- 1二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:23:37
- 2二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:24:39
おはユベル
- 3二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:25:36
風呂の時もトイレの時もずっと触れてれば忘れないってエロゲで言ってた
- 4二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:29:17
- 5二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:31:44
ダスエクストレームトラウリヒドラッヘさん⁉︎
- 6二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:31:51
約束か待ち合わせか何かを一度すっぽかされて忘れられることへの恐怖と怯えに苛まれるマーちゃんはありますか?
だからこれからは確実に「マーちゃん」を忘れることがないよう会うたびに身体に「マーちゃん」を刻んでくるマーちゃんはありますか?? - 7二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:33:15
アルティメットナイトメアセンパイやぞ
- 8二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:38:51
おはようございますトレーナーさん。ちゃんとマーちゃんのこと覚えていますか?
……ダメです。それで前におでかけを忘れられてしまいましたから、トレーナーさんの大丈夫は大丈夫じゃありません。
だからマーちゃん、考えたのです。マーちゃんのことを絶対に忘れられない方法を。あなた一人に忘れられてしまうマーちゃんが、世界のマーちゃんになんてなれるわけないですから。
トレーナーさん、おてて出してください。おててです、グーでもパーでもどっちでもいいですけど、マーちゃんはパーの方が好きです。
……かぷ。
ふぁい、噛んでいまふ。マーひゃんのこと、ぷは……痛みで覚えてくれるでしょう?
それじゃあ次はハグです、ぎゅーっとします。これでマーちゃんの匂い、覚えられますよね? 周りの目……? 大丈夫ですよ、マーちゃんは気にしませんから。
ハグが終わったら首筋も噛んでおかないとです。トレーナーさんの全部にマーちゃんのこと、刻みつけますから……会うたびに刻みつけて、ずっと忘れられなくしますから。だから……覚えていてくださいね。 - 9二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:40:37
- 10二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:42:21
- 11二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:48:47
はい、この傷はどうですかトレーナーさん? ……よくできました、この傷は先週つけた傷ですね。マーちゃんの爪でガリッとやったところです、上出来です。
それじゃあここは……そうですね、初めてマーちゃんが血が出るまで噛んだところです。あの時はいたいいたいでしたね……でも大丈夫です、マーちゃんもトレーナーさんの血の味を覚えましたから。
では、ここは…………忘れちゃったんですか? ダメなトレーナーさんですね、これは去年の10月2日にトレーナーさんがマーちゃんとお昼を食べる約束をすっぽかして会議に行ったお仕置きでつけた傷ですよ。
まったく……忘れないための傷なのに、ダメダメなトレーナーさんですね。お仕置きしなくちゃじゃないですか。
今日はまたトレーナーさんの首筋をかぷっとしちゃいますね。さっきトレーナーさんの血の味の話をしたせいでちょっぴり欲しくなってしまったので。
指先じゃダメかって? 見えない場所じゃ意味がない……ですか? ダメに決まってます、この方が雰囲気が出ますし……それにヒトに見せられない傷のほうが、記憶に残りますよね?
だから諦めて……お仕置きされてください、トレーナーさん。…………がぷり。 - 12二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:50:27
食われる(物理)
- 13二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:53:10
少し猟奇的だね
このスレのマーチャンは - 14二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:53:17
マーチャンスタンド
- 15二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:54:03
- 16二次元好きの匿名さん22/10/11(火) 23:54:38
両方書いたの自分だけど解釈違いだったらごめんね消すからね
- 17122/10/12(水) 00:01:42
- 18二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 00:02:25
ONEのstay.が思い浮かんだ…
消えかけてゆく温もりを 消せない痛みで引き止めたい - 19二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 00:03:58
- 20二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 00:10:43
マーちゃんはトレーナーを傷付けるのに物は使わないと思う
自分の爪や歯で“マーちゃん”を刻みつけるのではないかな - 21二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 00:43:49
- 22二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 00:45:57
- 23二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 00:46:40
ウマ娘FANZA版があれば確実に智代アフターみたいなことになってそうだとは思ったよマーチャン
- 24二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 10:21:05
ユベルといい感じの文が合わさってなんかすごくすごいことになってる
- 25二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 10:44:10
マーチャンセンターでライブするときに似たようなこと言ってるんだよね
- 26二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 10:45:42
- 27二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 19:42:13
- 28二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 19:43:37
ヤンデレマーチャンは……アリだ。
- 29二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 21:35:27
ウマ娘プリティーダービーXか...
- 30二次元好きの匿名さん22/10/12(水) 21:38:18
良SSが飛び込んできた…マーチャンさすが
- 31二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 08:31:12
あげ
- 32二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 09:04:12
キスされながらマーチャンの唾液を飲まされるっていうのはどうかな?
- 33二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 09:07:49
- 34二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 09:11:32
- 35二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 09:14:59
- 36二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 09:23:09
マーちゃんをよく味わうために目も閉じましょうね。
感覚を塞ぐと、別の感覚が研ぎ澄まされるので。
はい、目を閉じて……耳も塞いで……おくちと、舌の感覚だけを頼りにしてください。
アストンマーチャン、めしあがれ。 - 37二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 09:25:34
ほ、ほわぁ・・・ほわぁ・・・
- 38二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 10:00:26
マートレの「まずい」とマーちゃんの「まずい」は違う意味なんだろ!?そうだと言ってくれ、気になってご飯が一杯しか食べられない!
