【SS】センゴク「お・か・き~!!」ロー「……あられ」

  • 1二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:36:27

    センゴク「やはりおまえが出たか。久しぶりだな。ロシナンテの電伝虫がついに見つからなかったから、もしかしたらと思ってかけてみたのだが……」

    ロー「……あの日、たまたまおれが持っていた。あの島から持ち出せた数少ないもののひとつだ」

    センゴク「これまで何度かけても誰も出なかったから、繋がらないものだと諦めかけていた。だが、今日はおまえが出た。どういう心境の変化だ?」

    ロー「あの大きな戦いから随分と時間が経った……これにかけてくるのなんて、あんたしかいないと思ってたんでな」

    センゴク「つまり、わたしと話したかったということだな?」

    ロー「……」

    センゴク「おじいちゃんと呼んでも良いのだぞ?」

    ロー「切るぞ」

  • 2122/11/10(木) 22:38:15

    【Attention!!】


    ・時系列のイメージは本編終了数年後くらい、センゴクとローがのんびり会話しながら進行する、会話のみのストーリーもののSSです。


    ・天竜人や政府、海軍、海賊たちの現状について、少しずついろんな設定(考察を挟んだ妄想)が出てきます。


    ・固有名詞は架空国名メーカー(https://namaemaker.net/archives/country-name.html)を使用しています。


    ・ストーリーは進行しますが、「こんな会話が見たい!」「こんなやりとり書いてみた!」をぜひ書きこんでください。落ちない程度の速度でのんびり進みます。


    ・同じような設定の小説を他所でも連載しています。そっと見逃してください。

  • 3122/11/10(木) 22:42:11

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「……あられ」

    センゴク「ひとつきぶりだな。この頃は悪さをしていないようで結構。どのあたりの海を泳いでいる?」

    ロー「海兵に居場所を教えるかよ。政府の犬であるおまえらを、信用なんてしちゃいない……」

    センゴク「そうかそうか。今の世の中は政府の腐敗を洗い出している最中だ。膿を出しきれば信用してくれると解釈しよう」

    ロー「フン。いつになるのやら……」

    センゴク「まあそう言うな。わたしが死ぬ前には全て終わらせる」

    ロー「……新聞を読んだ。あんた、海軍から完全に引退するんだってな」

    センゴク「おお、わたしの記事をわざわざ探してくれたのか?」

    ロー「何でもかんでも都合よく解釈するな!もともと隅々まで目を通す癖があるってだけだ!」

    センゴク「それでも覚えていてくれたんだろう? ああそうだ……辞めるのは年が明けてからになるがな。老兵は去るのみ、世界の平和は若者たちに任せよう」

  • 4二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:43:53

    良い………

  • 5122/11/10(木) 22:44:21

    ロー「引退したら……どこへ行く? あんた所帯も無いんだろう?」

    センゴク「そうだな。まずは北の海へ行き、わたしの息子の足跡を辿り、ミニオン島へささやかな墓を建ててやろうと思っている」

    ロー「墓、だと?」

    センゴク「そうだ。何年か前に元帥の権限を使って、遺骨を手に入れたのだ。もっとも、あの日あの島で死んだ海賊の骨と混ざっているのだがな……」

    ロー「混ざっている? おい、どういうことだ? コラさんの骨は──」

    センゴク「身内にも知らせない極秘任務でドフラミンゴファミリーに潜入していたロシナンテの遺体は、いち海賊のものとして集団火葬された。だから、遺骨は他の者の骨と混ざっている。彼らの弔いも兼ねて、墓を作ろうと思う」

    ロー「……コラさんも……」

    センゴク「うん?」

    ロー「コラさんも、燃やされたのか。炎の中で、灰になってしまったのか……跡形もなく、ひとにぎりの、灰に」

    センゴク「あァ……おまえの故郷は、土葬の習慣だったな」

  • 6二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:45:50

    白鉛が採れる土地で土葬って厄ネタ感あってなんかいいな

  • 7122/11/10(木) 22:46:31

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「……あられ……」

    センゴク「どうした。声が疲れているが、体調でも崩したのか?」

    ロー「いや……他の海賊団とのトラブルがあっただけで……」

    センゴク「交戦したのか?!」

    ロー「違う!叫ぶな!……ウチの船がユースタス屋の能力で海底から引っ張り上げられたんだ。あっちは遊びのつもりたったようだが、お陰で高い金出して買った医療器機の幾つかがイカれやがった!」

    センゴク「それは気の毒に。そんな悪い海賊はおじいちゃんが捕まえてやろう」

  • 8122/11/10(木) 22:48:03

    ロー「いや結構……弁償してもらう約束だ。ユースタス屋はバカだから物の価値がわからんが、その腹心は話がわかる男でな……」

    センゴク「おまえは怪我などしていないか?」

    ロー「散々だ!磁気でピアスが引っ張られて耳は裂けるし、本棚のボルトが外れてこっちに襲い掛かってくるし……殴り合いにもなったが、まったく理不尽だ。こっちは完全な被害者だってのに!」

    センゴク「ま、まあ……大事ないようで何より……」

    ロー「だが新世界じゃ、四肢が繋がってるうちは怪我のうちに入らねェ。ユースタス屋の手足は胴体から離してやったけどな」

    センゴク「そうか……(ロシナンテ……おまえが護った子どもは、立派に成長したよ……)」

    センゴク「というかおまえ、医療機器は略奪品ではなくいちいち購入しているのか?」

    ロー「金の出所を疑ってんなら安心しな。汚い金は使わねェ……医師は聖職! 医者の道具と機械を買う金は、医者として稼いだものだけだ!」

    センゴク「その生真面目さで海賊やるの、難しくない?」

  • 9二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:49:12

    >>7

    ユースタス屋迷惑すぎる…遊びたかったのかな

    格下(友達)からかってたら海軍元元帥がカチコミに来るとかやべぇ

  • 10二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:50:56

    こいつなんで海賊やってんだ?

  • 11二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:51:29

    思わず雑な突っ込みをしちゃうセンゴクじいちゃん草

  • 12二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:51:48

    海賊とは?ってなるな

  • 13二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:52:42

    ねぇトラ男、海賊やめなよ

  • 14二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:52:54

    ローはフレバンスの件がなかったらカタギだったかならね。それはそれとして大目付けのこのフランクさはガープの親友ですね。

  • 15122/11/10(木) 22:54:00

    某サイトで連載している小説が最終話に差し掛かり、なんだか寂しくなった1が小説に入れられなかった要素を使って手慰みに書いていたSSです 書き溜め分はそれなりにありますが、即落ち回避後はゆっくりのんびり進行していきます
    落ちない程度に続きが投下されますので、残りは考察なり同設定SS投稿なり、ご自由にお使いください

  • 16二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:54:45

    この2人のじじ孫概念すこ

  • 17二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 22:59:18

    じいまご概念大好きなので続き楽しみに待たせてもらいます!!

  • 18122/11/10(木) 22:59:33

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「……あられ。なんだか賑やかだな」

    センゴク「部下の昇進祝いだ。おまえも新聞で読んだだろう?」

    ロー「あァ。白猟屋もついに大将か。出世したな」

    センゴク「あれは好ましい男だ。人望があり市民に優しく、必要ならば上層部にも噛みつき、如何なる時でも自らの正義を貫く。いずれは元帥に推薦したいと思っているよ」

    ロー「不殺の煙が元帥か……それじゃ荒くれ者どもの抑止にならねェだろ」

    センゴク「力が支配する時代はもう終わりだ。愛と叡智とで世界を治め、踏み躙られた人々を掬い上げ、全ての者に平等な司法を確立させる。生まれ変わった海軍は、その法廷を守るためにあるべきだ。その象徴に、聡く強い男は相応しい」

    ロー「理想論だ。くだらねェ」

    センゴク「わかっている」

  • 19122/11/10(木) 23:00:42

    ロー「だが……白猟屋が頭になるなら、海軍もちょっとはマシな組織になるのかもな」

    センゴク「信じていろ、きっと良くなる。ところで、おまえのところはいつも静かだな。ソナーの音しか聞こえない」

    ロー「あァ静かだ。気が狂いそうな静寂に、氷が擦れるような、冷たいソナーの音だけが響く。窓の外は闇、何も見えない闇だ。深い海を泳ぐとき、ポーラータングは鉄の棺になる」

    センゴク「……」

    ロー「それでも夜明けが訪れれば、深海に光が差す。銀の魚群に輝く飛沫、泡を飲み込み悠々と泳ぐ怪魚たち……それだけを心待ちに、窓辺に座り、ソナーの音へ耳を澄ます」

    センゴク「眠れないのか」

    ロー「眠れない。あのひとを喪ってからずっと」

    センゴク「……」

    ロー「聞き慣れたソナーの音でも、おれにはうるさすぎるんだ」

  • 20122/11/10(木) 23:04:06

    ローの名前が「LAW(法律)」であることがどこか意味深で好きです
    スモーカーはフレバンスの一件を知ったら本気で政府に怒りを抱いてくれると思う

    キリが良いので今夜の投下はここまでにします
    プロットは起承転結の結までできていますので、また明日、スレが残っていましたら。
    ありがとうございました

  • 21二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 23:06:20

    素敵なお話をありがとうございます

  • 22二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 23:07:16

    乙です!
    この概念すきなので楽しみに待ってる

  • 23二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 23:08:03

    ここの爺孫概念大好きなので書いてくれてありがとう
    何回でも全力お・か・き〜!してほしいしやれやれって感じであられ…してほしい

    凪を失ってしまったからね…現し世は少し騒がしいね…

  • 24二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 23:16:38

    会話は淡々としているのに暖かさがある素敵な文章をありがとうございます
    心がほっこりしてクスリと笑えてとっても楽しいです

  • 25二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 23:48:46

    わあ、素敵なほのぼのスレを見つけてしまった! 更新楽しみにしております!

