- 1二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:31:40
- 2二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:32:25
今度はいい奴に生まれ変われよ…!!
- 3二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:35:41
ウーブみてえだな
- 4二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:35:57
今度はそいつにウタの生まれ変わりの魔王が取り憑いてそう
- 5二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:37:20
- 6二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:39:51
よわい(確信)
- 7二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:42:04
その生まれ変わり、もしかしてAdoみたいなダウナー系の女の子だったりしません?
- 8二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:43:30
最初は全く心を開かないけどルフィの優しさに触れてどんどん態度が軟化していくんだよね
- 9二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:48:16
最終的にめっちゃ懐きそう
- 10二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:49:53
- 11二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:52:10
- 12二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:52:31
なんでウタじゃなくてムジカが生まれ変わるんだよと思うと同時に見た目はウタなので情緒がグチャグチャ
- 13二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:53:23
- 14二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:53:31
- 15二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:56:27
- 16二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 08:58:28
- 17二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 09:02:04
ある夜にルフィ達が嬉しそうに自分の話をしているのを聞いちゃうんだよね…
- 18二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 09:05:53
ボクっ娘だと可愛いな
- 19二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 09:57:04
幼なじみの仇を育てねばならないとは…
- 20二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 10:09:15
四皇の娘になるのか…
- 21二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 10:12:24
真相を知って一瞬殺意のこもった目で寝てるムジカを見てそれを見られるルフィ
- 22二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 10:13:14
曇らせヤメロォ!!
- 23二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 10:37:26
ルフィならいろいろと受け入れるだろうから悪意を持ってとかじゃなくて「ウ…ムジカ(仮名)!」って感じでついウタを呼んでしまって寂しがり屋の転生体が曇るのがいいな
自分は本当は愛されていないんじゃないか、ウタの代わりでしかないんじゃないかって
- 24二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 10:39:13
多分ムジカ側も「何故自分を倒した奴に世話焼かれなきゃならない?」とか思ってる
- 25二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 12:08:20
待ってくれ、重要な点を確認させてほしい
このトットウタは前世がトットムジカでいろいろあったことを憶えているのか? - 26二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 12:25:57
殺意や怒りの目を向けたところを一瞬起きたムジカに見られてそのままムジカが船から逃げて行方不明になりムジカの怯えた表情が忘れられないルフィ
ムジカ「あいつはわたしを殺そうとしたんだよ…!来るわけない…」
真相を知らずルフィを恨んでるが後に自分の出生の秘密を知り発狂してトットムジカの力を解放してしまう
という展開とか美味しすぎるな - 27二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 12:26:58
悲劇は繰り返される…
- 28二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 12:27:00
これあれじゃん
宝箱から出てくるやつじゃん - 29ごめんねスレ主じゃないよ22/10/07(金) 23:02:14
「娘はフーシャ村で眠っている」
赤髪のシャンクスから短く、そんな言伝があった。
シャンクスの娘とは、ルフィにとっての幼馴染である。
ルフィが救うことのできなかった、けれど、その短い生の終わりまで、自身の信念を貫き通した大切な幼馴染だ。
海賊なら海葬が普通だが、彼女は海賊ではなく歌姫である。
思い入れのある地で、安らかなれと考えた結果がフーシャ村なのだろう。
そこは、ルフィの故郷である。
ルフィにとって、今は余裕のある時期ではないが、それでも彼は仲間たちに頭を下げ、フーシャ村に向かうことを願った。
仲間の反対は全くなかった。
彼らは知っていたのだ。
ルフィにとって、その幼馴染がどれほどの存在だったかを。
ほどなくして、ルフィたちはフーシャ村へと上陸した。 - 30ごめんねスレ主じゃないよ22/10/07(金) 23:02:28
ルフィの幼馴染の墓は、いつかルフィが彼女と過ごした崖の上にあった。
腰のあたりまでの石が置いてあるだけの、簡素な墓だ。
高い崖の上からは、果てしない海がどこまでも見渡せる。
ルフィは仲間たちに断りを入れ、一人この場に訪れていた。
多分きっと、それは彼らしくない感傷の故だった。
「なあ、ウタ。お前、今も夢の中にいたりすんのか?」
ふと零してしまった言葉に、思わず麦わら帽子を引き下げ顔を隠す。
こんなことでは、彼女が言う『麦わら帽子の似合う男』からは程遠い。
内心を表に出すことに躊躇のない彼が、どうしてか今はそれができなかった。
しばし気を落ち着け、再び彼女の墓へ顔を向ける。
そこに、一人の少女が横たわっていた。
「っ!? ウタ、か……?」
死んだはずの幼馴染とよく似た、しかしかつての記憶の中のような幼い姿の少女が、そこにいた。 - 31ごめんねスレ主じゃないよ22/10/07(金) 23:04:00
誰か続きを頼む!
