- 1二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 20:39:46
「柄にもなくグラウンドなんか走って……帰ろう」
謎にグラウンドを一周してきて、一つ息をつく。夜風の気持ちよさと相まってさっぱりしたような気分になる。こうしているとスズカが何かと走りたがる理由もよく分かる。
「よし、帰ろう。この時間はスズカも休んでるしね」
荷物をまとめ、トレーナー寮に帰ろうとする。その道中で三女神の像がある辺りに行き着いた。走り疲れていたのと、夜風の気持ちよさがあまりに良いので少し休憩しようと考え、息をつきながら思考を巡らせた。
(走ってみてつくづく思ったが、トレーナーとしてはウマ娘からの視点も欲しい…自分は所詮人間、あの子と自分の認識の齟齬はレースに歪みを生む可能性もある)
「あー…ウマ娘にでもなれば色々分かってあげられるのかなぁ……」
参ったような感じで天を仰ぐ。視界の端に居座る三女神像に目がついた。
「……そこら辺どう思います?三女神様」
「……………」
「……答えてくれるわけないか」
よく分からない期待を抱いた自分に自嘲気味に鼻で笑ったあと席を立ちトレーナー寮に戻り、眠りについた。眠る頃には既に、時計の針は1時を指していた。
「……………」
AM5:00
「……眠い」
軽いようで重い身体を起こす。全く意識がぱっちりしない。昨日の夜は突然持久走をしたようなものなのだから当然の話である。寝ボケにボケていながらもさっさと身支度をしながら重い目蓋を指で掻いていると妙な違和感を覚えた。
「……こんなに指細かったっけ俺。……まぁ、良いか」
その時は特に、何も気にする気になれなかった。 - 2二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 20:39:57
AM8:00
「んー…」
パソコンの前で伸びをしては欠伸をしてで情けない姿を晒しまくっている。あんな夜分遅い時に走るものではなかった。しかしなんとなく走りたかったのだからしょうがない。そんな時にコンコンとノックする音が聞こえた。
「おはようございます、トレーナーさ…」
「あ、おはよ……」
「ごめんなさい間違えました失礼します」
「えぇっ!!?」
まるで人違いでもしたかのような反応ですぐに扉を閉めてしまった。突然のことにさすがの自分も追いかける。
「ちょ、ちょっとスズカ!?なんでそんなよそよそしいの!?」
「よそよそしいも何も、知らない人なので…!」
「知らない人!?なんで!?トレーナーだよ!?」
「私のトレーナーさんはウマ娘じゃないですよ…!」
「……は?」
あまりに噛み合わない会話。何か自分に問題があるのかと思った。
そう思い、丁度そこにあった鏡に目を向ける。
「……え?ど、どういう…」
自分の頬をつねる。鏡の美少女の頬もつねられる。
「そんな…俺…俺……」
間違いない。自分は間違いなく、ウマ娘になっていた。
「う、ウソでしょーーっ!!!!?」 - 3二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 20:45:33
スズカ「ウマ娘になったんですね、でも私の方が速いです」
- 4二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 20:56:19
よかったなスズトレ、ウマ娘の視点だぞ
- 5二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 20:57:54
トレーナーウマ娘化きたな…
- 6二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:04:17
ま〜た三女神様がトレーナーをウマ娘にしてる……
- 7二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:11:21
併走してくれる専属トレーナーとか最高か?
- 8二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:21:22
このスズトレ、ヒトだった頃の時点で「なんとなく走りたかったから走った」とかやってる辺り頭先頭民族不可避では
- 9二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:25:02
隣を一緒に走ることができるな
- 10二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:25:43
某スレといいことウマ娘化になると三女神は余計な事しかしねえな!
- 11二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:26:20
続きを早くくださいな、楽しみにしとくで
- 12二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:31:35
- 13二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:32:15
- 14二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:33:27
>>12 どんだけ続いてんだよ、1ヶ月かけても追いきれなさそう
- 15二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:33:51
- 16二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:36:29
言うっちまう確かあにまんで4番目か5番目くらいに長いパートスレだしなあ
と言っても全部見なくてもwiki見ればある程度把握出来るけど - 17二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:37:17
流石に勢い落ちてるけど進んでんだなあ
- 18二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 21:54:19
トレーナーがウマ娘になるのは何回摂取してもおいしいから良いぞ!
