- 1二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:01:10
- 2二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:02:42
おとん? まさかな……
- 3二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:06:05
しばらく歩いていると、路地裏に入っていく男性組がいた。不審に思い跡をついていくと、スーツ姿に眼鏡をかけた中年の男が、チンピラ数人に絡まれていた。
「これは…所謂『カツアゲ』ですか?」
「イヤイヤそんな物騒なモンちゃうって ただ未来ある若者のために少しお金を恵んでもらいたいだけや!
とりあえず所持金全部置いてってくれんか?」 - 4二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:09:50
元より正義感が強く、腕っ節には自信のあるカウガール。この状況を黙って見過ごすわけにはいかなかった。
「アンタたち!何やってんの!その人を解放しなさい!」
「ん?なんだこのメスブタは…テメーには関係ないだろ帰れ!それとも…『イイコト』でもやるかぁ?」
チンピラの1人が下品に笑いつつカウガールの肩に手を置く。 - 5二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:11:19
しゃあっまさかのタフ・スレ
- 6二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:16:26
「しゃあっ」
瞬間、チンピラの顎が跳ね上がる。カウガールのスラッとした足から繰り出されたジェノサイド・カッターが直撃したためである。いくら男女による体格差があるとはいえ、もろに食らってしまってはひとたまりもない。チンピラはそのまま伸びた。
「なにっ」「このメスブタッ」
驚いた残りのチンピラはカウガールに襲いかかるが、1人はフリッカー・ジャブの連打を喰らい即ダウン。もう1人は慌てて右ストレートを放つが、カウンターの右アッパーをもらいやはり倒れた。 - 7二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:19:05
「所詮はチンピラね…」
カウガールはホッと息をついた。 - 8二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:23:44
その後、カウガールは中年の男の申し出により、2人で昼食を取る事にした。どうやらお礼として奢って貰えるそうだ。
「私は宮沢と申します。助けていただきありがとうございます。」
「イヤイヤ、地元ではあれくらいしょっちゅうやっているし、当たり前の事をしただけよ。」 - 9二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:28:46
礼儀正しく接する、この宮沢と名乗る男。一見すると腰が低く、大人しそうに見える。チンピラに狙われるのも道理と言えるかもしれない。しかしカウガールは中年のゴツゴツとした、明らかに鍛え上げられた手を見逃さなかった。
「…というか、あなたアレくらいなら簡単に制圧できるんじゃないの?少なくともあの程度の脅しに屈するとは思えないんだけど…」 - 10二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:37:09
「……いえいえ。あのままでは彼らに財布の中身を空っぽにされる所でした。」
「…ふ〜ん。まぁこれ以上は何も言わないけど、たまにはビシッと言わなきゃダメだと思うわよ?多分どの国でもそうなんだろうけど、しっかりと正義を示しておかないと、暴力がのさばっちゃうわ。」
などと取り止めのない会話をしつつ2人は昼食を食べ、解散した。 - 11二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:41:16
数日後、カウガールは研修会を終え、あと1日楽しんだら帰国しようと考えていた。最後にどこへ行こうか迷いながら町を歩いていると、突然後頭部に衝撃が走り、失神してしまった。
前編 完 - 12二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:43:32
乙です!
- 13二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:44:05
一旦休憩入ります
後編は後ほど - 14二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 17:47:39
なにっ
- 15二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 18:12:14
続きが楽しみ!
首を長ーくして待ってます! - 16二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 18:44:34
- 17二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 18:46:56
- 18二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 19:37:12
あぁ続きが楽しみだァ
- 19二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 19:51:56
うぁぁぁ カ…カウガールがタフ世界を練り歩いてる
- 20二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 20:11:41
続きが楽しみ過ぎて眠れないかも
- 21二次元好きの匿名さん21/10/22(金) 23:27:57
続きまだかなあ
- 22二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:19:44
しゃあっ 後編!
