ここだけルフィがウタに対して

  • 1二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 01:40:30

    子供の頃はシャンクスと同様に海賊としての一種の憧れを抱いていたが、十年後ルスカイナでの二年間の修行の日々の夜にいつものように寝る前に仲間たちとの楽しい思い出を浮かべており、ふと昔の楽しかった出来事を思い出そうとしてフーシャ村の出来事を頭に浮かべつつ感傷に浸っていると、そのうち自然と笑っているウタの表情が頭に浮かんでは離れずドギマギする日々が続き、そんなある日、自分はウタのことが好きだったことを自覚した世界。 

    ウタに想いを伝えるのはひとまず自分がシャンクスを超えて立派な海賊になってからにしようと考えている。

  • 2二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 01:44:55

    思いを伝える前に居場所を教えてもらおうぜ

  • 3二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 01:53:21

    シャンクスに勝ったら教えてもらって歌手やってるウタのところに会いに行こうと…

  • 4二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 01:55:32

    これRED軸だった場合会えたけどシャンクス以上の男にはなれてねぇしで再開のときに想いを伝えずにいたらどんどん想い人の様子がおかしくなっていく様を見せつけられてくんだろ 地獄?

  • 5二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 02:06:45

    それは、ルフィが仲間たちにメッセージを伝えてから一月が経過したとある日の夜だった。

    「アイツら、今頃何処で何してんだろうなぁ〜」

    横になり目を瞑りつつ、いつものように仲間達のことを頭に思い浮かべる。あの島ではこんなことがあって、アイツがあんなことを言っていたっけ……っと今までの冒険を思い出していた。

    それは仲間達と会えない寂しさを紛らわせるためのものだったのかもしれない。

    「そういや今はないんだったな……」

    習慣というものは中々抜けないらしい。無意識に首にぶら下げた麦わら帽子を頭に置いて寝ようとしたのはこれで何度目だろう。

    大切な帽子が手元にないのはやはり少し物寂しい気持ちになった。

  • 6二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 02:08:46

    でも正直目で見るまでルフィってウタは死んでたと思ってるよな

  • 7二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 03:01:34

    「懐かしいな……」

    大切な帽子を託してくれた自分が最も尊敬する海賊団の船長。彼と出会ったのは十年以上前のことだ。

    あれはフーシャ村で一人退屈に過ごしていた頃だった。気にかけてくれる大人達は沢山居てくれたけれど、同じ歳くらいの遊び友達はいなかったため、よく一人で森に出向いては特に理由のない探索をしつつ動物相手に勝負をしたりして過ごしていた──

    そんな時だった。赤髪海賊団の船がフーシャ村にやってきたのは。

    (そういえば、その時始めて"アイツ"にも会ったんだっけな……)

    『お前ら海賊か?』

    『そうよ。何か文句でもあるの?だったら聞くよ船長シャンクスの娘、この"ウタ"が!』

    自信満々に宣言をする。ウタは自分と同じくらいの子供だというのにその時の自分には船の上から見下ろしてくる彼女の姿が何処か大きな存在に見えた。

    少し気押されつつもウタに対して言葉を捻り出して言い合いをしていると、船の奥から現れた男がそれを止めてきた。

    『やめとけウタ。俺たちは喧嘩しに来た訳じゃない。この村には手強そうな保安官がいるんだな』

    『何だ…おまえ?』

    『俺はシャンクス。この船の船長だ』

    それが俺たちの初めての邂逅だった。

  • 8二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 07:36:21

    期待保守

  • 9二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 08:06:52

    神SSの予感がするのでお気に入り入れた

  • 10二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 08:07:14

    あと保守だ

  • 11二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 08:24:05

    ルフィからしたらウタって偶にくる爺ちゃんにしばかれる以外退屈な日々を一気に置き去りに鮮烈に目の前に現れた初めての同世代の女の子なんだよな…
    新時代の誓いや夢の果てのこともあるしそりゃあ12年間覚えてるわ