- 19二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 22:01:34
最後ウソでしょって言ってるあたりだんだんスズカさんに乗っ取られていきそう
- 20二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 22:08:33
- 21二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 22:12:15
三女神はさあ…
- 22二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 22:38:51
やっぱり三女神は邪神では?
- 23二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 22:42:37
ウマ娘になるだけでなく日を経る事に見た目と考え方までスズカに…なお記憶などはそのままとする
- 24二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 22:44:16
やたらと一柱がトレを女の子にしたがる三女神のスレとかあったしノリで決めてそう
- 25二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 22:58:21
続きは…続きはないんてすか…?
- 26二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 23:01:00
あのあと、色々あって検査も受けたが命に異常なしとのことだった。
スズカはもちろん、たづなさんや同期の友人、まぁとにかく人間関係に変化が出たと思う。
精神性はヒトの頃のままなのでおっさん臭い年頃のウマ娘が急に生まれたようなものだから無理もない。
ただ、少し、いやかなり嬉しかった事がある。
「ふっ、ふっ…!!」
「は、速い……!」
それはスズカと併走出来るようになったこと。間近で走れるようになったから、さらにスズカの走りとそのすごさを見ることが出来る!
「はぁっ…はぁっ……知識量はあるとはいえさすがに敵わないな……」
「いえ、不慣れな身体で鍛えてもないのに私についてくるのって、十分凄いと思いますよ?」
「ははっ、それなら嬉しいな…」
……まぁ勝てるわけもなく。俺の景色には必ずスズカの背が写っていた。ウマ娘と同じ視点。同じ速度を共有できるようになってさらに、スズカというウマ娘の走りの美しさを痛感させられた気がした。
「そういえば……」
「ん?」
トレーニング後、帰ろうとした時にふとスズカが声をかけてくる。
「トレーナーさん、ウマ娘の服、ありましたっけ?」
「ウマ娘になったの昨日なのにあったら問題でしょ」
「そうですけど、今後はどうするんですか、今までの生活とは大きく変わりますよ?」
「まぁ…それは…色々分かる……」
トイレの時とか風呂の時とか内心穏やかではなかった。俺だって前まで男だったわけで…… - 27二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 23:10:33
「……今度、服選びに行きますか?」
「え?」
不意な提案に一瞬固まってしまった、確かにウマ娘がヒト用の服着てたらおかしな話だ。目の前に気の置けないウマ娘がいるのだ、ちょうど良い機会だろう。
なにより…尻尾を常にズボンの中にしまっているのもまぁまぁキツイ。
「じゃあ…お願いしようかな」
「……ふふっ、楽しみにしていますね?」
……なんだろう、妙にやな予感がする。 - 28二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 23:21:33
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- 29二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 23:23:53
~~~~~~~~
「……いやそーいうフリフリなのは…」
「大丈夫ですよ、似合ってます」
「うーんなんか落ち着かない…やっぱこっちに」
「そうやってすぐに男物っぽい雰囲気のに行かないでください、せっかくですし少し冒険したら良いじゃないですか」
「いやーでも……」
「試着。」
「……スズカってやっぱり割と強引だよね」
なんやかんやゴリ押されてしまった。やっぱりスカートの感じが落ち着かな……
「…可愛い」
鏡にいるのが俺?ホントに?こんな美少女が?
「ふふっ、やっぱり似合ってますよ」
「そ、そう…だよね?」
ど、どうしよう…楽しい…!
