現パロ CP? 暴君系ブラコンウタ

  • 1二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 16:58:01

    ルフィは首から「俺はまた間違えました」と書かれたプレートを下げ、正座をしていた。
    ルフィの視線の先には不機嫌そうにチーズケーキを食べるウタ。
    「しょうがねえだろ。人気店って言ってたし、着いた時にはもう全然残ってなかったんだ。間違えたわけじゃねぇよ」

    「じゃあ今度から、俺が行くのが遅くなって買えませんでしたってプレートも作っておく」

    「そんなの作らないでくれよ……」

  • 2二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 16:58:34

    🍲🐲

  • 3二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 16:58:48

    続けて

  • 4二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 16:59:24

    昨日の夜、テレビに近くのケーキ店が紹介されており、ルフィはウタから朝一で買ってくるように命令されていた。
    しかし朝はちゃんと起きたものの、二度寝。ウタが叩き起こし、ルフィが店に着く頃には行列が出来ていた。
    結果として、ルフィはお目当てを買えず、他のケーキを買ってきたのだった。

    「30分正座してないと、ご飯抜きだから」

    理不尽過ぎる………。鬼!悪魔!ウタ!
    心の中で思ったはずなのに、何故かウタが睨んできた。

    「今、変な事考えてなかった?」

    「何も」

    ふぅんとウタはそれ以上何も言わなかった。何も言わないと、それはそれで怖い。まあ俺も口に出してないし、流石にウタも証拠が無いのに怒るほど理不尽ではない。

  • 5二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:01:51

    「ていうか寒っ。ルフィ、正座もういいからこっちきな。」

    「えっ、正座終わったらゲームした」

    「……へぇ」
    「行きます」
    前言撤回。理不尽の塊である

  • 6二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:02:13

    やべっ、なんか後ろにいるけど気にしないでもろて………

  • 7二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:03:00

    新鮮なルウタルの気配を感じた!!

  • 8二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:04:03

    ケーキを食べ終え、ソファーに座っているウタに近付いた。
    ウタが自分の横をポンポンと叩く。座れの合図だ。そうして座った俺の膝の間にウタが入ってきた。

    「ストーブ付けるには微妙な温度だし。ルフィが抱き締めてくれてればちょうどいいや」

    「毛布とかでいいじゃん」

    「確かに毛布もあったほうがいいかな」

    ウタが立ち上がり、ルフィは言われる前に毛布を取りに行こうとした。

    「ルフィ!」

    「な、なんだよ」

    「危ないから走らないの」

    ルフィは頷いて、毛布を取りに行く。
    優しいんだか、理不尽なんだか。

  • 9二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:06:50

    「はい。毛布持ってきたぞ」
    毛布を持ってきたルフィは、毛布を渡してゲームをしに行くつもりだったが、ウタは受け取ろとしない。
    笑顔でソファーをポンポンと叩く。

    「えっと、毛布あるし……」

    「座れ」
    「はい」

    ウタは再度、さっきと同じ姿勢になった後、毛布を膝にかけ、俺はウタを抱き締めさせられる。

    「よし、これで暖かい。昨日録画しておいた映画でも見よっかな。ルフィはなんか見たいのある?」

    「……あ、俺も見ようと思ってたからそれでいいや」

  • 10二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:07:18

    ブラコンではある以上ちゃんとした姉弟なのか?

  • 11二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:08:13

    テレビのリモコンを弄っていたウタだがあっ、と言いながら立ち上がろうとしたため、俺も腕を離した。

    「せっかくだし、お茶淹れようか。ルフィはちょっと待ってて。動くなよ」

    「俺も先にトイレ行ってくるよ」

    映画の最中にトイレに行きたいと言えば、多分ウタは不機嫌になるから。

    「部屋行って鍵閉めないでね。分かるよな?」

    「しねぇって」

    ちょっとだけ考えてたけど。前やって本当に1日飯抜きにされたからとてもやる気にはなれない。

  • 12二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:08:44

    >>10

    義姉弟かもしれんぞ

  • 13二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:11:19

    パンケーキ買ってこいよスレ発祥かな

  • 14二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:13:34

    微妙にメンタル部分で不安が除いてませんかねウタちゃん

  • 15二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:16:30

    シャンクスたちとはどうなったんだ

  • 16二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:17:04

    少し押せばへにゃへにゃになりそうなウタ

  • 17二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:17:54

    このレスは削除されています

  • 18二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:21:23

    こいつら定期的にトレンド変わるな
    お好きでござる♡

  • 19二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:34:56

    命令されて行かされるの最高に暴君

  • 20二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:44:10

    ウタ完全上位SS、俺に良く馴染むぜ…

  • 21二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 17:58:03

    このウタ、暴君は暴君なんだけど実はルフィに嫌われるのが内心怖がってたりしてな

  • 22二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 18:05:44

    >>21

    内心ではルフィを理不尽にコキ使ってる自覚があるからたまにルフィに嫌われて見捨てられる悪夢見てそう

    そんな夢を見た翌日はちょっとだけルフィに優しくなる

    ルフィは訳が分からなくて気味悪がる

  • 23二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 18:20:56

    >>22

    表向きは暴君でも内心ではルフィに嫌われたくないってビクビクしてる姉ウタは健康に良い

  • 24二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 19:39:31

    1度ルフィが本当に怒って1日家に帰ってこない日があったせいで
    ルフィが外出する時、今度こそもう帰ってこないんじゃないか…って不安に駆られたりしててほしい

  • 25二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 20:50:43

    このレスは削除されています

  • 26二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 20:56:51

    >>24

    それで次の日ルフィがパンケーキ片手に帰ってきて「心配かけてごめんな」って謝ってくるんだ

    それに心の底から安心すると同時に「何であんたが謝るの?悪いのは私でしょ」って内心では思うんだけど素直になれなくて

    「次やったらぶっ飛ばす」とか可愛げのないことしか言えなくてますます自己嫌悪に陥るんだ

  • 27二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 21:09:50

    お互い実は何があっても「ルフィなんてウタなんて嫌い」って言葉だけは言わないようにしてると良い

  • 28二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 21:32:05

    「おーい、ウタ?」
    映画を見てる最中、ちょうどいい暖かさからか、ウタが眠ってしまった。
    どうするべきか、ルフィは悩む。
    一応映画は止めた。だが、ウタを起こすか。このままにしておくか。

    「ん……あれ?私寝てたのか。」
    「お、起きたか」

    幸いにもウタは自分で起きてくれた。
    映画も止めてるし、起こさなかったのはベストな解答だったかもしれない。

    「どうする?映画一応一時停止に」
    「うるさい、ちょっと静かにしてて」
    そう言った後、ウタは再び目を閉じる。
    マジか。もしかしてこのまま昼寝なのか。