- 39二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 10:12:07
どっちもおっぱいおっきくて服がお清楚で中の人がほっちゃんって呼ばれてるな
- 40二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 15:58:44
マーちゃんの何を味見するんでしょうかね……
- 41二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 16:12:36
- 42二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 19:13:42
マーチャンのトレーナーへの感情の矢印の大きさ、アルダンとから辺と同じかそれ以上あるよな
- 43二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 21:13:28
- 44二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 00:45:29
整理して改めてSS書いてもいいのよ?
- 45二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 00:54:06
そうしてみようか
トレ視点で改めて書いてみるか……誰か書いてくれてもいいんだぜ - 46二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 01:20:45
やるだけやってみるか
- 47二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 12:41:19
期待してるの!
- 48二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 13:46:33
- 49二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 14:34:30
あーだめだめ好きすぎる
SS期待してる - 50二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 14:54:53
- 51二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 18:23:57
これ見てえっぐいくらい傷になりそうって思った
このシーンkeyのゲームにありそうだなと思って
AIRの曲とアストンマーチャンを合わせてみたら違和感がなかった — オカモトタクマ (okamototakuma) 2022年10月12日 - 52二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 19:32:58
調子に乗って書きすぎてクッソ長くなったけど許してくれる?許してくれ、あとで投稿しますから
- 53二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 19:33:13
涙止まらんなった
- 54二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 19:41:07
ハロライスはサキュバスだから仕方ないですね
- 55二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:10:17
「おはようございますトレーナーさん」
俺の担当ウマ娘、アストンマーチャン。
この日は珍しく早朝からトレーナー室へ現れて、静かなノックと共にドアを開けて入ってすぐに発されたのがこの言葉。
「だ、大丈夫! 覚えてるよマーチャン、当たり前じゃないか!」
彼女のセリフに背筋が凍るようなものを感じながら、俺は少々食い気味に答えた。
しかしその返事にマーチャンは不満なようで、嘆息気味に首を横に振る。
「……ダメです。それで前におでかけを忘れられてしまいましたから、トレーナーさんの大丈夫は大丈夫じゃありません」
「うぐっ……」
そう、つい2日前の土曜日のことだ。
俺は彼女とマスコット研究のために出かける約束をしていたのだが……────あろうことかそれをすっぽかしてしまったのだ。
彼女のことを忘れていたわけではなく、前日に遅くまで仕事をしたせいで寝過ごしてしまったからなのだが……当然、マーチャンは深くショックを受けていた。
彼女はヒトから忘れられることを恐れている。俺が約束をすっぽかして待ち合わせ場所に立ち尽くしている間の気持ちを考えるだけで俺の心も引き裂けてしまいそうだ。 - 56二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:12:53
「本当に申し訳ない!」
居ても立ってもいられず、俺は深く頭を下げた。
彼女がどれほど忘れられることを恐れ、覚えていてほしいと何度もそばで聞いて理解していたのに。
共に寄り添い支えるべきトレーナーが……────
「だからマーちゃん」
俺の謝罪を遮って、マーチャンは滔々と言葉を口にした。
「だからマーちゃん、考えたのです。マーちゃんのことを絶対に忘れられない方法を。あなたひとりに忘れられてしまうマーちゃんが、世界のマーちゃんになんてなれるわけないですから」
その瞳は、昏い色を孕んでい見えた。
澱んだ眼差しを俺に向けたままマーチャンは、
「トレーナーさん、おてて出してください」
「……え……?」 - 57二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:14:05
「おててです」
「な、なんで……手なんか……」
「グーでもパーでもどっちでもいいですけど、マーちゃんはパーの方が好きです」
その語気には、有無を言わせないと……そんな力を感じる。
一体何をするつもりなのか────……そう問いかけることすら許されない。
この眼差しに貫かれた俺は動けない。
マーチャンの言葉は氷のように冷たい刃となって、俺の首筋にぴたりと添えられている。
いつの間にかマーチャンに俺は詰め寄られ、部屋の壁際まで追いやられていた。
逃げることは許さないと、言外に伝えられているかのように。
力無く持ち上がる俺の左手を優しく包むように触れて、マーチャンは微笑んだ。 - 58二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:14:58
「……」
俺の手の甲を撫で、掌に指を絡ませ、そして────
「な、っ……え……」
俺の左手、その薬指をマーチャンは躊躇うことなく咥え込んだ。
ねっとりと絡むような舌の動きが、俺の薬指を撫でる。
彼女の口の中から溢れた唾液がどろどろと指に絡み、そして彼女の舌がそれを掴むように蠢いている。
一体何を────……そう口にしようと、した瞬間。
「……かぷ」
「づ、っ……ぁ……!!?」
アストンマーチャンは、俺の薬指の付け根に歯を突き立て一切の躊躇なく噛み付いた。 - 59二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:16:15
激痛が走る。
あまりの痛みに声を出すこともできない。かぷ、なんて可愛らしい音ではない────ぐちゃりと形容すべき激痛だ。
「ぁ、が……ゃ、め……っ……ぁ゛っ……!」
