…?…ギョウ?してしまうクスリ?

  • 1二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 00:25:58

    【ヒトの心身が退行してしまう薬】
    トレセン学園内に何者かが薬品を散布。ウマ娘の身体には害が無いようだが、トレセン勤務の一部のヒトに深刻な影響が出ている。肉体・記憶が幼児期あるいは幼少期の頃まで退行してしまうのだという…

    …タキオンさんがまたヤベークスリをバラまいたっぽい?学園からの連絡が耳に入ったけど、この学園でクスリ絡みの話とか、どーせタキオンさんでしょ?
    つーか、ウマ娘にはなにも無いんなら、気にしないでいいじゃんね?って、トレーナー室に行くまでは思ってた。

    「ういっす〜トレーナー元気ー?…って、あれ?」
    「…急にすみません、トーセンジョーダンさんですね?」

    部屋にいたのは、確か…樫本、理事長ダイリ?だっけ。一時期、あのちびっ子理事長の代わりやってた人。
    それと、その後ろで静かにしてる小さい子。この子は…

  • 2二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 00:27:02

    樫本「私の甥です」

  • 3二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 00:27:52

    「どーも〜。ってあたしに何か用ある感じ?」
    「はい。既に学園内に連絡がされているのでご存知かと思いますが、妙な薬品が撒かれていると…」

    あれ?ウマ娘には関係ないんじゃなかったっけ?なんか忘れてっかな〜あたしのことだし…。

    「あー…聞いてっけどー…ゴメンナサイ、あたし、なんかやらかしてたり?」
    「いえ…貴方に何か非があるというような話ではありません」
    「あ、そうなんだ?じゃー何だろ?つーかカシモトさんそっちの子、息子さんな感じ?かわいいじゃーん」
    「いえ、そういうことでもなく…私は独身ですから…そ、それはさておき、この方についてのご連絡で、こちらに来たのです」

    やべ、失礼なこと聞いちゃった?申し訳ねー…つーかちょい怖い人なイメージあったけど、結構優しい人っぽい?意外だったかも。

    「見た目こそ小さな子どもですが、この方は…トーセンジョーダンさん、貴方のトレーナーさんなんです」
    「…へ?」

  • 4二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 00:38:29

    あ、そーいやなんか、幼…とか書いてたっけ?子どもになっちゃうってことだったん?マジ?

    「お名前を聞くことが出来たので、恐らくトレーナーさんで間違いないかと…貴方を探していたのは、しばらくの間、彼と一緒にこのトレーナー室にいて欲しいからなのです」
    「え?…なんか、クスリ?のせいなんでしょ?病院とか行った方がいいんじゃ?」
    「ごもっともです。ただ…同様の状態となっている方が他にも多数いるようで、今はその方達の保護を急いでいます。なので、医者の方が来られるまでは、付き合いの長い担当ウマ娘の方と待機して頂くのが安全なのではと…駿川さんの提案ですが」

    よくみると樫本さん、なんかすげー疲れてるような…いきなりこんなことなって、大変なのかな。

    「了解っす〜それは全然、あたしはいいですケド」
    「助かります。幸い、彼はかなり落ち着いているようなので…」
    「…よろしく、お願いします」ペコリ

    トレーナー(らしい)ちびっ子が丁寧に挨拶をした姿に、あいつの…あたしとは違う、優秀なトレーナーの姿が少しだけ重なった気がした。

  • 5二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 00:49:19

    「それではお願いします。私は他の、影響が出てしまっている方の保護を続けますので…」
    「…樫本さん、ありがとうございました。お世話になりました」

    トレーナー室を出ようとする樫本さんに、ちびっ子が挨拶をした。小学◯年とかじゃないの?しっかりしすぎじゃねー…?

    「ふふっ…はい、どういたしまして。いきなりこんなことになって申し訳ないですが、しばらくはトーセンジョーダンさんと、待っていてくださいね」

    ちびトレーナーに優しく話しかける樫本さん。やっぱ、優しい人なんだな。誤解しちゃってたわ〜…
    今度こそ部屋を、少し足がフラフラした状態で樫本さんは出ていった。やっぱ疲れてんじゃ…

    「…あー…あたし、トーセンジョーダンでーす。ジョーダン、で良いからね?」
    「はい、よろしくお願いします。ジョーダンさん」

    …あんたが優秀なのは知ってたけどさ、流石にしっかりしすぎじゃなーい?