  • 26二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 23:52:08

    はわわ好き

  • 27二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 23:57:58

    いいスレみつけちゃった~!好き♡
    更新楽しみです

  • 28二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 00:30:56

    保守

  • 29二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 05:06:29

    保守

  • 30二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 06:11:08

    すごい素敵なスレ……

  • 31二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 10:37:10

    保守

  • 32122/11/11(金) 12:09:37

    センゴク「おかき……」

    ロー「あられ。どうした?元気が無ェな」

    センゴク「ガープの孫自慢に3時間も付き合わされてな……」

    ロー「そうか……(3人いるから3時間なのかな)」

    センゴク「身振り手振りを交えて話すのはよしとしても、あの馬鹿力だ。合間合間のちょっとした仕草で熱が入って湯呑を叩き割ったり、机をひっくり返したりするんだから堪ったもんじゃない……」

    ロー「さすがは麦わら屋の祖父。あまりにも“らしい”……」

    センゴク「おまけに設備破壊の始末書作成はわたしの仕事だ!なぜ!!不平等だ!!わたしも孫を自慢したい!!」

    ロー「……自慢話のタネにもなれねェ孫で悪かったな」

    センゴク「……!!おまえ、いま何と──」

    ロー「失言だ、忘れろ!」

    センゴク「忘れない」

    ロー「くそッ、切るぞ!」

    センゴク「ロシナンテが間違ってわたしを父と呼んだ日のことも、生涯忘れない宝物だ」

    ロー「……もう呼ばねェ」

    センゴク「それでいい。おまえの自由にすればいい」

  • 33二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 12:18:43

    良かったねセンゴクさん

  • 34二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 12:32:04

    こう、意識せず気遣うつもりで出た本音がポロッと零れるのが凄い好きです

  • 35二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 12:34:55

    いつかセンゴクさんのもう一人の息子のことも知ってほしい

  • 36二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 12:37:38

    二人揃って頭がいいから温かくてスマートな会話だな

  • 37122/11/11(金) 12:38:28

    ドレークやスモーカー、そのほか何人かのキャラクターも出ます
    このローは30歳くらいのイメージです
    だんだんストーリーが進んでいきますので、ごゆるりとお付き合いいただければ幸いです

  • 38二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 12:39:13

    ドレークとスモやんも出るのか
    楽しみ

  • 39二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 12:47:05

    草葉の陰でコラさんも喜んでるよ

  • 40二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 14:50:39

    はぁ〜〜〜〜しゅき!!!!

  • 41二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 16:13:07

    素敵なスレだ

  • 42二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 16:25:05

    少し未来の世界を楽しめそうでわくわく
    じじ孫、いいな…淡々としてるのが逆に気のおけない関係って感じがしてとても好きです

  • 43二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 16:26:33

    こころがあったかい、、何だこの素敵なスレ、、

  • 44122/11/11(金) 18:33:11

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「あられ」

    センゴク「おお、どうした? 今日のそっちは賑やかじゃないか」

    ロー「クルーの誕生祝いだ。北の海では生まれた日を大切に祝う習慣がある。今月は誕生日のクルーが多いんで、酔っ払いどもが毎日騒ぐんだ」

    センゴク「そうかそうか。おまえも楽しそうで何より。酒は何を好む?」

    ロー「クルーは北の蒸留酒。おれは下戸だ、少し舐める程度だな」

    センゴク「なんだと? 海の男で下戸とは珍しい! さてはおまえ、なかなかに子ども舌では──」

    ロー「子どもの頃に肝臓を含む内臓の一部を大きく切除している。アルコールを分解するのは苦手だ」

    センゴク「……珀鉛病を治すためか」

    ロー「そうだ。オペオペの実が無ければ死んでいた」

    センゴク「……すまなかった。本当に、詫びの言葉も見つからん……!」

    ロー「なッ……どうしてあんたが謝る?! 仮にも海軍の重鎮が、海賊なんかに謝るんじゃねェ!」

    センゴク「海賊に謝っているのではない! わたしは今、フレバンスの町医者の息子に謝っているのだ!」

  • 45122/11/11(金) 18:34:43

    ロー「……」

    センゴク「海軍は、珀鉛病の真実を隠蔽する政府の腐敗を見逃した……そのせいでおまえの心に、身体に、生涯の傷をつけた!」

    ロー「……やめてくれ。そんな言葉は嬉しくない。なんの救いにもなりゃしねェ!フレバンスの生き残りに謝るなら、“あの時”、“あのこと”を隠した当事者全ての首を持ってこい!」

    センゴク「そしておまえの人生から、ひとつの可能性を奪ったのだ。仲間たちと酒を飲み交す喜びを……」

    ロー「酒が飲めねェ程度で大げさだ! やっぱりコラさんはあんたの息子だな、そういう所がそっくりだよ! あと子ども舌で悪かったな!……はッ!」

    センゴク「……」

    ロー「……」

    センゴク「送ろうか? 海軍ソーダ」

    ロー「いらねェ……」

  • 46122/11/11(金) 19:16:30

    このペースだと全ストーリー消費まで2スレくらいになりそうです
    リクエストありましたらよろしくお願いいたします

  • 47二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 19:26:01

    リクエストオッケーとはありがたい。
    採用されるかはスレ主次第とは重々承知の上で、リクエストさせていただきたい。

    コラさんとの半年の旅の些細な思い出をセンゴクさんと共有するローの話が読みたいです……!

  • 48二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 19:30:54

    この2人がいつからこのやりとりをするようになったかは分からないんですが、ロシナンテの歳を追い越したローとの27歳を迎えた誕生日の日の話とか見てみたいです

  • 49二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 19:38:34

    >>48

    すごいみたいなこれ


    あとはローからのクルー自慢みたいなやつが見たい

  • 50二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 20:04:46

    センゴクさんにコラさんの子ども時代の思い出をローに話してほしい

  • 51122/11/11(金) 20:12:42

    >>47

    >>48

    >>50

    リクエストありがとうございます。ロー30歳くらいでやりとりを始めているので(後々の展開との整合性をつけるため)27歳の誕生日は難しいのですが、別の誕生日の回は予定にもありますので、リクエストを踏まえて書かせていただきます。

    どうかごゆるりとお付き合いくださいませ。

  • 52二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 20:18:42

    48です。無理を言ってすみません…!リクエスト汲んでくださってありがとうございます!
    スレ主さまの描かれる2人のやりとりが好きです、ゆっくり待たせていただきます…!

  • 53二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 20:21:34

    ぎゃわいい…ニュースクーの宅配便版みたいなので海軍ソーダ山ほど送られて欲しい


    >>51

    楽しみにしてます!

    海ソラについてアツく語る正当な読者と孫の意外な一面に驚くセンゴクさん的なのも見たいな

  • 54二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 20:22:17

    本誌では13年間経ってるのにナギナギの実の情報が全く無いけど(本誌の内容的に必要ないって言われたらそれまでだけど個人的に欲しいんだよ……)
    こっちではそう言う話を2人で見つけたらどうするかって話をしてるのかな
    気になります。

  • 55二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 20:34:12

    >>53

    >>54

    海ソラとナギナギ、拾っていませんでした。ありがとうございます、プロットに組み込みます!

  • 56122/11/11(金) 20:39:37

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「あられ! おい、そっちに麦わら屋の祖父がいるだろう。そいつを出せ!!」

    センゴク「なんだなんだ、ガープなら私室で呑気に惰眠を貪っているが」

    ロー「いいから連れて来い! 座標を言うからこっちに派遣しろ! 孫をインペルダウンにぶち込んでくれ!」

    ??「おうトラ男、便所から水が溢れて来やがったぞ! この船の配水はどうなってるんだよ?!」

    ロー「は? 便所? おい待てゾロ屋、てめェそれは緊急脱出用ハッチだ!開けんな馬鹿ヂカラ……おい嘘だろ、やめッ……うわああァ!!」

    センゴク「だ、大丈夫か?! いまは潜水中なのか? 浸水しているのか?!」

    ロー「──ハァ……ハァ……ベポ、助かった……! ペンギン! ゾロ屋に酒を出せ! ジャンバールに相手させろ!」

  • 57122/11/11(金) 20:41:24

    ??「キャプテン、食糧庫が荒らされてます! 麦わらの仕業かと……」

    ロー「はァ!? もうカラだと? あり得ねェだろ人間の性質上! 40人分の食糧だぞ?!」

    ??「キャプテン、イッカクが黒足とホネをぶん殴って騒ぎに……」

    ロー「それはやらせておけ! どうせあっちが悪いんだ! おいニコ屋、ベポは抱き枕じゃねェんだ、ウチの航海士で成人男性なんだから相応の扱いをしろ! ナミ屋は手術道具に触るな! 算盤を弾くな!」

