーナーさん。ここだよ」
「…寮長が消灯時間も過ぎてるのに外出とは感心しないな」
「あはは、ごめんごめん。でも、これは今日までに貴方に渡さなきゃと思ってね」
「これ…?」
そう言われて渡されたのは、黒焦げた柔らかいお菓子…のようなもの。はっきり言って出来栄えは良いとは言えず、匂いも甘い香りと形容し難い香りがミックスしたものが鼻腔内を突き抜ける。
「あの、これは一体…?」
「ふふ、それはね?君が担当しているポニーちゃんが何度も作り直してたシフォンケーキだよ」
「シフォンケーキ?何でまた急に」
あの時、俺とスイープはケーキを二人で買って食べた。それなのにシフォンケーキを何度も自作して失敗したのを俺に渡す…?どうにもフジキセキの真意が量れない。困惑する俺をよそに、彼女は続ける。
「夜遅くまで…それこそ、消灯時間が過ぎてもなおキッチンで作ろうとするからどうしてそんなに作ろうとするのか聞いたらさ、なんて答えたと思う?」
「食べたかったからとかじゃないのか?」
「はあ。貴方も大概にぶちんだね。あの娘はね、君に食べてほしかったんだって」
「俺に?何でまた…あっ」
「やれやれ、思い出したみたいだね。昼間、ポニーちゃんに言ったんだろ?誰かに祝ってもらったのがずっと無いって。あの娘、半べそかきながらそんなのおかしい、誕生日は関わる人皆幸せじゃなきゃダメって言いながら作ろうとしてたんだよ」
そうだ、昼間に俺は誰かと会って祝ってもらうのは無くなったと言った覚えがある。もしも俺のうぬぼれでなければ彼女は、それが納得できなくて、自分だけでも祝ってあげたいという思いから寮に帰ってからシフォンケーキを作り続けたのだとしたら…。
「だから、彼女からのプレゼントとしてどうか受け取ってよ。出来立ての、あの娘の想いが詰まったこのケーキを」
フジから手渡されたケーキをただただ呆然と見ることしか出来ず、その後どんな言葉をかけたか覚えてないが…感謝の意を伝えたのだけは記憶に残っていた。 - 28急に書いて許し亭22/10/05(水) 22:19:58
フジと別れた後、俺はトレーナー室には戻らず自室に帰宅した。多分、フジと会う前の俺は仕事もあるからとっとと要件を済ませて帰って続きをしなきゃと思っていたのだが、全てが変わった。
彼女から貰ったハーブティーを汲み、座椅子に腰掛ける。袋を開けると、部屋中を色んなものが混ざった香りが支配する。
「っは、すっげー匂い…」
普段なら、こんな黒いものを押し付けられたら躊躇するのだが…迷わず口の中に放り入れた。口の中を支配する、ケミカルな甘味。でも、味わってみるとしつこい甘さではなく、身体もなんだか軽くなった気がする。恐らく、疲労回復効果のある薬草もある程度混ぜてくれたのだろう。ぶきっちょながら俺の事を考えてくれた、彼女の想い。それに触れた俺は────
「──っ」
涙が溢れた。俺の為に作ってくれたのは当然としても、所詮は使い魔でしか無い俺自身の過去を自分の事のように悲しみ、何とかしてあげたいという彼女の優しさが詰まったこれは、知らずしらずの内に冷めていた俺の心に再度火を灯した。
「俺、もっと頑張るよ。君が胸を張って言い張れる使い魔になれるように…君の優しさを無碍にしないように」
1つ歳を重ねた10月の夜、今までにないほど温かい誕生日を過ごしたのだった。
「あっ、使い魔…」
「おうおはようスイープ。どうした、元気ないな」
「そ、そんな事ないもん!」
翌日、スイープがトレーナー室にやって来て遠慮がちに俺のことを見ている。…どうやら、昨日渡せなかったシフォンケーキについて気を病んでいるようだった。
「あのさスイープ。提案なんだけど聞いてくれないか?」
「何よ、言ってご覧なさい」
「ありがと。次のスイープの誕生日なんだけどさ…一緒にケーキを作らないか?」
「え…?」
「ほら、昨日は急にやったから少しバタバタしちゃったろ?だから、今度の君の誕生日の時は前もって準備して一緒に祝おう。…それに、君の誕生日にはちゃんと俺の手で心からの気持ちを作りたいんだ」
「──っなら、交換条件よ。アンタの誕生日の時はアタシと一緒にケーキ、作りなさい。貰ってばかりじゃご主人さまの格が廃るから」
「…ああ、一緒につくろう。二人で、お互いの気持ちを」
こうして、魔法少女と使い魔の間に秘密の約束事が一つ出来たのでした。 - 29二次元好きの匿名さん22/10/05(水) 22:20:44
素敵すぎて書かずにはいられませんでした
解釈違いだったら消します - 30二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 05:51:24
ええぞ
- 31二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 05:56:19
朝から尊死したわありがとうございます
- 32二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 06:13:46
素敵だ……
- 33二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 06:47:37
解釈一致!解釈一致!我之好!
- 34二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 07:56:19
これが公式でいい
- 35スレ主22/10/06(木) 08:03:33
- 36二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 08:19:32
もしかしていつもスイープのSS書いてる人ですか?いつも読んでるけどまさか辻で出没するとは…!
- 37二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 09:14:35
これいいなと思って書き始める創作者の鑑
- 38二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 12:17:28
スイープはめちゃくちゃ優しい
- 39二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 12:21:16
良い概念は良いSSを呼ぶんだな…