そなたに告白される私……

1二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 01:16:59

(澄んだ日の夜空はかくも美しき事か。あの大きな満月も点々とまばらに輝く星々も、この薄暗い部屋の小さな窓から幾度も覗いた光景なのに、私は一向に飽きる気配は無い。少し窓を開くと、向こうの暗闇から冷ややかな風が送られてくる。以前は震え、怯えた事もあったが、今はただ私の猛る気持ちを落ち着かせるようで、何とも心地よい。今宵、私はこの身を捧げる事になる。私を産み出した男、パワポケと、願いを叶える魔人、シズヤ。その二人が交わした契約は果たされたのだから、本来、関係が消滅してもおかしくは無かった。しかし、私は新しい生を受け、こうしてここに存在している。今の私に術を扱う力はない。ただ、それ以上にそなたを喜ばせるすべは……)

むっ……ふ、風呂から上がったのか、パワポケよ。
い、良いではないか。こうしてシーツにくるまっていると、安心するのだ。
うむ……身体が冷えてしまうから、早く隣に来て欲しいぞ。
緊張しているのは、私も同じだ。
さあ、男に二言はないぞ。深呼吸をして……
う、うむ……改めて言われると、照れてしまうな。
……ん？私の返答が気になるのか？
ふふ……そんなもの、最初から決まっているではないか、まったく……