【ダイス/BL/オリキャラ注意】後輩海兵はロシナンテ先輩と結ばれたい

  • 1二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 20:53:44

    あらすじ

    一般男の娘後輩海兵カラスコくんがロシナンテ先輩を攻略したいのにロシナンテ先輩は頑なにノンケであった

    ※このスレはその場の勢いとライブ感とガバチャーでお送りしております


    前スレ

    【ダイス】後輩海兵はロシナンテ先輩に告白したい|あにまん掲示板好きです!!!ロシナンテ先輩!!!!性別dice1d2=@2 (2)@1.女2.男の娘bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 20:54:12

    キャラ紹介
    ○サンソン・カラスコ
    ロシナンテの後輩にあたる海兵。男の娘。年齢はロシナンテの4つ下。
    長女しか家を継ぐことができない特殊な家系の生まれであり、女の子として育てられた過去を持つ。
    が、そんな家で育てられながらも逃げる機会を伺っており、海兵への憧れからとうとう家出して海軍に入隊。
    優しくしてくれたロシナンテ先輩に惹かれ、すっかり惚れ込んでいる。何度振られてもめげない。
    勤務中はきちんと海兵の制服を着込む。ロシナンテ先輩と出掛けるときは女装。"可愛い"を知るのは先輩だけでいい。

    ○ロシナンテ先輩
    スレ内時間軸での年齢は20→21。ドンキホーテファミリー潜入前。
    ノンケ。
    後輩のことは可愛い後輩(※変な意味はない)だと思ってる

  • 3二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 20:54:37

    ロシナンテ先輩→カラスコくんの好感度
    現在値…90
    恋愛感情…無し

    カラスコくん→ロシナンテ先輩の好感度
    現在値…106

    カラスコくんの強さ
    現在値…61
    階級…曹長
    覇気…未覚醒
    才能…見聞色/超広範囲

  • 4122/10/06(木) 20:57:16

    前スレのあらすじ
    先輩とナイトマーケットでデート♥♥♥のはずが……


    「そういや特殊な家って言ってたけど……厳しかったのか?」
    「────」


    「……厳しいなんてもんじゃなかったですよ」


    「言ったじゃないですか。不自由を強いられたって」

  • 5二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 20:57:26

    たて乙です

  • 6122/10/06(木) 21:03:49

    「長女しか家を継げないって、言いましたよね。だから女として育てられたって」
    「あ、ああ……」
    「幾ら女として育てられたからって、自由にさせてたらバレるリスクあると思いません? だから、まあ、そもそも外にあんまり出られませんでした。監視付きで時々、って感じです」
    ……母は。私を産んだ時、既に子を為せない身体になっていたらしい。
    だから、男として生を受けた私を女として偽るしかなかった。
    そうしなければ、自身の立場が危うくなるから。

  • 7122/10/06(木) 21:08:18

    「とんでもない話ですよね。保身の為に子供犠牲にするって普通考えられます?」
    先輩は黙ってる。……というか、言葉を選んでるって感じかな。下手なことは言えないと思ってるんだ。
    優しいなぁ。
    「それに、無理がありますよね。大人になったらどうしても誤魔化しが利かなくなる。そうなったらどうなるんだろうって、私なりに考えたんです。……どうなったと思います?」
    「……どう、なったんだ」
    「多分ですけど、一生監禁かなーって。誰の目にもつかないようにすればバレずに済みますから」

  • 8122/10/06(木) 21:14:44

    ……付き添い付きで、村の牧場を見に行ったことがある。
    そこで飼われる沢山の家畜たち。この子たちはいつかあなたのご飯になるのと教えてくれたのは誰だったか。
    「そして、いつか多分子供を作らされて……。女の子が産まれたらもう用済みじゃないですかね」
    「……なあ、そしたら」
    「自由になんかなれませんよ、残念ながら。用済みになったらなったでずっと閉じ込めとくか、適当なタイミングで毒とか盛られて殺されるんじゃないですか」
    あの家畜たちを見て、思った。
    ──ああ、私と同じなんだなーって。
    「だからいつか逃げてやるぞってずっと考えてました」
    表面上だけ、親に良い顔をして。この生活に納得してますよってふりをして。
    「家の事情とか知ったことじゃないですよ。私の人生は私だけのものなんですから」
    「…………」
    「親に振り回されて人生滅茶苦茶にされるとか、たまったもんじゃないですよね」

  • 9122/10/06(木) 21:20:27

    ひと通り吐き出してから、気づいた。
    先輩がなんだか苦い顔をしてる。
    ……まあ、聞いてて気持ちの良い話じゃないか。
    「……長々語ってすみません、先輩。嫌な気持ちになりましたか?」
    「あ、いや……」
    「自分勝手だという自負はありますけど……。話したのは先輩だからですよ」
    「え……?」
    「先輩以外にこの事情話したことないです。皆には家が嫌で家出してきたってくらいしか言ってないので」
    先輩、困ってるかな。我侭だと思われてるかな。でも。
    「先輩に私のこともっと知ってほしいなー、って」
    「…………」
    うーん。ちょっと暗くなっちゃったな。
    気を取り直して……。
    「先輩。食べ終わりましたし、他のところも見ませんか?」
    「え……あ、ああ」

  • 10122/10/06(木) 21:21:38

    ──親に振り回されて人生滅茶苦茶にされるとか、たまったもんじゃないですよね

    (…………)

    (…………まさか、お前も……)

  • 11122/10/06(木) 21:23:28

    気を取り直して、どこを見ようかな……


    dice1d2=2 (2)

    1.アクセサリー

    2.……?