「私、あまり化粧品には詳しくないのよね…エアグルーヴにでも聞いてみれば分かりそうなのだけど…」
「わ、私そこまでは良いかなー…」
嘘だ、正直割と興味湧いてる。オシャレって楽しかったんだな。
「…えっ?」
今俺、「私」って……? - 30二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 00:12:35
無意識に女の子になっていくの良いぞ
- 31二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 03:03:24
続きあるのかな?保守
- 32二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 06:28:12
「……走りたい」
おかしい、わた…俺はこんなに落ち着きのない性格だったろうか。
デスクワークばかりやっていると身体を動かしたくなるというのは分かるが自分の場合走らなければ欲求不満になる勢いだ。
「……もういいや、一段落ついたし走ろう」
…結局、自分の誘惑に負けてしまうのだった。
「ふー…」
普通着慣れることのないトレセンジャージに着替え、グラウンドに立つ。そして余計なことは何も考えずに駆け出した。
(スズカは、ずっとこんな景色を見てたのかな)
いや、スズカの速さで見る景色はもっと何かが違うんだろう。
それに、身体に感じる風と流れる景色が、自分をもっと走りたい衝動に駆り立てる。不思議な気分だ、自分はトレーナーだから走るのは担当ウマ娘なのに。
「走ってるんですか?」
「え、うん。……スズカ!?なんで!?」
「なんか走ってたのでつい」
「つい!!!」
妙な悔しさを覚えた。大人気もなく自分は、スズカを突き放さんとおもいっきりスパートをかけた。
「あら…」
「併走だけど、私は手抜かないからね!!」
「ふふっ……トレーナーさんったら、すっかりウマ娘ですね」
笑ったあと小声で何か言っていたような気がしたが、自分には聞こえなかった。
もっと走りたい、身体にビュービューと吹き付ける風が自由を感じさせる。周りのことは、割とどうでもよかった。とりあえず走ってたい、そんな状態だ。
「……ッ!!!」
一つの影に追い抜かれる。スズカだ。
「……やっぱり君は、凄いな」
丁度抜かれた辺りで一周していたので、脚を止めた。情けない話だ、わた…俺はトレーナーなのに…あの走りで私はスズカを勝たせる策を考えるんじゃなくて、スズカを負かすにはどうするかを考えてしまっていた。
『ウマ娘と同じ視点』
手に入れたのは、トレーナーとして必要なアングルと感覚ではなく。勝負師としての意地の悪さだったらしい。 - 33二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 08:06:49
このじわじわウマ娘に堕ちていく感じ好き
はよウマ娘の本能に呑まれろ - 34二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 08:36:15
脳内で一人称を無理矢理矯正してるけど余裕無くなると素が出て私になっちゃってるの良い…
- 35二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 09:58:20
ウマ娘として走りで負かす方策を考えられるようになったってことはつまりその対策もバッチリ立てれるな!ヨシ!
- 36二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 10:03:07
このレスは削除されています
- 37二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 10:05:38
見たいなら書け定期
- 38二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 10:49:33
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- 39二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 10:50:30
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- 40二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 10:57:32
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- 41二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 10:58:48
他のトレ見たいなら書くか長期のとこ行ってみればいい
- 42二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 11:50:46
あげ
- 43二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 16:37:02
続きあるといいなあ 保守あげ
- 44二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 18:14:40
ウマ娘がトレーナーできない理由って意外とこういうところなのかもな
本能的に勝負したくなってしまってサポートに徹する事が出来ないとか - 45二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 21:06:18
「はぁ……」
わた…おれは、またスズカに着せ替え人形のように遊ばれていた…
(まぁさすがにスカートには慣れてきたけど下着とかは結構まだ抵抗があるかな……)
あれが可愛いこれが似合うと走ること以外興味無さげなスズカがはしゃぐものだから意外だった。
「あれ、トレーナーさん、ちゃんと処理してるんですね」
「……君に何着せられても大丈夫なようにだよ」
「つまり私に言われたら腋見せるような格好でも大丈夫なんですね」
「ち、違うよ!?」
「ふふっ、冗談です」
……決して、おれが女の子として少しは様になりたかった訳ではない。うん……
「あ。」
ふと目につき、手に取ってしまった。
「メンコ…ですか?」
「うん…ほら」
緑色のメンコを着けてみる。初めて着けてみたがこの包まれる感じに安心感を感じた。個人的には十分買いだし、何より…
「君とお揃いの色、嫌?」
「ふふっ……いえ全く」 - 46二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 22:06:49
もう身も心もウマ娘になる日も遠くなさそうなレベルですね……
- 47二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 22:41:07
もうダメみたいですね(にっこり)
- 48二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 23:07:59
一人称がひらがなになってるのとか細かくてすき。たまらねぇぜ
- 49二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 23:09:07
身長やスリーサイズが知りたいわ!!