  • 6二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 00:53:50

    いいエミュだ
    期待

  • 7二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 01:01:54

    とは言ってもここトレーナー室…ちびっ子が楽しいようなもの、ないよな〜。妹はいるから女の子の楽しいものならちょっとはわかるケド、男の子ってどうしたらいいんだろ?

    「あー…ゴメンね?何も無い部屋で。ゲームでもありゃ良かったんだけど…」

    何も無い、ってここそもそもトレーナーの部屋じゃんね。勝手なこと言ってんなーあたし。

    「…あの」
    「ん?どしたん?」
    「あそこの、本をお借りしても良いですか?」

    ちびトレーナーが指さしたのは、本棚だった。殆ど教科書みたいなのばっかりで、面白いもんじゃないと思うけど…

    「良いケド…こんなん楽しい?なんかムズいこと書いてあると思うよ〜?」
    「ウマ娘さんのレースについての本みたいなので、読んでみたくて」
    「ふーん…ま、了解っ。どれ読む?」

    ちびっ子のときからレースにキョーミがあるっぽい?昔からトレーナーになるつもりだったんかな。
    あたしが1人で読んでもよくわかんない本…いつもはトレーナーが、あたしがわかるように教えてくれてるものを、ちびトレーナーに渡した。
    …読めない漢字とか聞かれたら、どーしよ。

  • 8二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 01:16:12

    (ひっそり上げ&保守)

  • 9二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 01:19:06

    「…」

    部屋のソファに座って、トレーナーは静かに本を読んでる。何となく隣に座って様子を見てるけど、書いてることがわかんないとか、そういう感じは無いっぽい。
    …この年で、もうあたしより頭いーんじゃねーの?

    「どう?面白いん?」
    「はい。学校の図書館だと、ここまで詳しくレースのことが書いてある本は無いと思います」
    「ふーん。そりゃ良かった。
    …あんた、トレーナーになりたかったりする?」
    「はい。」

    即答。自分がこれくらい小さいとき、こんなしっかり考えてなかったなぁ。バカな子どもだったんだろうなぁ…それは今もか。
    いきなりこんな、小さくなっちゃってさ。なのにあんたは全然、落ち着いて、しっかりしてて偉いね。

    「…小さくなっちゃっても、あたしからは、あんたに何もしてあげられないね…」
    「?どうかしましたか?」
    「いーや?難しい本読めて、偉いぞってね〜」

    少しはお姉ちゃんっぽくなるかなと、ちびトレーナーの頭を撫でた。トレーナーは大人しく、撫でられてくれた。気ぃ使ってる?…本当、いい子だね。

  • 10二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 01:20:10

    トレガチャURと名高いジョーダントレの子供化かー
    これは期待

  • 11二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 01:36:20

    「トレーナー、なりたいんだ?何か理由あるん?」
    「理由…は、それしかないかなって」
    「それしかない?」

    まだこんな、ちびっ子が言うには何だか、悲しい言葉に聞こえた。

    「僕はヒトだから、ウマ娘さんには勝てなくて」
    「…あー」
    「レースを見るのは好きだけど、運動会とかはウマ娘さんに勝てるわけなくて…いつか、レースに出たいななんて、思ってたんですけど」

    ウマ娘とヒトの男の子。運動じゃウマ娘が負けるなんてまずない。そういや、小学校のときにウダウダいじけてる男子いたっけね…あいつらも、そういう悔しさがあったのかもね。

    「レースは走らなくても、でもあの場所に関わりたいなって。それなら、ウマ娘さんのトレーナーになって一緒にレースで勝ちたいなって」
    「…そっか」
    「…僕は走れなくても、それでも本当に好きだから。レースしか、ないから…」
    「…!!」

  • 12二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 01:51:56

    ー あたしには、レースしか無かったのに ー

    トレーナーと会ったとき、あたしの話を聞いてくれたあいつに、ずっと、うまく言えなかった本音を言うことができた。そうだ…あたしだって、レースしかなかったんだ。

    「…そっか、レース、好きなんだ」
    「はい…」

    まだこいつは、ちびっ子で、こんな優等生クンならレースじゃない他の道だってあるんだろうね。でも…わかってる。これしかないってものが心にあるなら、必要な言葉はわかってる。トレーナーが、教えてくれたんだから。