    ??「キャプテン! MRIが自立して動き始めました!」

    ロー「十中八九ロボ屋の仕業だ、とっちめろ! ああもう……あああ!!」

    センゴク「こ、今度はどうした?」

    ルフィ「もしもし、おれはルフィ!! 海賊王になった男だ!! トラ男の電話相手にアイサツしに来た!!」

    センゴク「そ、そうか……挨拶は、大事だからな……」

    ロー「おれの部屋の扉を吹っ飛ばしやがって! 離せ!伸びるな!巻き付くな! だいたいてめェは──ぐふッ!」

  • 58122/11/11(金) 20:42:27

    ルフィ「トラ男、今日はうるせェなァ。ん? どーした? 泡吹いてる」

    センゴク「……それはおまえが締め上げすぎたからではないか?」

    ルフィ「そうなのか?! いきなり寝ちまったからびっくりしたぞ。おーいチョッパー! トラ男が倒れた! 診てやってくれ!」

    センゴク「……それで? 海賊王。用件は挨拶だけか?」

    ルフィ「おう! おっさん誰だ? もしかしてトラ男の爺ちゃんか?!」

    センゴク「いや、そういうわけでは……」

    ルフィ「良かった。トラ男、故郷は無くなっちまったって聞いたけど、爺ちゃんがいるんだな!」

    センゴク「……!!」

    センゴク「……そうだな。わたしにとっても、ただひとりの孫だ……大事にしてやってくれ」

    ルフィ「当たり前だ! 友達だから!」

    センゴク「(ああ……)」

  • 59122/11/11(金) 20:48:47

    本日の投稿はここまでとなります。また明日の夜、スレが残っていましたら。
    ありがとうございます。

  • 60二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 20:50:15

    あららら、振り回されてるなあロー
    でもセンゴクは嬉しいだろうな

  • 61二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 21:01:25

    請求書を麦わらの一味に出したほうが良いよロー(憐れみ)

  • 62二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 21:03:57

    肝臓って再生する唯一の内臓だけど、このローは後遺症で下戸か

  • 63二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 21:13:40

    ローお前もうは麦わら屋一味全員バラバラか人格シャンブルズしとけ。
    いや、場合によってまじで全滅しかねないから思い切って心臓人質したほうが良いか…

  • 64122/11/11(金) 21:13:43

    >>62

    ご指摘いただきありがとうございます。専門外で知識が無く、再生に思い至りませんでした。大変失礼いたしました。

    一応くわしい設定として「珀鉛病患者の特性として体内に入った毒素を溜め込みやすく、キレーション療法がほとんど効かない」のようなものを入れていますが、そちらのほうを起用すれば良かったなあと懺悔しております。

    本当にありがとうございます。

  • 65122/11/11(金) 22:03:13

    保守がてらの裏話
    冒頭の注意書きにもあるように、同じ設定で違うストーリーの小説を他所にも連載しています。どちらも読んだ方ならば「あれ?これって……」と思うかもしれませんが、作品名を出さずにお願い致します(ヒント希望があればある程度出しますが、暴力表現が強く閲覧注意系となります)
    掲示板で会話形式のSSを書くのは今回が初めてです。ゆったりお楽しみください

  • 66二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 22:37:33

    SS気になる知りたいな

  • 67122/11/11(金) 23:22:11

    「知りたい?(チラッチラッ)」みたいなのも気持ち悪いので他所連載版のヒントだけ置いておきますね

    ・500user入りタグ付き長編小説
    ・腐向けタグあり/恋愛要素なし/年齢制限なし
    ・キーワードは「嵐」と「珀鉛病」
    ・ハートの海賊団がメインで動いています
    ・表紙は白黒

    設定は同一ですが完全な別世界で、欠片も掠っていません
    人を選ぶ作品ではございますが、合う方の暇つぶしになれましたら幸いです

  • 68二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 23:52:14

    >>67

    500user入りタグは無かったけど白黒表紙でそれっぽいのは見つかった!

    今3話まで投稿されてるのであってる?

  • 69122/11/11(金) 23:55:25

    >>68

    お探しいただきありがとうございます

    3話まで、トータル約73,000字になっているものでしたら合っています

  • 70二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 00:59:15

    >>67

    これかなあ?と思うのがあったけど、どうだろう。

    メインでスモーカーさん出てくる? あと、初っ端からローが死にかけてたりしますか?

  • 71122/11/12(土) 01:02:20

    >>70

    お探しいただきありがとうございます。そちらとなります

  • 72二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 01:51:45

    そっか
    あのシリーズの…
    こうしてスレ立てしてくださり、ありがとうございます

  • 73二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 07:25:55

    支部?

  • 74二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 17:55:57

    ルフィの子供って、母親は誰なんだろ
    気になる

  • 75122/11/12(土) 18:04:20

    保守がてら、リクエストありましたらご自由に書きこんでください

  • 76122/11/12(土) 21:06:00

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「あられ」

    センゴク「おお、今日は少し声が弾んでいるな。嬉しいことでもあったのか?」

    ロー「あァ。立ち寄った島の古本屋で、クルーが『ソラ』を見つけて来た」

    センゴク「ソラ?『海の戦士ソラ』か?」

    ロー「そうだ。新世界じゃなかなか手に入らねェ、北の海限定装丁の第1巻! フレバンスの印刷所で造られたものだから珀鉛病騒動の後に回収になっていたが、奇跡的に残っていたらしい」

    センゴク「故郷ゆかりのものか。それは嬉しさも格別のものだろう。好きなのか?ソラ」

    ロー「当たり前だ! 北の海の子どもなら、誰もがソラを知っている。誰もがソラに憧れる! 北生まれの海兵どもにも聞いてみろ、きっと同じことを言うだろうからな」

  • 77122/11/12(土) 21:10:06

    センゴク「ふふふ……わたしも読んでいたよ。ロボットの活躍には、毎度胸を躍らせた」

    ロー「あんたも好きなのか?……あァ、そりゃァ当然だよな。『ソラ』はプロパガンダ作品だ」

    センゴク「……! それをわかってなお、好きでいるのか?」

    ロー「それとこれとは別の話だろ。大人になってから読んでも、ソラは強くてカッコいい」

    センゴク「そうか……やはり海賊にはジェルマのほうが人気なのだろうか」

    ロー「そういう不当な読者もいるが、おれは正当な読者! 悪いジェルマは嫌いだ──だが、目の前に本物のステルスブラックが現れた時はぐらついた。おれはファン失格かもしれねェ」

    センゴク「ん? 本物のステルスブラックだと?」

    ロー「あァ。おそばマスクを名乗っていたがな」

    センゴク「おそば……マスク……?」

    ロー「あいつにも思う所があるんだろう。ところであんた、現役時代にはカモメを頭に乗せてたな」

  • 78122/11/12(土) 21:12:18

    センゴク「乗せていたが、それがどうした?」

    ロー「今だから言うが、見るたび本物のソラみたいだと思ってた。ソラはあんなにオッサンじゃねェとも思ってたけどな」

    センゴク「……『海の戦士ソラ』は人気の作品だが、特に北の海ではよく流行った。長く厳しい戦乱が続き、人々の心が凍り付いているから、夢物語の英雄譚が流行ったのだろうか」

    ロー「……? 何を言っているのかわからねェが、ガキは誰だってヒーローとロボットが好きなものだろう?」

    センゴク「!」

    ロー「おれは今も好きだ。あんたもロボ屋に会ったら見せてもらうといい。あァ、忍者にも会ったことがある。本当に影分身をするんだ、それから──」

    センゴク「……ぷっ、ぶふふ……ハッハッハ!!」

    ロー「なッ、何が可笑しい?!」

    センゴク「まったく、おまえの言う通りだ! 子どもはみんなヒーローが好きだな! それをわたしは、くよくよと……!」

    ロー「よくわからねェが……あんたが嬉しそうで良かったよ」

  • 79122/11/12(土) 21:17:50

    リクエスト「海ソラについてアツく語る正当な読者と孫の意外な一面に驚くセンゴクさん」から書かせていただきました。リクエストいただきありがとうございます
    「正当な読者」から漂う厄介オタク感、さすがの一言です

  • 80二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 21:55:31

    おそばマスクのネーミングはやっぱり草wwww

  • 81122/11/12(土) 22:11:53

    ??「おかき」

    ロー「あられ。その声……白猟屋だな。センゴクはどうした? 風邪でも引いたか?……そっちの方の海域ではケミオン病が流行っているらしいが、まさか、あの病は高齢の者ほど──」

    スモーカー「安心しろ、センゴクさんは体調を崩しているわけじゃねェ。下らねェ用事だ。自由気ままな海賊と違って、こっちは旧政府の権力者どもとの小競り合いの毎日だからな……いろいろあるんだよ、いろいろと」