    この状況を抜け出す策を色々考えたが、どうにもならなかったので。
    やがてルフィは考えるのをやめた。

  • 29二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 21:33:10

    好きだこの概念

  • 30二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 21:36:06

    「ルフィ、起きな。夕飯だよ」
    ルフィも気付いたらあのまま眠っていたようだ。ウタは先に起きたようで、夕飯の準備をしてくれていた。

    「おぅ、今日の飯は?」
    「ハンバーグとサラダだよ。嫌そうな顔するな野菜を食え」
    表情に出てたらしい。釘を刺されてしまった………。
    ウタはいつも自分の好みに合わせて肉料理を作ってくれるが、ちゃんと野菜類も付けてくる。健康やバランスというのは分かっているが、やっぱりあまり好きではない。食わないと殺されるからちゃんと食うけど。

    ルフィは立ち上がり、テーブルに座ろうとする。なんのかんのと言ってるが、ウタの作る飯はうまい。
    「ルフィ、ご飯の前はちゃんと手を洗いなさい。」

    「はい」
    一人暮らしになったら食事前に手は洗わないだろうな、俺。

  • 31二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 21:37:32

    「ごちそうさん!」

    「ルフィ」

    「ご馳走さまです」

    「よし」

    ウタはこう見えて、礼儀やマナーを重要視する。まあ俺が昔その方面が壊滅的だった為、それをどうにかしようとしてここまで細かくなったから、俺のせいでもあるんだけど………。

    「じゃあ、風呂掃除はお願いね。」

    「分かった」

    家事のほとんどはウタがやってくれているが、風呂掃除は俺の担当だ。
    「今日の風呂の温度はどうする?」

    「41℃」

    風呂の温度はウタの気分で決まる。別に俺は温度はあまり気にしないからいいけど。

  • 32二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 21:38:58

    「ウター、風呂のお湯貯まったぞ」
    風呂掃除を終わらせ、湯船にお湯も貯めた。風呂に入る順番は基本ウタから俺だ。色々な理由から俺が先に入りたいけど。

    「なあ、ウタ。風呂の順番だけど」
    「は?」
    「ウタから入ってこいよ」
    こんな感じだ


    「じゃあ、あたし入ってくるから。上がったら声かけるよ」
    ウタが風呂に入り、ルフィは部屋に戻った。ベッドに大の字で転がり、スマホを弄る。
    この前買ったゲームをしたかったが、今やると中途半端になりそうだ。風呂から上がってからやろう。
    そう考え、スマホを弄って40分ほど経った。

    「ルフィ、お風呂いいよ」
    ノックもせずにドアを開けたウタが声をかけ、またドアを閉じた。
    自分がノックせずに入ると枕が飛んでくるのに。これは理不尽だと思う……
    ウタ!悪魔!ウタ!
    「今変なこと考えなかった?」

    「何も」

  • 33二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 21:41:20

    ルフィは着替えを持って浴室の前に移動した。
    そして洗濯かごを見て、目を逸らす。
    だから、風呂は先に入りたいのに……。
    かごの方は見ずに、脱いだ服を投げ入れた。

    「せめて下着は隠せよ………」
    思わず呟く。弟としか思われてないのだろうが、こっちとしては色々と複雑だ。

    ルフィは頭と身体を洗い、湯船に浸かる。湯船に全身浸かるのはあまり好きじゃない。何故か全身から力が抜けるような錯覚に陥る事がある。実際はちゃんと力が入るから気のせいだろうが。
    結局15分程で上がり、服を着た後、自室へ戻った。

  • 34二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 21:43:23

    その後は特に何事もなく時間が過ぎ、ルフィはゲームを楽しんでいた。
    しかしそろそろ11時だ。明日は学校だし、そろそろ寝ないとウタにしばかれる。
    ルフィが寝る準備をした時
    「入るよルフィ」
    もう入ってるだろ。相変わらずノックをしないが申し訳無さそうな顔をしたウタが部屋に来た。

    「どうかしたのか?」

    「ごめん、ベッドにお茶こぼした……」
    予備のシーツはちょうど洗って干しているらしい。
    要するにウタは俺のベッドで眠って、俺は…………
    え、床で寝ないといけないのか俺。
    流石に嫌だ。横にはなれないが居間のソファーにでも

    「一緒に寝ようルフィ」

    「い、いや別に俺は床でも」

    「そんな事出来るわけないでしょ」
    ほら、とウタに腕を掴まれ、強引に俺のベッドに連れていかれる。そしてベッドをポンポンと叩くウタ。

    「べ、別にソファーでも」
    「寝ろ」
    「はい」

  • 35二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 21:56:10

    下着で目逸らすのに目の前いたら眠れないだろ

  • 36二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 22:06:02

    「ルフィ、こっち寄りな。寝相悪いんだから、落ちるよ」
    「………」
    「何、恥ずかしがってんの。ほら、おいで」
    ウタはいつもみたいに来てほしい所を叩いたり、来い、なんて命令を言わなかった。じゃあ聞く必要もない。

    「全くもう」
    後ろでウタの動く気配がした。
    そのまま黙っていると、背中を向ける俺にウタが抱きついてくる。……色々当たってるんだけど。

    「懐かしいね。こうやって一緒に寝るの」
    「おぅ……」
    「やっと喋った。何拗ねてんの?」
    「……何も拗ねる事ねぇだろ。この状況で」
    「拗ねると黙るじゃん。あんた」
    流石にずっと一緒にいるだけの事はあり、ウタには俺が拗ねてる事がバレていた。
    しょうがないだろ。こっちはこんなにドキドキしてるのに、ウタはどこ吹く風で何も気にしてない。
    勝手にソワソワしてる自分が馬鹿みたいで、そんな自分が嫌なんだ。ウタに何も言わないのも、八つ当たりみたいな物だ。ますます嫌になってくる。

    「やっぱり俺、下のソファーで寝るよ」
    そう言ってウタの手を剥がそうとして、離せない……。めっちゃ力入れてる……。

    「ルフィ」
    「………はい」
    「私は一緒に寝たいな」

    ウタはいつもみたいに強い口調で言わなかった。俺の好きにしろ、と言外に言ってる。こっちの心境を分かってるのだろうか。命令されるよりよっぽどたちが悪い。
    やっぱりウタは卑怯だ。理不尽だし……ウタ!悪魔!鬼!ウタ!

    「今何考えた?」
    「何も」

  • 37二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 22:07:06

    あれ?気ぶっていいのか?

  • 38二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 22:08:01

    やらしい空気になってきましたね

  • 39二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 22:10:24

    これウタさん誘ってますよね?
    下着もわざと見えるようにしてますよね?