- 32二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 23:04:56
頑張って続きかいて❤️
- 33二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 23:36:53
- 34二次元好きの匿名さん22/10/07(金) 23:44:24
- 35二次元好きの匿名さん22/10/08(土) 00:20:07
かわいい
- 36ごめんねスレ主じゃないよ22/10/08(土) 12:03:26
目を覚ますと、目の前には麦わら帽子をかぶった知らない男の人が立っていて、なんだかこちらを睨みつけているようだった。
起き抜けの、しかも初対面の人間からの棘のある態度に、普通なら、ただ恐怖を覚えるのだろうか。
けれどボクは、何故かその人を見ると心が疼いて渦巻いた。
愛しいような、恐ろしいような、嬉しいような、寂しいような、楽しいような、憎らしいような。
生みだした覚えのない強い感情が、ボクの中でひたすらに跳ねまわり、ボクはただ何もわからずに麦わらを見つめた。
彼は、そうしてただ見つめ続けるボクに、一つ言葉を投げつける。
「お前……本物か?」
どういう意味だろう。
唐突すぎて、質問の意図が理解できない。
というか偽物とかいるの?
ボク以外にボクがいるわけないんだから、本物に決まってるでしょ。
そんな風に思ったボクは、なめられてはいけないと、とっさに言葉を返す。 - 37ごめんねスレ主じゃないよ22/10/08(土) 12:03:46
「そうだよ。なんか文句でもあるの?」
そう言ったが、しかしよく考えると、ボクは自分のことを何も知らないことに気が付いた。
名前も、親も、自分のこれまでも、何も記憶になかったのだ。
急に自分のすべてが揺らぐような不安に襲われる。
麦わらの彼も、ボクの返答が気に入らなかったのか、黙り込んでしまった。
寂しい。
どうしてか、その思いは強くボクに馴染むようで、もういてもたってもいられなくなり、縋るように麦わらの彼へ、今度はこちらから言葉を投げつけた。
「ねえ、あんたはボクを知っているの?」
自分で言っておきながら、何を言っているのだろうと思った。
初対面である。
知っているはずがない。
麦わらの彼もそう思ったのか、少し驚いた顔でこちらを見つめ返す。
「いや、知らねえ……。知らねえけど、知りてえとは思う。よかったら一緒に来いよ。近くに村があるんだ」
そう言って彼は振り返り、ゆっくりと歩き出す。
はっきりいって戸惑うばかりではあるけれど、どうやらよすがとなるものもない身の上らしい。
ボクは彼の後をついて、歩くことを決めた。 - 38ごめんねスレ主じゃないよ22/10/08(土) 12:04:22
なんかこのまま落とすにはもったいない気がしたから、ちょっとSS書いていい?