  • 12二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 12:35:28

    幼少期のなんともいえない感情が恋心だったことに気付いちゃうルフィ概念いいぞ!
    おれはこのスレ主を王にする

  • 13二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 12:37:34

    CP注意つけずに建てる人、久しぶりに見たな

  • 14二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 12:40:46

    これは楽しみな展開

  • 15二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 12:42:56

    >>13

    タイトルで分かる

  • 16二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 13:24:00

    >>13

    すいませんスレ主です。

    スレを建てるのも、小説を書くのも初めてなので注意書きをするのを忘れてしまいました……一度建て直しをした方がいいでしょうか?

  • 17二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 13:26:14

    >>16

    タイトルでCPってのはなんとなくわかるし別にこのままでいいと思うよ

  • 18二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 13:38:19

    >>17

    分かりました。このまま続けていきたいと思います。

  • 19二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 13:43:35

    見りゃ分かるを一度許すとな・・・色々と危険な気もする

  • 20二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 13:46:00

    >>13

    言っちゃ悪いがよく居るだろ

  • 21二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 15:58:54

    ──おれも海賊になりたい!

    ルフィがそう思うようになるまで長い時間はかからなかった。

    マキノの酒場に集まり酒を呑みながら賑やかに楽しそうに騒いでいる赤髪海賊団のみんな。

    そんな彼らが話してくれた冒険の話、海賊の強さや楽しさ、そして自由さを聞いているうちに自分もそうなりたいと心の底から願うようになっていった。

    それから、毎日シャンクスに頼み込んでは入団テストを受けさせてもらっていたが……一度も受かることはなかった。

    『ちょっとアンタ、あんまりシャンクスに近寄らないでよ』

    酒場に遅れてやってきたウタが自分に対してそんないちゃもんをつけてきたのを覚えている。

    ウタは赤髪海賊団のみんなとシャンクスのことが大好きだった。

    今思えば、あれはシャンクスを知らない子供に盗られるかもしれないという危うさから出たウタの嫉妬だったのだろう。

    (しししし、シャンクスは昔からかっこよかったもんな……)

    『私は赤髪海賊団の音楽家でシャンクスの娘!』

    『海賊には歌が付き物だからな』

    『へー……』

    子供の頃は歌というものにはそこまで大きな興味を持ってはいなかった。精々適当に作った歌を気晴らし程度に口ずさむ程度だった。

    多分その時もあまり興味なさげに空返事をしていたと思う。

  • 22二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 16:19:35

    『いいわ。私の歌を聞かせてあげる』

    そんな自分を見て思うところがあったのか、ウタは少し考える素振りを見せた後に得意気にそう言ってきた。

    その言葉を合図に赤髪海賊団のみんながそれぞれ一斉に動き始めると、酒場に置かれた椅子や机を端へと寄せて中央にポツンとひとつだけ机を残していた。

    その様子に呆然としていると自分も手を引っ張られみんなの場所まで移動させられていた。

    それは、即席で赤髪海賊団のみんなが作った"ウタの舞台"だった。

    用意された舞台へと連れられたウタは口を開き、

    そして────

    『この風は────』

  • 23二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 18:16:09

    歌の名前も歌詞もよく覚えていないけれど、ウタの唄声は……なんて言えばいいのだろう。
     
    「──ィ、──フィ」
     
    心に響く、というのだろうか。とにかく他のことを考えられないくらい夢中になってウタの歌を聴いていた気がする。
     
    「──フィ、——さい」
     
    (とにかくすげぇ良い歌だった……ずっと聴いていたい、そう思えるくらいウタの歌は────)
     