  • 40二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 22:12:12

    結局、俺はベッドで寝る事にした。
    「こっち向け」
    「はい」
    ちなみに向きは強制だった。


    その後しばらく時間は経ったがなかなか寝付けない。
    好きな人とこんなに密着して、ぐっすり眠れる訳がないだろ?
    ウタは寝つきが良く、あの後すぐに眠った。不公平過ぎる……。


    それでも気付いたら眠っていたようだ。朝起きると、ウタは先にいなくなっていた。
    「起きな!ルフィ」
    「今日はもう起きてるよ」
    だいぶ寝不足だけどな。一緒に寝たせいか変な夢も見た。

    「ルフィ!あたしはね?普段は子供っぽいけどいざという時頼りになる人になる人が好きだな!」
    「へ、へぇー!お、俺とかは」
    「ルフィは子供っぽいだけだよね~。私はシャンクスみたいな大人が好みだな」

    大人になろうとして、努力したけどやる事成す事失敗して。いつもウタに助けられてきた。
    今だってそうだ。ウタがいないとどうしようもない。毎日注意されてばっかりだ。
    でも俺はウタが好きだ……今はまだウタには弟としてしか見られてないけど……。
    でも、いつかちゃんと大人になって

    「ルフィ!弁当箱出すの忘れてたでしょ!」

    やっぱり駄目かもしれない………。

  • 41二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 22:15:50

    この距離感好きだ

  • 42二次元好きの匿名さん22/10/21(金) 22:26:27

    最後まで、希望を捨てちゃいかん、諦めたらそこで試合終了だよ…

  • 43二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 04:06:46

    頑張れルフィ…

  • 44二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 09:55:15

    この雰囲気すき

  • 45二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 13:01:39

    「ねぇウタ。あんたルフィにはやたらと当たりキツいよね」

    「もう高校生になったってのに、馬鹿ばっかりやるんだもん。今のうちにちゃんと教えておかないと……一人になってから大変でしょ」

    ナミは少し驚いた。一応独り立ちさせる気はあったのか。どちらかと言うと、ウタの方がルフィを手放さないのだと思っていた。

    「けど、そんなツンツンしてたら他の女に取られちゃうわよ?」

    「何言ってんの。あいつは弟だし、そうじゃなくてもまだまだガキだよ。あたしの好みじゃない」

    ウタは苦笑しながら否定する。
    彼女はよくルフィを弟扱いするが、二人は本当の兄弟という訳ではない。
    それにウタからはルフィに近付く女子への嫉妬心が見える事もある。
    ルフィに対して、そういう感情が無さそうって訳でも無いのだが。

  • 46二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 13:05:22

    そこでナミは一つ、悪戯を思い付いた。
    「ふーん」
    「何よ、ナミ。ニヤニヤして」

    ナミは昔からのウタの友人でありルフィとも知り合いだった。ウタがいない時に面倒を見ていた事もある。あくまで友人であり、そんな気はさらさらないが、自分がルフィを好きだと言ったらどんな反応をするんだろうか

  • 47二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 13:07:13

    「ウタがいるから遠慮してたけど、ウタが気にしないならあたしが盗っちゃ冗談!冗談です!」

    最後まで言えなかった。ウタが見たことない顔してる……。怖い怖い怖い!
    ウタってこんな顔するんだ………

    「ルフィは私のパシりだよ………それを奪おうってんなら、死ぬ気で来な」
    「冗談だって!盗らないから!あ、ほらっ噂をすればルフィだよ!」

    教室の入り口にルフィが見えた。ウタを迎えに来たのだろう。ウタを見つけると、笑顔で手を振っている。
    飼い主を見つけて、嬉しそうに尻尾を振る犬を思わず想像してしまった。

    「ウタ?どうかし、ぐぇっ」

    そんなルフィにウタは無言で近付くと、首に腕を回してルフィを抱き寄せ、私を睨み付けた。
    「盗らない盗らないから!冗談だってば!あとルフィの首が絞まってる」
    「う、ご、ぁ」
    「あ、ごめん」

    少し顔が青くなっていたルフィをウタは解放した。まさかただの冗談がここまで効果があるとは思わなかった。

    「お、俺またなんかしたのか?」
    「なんでもないから気にしないで」
    「え?じゃあなんで首締められたんだ?」

    周りから見れば抱き締めてるように見えなくもないが、ルフィは突然首を締められたという認識らしい。間違ってはいないけど。

    「帰るよ。ルフィ。じゃあね、ナミ?」
    「う、うん」

    腑に落ちないという顔をしたルフィを連れ、最後にもう一度私を睨んだ後、ウタは帰っていった。怖かった……。

  • 48二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 13:13:47

    実はウタの方が執着心とか独占欲強いパターンあるか?

  • 49二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 13:22:40

    多分ウタの方が独占欲強くてしかも無自覚なパターンでは?

  • 50二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 13:24:08

    やっぱりこのウタ、もしもルフィから嫌われたら立ち直れない奴じゃ……

  • 51二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 16:08:59

    ルフィが一人暮らししても毎日通ってそう

  • 52二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 16:23:50

    >>1

    何回間違えたらプレート作る羽目になるんだろうな・・・

  • 53二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 16:25:56

    このレスは削除されています

  • 54二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 16:27:23

    ルフィもウタがどう思ってるか気付いたら一気に火が付きそう

  • 55二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 16:43:39

    脈ありありじゃねえか

  • 56二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 17:00:13

    おい~♡
    両片思いなことにお互い気付いて、顔真っ赤にしてイチャイチャせんでええのんか~♡

  • 57二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 17:38:24

    「ルフィ、今日の夜は配信するから。大声出すなよ。部屋に入るなよ。分かった?」

    「分かってるよ」

    ウタは口は悪いくせに歌が上手だ。
    高校に入った頃に動画サイトに自分で作った歌の投稿や配信を始めた。
    けっこうの人気らしく、収入もなかなかだと聞いた。

    ちなみに俺はあまりウタの配信は見ない。たまに行くカラオケで散々聞かされてるし。それに……

    「やっほー、皆!UTAだよ!今日も来てくれてありがとう!」

    なんだあれ。ギャップの激しさで頭がおかしくなりそうだ。しかも歌姫なんて呼ばれてるらしい。魔王の間違いだろ。
    コメント欄の連中もなんか変な奴が多いし。

    そんな連中の為に、ウタは笑顔で答えるのに。俺といる時はあんまり笑わないのに。

    見てたって嫌な気分になるだけだ。
    そりゃあ、いつものウタを配信で見せれば大変な事になる。人前では笑顔で優しくなんて当たり前だって分かってる。

    でも理解しても納得出来るかは別だろ。

  • 58二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 17:40:02

    今日はウタが配信してるから、ゆっくり過ごせた。煩くしようものなら殺されるし、ゆっくり静かにせざるを得ないのだけど。
    夕食は一人で食べて、風呂に入って、一人でテレビを見る。

    なんか……つまんねぇ。
    ウタに命令されるのも嫌だけど、一人でいるのも退屈だ。
    ……やりたい事はあるけど、今日はもうなんかいいや。早めに寝よう。
    けど、明日早く起きてもなぁ。
    明日は明日で憂鬱だ。
    その後もしばらく居間のソファーで何もせずに座っていたが、結局寝ることにした。

  • 59二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 17:41:28

    ルフィは自分の部屋に向かう途中、ウタの部屋の前を通ると雑談をしている声が聞こえる。

    「いつもありがとね!あたしも大好きだよ!」

    ありがとうはたまに言われるか。大好きは…無いかな。500円出すだけで大好きって言って貰えるなら、毎日……は無理だな。
    やれやれ、何考えてんだか。俺も

    部屋に入り寝る準備をした後、音楽を聞くわけではないがイヤホンをしてルフィは眠った。

  • 60二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 17:44:12

    笑顔を見せてくれることなんて殆どないからルフィにとってはファンが羨ましくもあるだろうな

  • 61二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 17:47:26

    そして次の日、ルフィは朝早くに目が覚めた。でもまだ起きる気にならなくて、ベッドの上でスマホを弄りながら、ゴロゴロ過ごす。
    その中で、ふとネットニュースにウタの名前を見かける。何気なくそのニュースを開いて、閉じた。
    ニュースのタイトルはウタの誕生日の前夜祭配信とその内容だった。