- 39二次元好きの匿名さん22/10/08(土) 12:07:49
釜温めとく
- 40二次元好きの匿名さん22/10/08(土) 12:22:59
きっと最後にもらったウタのぬくもりが改心のきっかけになる
- 41二次元好きの匿名さん22/10/08(土) 23:42:18
保守
- 42ごめんねスレ主じゃないよ22/10/09(日) 00:01:16
「しっかしお前、あんなとこで何してたんだ?」
「何って言われても、わかんないよ……気づいたら、あそこにいたんだ」
「そっかー、不思議だな」
麦わらの彼と、近くにあるという村へ向かう途中。
最初のほうこそ、お互い戸惑うばかりでろくに会話もなかったけれど、しばらく歩くうちに少しずつ打ち解けてきた気がする。
というか、気難しいのかと思っていた麦わらの彼は、実はなかなか気の良い人で、道中ほとんどの会話は、彼から振られたものにボクが答えるという形だった。
時折、何かを確かめるようにこちらを見つめるのはちょっと困ったが、すぐに止めてくれるし、そう頻繁でもなかったから然程気にならなかった。
「そういうあんたは、あんな何もない崖の上で何してたの?」
「ん? ああ、墓参り。お前が寄りかかって寝てたのあんだろ? あれが墓だ」
「えっ!? ちょ、ちょっとそういうの早く言ってよ! いや、ていうか、あの、ごめんなさい。ボク知らなくて……」
最悪だ。
知らなかったとはいえ、誰かの眠る場所で図々しく眠りこけていたなんて。
「なっはっはっは、気にすんな! 俺もあいつも、そんなことで怒りゃしねえよ」
けれど、不安に思っていた私に返ってきたのは、彼の笑い声だった。
どうやら怒っていないみたい。
安堵していると、彼が続けて言った。
「そもそもお前、なんであそこにいたのかわかんねえんだろ? ならしょうがねえさ」
……確かに。 - 43ごめんねスレ主じゃないよ22/10/09(日) 00:01:33
忘れていたけど、そもそもボクは記憶喪失だ。
だからまあ、、幾分か仕方ないといえるかもしれない。
こんな風に思えるのは、麦わらの彼の気遣いのおかげだ。
彼と話していると、記憶喪失なんてことを忘れてしまうし、とっても楽しい。
大人ってすごいんだ、って思う。
「お、見えてきた。あれがフーシャ村だ」
「へー、風車がいっぱいなんだね。フーシャ村なだけはある」
回っているのも回っていないのもあるけど、大きな風車がたくさんある。
とてものどかな感じである。
「ししし、いーとこだぞ。そうだ、せっかくだしよ、こっからあそこまで競争するかっ?」
急に何言ってるんだこの人。
「しないけど」
「えーっ!? なんでだよ!?」
「え、そんな驚く? 子供と大人で勝負になるわけないじゃん。頭大丈夫?」
「そりゃそうだけどよー……」
すごいがっかりしてる。
さっきはすごい大人っぽいって思ったのに、今はボクと同じ子供みたいに思える。
不思議な人だ。 - 44ごめんねスレ主じゃないよ22/10/09(日) 00:02:30
仕方ないからちょっとだけ付き合ってあげようかな。
ただし、まともにやっても勝てるわけはないから、少しだけ工夫させてもらおう。
「あれ、向こうに見える人って村の人? あんたの知り合いじゃないの?」
「え、どこだ?」
今だ、とばかりに走り出す。
急に走り出したボクに、麦わらの彼は呆気にとられていた。
「競争だよ! 先に着いた方が勝ちだからね!」
「あーっ!? すりーぞおまえー!?」
「きひひひっ! 甘く考えすぎだよ、甘えんぼー♪」
この勝負に勝ったら、なにかご褒美とかあるかな。
なくてもいいか。
とにかく今は、走ろう。 - 45ごめんねスレ主じゃないよ22/10/09(日) 00:03:12
一応船に乗るところまでは考えたから、そのくらいまで頑張って書く
明日以降に - 46二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 11:32:11
ほ
- 47二次元好きの匿名さん22/10/09(日) 22:44:21
h
- 48二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 06:44:53
hs
- 49二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 09:54:35
このレスは削除されています
- 50二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 09:54:53
それはさておき、酒場である。
彼が扉を開いて中に入っていくのに、ボクはなんとなく彼の服を掴みながら後ろをついていく。
今更だけど、不安になってきた。
なんとなく離れたくなくて彼についてきたけど、ボクは一体どこのだれで、今までどう過ごしていたのか。
そんな状態のままで知らない人と会って、果たして上手く乗り切れるだろうか。
こんなことを考えるのは、自分には本当に何もないからで、けれど普通の人はきっと当たり前に持っているということを、目の前に突き付けられるような気がするからだ。
酒場に入ると、中にいた人たちがいっせいにこちらを向く。
「おうお前ら、戻ったぞー」
麦わらの彼が声をかけると、いの一番に小さな影が寄ってくる。
「ルフィ! おかえりー!」
「おうチョッパー、ただいま!」
たぬきかな。
かわいい。
「おールフィ、プリンセス・ウタにはちゃんと挨拶できたか?」
「ああ、ウソップ。昔よくいたところで眠ってた。ありがとな」
え、鼻長い。
長いよね?