    「なれるよ。あんたはトレーナーに」
    「…本当?」
    「ほんとだって。勝てなくたって、それでもレースで勝ちたいって思えるなら…その気持ちが、あんたの1番の武器だよ」
    「…!」
    「ファイト。頑張れトレーナー。
    …何年先かわかんないけどさ、あんたが見つけてくれるの、待ってるからさ」

    最後の言葉は、トレーナーには、意味不明だったと思うけど…でも、なんでかな。ちゃんと伝わったよねって、そんな気がしてんだ。

  • 13二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 02:10:26

    それからもトレーナーは本を読んで。たまにあたしと、なんてことない話をしたりしてたけど、樫本さんからの連絡もなかなか来なかった。トレーナーは相変わらず落ち着いてたんだけど…。

    「…」カクッ カクッ
    「…ありゃ?もしかして、おねむな感じ?」
    「!い、いえ、大丈夫です」

    強がってるけど、マブタがトローンってなっちゃってる。トレーナーからすりゃ、いきなり知らないとこに来て、知らないウマ娘とずっと2人きりなんだもんね。疲れちゃったかな?

    「いーよ、気ぃ使わないでさ。少し休まん?」
    「で、でも…お邪魔してるので…」

    とことんマジメなやつー…つっても、寝かせてあげようにもベッドとか枕や布団はないし、あんまり休めないか…いま2人で座ってるソファなら横にはなれるだろけど…あ、それなら。

    「疲れちゃってるんだって。少し寝た方がいーっしょ。
    …ほら、ここにさ」トントン
    「…?」
    「あたしの足に頭乗っけてさ、枕にして大丈夫だから」

  • 14二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 02:26:41

    トレセン来る前、妹にたまーにしてあげてたなぁ。なんか懐かしい感じするかも。

    「そ、その…えっと…」
    「あはは、ゴメンね?ちゃんとした枕あればよかったんだけどさー…一応、妹にはしたことあるし?痛いとかは無いはずー」

    …今さら、思い出すとケッコー、恥ずいこと言ってんなあたし?

    「…その…し、失礼します…」
    「ん。おいでー」

    最後まで少し困ってたっぽいけど、トレーナーがあたしの太ももに頭を乗せる形で寝転んだ。仰向けになったトレーナーと目が合う。
    …顔、真っ赤。恥ずかしがってるんだと思うから、ちょっと悪いことしたかなって思ったけど…カワイイかも…。

  • 15二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 06:14:25

    これすき

  • 16二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 06:44:01

    あーすき

  • 17二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 07:27:15

    「痛いとかない?」
    「だ、大丈夫…」
    「へへ…目ぇ閉じていいかんね。寝とけ寝とけ〜」

    膝上にあるトレーナーの頭を軽く撫でながら話しかける。妹はこうされるの好きだったし、安心してくれると良いケド。

    「…」ウトウト
    「…いきなりこんなことなって疲れたっしょ〜?…何も気にしないで大丈夫だかんね」
    「う、うん」トロン
    「(カワイイ…)ん、おやすみ、トレーナー」

    わりかしすぐにトレーナーは寝ちゃった。樫本さんいた時から、緊張しっぱなしだったのかな。ちゃんとリラックスしてるっぽい寝顔で安心した。
    …あと、嬉しかった。トレーナーはあたしに、弱いところなんて見せたことないから。少しくらいは、あんたを助けてあげられたのかなってさ。

    「つーか、マジでカワイイし撮っとこうかな〜。…あ、スマホ鞄の中か…」

    せっかくのシャッターチャンス、だけどトレーナー動かせないし…ま、いいか。
    …こんなカワイイトレーナー、あたし以外に見せてやんねー。

    それから少しして、バテバテの樫本さんが戻ってくるまでは、トレーナーの寝顔を眺めていた…。

  • 18二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 07:58:01

    …あの後は、トレーナーを元に戻せるってことで樫本さんとたづなさんに預けて、あたしは寮に戻った。チケゾーさんとこも同じだったみたいで、マジで学園中でヤバそうだったっぽい?