    ルフィは立ち上がり、机の引き出しから小さな箱を取り出す。その箱をゴミ箱へ捨て、それから少しの間考えて、また拾い直した。
    しばらくその小さい箱を見つめた後、自分のカバンに投げ込む。
    ルフィは服を着替え、ウタの部屋の前をそっと歩き、家を飛び出していった。

    ウタの誕生日、ルフィは家に帰らなかった。

  • 62二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 17:49:32

    おっと、ウタの精神が心配だ

  • 63二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:12:37

    これを配信の度に見せられるとか羨ましいに届くことすらなく辛いだけでは…

  • 64二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:15:21

    ルフィ視点だといつも不機嫌な態度を自分に取ってくるからな…
    内心ではルフィのこと大切に思ってるなんてまず思えない

  • 65二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:24:11

    続きが気になる

  • 66二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:31:33

    「サボ?ルフィいるでしょ?出して」

    「ウ、ウタ?今日配信あるんじゃないのか」

    既に夕方の16時になるが、朝からどこにもルフィがいなかった。出掛ける時はいつも声をかけていくし、今日は私の誕生日だ。何も言わず、夕方まで帰って来ないという事は何かあったという事だろう。

  • 67二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:32:56

    「ふーん、サボって私の配信見てたんだ。それとも誰かから聞いたのかな?」
    「ま、まぁな!知り合いだし、配信はたまに見てたりとか」
    「別にそう言うのいいから、ルフィから聞いたんでしょ」

    ルフィは何かあれば大抵サボかエースの所に来る。ただ、以前ルフィがエースにも恋人が出来たと嬉しそうに話していたのを聞いた。半ば同棲状態だとも。
    イスカンダルだっけ。なんか違う気がするけど、今は関係ない事だ。
    しかし、そうなるとルフィが行くのはサボの所だけだ。

  • 68二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:37:00

    「………中にルフィはいるよ」
    「じゃあ」
    「駄目だ。ルフィを傷付ける奴を入れる訳には行かない」
    「は?」

    私がルフィを傷付けた?サボは何の話をしているのだろうか

    「それ、どういう事?確かに普段からパシったり椅子にしてるけど。ルフィを傷付ける事はしてないよ」

    「待て、余罪が一気に増えたぞ。」

    余罪って。いつもの事だ。そんなの今更気にするような事じゃない。

    「一昨日まで普通だったし、昨日は誕生日前の配信でほとんどルフィと話してないし、特に何も」

    「何もしてないからだ。ウタ。」

  • 69二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:38:17

    ルフィもウタに優しくしてもらって誕生日を祝いたいんだろうな、、、

  • 70二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:39:09

    こういう時のお兄ちゃんはめっちゃ頼りになる

  • 71二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:40:04

    ルフィはサボのアパートにいた。ウタを心配させたくなかったが、それでも今日は帰りたくなかった。


    ウタが配信を始めてから、動画や配信の人気はどんどん上がっていった。

    「けっこう配信とか動画でも人気が上がってきててさ。ほら、これ聞いてみてよ」
    「おぅ、後でな」

    「聞け」
    「はい」

  • 72二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:41:24

    ウタが自慢気に話すのを聞いてルフィは嬉しかった。歌が上手い事は知ってたから、それを皆が評価してくれるのは自分の事のように喜んだ。
    でもウタが配信を始めてから、一緒にいる時間は減り、誕生日も一緒に過ごさなくなった。
    誕生日は昼過ぎまで過ごした後、配信の準備や歌の練習。

    「ごめん。夕方からは準備とかあるから、ご飯とケーキは冷蔵庫にあるからね。」
    「おぅ!誕生日配信だもんな!頑張れよ!」

  • 73二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:42:32

    誕生日、俺じゃない他の皆に笑顔で歌うウタ。同じ家にいるのに、一緒に過ごせない。

    分かってる。これは自分の我が儘だ。
    ウタは既に、シャンクスを通じた知り合いのプロデューサーと契約などの打ち合わせをしている。高校卒業後は、大学に通いながらプロの活動をする予定だ。
    記念日や誕生日など、自身のプライベートでも今後の活動の為に活かさないといけない。
    だからしょうがない事なんだ。

  • 74二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:45:24

    ベッドに寝転んでいると、玄関から音がする。さっき来客が来てサボが対応してたが、それが終わったのだろう。

    「サボ、やっぱ今日泊まっていってもいいか」

    「駄目に決まってるでしょ」

    そこにいたのはサボじゃなかった。
    笑顔で怒っている、一番ヤバい切れ方をしたウタがそこに立っていた

  • 75二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:46:54

    サボ兄さん!?

  • 76二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:48:59

    「え、なんで………今日配信だろ!?何やってんだよ!」

    時刻は17時。準備などを考えれば、こんな所にいる場合ではないはずだ。

    「何やってんだはこっちの台詞なんだけど。朝から何も言わずにいなくなって、連絡も無し。何やってんの?」

    ウタがどんどん俺に近付いてくる。
    完全にキレてる顔だ…………。
    なんで入れたんだよサボ!

  • 77二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:50:02

    近付くウタに壁際まで追い詰められ、もう逃げ場はない

    「ルフィ、歯食い縛りな」
    「はい」

    ルフィは目を瞑って次にくる衝撃を待つ。が、なかなか来ない。

    代わりに柔らかい物がルフィを包む。
    「……ウタ?」

    「冗談。ごめんね、ルフィ。あんたにばかり寂しい思いさせて」

    「べ、別に俺は」

    「サボから大体聞いた」

    なんで話すんだよ!サボ!!

  • 78二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:53:34

    「悪いな、ルフィ。けど、通すしかないだろ」

    俺はウタにルフィが抱えていた思いを話した。
    誕生日、ルフィが一緒に過ごせない事を寂しがっていた事。強がっていた事。
    ウタの将来、プロとしての活動の事を考え、我慢していた事。
    配信では笑顔なのに、普段あまり笑ってくれない事。
    そして今日用意していたプレゼントの事。
    ルフィは言っていた、自分が我が儘なだけだって。でも

    「あいつはいつもお前の事を考えてる。お前がやってやれる事ももう少しあったんじゃないか?」

    「…………」

    「悪いが、今日は帰ってくれ。明日、必ずルフィも」

    明日、ルフィも帰らせる。そう言おうとしたら、ウタは座りバッグから何やら色々なものを取り出す。アクセサリーか?