ボクが知らないだけで、結構普通だったりするのかな。
「おかえりなさいルフィ。アンタ、マキノさんから聞いたけど、『宝払い』とかっていうツケが大分溜まってたらしいわね。お小遣いから引いといたわよ」
「わりーな、ナミ。手間かけさせちまった」
すごいスタイルのいい美人さんだ。
恋人とかかな。 - 51二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 09:55:17
酒場の中には、他にも何人か麦わらの彼の仲間と思しき人がいるが、とりあえず今はこちらに寄ってくる気はないようだ。
というか。
「ねえ、あんたの名前ってルフィっていうの?」
「ん? ああ、そういや名前言ってなかったな。すまねえ。おれは『モンキー・D・ルフィ』。海賊だ」
海賊。
ということは、ルフィは悪い人なのだろうか。
何故だか「海賊」と聞いただけで、心の中に拒絶の気持ちが生れてくる。
記憶をなくす前のボクは、海賊と何かあったのだろうか。
どうしようもないほどの怒りのような、やるせない悲しみのような、そしてやっぱり寂しいと思う気持ち。
そう寂しい。
いつもいつも寂しい。
心に穴が空いたとかじゃなく、心が空っぽなような。
長く何かを求め続けて、けれど何も得ることができなくて、そんな虚しさがそのまま自分自身になってしまったかのような、そんな心。
もしかしたら海賊に対する暗い思いは、昔何かあったからではなくて、そんな寂しさを誤魔化すために生まれたのかもしれない。
だって、海賊は嫌いなはずなのに、ボクの手は未だにルフィの服を掴んでいる。 - 52二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 12:16:24
誤字脱字……! 恥ずかしいので修正しました
ハート押してくれたのにごめんよ
フーシャ村に着いたボクたちは、まずは村唯一の酒場に向かった。
そこに、麦わらの彼の仲間がいるらしい。
なんだか、ボクのことを紹介したいみたいだ。
ちなみに、村までの競争は普通にボクが負けた。
ちょっとリードしたくらいでは、ひっくり返せないくらい足の速さが違った。
麦わらの彼は、途中ボクを追い越してから、時々笑いながらこちらを振り返り、明らかに手加減、いや足加減して走っていたのがちょっとムカついた。
「もう競争とか絶対しない」
って言ったら、すごく焦りながら謝ってきたので許してあげたけど。
- 53二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 23:14:27
混乱防止
- 54二次元好きの匿名さん22/10/10(月) 23:14:54
「そういやおれ、お前の名前も聞いてなかったな。なんていうんだ?」
「いや、だからボク記憶がないんだってば」
「そうなのかっ!?」
言ったじゃん。
最初に……いや、記憶喪失とは言ってなかったかも。
まあ、ボクもちょっと記憶ないこと忘れかけてたから、この件はお互い水に流してほしい。
「ちょ、ちょっとルフィ! その子どうしたのよ!」
そんな風に思っていたら、さきほどの美人なお姉さん、たしかナミという人がボクを見て焦ったように声を上げる。
ナミさんは、推定ルフィの恋人である。
その人がボク=小さな女の子を見て、焦る理由。
もしかして、隠し子とか思われたのだろうか。
大変だ、早く誤解を解かないと、ルフィとナミさんの間で『しゅらば』が発生してしまう。
記憶がないくせに、ちょくちょくこういうことを思い浮かべるのは一体なぜなのか。
深く考えるのは止めた方がいいだろうか。
いやとにかく今は説明が優先だ。
一応ルフィには世話になったことだし、彼の幸せを壊すような真似はしたくない。
あとナミさんが大分鬼気迫る表情で怖いのもある。 - 55二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 08:48:37
トットムジカちゃんかわよ
幸せになってほしい - 56二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 13:42:54
このレスは削除されています
- 57二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 13:44:52
「ああ、さっき墓の前で寝てたからよ、連れてきたんだ」
「連れてきたって、アンタねえ……」
と、ボクの決意を他所に、ルフィたちの話は続く。
「い、いやおい、それよりよ、その子、どう見てもプリンセス・ウタに瓜二つだぜ? まさか、妹がいたのか?」
プリンセス・ウタって誰だろ。お姫様?