- 50二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 01:31:44
メンコで安心するのか…
- 51二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 06:10:47
至って健全なスレなのになんか下半身にクるものがあるな……
- 52二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 07:42:38
起きてすぐ気づかなかったところからしてスズカ並に胸はないな
- 53二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 08:47:42
「あの…トレーナーさん」
「ん?」
「身も心もウマ娘になるつもりはないんですか?」
「ッ!?ごほっごほっ!!急に何言い出すの!?」
急な質問についむせてしまった。スズカがそんなこと言い出すとは思っていなかったのも大きい。
「一人称を無理に『俺』にしようとしてたりしてますけど、それにしてはメンコ着けたりと割とウマ娘の生活が気に入ってるのかな、と思ったので……」
それは…確かにそうだ。スズカと共有出来る話題もあるし、一緒き走れるようにもなったし確かにウマ娘での生活が嫌いなわけじゃない。だけど、ゆっくりと、しかし確実にじわじわと、おれの精神がウマ娘らしく変化していっている自覚もある。でも少し怖かった、知ってる自分が知らない自分になっていくようで。
「スズカは…おれが完全にウマ娘と変わらないような立ち振舞いや性格になったら、受け入れてくれるか?」
聞いてからほとんど間もなく答えが返ってきた。
「確かに最初トレーナーさんがウマ娘になっていたときは驚きましたし別人だと思いましたよ。私と同じぐらいの身長になってたり見た目も私たちとほとんど同じぐらいまで変わっていたり……。でも、たとえ見た目が変わってしまってもトレーナーさんは私の事を常に信じてくれる。そうですよね?」
……そうだ。おれは何があってもスズカが一番だと思うしスズカに対しては絶対の信頼がある。それだけは決して揺るがない。静かにおれは、首を縦に振った。
「……ですよね。トレーナーさんならそう言うと思っていました。」
そう言って微笑んだかと思うと次にとんでもないことを言い出した。
「だからトレーナーさん…心も女の子になっちゃいましょう?」
「…え?」
「正直、トレーナーさんが無理をして今までのトレーナーさんを取り繕おうとしているように見えて……服選びの時とか、メンコを選んだ時とか、目が輝いてましたから……」
心の許せる相手にそう言われて、心の施錠が緩くなったような気がする。自然と受け入れてしまいそうなほどに。
おれは…どうしたいんだ?おれは…おれは……
私、は…… - 54二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 09:08:22
落ちたな(確認)
じゃあ次はトゥインクルシリーズデビューだね… - 55二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 11:08:18
このスズカも大分拗らせてんな
- 56二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 12:08:46
急にトレーナーがウマ娘になって美少女化しましたなんてなったら拗らすのもしょうがない
- 57二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 17:07:03
保守
- 58二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 20:24:56
「……くそっ」
私は苦悩していた。ウマ娘になってしまってから慣れない生活に困惑する以外は割と良い事づくめなような感じがしていたが、あの併走の時に──
(どうしたらスズカを追い抜ける……!?)
……などと、担当を勝たせるのが仕事であり夢であるトレーナーにあるまじき思考に陥っていた。
そもそも成人ウマ娘で元からピークなど過ぎているのだから勝負になるわけもないのだが、それを理解して指導者として走っていても、必ず不意に勝負師の本性が現れる。
でも不思議な話だ、ウマ娘になる前から勝ち負けに拘らない、というわけでは無かったけども、ああやってムキにはならなかった。トレーナーとしての私と、ウマ娘としての私がせめぎあっている。この身体も、スズカのために使えるのなら本望ではあるのだが。
「……走るか」
全く手についていない書類を放っぽって、ストレス発散に走りにいってしまった。 - 59二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 20:37:31
あーあ、どっちも「私」になっちゃった
- 60二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 22:12:04
最初は仕事に折り合いつけてから走れてたのに今じゃ完全に後回しにしちゃってるのがどんどん走りたい欲に負けていってる感ある……
- 61二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 23:22:17
めっちゃ良い…どんどん堕ちてってる…
- 62二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 01:06:52
おや?おっさん臭い年頃のウマ娘が生まれたのでは?