  • 79二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 18:57:22

    「これはルフィが小学5年生の時に私の誕生日に買ってくれた指輪。数千円だけど、顔を真っ赤にしながら指にはめてくれた。まだどの指にはめるかは分かってなかったけどね。」

    「ちょ、ちょっと待て。それ、もしかして全部」

    「うん、ルフィからの誕生日プレゼント。安物でいいから、身に付けておける物がいいって言ったら、毎年律儀にそれを守ってくれた。安物かもしれないけど、お小遣いを我慢して送ってくれた物」

    少し唖然とした。全部持ち歩いてるのか。でも、それだけ大切にしているという事だろう。やっぱりちょっと引いてしまうが……

    「ルフィには申し訳ない事をしたと思ってる。だけど、ルフィは大事な弟だから、今日連れて帰る。配信も中止にしてきたし」

    「だから通して。サボ」

  • 80二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 19:10:05

    通さない訳にはいかないだろう。
    あとはうまくやれ、ルフィ
    でも、椅子ってなんだ……?



    あの後サボはどこに行ったのか、
    俺とウタの二人きりだった。
    そして今は、ウタの膝の間に俺がいて、後ろから抱き締められている。
    え?どういう事だ?

    「ほら、ルフィ。これ見て。」

    状況が理解出来ず混乱していると、ウタはスマホの画面を見せてきた。
    「えっと、誕生日配信は中止。毎年弟を放置して寂しがらせてしまったので……な、なんだよこれ!」

    「嘘はついてない。誠意ある謝罪だよ」

    「………俺のせいか?」
    「私のせいだよ。馬鹿」

  • 81二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 19:11:15

    その後はウタは何も言わずに俺を抱き締めてくれていた。
    俺も何を言えばいいのか分からなくて黙っていた。というかサボから大体聞いたって言ってたし、その上でこの対応って………。
    サボに話した事が全部ウタにバレている。そう思うだけで、ずっと顔が暑くてしょうがない。いつになったら収まってくれるんだろうか。

    「そうだ。ルフィ、プレゼントは?」

    「え」

    この状況でプレゼント要求ってマジかよ。ていうかサボからプレゼントの事は聞いてないのか

    「サボがプレゼントの事については本人から聞けって」

    もういっそ言ってくれれば良かったのに……こんなの直接話せとか罰ゲームか何かか?

    「ルフィ」
    「えっと、プレゼントは無」
    「出せ」
    「はい」

  • 82二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 19:40:25

    わくわく

  • 83二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 21:56:21

    ウタそれで弟は無理があるんじゃないか?

  • 84二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 23:38:01

    全力保守

  • 85二次元好きの匿名さん22/10/22(土) 23:39:19

    やっぱウタの方がルフィに対する気持ち重そうだなこれ

  • 86二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 00:03:48

    保守

  • 87二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 00:03:59

    いいゾ

  • 88二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 00:09:30

    小5の頃からプレゼント送ってて、それをウタも大事に持ってるとか…
    最高に好きな展開だ!このスレを開いて正解だった!!

  • 89二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 00:09:34

    好き

  • 90二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 00:11:34

    重くて最高だ…ありがとう…ありがとう…!

  • 91二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 00:33:13

    これさ、ルフィが帰ってこない間のウタ、内心めっちゃ取り乱していたんじゃなかろうか

  • 92二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 02:58:32

    ワンピースは実在したんだ…!!

  • 93二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 07:46:15

    いい…

  • 94二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 07:58:48

    続きがまてぬ

  • 95二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 13:09:17

    ほしゅ

  • 96二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 14:05:29

    ありがとう

  • 97二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 14:05:57

    保守

  • 98二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:11:45

    ルフィはカバンから小さな白い箱を取り出した。箱の上には赤い音符マークが描かれている。

    「これは?」

    「………自分で開けてくれ」

    ウタは中身を開け、目を見開き

    「この馬鹿!」

    俺の両の頬をひっぱたいた。え、なんで?

  • 99二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:12:22

    きたああ

  • 100二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:12:51

    「これいくらしたの?何ヵ月お小遣い我慢した?ちゃんと自分の為に使いなさいよ!」
    中身は指輪だ。白いハートを中心にして、ウタの髪の色、赤と白を基調としたデザインになっている。

    「べ、別に…そんなに高くなかったし」

    嘘だ。俺の小遣いはじいちゃんから貰っている。
    けっこう前から貯めてたけど、誕生日に間に合わなそうで。バイトはウタに禁止されてたけど、サボの紹介でこっそりと始めた。中身は分からないが、荷物の運搬、まあ引っ越しみたいなバイトをしていた。
    ちなみにサボが紹介してくれたドラゴンって人は何故か最初会った時、俺の事を見て凄い驚いていた。でもよく飯に誘ってくれたり、「何か欲しいものでも買え」って大金を渡そうとしてきたり。流石に申し訳ないから断ったけど、いい人だった。何か困ったら連絡をしろって連絡先もくれている。

  • 101二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:13:59

    >>98

    両頬を挟む感じか

  • 102二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:16:31

    指輪の値段はいくらかって……俺にとっては高かったけど……

    「もう……でもありがとう。こんな立派な指輪。大切にする」

    「……そんな大したもんじゃねえし、大切にしなくても……配信でもっとすげえ額のスパチャ貰ってるだろ」

    今日の朝、ネットニュースにウタの名前が見えて、つい開いてしまった。
    その内容は昨日の配信のスパチャ額とコメントを纏め、それらに対して、ネットの住民があれこれと意見を言っていた。その中に「直接指輪を送れないから、愛を込めて」と俺の指輪の数倍の額のスパチャと気持ち悪いコメントをしてる奴を見つけた

  • 103二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:17:56

    正直にショックだった。
    比べたってしょうがないのは分かってる。
    でも、俺はいつも世話になってるのに、この程度の指輪しか送れなくて。
    本当のウタを知らない奴の方がもっとたくさんの物をウタに送っていて。

    こんな指輪いっそ捨てて、他の物をと思ったけど、やっぱり捨てれなくて。

    どうしたらいいか分からなくて、家を飛び出した。また今日の配信で、俺の指輪の倍の物を貰って笑顔で感謝をするウタを見たくなくて。
    サボは気にするなって言ってくれたけど、やっぱり俺が子供で我が儘なだけで、今もこうやってウタに迷惑をかけているんだ。