    「いい加減起きろ、ルフィ!」
     
    「──ッがァ!!? いってェー!!」
     
    ルフィは突然頭に襲ってきた衝撃に耐えきれず思わず声が出てしまった。それは最近修行で毎日身体で喰らっていたものなので嫌でも分かってしまうのだ。
     
    「ってて……いきなり何すんだよレイリー!!」
     
    ルフィは攻撃をしてきたであろう犯人の名前を呼ぶ。
     
    「いきなりではない。もうとっくに起床の時間は過ぎているぞ……全く、いつも以上に心地良さそうに寝ていたな」
     
    しかしそれはそれだ。少し良心が痛んだが、甘やかしてはルフィの為にはならないと思い心を鬼にしてレイリーは武装色の覇気を纏わせた木の棒を使いルフィを叩き起こしたのだ。
     
    「そっか。もう朝になってたのか……」
     
    それを聞いたルフィは自分の非がわかったのか、拗ねた顔を辞めて静かになる。しかしその表情はいつもの快活な様子とは異なり、どこか穏やかで少し寂しさを感じられるものだった。
    そんな様子を見たレイリーは、ずっと一緒だった仲間たちと一緒に冒険をしていた頃の夢でも見ていたのだろうかと考察する。
     
    前にルフィの口から仲間達と経験してきた旅路について少し聞いたことがあった。その時のルフィの顔はとても楽しそうに、仲間たちのことを自慢するように話してきた。釣られてレイリーも笑顔になったのを覚えている。

  • 24二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 18:19:02

    仲間達と離れ離れになり、次に再開するのは二年後。自分の力の弱さ、エースというたった一人の兄弟の死。それを乗り越えて強くなろうとしているのはしっかりとレイリーにも伝わっている。
    しかし、本人がそれを受け入れたとはいえやはり大切な仲間達に会えないというのはルフィに少なからず寂しい思いを伴わせているのかもしれない。
     
    「朝食を食べたら直ぐに修行を始めるぞルフィ!」
     
    しかし海賊王になると宣言し、我らが船長であるロジャーと同じ境地……いや彼を超えるというのならばこんなところで立ち止まっていては話にならない。
     
    「おぉー!朝メシィー!!」
     
    そう思い長々と思考を巡らせたが……どうやら杞憂に終わりそうだなと大好きな飯の話に変わると先程までと打って変わり朗らかに顔を変えたルフィを見てフフッと苦笑する。
     
    「何してんだよレイリー! 早く一緒にメシ食おうぜ!」
     
    「……あぁ、今行く」
     
    レイリーの用意した朝食に齧り付くルフィを見ながら、今日は少し厳しめに修行をつけるかとレイリーは心の中で決めた。

  • 25二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 18:35:16

    スレ主です。
    ルフィとウタの関連するスレなのに、二人のことをあまり出せてなくて申し訳ございません。
    筆が進んでつい書いてしまったのですが、前の話みたいな余計な場面は書かず、直ぐに本題へと突入した方がいいですか?

  • 26二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 18:38:27

    こういうのもプロローグみたいで良いと思うからこのまま続けても問題ないと思うよ
    スレ主さんの書きたいようにやってくださいな

  • 27二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 18:38:38

    >>25

    いくらでも待つからじっくり描いてほしい

  • 28二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 19:40:37

    じっくりゆっくりと舞台を整えてからの、本題は映えるからむしろやってほしいぐらいだよ

  • 29二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 23:38:32

    保守

  • 30二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 07:46:43

    >>25

    こういう事前の話が大事だと思うから書いてもらえたら嬉しい

  • 31二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 18:28:07

    個人的には寧ろじっくり書いてほしいけど、イッチのモチベーションが続くかどうかの方が大事
    SSで一番大事なことは完結させることなので

  • 32二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 19:49:47

    スレ主です!
    まだスレが残っているのに驚いているのと、結構好評?な意見が貰えて嬉しいです。
    時間はかかるかもしれないですが、スレが残っている限りお話を書いていくつもりです。
    今夜も後で投稿する予定です。
    皆さんも似たような概念で思いついた話があったり、書きたいことがあったらどんどん書き込んでくれて構いません。むしろその時は喜んでバトンタッチするつもりのでその時はよろしくお願いします!
    長文失礼しました。