  • 12二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 21:27:47

    イベント…?

  • 13122/10/06(木) 21:28:18

    「先輩、あれなんでしょう?」

    きらびやかな灯りで彩られる露店の中、それは少し変わった雰囲気を醸していた。

    灯りは少なく、なんだか暗い。カウンターには無造作に本が積まれ、おじいさんが一人、ぽつんと店番をしていた。

    ……古本屋、かな?

    「何か気になるかい?」

    しわがれ声でおじいさんが言った。

    「どれも一冊200ベリーだよ」

    「……ですって、先輩」

    「……ちょっと見てみるか?」

    どれどれ、どんな本があるかな……?


    dice1d3=3 (3)

    1.うそつきノーランド

    2.白い町フレバンス

    3.……?

  • 14122/10/06(木) 21:33:06

    一冊、目についた本を手にとってみる。
    なんだか表紙がボロボロでほとんど読み取れない。これじゃタイトルも作者も分からないや。
    本を開いて、また驚いた。
    「これ……作者の名前が塗り潰されてる……?」
    「お嬢さん、お目が高いねぇ。それは"天竜人"について書かれた本だよ」
    「────!」
    「天竜人?」

  • 15122/10/06(木) 21:38:24

    「おやお嬢さん。まさか天竜人について知らないってことはないだろう?」
    「そりゃ、知ってますけど……」
    聖地マリージョアに住まう世界貴族。実際に見たり会ったりしたことはないけど、海軍に所属している以上、彼らについては必ず学ぶことになる。
    主に、決して逆らってはならない存在だということを。
    「それは天竜人の悪行について書いた本さ」
    「は……?」
    思わず間の抜けた声が出た。
    「目の前を通っただけで子供が撃ち殺されたとか、妻が娶られたとか、そういう恨み節が書かれとる」
    「そっ……そんなことしたら!」
    「ああ。それを書いた奴は死んだよ。殺された」
    なんてことないように言うおじいさんに、背筋が冷たくなった。

  • 16122/10/06(木) 21:44:43

    「まあ、恨み節のひとつふたつは書きたくなるもんだ。そのくらい嫌われとる。表立っては逆らえんが」
    それはそうだ。この世界において彼らは神に等しい存在。だから、どんな横暴だってまかり通ってしまうし、逆らうことは許されない。
    「……そういえば、風の噂で聞いた話だが」
    おじいさんは皺だらけの顔でこちらを見上げた。
    「もう十年以上前の話だったか。……マリージョアから天竜人の家族が降りてきたとか」
    「降りてきた……? 遊びに来たってことですか?」
    「いやいや。天竜人の身分を捨ててこちらに移り住んだという話よ」

  • 17122/10/06(木) 21:53:16

    「み、身分を捨てるって……。そんなことできるんですか?」
    「さぁ。詳しいことは知らん。彼らは非加盟国のどこかに降ろされたとか、なんとか……」
    「へえ……。なんか変わった……人? ですね。ちょっと興味あるかも……」
    そう呟いた私に、おじいさんはくつくつと不気味に笑う。
    「お嬢さん……。身分と権力を無くした天竜人が、非加盟国に降りたらどうなると思う?」
    「え、どうって……」
    ……嫌な考えが浮かんだ。
    いや、でも、まさか。
    「……どう、なるんです……?」
    「言ったろう? 天竜人に恨みを抱くもんは大勢おる。なんでもそやつら、降りてきたその日のうちに家を焼かれたらしいぞ」
    ケラケラと笑うおじいさんが、なんだか、ひどく恐ろしく思えた。
    「そ、その人たちが何かしたとは限らないんじゃ」
    「関係ないわい。権力を無くし政府の庇護もない天竜人がそこにおるんだぞ。なら、なぁ。分かるだろ?」

  • 18122/10/06(木) 21:57:57

    何この人怖い!
    分かるわけないよ何かされたわけじゃないんだから!
    思わず先輩に助けを求めようとして……気づいた。
    こういう、私が困ってる時、真っ先にフォローを入れてくれる先輩がずっと黙りこくっていることに。
    見上げた先輩の顔が……ひどく憔悴しきっていることに。
    「……先、輩?」
    「……あ、わ、悪い……。ちょっと、気分が……」
    「先輩!」
    ふらふらとした足取りでその場を去ろうとする先輩を追いかける。勿論、持っていた本は戻して。
    なんだ、冷やかしか! ……そうおじいさんが叫んでいたけど、無視して。

  • 19122/10/06(木) 22:01:17

    「せ、先輩? どうしたんですか?」

    「……ごめんな。あの店、まだ見たかったか?」

    「どうでもいいです、古本なんて! それより先輩が……」

    ……古本屋を見つけるまでは、先輩は普通だった。

    様子がおかしくなったのは……あの本を見つけてから?

    それとも、おじいさんのあの話……?

    「あの、先輩は……」


    dice1d2=1 (1)

    1.もしかして、天竜人に何か酷い目に……?