ようやく絞り出した声はただの音で、言葉の形すら保てていない。
痛みから逃げようと、マーチャンの頭を掴み引き剥がそうと抵抗する。だがウマ娘の力は凄まじく、俺の指に噛み付いたマーチャンを振り払うことができない。
その間にもマーチャンはぎりぎりと指を噛みちぎらんと歯を食い込ませる。
痛い。
痛いなんてものじゃない。ウマ娘の力で噛まれてしまっては、指なんて噛みちぎられてしまう。
とにかく彼女の口元からは指を引き抜こうともがく。
「……やめ、っ……まぁちゃ……何、を……っ」
「ふぁい、噛んでいまふ」
俺の必死の抵抗を、マーチャンはものともせず普段通りの穏やかな声で答える。 - 60二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:16:53
「まーひゃんのこと、」
「……ぎ、あぁ……っ!!」
最後に一際強く歯を食い込ませてから、マーチャンはずるりと口を指から引き離した。
ようやく離れ、俺は手を守るように蹲って自分の手に指がついている事を確認した。
「ぷは……痛みで覚えてくれるでしょう?」
俺を見下ろす形で微笑む彼女の口元には鮮血が滲み、唾液と混ざり糸が引いている。垂れた血混じりの唾液は俺の左手薬指へとつながっていて──── - 61二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:18:06
「それじゃあ次はハグです、ぎゅーっとします」
「ハ、ぐ……?」
ダメだ、思考がまとまらない。
あまりの痛みに何も考えることができない。
「まわりの、めが……そんなこと、したら……まーちゃん……」
何を言っているのかすら自分でも分からない。
本当に目の前にいるのは、アストンマーチャンなのか。
彼女の笑顔が、俺には違うものに見える。
あれだけの事をしておきながら、普段と変わらない、優しい微笑みを浮かべながら近づいてくる、この子は。
本当に俺の……──── - 62二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:19:42
「ハグが終わったら首筋も噛んでおかないとです」
マーチャンは優しい声音で俺の頬に触れ、首に腕を回し、柔らかな肉体を寄せてくる。
ぎゅう────……と身体が密着し、おれの胸元に大きな膨らみが押しつけられる。
「トレーナーさんの全部にマーちゃんのこと、刻みつけますから……」
耳元で囁く声がくすぐったい。マーちゃんの温もりと艶やかな声が、麻酔のように身体へ染み渡って……次第に指の痛みも消えていく。
「会うたびに刻みつけて、ずっと忘れられなくしますから。だから……覚えていてくださいね」
そう言って、マーチャンは俺を優しく抱きしめて、抱きしめて、抱きしめて。
首筋に突き立てられた歯の痛みも、この温もりと柔らかさで何も感じない。
むしろ、温かい。微睡の中にいるかのようだ。 - 63二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:20:29
まるで甘い蜜に浸かるように、底へ底へ落ちていく。
いや────、……違う。
彼女が俺の中へ流れ込んできているのだ。
アストンマーチャンという甘い蜜が、俺の中へ。
どろりどろりと、際限なく、とめどなく、注ぎ込まれていく。
刻み込まれている。
彼女という存在が俺の中へ。
俺の全てに、文字通り彼女の全てが刻み込まれていく。
忘れられないように。
俺がいつでも彼女を思い出せるように。 - 64二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:21:54
「マーちゃんの匂いは覚えられましたか、トレーナーさん?」
甘い時間は、その一言で終わりを迎える。
とろけた蜜を流し込まれた俺は、やはり満足に思考ができない。
彼女のされるがまま、言われるがままに頷くだけ。
「マーちゃんの体温も、身体の感触も、全部全部覚えてください。ちょっとだけ恥ずかしいですが……今日から毎日、あなたに刻み込んでいきますからね」
マーチャンは確かめさせるように、俺の手を彼女自身へ押し付けていく。 - 65二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:23:18
このレスは削除されています
- 66二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:24:42
顔の感触。
首の感触。
胸の感触。
腹の感触。
腕の感触。
掌の感触。
太腿の感触
脚の感触。
その全てをゆっくりと時間をかけて俺の身体に教え込ませて、最後には。
「────……最後は、マーちゃんの噛み心地も覚えてもらいますね」
左手の薬指を俺の口の中へと深く深く挿入させた。 - 67二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:27:22
このレスは削除されています
- 68二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:27:27
それで、理解した。
なぜ彼女が噛み付いたのが俺の左手の、薬指だったのか。
これは……────約束なのだ。
彼女を忘れず、覚えておくという約束。
一緒に船に乗り流れていくことを選んだ俺と、それを許し、わがままと称し望んだ彼女との……────約束。
「さあトレーナーさん……マーちゃんの噛み心地を覚えてください。さあ、ひと想いに噛んで、刻みつけてください」
俺の身体は彼女の言葉に従って動く。
喉奥まで潜り込んだ指を舌で掴み、絡め取り、指の付け根に歯を突き立てる。
「……っ、……そう、それで……いいんです。もっと強く……強く、強く噛んで」
言われるがままに噛む力を強めていく。 - 69二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:28:54
それでも彼女の優しい表情が崩れることはなく、刻まれる痛みを確かめるように微笑んでいる。
口の中に血の味が滲む。きっと強く噛みすぎてマーチャンの指の皮膚が裂けたのだ。
「まだですよ。まだ離しちゃ……ダメ。今日はいたいいたいかもですけど、明日にはもう動かせるようになるはずですから」
血を溢れさせながら噛む俺の頭を、優しくマーチャンは撫でてくれる。
行動ひとつ、言葉ひとつが俺を後戻りできない場所へと誘っていく。
川の下流へと、連れていく。
けれど俺が彼女を覚えている限り、彼女の感触を忘れない限り、この子が消えることはない。
消えさせはしない。
どこまでも一緒に流れていくと決めたから、マーチャンの決断を捻じ曲げさせてまで繋ぎ止めたのだ。 - 70二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:34:27
あらためて誓おう。
マーチャンに刻まれたこの全てを、俺は忘れない。
彼女のいた証はこの身体に刻み込まれた。
記憶だけではない、一生残り続ける傷跡として。
「マーちゃんこと、絶対に忘れないでくださいね。他の誰が忘れても、あなただけは」
「……絶対に忘れないよ。何が起こっても、俺だけは」
消毒もしないまま、お互いの血と唾液が混ざり合ったままの左手を結び合う。
行動で示し、最後に言葉で誓いの儀式は締めくくられる。
俺とマーチャンだけの秘密の儀式。
彼女を刻み込むための────……今日から始まる、新しい日課。