  • 33二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 19:51:17
  • 34二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 23:14:30

    「くそ〜、今日もあまり上手くいかなかったな……」

    今日も引き続きルフィはレイリーと共に覇気の練度を上げる修行を行っていた。

    レイリーが直々に師事をしてくれてはいるが、こればかしは本人の感覚やセンスが問われるものであり、まだ自分が思う通りに使うことの出来ない覇気について頭を悩ませていた……が。

    「……くかー………」

    思考よりも疲労の方が勝ってしまったらしく、ルフィはそのまま眠ってしまった。

    近くで焚き火を見ていたレイリーは、そんなルフィの様子を一瞥してやれやれと内心思いながらも自分が羽織っているマントをルフィへと掛けてあげるのだった。

  • 35二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 23:47:37

    『ルフィ、フーシャ村をウタに見せてやってくれ』

    シャンクスが幼い頃の自分に頼み込んでいた。

    (……これ、昔の夢か?)

    確証は無いが多分そうだろう。でなければ自分の姿を真正面から客観的に見ることなどありえない、それも小さい頃の自分の姿を。
    昨日もいつの間にか眠っていたため、あれも途中から夢を見ていたのかもしれない。

    シャンクスの頼みを聞いた7歳のルフィはウタを連れて走り出していく。

    場面は変わり、二人は村のはずれにある岩崖の前へと移動していた。登る、登らないを言い争いしている小さい自分とウタの様子を見て懐かしいなと微笑むルフィ。

    『こんな崖も登れないヤツ、シャンクスの役に立てる訳ねぇじゃん』

    『むっ……舐めないでよね。言っとくけど登れない訳じゃないから』

    その言葉にカチンときたらしいウタはルフィの挑発にわざと乗っかった。

    『あんまり遅いと置いてくからね!』

    その声を合図に二人が目の前の岩崖を勢いよく登っていく。

    「…よし、俺も行くか!」

    二人の勝負の様子を見守っていた17歳のルフィは登り切ったのを確認すると自分も腕を伸ばして飛んでいき、一気に崖を登る……というよりはそのさらに先へと飛び越えた。

    「にっしし、今ならあっという間だ!」

    二人が崖を登り切った近くで伏せて息を整えている様子を空中から確認できた。その際に二人と目が合うも認識されないことからこれはやはり夢であることを理解した。

  • 36二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 05:12:24

    保守

  • 37二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 07:29:46

  • 38二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 16:07:56

    支援

  • 39二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 17:57:35

    >>喜んでバトンタッチするつもり

  • 40二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 20:03:41

  • 41二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 22:11:08

    その後も二人は身長対決、かわいさ対決、腕力対決と、勝負をして優劣を決めようとしていた。そして今は大声対決へと移行していた。

    『ヤッ、ホォ〜!』

    7歳のルフィは息を大きく吸い込み、崖の上から見える広大な海へと向かって叫んだ。

    それに続くようにウタも海へと向かって声を上げた。

    『やーっ、ほー!』

    透き通るように海へと響いていく綺麗な声。

    (……やっぱり、いいなウタの声は) 

    過去、それも夢の中であり目の前のウタが発している声は現実ではない。そんなことは分かっていたが、彼女の魅力的な声に7歳のルフィはもちろん、この夢の主である17歳のルフィも思わず魅入ってしまっていた。

    『──ッ、よしもうひと勝負だ!』

    しばらくウタを見て呆然としていたが、負けず嫌いなルフィがこのまま終われる訳もなくウタに再び勝負を持ちかける。

    『アンタ、いつもこんな風に走り回ってるの?』

    『ジッとしてるのつまんねェからな!』

    少し呆れたようにルフィへと問いかけるウタに対して、その通りだと少し自慢気に肯定するルフィ。

    『やっぱ、ガキねぇ……』

    『なんだよォー!?』

  • 42二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 23:09:03

    このレスは削除されています

  • 43二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 23:53:29

    スレ主です。
    少し書き直したい部分と付け加えたい箇所がありましたので一旦上の話を削除しました。
    明日まとめて投稿しようと思いますので何卒ご容赦ください……