    2.あの降りてきた天竜人って……

  • 20二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 22:01:44

    あ、そっちちょっとやばいんじゃ…

  • 21二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 22:03:05

    別の意味で冷や汗出てきた
    ここが落としどころかもしれないが

  • 22二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 22:03:24

    まさか身近な先輩が地上に降りてきた天竜人だとは思わんよね

  • 23122/10/06(木) 22:04:09

    「あ、あのっ! 先輩、もしかして天竜人に酷い目にあわされたりとか……」

    「い、いや! 違う! そうじゃない。そうじゃないんだ……」

    先輩……?

    なんだか、凄く狼狽して……


    dice1d2=1 (1)

    1.……この話、切り上げた方がいいかも……

    2."そうじゃない"……?

  • 24二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 22:04:44

    英断

  • 25122/10/06(木) 22:05:07

    「……先輩。ちょっと、飲み物でも飲みませんか」
    「…………」
    先輩はややあって、小さく頷いた。

  • 26122/10/06(木) 22:06:18

    (思ったより長引いてしまったので一旦ここまで)
    (ナイトマーケットデートはもうちょっとだけ続くんじゃ)
    (ではまた後日)

  • 27二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 22:06:23

    戦略的撤退だ…!なんだか地雷を踏み抜きそうでハラハラしてしまう…

  • 28二次元好きの匿名さん22/10/06(木) 22:07:01

    今回は本当綱渡りだったなぁ

  • 29二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 06:33:50

    保守れすよ

  • 30二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 09:53:11

    ドキドキする展開だ

  • 31122/10/07(金) 11:46:48

    ◇ 番外編 ◇

    ざあざあと強い雨音が扉越しに聞こえてくる。
    突然雨に振られ、私達は急遽倉庫に雨宿りすることにした。雨脚は強く、あっという間にびしょ濡れだ。重く水を吸った制服を脱ぎ、ギュッと絞る。
    「凄い雨でしたね、先ぱ──」
    振り返り、息を呑む。
    濡れた金髪から滴る水滴は太い首を伝い、血管の上を通るようにして鎖骨へと落ちていく。
    濡れたことでぴったりと張り付いた制服は隆起する胸筋を、見事に割れた腹直筋を──先輩の逞しい身体をくっきりと浮き上がらせていた。
    「ああ、こりゃやべェな」
    呟きながら先輩は濡れた制服に手をかけ、下から上へと脱いでいく。濡れた制服越しだった肉体が顕になっていくさまから目が離せない。
    とうとう上半身裸となった先輩は軽く頭を振って、髪の水滴が飛んだ。犬みたいだな、とぼんやり思った。
    「……ん? どうした?」
    「先輩……先輩が、悪いんですよ……」
    無防備に微笑む先輩を前に、私は


    (何かが切れる音)
    (細切れになる倉庫の壁)
    (サングラスにピンクの羽コートの見知らぬ不審者の姿が)

  • 32122/10/07(金) 11:47:52

    (※番外編は本編とは一切関係ないれすよ)
    (ちょっとだけ再開)

  • 33122/10/07(金) 11:54:13

    「……先輩、どうぞ。お茶です」

    「ああ……」

    ベンチに腰掛けた先輩に、露天で買ってきたお茶のカップを渡して隣に腰掛けた。

    「あ、熱いですから気をつ──」

    「ブフォッ」

    遅かった。

    お茶を吹き出し咳き込む先輩の背中を擦る。

    ……それにしても。

    先輩の焦り方はやっぱり尋常じゃなかった。あれは……


    dice1d2=1 (1)

    1.(先輩と天竜人に何か関係があるのは、違いないんだろうけど……)

    2.(……もしかして、降りてきた天竜人って……)

  • 34122/10/07(金) 11:58:52

    様子が大きく変わったのは天竜人の話題が出てからだろうし、やっぱり先輩と天竜人に何か関係があるんだろうな。

    ……この様子だと、とても聞き出す気にはなれないけど。

    「……大丈夫ですか、先輩」

    「ああ……悪い。ありがとう」

    先輩は少し落ち着いたみたいで、小さく笑って見せてくれた。

    それから暫しの沈黙。

    何を話したらいいか分からなくて、なんとなく時間だけが過ぎていく。

    「……なあ」

    口を開いたのは先輩からだった。


    dice1d2=2 (2)

    1.どう思った?

    2.……本当に、ごめんな

  • 35122/10/07(金) 12:05:50

    「……本当に、ごめんな。お前にとっては初めてのナイトマーケットだってのに……」
    「そんなこと気にしないでください。私は、先輩と一緒だったら何が起こったって素敵な思い出なので」
    「……そうか」
    ……先輩はそうもいかなそうだけど。
    「なあ、おれは」
    「無理に話さないでください」
    何か言おうとした先輩の言葉を遮ると、先輩は目を丸くした。
    「確かに好きな人のことはなんでも知りたいけど、話したくないことを話して先輩が傷ついたら最悪ですし」
    「……お前は色々話してくれたのにか?」
    「それは私が話したくて、知ってほしくて勝手に話しただけですから。相手の秘密を知ったら自分も明かさなきゃって……なんか不自由ですよね。息苦しいです、そういう関係」
    先輩は目をぱちくりさせて、私を見てる。

  • 36122/10/07(金) 12:10:56

    「どうしてもって言うなら、話しても大丈夫だなーって思ったときに教えてください。先輩のこと、知れる分には嬉しいので」
    「お前……」
    「あ、でも。これだけは覚えといてくださいね」
    きょとんとする先輩に、私は言った。
    「先輩にどんな過去があっても。先輩がどんな出自だとしても。私が先輩を好きなことだけは絶対に揺るがない。過去の先輩が誰であっても、今の先輩が私にしてくれたことがなくなるわけじゃないんですから」
    「…………」
    先輩は何も言わなかったけど。少ししてから、小さく頷くのが見えた。