「明日も明後日も、百年先も、あなたの全部で覚えていてね。アストンマーチャン、あなたのウマ娘のことを」
お互いの薬指から垂れた血が、足元に小さな水溜まりを作っていた。 - 71二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:34:59
>>8からこんな長くなってしまった申し訳ない
- 72二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:36:11
すっごいドキドキした
ありがとう - 73二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:36:56
解釈違いだってらごめんね…!
- 74122/10/14(金) 20:37:03
- 75二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:43:16
ありがとう
本当にありがとう - 76二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:44:46
- 77二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 20:56:17
え、まじで
- 78二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 21:08:58
あにまんやってて良かった
- 79二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 21:22:18
- 80二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 23:35:15
わぁ……
- 81二次元好きの匿名さん22/10/15(土) 08:13:09
すげぇ…
- 82二次元好きの匿名さん22/10/15(土) 12:41:12
保守あげ
- 83二次元好きの匿名さん22/10/15(土) 22:57:25
まってるよ〜
- 84二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 00:40:27
やるんだなライナー!?
- 85二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 00:55:57
- 86二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 01:14:58
- 87二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 01:56:35
- 88二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 01:57:26
辻SSのせいでスレ乗っ取ったみたいになってしまって申し訳なく思う
- 89二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 02:29:02
消えた後に回想としてセリフだけ流れるやつ
- 90二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 14:24:40
もうちょい待って
- 91二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 14:26:12
他の方も書いてくださるのかな…?ありがたやありがたや
- 92122/10/16(日) 14:39:36
これでいいのだ
- 93二次元好きの匿名さん22/10/16(日) 22:02:02
アーニャわくわく
- 94二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 07:48:43
age
- 95二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 12:38:34
まってるの!
- 96二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 12:51:47
ここの一番最後の文、水溜りじゃなくて海の方がよかったなぁって今更思った
- 97二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 20:36:37
お待たせしました・・・
エミュとか色々怪しいと思うけどこれ以上伸ばしても仕方ないと思うので載せます - 98二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 20:39:08
「トレーナーさん」
「うおあっ!?」
トレーニングの為マーチャンを待っていると突然真後ろから声を掛けられた
驚きのあまり飛び上がりそうになる両肩をやんわりと、けれどしっかりと良てで押さえながら彼女はいつもの調子で問いかける
「問題です、この傷はなんですか?」
そう言ってマーチャンは俺の右肩に触れた
「そこは……先週間違えた時のひっかき傷だ」
「……よくできました、先週つけた傷ですね。マーちゃんの爪でガリッとやったところです、上出来です」
いつからだろうか、何かを忘れてしまった時、彼女は俺の身体に傷跡付けるようになった
それは約束であったり、思い出であったり、あるいは傷そのものであったり……
「では、ここは?」
今度は左頬に指が伸びる。答えに詰まっていると
「……忘れちゃったんですか? ダメなトレーナーさんですね、これはトレーナーさんがマーちゃんとお昼を食べる約束をすっぽかして会議に行ったお仕置きでつけた傷ですよ」
意識の外側から不意に問いを投げかけられ、そして答えられなければ痕を刻んでいく
どうやら今日もまた新たな問題が増えてしまうようだ
「まったく……忘れないための傷なのに、ダメダメなトレーナーさんですね。お仕置きしなくちゃじゃないですか。
ですがマーちゃんも忘れていました。マーケティングと同じです。ストーリーが無ければ駄目なのです。ですから……」
いつの間にか正面に回り込んでいたマーチャンは両手のひらをこちらに向けている
「トレーナーさん、おてて出してください。おててです、出来れば左がいいです。グーでもパーでもどっちでもいいですけど、マーちゃんはパーの方が好きです」
言われるがまま差し出された両手に左手を重ねる
……かぷ
「マーチャン何を!?」
「ふぁい、噛んでいまふ。マーひゃんのこと、わふれにゃいひょうに」
今までは引っ掻いたり抓ったり爪を立てたりだったが何と薬指へと噛み付いていた
じんわりと鈍い痛みが走る程度の甘噛みであったが視線の先にいるのは子犬ではなくウマ娘である
あまりの行動に回りの人間もざわつき始めている
「ぷは……マーちゃんの初めての噛み付きでした。トレーナーさんもここが痛いのは初めてじゃないですか?」
マーチャンの噛み痕は薬指に赤いリングを描き、唾液でキラキラを光っていた - 99二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 20:39:35
突然の出来事に呆然としていると勢いよく抱き着いてくる
「それじゃあ次はハグです、ぎゅーっとします。噛んだ後にハグなんて経験他にないはずです。これでマーちゃんの匂いも、痛みも、感触も、覚えられますよね?