「ウタは、確か赤髪のシャンクスに拾われたって話よね。あり得ない、とは言い切れないけれど、可能性は低いんじゃないかしら」
「俺がシャンクスから聞いた話だと――」
そんな風にあーでもないこーでもないといろいろ話を続けているけれど、ボクにはまったくわからない話で、なんだかとても暇である。
「けどよお、こんだけ似てて他人の空似ってのは……いや、まさかトットムジカが「ウソップ!」っ!?」
難しい話だったので、同じく暇そうにしていたたぬきさんに話しかけようかと思ったところで、急にルフィの怒鳴り声が聞こえた。
なんだかんだで朗らかな印象だったので、ルフィがそんな声を出したことに、ボクはとても驚いた。
ルフィが怖い顔してるのは、なんだか嫌だな。
さっきまで難しい顔はしてたけど、別に怒っているふうではなかったのに、今の話の中で何か言ってはいけない言葉があったんだろうか。
あったとしたら、それは多分、ルフィが遮るようにした言葉のことのはずだ。
『トットムジカ』って、なんだろう。 - 58二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 14:01:19
「ねえ、ルフィ」
「ん、おう。どうした」
ボクが声をかけると、ルフィは笑いながらこちらに顔を向けてくれた。
「『トットムジカ』って、なに?」
「っ!」
いや、そんな「聞いてたのか!?」みたいな顔しないでほしい。
あんたのすぐ後ろで服掴んでたんだよ?
聞こえるに決まってんじゃん。
うろたえるルフィが、なんだか冷や汗かきながら、「い、いやあ、知らねえなあ、なんのことかなあ」なんて下手くそな口笛吹きながら誤魔化そうとしてくる。
嘘下手すぎ。
『トットムジカ』という言葉が気になるのは、別にルフィがその言葉に怒ったから、というだけじゃない。
どことなく、なんとなく、聞き覚えがあるのだ。
それも、自分の深い場所に繋がっているような、確信めいたものと一緒に。
だから教えてほしい。
「『トットムジカ』って、ボクに関係すること?」
「……知らねえ」
ボクが本気で問いかけていることが伝わったのだろう。
誤魔化すことなく、答えてくれているようだ。
ただ、何かを隠している気もする。
「『トットムジカ』は、ルフィにとってなんなの?」
「っ、言いたくねえ……!」
ということは、『トットムジカ』自体は知ってるのか。
まだ聞く。
「ルフィは、『トットムジカ』が嫌いなの?」
「そういう、わけじゃねえ……」
どう見ても好きという感情を向けているわけじゃなさそうだ。
少し怖いけど、さらに聞く。
「……『トットムジカ』は、ボクの名前なの?」 - 59二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:49:10
h
- 60二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 11:15:31
「!? 違う! そんなわけねえだろ!」
びっくりするほど真剣な顔で、ルフィはそう言った。
急に大きな声と真剣な表情で肩を掴んでくるから、なんだかどきどきしながら、ボクは考える。
多分ルフィは、ボクについて何かしらの心当たりを持っているのではないだろうか。
そして、それこそが『トットムジカ』で、同時にルフィにとって『トットムジカ』は、何かしら苦い思いを抱く存在なのではないだろうか。
初めて会った時に、ボクのことを「知らない」と言ったのが本当だとすると、ボク自身が『トットムジカ』ということはないのかもしれない。
けれど、どうしてもその存在が自分と無関係だとは思えなかった。
「お前は……いや、俺はお前のことは知らねえけど、お前はトットムジカじゃねえ。それだけはわかる」
けれど、今目の前で、悲しさを堪えるようにするルフィを見ていたら、なんだかどうしようもない程、こちらまで心が痛んでしまった。
ルフィを悲しませたくないな。
そう、心から想う。
けれど、『トットムジカ』という音が、ボクを放さない。
どうしたらいいかな。
なんて葛藤をしていたら、不意に、ナミさんとは違う女の人の声がした。
「ムジカ、はどうかしら」 - 61二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 21:54:33
また修羅場と思われちゃう…
- 62二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 22:51:58
「え?」
「ロビン……」
そんな声をかけてきたのは、長い黒髪のこれまた綺麗なお姉さんだった。
というか、いつの間にか他の人も周りに集まってきている。
ロボと骨は、あれは、何?