  • 37122/10/07(金) 12:12:00

    dice1d2=2 (2)

    1.気を取り直して他の店も見てみるか……

    2.そろそろ遅くなってきたな……

  • 38122/10/07(金) 12:13:08

    「……っと、そろそろ遅くなってきたな」
    「あ、先輩」
    「ん?」
    「私、外泊の申請出してあります。2人分」
    「…………は?」

  • 39122/10/07(金) 12:13:42

    (短いけどここまで)
    (もうちょっとだけ続くんじゃ……)

  • 40二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 12:25:08

    あらあらあら

  • 41二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 12:29:28

    >>31

    描写いいな……って思ったらデジャブを感じるオチで草

  • 42二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 12:30:18

    やっぱカラスコくんちゃんいい子だねえ

  • 43二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 16:49:55

    なんかカラスコくんちゃんの生い立ちもあって自分の中のイメージがギルティギアのブリジットになりつつある

  • 44122/10/07(金) 20:08:06

    「先輩。確かに私は先輩に可愛いって思われたくて女の子の格好してますけど、性自認が女性とは一言も言ってないんですよ」



    (何もなければもう少ししたら再開します)

  • 45122/10/07(金) 20:31:49

    「さては最初から外泊のつもりだったな?」

    「なんのことですかね」


    ロシナンテ先輩は優しいので後輩の小賢しさも受け入れてくれるのであった。

    さて、今夜泊まる宿を探さなくては……


    dice1d2=2 (2)

    1.まあまあ普通の宿

    2.安宿

  • 46122/10/07(金) 20:36:19

    そこそこ古そうな安宿しか見つからなかった。ちょっとムードに欠けるけど……まあ、これも楽しみの一つかな。

    いずれはお城みたいな建物に……へへ……。

    一応、部屋は空いてたけど……。どうやらベッドはひとつしかないみたい……。

    ここは……。


    dice1d2=2 (2)

    1.先輩、一緒にベッド使いましょう

    2.先輩、私床でいいですよ

  • 47122/10/07(金) 20:46:28

    「先輩、私床でいいですよ」
    まあ、まともに考えたらあのベッドを二人で使うのは無理があるからどちらかが床で寝るのは必然だ。特に先輩は身体が大きいし。
    宿の人が予備の毛布を貸してくれたから、ちょっと我慢すれば床でも寝れる。
    「何言ってんだ。後輩を床に寝かせといておれだけベッド使えねェよ。お前が使えって、おれが床で寝るから」
    「年功序列ってやつですよ、先輩」
    「じゃあ先輩の言うこと聞いてベッドで寝ろ」
    そう言うと先輩は借りた予備の毛布を床に敷いて簡易的な寝床を作り始めた。
    頑固だなぁ。そういうところも好きだけど。
    先輩が毛布の上に寝転がる。私はベッドから毛布を引っ剥がすと、先輩の横に敷いて陣取った。
    「あ、おい」
    「嫌でーす。聞きませーん」
    「ったく……」
    先輩はやがて、諦めたように溜息を吐いた。

  • 48二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 20:51:19

    このレスは削除されています

  • 49122/10/07(金) 20:51:56

    「…………なあ、まだ起きてるか」
    揃って床に寝転がってから、どのくらい経っただろうか。なんとなく目が冴えて眠れずにいると、先輩が口を開いた。
    「起きてますよ」
    「……親に振り回されて、って言ってたよな」
    「まあ、はい」
    「……憎んでるのか?親御さんのこと」
    先輩からそんなことを聞かれるなんて、少し意外だった。
    「憎んでるっていうか……。嫌いではありますよ。自分の都合で私を縛ろうとした人達ですし」
    「それは、」
    先輩の言葉が止まる。少ししてから、先輩は言葉の続きを口にした。
    「殺したいほどか」

  • 50122/10/07(金) 21:01:45

    薄暗くて先輩の顔はよく見えないけど、空気が真剣なそれであることは分かる。
    先輩がどういう意図でこの質問をしているかは分からないけど。
    「……嫌なら答えなくてもいい。変なこと聞いて悪かった」
    「いえ。……そうですね、殺したい……とは考えたことないです」
    いつか逃げてやると思った。お前らの事情なんて知ったことかと思った。
    でも。
    「一応、家族ですからね。嫌いですけど、全く情がないと言ったら嘘になります。だから、殺して自由になろうとは思わなかったかな」
    「……そうか」
    先輩の声音は、なんだかほっとしたようにも聞こえるし、少し複雑そうにも思えた。
    「先輩……?」
    「いや、ごめん。……もう寝よう。明日も早いしな」
    先輩は寝返りをうって大きな背中を向ける。
    ……いつか、この質問の意図が分かる日がくるんだろうか。
    私は毛布を被り直して、ゆっくり目を閉じた。


    ……翌日、二人して身体が痛くなったのは、まあ言うまでもないだろう。

  • 51122/10/07(金) 21:04:54

    翌日 朝帰りを……


    dice1d2=2 (2)

    1.目撃された

    2.されなかった


    されたなら誰に?

    dice1d2=2 (2)

    1.同期

    2.センゴクさん

  • 52122/10/07(金) 21:07:46

    ナイトマーケット外泊デート まあまあいい感じ


    好感度上昇

    dice1d6=4 (4) ※今回は補正なし

    現在値…90

  • 53122/10/07(金) 21:09:41

    おや?

