【SS 】理子ちゃんとの♡♡♡

  • 1二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 23:04:26

    に煩悶する青年トレーナーの話
    ※理子ちゃんは出て来ません

  • 2二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 23:05:06

    もはや新人ではない、チームを受け持つ中堅となったが、仕事の要領は必ずしも良くない。ようやく今日のトレーニング内容を整理し、片付け始めた所で後輩が訪ねて来た。
    「失礼します。先輩、今日は上がりですか。何か予定あります?」
    「飯かい?ウーン、あるような~、無いような」
    曖昧な物言いに対し、後輩の面持ちは真剣である。
    「お急ぎでなければ、相談したい事があるので……奢りますんで」
    「……いや、大した事はないナ。可愛い後輩の相談と比べりゃ」
    奢りに気を良くし、広げかけの数枚を鞄に戻す。後輩が店をおさえる間、俺も一報入れた。

  • 3二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 23:05:39

    数十分後。何度か飲み会で利用した店で、個室の焼き網を挟む。こちらは調子良く焼き進めるが、後輩は表情も手も重い。
    「よォ、それ焼けたんじゃね?箸が進まねえな」
    「……実は僕、そこまで好きじゃ無かったらしくて」
    「肉が?」
    「いえ、アレが……女性との、です」
    「男の方か」
    「違います」
    茶化すのも悪いので、続きを促す。
    「相談てのは、元気が無いって事か」
    「機能は人並みだと思ってますよ。欲が薄いのかもしれません。彼女と、別に毎回……しなくても、一緒にいるだけで充分と言うか」
    「彼女の要求について行けない?」
    「……彼女は何も言いませんが、内心はどうでしょう。僕の義務感めいた物に感づいているかも」
    「繋ぎ止めるために、ってところか」
    「はい……いつか僕に見切りをつけるんじゃ無いかと。先輩は、そこの所どうしてるんですか」

  • 4二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 23:06:13

    「そうだな、俺は……彼女居ない時の方が少ないか。別にモテてる訳じゃないヨ、見ての通り。俺は“淋しがり”だから、それこそ繋ぎ止める努力はしてるんだ。思いつく限り尽くしたり、お前が必要だってアピールしたりナ……
    ま、“淋しがり”が原因で終わった事もあるが……ほら、アレがあんまり好きじゃない子って居るだろ。もしお前の彼女がそうなら、案外上手く行ってるんじゃないか?」
    網の端に寄せた肉をまとめて口に入れ、暗に区切りを示す。
    「先輩は今、彼女は?」
    「フリーだよ。今アタック中なんだが、脈があるんだかどうだか……究極の話、他人の考えてる事なんて解りゃしない。だが解らんで終わっちゃ、お前も頼った甲斐が無いってモンだ。少しは先輩らしい助言もしないとナ」
    「……」

  • 5二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 23:06:56

    「他人の考えは解らんでも、自分の事は結構漏れてるモンなんだ……矛盾するようだが。お前がそれだけ彼女を好きで、色々考えてる事はきっと伝わってるヨ。お前となら上手くやれるさ」
    「そう……そうですね。そう信じたいですね」
    「お前だけで、思いつめる事は無いと思うゼ。一人でする訳でなし」
    「……今まで彼女の事を考えてるようで、そうじゃ無かったかもしれません。ありがとうございます」
    「お前、理解が早いナ。俺は要らなかったんじゃねえの」
    「いえ、聞いて貰って助かりました」
    「役に立てたなら何よりだ。それじゃ、奢られついでに手伝って貰おうかな」
    鞄からさっき仕舞い込んだファイルを出し、テーブルに広げる。もとより大して呑んではいないが、酔いがいっぺんに醒めたようだ。

  • 6二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 23:07:53

    「先輩……この申請書、今日までのじゃ……なんで持ってるんですか」
    「いやホラ、理事長代理とたづなさんが昼で抜けたじゃん?机に置いとけってなったじゃん?さあ取りかかろうとしたらお誘いがあったじゃん?家で仕上げて朝イチで良いか、ってなって……」
    「あの二人の方が早くないですか」
    「俺もそんな気がして来たからサ……速攻で書いて速攻で置きに戻るわ。細かいトコ教えてくれよ」
    「あなたって人は……」
    ──────────
    すぐに空白の埋まった申請書を最終チェックして、再び肉に戻る。
    「あー、良かった。お前、教えるの上手いナ」
    「ビックリしましたよ……」
    「ところで、お前の彼女ってどんな子?」
    「そうですね……年上の、知性的な人です」
    「と し う え」
    「どうかしましたか?」
    「いや、なんでも。その内紹介してくれよナ」
    「はい、いずれ」

  • 7二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 23:08:44

    店を出てすぐ学園に向かう。ふり返れば、首を屈めたアイツの背中が小さく見えた。彼女にLANEでも入れているのか?これから会うのだろうか?
    知性的な年上……まさか、な。

    おまけ
    『日帰り主張お疲れ様です』

       『本当に疲れる事がありました
        でも、たづなさんとご一緒した
        おかげで収穫もありました』

    『明日聞かせて下さいね
     お休みなさい』

       『お休みなさい ♡』

    『? ♡♡♡』

    終了 GirlsSide上げたら貼ります

  • 8二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 23:18:40

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  • 9二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 23:19:22

オススメ

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