なんて戸惑いを他所にロビンと呼ばれたお姉さんは話を続ける。
「ごめんなさい、話が聞こえていたの。あなたはトットムジカという言葉に、なんだかこだわりがあるようだったし、名前が欲しいみたいだったから」
別に名前が欲しかったわけじゃ……。
いや、記憶喪失で自分の名前もわからないから、少しでも自分と関わりのありそうな『トットムジカ』に執着してしまうのかも。
そう考えたら、ムジカという名前をもらうのは悪くない気がしてきた。
うん。
悪くないどころか、良いと思う。
『トットムジカ』はすごく気になるけど、その言葉はルフィを悲しませてしまう。
なので半分だけもらっておいて、『トットムジカ』じゃないけどちょっとムジカ。
そういうこと。
なんだかすごく頭の冴えた意見だ。
ロビンさんは多分頭脳担当に違いない。
すごい。 - 63二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 05:56:17
ほ
- 64二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 15:08:16
「うん。ムジカ、いいね。ボクの名前はムジカ。ルフィ、それでいい?」
「おう……そもそもお前の名前だからな。おれが口出すことじゃねえ」
あんなに取り乱しておいてどの口が言うんだ、とは言わないであげよう。
ロビンさんも「因縁がある」って言ってたし。
多分、簡単な話じゃないんだろう。
「じゃあ改めて。ボクはムジカだよ。よろしくね、ルフィ」
「ああ、よろしくなムジカ」
なんだかようやく自分で自分を表せるようになったことが、たまらなく嬉しい。
目覚めてから、ずっとルフィが一緒にいてくれたから、なんだか記憶喪失でもほとんど不安を感じなかったんだけど、名前があるとそれとはまた別の安心感がある。
と、なんとなく人心地ついた気がしていたら、周りで様子を見守っていた人たちの中から、肌の青いおっきい人が近づいてきた。 - 65二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 15:22:55
スレ主ですがssは自由に書いていただいて構いません。
よろしくお願いします! - 66二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 22:23:03
あ、ごめん
落とすのもったいないと思ってちょこちょこSS書いてたけど、他の人の邪魔になってたか
次で全部まとめてあげます - 67二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 23:13:22
- 68二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 09:22:19
- 69二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 09:23:07
このレスは削除されています
- 70二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:49:15船に乗る「ルフィ、ちょっといいかのう」
「ジンベエ」
この人はジンベエさんというらしい。
なんか『親分』って感じだ。
「お前さん、その子をどうするつもりなんじゃ。船に乗せるのか?」
船っていうと、ルフィの海賊船ということだろうか。
ボクが乗ってもいいのかな。
足手まといにしかならない気がする。
正直なところ、ボクみたいな子供が海賊船に乗って、何か役に立てるとは思えない。
ルフィは、なんて言うんだろう。
「……乗せる」
不安なのか期待なのかわからない感情に頭を悩ませていたら、ルフィは少し考えてからそう言った。
「ふむ。わしらが海賊だということ理解した上でか?」
「そうだ」
ルフィは短くうなずくと、ボクに向き直った。
「ムジカ。さっきも言ったけどよ、おれたちは海賊だ。それでもよけりゃァ、お前、おれの船に乗らねェか? フーシャ村に残りてェなら、それでもいいけどよ……どうする?」
「急に言われても……」
本音を言えば、乗せてもらいたい。
ルフィと離れたくない。
けれど、やっぱり自分は何もできい子供で、海賊としてやっていけるかなんて、不安しか感じない。
ルフィに対する強い執着心も、もしかしたら、目覚めて最初に会った頼れる人…telegra.ph長々とお邪魔しました
この後、ムジカが船で見つけたウタの音貝で歌を憶えたり、それを聴いたルフィがよく似てるけど眠くならなくてウタとは違うんだなと実感して曇ったり、シャボンディに寄港して目一杯楽しんだ夜にルフィの殺意マシマシな目で見られて飛び出してヒューマンショップに攫われてウタによく似ていることに目をつけられてリポップしてたウタウタの実を食べさせられて売られかけてルフィに助けられたりとか妄想してたけど、文章力が足りないので誰か書いてください
マジでこの概念好きなんだ
- 71二次元好きの匿名さん22/10/15(土) 08:21:12
保守
- 72二次元好きの匿名さん22/10/15(土) 10:21:54
ムジカの正体判明するタイミングはムジカも一味含めてだれもムジカの正体気づいてないけどロビンやチョッパーなど仲間の誰かと一緒にいる時にピンチ(黒ひげクラスの敵に襲われる?)になって仲間を助けるためにムジカ本人も無意識に力を発動させちゃって正体が判明する展開とかどうかな?
その後力を使って疲れて部屋で寝てるムジカについて食堂で仲間たちがどこかに置いていくか危ないから始末するか今後も仲間として匿うか話し合いに
ルフィは始末することに猛反対して匿う派なんだけど話し合いが終わって部屋に戻ってムジカを撫でようと手を伸ばしたら次第に無意識に怖い顔になってムジカの首の方に手が近付いて…ですんでのところで手を引っ込めるもムジカに見られてしまうとか - 73二次元好きの匿名さん22/10/15(土) 21:08:12
保守