    ロシナンテ先輩の様子が……


    dice1d2=1 (1)

    1.気のせいって言ってんだろ

    2.!?

  • 54122/10/07(金) 21:12:38

    ダイス「ロシナンテ先輩はね。同性の後輩に恋愛感情なんて持たないし、やること全部がめちゃくちゃでないといけないの(病院爆破)」

    (あっさりですがキリのいいところで本日はここまで)
    (次回一年経過処理とか色々やっていきます)

  • 55二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 21:14:37

    ここのロシナンテさんいくら何でも固すぎない???

  • 56二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 21:48:50

    ダイスくんの意思があまりにも固くて草
    あとカラスコくんちゃんの親の下り的にロシナンテさんよりドフラミンゴに近そうだなって思ったけど、ロシナンテさんも似たようなこと思ったのかな……

  • 57122/10/07(金) 22:07:48

    ◇ 番外編 お城みたいな建物 ◇

    まるでお城のような建物に足を踏み入れたとき、なんだかとても悪いことをしているように思えた。
    けれどただ足を踏み入れただけならまだ序の口だ。私はこれから、もっといけないことをする。
    見たことないくらい広くて柔らかなベッドの上に、先輩は横たわっていた。どこか不安そうな、或いは戸惑っているような顔で私を見上げている。
    私なんかよりずっと大きくて逞しい先輩をこうして見下ろす形になっているというのは、なんだか不思議な気持ちだった。妙な昂揚感に胸がざわつく。
    「先輩……」
    「……っ!」
    頬を撫でて、項を通って、親指で鎖骨をなぞる。
    その度に息を呑み、身体を震わせる先輩が愛おしい。
    力も技量も何もかも先輩の方が上なのに。その気になれば私なんか跳ね除けることだってできるのに、それをしない。
    先輩の優しさが、先輩の優しさに漬け込む罪悪と背徳が、私を余計にゾクゾクさせる。
    「先輩が……悪いんですよ」
    先輩、私、もう──


    (轟音)
    (吹き飛ぶ壁)
    (夜空をバックに現れるセンゴク)

  • 58二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 22:13:15

    仏乱入シリーズ笑うわ

  • 59二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 22:15:07

    >>57

    お義父さん乱入シリーズほんと草

    でも最後は結婚式場をバックに泣きながら登場するんだよね…(未来視)

  • 60二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 23:47:26

    前スレにあった作者さんのイメージを元に描いてみました
    描き終わってから思ったけど、カラスコくんちゃんは帽子かぶってる派っぽそう

  • 61122/10/08(土) 08:13:21

    >>60

    可愛いイメージイラストありがとうございます!

    たすかります!

  • 62122/10/08(土) 15:01:55

    (こんにちは)

    (こんな時間からですが一年経過処理とかやっていきます)


    では成長ロールから


    dice1d4=4 (4)

    1.結構強くなったかも…

    2.まあまあ強くなったかも…

    3.ちょっとは強くなったかも…

    4.!?

  • 63122/10/08(土) 15:04:08

    なんと一年の間にガープ中将に訓練をつけてもらう機会を得たぞ。やったね


    dice1d2=2 (2)

    どのくらい成長できたかな……?

    1.手応えあり。かなり強くなったかも…!

    2.まあまあ強くなったかも…

  • 64122/10/08(土) 15:06:02

    うーん、まずまずかな……?


    dice1d4=3 (3) +6

    現在値…61

    ※70以上で覇気覚醒

  • 65122/10/08(土) 15:09:03

    イチタリタ!

    1年の間に見聞色の覇気が覚醒しました。これからも鍛錬に励みましょう


    続いてロシナンテ先輩とはどのくらい仲良くなれたかな?

    dice1d3=2 (2)

    1.結構仲良くなれたかも

    2.まあまあ仲良くなれたかも

    3.少しは仲良くなれたかも

  • 66122/10/08(土) 15:11:12

    好感度加算

    dice1d4=3 (3)

    現在値…94


    ついでにカラスコくんちゃん→先輩

    dice1d10=1 (1)

    現在値…106

  • 67122/10/08(土) 15:13:17

    先輩→カラスコくんちゃん

    97


    カラスコくんちゃん→先輩

    107


    先輩、そろそろ可愛い後輩を意識してくれていいんじゃないですか?

    dice1d2=1 (1)

    1.いいえ

    2.!?

  • 68122/10/08(土) 15:15:16

    ここまで来たらもうギャグだろ


    ところでカラスコくんちゃん、昇進はできましたか?

    dice1d3=1 (1)

    1.曹長(変わらず)

    2.准尉

    3.少尉

  • 69二次元好きの匿名さん22/10/08(土) 15:15:27

    いくらなんでも固すぎる……

  • 70二次元好きの匿名さん22/10/08(土) 15:17:49

    強さ的に階級上がってもいい気がしてるけど良い事件に恵まれなかったのかな……

  • 71122/10/08(土) 15:19:18

    残念!階級は変わらなかったようです。これから頑張っていきましょう

    ◇ 結果 ◇
    強さ…70
    覇気…見聞色/特殊(超広範囲)
    ロシナンテ先輩からの好感度…97
    ロシナンテ先輩評:可愛い後輩(非恋愛対象)