  • 104二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:19:21

    そうして俯いていると、ウタは俺の前で立ち上がり

    「ルフィ、気が変わった。やっぱ歯食い縛れ」

    「え?なんでぶふぉ!」

    思い切り殴られた。グーで。ここまで容赦なくやられるのは久々かもしれない………

  • 105二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:20:22

    「ルフィ、私よく言ってるよね。生きてく上で大切なのは何?」

    「心です」

    ウタはよく言っている。大切なのは心や気持ちだって。それを損なう人間にはなるなって。

    「大切なのは金額じゃなくて気持ちだよ。ルフィが私の為に送ってくれた事が、私には嬉しい。」

    「ウタ……」

    「あとお金はしょうがないでしょ。まだ働いてないんだし。それにスパチャなんて活動資金になるだけ。送ってくれるのは嬉しいけど、あんな額送る奴は馬鹿だよ」

    一瞬感動したのに、次には身も蓋もない事を言い出した。まあ、ウタはこういう奴だよ。

  • 106二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:21:21

    「あー、でも、まあ、確かに。あんなにスパチャ貰ってるとこの指輪だと物足りないかな」

    「え?さっきと言ってる事が」

    「ちょっと黙ってろ」
    「はい」

    ウタはさっきと真逆の事を言い出したかと思えば、珍しくもじもじし出す。

    「ルフィ」

    「な、なんだよ」

    ウタは指輪を俺に渡してきた。え?返すって事か?流石に泣くぞ

    「違うからそんな顔しない」

  • 107二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:23:28

    「ねぇ、ルフィ。私、その指輪の数倍のスパチャ貰ってるからさ。その指輪だけじゃ物足りない」

    「…………」

    「だからさ、その指輪にルフィの想いを数倍込めてほしいな」

    ウタは俺に向かって左手を差し出した

  • 108二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:24:38

    流石の俺も分かる。そういう…事なんだよな。

    俺は、ウタの手を取って、薬指に指輪をはめた。

    「指輪をはめる時、何か言ってくれないのかな」
    ウタは少し顔を赤らめて、微笑んでいる

    「ウタ、俺は……」

    「うん」

    「俺は……その……この指輪!綺麗でお前に似合うと思うぞ!」

  • 109二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:26:16

    あーあ 選択肢間違えちゃった

  • 110二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:26:36

    そこで若干へたれるな!と言いたいがまぁここのルフィだとそれも致し方なし。
    真っすぐ欲しい言葉言って貰えるようにこれからがんばれウタ、大切なのは心と気持ちをちゃんと出力することだからな

  • 111二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:27:36

    ウタももっと素直に想い伝えればいいのに……

  • 112二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:28:59

    「あ?」

    凄い。さっき天使のように見えたウタが一瞬で悪魔みたいな顔になった。

    「はぁー5点。……まあルフィだし、しょうがないか。」
    何の点数だ。めっちゃ低いし。
    だって冷静に考えて、俺はまだガキだし、ウタの好みではない。
    ここで変な事言って嫌われて、永遠にチャンスを失うのは困る。無難な回答をしたつもりなんだけど………。

  • 113二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:29:47

    「しょうがないか。ほら、立ちなルフィ」

    「う、うん」

    怒ってた気がしたけどウタは立ち上がり、玄関のほうに歩き出す。俺も慌てて後を追いかけた。

    「いい時間だし、ご飯行くよ。何食べたい?」

    「いや、今日はウタの誕生日なんだし、ウタが」

    「言え」
    「や、焼き肉」

    ウタは混んでないといいなー、なんて言いながら、予約の電話をし始めた。
    ちなみにサボのアパートの合鍵は持ってるから、鍵は閉めて行った。連絡したら友人の家にいると言っていた。椅子について聞かれたけど、椅子ってなんの事だろうか。

  • 114二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:30:52

    このクソボケがー!!

  • 115二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:31:28

    「ルフィ、行けるって」
    「そういや………その…配信って」
    ウタは大丈夫だと言っていたが、自分のせいで中止になり、しかも理由が弟が寂しがっているからと赤裸々に書いてしまっている。

    「うん、なんか炎上してるね」
    「駄目じゃん!今からでも帰って配信した方が」

    それ以上は言えなかった。ウタに人差し指で口を押さえられたから。

    「今日はあんたと過ごすって決めたから。文句は言わせないよ」

    「文句はない…けどさ」

  • 116二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:32:42

    「あと、今度の配信あんたの声出させるから」

    「は?」

    なんだそれ。炎上に油注いでないか。

    「弟じゃなくて彼氏なんじゃないかって荒れてるからさ。いっそ弟として出せばいいじゃんって思って。変に隠すから荒れるんであって、オープンにしてればいいでしょ。」

    「ほ、本当に大丈夫なのか?それ……」

    「それにこうすればさ。今度から配信にあんたの声が入ろうが、部屋に入ってこようが問題ないじゃん」

    それって……俺のために?

    「ほら、早く行くよ。予約の時間に遅れる」

    「う、うん。ありがとうウタ!」

  • 117二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:32:44

    >>115

    まだだ…!まだチャンスはあるぞルフィ…!

  • 118二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:40:01

    可哀想なウタ…
    ひとえにてめえの普段の振る舞いのせいだが…

  • 119二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:47:14

    弟として紹介されたらルフィがまた変に拗らせるぞウタちゃん

  • 120二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:48:46

    ルフィからしたらそうなるよなあ(無難な回答

  • 121二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:50:48

    本心を言えよウタ

  • 122二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:54:18

    こうなるとこのルフィ、学校を卒業したら世界中を旅する旅人になってウタの元にほとんど戻って来なくなったりしない?

  • 123二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:54:50

    >>122

    それか消防士になるか だな

  • 124二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:55:37

    >>122

    配信は世界中どこでもできるからとか言いながら無理やりついてくるウタの姿が見える

  • 125二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 17:56:45

    >>122

    なんならウタの方が世界ツアー組まれそうな恐れが…

  • 126二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 18:13:09

    高校卒業後はプロとして活動するっぽいしな

  • 127二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 18:32:28

    指輪のくだりやってもその認識されてるのだいぶやばくね?
    相当頑張らないとルフィからの認識変えられないというか取り返し付かなくなるぞ

  • 128二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 18:35:00

    ウタ自身は思いを自覚した感じするけどルフィが自覚しつつもウタに上手く伝えられてない感じかな。
    これはアンジャッシュ展開ありそう。

  • 129二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 18:55:17

    大丈夫?ルフィにファンがついて拗らせるウタちゃんルートに入んない?

  • 130二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 19:06:33

    配信で大人気になって色んな人の心を振り向かせるも本当に振り向いてほしかった人には届かない

  • 131二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 20:27:28

    感動した

  • 132二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 20:29:00

    うおぉぉぉぉ!!!

  • 133二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 22:00:26

    爆風消火でも炎上は止まるでしょ(適当)

  • 134二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 22:14:48

    すき

  • 135二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 22:15:08

    ルフィに彼女できても嫉妬するんか

  • 136二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 23:11:26

    続くの?

  • 137二次元好きの匿名さん22/10/23(日) 23:12:20

    良い

  • 138二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 00:57:01

    ルフィはウタの炎上を止めるために消防士になるのか(納得)

  • 139二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 01:27:19

    この世界の幼少期、ウタからルフィへの好感度上がったエピソードあるのか気になるわ

  • 140二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 06:15:11

    きぶるか....

  • 141二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 07:17:15

    保守

  • 142二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 07:17:26

    好きなやつだ……

  • 143二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 10:27:14

    >>136

    わからんのよな

    スレ主的には終わりのつもりかもしれない

    全然続き見たいけど

  • 144二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 10:46:20

    でもここで終わるのも綺麗じゃない?

  • 145二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 14:37:46

    おわりならなんらか一言は欲しいっちゃ欲しい

  • 146二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 14:56:22

    保守してろ

  • 147二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 17:37:47

    このレスは削除されています

  • 148二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 17:39:56

    お疲れ様です

  • 149二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 17:40:26

    わかりました
    面白いSSをありがとうございました!