    ロー「それならそれで連絡を寄越さないでも良かったんだ。わざわざ大将サマの手を煩わせるとは……」

    スモーカー「おれは『1回くらい連絡しなくてもいいだろう』と言ったんだが、あのひとは『いつもの時間に連絡しないとあの子が心配するから』とうるさくてね」

    ロー「心配? 海賊のおれが、海兵のセンゴクを?」

    スモーカー「してたじゃねェか。ついさっき」

    ロー「……してたな。ついさっき」

  • 82122/11/12(土) 22:14:57

    ロー「ところでどうだ、海軍大将ってイスの座り心地は。てめェは出世を望んでいただろう? 御感想は?」

    スモーカー「できることは増え、やれることは減った。ローグタウンで暴れる海賊どもを押さえつけてた頃が遠い昔のことのように思えるな」

    ロー「たった5年で世界は一変した。今と比べりゃ、5年前も100年前も変わらねェ」

    スモーカー「パンクハザードでの騒動も随分と昔のことのようだ。あのとき保護したガキどもは、みんなうちに帰ったよ。今でも時々便りが来る──困ったことに、海賊に憧れてンのばっかりだが」

    ロー「そうか。残念だったな“モクモクちゃん”」

    スモーカー「こっちのセリフだ、“ふかふか頭”」

  • 83122/11/12(土) 22:16:45

    スモーカー「ところでロー。海軍の最高機密資料にてめェの名を見つけた。てめェ“白い町”の生き残りだな?」

    ロー「……だったら何だ?“ホワイトモンスター”として駆除するか?」

    スモーカー「苦労したな」

    ロー「……!」

    スモーカー「古きを一掃した新しい秩序のもとでは、フレバンスのような悲劇は絶対に起こさない。圧政に蹂躙されて人生を奪われる者を、ひとりとして取りこぼさない」

    ロー「……嘘をつけ!そんな理想論は信じねェ!」

    スモーカー「……」

    ロー「軽薄な慰めはいらねェんだよ。法も秩序も何の役に立つ?そんなものがこの世界のどこにある?」

    ロー「フレバンスが滅ぼされたとき、法は無かったのか?あっただろう! この世界の法と秩序は権力者のためにあるんだ。踏み躙られる者たちのためには無い!」

    スモーカー「……ああ、その通りだ。なんの慰めにもならねェ理想論だし絵空事。この世界はめちゃくちゃだ。立て直そうにも、正直どこから手をつければ良いのか誰にもわからない」

  • 84122/11/12(土) 22:18:50

    ロー「開き直ってんじゃねェ! フレバンスで死んだ皆は最後まで信じていた。正義は必ず訪れる、希望は必ずあるのだと! だが待っていたのは弾丸と炎の雨だ。その絶望がてめェにわかるか!?」

    スモーカー「……信じていたから、なお辛いのか」

    ロー「……くそ……」

    スモーカー「ならば信じなくていい。いくら世界が変わろうが所詮おれたちは海兵と海賊、天地がひっくり返ろうが、その間に信頼や情なんてありゃしねェ」

    スモーカー「おれはひとりの人間としてフレバンスの件にハラワタ煮えくりかえる思いだが、だからといって、てめェ個人に情けはかけねェ。海賊どもは片っ端から捕まえて、一人残らず監獄に送ってやる」

    ロー「……あァ、それでいい。権力者もろくでなしだが、海賊なんてのも大概ろくでなしだ」

    スモーカー「だが──それでもおまえが、再び“正義”を信じてくれるのならば……待っていろ。今にきっと、胸がすく思いをさせてやる」

    ロー「……?」

    スモーカー「──ところで、ロー。北の海では誕生日祝いを盛大にやるんだったな?」

  • 85122/11/12(土) 22:24:36

    少し物語を動かして、今夜はここまでとなります。
    スレ落ち制限時間までのチキンレースで書き溜め分が無くなりました。やばいですが落とさないよう頑張ります。
    それではまた明日、スレが残っていましたら。

    (以下余談)
    別所投稿版もお読みいただき誠にありがとうございます。
    本誌の内容が内容ですのでしばらく更新を見合わせておりますが、気長にお待ちいただければ幸いです。

  • 86二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 22:39:25

    子どもたちに呼ばれてた名前で応酬する2人
    失望による怒りは希望を信じてたからこそ生じるモノだよな…

  • 87二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 22:40:21

    スモーカーさん、何をする気なんだろう。ワクワクしながらゆっくり待っています。

  • 88122/11/12(土) 23:02:47

    保守をかねて裏話を。
    本作は本編終了から数年後の設定ではありますが、本編終了時点でのローの立ち位置(四皇など)を定めていません。
    世界観的には「大きな戦いがあり、ルフィが海賊王となり、政府の悪いところが明るみとなった」の3点のみを設定し、死亡・生存キャラも想定していません。

    今作における海軍は治安維持に追われ、冒険家と変わらないようなタイプの海賊たちのことは積極的に追わなくなっています。
    ハートの海賊団については「売られた喧嘩は買うけど、喧嘩は売らない冒険家タイプ」という解釈が一般的なので、そちらを採用。ノベル・ローの描写については参考程度にとどめています。

    だんだんゆるくなくなってまいりましたが、引き続きごゆるりとお付き合いいただければ幸いです。

  • 89二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 23:37:18

    スモやんは何をしてくれるんだろうなぁ

  • 90二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 00:31:36

    保守

  • 91二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 07:21:17

    保守

  • 92122/11/13(日) 07:38:01

    センゴク「(……うん?)」

    「……の、……に……して……」

    センゴク「(あの男、不用心にも受話器をちゃんと置いていないな)」

    センゴク「(まったく。賞金首の自覚を待て……などとわたしが言える立場でもないか)」

    センゴク「おい、おまえ……」

    「南……娘に、恋をすりゃ……船出はひとり……丸太船……」

    センゴク「……(歌っているのか。これは……ロシナンテがよく口ずさんでいた……)」

    センゴク「(いつかこの男が子を持てば、その子どもも、この歌を……)」

    「恋をするなら……北の果て……つばめに便りを運ばせろ……」

    センゴク「(……ああ、わたしは何と罪深い……幾つの芽を摘み取った、幾つの……)」

  • 93二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 14:52:35

    ローの言動からコラさんの思い出が窺えるのやっぱ感慨深いな……

  • 94二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 18:55:42

    ローが口ずさんでるの実際にあるやつ?

  • 95122/11/13(日) 19:22:46

    ドレーク「“海”」

    ??「……“霧”──久しぶりだな、ドレーク屋」

    ドレーク「何の用だ、トラファルガー・ロー。おまえは積極的な捕縛対象とはなっていないが、わざわざ海軍中将へ連絡を取るのはリスクだろう。というか合言葉をどこで知った?」

    ロー「そんなことよりドレーク屋、同郷のよしみで相談がある。おれには苦手な分野なんでね」

    ドレーク「構わないが、おまえが苦手でおれが得意なことなど……い、い、色恋沙汰や破廉恥な話は、おれも専門外だからな……!」

    ロー「……」

    ドレーク「……」

    ドレーク「……違ったか」

    ロー「違う──苦手なんだな……その歳で……」

  • 96122/11/13(日) 19:23:44

    ドレーク「ゴホン!──仕切り直しだ。それで?相談とは?」

    ロー「……酒の話だ。てめェの上司はセンゴクだろう。“あの世代の海兵”が、どんな酒を好のか教えてほしい」

    ドレーク「酒? そうだな……“センゴクさん”は何でも飲むが、特に米の酒は旨い旨いと飲んでいる。おれの成人祝いには上等な吟醸酒で盃を交したものだが……それがどうした?」

    ロー「米の酒……スピリッツならクルーが好んで飲んでいるが、違うのか?」

    ドレーク「蒸留酒ではなく、米と水と酵母で仕込むもの。造られた場所によって味が違うから、酒屋の者に訪ねれば好みのものを見繕って貰えるだろう」

    ロー「……“あの世代の海兵”の好みは?」

    ドレーク「“センゴクさん”は辛口の大吟醸を好む」

    ロー「ダイギンジョー……そうか。わかった……助かった」

    ドレーク「忘れるな、おれは海兵でおまえは海賊──しかし、ボタンの掛け違いひとつで、立場は逆になっていただろう」

    ロー「なんの話だ?」

    ドレーク「おまえは知らなくていい話だ。その後ろめたさを、おれは生涯抱えて行く」

  • 97二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 19:26:10

    頑なにあの世代の海兵って、認めちゃえば楽になるんでない?
    あとドレーク屋知ってるっぽい?兄弟になるかもしれなかったもんなお前ら

  • 98二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 20:32:58

    見てみたかったな
    センゴクさんの“兄弟”

  • 99122/11/13(日) 21:07:26

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「……あられ」

    センゴク「連絡が遅れてすまない。想像以上に宴が長引いた。主にガープが騒いだせいだが」

    ロー「ったく、元気なじいさん達だ。あんたも誕生日くらい海賊の声を聞かねェ一日にしたらいいのに」

    センゴク「そうは行かん。海の平和のため、億超え賞金首の動向は常に掴まねばならんからな。ぶわっはっは!」

    ロー「……あんた相当酔ってるな。倍量の水を飲め。頭が痛んだらクザンにでも頼んで冷やして貰うと良い」

    センゴク「あれに頼むと頭どころか全身氷漬けだぞ」

    ロー「死なねェだろ」

    センゴク「いやァわからんぞ。昨日だったら大丈夫でも、今日ひとつ老いたからな。ガハハ!」

    ロー「酔ってるな……」

  • 100122/11/13(日) 21:10:00

    センゴク「仲間と飲む美酒ほど旨いものはない! 今年は長期の任務を終えて、もうひとりの息子と呼ぶべき男も帰ってきた。良い一日だったぞ」

    ロー「もうひとり息子がいるのか? コラさんの他に?」

    センゴク「ああ。ロシナンテが死んだ日、奇遇にもあの島にいた男だ。いろいろあってわたしが保護し、今は中将となっている。あいつの恐竜になる能力は、海軍のお子サマ触れ合いイベントに引っ張りだこでな」