    ……おや?
    ロシナンテ先輩から大切な話があると呼び出しです

  • 72122/10/08(土) 15:23:57

    ◇ 伝えたいこと ◇

    「先輩! お話ってなんですか?」
    先輩に思いを告げて、もう2年になる。
    振られて尚猛アタックを繰り返していた私はある日、先輩から呼び出しを受けた。
    大切な話がある。二人きりで話したい、と──。
    これはもう、あれしかない。とうとう私の2年間が報われる日がきたんだ。
    いつもより丁寧に髪を梳いて、目立たない程度に少しだけメイクもした。
    心を踊らせていた私だけど、待ち合わせ場所に来た先輩を見た瞬間感じた。

    ──あれ? なんか違うかも

  • 73122/10/08(土) 15:29:28

    「悪かったな、急に呼び出して」
    「いえいえ。特に用事もありませんでしたし。それに先輩からの呼び出しならいつでも大歓迎です! ……で、大切な話ってなんですか?」
    少しの間、沈黙。
    ややあって先輩は口を開いた。
    「……暫く、任務で本部から離れることになった」
    「そう……だったんですか。長期の任務ですか? 大変ですね。どこに行かれるんですか? 期間は?」
    「悪い、詳しいことは言えない。期間も……どのくらいになるんだろうな。おれにも予想がつかない」
    先輩はさっきから気まずそうに視線を彷徨わせてる。
    …………。

  • 74122/10/08(土) 15:32:21

    「……一年二年って感じじゃなさそうですね」

    「あぁ……そうだな」

    「……。寂しくなります。先輩と出かけるの好きだったんですけど」

    「……悪い」

    「謝らないでください。任務なら仕方ないですよ。先輩は私より階級ずっと上ですし、重要な任務を任されることだってありますよね」


    dice1d2=2 (2)

    1.……ところで、ですね

    2.…………。

  • 75122/10/08(土) 15:35:04

    うまく、言葉が出てこない。

    行かないでって言ったらやめてくれるかな。いや、それは駄目だ。先輩が困るだけ。そんなことしたくない。

    先輩のことは大好きだけど、先輩を縛りたいわけじゃないんだから。

    …………。


    dice1d2=1 (1)

    1.……渡したいものがあります

    2.……伝えたいことがあります

  • 76122/10/08(土) 15:36:24

    「……先輩。渡したいものがあります」

    「え?」

    先輩の大きな手を取って、持っていたものを手渡す。

    それは……


    dice1d3=3 (3)

    1.指輪

    2.腕輪

    3.ペンダント

  • 77122/10/08(土) 15:42:38

    「……これ……」
    「覚えてますか? 一緒にナイトマーケットに行ったとき。宿を探してる間に、実はこっそり買ってたんです」
    私は先輩に手渡したのと同じのを取り出して見せた。
    「じゃーん。お揃いですよ」
    「お前……」
    「大事にしてくださいね。失くしたりしたら怒りますよ。それで……」
    私は先輩を見上げて──とびっきりの笑顔を見せた。
    「それを見る度に思い出してください。あなたにこんなに可愛い後輩がいて、あなたの帰りを待ってることを!」
    先輩は私と手元を交互に見て、やがて、手のひらを握り込んだ。
    「……ありがとう」
    「……帰ってきたら、またご飯連れてってくださいね」
    先輩はすぐには答えずに、少し間を置いて頷いた。

  • 78122/10/08(土) 15:46:05

    ──先輩は、気づけば本部から姿を消していた。
    誰に聞いても、先輩がいついなくなったのかは分からなかった。
    私はいつか、先輩とまた出会える日が来るのを信じて……海兵としての日々を過ごしている。

  • 79122/10/08(土) 15:47:11

    (今回更新はここまで)
    (もうちょい続くよ)
    (まあ一緒に潜入ルートはないよね。コラさんが自分の事情に他人を巻き込むわけないし)

  • 80二次元好きの匿名さん22/10/08(土) 16:30:15

    悲しいなぁ……
    原作ルートを辿るならこれが最後になる可能性もあるわけだし

  • 81122/10/08(土) 19:05:43

    ◇ 存在しないルート編 ◇

    ドフラミンゴ「ロシー! 久しぶりじゃねェか! 今まで一体どこに……待て。誰だテメェは」

    カラスコ「あ、はじめましてお義兄さま♡ 私、せ……ロシナンテさまのフィアンセです♡」

    ドフラミンゴ「……は?」

    ロシナンテ「────!?」(打ち合わせと違う、という顔)

  • 82122/10/09(日) 00:10:25

    山小屋の外ではしんしんと雪が降りしきる。
    明かりの乏しい薄暗い室内。寒さを凌ぐため、毛布を被って先輩と寄り添う。
    寒くねェか、と先輩は問いかけた。まだ寒いかもです、と私は答えた。
    先輩は私を後ろから抱き締める。大きな身体に包まれて、カッと体温が上がるのを感じた。
    「これで少しはマシになるか?」
    「先、輩……」
    私は身動ぎし、先輩と向かい合う形になる。
    先輩の逞しい胸元に顔を埋めるようにしてから、大きな背に手を回した。
    「先輩が……悪いんですよ」
    私は膝を立て、先輩の無防備な首筋に



    (へし折れる音)
    (バキバキに破壊された山小屋の壁)
    (雪原に降り立つは仏のセンゴク)

