- 1二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 20:46:15
- 2二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 21:08:06
トレーナー黄金世代フラワーへの執着凄そう
- 3二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 21:11:10
トレーナーさーん…今日相方が遠征で暇なので
遊びに行ってもいいですよー? - 4二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 21:19:03
釣りの道すがらワライタケ採ってそう
- 5二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 21:20:45
でも抱き締めたら抱き締めたでポーッとしてそう
- 6二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 22:27:24
性格も走り方も全く違うのに、何かと気が合って一緒に居る事が多い私の同期達の中に、逃げを得意とするウマ娘が一人いる。それがセイウンスカイだ。
それも、ただ逃げるのではなく、周到に積み上げられた策略を懐に忍ばせた上で逃げる、油断ならない子。一流ウマ娘を自称しておきながらやや不本意だが、併走や模擬レースだけでなく、日常生活でも何かと一杯食わされたり、煙に巻かれたりしていた。
今度こそは────そう思いながらグラウンドへ向かうべく一人廊下を歩いていると、物陰からパッと人影が飛び出した。
「おやおや、こんな時間に校舎で会うとは、奇遇ですなぁ」
「スカイさん……今日はスペシャルウィークさんと併走するんじゃなかったの?」
「スペちゃんが食べ過ぎでダウンしたので中止でーす。なので誰か捕まえよっかなって」
スペシャルウィークさん。仲の良い同期の一人。優しくて純粋で、誰よりもよく食べる。みんなと食べるお昼が好き、って言うのは分かるけど、いい加減自重した方が良いんじゃないかしら。トレーナーが付いたら、まずは食事制限ね。
軽く頭を抱えてそこまで考えて、ふと目の前でニコニコしてるスカイさんに目を向ける。併走相手が急にダウンしたなら、ターフに大勢居る子達の練習に混ぜて貰うか、いっそ一人でトレーニングを始めていても良いものだが。不思議そうに見つめる目線に気付いたスカイさんが、同じく不思議そうに首を傾げながらこちらへ一歩身体を寄せる。
「ねえ、行かないの? 今日は外出てる子多いから、早くしないとコースが埋まっちゃいそうだけど……それとも一緒にサボる?」
「……あなた、もしかして私を探しにきたのかしら?」
「えっ?」
鳩が豆鉄砲を食ったような顔の後、一瞬瞳が揺れ、頬が夕焼け色になったのを、私は見逃さなかった。けれど、彼女はすぐにその表情を隠す。イタズラな笑みを浮かべ、怪しく手を揺らしながら迫ってくる。
「……さあねえ。もしセイちゃんがわざわざキングを探しに来たって言ったら、キングは嬉しい?」
「ええ、勿論。このキングをご指名ならいつでも相手になるわよ」
- 7二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 22:27:43
ふ、と口元を緩ませ、目の前に差し出された手を取り、ギュッと握ってみる。また、一瞬驚いて、今度はにへらと笑った。私の手を、彼女はしっかり握り返す。
「いやぁ、キングにこうも愛されてたとはねぇ、セイちゃん感激♪」
「ハイハイ、ほら、今日は混んでるんでしょ? 早く行きましょ」
そう促して、一度握った手を離そうとすると、今度はちょっと残念そうに眉が傾いた。こちらは手から力を抜いたが、相手は私の手をしっかり握って離そうとしない。ここまで来たら、流石の私にも分かる、と言うかこんなに分かりやすい一面がある子だとは思わなかった。
「……手、繋いだまま行くの?」
「まあまあ、キングとセイちゃんは相思相愛な訳だし? 手くらい繋いだって誰も気にしないって」
よく見ていると、こんなに表情が変わるのかと、内心驚いた。さっき見せた残念そうな表情を引っ込めたと思ったら、またイタズラな笑みを浮かべ、私の手をしっかり握ってくる。私は敢えてため息を一つ、その手を握り返した。
「キングの手を取るなら、しっかりエスコートして貰うわよ」
「仰せのままに、お嬢様」
彼女はそれらしくポーズを取ると、握った手を手繰り寄せるように身体を寄せてきた。ここに至ると、毎晩のようにベッドに入ってくる天真爛漫なルームメイトの姿が脳裏に浮かぶ。
思わず笑みをこぼすと、手を繋いだライバルは不思議そうな顔で見つめてきたが、なんでもない、と返せば少し首を傾げつつ、再び私に身体を寄せてくる。
トリックスターの意外な秘密に気付いた私は、これを普段してやられている立場からの反撃材料にしようか悩みつつ、手を握り身体を寄せてくるライバルと一緒にグラウンドへ向かうのだった。 - 8二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 22:28:47
- 9二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 22:30:19
寂しがり屋なことを祖父にバラされそうになって
わ゛ーーーー!するセイちゃんはありませんか? - 10二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 22:31:18
寂しがり屋が人懐っこい田舎娘と世話焼きの達人に出会っちゃったらそら一発でべったりよ。
- 11二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 22:31:45
わお、良ss……!
