【地上の星】

  • 1二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 08:56:29

     終わりも見えて来たな。悔いは無いか。思い残しは無いか。
    「オイオーイ、誰に言ってんのよ?まあ全勝とは行かなかったけどよ、おもしれー奴らと目一杯走れたんだ。……満足してるぜ」
     そうだな。お前は学園を離れても、そうして“今”を全力で楽しんで、先へ進んで行けるんだろうな。
    「なんだよぉ……別に引退したって卒業したって、今生の別れってワケじゃ……」
     何だって?
    「何でもねーよ、また明日な!」
     ああ、“また明日”。もう夜は冷えるから、寝冷えに気を付けろよ。
    「……子供扱いかよ。……。」

  • 2二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 08:57:03

     寒……っ。今何時だ?。夜明けが近い。
     アイツを見送った後、トレーナー室でまんじりともせず夜を明かしてしまった。あんな事を言って、自分が風邪などひいては何を言われるやら。

     外に出て体をほぐす。明け方の空気に身が引き締まる。見上げた星、府中においては些か寂しいそれらが、見る間に姿を消し始めていた。
     レースの世界を彩った地上の星たち。彼女らもまた、いつかは学園を去り、それぞれの未来へと向かうのだろう。最も明るいシリウスさえ、昼の空に残る術は無い。既に大方光を失っている。

     ……俺は差し詰め、あの金星だろうか。彼女らの走りに魅せられた年月に捕らわれ、“過去”に一人取り残されている……“明けの明星”。共に進む事は叶わず、俺の先行きには何かがあるのだろうか?

  • 3二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 08:57:35

     金星を後に、室内に戻る。少しでも眠っておこう。……夢を見たいな。
     彼女らが駆け抜けた日々が良い。俺も一緒に走った心地がしていた、共に一つの栄光になれた、そう思えたあの日々が。

     目を閉じ、何度もそうした様に記憶を辿る。俺の半生で最も輝いた時代。緩やかに意識を手放しながら、唐突にさっきの空を思い出した。
     金星はルシフェルにも例えられる。……願いが叶うなら悪魔に頼るのも悪くないかもな。
     誰でもいい、戻して欲しい。皆と過ごした日に。皆と出会う前に。神はまだ、「ここで終わる宿命では無い」と言っているはずだ……
    ~⏰~

  • 4二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 08:58:13

    終了 星を見てたらおセンチになりました

  • 5二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 09:59:23

    タイトルにSS入れて

  • 6二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 10:23:45

    こっちじゃ無いのか

  • 7二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 10:26:41

    貼っとく

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