- 23二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:24:46
カウガールが目を覚ますと、手足を縛られてていた。どうやら薄暗い廃墟の中にいるようだ。目の前には何十人ものチンピラと…リーダー格と思われし、スキンヘッドの大男が1人。
「お前か?俺のかわいい部下を叩きのめしたメスブタってのは」 - 24二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:34:16
「部下?ああ、あのカツアゲバカ達?そもそもあんな事やらなきゃ良かったのよ。というかあなたがキチンと注意しなさいよ」
「…まぁわかってて言っとるんやろうが、俺達がそんないい子に見えるか?俺が命令してやらしたに決まっとるやないか。第一今お前の立場分かっとんのか?殺すのも犯すのも俺の気分次第や。少しは媚び売った方がええんちゃうか?」
「あなたなんかに媚び売るくらいなら黙って死ぬわ」
「ホーウ?なかなか度胸あるじゃねぇか。いいねぇ…じゃあそのプライドが粉々になるまで犯してから殺してやろうじゃねぇか」
啖呵は切ったものの、この状態では抵抗する事すらままならない。カウガールは死を覚悟した…その時 - 25二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:38:14
「う あ あ あ あ あ」
外から悲鳴が聞こえた。そしてその声の方向から、先日助けた中年がやって来た。しかし、あの時とはまるっきり雰囲気が違う。明らかに「強者」のオーラを纏っていた。
「えっ」「なにっ」「な…なんだあっ」
「お前達…いったい何をやっているんだ」 - 26二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:46:18
「オッサンには関係ないやんけ!テメェら、叩き潰してしまえ!!」
リーダー格の男がそう叫ぶと、周りのチンピラ達は一斉に中年に向かっていった。手には鉄パイプ、金属バット、角材など、様々な武器を持っている。
しかし、中年は全く意に返さず、1人、また1人と制圧していった。おまけに拳は握っていない、平手打ちで、尚且つ1人一撃撃破である。 - 27二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:51:40
そして素手でカウガールを縛っていたロープを切ると
「あとは逃げて下さい。彼は私が食い止めておきます。」と言った。しかしプライドの高いカウガールは、
「助けてくれてありがとう。でもこの男だけは私に倒させて。愚弄されっぱなしじゃ地元に顔向けできないわ。」と言い、リーダー格を睨みつけた。 - 28二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 00:55:16
「しかし危険です。それに今まで縛られていたのですよ。それに…」
「いいからやらせて。これは私のプライドの問題なの。」
「……分かりました。ただし私が少しでも危険と判断したら、すぐに乱入します。」
「ありがとう。でも大丈夫よ。ちゃんと倒すから。」 - 29二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 01:00:03
「というわけで、あなたの相手は私よ。キチンと仕返ししてあげるから覚悟しなさい。」
カウガールはそう言いながら、ヒットマン・スタイルの構えをとった。
「へっ、そのオッサンはともかく、お前みたいなメスブタに負けるほど弱くはねぇよ。こちとらケンカの場数はアホほど踏んどるんや。」
リーダー格の男も構えた。 - 30二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 01:07:58
「しゃあっ」
リーダー格の男が先手をとる。チンピラとは思えないほど正確な前蹴りだ。カウガールは避けつつフリッカーを打つ。しかしことごとく躱されてしまう。そして男はラッシュを放つ。カウガールは辛うじてガードが間に合ったが、防戦一方だ。
「どうした?こんなもんか?所詮は口だけやな!!」
カウガールは先程まで縛られていたせいか、体は万全とは言えなかった。事実ジェノサイド・カッターどころかミドルキックすらまともにできないだろう。しかしカウガールには秘策があった。 - 31二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 01:09:49
- 32二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 01:10:33
カウガールは一旦バック・ステップをし、距離を取る。ここぞとばかりに男は追撃の右ストレートを放つ。
「くたばれ メスブタッ」 - 33二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 01:15:21
しかしカウガールはこれを待っていた。
右ストレートをダッキングで躱し、その勢いを利用しつつ男の正面にバックスピン・エルボーを放った。
「しゃあっ デザート・イーグル!」
見事に顔面を捉え、男は失神した。 - 34二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 01:22:52
男が倒れたのを確認すると、中年が話しかけた。
「今のは…ただのバックスピン・エルボーではなかった。普通ならば肘を横に回転させて打つ所を、あなたはダッキングの余力を利用して縦に回転させた。そうする事によって顔の正面に当てる事ができた。そういう事ですね?」
「あら?種がバレちゃったかしら?一応私の必殺技なんだけどなぁ…」
「見事でしたよ。あんなに綺麗なエルボーはなかなかお目にかかれない。」 - 35二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 01:33:31
その後2人はその場所に警察を呼び、彼らを署に連れて行ってもらった。しばらく取り調べを行なった後、無事解放された。
「今日は色々とありがとうね。えと…名前聞いてもいいかしら?」
「私ですか?私は宮沢静虎と言います。」
「せいこ…いい名前ね。もう一度言うわ。Mr. 静虎、本当にありがとう。この事は決して忘れないわ。」
彼女は感謝の思いを込めて握手をした。 - 36二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 01:35:46
完
- 37二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 01:39:37
タフを外に持ち出すスレはあんまり好きじゃないけど流石に笑った
- 38二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 01:43:06
面白い ⋯ タフ×カウガールssがこれほど面白いものだったとは (ニィ~)
- 39二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 08:16:38
う あ あ あ あ あ(pc書き文字)
- 40二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 13:46:12
- 41二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 19:10:38
チィッ なんだってカウガールとタフをクロスさせたんだよ(ヒュン カッ カッ
- 42二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 19:36:11
素晴らしい、タフやカウガールというネタにされがちな題材がらしっかりクロスオーバーを決めてる。面白かった。
- 43二次元好きの匿名さん21/10/23(土) 19:38:13
また次が楽しみです
- 44二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 07:25:48
タフがカウガールを支える⋯ ある意味“最強”だ
- 45二次元好きの匿名さん21/10/24(日) 07:43:36
相性が抜群に良すぎるんだよな