勝手にピークはすぎてると勘違いしてらっしゃる? - 63二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 01:30:20
結局走りに出てきてしまった。
書類は…まぁたづなさんに後で謝っておこう。
しっかし…何故かは分からないが、このグラウンドにずっと居座ってたい気分になる。
「毎度こんな調子じゃダメなのは分かってるんだけどなー……」
しかし体を動かしたいのだからしょうがない。
これがウマ娘の性というのなら、とっくの前にお…私は抗いにくくなっているのだろう。
「…まぁ、ライトハローさんとかはきっちり頑張ってるから言い訳なんだろうけど」
独り言を呟きながら、グラウンドを駆けていった。
⏰
「スズカ、もう少しそこ腕伸ばそう」
「はい」
ダンスレッスン中。なかなか仕上がってきたし、直すところも減ってきた。いい感じだ。
「…よし、今日はここまでにしよう。ほとんど出来上がってきてるから、今度レッスンする時に忘れないようにね」
「はい、お疲れ様でした、トレーナーさんも休んでくださいね」
「うん。お疲れ~」
部屋を出ていくスズカを見送ったあと、部屋にある大きな鏡を見る。
(体のスペックはアラサーぐらいで、見た目は高校生大学生辺りってどんだけ若作りな見た目してるんだ……)
「………」
何か、物凄く魔が差した。この見た目で踊っても『うわキツ』とはならないんじゃないかと。
「……走れ、走れ、もっと先まで~」
「……トレーナーさん?」
「!?!?!?」
多分、人生でこれ以上無いぐらい跳ねたと思う。
「スズカ!!?なんで!?いつから……!?」
「忘れ物を取りに来たんです。トレーナーさんが鏡の方に向き直ってリズムを刻み始めた辺りから……。………可愛かったですよ?」
「忘れて……」 - 64二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 01:41:49
これはもう事情を何も知らないトレーナーAにスカウトされてスズカが掛かってすったもんだあって気付いたらメイクデビューのゲートにいてスズカから応援受けてるでしょ受けろ
- 65二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 01:45:39
なんかこのトレーナースズカに遊ばれて(可愛がられる的意味で)ない?
- 66二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 04:57:34
暫く感じてなかったわくわく感のあるスレ
やっぱウマ娘化概念はいい… - 67二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 05:11:33
しかし全盛期終わったあと扱いなのか…
- 68二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 07:13:19
(……可愛かったですよ?)
「うぅ……」
今思い返すだけでも恥ずかしい。良い歳した元男がウッキウキで歌って踊って……
「可愛いかった…可愛かったかぁ…」
スズカ的には、今までの自分と、可愛い自分、どっちが良いんだろう。
正直、スカートとか、女物着こなしてくの楽しくなっていってるのは否定できない……。なんか、もう色々と女の子に染められそうな感じだ。主にスズカが扇動してる感はあるが。
いや……この前
「トレーナーさんはウマ娘になったばかりだからまだ知らないでしょうけど、たまにこうやって耳をマッサージするとリラックス出来ますよ」
「えっ、なにこれ…ふあっ…んっ……zzZ」
なんてこともあったな……スズカに完全に色々と可愛がられてないか私?