  • 150二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 17:42:05

    続きがないのは悲しいけど ありがとうございました

  • 151二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 20:24:21

    お疲れ様でした!めちゃくちゃ面白かった

  • 152二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 20:35:08

    この人の文体どっかで見たことある気がするんだよな
    最近ルウタばっか漁ってるからわからん

  • 153二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 22:24:10
    現パロ CP ウタル|あにまん掲示板ルフィは高校の裏の物陰で息を潜めていた。視線の先には一組の男女。「ごめんなさい。私、好きな人がいるから。お返事は出来ません」「分かった……まあ、駄目で元々だったし!ありがとう。スッキリしたよ……その、…bbs.animanch.com

    一応これも書いてるけど、確かに文体は似てるか…。他は分からないです。自分の書きやすい文体のSSを何度も読んで書き直しを繰り返したから、似てる部分はあると思います。消えてたけど。

    あと、もしかしたら続き上げるかも…?仕事の都合で時間出来たので。明日落ちてたら続きは無いので、保守とかはしないで頂ければ。

  • 154二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 22:26:03

    pixivにもあげるなら読みに行くから宣伝して♡

  • 155二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 22:31:42

    えっあのウタルと同じ作者さん!?!?
    どっちもメチャクチャ性癖どツボでした!!有り難うございます!!
    ウタルのも楽しみにさせて頂きますが、更新はどうぞご無理なさらずに⋯⋯!

  • 156二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 22:47:35

    「泣くなよ。ウタ」
    ウタは決して昔から歌が上手ではなかった。

    「……でも…シャンクス達は褒めてくれたけど……皆私の歌は下手くそだって」

    「俺は好きだぞ」

    「同情で言ってるだけでしょ……」

    自分に自信のない卑屈な性格。俺がウタの事をいつも引っ張って、連れ回していた。
    「自分で足りないって思ったなら、練習すればいいだろ。俺がいくらでも付き合ってやる!」

    「そんな簡単に言われても……でもありがと」
    「おぅ!ししし」
    そんな俺達の取るに足らない、口約束。

    「私、いつかおっきなホールでね。たくさんのお客の前で歌いたい!」

    「お、おぉ!俺もそんなウタが見てぇ!」

    「ルフィ……その……」

    「ん?なんだよ」

    「もしも、私が諦めそうになったり、つまづきそうになったら……」

    「あぁ!俺が何度でも手引っ張ってやる!」

    着実に夢を叶えようと成長していくウタと、結局必要なんて無かった俺。
    大人になってウタに告白したとして、その先、俺に何が出来るのだろうか。

  • 157二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 22:48:57

    「なぁ、サボ。すげぇ事って、どんな事だと思う?」

    「えらく突然だな。」

    今日は久しぶりにサボのアパートに遊びに来ていた。サボとエースは昔、一緒の家で過ごした。
    しかし高校に進学する際、家から通うには遠かった為、二人はアパートに住む事になった。
    俺は一人で残る事になった。上手ではないけど料理も作ったし、洗濯もした。毎日じゃないけど、掃除もした。
    でも、サボとエースがいないこの家が寂しかった。

    「全くもう、インターホン鳴らしてるんだから、いるなら出なさいよ」

    「………勝手に入ってくるなよ」

    「あんたの部屋電気付いてたし、いるのは分かってたから」

    少しだけ寂しくて、一人で泣いてた時、ウタが来た。

    「一人で寂しくて泣いてるぐらいならウチに来なさい」

    「べ、別に寂しくねぇ!もう中学生だぞ!そんな事で泣くか!」

    「じゃあなんで泣いてた?」

    「…………黙秘する」

  • 158二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 22:49:49

    俺はウタの家に遊びにいく事が増えて、泊まる事も多くなった。

    「あんたさ、もうウチに住めば?」
    「え、でもそこまで迷惑は」
    「今更でしょ」
    「で、でも」
    「住め」
    「はい」

    サボとエース、じいちゃんにも相談したが。

    「いいじゃねえか」

    「ウタと一緒なら安心だ」

    「遠くない内にひ孫の顔が見れそうで何よりじゃ。」

    なんか勘違いをしてるみたいだが、俺は今まで過ごした家を離れ、ウタの家で過ごすようになった。
    ちなみに俺は親はいない。それにサボとエースは本当の兄弟ではない。
    じいちゃんに育てられて、ある日突然兄弟になる奴らだと二人を連れてきて、俺達は家族同然で過ごした。
    だけど、血の繋がりはなくても俺達は兄弟だ。

  • 159二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 22:52:20

    「凄い事、か。色んな解釈はあるだろうな。例えば、皆から称賛される事だったり、注目される事。それが良いことでも、悪い事でも」

    「やっぱ、そういう事だよな」

    サボは俺達の中で一番大人だ。昔から頼りになるルフィの兄だった。

    「でもな、ルフィ。皆から褒められるような事はしなくてもいいんだ」

    「そうなのか?」

    少なくとも、ウタの歌は昔と違って皆から称賛されている。それに釣り合う事をしないと俺は………

    「たった一人でもお前の事を凄いと思ってくれる人がいれば、それは凄い事をしたって事でいいんじゃねえかな。例えば、ウタが凄いって思ってくれる、とかな」

    「ウ、ウタの事は何も言ってないだろ!」

    「ははは!隠すな隠すな。」

    「ぐぅぅ………」

  • 160二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 22:55:01

    「ルフィ、俺はお前を凄い奴だと思ってる。自慢の弟だ。だから、とっととウタを紹介しにこい」

    「紹介?ウタの事なら知ってんだろ?」
    何言ってんだサボは

    「彼女としてだ、ルフィ」

    「んなっ!?だ、だからそんなんじゃ!お、俺帰るよ!ありがとうサボ!」

    「気を付けてな」

    大人になって凄い事をする。俺の人生なかなか大変だな。

  • 161二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 22:58:03

    仕事の方で余裕が出来て、一応少し書いてました。続きないって言ってごめんなさい。

  • 162二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 23:00:57

    お待ちしていた……

  • 163二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 23:04:18

    素晴らしい…

  • 164二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 23:04:42

    >>161

    銀河の至る所のルウタあにまん民達があなたをお待ちしておりました

  • 165二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 03:01:01

    書いてくれてありがとうございます!