  • 44二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 05:01:43

    期待あげ

  • 45二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 15:29:53

    支援

  • 46二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 20:04:53

    h

  • 47二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 22:08:34

    『だってそうでしょ?一番楽しい場所は、"自分の中"にあるんだから』

    『…自分のなかぁ?』

    幼いルフィにはウタの言葉の意味が理解できなかった。

    『──私の中にはいつだって最高のステージがあるの。この草原は私の舞台、この大海原は私の無限の夢──』

    「『行こう!』」

    気がつけば夢の中の幼い自分と同じ言葉が口から溢れていた。

    目の前の光景が夢であることは分かっている。大人になった現在のルフィの言葉は過去のウタに届くことは決してないことも先程理解していた筈だった。  

    「あ──」

    それでも無自覚に自分の口から出てしまった言葉に気づいたルフィはその事実に少し動揺しながらもその後に言おうとした言葉を呑み込んだ。その後の言葉を7歳のルフィが引き継いでウタへ伝える。

    『おまえの舞台、おれいっぱい知ってる!』

    ウタに向かってそう告げた7歳のルフィはその場所へ案内しようと駆け出していき、ウタも少し戸惑いつつもその後を追いかけていった。

    ──今見てるのはあくまで過去の出来事の夢だ。自分も同じ思い出を小さい頃のウタと共有した筈だ。これから起こるであろう会話も、一緒に歩いてまわった村の景色も、"183回"に渡る勝負も全てそうだ。

    それなのに、何故だろう。 
    ウタと一緒にいる小さい自分を見ていると、少しモヤっとするような気持ちが自分の中で浮かび上がって来ていた。

    「どうしちまったんだろうな……?」

    今まで経験したことのない、自分でも判断がつかないその感情にルフィは戸惑っていた。

  • 48二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 22:10:36

    『おまえ、思ったよりつまんなくねーじゃん!』

    『そっちこそ』

    すっかり空は夕焼けで染まっていた。
    目的地である建物の中からは二人のやり取りが聞こえてくる。開けたままの扉からルフィは中に入ると二人は楽しそうに談笑していた。

    ルフィは村の中にある風車の建物の中から覗くことのできる景色が好きだった。
    夕暮れ時には海面に橙色の光が映し出されるその神秘的な光景は何度見ても飽きることはなかった。

    今も夢中になって景色を眺めている二人を視界に入れつつ、少し後ろから見守るようにして同じ外の景色に目を向ける。

    『──私の舞台がここにある』

    数歩後ろに下がり自分の側まで移動してきたウタはそう呟いた。その表情は穏やかだが、どこか嬉しそうだった。

    その言葉を聞いた幼いルフィは嬉しそうに笑っていた。

    『なかなか素敵ね……でも私は幾つもの海を航海してきたからもっと素敵な景色も知ってるわ』

    『やっぱ、俺も早く海賊になって海へ出てぇ!』


    (そうだな……ウタ、おまえの言う通りだったよ)

    ルフィはこれまでしてきた冒険を振り返りつつ、改めてウタの言葉を心の中で肯定する。

    沢山の冒険をする未来を夢見て、目を輝かせる幼いルフィをウタは微笑みながら見つめていた。

  • 49二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 07:31:16

    保守

  • 50二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 15:10:28

    age

  • 51二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 20:31:32

  • 52二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 02:33:52

    h

  • 53二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 12:01:36

    保守

  • 54二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 19:43:18

    あげ

  • 55二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 23:43:40

    保守

  • 56二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 06:56:59

    保守

  • 57二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 18:52:21

    Ho

オススメ

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