「トレーナーさん?何か悩んでますけど多分今目の前にある書類の事じゃないですよね?」
「あ、いや、たづなさん?別に仕事が手につかないわけじゃ……」
「書類。」
「はい……やっぱりちょっと走ってきてm」
「書類。」
「……はい」
ウマ娘になったからと言って、敵わない相手には敵わないままだった。 - 69二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 07:29:34
ここのスズカちょっとドロッとした感情持ってそうで草
- 70二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 08:31:01
あぁ^〜
体に精神が引き摺られることほど性癖に刺さることはねぇや。性的じゃないのにエロさを感じて最高だホント - 71二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 15:29:33
少し、考えていた。
何故、私がウマ娘になったのか。
それが神の悪戯か何かとして、何を考えて私をウマ娘にしようと思ったのか。
(あー…ウマ娘にでもなれば色々分かってあげられるのかなぁ……)
あの時の発言を思い出す。思い返せば多分、あれが今に至るトリガーだったのだろう。
……しかし、果たしてスズカのことを分かってあげられているのだろうか。
「俺」だった頃と大して変わってないんじゃないか?
ウマ娘になってからはスズカに色々世話になってばかりだし、心の奥底で騒ぐ「走りたい」という感情は仕事が手につかなくなる程だ、むしろ周りに迷惑をかけてしまっている時もある。
ウマ娘の衝動が、今までの私を侵食してきているのは、明らかだった。
「そういえば私……ウマ娘になる前ってどう時間潰してたっけ………」
私も、スズカと同じように、走るのが一番楽しいことだと本心から思うようになっていたのだった。 - 72二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 22:41:02
え、頼む
落ちないよな……!? - 73二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 23:46:23
(先頭の景色……)
スズカがよく言っている言葉。正直、私も気になってしまってるのよね。一体、どんな景色が見えるのか……
いや、トレーナーがそんなもの見てどうするのって話ではあるのだけど。
「併走しよっか、いつも通りコーナーとか気になるとこは言うからね」
「はい、いつもありがとうございます、トレーナーさん」
「礼なんて、そんな…私が走りたいだけなのもあるし」
「いえ、それでもです」
そう言って笑う彼女はとても輝いて見えた。
……思う存分走るべきはこの子で、私じゃない。
この子の気持ちに私が入り込む余地はないの。
「…行こっか」
トレーナーとウマ娘がごちゃまぜになって私を迷わせる。まるで陰鬱な空気が喉を塞ぐようだった。
まぁ、今は忘れないと。その迷いはスズカのためには今は邪魔だろうから。
「あ、走るってのに化粧しちゃってた……」
……なにやってんだろ私!!!
(トレーナーさん、口調まで変わった……?) - 74二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 23:47:19
堕ちたー!
- 75二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 01:15:39
もう完全に女の子ですねぇ…
- 76二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 02:17:12
ウマソウル結構怖いなこれ
- 77二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 02:18:33
邪神三女神の悪戯でスズカのウマソウルのコピーが入ったせいでスズカのコピーみたいな性質のウマ娘になってしまったということかな
- 78二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 04:08:40
身も心もウマ娘になっちゃったねェ!(歓喜)
先頭の景色を追って駆け出すまで秒読みだぁ - 79二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 07:39:46
「バレなきゃセーフ…バレなきゃセーフ…レッスンのためだからセーフ」
何を考えたか私にも分からないけどうまぴょいまで踊ろうとしてます。でも踊りたかったものはしょうがないよね……?でもさすがになんか背徳感がすごい、元男だからかな。あれ私って元々男だったよね?まぁいいや。
「う…うー、うまぴょいうまぴょい……!」
ダメだ顔笑ってるけど恥じらいの感情が90%ぐらい入ってる。
「ふぅン……?天下の中央トレーナーがこそこそとダンスとはどういう風の吹き回しかな?」
「うわっ!!?」
また見られた。最悪だ。さらに今回はスズカじゃないときた。うわぁ。
「しかも誰かと思えば例のスズカ君の所のウマ娘化トレーナーじゃないか!尚更放ってはおけないねぇ!!」