  • 83二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 00:18:49

    義息子のピンチに現れる仏のセンゴク。もはや様式美である

  • 84二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 10:05:34

    保守れすよ

  • 85122/10/09(日) 16:13:46

    (更新遅くて申し訳ない)
    (少しだけ進行していくよ)

  • 86122/10/09(日) 16:15:34

    ……先輩が姿を消して、1年と少しが経過した。

    私は……


    dice1d2=1 (1)

    1.まだまだ昇進できず

    2.無事尉官に昇進した

  • 87122/10/09(日) 16:20:22

    残念ながら、昇進は叶わず。

    まあ、私の歳で曹長も十分凄いとは言われてるけど。

    そして、先輩と別れる前に目覚めた"覇気"。これは……


    dice1d3=1 (1)

    1.武装色も使えるようになった

    2.見聞色の練度を伸ばしてる

    3.!?

  • 88122/10/09(日) 16:22:14

    この一年で武装色の覇気も習得しました!わーい

    ちなみに現在の練度は……


    武装色…dice1d50=47 (47)

    見聞色…dice1d50=42 (42) +20(才能補正)

  • 89122/10/09(日) 16:34:12

    武装色…47
    見聞色…62


    …………
    ……さて。これまで散々後輩系で通してきた私だけど、当然、新しく海軍に入隊してくる新人がいれば私が"先輩"と呼ばれる立場になる。
    なんだか、ちょっと不思議な気持ちだ。
    「……どうかしたか?」
    「あ、いえ。ちょっとぼーっとしてただけ」
    私より背が高く、年上の彼を見上げる。
    傍から見れば私の方が後輩に見えるだろうが、正式入隊が早かったのは私の方。つまり、彼が私の"後輩"だ。
    入隊したばかりで勝手の分からない彼に色々教えたり、案内をしたり。かつて先輩にしてもらったことを、今度は私が先輩として行っている。
    ……うん。なんかいいな、こういうの。

  • 90122/10/09(日) 16:34:57

    「あの、年下に色々教わるってなんか複雑じゃないですか?」
    「そんなことはない。君のように優しい人が色々と教えてくれて、本当に助かっている」
    「なら、いいですけど……」
    そう言ってもらえるとちょっと……ううん。結構嬉しい。
    私も先輩みたいにできてるかな。
    「でも、私なんかあっという間に追い抜かれちゃうかも。万年曹長ですし」
    「その若さでその階級は十分凄いことだ。君はもっと自分を誇るべきだと思う」
    「またまたぁ。噂は聞いてますよ? 新兵なのにすっごい活躍してるって」
    「私は私にできることをしているだけさ」
    ううーん、謙虚だなぁ。こういうところが上官達にも好かれるんだろうけど。

  • 91122/10/09(日) 16:37:03

    「それじゃあ、もしまた何かあったらなんでも言ってくださいね。私でよければ力になるので」
    「ありがとう、助かるよ。カラスコ曹長。それじゃあ、また今度」






    「はい、また今度! ──ヴェルゴさん!」

  • 92122/10/09(日) 16:38:08

    (短いですが今回更新はここまで)
    (中々昇進できないねぇカラスコくんちゃん……)

  • 93二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 16:39:00

    おつです!こっからどうなるか…カラスコくんちゃん頑張れ…!!

  • 94二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 22:07:42

    (ドチャクソ好みで一気見してしまった…!1さん乙っす)

  • 95二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 05:40:53

    保守

  • 96二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 14:15:25

    カラスコくんちゃんにも後輩出来たのか〜☺️とほっこりしてたら最後でひぇってなっちゃった…

  • 97二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 18:16:19

    ほしゅるよー

  • 98二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 23:32:46

    保守

  • 99二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 23:39:29

    ほっしゅ

  • 100二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 07:59:38

    保守

  • 101二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 16:05:01

    ほしゅるよー

  • 102二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 16:42:59

  • 103二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 17:04:49

  • 104122/10/11(火) 20:43:22

    (お待たせして大変申し訳ありません)

    (ちょっと進めてくれすよ)


    時間経過による昇進ロール

    dice1d3=1 (1)

    1.万年曹長

    2.准尉

    3.少尉

  • 105122/10/11(火) 20:54:52

    (てめーさてはロシナンテ先輩をノンケにし続けたダイスだな?)


    「…………ドンキホーテ海賊団……これか」
    私は今、手配書と各種資料を机に並べて眺めていた。
    ここ最近でかなり名の知れた海賊団になった彼ら。
    船長はドンキホーテ・ドフラミンゴ。……先輩のお兄さん。
    逆立てた金髪に特徴的なサングラス。髪色は先輩と同じだけど、私の知る先輩のイメージとはとても重ならない。
    ……あの日聞いてしまった先輩とセンゴク大将の会話が確かなら、先輩はこの人を止めようとしている。
    海賊になってしまった兄を止める……か。申し訳ないけど、私にはちょっとよく分からない。
    あの時の先輩からは強い使命感というか、責任感のようなものを感じた。幾ら兄弟が海賊になったからって、先輩が責任を感じることなんかないのに……。海賊になることを選んだのは他ならぬドフラミンゴ本人だろうし、先輩関係ないよね。
    それとも、私が一人っ子だからかな。兄弟がいたら、もう少し先輩の気持ち分かってあげられたのかな。