    ロー「……(恐竜……)」

    センゴク「そして何より、今日は最高にウマい酒があった! わたしの舌の好みをよくとらえた、名も無き誰かからの贈り物の大吟醸! あれは実に旨かった!」

    ロー「……へェ」

    センゴク「ワノ国でしか手に入れられない銘柄だとサカズキが驚いていた。誰からの贈り物なのかと話題になったのだが、イッショウは違うと言うし……」

    ロー「……」

    センゴク「この酒をわたしに贈った者は、そうだな……きっと今ごろ海の底で、帽子のつばをいっぱいに下げて、照れた顔を隠しているのだろうな」

    ロー「……チッ」

  • 101122/11/13(日) 21:12:05

    >>94

    節回しにモデルとしている楽曲はありますが、その場でその部分だけ考えた歌詞となっています

    フルはありません

  • 102二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 21:13:06

    にやけが止まらない…!!いっぱいしゅき……

  • 103二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 21:18:52

    >おまえは知らなくていい話だ。その後ろめたさを、おれは生涯抱えて行く


    セリフ回しいっぱいちゅき♡

  • 104122/11/13(日) 21:32:14

    本日はここまでとなります。以降は書き溜めが無いのでスレ落ちチキンレースとなります
    セリフ回しが苦手なので、お褒めいただきとても嬉しく思います。ありがとうございます

    これから展開が辛くなっていきますが、個人的に、曇らせや鬱展開を読むのは大好きな一方、自分では書かないようにしております
    別所連載版をお読みの方には「どの口が言うか」と叱られそうですが……

    本日もお読みいただいてありがとうございました。
    また明日、スレが残って(かつ私の筆が間に合って)おりましたら。

  • 105二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 21:37:41

    乙です 楽しみにお待ちしております

  • 106二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 23:24:40

    乙です!
    ニヤニヤが止まらな話をありがとう!

  • 107二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 23:38:17

    乙でした!
    これトラ男センゴクさんの誕生日知ってるのニヤニヤするし、プレゼントちゃんと考えて送るのかわいい!!センゴクさんもトラ男からのプレゼントって気づいてるのおじいちゃんしてるなぁ〜ってニコニコしちゃうね!

  • 108二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 06:21:32

    遅くなりましたが海ソラリクエストした者ですありがとうございます…!
    ローの口から他のいろんな知り合いの名前がポンポン出て来るのセンゴクさん喜んでそうだなとホッコリしました
    あと頭にカモメ乗っけてる現役時代センゴクさんをもし見たことがあったら海ソラ大好き正当な読者が反応しそうだなあと

    続きも楽しみにしてます!

  • 109二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 06:29:17

    あああ~~~~ばればれなのかわいい~~~!!!!!
    おじいちゃんも孫もほんとかわいい……好き……

  • 110二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 07:34:37

    保守

  • 111二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 08:06:34

    ばれてるばれてるwwおじいちゃんカワイイ。
    ローさんもカワイイ。ドレークさんの事知れて良かったね!!更新たのしみ!!

  • 112二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 17:45:00

    ほっこりする☺️
    クルーとおじいちゃんとのやりとりはあったりするのかな

  • 113122/11/14(月) 18:10:09

    ドレーク「“海”」

    ロー「……“霧”」

    ドレーク「今日はどうした?トラファルガー」

    ロー「先日の礼をかねて、声を聞きたいと思っただけだ……ドレークお兄さま」

    ドレーク「ぐはァッ?!」

  • 114二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 18:35:12

    草wwww

  • 115二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 19:30:11

    むしろあの二人の関係知らないでよくドレークにセンゴクさんのお酒の好みを聞こうと思ったなあ…

  • 116122/11/14(月) 20:29:45

    ちょっと伝わりにくかったかなって所なのですが、ローはスモーカーにセンゴクの誕生日について聞き、そのとき「ドレーク中将に聞けばいろいろ教えてくれる」という情報を得ています。
    もっとわかりやすく作れますよう精進します。

    なお本日と明日は別の原稿が立て込んでいるため、更新できるかわかりません……。
    保守いただけましたら幸いです。

  • 117二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 23:22:18

    任せろスレ主!!この神スレは守り抜く!!

  • 118二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 00:46:27

    酔ってたかめちゃくちゃ機嫌が良かったかでセンゴクさんを「おじいさま」呼びするローも見たい
    センゴクさん驚きと喜びと愛しさが一気に襲ってきて大変だろうな

  • 119二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 03:44:20

    乙です。
    これは良質なSSスレ!!ありがとうございます。
    しっとりとした空気感がたまらないです!

  • 120二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 09:48:04

    >>118

    喜ぶよねセンゴクさん

    なんなら息子と同じ表情して欲しい

    ローが「コラさん」って呼んだ時のように同じ驚いた表情してて、ローは『懐かしいなその表情…』って思うんだ

  • 121122/11/15(火) 12:36:38

    【TS注意!】

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「……」

    センゴク「おかき?」

    ロー「……あられ」

    センゴク「……どうした? いつもとは声が違うように聞こえるが」

    ロー「あァ、いろいろあって一時的に女になっているからな」

    センゴク「すまん、お爺ちゃんでもわかるように順を追って説明して?」

  • 122122/11/15(火) 12:38:22

    ロー「……数日前、ハートの海賊団は女ヶ島へ健康診断のために上陸した。もっとも、中まで入るのを許されたのは医者のおれと、女クルーのふたりだけだ。あとは海底で待機。島の影も踏ませねェつもりらしい」

    センゴク「女ヶ島の健康診断だと?」

    ロー「そうだ。あそこにも医師はいるが、外界で海を航るおれのほうが新しい情報を耳に入れられる。こっちからしてみても、女特有の病の臨床経験を積む絶好の機会だ。断る理由も無ェよ」

    センゴク「あの女、ボア・ハンコックが、医師とはいえ男のおまえに触れることを許すのか?」

    ロー「触れないから診察を許されているんだ。おれの能力は手を触れずに身体の隅々まで診察し、必要があれば麻酔すら使わずオペできる。男をろくに見たことすら無ェ連中には低刺激で都合がいい」

    センゴク「そうかなるほど! いやァ、つくづく便利な能力だな! おまえさん、やっぱり軍医にならんか?」

    ロー「ならねェ。加えておれは麦わら屋の縁者だから、あちらとしても呼びやすいんだろう。女なんて興味も無ェしな」

    センゴク「お爺ちゃんそれはそれで心配」

    ロー「うるせェ」

  • 123122/11/15(火) 12:40:17

    センゴク「しかし、それがどうしておまえの女性化とつながる? 女と触れ合ったら女になる、なんてことが起こるのか? ましてやおまえはろくに島民に触れてすらいないだろうに」

    ロー「……3日かけて全島民の診察と数件のオペ、ついでに女帝屋の惚気話を聞き終え、疲れ果てて船に戻り、少し眠って……起きたら“無くなって”た」

    センゴク「恐怖体験?」

    ロー「ああ恐怖だ。まったく原理がわからねェ」

    センゴク「(怖いのそっちか……)」

    ロー「女になるのはこれで二度目だが、長丁場は初めてだからいろいろ慣れずに戸惑っている。クルーは騒ぐし服は合わねェし、どいつもこいつも脚閉じろだのボタンを留めろだの……」

    センゴク「……待て。『長丁場は初めて』? これまでにも女になったことがあるのか?」

    ロー「数年前、黒ひげ海賊団の幹部にやられた。おそらく、あの時に植え付けられた“女になる病”が悪さしているんだろうな」

    センゴク「何だと?! よりにもよって、あの海のゴミどもめ!」

  • 124122/11/15(火) 12:41:36

    ロー「待て、気を荒立てるな! 数分ばかり女にされただけで、他は何もされちゃいねェから。クルー以外に見られてもいねェ」

    センゴク「それでも納得行かん!腹が立つ!おのれ黒ひげ! して、それで……戻る手立てはあるのか?」

    ロー「能力で発症させられたのならば覇気で無効にできるが、どうやらこれは女ヶ島特有の感染症の一種らしい。生憎おれは外科専門だ。トニー屋に頼んで抗体を作ってもらうのも検討したが、クルーが『その姿を麦わらに見せるな』『特に黒足はダメだ』とうるさい」