アグネスタキオン。スズカがたまに世話になってるらしいし、たまに顔も合わせるが…なんだろう、やな予感がするんだけど。
「しかし君、何故ここで踊っているのかな?」
「……ダンスレッスンの、ため」
「……いや、嘘だね。君のことはスズカ君から色々聞いていてねぇ、珍しくスズカ君がウキウキだったから結構聞き入ってしまったよ。あのスズカ君がウキウキだぞ?ウキウキだ」
「……で、結局何が言いたいの?」
「はぁ…君、本の前書きは飛ばすタイプかな?まぁ良いや、話を戻そうか。君、踊りたくて踊っただろう?」
「……!いや、それは…!」
「ククッ、隠さなくて良い。別にそれをどうこう言う気はないさ。まぁダンスは良いだろう。スズカ君から聞くところによるとねぇ…どうやら君は走っている時の目の輝き方が尋常じゃないらしいじゃないか」
……隠してたつもりだけど余裕でバレてたか。
「話とさっき見てたのを合わせて考えると、君は大分ウマ娘として過ごすことに楽しさを覚えてきている。そうだろう?」
「…えぇ、否定は出来ないかな。トレーナーとしては不正解なのかもしれない。スズカを追い越したいなんて思っちゃった時もあった。」
「……それが君の心なら、自由にすれば良いんじゃないかな。」
「トレーナーは、走るんじゃなくて支えるの…!どう転んでも主役にはならない…!!」
「…まぁ君がそういうんなら何でも良いけどねぇ。まぁこれだけは言っておこう。」
今まで嘲笑混じりなニヒルな笑みが消え、至って真面目な表情になる。
「……過ぎた感情の抑制は、いつか自分を壊すぞ」 - 80二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 07:50:33
>あれ私って元々男だったよね?
あーあ…
- 81二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 09:02:40
走りたいという欲望とトレーナーとしての責務の間ででもうトレーナーの心はぐっちゃぐちゃ
欲望のままに走っちゃえ♡ - 82二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 09:17:57
感情我慢して爆発しちゃった人が言うと説得力ありますね……
- 83二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 09:23:32
元に戻るかはともかく何でトレーナーになったかは思い出して欲しいな
- 84二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 09:37:21
(過ぎた感情の抑制…って何?)
私はもうウマ娘で、スズカを支えたくて、スズカが好きだからスズカのトレーナーしてて……
走り、たくて……
「こんなの…雑念だ、私がどうこうしたいのは関係ない…スズカがどうしたいかを考えるべきでしょ」
なのにどこかで必ず『走りたい』が入ってくる。
確かにウマ娘の景色は、綺麗で、見ていたくなる。でもそれは必要じゃない時にまででしゃばってくる。
私はトレーナーなの。私は、トレーナー…!
走りたいなんて振り払わなきゃいけないの…!
「ライトハローさんだってしっかり働いてる。桐生院さんや樫本さんはウマ娘第一に考えてる……!!」
それに対して、私は、なんだ?
あまりに中途半端な意志で動いていないか?
「……この脚のせいなのかな」
なまじ速さがあるから、速さを求めてしまう。
走れる脚があるから、もっと走りたくなってしまう。
「こんな脚があるから……!!」
なら…… - 85二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 09:46:57
お前も車椅子にならないか?
- 86二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 09:49:39
「…トレーナーさん!!!」
「ッ……!!?」
気付いたら、スズカに手を抑えられていた。
「なんで、脚を切りつけようと…!」
「私には要らない!こんな脚スズカと歩んで行く上で邪魔にしかならな…!」
「トレーナーさん!!」
鶴の一声、というやつだろうか。一瞬にして全てが静まり返ったような気がした。
「…走りたかったら、走ったら良いじゃないですか。踊りたかったら踊っても良いじゃないですか」
「でも、それじゃ私、スズカのこと考えられなくなっちゃう…自分ばっかりが楽しくなっちゃう……」
「トレーナーさんはずっと私のために頑張ってくれました。怪我をした時も、常に懸命に看病してくれたり。だから……私は、トレーナーさんと隣を歩けるなら…それで良いです。だから一緒に走ったりしましょう?」
「……本当に、スズカはそれで、良いの?」
「はい。だって私たち…走るのが好きな、ウマ娘じゃないですか」
…担当ウマ娘にここまで言わせてしまった。
こんなに情けないウマ娘のトレーナーがいるだろうか。
「……これからも、走ってくれる?」
「えぇ、もちろん。ずっと、走りましょう?だからトレーナーさん。隣から離れないでくださいね……」
あぁ……私は──
もう、ただのウマ娘だ - 87二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 09:53:49
堕ちたああああああああああああああああ!!