- 12二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 22:34:59
わ゛ーーーー!したけど皆にはとっくにバレバレで顔真っ赤にしたセイちゃんをニコニコしながら見つめてると大変美味しゅうございます
- 13二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 00:23:45
- 14二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 07:28:10
お昼寝する時も必ず誰かの側で寝るようになってると、なんかこう、良いよね……
- 15二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 10:31:20
- 16二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 14:59:17
- 17二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 00:15:23
「……こんな事だろうと思ってたけど」
夢の世界に旅立っているライバルに、キングの声はきっと届いていないだろう。小さな花をひしと抱きしめ、穏やかに笑みを浮かべながら眠るスカイを見ていると、怒る気力も失せていく。
と言うより、スカイの胸に抱かれて眠っているフラワーを怒鳴り声で起こすのは気が引けるというのが正しい。優しいフラワーの事だから、本来スカイをトレーニングに送り出すべきであったという罪悪感を抱かせかねないからだ。
どうしたものかと首を捻っていると、あ、という声と共に愛すべきライバル達がぞろぞろと現れた。
「セイちゃん、ここにいたんだね」
「気持ちよさそうに寝てますね~、起こしてあげたい所ですが……」
「フラワーさんに悪いよね」
「今日はセイちゃんお休みデスね」
小声の井戸端会議はすぐにキングと同じ結論に達したようだ。キングもふう、と一息吐き出すと、ライバル達とグラウンドへ向かう────前に、スマホを取り出した。不思議そうな顔をしているライバル達を横目に、目の前で眠るスカイとフラワーをファインダーに収めて、パチリ。
「堂々とサボっておいて何のペナルティも無しだなんて、そうはいかないわよ」
珍しく悪そうな笑みを浮かべた悪のご令嬢に、ライバル達は即座に追従した。各自スマホを取り出し、思い思いにスカイとフラワーをファインダーに収める。
目が覚めて、全員が自身の寝姿を共有していたと知ったこの希代の寂しがりはどう反応するだろうか。拗ねて口を聞かなくなるくらいはするだろうが、それでも誰かの手は握ったままだろうし、なんなら膝枕か抱き枕を強要してくるかもしれない。そんな可愛らしい拗ね方を見せるのも、この子の魅力の一つ。
そんな事を考えながら先程撮影した写真を見ていると、子分達が撮影を終え、満足した表情を見せていた。悪のご令嬢は子分達に一声かけると、スカイが起きない内にその場からスタコラサッサと撤収するのだった。
- 18二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 00:17:39
改めて見直すとあんまりセイちゃんの寂しがり成分を出せなかった。精進するわ。
- 19二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 00:18:07
寂しすぎてローレルに付き添ってもらわなきゃトイレに行けないセイちゃん!?
- 20二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 00:19:50
- 21二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 00:27:34
何か軽い物が食べたくなってコンビニへ行こうとしたトレーナーの後ろを寂しそうな表情でついてきそう
- 22二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 08:50:50
朝起きたら両サイドから抱きしめられてるキングはいる
- 23二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 15:42:27
- 24二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 23:03:02
一人で寝る事になって心細い気持ちで眠ったら魘されてつい目覚めてしまい、それから一睡も出来ないセイちゃん
- 25二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 08:50:57
元々寂しがりだった上に担当するはずだったトレーナーが来なかった事で更に酷くなったのかな
- 26二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:20:21
このレスは削除されています
- 27二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 20:29:08
- 28二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 03:41:41
内心藁にも縋る想いで契約に漕ぎ着けようとしてたとか?