    センゴク「船員たちの気持ちはわかる。男などみな狼だ、わたしは孫が孫娘になろうが一向に構わんが、若い男になど会うな!」

    ロー「……話し合いの結果、今は新世界某所でエンポリオ・イワンコフと落ち合うために航海中している。荒療治だが、それが一番手っ取り早いからな……邪魔するなよ?海軍」

    センゴク「それは妙案だ。わたしからも、おまえが旅の途中で友人に会わないことを祈ろう──ところで、おまえさん」

    ロー「なんだ?」

    センゴク「待ってるぞ、写真……」

    ロー「マジで勘弁してくれ……」

  • 125122/11/15(火) 12:43:07

    【補足】

    元ネタは『女ヶ島の住民、全員「女になる病」説』です。下記スレに詳しい考察が載っています。

    女ヶ島の女性、全員“女になる病”説|あにまん掲示板女しか生まれないって言われてふーんそんなもんかって思ってたけど、もしかしたら遺伝情報に刻まれていて、生まれつき女になる病になる人々なのかもしれない。bbs.animanch.com

    ちなみに1が好きな与太考察は

    ・マリージョアの国宝、遺伝子工学説

    ・女ヶ島の住民、全員「女になる病」説

    ・Dの一族、一度だけ蘇れる説

    の3つです。3つめは元スレでずいぶん書きこみました……。

  • 126二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 12:52:47

    孫娘な姿気になってるお爺ちゃん可愛い

  • 127二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 13:15:46

    可愛いなぁ…この爺孫…
    この後なんやかんやで写真送るんだろうなぁ…

  • 128二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 13:46:34

    「センゴク大目付が若い女性の写真を…!」って海軍ざわざわしない?大丈夫?
    「孫娘」って説明されて「なーんだ」で収まるか

  • 129122/11/15(火) 13:52:58

    (おまけ:ホルモン治療で男に戻ってしばらくした後)

    スモーカー「おかき」

    ロー「あられ──どうした白猟屋。何の用だ」

    スモーカー「良いニュースと悪いニュースがある。どっちから聞きたい?」

    ロー「あ?……悪いニュースからで」

    スモーカー「てめェのクルーからセンゴクさん宛に届いた“見たこともねえマブい女海賊の姉ちゃん”のブロマイドが、海軍内で大流行している」

    ロー「はァ?!」

    スモーカー「たしぎが誤って開封し、それを机に置きっぱなしにしたことが原因だ。なんでも、写真を上着の胸ポケットの裏に縫い付けると幸運があるとかなんとか……おれも一応持ってるが、ホントに効くのか?これ」

    ロー「効くわけねェだろバカ!!ンなもん上着ごと燃やせ!!」

    スモーカー「写真の女、おまえに似ているな。妹か?」

    ロー「違ェ!!おれの妹はもっと可愛かった!!……それで、良いニュースは?」

    スモーカー「ドレークは写真を見ても不思議とドギマギしないらしい」

    ロー「何なんだアイツ?!」

  • 130二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 16:15:31

    笑いすぎて涙が出たwww

  • 131二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 16:25:04

    やっぱり恐竜なりの本能で無意識に見破っちゃうんだ…!

  • 132二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 16:35:47

    声出してワロタ
    実物会わせてもドギマギしないか見てみたいw

  • 133二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 16:38:45

    海軍内で女海賊のブロマイドを流行らすなwww

  • 134二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 16:56:04

    天国にいるコラさん/ロシナンテさんへ
    貴方が命を懸けて守った子どもは今日も楽しく生きてますし貴方の養父とも仲が大変よろしいです
    良かったね
    追伸
    あなたの養父が時たまはっちゃけてます枕元でもいいので止めてやれ

  • 135二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 17:11:21

    関係性めっちゃ良くてほっこりする……
    あと関係ないですが上で書いてた他所連載版っぽいのも面白かったです!

  • 136二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 17:14:15

    別にドレーク屋がドギマギしようがしまいがローにとって良いニュースかは微妙なので単に悪いニュースだけ知らされてるのウケる

  • 137二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 17:48:21

    俺の妹はもっと可愛かった
    何度でも噛める文すぎる
    妹が可愛いと今でも思う兄ロー、過去形の可愛かったのロー
    そしてそのしんみりさを吹き飛ばすドレーク

  • 138二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 18:42:56

    >>129

    「おれの妹はもっと可愛かった」でほっこりとしんみりが同時にきちゃった…

    これ聞いたらセンゴクさんも、こう言ってましたよって言うスモやんもなんとも言えない顔しそう

  • 139二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 18:55:02

    大流行までは耐えれたけどドギマギしないでダメだった

    良SS感謝!!

  • 140二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:05:54

    殆どの人がラストのドレークである意味散ってるのアラマキ

  • 141二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 22:47:29

    センゴクさんの一人称が「お爺ちゃん」になる瞬間ほんと好き

  • 142二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 06:03:26

    保守

  • 143二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 11:45:50

    「俺の妹はもっと可愛かった」って反射で言ってる感じが良い……
    その後の「……」で我に返ってそう

  • 144二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 11:49:35

    「お爺ちゃんに説明して?」とか「お爺ちゃん心配」って言葉にローがツッコミ入れないあたり、大分打ち解けたのかなってによによしちゃう

  • 145二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 13:18:29

    コラさんもあの世でニッコリ

  • 146二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 13:45:16

    そもそもセンゴクさんも元帥生活で気を張りつめてただけで本当はもっと愉快な人っぽいしね……

  • 147122/11/16(水) 21:04:17

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「あられ。今日は手短にしろ、船に客が来ているんだ」

    センゴク「ほう!さては女だな?」

    ロー「ん? あァ、そうだ女だ。前に寄った島で麦わら屋のところの考古学者と会い、成り行きで乗せた。1週間ほど航海を共にする。なんで女だとわかった? 千里眼なのか?」

    センゴク「ニコ・ロビンか。おまえさん、随分な別嬪さんを捕まえたじゃないか。ぶわっはっは、わたしも鼻が高いぞ!」

    ロー「確かに鼻は高ェな、あそこの一味には鼻屋もいるから目立たねェが……麦わらの一味は最近ときどき休暇を作り、別行動や里帰りをしているらしい」

    センゴク「それは良い。どんなに気の置けない仲間でも、たまには離れないと息が詰まるというものよ」

    ロー「だと思うんだが、ウチでも休暇をやろうと提案したら全員に拒絶されてしまった! 潜水艦は特に窮屈だから喜ばれると思っていたんだが……」

  • 148二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 21:05:47

    駄目だ最後のローの台詞が脳内再生されるとどうしてもチョロ松になる
    そん位砕けられるようになって良かったねロー

  • 149122/11/16(水) 21:06:00

    センゴク「フフフ……ニコ・ロビンと航路を共にするのは楽しいか?」

    ロー「頭の良い女だ。知らねェことをたくさん教えてくれる。逆にニコ屋は医学史や精神科学、奇病についてを聞きたがるから、このところは互いに寝不足だ」

    センゴク「……わたしとおまえがこうして話していることは、あの娘には言わないほうが良いだろうな。きっと嫌われて──」

    ロビン「あら、さっきから隣で聞いてるわ」

    センゴク「!!」

    ロビン「トラ男くん。わたしコーヒーが飲みたいの。キッチンに行って頼んできてくれるかしら。あの伝声管は調子が悪いみたい」

    ロー「伝声管?……わかった。おい、少し外すぞ」

    センゴク「……ああ」

    ロビン「いってらっしゃい、クリーム多めでね」

    センゴク「……」

  • 150122/11/16(水) 21:07:32

    ロビン「トラ男くんのお爺さま。あなたがどんな人かは知らないし、聞かないことにするわ」

    センゴク「……わたしは大罪人だ。己の罪を償うことすら、謝罪の言葉ひとつ紡ぐことすらできない。わたしの言葉ひとつで散らされた命は、あまりに多い」

    ロビン「ええ、気休めの謝罪なんて要らない。そんなものがあっても、わたしはあなたを生涯許さない」

    センゴク「……」

    ロビン「……それでも、わたしはあなたを信じることにした。トラ男くんがあんなに柔らかい顔で、あなたと話しているのだから」

    センゴク「……!」

    ロビン「わたしはもう誰も恨まない。世界を憎まない。けれどあなたを許しもしない。それでも、“トラ男くんのお爺さま”のことは信じたい」

    センゴク「信じて、くれるのか」

    ロビン「ええ。許さなくても信じることはできるから。あなたたちが背負った『正義』の重さも、信じてる」

  • 151122/11/16(水) 21:14:18

    きょうスーパーに言ったら「お・か・きー!!」と叫んでいる少年がいました。
    引き寄せの法則ってあるんだなあ。

  • 152二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 22:03:23

    胸がギュッてなる一連の細やかな文章が大好きです
    存在してくれてありがとうございます

  • 153二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 22:11:46

    そうだよなぁ…オハラのバスターコールの責任者?になるんだよねセンゴクさん
    サウロに対しての政府に従えっていうやり取りもあったし…(ロビンちゃん知ってるかは分からないけど)

  • 154122/11/16(水) 23:40:21

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「あられ」

    センゴク「なあ、おまえさん。もしもナギナギの実を手に入れられる機会があったら、おまえさんはどうしたい?」

    ロー「ナギナギの実を? 唐突だな。なぜそんなことを聞く」

    センゴク「実を言うとな。今日は、ロシナンテの誕生日だ」

    ロー「……コラさんの」

    センゴク「ああ。この日になるとわたしは毎年、ロシナンテとささやかな祝宴を開いていた。小さな贈り物に、ちょっとした御馳走に……あの兄と同じ過去を背負いながらも無邪気なロシナンテの笑顔が、わたしの幸せだった」