周りの目……?大丈夫ですよ、マーちゃんは気にしませんから。むしろ覚えてもらいましょう。2人で一緒に、マーちゃんとトレーナーさんを皆に刻み込みましょう」
トレーニングの為に徐々に人気が増えてきている。
どうにかマーチャンを引き剥がしにかかるもウマ娘の力には敵わない。そればかりか
「まだ足りませんか?なら仕方ないです。もうひと押しです。もうひと噛みです。……がぷり」
なんと首元にかぶりついてきた
オーディエンスから黄色い悲鳴が聞こえる。その声はそろそろ生徒会の耳にも届くかもしれない
マーチャンを刻み付ける為なら協力はしたいが流石にこれ以上はマズい
騒ぎが大きくなる前にどうにか彼女を抱えて人気の少ない場所までやってきた
「……どういう訳かそろそろ話してくれないか」
「……マーちゃんが走るたび沢山の人の心にマーちゃんを刻み込んできました。けどそのうちトレーナーさんも一緒に知られるようになりました。名トレーナーです。スプリントのホープです。
あの日、海にはまだ行かないと、川を2人で上ると決めました。けどマーちゃんが走っていられるのはそんなに続かないのです。走るのを辞めたらまた海まで流されてしまうのです。それは……それは嫌なのです」
分かってしまえば簡単な事だった
ただ今の関係が終わってしまうのが、つながりを忘れてしまう事を恐れていたのだ
いつしか2人で船を並べる事が当たり前になっていて航路を眺める事を忘れてしまっていた
「すまない、俺は大切な事を忘れていたみたいだ。これからは絶対に忘れないよう毎日薬指で思い出させて欲しい。
けれど皆に見られるのはちょっと恥ずかしいからこれから指輪を買いに行かないか?マーチャンも忘れてしまわないよう、薬指に付けるお揃いの指輪を」
「それは……それはとっても素敵なのです。マーちゃんは今日の事一生忘れないけど、一生大切にするのです」
真っ赤に染まりながらはにかむ彼女の姿を俺は両目のレンズで心の奥底にしっかりと刻み込むのだった - 100二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 20:40:35
甘めのテイストにしました
長文失礼 - 101二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 20:59:45
あまーーーーい!!!
好き!!!! - 102二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 21:00:02
このあとにドロドロして痛いのとかもう書けない
- 103二次元好きの匿名さん22/10/17(月) 22:20:32
構わん!書いてくれ!