  • 166二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 09:59:24

    「なぁ、エース。大人になるってどういう事だと思う?」

    「なんだそりゃ、難しい話だな。まあ20歳なれば大人だぞ」

    「ありがとなエース。じゃあ俺帰るから……」

    「冗談だよ」

    冗談に聞こえないから困る。実際相談しに来たはいいけど、エースも俺と同レートな感じはする。

    「大人になるってのは責任を持てるようになるって事だ。」

    「エース?」

    「ルフィ、お前自分の行動に責任持てるって言えるか?」

    エースが珍しく真面目な顔をして話している。

  • 167二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 10:00:39

    「おぅ!俺だって高校生だ!自分の事ぐらい……んぐっ……」

    忘れ物したり、失敗して、ウタに叱られて謝って。これ、どうなんだ………

    「だははは!出来てねぇか!」
    「ぐぬぅぅぅ……」

    「一応言っとくぞ。ルフィ。責任ってのは失敗せずにやり抜くことじゃねぇ。途中でミスっても、それを自分の責任として謝れる事だ。」

    「それなら……まあ…」
    ウタにはちゃんと謝って、ありがとうって言ってるし。同じ事はしないように………なるべくは気を付けてる。

    「出来てるか。後は、そうだな。ウタに好きって言うのは簡単だぞ。ルフィ」

    「だからなんでウタの名前が出るんだ!」

    「昔から分かりやすかったぞ、お前」

    そんなに俺って分かりやすいのだろうか………

  • 168二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 10:02:16

    「好きってのはな。相手の分も責任を持つって事だ。お互いに、相手の為になる事が出来なきゃならねぇ。それが出来なきゃ別れるだけだ。」

    「ウタの為に何が出来るか……?」

    「そういう事だ」

    実はサボにも同じ質問をした。大人になるってどういう事か。そしたらサボは

    「エースに聞いてみろ。今のあいつの方がそういうの分かってるから。あと、ビックリするぜ」

    多分、サボも答えを分かってたんだろう。
    でも、にしても。

    「エース。お前いつの間に、こんな大人みたいな事を言えるように……」
    「しばくぞてめぇ」

    そうして話してると、インターホンが鳴った

  • 169二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 10:03:10

    「友達か?」
    「あ、いや、まあ、そうだな」

    エースの歯切れが悪い。何か都合が悪いんだろうか

    「ちょっと待ってろルフィ」

    エースは玄関に向かう。部屋はそんなに広くはないから、玄関からの声が聞こえてくる。

    「ちょっと待っててくれ、イスカ。弟の人生相談中なんだ。」
    「弟?いつも話してる彼か。じゃあ私も挨拶を」
    「い、いいって。そんなの気にする奴じゃねえから!」

  • 170二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 10:04:20

    よく分からないが、そろそろ帰ろうと思ってたし

    「エース、俺はもう帰るから気にしなくていいぞ。」

    「君がルフィ君だね!私はイスカ!エースの彼女です。」

    エースを突き飛ばし、朱色のミディアムヘアーの女性がルフィに話しかけてきた。
    彼女?エースに?

    「え、エースが彼女を……?」

    「まあ、そういう事だ。」

    彼女が出来たと聞いて、少しだけ納得した。エースがどうしてあんな話を俺にしてくれたのかを。そして

    「エースに負けた……」

    「そんな悔しがるんなら、早くウタ連れてこい」

    「話の通り、面白い弟だな」

  • 171二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 10:06:43

    イスカをもってるのはマジで正当な読者

  • 172二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 10:09:06

    「ルフィ、俺の話はあくまで一つの例えだ。勿論サボもな」

    「え?サボから聞いてたのか」

    「お前の事だから、サボの所にも行ってんだろ」

    俺の行動はよっぽど分かりやすいらしい

    「今日の話はあくまでヒントだ。こっから先どうするかはお前が決めろ」

    「分かってる。おんぶに抱っこしてもらってるだけじゃ、大人とは言えねえからな!」

    「言うじゃねか。頑張れよ、ルフィ」

    「おう、ありがとな。エース」


    「いい弟君じゃないか」

    「当たり前だ。俺の弟だぜ」

    出来は悪いし、まだ手はかかるけどな

    「お前もいい兄だぞ」
    「……おぅ」
    「なんだ、照れてるのか?」
    「うるせえ」

  • 173二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 13:57:38

    「ウタ。俺なんか手伝う事あるか。」

    「ない。あんたがやると大変な事になるから座ってな」

    誕生日の後、特に何も変わらない日々。
    変わった事があるとしたら、何かやろうとして座ってろって言われるようになっただけだ。


    「でも、なんで突然?」

    「いや、だって。やってもらってばっかじゃ申し訳ねぇし」


    「じゃあ、ルフィ。1つお願いがあるの」
    「おぅ!なんだ?」

    「椅子」
    「はい」

    皿洗いを終えたウタはソファーを指差す。
    見てるかエース、俺はウタの為に椅子になったぞ。

  • 174二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 14:02:55

    コレが…「椅子」か…

  • 175二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 14:03:36

    こりゃあ尻に敷かれますわ…
    二つの意味でね

  • 176二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 14:06:07

    大丈夫だルフィ
    無自覚なだけでウタはお前がいないと生きていけないぞ

  • 177二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 14:52:06

    この椅子というのはらっこ座りなのかSM的なアレなのか

  • 178二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 14:56:10

    >>177

    たぶん>>9みたい感じだと思う

    つまりラッコ座り

  • 179二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 15:01:08

    「ルフィ、今日配信するから」
    「おぅ、なんかあったら呼んでくれ」

    あれから俺はちょくちょく配信に出るようになった。ある意味いつもどおりで

    「やっほー皆ウタだよ!うん、弟出すから。後でね」
    誕生日から明けて次の日。早速配信に俺は呼ばれた。お茶を淹れに。
    「弟、来な」
    「俺何すれば」
    「お茶」
    「はい」

    いつものウタその物だった。
    配信上での明るく優しいイメージから若干かけ離れており、最初はコメントもざわついていた。しかし

    「弟と姉ってあんなもんだよ?」
    そうなのか……?そうなのかな…

    コメントでも、世間一般で姉と弟はあんなもんだと言っており、そうじゃなくても彼氏との関係には見えないと炎上は収まった。ウタの俺に対する態度もこういう側面もありだと、逆に喜ぶ奴らがいたとか。世界は広い。

    「ああいう彼氏との関係もアリだと思うよ!ウタちゃん!」
    未だに疑ってる奴もいる。
    俺達はまだそんなんじゃない………まあ、そのうち…なれたら……あれ?このコメントの通りになるって事か?

    「弟!」
    「どうした?」
    「肩」
    「はい」

    滅茶苦茶肩揉んだ

  • 180二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 16:10:44

    これ絶対配信に呼べてウタが一番嬉しいだろ

  • 181二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 16:16:41

    これウタとルフィの掛け合い見ていくうちにリスナーもだんだん微笑ましくなってくるやつだ…

  • 182二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 21:02:23

    暴君だがふとお姉ちゃんな一面が垣間見えるのが最高なんだ…

  • 183二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 23:06:46

    実はpixivにも投稿してるんですが、少しだけ内容が違う物になっています。まあ、その……データをミスって没にしたものをコピペしてここに貼って、このスレを読み返して絶望してpixivに元々の物を投稿しただけなんですが。
    路線変更しようとしたけど、やっぱキツいです。本当にごめんなさい………。
    ちなみに上の方にもあるんですが、自分のSSは書きやすいと思ったある方の作品を参考に、二週間近く書いては直しを繰り返した物です。パクりではないですが、ほぼ参考にしています。pixivでここを見たという方からかなりDMが来てまして。全員には返せないので、ここで。
    参考にしただけで、自分ではあの作品は書けません。
    この程度の駄文を二週間近くかける人間です。
    ついでに1スレで終わらせられなかった人間です。
    パート2はごめんなさい………ミスったまま続けるのはしんどいので、pixivに上げます。
    ルウタを参考にしたのに、ウタルが出来上がるのは自分でも謎です。性癖かな……

  • 184二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 00:51:40

    このレスは削除されています

  • 185二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 01:09:42

    参考にしたものと違うものが書きあがったなら、その違いこそがあなたの作品の個性、あなたにしか描けない面白さだと思いますよ。
    めっちゃ楽しんで読ませていただいてますので、自信を持ってくださいね。

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