    ロー「おれは……一度も祝ってやれなかった。ファミリーにいた頃も、ふたりでいたときも」

    センゴク「ドフラミンゴのもとに潜入していた時も、誕生日だけは欠かさず話した。フフフ、27歳の誕生日に贈るつもりだったスーツは今でも残してある。箪笥の奥に仕舞いこんで、遂に光を見ることも無いのだがな」

  • 155122/11/16(水) 23:41:39

    ロー「……おれは一度だけ、コラさんに誕生日を祝ってもらったことがある」

    センゴク「本当か! 詳しく聞かせてくれないか?」

    ロー「ああ……ふたりで病院を巡りながら迎えた、13歳の誕生日。コラさんが祝おう祝おうってうるさくて、嫌々ロウソクを吹き消した。小さいケーキだった。粉と砂糖と海鳥の玉子を練って焼いたんだが、コラさんは当たり前みたいに焦がしちまうし、硬くて変な味になったし……」

    センゴク「……13歳、か」

    ロー「呑気に騒ぐコラさんを眺めながら、これが最後の誕生日だって思ってた。肌がもう、ほとんど白くなっていた」

    センゴク「……」

    ロー「短くて白いロウソクは、自分の命みたいで嫌だった。そう言ったら、コラさんはロウソクもケーキもぶん投げておれを抱き締めた」

    ロー「絶対治してやる、14歳の誕生日を、15歳を、大人になった祝いを一緒にしようって。約束するぞって無理やり指切りさせられて……」

    ロー「……可笑しいよな。不味いケーキだったよ、本当に」

  • 156122/11/16(水) 23:42:37

    センゴク「27歳の誕生日はどうだった? ロシナンテが旅立った歳を超えて、本懐を果たしたおまえに、幸福はあったか? おまえの部下たちは、それは賑やかに騒ぐだろう?」

    ロー「おれの誕生日は静かなんだ。船倉の隅にランプを灯して、ただ静かに祈る。皆に幸せがあるように、炎に呑まれた故郷の魂に平穏があるように、何もせず、祈り続ける」

    センゴク「そうか……悪いことを聞いたな」

    ロー「いや。……だが最近は、いろんなヤツが一緒に祈ってくれるようになったんだ。27の誕生日はクルーみんながそこにいて、静かに黙って祈っていた。時々酒を舐めて、祝福の言葉をかけられて。誰かが歌うとみんなで歌う。故郷の歌を、北の訛りで……」

    センゴク「それは、幸福だな」

    ロー「あァ。故郷が無くなってから、久々に誕生日を迎えられた気がしたよ」

  • 157122/11/16(水) 23:43:19

    センゴク「……おまえにだけは話しておこう。ナギナギの実は今、わたしが保管している。数年前に発見され、ずっと自室に置いているのだ」

    ロー「あんたの部屋にか」

    センゴク「そうだ。おまえにならくれてやっても良いが……」

    ロー「……あんたが持っていてくれ。おれはコラさんに命と心を貰った。それだけで十分だ。あんたはコラさんの死に目にも会えず、遺体も見ることができなかった。それじゃァあんまり、寂しいからな」

    センゴク「……そうか」

    ロー「そうだ。なァ、乾杯しねェか。おれとあんたの、大切なひとに」

    センゴク「そうだな──わたしの息子ロシナンテに」

    ロー「大好きなコラさんに」

    「乾杯」

  • 158122/11/16(水) 23:46:21

    リクエスト「27歳の誕生日」、ちょっと変形とはなりましたが、こういった形で消化させていただきました。
    1は自分の年齢すら覚えていない人間で、キャラクターの年齢計算が上手くできません。間違っていましたら、そっと見逃していただきたく思います。
    急ぎ指定の仕事が来ているので再び更新が不安定となりますが、保守していただけましたら幸いです。
    ご質問やリクエストがありましたら随時どうぞ。
    引き続きごゆるりとお楽しみください。

  • 159二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 01:16:51

    保守

  • 160二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 01:30:52

    コラさんは本当に嘘つきだなぁ…

  • 161二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 07:24:06

    切ない(´;ω;`)

  • 162122/11/17(木) 07:29:50

    【保守がてらの余談】
    パンクハザードでのスモーカーとローは初対面ではないと思っています。そう深い関係は無かったとも思いますが、互いの印象は悪く無かった、むしろ良い予感。言動よりも、随所でのスモーカーの表情が優しいというか、知り合いが変なことしてるときの「お前どうした?」みたいな感じに見えませんか?
    なので、今回のSSでも「ふんわり好印象」な雰囲気にしてあります。
    舞台を学んでいた時、「舞台上で役者がする全ての表情や仕草は意味を持つ」ということを聞きました。これは創作にも考察にも役立っています。

  • 163二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 11:49:51

    保守

  • 164二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 11:55:21

    48です。
    きっと小さなローが食べたケーキは何故だかしょっぱかったんだろうな…とホロリときました
    そっか静かに祈るのかぁ…なるほどフレバンスの皆を思って過ごすんですね、そういう過ごし方もローらしい…唯一の生き残りだもんな…
    しんみりしてしまいましたが、コラさんに乾杯…!素敵なSSをありがとうございました!

  • 165122/11/17(木) 12:09:48

    >>164

    初期からずっとお読みいただきありがとうございます

    フレバンス滅亡が描かれたエピソードがローの誕生日に連載されていた、と聞き、裏設定では同日にしてありますが、あまりに可哀想なので描写を省いています

    新しく歳をとる日ではなく、両親と妹を想う日なのでしょうね

  • 166二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 19:56:13

    保守

  • 167二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 20:16:37

    コラさん

  • 168二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 23:58:29

    保守
    このスレのSSも別サイトの小説もどっちも好き

  • 169二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 08:36:44

    保守
    某所にあるSSも読んできたけどめちゃくちゃ良かった…とても好きです

  • 170122/11/18(金) 09:13:15

    センゴク「お・か・き~! 聞いたぞ! おまえさん、ウチの兵たちを助けたそうじゃないか!」

    ロー「あられ……成り行きだ。たまたま立ち寄った島で白猟屋の部下の女海兵が怪我してんのを見かけたから、恩を売ろうと思ってな」

    センゴク「百獣海賊団の残党との戦いだ。おまえが来てくれなければ全滅も見えていた……何と礼を言えばいい。交戦もしたのだろう?」

    ロー「あいつらにはおれたちも因縁がある。狩っておいて損はねェ……それよりあの兵の弱さは何だ! まともに戦えていたのは女海兵ひとりだけじゃねェか!」

    センゴク「あの島に兵を送ったのは大嵐の被害を受けてのことだ。戦闘員はたしぎ准将だけ。海賊団との遭遇は予想できていなかった」

    ロー「女海兵にはよく説教しておけ。顔に傷が残らないように治療するのは骨が折れる! 普段なら別料金だ!」

    センゴク「そんなところまで気を配って……ああ、本当に、どうやっておまえに礼をしよう? 海軍が海賊を表彰するなど許されないこと、金や称号なども……」

    ロー「いらねェし興味も無ェ。そんなものに価値は無い」

    センゴク「しかし、現地の医者が匙を投げるような重傷人も、おまえを罵った海兵をも助け、准将を庇い怪我までしたおまえに、どうすれば……」

    ロー「礼をされたくて医者してるんじゃねェ。誰を治そうがおれの自由だ。……だが、あんたに礼をする気があるなら、そうだな。ひとつだけ頼みたいことがある」

  • 171122/11/18(金) 09:17:11

    多分180レスくらいで一区切りになります。
    キリがいいところでいったん終わって次スレに移行しますので、よろしくお願いいたします。
    スレ画どうしようかなあ……。

  • 172二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 10:01:38

    次レス楽しみです!

  • 173122/11/18(金) 18:05:28

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「あられ」

    センゴク「身体の調子はどうだ? エストブルク軍立病院の居心地は?」

    ロー「飯は不味いが悪く無ェ。怪我はただのかすり傷だから影響はナシ。一緒にやってる医者たちは余所余所しいが優秀だし、設備も良い。監視に来た黄猿も妙にウチのクルーと馴染んでやがる。昔は不気味な男だったが、随分丸くなったな」

    センゴク「ハッハッハ、それだけ海は変わったということ! みな背負うものが軽くなっているのだろう。あのサカズキですら笑顔が増えた。人は変わるものだな」

    ロー「あんたが一番変わったような気がするよ……」

  • 174122/11/18(金) 18:05:55

    センゴク「しかし、おまえさんの希望が『重体患者が回復するまで診ること』と『海軍との一時休戦』とはな。無欲であることは美徳ではないぞ」

    ロー「ずいぶん欲を出したつもりだ。軍病院にはたくさんのカルテと資料がある。自由閲覧許可が貰えたのは大きな財産だ」

    センゴク「知識欲が強いのだな。旧政府には脅威だが、それを咎める者はもういない……5日後にはわたしも病院に到着する。久々におまえの顔を見られることを楽しみにしているよ」

    ロー「……なァ。あんたはおれが、船を降りて真っ当な医者になったら、嬉しいか?」

    センゴク「それがおまえの選択の結果ならば、嬉しいだろうが……おまえはオペオペの実の能力者。どこにいても本当の安寧は無い。ならば海の底で鉄の船に護られていたほうが、幸福なのかもしれないな」

    ロー「……そうか」

    センゴク「軍医になりたいという話ならいつでも大歓迎だぞ! こっちはいつでも人手不足! おまえほどの医者ならば海賊とて断る理由が無い! むしろ頼むから手伝って!」

    ロー「ならねェよ! でも……そうだな。あんたや白猟屋の所でなら、考えてやってもいいかな……」

  • 175122/11/18(金) 18:17:02

    【レス数調整がてらの余談】
    やっと急ぎの原稿が終わりまして、今夜のうちに2部構成の第1部を投稿してしまおうと思います。
    別所連載版もお読みいただき、まことにありがとうございます。ちょうどいいところで切れてしまって申し訳ない気持ちでいっぱいです……。あちらはあと2話で完結となります。

    2スレ目に使うあらすじを書いているのですが、この話、あらすじを書きにくいですね……。
    後半ではトリップ付けます。何卒よろしくお願い申し上げます。

  • 176二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 18:58:43

    今夜中!?!?やったー!嬉しい!!
    2部も楽しみです…!