- 88二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 10:06:08
(堕ちない√も見たいとは言えない)
- 89二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 10:21:52
とりあえず完結ですかね
自分がやりたいことあれやこれや混ぜたせいで読みにくい展開や文になってますね、申し訳ない
きっとこれからスズトレは楽しく過ごしますよ(ニッコリ) - 90二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 10:23:16
乙
色々分かってあげたのはスズカさんの方でしたな - 91二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 10:38:07
乙 凄く良かった、ありがとう…
- 92二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 10:38:36
三女神の方は「ま、いっか」ぐらいにしか思ってなさそう
- 93二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 10:44:13
やだじっくりねっとり堕ちてくのってこんなにもエッチだったのね
- 94二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 11:12:58
ウマソウルの歴史修正力を見るとウマ娘化したらそりゃこうなるよね
- 95二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 12:35:44
これスズカにズブズブ依存にならない?大丈夫?
- 96二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 12:37:45
やはりスズカは関わる人を全て沼に引き摺り込む魔性の女
- 97二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 13:41:07
これスズカ担当だから頭が走ることで埋め尽くされたけど違うウマ娘だと違うのかね
- 98二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 14:01:11
若干洗脳みがあるから余計えっちさに加速かけてるのかもしれない
- 99二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 18:15:15
同期で好青年だと思ってた人が急にウマ娘になってどんどん所作や言動が女のそれになっていくのを見ることになる桐生院の情緒の明日はどうなる
- 100二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 19:13:14
これ実はスズカさんも元トレーナーだったりしない?
- 101二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 23:37:32
とうとう堕ちたかやったぜ最高だな(脳内の新たな扉が開く音)
- 102二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 23:45:37
精神が徐々に身体の方の性に引きずられていく過程は、TSの醍醐味だな。
- 103蛇足かもですが22/10/31(月) 06:26:05
まだウマ娘化して慣れていない頃の話。
「き、桐生院さーん……」
「あ、こんにちは。……スズカさんのトレーナーさんであってますよね?」
「あってます、俺です。…やっぱり慣れませんよね」
「あ、いえいえ、ただ少しビックリしまして…既に若干振る舞いが女の子っぽいというか」
お、女の子っぽい…今はウマ娘だからしょうがないとはいえ、ちょっと前まで男だった身としては少し歯がゆい話だ……。
「服はオシャレですし、色々教えて貰ったんですね」
色々教えてもらった……
「スズカ!?俺にメイクなんて…!」
「大丈夫です、私が立派な女の子にするので」
「スズカ!!?俺心は男なんですけど!?!?」
「あの…このフリフリはちょっと……」
「似合ってますよ?」
「あうぅ…慣れない……」
「……もっと可愛く出来るかしら」
「大丈夫!十分俺は可愛いから!はい!はいはい!!」
……確かにウマ娘としては色々教えてもらってたけど思いっきりスズカに振り回されまくっていたな……… - 104二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 07:28:03
もうこの時点でかわいい
この後堕ちるんだよね… - 105二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 07:36:07
- 106二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 08:11:04
- 107二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 08:12:06
- 108二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 09:15:11
そりゃ敬愛するトレーナーさんが自分と同じ目線に降りてきてくれたんだからそりゃそうもなる
- 109二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 19:55:19
この感じだと、普通にスズトレも可愛いタイプのウマ娘で男らしさなんか一切の面影残してないビジュアルなんだろうな
だからフリフリの服をスズカにウッキウキで着させられる - 110二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 21:45:37
頭先頭だしおそらくスズカのウマソウルコピーが入ってるからスズカそっくりだぞ
- 111二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 22:52:15
スズカを全力で支えたいという想いもウマ娘として走りたいという想いも本心だから葛藤するの好き