  • 106122/10/11(火) 21:00:29

    「カラスコ曹長。何をしているんだ?」
    ここ一年ですっかり聞き慣れた声に顔を上げれば、そこには顔見知りとなったヴェルゴさんの姿が。
    「あ、いえ。ちょっと海賊の資料を……」
    「そうか、熱心だな。……ドンキホーテ海賊団、か……」
    「最近有名になってきましたからね。ちゃんとチェックしとかないと。……こんなに若い構成員もいるんだ……」
    こんな若い人にまで懸賞金がかかってるのがちょっと信じられない。このグラディウスって構成員、私と歳あんまり変わらないんじゃ……?
    「……あ」
    続けて資料を眺めていて、ある構成員の写真が目に留まった。


    最高幹部 "コラソン"

  • 107二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 21:02:07

    このレスは削除されています

  • 108122/10/11(火) 21:04:17

    瞬間、心臓が大きく脈打つのを感じた。
    ────先輩だ。
    真っ赤なビギン。ピエロのようなメイク。ドフラミンゴと色違いの黒い羽のコートに、ハート柄のシャツ。
    海兵ロシナンテ中佐からは遠くかけ離れたその姿。
    でも、ひと目見て分かった。
    先輩だ。
    私が先輩を見間違える筈がない。
    (ちょっと待って……)
    じゃあ、"任務"って、まさか。

  • 109122/10/11(火) 21:09:34

    「……カラスコ曹長?」
    ヴェルゴさんに声をかけられて我に返った。
    ヴェルゴさんは怪訝そうに(多分。彼は誠実な人だろうけど、たまに何を考えてるのか分からない)私に訪ねた。
    「その手配書がどうかしたか?」
    「え、あー……」
    ──あ、まずい。
    盗み聞きした時や別れ際の先輩の様子から考えて、恐らくこれは極秘任務だ。
    先輩の他に事情を知る人がいるとしたら、きっとセンゴク大将くらい。
    幾らヴェルゴさんであっても私が気づいたことを知られるのはよくない。

  • 110122/10/11(火) 21:19:01

    「ピエロメイクの男の人って素敵じゃないですか?」
    「…………カラスコ曹長。君は、その……男性であったと記憶しているが……」
    「合ってますよ? でも、ほら、東の海の諺知ってます? 恋はいつでもハリケーン! ……ですよ♥」
    「海兵としてはあまりいただけない発言だ」
    「……ですよね。こんなにときめいてるのに、よりによって海賊なんて……」
    ……誤魔化せたかな?
    まあ、半分くらいは本当のこと言ってるしきっと大丈夫だよね。……でもちょっと申し訳ないから先輩が帰ってきたらご飯連れてってあげよう。
    「ところで、ヴェルゴさん。こんなとこまで来てどうしたんです? 捜し物ですか? っていうか、その口元の目玉焼きは一体……」
    「ああ。実はG5へ異動することになってな」
    「嘘でしょ!? あの窓際部署に!?」

    ………………
    …………
    ……

  • 111122/10/11(火) 21:20:18

    (……"コラソン"の手配書を妙に熱心に見ていたが……)

    (……いや、杞憂か)

  • 112122/10/11(火) 21:21:04

    (今回はここまで)
    (いつも保守ありがとうございます)

  • 113二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 22:37:04

    乙ー!

  • 114二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:26:18

    おつ!!ダイスくん手厳しい……
    ヴェルゴはそのまま何も気づかないでくれ

  • 115二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 06:19:32

    乙!
    時々ダイスの意思が感じられるの草

  • 116二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 14:07:16

    保守

  • 117二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 20:38:40

  • 118二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 00:02:50

    続き楽しみにしてます!
    保守

  • 119二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 08:09:34

    保守

  • 120二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 11:26:44

    ほしゅー

  • 121二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 22:19:11

    保守

  • 122二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 22:21:33

    保守

  • 123二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 07:44:28

    ほしゅ

  • 124二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 14:38:41

    保守

  • 125二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 23:36:04

    ほーしゅー

  • 126二次元好きの匿名さん22/10/15(土) 07:36:25

    保守

  • 127二次元好きの匿名さん22/10/15(土) 16:53:44

    ほしゅ

  • 128二次元好きの匿名さん22/10/15(土) 22:58:44

    ほしゅ

  • 129二次元好きの匿名さん22/10/15(土) 23:52:38

    保守

  • 130二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 09:23:10

    ほしゅ

  • 131二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 16:18:48

    保守

  • 132二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 23:26:28

    ほしゅー

  • 133二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 06:57:40

  • 134二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 13:03:24

  • 135二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 14:12:26

  • 136二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 18:09:43

  • 137二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 23:53:11

    保守

  • 138二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 11:04:06

    保守

  • 139二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 18:51:28

    保守

  • 140二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 22:39:51

    保守

  • 141二次元好きの匿名さん22/10/19(水) 07:27:38

    保守

  • 142二次元好きの匿名さん22/10/19(水) 14:46:49

    保守

  • 143二次元好きの匿名さん22/10/19(水) 23:50:23

    保守
    カラスコくん無事にまたコラさんに再会してほしい

  • 144二次元好きの匿名さん22/10/20(木) 10:41:01

    保守

  • 145二次元好きの匿名さん22/10/20(木) 22:16:17

    保守

  • 146二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 07:16:11

    保守

  • 147二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 14:21:45

  • 148122/10/22(土) 01:18:13

    しゅ

  • 149二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 10:02:48

    ほしゅー

  • 150二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 21:43:07

    保守

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