  • 177122/11/18(金) 21:37:45

    センゴク「お・か・き~!」

    ロー「あられ。フフフ……」

    センゴク「おお、今日は機嫌が良いようだな?」

    ロー「機嫌? あァ良い。とても良いよ。良すぎて酒まで呑んじまった。シャチにもペンギンにも怒られたが、おれは船長だからな。機嫌がいい時くらい酒呑んで何が悪い」

    センゴク「何も悪くは無いが……随分と良くない方向に酔っていないか? 酒には弱いと言っていたじゃないか」

    ロー「酔っ払いだと? へへ、みんなそう言う。おれも思うよ、たくさん呑んだからな。んふふ……あはは、あー、暑ィ……」

    センゴク「どれほど呑んだ。その様子だと、まともな呑みかたではないだろう」

    ロー「ラムをふた瓶……吐いて、吐いても呑んで、また吐いて……ふふふ、アハハ! 不味かった! 不味いのになァ、とっても……」

  • 178122/11/18(金) 21:38:38

    センゴク「……おまえは医者だろう、自分の限界はわかっているはずだ。落ち着きなさい。しかし、その──本当にどうした? 何か良いことでもあったのか?」

    ロー「良いことがあったかだと? 面白いこと聞くじゃねェか。そうだ、とびっきりのイイコトがあった! 故郷のひとに会えたんだ!」

    センゴク「なに? まことか?! おまえの他にもフレバンスの生き残りが?」

    ロー「あァ! チラッと遠目に見れただけまから、またすぐ会いに行くさ! 今日は出会いの祝杯、明日は再会の酒にする! 嬉しいな……ああ、もう行こうかな。そうだ、すぐ行こう!」

    センゴク「……いや、ダメだ。今日はもう真夜中だろう。こんなに遅い時間に出歩いてはいけないよ。悪酔いするから、水を飲んで寝なさい」

    ロー「……そうか、そうだな、あんたの言う通りだ。もう寝るよ。水をたっぷり飲んで……」

  • 179122/11/18(金) 21:39:27

    センゴク「……おまえさん、大丈夫か?」

    ロー「なにが? おれはいま、とっても気分がいいんだよ。へへへ……」

    センゴク「それなら良いのだが……」

    センゴク「(おかしい。この男がここまで取り乱すことは無かった。何かがおかしい。しかし……)」

    センゴク「(せめてわたしが側にいてやることができれば、それなのに船はまだ着かん……!)」

    ロー「それじゃァおやすみ、お爺さま」

    センゴク「!! ああ、おやすみ。身体を冷やさぬよう、ちゃんと布団をかぶって寝るんだぞ。明後日にはわたしも着くから──」

    ロー「今までありがとう──さようなら」

    センゴク「……ん? 待て、切るんじゃない! おい!」

    ガチャ

  • 180二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 21:42:18

    >>165

    うわ懐かしいな…

    不老手術が明かされたのが9月の下旬

    んで10月にローの過去編始まったんだっけか

  • 181二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 21:44:43

    おっと不穏なワードが出てきたぞ?

  • 182二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 21:46:39

    故郷の人ってまさか…王族か?

  • 183二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 21:51:34

    めちゃくちゃ悪い予感が……

  • 184122/11/18(金) 22:00:18

    プルプルプル...プルプルプル...
    プルプルプル...プルプルプル...
    ガチャ...

    センゴク「……おい」

    「……」

    センゴク「……何か言ったらどうだ! トラファルガー・ロー!!」

    「……」

    センゴク「貴様、何をしてくれた!! 軍病院への無差別攻撃は誰であろうと死罪だ!! そんなことはわかっているだろう?!」

    「……」

    センゴク「貴様の能力は非殺傷性のもの、あれだけ大暴れしたにもかかわらず死者も負傷者も出ていない……しかし、この盗品のリストは何だ?! 貴重な薬品に高価な機械、これらは全て患者たちのためのものだ! すでに薬が足りず苦しんでいる患者が現れ始めている!!」

    「……」

    センゴク「貴様、わかっていながら盗んだのか?! なぜ黙っている? 言い訳があるなら早く言え! トラファルガー!」

  • 185122/11/18(金) 22:01:05

    ロー「へへ……聞きたいんだろう?『ワケあってやった。仕方のない交戦だった』と……」

    センゴク「……」

    ロー「だが……現実は違う。おれは海賊、奪いたくて奪った! それだけのことだ!」

    センゴク「嘘をつけ! 貴様らハートの海賊団は無用な騒ぎを起こさぬことを、このわたしが知らないとでも思ったか!!」

    ロー「知ったことか! あァそうだよ……あんたと何ヶ月も話してたのも、今日この日、海軍の病院に忍び込むためだ!」

    センゴク「……ッ!」

    ロー「時間をかけてつけ入って、休戦協定まで漕ぎ着けた。だが黄猿の存在は厄介だった。予定ではここでスモーカーが来る筈だった。そのために仲良しこよしを演出してたんだからな……」

  • 186122/11/18(金) 22:02:19

    センゴク「貴様、どこまで我々を愚弄する……!」

    ロー「見事に騙されたあんたが悪いんだ。智将の異名も形なし……ゲホッ、うぅ……」

    センゴク「ん? おい、大丈夫か?!」

    センゴク「(先程から聞き慣れない機械の音がする。これは医療機器の動作音か? こいつは大将と交戦したと聞いたが、まさか怪我を?)」

    センゴク「おまえ、その──」

    ??「悪いが話はここで終わりだ。追ってくるのは構わないが、おれたちは遥か海の底。ポーラータング以外にはたどり着けない場所にいる」

    センゴク「誰だ貴様! ローを出せ! 怪我をしているのか? 状況を……」

    ??「敵であるあんたに教えることなんて何一つ無ェよ。じゃあな、センゴク」

    センゴク「待て、ローと話を、待ってくれ!!」

    ガチャ...

    プルプルプル...プルプルプル...
    プルプルプル...プルプルプル.........

  • 187122/11/18(金) 22:03:03

    (次スレに続く)

  • 188二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 22:04:16

    うわあああめちゃくちゃ気になるところで次スレなんて…!!
    スレ主さんも焦らすのがお上手で…次スレも楽しみにしてます!!

  • 189122/11/18(金) 22:24:54

    (うまいことキリがいい所で収まって良かった……)
    後はどこを投稿しても中途半端になってしまうので、適当にスレ埋めていただけますと幸いです。
    前半戦お読みいただき、ありがとうございました。
    作品全体に2つの「縛り」を入れています。とはいっても叙述トリックでもなんでもなく、最終的に「言われてみればそうか……」な感じになるので、最後に発表します。
    ちなみにローの代わりに電話に出たのはペンギンです。

  • 190二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 22:33:36

    素晴らしいSSをありがとうございます……!!!
    続きも正座してお待ちしております……!!!

  • 191二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 22:39:56

    あらヤダ不穏!!!
    続きお待ちしてますね

  • 192二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 22:45:09

    縛りかぁ
    1個は「おかき」「あられ」の暗号でSSの冒頭にあるのがそれかな?と思ったけど、あと一つが分からないな…
    (184は暗号がなかったから、これまでのほのぼのの雰囲気とは違いますよって意味合いと受け取ってる)

  • 193二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 22:54:39

    うーん…ありきたりな発想だけどもしかしてセンゴクとローだけじゃなくてもう1人いるとか?センゴクはローとしか話してないと思っているけど

  • 194122/11/18(金) 22:57:49

    >>193

    そこまでトリッキーではないです。「そう言われてみれば確かにそうか」程度のものなので、読んでいる分には気付かないと思います。

    他所連載版は明確に伏線を入れていますが、こちらは行き当たりばったりです。トイレの中などで書いています。

  • 195二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 22:58:36

    今までのほのぼのなやり取りと最後の不穏な雰囲気のギャップにやられました……
    好きです……

  • 196122/11/18(金) 22:58:36
  • 197二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 23:00:21

    ありがとうございます~~~~!!!!

  • 198二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 23:01:14

    >>196

    立て乙です!

    次スレありがとうございます!

  • 199二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 23:09:36

    うめ
    ローさんが無事でありますように

  • 200122/11/18(金) 23:10:21

    ありがとうございました!次スレに続きます。

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