- 104二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 01:41:04
- 105二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 10:45:04
「はい、この傷はどうですかトレーナーさん?」
早朝。
一年ほど前からトレーナー室に毎朝通うようになったアストンマーチャンが、俺の手の甲についた傷跡を指でなぞりながら俺に尋ねる。
その手つきはどこか艶かしく、しかし愛情を感じさせるものだった。
だが、その傷は……────
「……先週の朝、キミがつけた傷だよ」
彼女の問いかけに、俺は1秒の澱みもなく答えた。
その返答に気分を良くしたのか、マーチャンはきゅぅ、と結んだ口元を綻ばせて微笑む。
「……よくできました、この傷は先週つけた傷ですね。マーちゃんの爪でガリッとやったところです、上出来です」
ぱちぱちぱち、と実際に手を叩くことはせず音だけで拍手を演出する。 - 106二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 10:46:12
……────そう、これは彼女によってつけられた傷跡だ。
彼女────アストンマーチャンはなぜか他人から忘れられることを恐れている。
それはトレーナーの俺や、。友人たちだけに留まらず、全世界のヒトに自分を知ってほしい、覚えていてほしいと言い切るほどに強い願い。
俺は過去に一度、その彼女の願いを踏み躙った。
そんなことがあって、マーチャンは俺が彼女のことを絶対に忘れられなくする秘策を持って早朝のトレーナー室へ押しかけてきた。
その秘策とは────
────……マーチャンが俺に傷をつけること。 - 107二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 10:47:46
彼女によって俺の身体に刻まれた傷跡と痛みが、忘れられない記憶となって残る。
刻み込まれた後はもう、その傷が自動的に記憶を呼び起こしてくれる。
マーチャンのこと。
傷跡のこと。
痛みのこと。
それをこの1年間、毎日続けている。
俺の全身にはアストンマーチャンが刻まれていた。
膨大な量の傷跡として、彼女自身の存在として、彼女との思い出として。
それは甘噛みのような小さなものから、出血を伴う大きなもの、そしてヒトに話すことが憚られるような過激な行為まで。
あらゆる手段でマーチャンは俺に彼女自身を刻んだ。
「それじゃあここは……」
マーチャンは次の傷跡に指を這わせて問いかける。
触れた場所は、俺の左手薬指。 - 108二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 10:49:53
根元に彫られたそれは、一番最初の記憶。
強い力でつけられた噛み跡は、一生消えない傷跡となって今も俺の指に残っている。
そして、マーチャンの同じ部分にも、同じ傷が。
「そうですね、初めてマーちゃんが血が出るまで噛んだところです。あの時はいたいいたいでしたね」
そう、とても痛かったことを思い出す。
前触れなく唐突に噛まれたものだから、あの時は本当に恐怖を覚えたのだった。
今となってはもう思い出と化していて────……お互いの薬指につけあった誓いとして機能している。
それゆえにその傷に対するマーチャンの扱い方は、他の傷跡よりも丁寧で優しく、そしてきわめて強い愛情が感じられた。
「……でも大丈夫です、マーちゃんもトレーナーさんの血の味を覚えましたから」
瞳に昏い色を宿したマーチャンはそう言いながら、俺の左手薬指の傷跡に口付けをした。 - 109二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 10:53:34
「では」
マーチャンの指がつつつ、と動く。
流れるように指差されたのは、肘に刻まれた小さな傷跡。
無数にあるうちのひとつ、ほんの小さなひっかき傷。ともすれば自分でひっかいてしまったようにも見える、それは。
それは……、────
「────────────、ぁ」
…………なんの、傷………………だったか。
心臓が握りつぶされるような感覚。
「────────────、は」
喉が詰まり、息が吸えなくなる。
口を開いても言葉にならない音が漏れるだけで。
「────────────、ぁ」
だめだ。
だめだだめだ。
だめだだめだだめだ。
思い出せ。思い出せ。思い出せ。
これはいつ、いつのマーチャンだ。
どのマーチャンだ。 - 110二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 10:54:56
「────────────、か」
酸素が足りない。考えるだけの時間が足りない。
刻一刻とリミットは迫る。マーチャンの視線が早く答えろと俺を射抜く。
「…………忘れちゃったんですか?」
酷く、冷たい声。そして失望。
無情にも、刃は首へと突き立てられてしまった。
「ちが、っ……こ、これは……」
「ダメなトレーナーさんですね」
弁明しようと絞り出した声も、やはり掠れ切って声にすらならない。
マーチャンは小さな子供を諭すように、言い聞かせるように囁く。
「これは去年の10月2日にトレーナーさんがマーちゃんとお昼を食べる約束をすっぽかして会議に行ったお仕置きでつけた傷ですよ」
「…………、ぁ…………っ……」 - 111二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 10:55:48
そうだ、そうだった。
あの日は俺から昼食に誘ったのだった。
友人のダイワスカーレットとウオッカがレースで不在だと聞いたので、それなら一緒に食べようと声をかけたのだ。
だが昼休み直前になって緊急の会議が入ってしまい、ドタキャンをすることになって────
────……マーチャンが俺のために、朝早く起きてお弁当を用意してくれていたというのに。
「まったく……忘れないための傷なのに、ダメダメなトレーナーさんですね」
大きなため息。
その表情にはいつものあたたかく優しい笑顔はなく、失望一色で塗りつぶされていた。
そして下がり切っていた口角が少しだけ持ち上がる。失望が次第に恍惚とした表情へ。
「お仕置きしなくちゃじゃないですか」 - 112二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 10:58:29
お仕置き。
お仕置きは、大変だ。