- 29二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 10:58:14
- 30二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 19:11:32
黄金世代の末っ子ポジション感
- 31二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 19:21:22
いいですよね……クラシックではライバルとして楽しく走れてたのにシニア級になってからスペちゃんやグラスちゃんに全然勝てなくなっちゃって
『やだ……いやだ……このままじゃ皆に置いてかれる……私、ひとりぼっちになっちゃうよ……』
ってメンタルボロボロになるセイちゃん…… - 32二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 21:08:14
そこに颯爽と現れるセイトレとキング。釣果ゼロの裏で泣いていたセイちゃんに寄り添いつつ発破をかけるその姿は紛う事なき一流。
- 33二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 07:25:42
担当が決まったらウキウキのニコニコで報告してそう
- 34二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 11:45:11
依存心強い分バレンタインで攻め切れてそう
- 35二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 21:13:06
割りと元から…
- 36二次元好きの匿名さん22/11/05(土) 08:14:32
このレスは削除されています
- 37二次元好きの匿名さん22/11/05(土) 16:33:48
ついてく…ついてく…
- 38二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 03:02:35
エルグラのスキンシップに内心憧れてそう
- 39二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 09:50:02
夢女製造ムーヴも寂しい時に誰かと一緒に居るために身に付けたのか
- 40二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 16:36:34
なんなら周囲のウマ娘皆の母性本能起爆してそう
- 41二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 23:34:32
「…………」
「きんぐ……zzz」
「きんぐちゃん……zzz」
なんだか普段より寝苦しいと思ったらこれだ。ルームメイトがベッドに潜り込んでくるのは日常茶飯事なので良い。問題はキングを思いっ切り抱き枕にして眠っているこの寂しがりの方だ。
同室のサクラローレルが今夜は遠征で不在だからと、寮も違うのにわざわざ寮長に届け出まで出して転がり込んできたセイウンスカイに、キングは開いた口が塞がらなかったが、ウララは大層喜んでいた。ちょっとしたお泊まり会気分なのだろう。
「大丈夫大丈夫、二人に迷惑はかけませんって。私は床を借りるからさ」
そんな事を言っておいて、いざ消灯して気付けばこの有様。今からこうでは、遠征の時どうするつもりなのだろうか。トレーナーの部屋に転がり込むわけにはいかない。考えられるとすれば、キング他を応援してと呼び出して一緒に宿泊するとかだろうか。まあ、許可が下りるとは思えないが。
「えへへ……きんぐ……良い香り……ふふ……」
「ったく……どんな夢見てるのよ。この子は」
思わず口から飛び出した苦言にも、希代の寂しがりはどこ吹く風だ。両腕でがっちりキングを抱きしめて離さず、起きる様子も見せなかった。今度はため息がこぼれる。ただでさえ、何かにつけてキングやスペやらに抱きついたり絡んだりするこの寂しがりをどうするべきか、未だ考えはまとまらない。かと言って、それを放っておいたり無理矢理矯正したりするほど、キングは非情では無い。
「……ま、こんな事他の人にされても困るし、今後も泊まりにくるくらいは許してあげる。キングの寛大さに感謝する事ね」
幸せそうに眠るスカイにそう告げると、スカイは眠ったまま片耳を持ち上げ、キングにペチンと叩き付けた。それが何だか可笑しくてキングは思わず小さな笑い声を上げてしまったが、スカイはそれにも動じず、眠ったままキングに頬ずりするのだった。
- 42二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 23:35:21
甘えんぼセイちゃんは健康にイイよねって事で便乗失礼。
- 43二次元好きの匿名さん22/11/07(月) 08:20:11
良い…翌朝のセイちゃんの反応が気になる