    翌日…
    トレーニングの時間が来たのでトレーナー室に向かうと、そこにはいつも通りのトレーナーの姿があった。

    「ういっす〜トレーナー元気ー?」
    「ああ、お疲れジョーダン。見ての通り元気だ。…何だか、昨日はかなり面倒をかけてしまったらしいな?」

    困ったように話すトレーナー。小さくなってたときのことは、覚えてないんだと。
    …やっぱ1枚くらい撮っときゃ良かったかも?

    「べっつに〜?メンドーどころか、しっかりし過ぎてて逆にビビる?みたいな?」
    「けど、樫本さんから少し聞いてさ。ずっと見てくれてたんだろう?ありがとう、ジョーダン」
    「…ん」

    すっかり元通りじゃん。あんなに大人しくてカワイイちびっ子が、見事にこんなカタブツに育っちゃってさ〜…でも、

    「…ちゃんとトレーナーになったんだね。がんばったじゃん?」
    「?」
    「なんでもなーい」

  • 19二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 08:02:40

    >>18

    チケゾーver.はよ

  • 20二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 08:04:22

    オレの心のデジたんが爆発した…
    いいものをありがとう
    ジョーダン好き増えろって思ってるけどすり抜け待ちしかないからなかなか勧められんのよな
    商売なのは解ってるけどせっかくのいいシナリオも入手ハードル高すぎるのは勿体ないと思うんだ

  • 21二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 08:15:49

    子供になったジョートレをギャル'sで構う話みたいなのは誰か書いてくれませんかね?

  • 22二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 08:21:53

    あんたは、がんばって夢を叶えて、あたしを見つけてくれた。うまく言葉には、できないんだけどさ。

    「さあ、今日も始めようか。と言っても今日の予定は、まずはお勉強からだな」
    「げ、戻ってきていきなり勉強〜?」
    「楽しめるようなものにするからさ、そう言わずに」
    「はいはーい…」

    …ありがとねトレーナー。トレーナーになってくれて。あと、あんなカワイイ寝顔してたのに…その、結構、カッコよくなったじゃん?…あたしだけの、ナイショの思い出。



    「…はぁー疲れた〜」
    「お疲れ、よく頑張ったぞジョーダン。少し休憩にしよう」
    「りょ〜休も休も…あ、トレーナーも休むっしょ?ほら」トントン
    「うん?」
    「また、あたしの足マクラにしていいからさ〜」
    「…また?……え?」
    「うん?……あ」

    …ちょっと、ハズい感じの空気になっちゃったのも、誰にも言えねー、ナイショの思い出。

  • 23二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 08:25:39

    スレ立て者ですが、書きたかったことは以上です
    「ショタトレーナーに膝枕するジョーダンと、元に戻ってからも自然と膝枕の提案しちゃってドギマギする2人」が書きたかっただけなのに随分長くなってしまった
    たくさん反応もらえてありがたい限り…

  • 24二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 08:49:36

    >>19

    いつもは自分が泣いてばかりなのにショタ化したチケトレが自分以上にワンワン泣いてしまって、母性本能が爆発するチケゾーまでは見えたぞ

  • 25二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 09:12:53

    うーん最高 やっぱりウマ娘を育成するとそのトレーナーの好きになってしまうな

  • 26二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 09:23:18

    次回作も期待してます

  • 27二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 09:32:02
  • 28二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 09:34:11

    ジョーダン欲しくなるからやめろもっとやれ

  • 29二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 12:20:53

    ギャルによるおねショタ、いいよね…

  • 30二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 12:44:28

    騒動は落ち着いたけどその日以来、寝てる時にもっといい枕を使ってたような感覚にジョートレは悩まされるんだよね

  • 31二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 18:22:40

    ジョーダンとトレーナーは健全な距離感が素晴らしいのだ
    それはそれとしてトレウマも良いのだ

  • 32二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 22:48:25

    いいものをありがとうとしか言えない

  • 33二次元好きの匿名さん22/10/13(木) 22:52:49

    ウマ娘でも屈指のスポ根で爽やかな関係のジョーダンのシナリオだからこそ
    こういったラブコメ面を見てみたいという欲求が抑えられないんだよなぁ

  • 34二次元好きの匿名さん22/10/14(金) 00:16:50

    出会いから育成シナリオまで沢山曇った子だから、いっぱい幸せになってほしいしトレーナーとの関係も気ぶってしまうよね

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