俺は毎日彼女からなんらかの傷を与えられている身ではあるが、お仕置きの場合は話が変わる。
普段与えられるような小さな傷や、彼女の存在を確かめるような抱擁、交わりとは違って……そこに優しさはない。
「今日はまたトレーナーさんの首筋をかぷっとしちゃいますね。さっきトレーナーさんの血の味の話をしたせいでちょっぴり欲しくなってしまったので」
ぺろり、と舌なめずりするような仕草を見せて表情を歪ませるアストンマーチャン。
彼女が俺の指を噛んだ、あの日────……あの日から時折、マーチャンは俺の血を舐めたがるようになった。
お互いの左手薬指に刻まれた誓いの証。
あの直後に、俺の血を愛おしそうに舐るマーチャンの表情は今後一生忘れられそうにない。
……────忘れるつもりも、ないけれど。
「……マーチャン」
俺の背に腕を回そうとするマーチャンの肩に触れて、俺は静止の意を伝える。 - 113二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 11:01:48
「指先じゃ、ダメか? ……ほら、見えない場所の傷だと記憶に残りにくい……というか、さ」
見え透いた言い訳だ。
首筋を噛むために、マーチャンは俺に抱擁を求めてくる。
その抱擁は普段よりも激しく絡み合う。挨拶程度のそれとは比較にならない。
押しつけられる彼女の柔らかい肉体と、麻酔のように甘い香りが俺から理性を奪うのだ。
耳元に囁かれる甘くとろける蜜のような声が、抗う意志を奪い去ってしまうのだ。
そうなってしまえば、俺は彼女の求めるままに刻まれてしまう。刻むことを許してしまう。
それは俺とマーチャンの、誰にも話せない秘密を思い出させることにもなって……────
「ダメに決まってます、この方が雰囲気が出ますし……それにヒトに見せられない傷のほうが、記憶に残りますよね?」
俺の抵抗は虚しくもマーチャンの一言には届かなかった。 - 114二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 11:03:30
彼女は、俺にアストンマーチャンの痕跡を刻むことを愉しんでいるのだ。
刻むたびに俺との絆が深まると思っているのだ。
ただ、それは……────俺と同じであることも、確かなわけで。
彼女とのひと時は何よりも大切に感じているし、こうして増えていく傷にも愛着のようなものが芽生え始めている自分がいることも認める。
「だから諦めて……お仕置きされてください、トレーナーさん」
そう。だから諦めるしかないのだ。
彼女は俺に自分を刻むことを望んでいるから。
俺は彼女に彼女を刻みたいと願っているから。
だからきっと、傷を忘れてしまうのはそのためなのだ。
忘れたフリをするのは、そのためなのだ。
そうすればマーチャンはまた、新たに俺に刻んでくれる。
俺はまた彼女がいた証を刻み込める。
俺の身体に傷が増えれば、その数だけ彼女の存在の証拠になる。 - 115二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 11:06:45
「おいで」
彼女を迎えるように手を広げると、マーチャンは嬉しそうに俺の中へ飛び込んでくる。背中に腕を回し、力を込めて身体を密着させる。
押しつけられる柔らかな肉体が俺から全てを奪い去ろうとするけれど、そんなことはさせない。
逆に俺が彼女の全てを奪い去ってしまいたいくらいなのだから。
今にも消えてしまいそうな彼女を抱きしめ、香りも声も体温も感触も全て胸の中に閉じ込めてしまう。
なんて小さな身体なのだろう。なんて優しく温かい身体なのだろう。
何度抱きしめても、何度閉じ込めても、隙間から溢れてしまうくらいに儚い少女。
でもお互いを求め合ってしまえば。
そうすればこの子はどこへも行かないはずだ。
明日も明後日も、百年先も。彼女を刻む場所が俺の身体に残っている限り……────
「……がぷり」
────……アストンマーチャンは海へ辿り着かないと俺は信じているから。 - 116二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 11:08:22
甘いののあとで恐縮ですが重めのやつをひとつ
もっと重い雰囲気にしたかったけど難しい
多分俺の書く二人は行くところまで行ってそう - 117二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 11:25:52
これは良いスレだ
- 118二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 13:15:45
保守
- 119二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 13:22:42
素晴らしい作品をありがとう
また別の切り口の愛を見せてもらった - 120二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 14:26:13
このレスは削除されています
- 121二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 14:27:08
- 122二次元好きの匿名さん22/10/18(火) 21:52:28
儚い天使と彼女を繋ぎ止める傷だらけの従者。
なんだかそんな風に感じた - 123二次元好きの匿名さん22/10/19(水) 00:02:32
あとは>>86やね
- 124二次元好きの匿名さん22/10/19(水) 11:09:03
正直だっちしました
- 125二次元好きの匿名さん22/10/19(水) 22:32:37
保守
- 126二次元好きの匿名さん22/10/20(木) 07:58:29
素晴らしいの!
- 127二次元好きの匿名さん22/10/20(木) 08:32:32
でもさ、リアルで指噛まれなんかしたら反射で殴っちゃうと思うのよ(小声
- 128二次元好きの匿名さん22/10/20(木) 12:37:49
なんで??????
- 129二次元好きの匿名さん22/10/20(木) 23:03:18
まってるよ〜
- 130二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 08:22:50
期待
- 131二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 11:59:32
待っててくれ…!
- 132二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 16:19:27
血が垂れる。
垂れた血は指先を伝い、そのまま床へ落ちて小さな海を作っている。
俺とアストンマーチャンの、互いの左手薬指の付け根に刻まれた誓いの証。
俺も彼女も、お互いを力の限り噛んだから……────床へと垂れた血もそれなりの量だ。
手当てをしなくてはいけない。
結んでいた手を離し、アストンマーチャンへ語りかける。
「手当てをしようマーチャン。止血しないと」
まずは彼女からだ。
俺のことは後でいいし、大人だからこれくらいの出血では貧血にもならないだろう。
だが彼女はまだ小さく幼い。それに女の子で、俺の大切なウマ娘なのだから……────
「それには及ばないのですトレーナーさん」
……と、急に静止をかけられて俺の動きが止まる。
「どうした……?」
「トレーナーさんのおてて、見せてください」
マーチャンは真っ赤になった掌をこちらへ向け、そこに俺の手を載せるように促してくる。
まだ傷をつけ足りなかったのだろうか。
彼女の左手も大怪我をしている……させてしまったから消毒や手当てをしてあげなくちゃいけないんだけど。
痛々しく腫れ上がった手を彼女の、同じくらいに痛々しく腫れ上がった掌に載せる。 - 133二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 16:20:20
すると俺の手をゆるゆると持ち上げ、
「……ん、ちゅ」
「っ……!?」
マーチャンは傷口に優しく口づけをした。
もう一度噛むのかと若干身構えていたために、彼女の行動に言葉が出なくなる。
「はぁ、ん……ぇろ、ちゅぅ……」
少し苦しそうに吐息を漏らしながら、俺の指をマーチャンは撫で続ける。ねっとり蠢く舌が傷口に触れて痛みが走り、ようやく俺は思考を取り戻した。
「な、っ……何をして……っ!」
「んむ……何と言われますと、消毒?」
何を当然のことを……と言いたそうにマーチャンは首を傾げながら答え、そのまま続きを始める。
ずきずきと舌が傷口を撫でるたびに激しい痛みが帰ってくる。この痛みもまた彼女を刻むということなのか。
追い打ちをかけるように執拗に舐め続ける彼女は……────しかし、その表情にそんな意図は見られない。
きっと言葉通り、本当に消毒するつもりで舐めているのだろう。
なら、なおさら続けさせるわけには──── - 134二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 16:21:06
「ま……待って、待ってくれ。ちゃんと手当てをしないと……」
「んは、ぁ……だから、手当てしているんですよ、トレーナーさん」
「……なに……?」
「唾液には消毒効果があるのです。しかもマーちゃんの唾液はただの唾液ではなく、“マーちゃんの唾液”なのでして」
だから効果も人一倍あるのです、とマーチャンは儚く微笑んだ。
「ちゅ、ちゅ……れろ、ぢゅぷ……」
傷口から溢れてくる血をマーチャンは丁寧に舐め続ける。
喉の渇きを潤すように。
徹底的に味わうように。
全てを身体の中へ取り込むように。
おのれの中に刻み込むように。
マーチャンは俺の血を飲み続けている。
その光景は俺によからぬ感情を抱かせるには十分で……────俺はその気持ちを無視するように、彼女から視線を外した。
もう手遅れだと、知っていながら。
「……もう出ませんか、トレーナーさん」
数分舐め続けているとどうやら血が止まり始めてきたようで、マーチャンは名残惜しそうに俺を見上げながら言った。 - 135二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 16:22:29
「マーちゃんはもう少し欲しいです。まだまだ出ますよね、頑張れますよね」
この口ぶりに他意はないはずだ、と思いたい。
シチュエーションが違えばとてもまずいことを口走っているのだ。……いや、この場合でもまずいことに変わりはないが。
「今日はここまでだよマーチャン。これ以上は俺が貧血で倒れてしまうから」
「……おう、貧血は大変ですね。ではマーちゃんの血をトレーナーさんに飲ませてあげれば回復するのでは? 永久機関では?」
「……え?」
「マーちゃんはトレーナーさんの血を、トレーナーさんはマーちゃんの血を……2人で飲ませ合えばずっと味わい続けられますよね。永久機関、完成しちゃいました。ノーベル賞はマーちゃんのものですね」
うっとりした顔のマーチャンは、今度は俺に指を舐めるように手を差し伸べてきた。
……そうだな、消毒してもらったなら、俺もしてあげなくちゃ。
「……これは消毒。消毒だから、これが終わったら2人で病院に行こう。ばい菌が入ってしまったら今後のレースやトレーニングなんてできないから」
「むう、それは大変ですね。トレーナーさんはマーちゃん専用のレンズなので、マーちゃんの走る姿を見ないと壊れてしまいますもんね」
「ああ、俺はキミが走る姿を映すためにいるんだ」
「それじゃあ早く消毒してくださいね。その後に保健室です」
「ああ、まかせて」
俺は恭しく彼女の左手を取り、同じように薬指の傷口へキスをした。
彼女を忘れないように。
離さないように。
取り零さないように。 - 136二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 16:23:31
以上……待たせたな……
自分で投下した概念は消費してるので、>>86みたいに概念を投下してくれれば書けそうなら書く……!
- 137二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 23:01:13
素晴らしいです!
ありがとうございます! - 1388622/10/22(土) 00:44:35
素晴らしいんだけどなんでチェンソーマン因子入ってんだw
- 139二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 08:08:32
素晴らしいのだ!
- 140二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 12:38:22
いい……
- 141二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 13:04:40
- 142二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 22:54:04
すごい発想…
- 143二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 23:08:58
新概念思い浮かばないほどに満足してしまった
- 144二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 06:19:51
皆渋あたりにまとめてほしいな
- 145二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 13:28:43
まとめられたら後から観れるし、是非pixivに上げて下さい!
- 146二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 20:30:59
傷つけられるところ痛そうすぎたりしませんかね?
規約大丈夫かな