あにまんウマ娘になりたい部Part159

  • 1二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 23:38:14
  • 2二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 23:38:46

    参考になりそうなもの↓

    https://bbs.animanch.com/board/199950/?res=3

    自分みたいにお絵描きできない人向け

    https://bbs.animanch.com/board/199950/?res=4

    https://bbs.animanch.com/board/246596/?res=141

    診断メーカー↓

    ウマ娘になったらの診断をプログラミングして作った!|あにまん掲示板https://shindanking.wixsite.com/my-site-1おかしくなったから立て直した画像のような結果が出ますbbs.animanch.com

    ※入部希望者へ※

    際限なくウマ娘が増えてしまうことを避けるため、原則一人一ウマ娘でお願いします!


    次スレは>>190を踏んだ人が建てること!

    建てられない場合は他の人にスレ建て代行をお願いすること!

    スレの管理ができなくなるモバイル回線で建てないこと!

    いいー?

  • 3クアドラプルグロウ22/11/11(金) 23:40:22
  • 4二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 23:42:23

    いいねそれ

    >>3

  • 5ツキノミフネの背後霊22/11/11(金) 23:44:19

    ひゃっはー!面白そうですね!

  • 6アラシュパーパス22/11/11(金) 23:44:57

    面白そうです!!!!

  • 7二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 23:45:18

    たておつでございます
    部長殿の手料理をいただきたいですわ
    ダメならバラカのでもいい

  • 8フラダンスのひと22/11/11(金) 23:45:34

    たまには女子高生らしいことをしろと言われたので一緒にプリクラに行く人を募集します!

  • 9二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 23:45:45

    前スレ200へ
    雨の日にカーラーつけたまま座学受けるのどうですか

  • 10クアドラプルグロウ22/11/11(金) 23:50:06

    30行きっかりだから予告します!

    >>3を投げますー!

  • 11二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 23:50:22

    どぞー

  • 12クアドラプルグロウ22/11/11(金) 23:51:06

    Q.01 お名前をどうぞ!!→クアドラプルグロウかな!長いからクアでいいよ!
    Q.02 誕生日!→(考えてない)
    Q.03 身体的特徴(身長とか顔立ちとか色々)→ちょっとまだ幼いけどこれから成長期だから!成長期だから!!!
    Q.04 ご趣味は?→友達と遊ぶことかな!
    Q.05 将来の夢など→[閲覧不可]
    Q.06 好きな色→緑色かな!みてみて、勝負服にも入ってるんだよ!
    Q.07 好きな料理→実は珍味が好きかな!
    Q.08 好きな異性のタイプ→恋愛に現を抜かす暇はないかな!現役短し、レースしなきゃ!
    Q.09 好きなライブの曲→[閲覧不可]
    Q.10 座右の銘は?→ないなら作ればいい!姉や譲りかな!
    Q.11 暇な時なにしてる?→暇な時あんまりないなぁ…
    Q.12 旅行とか好き?→好き!
    Q.13 癒されることって何?→姉やの料理を食べてる時かな
    Q.14 コンプレックスとかあったりなんかしちゃったりする?→誰か胸の話をしたかな?
    Q.15 それを解消するために何か努力はしてる?→努力でどうにかなったら苦労はしないかな
    Q.16 自慢できることは?→トリプルティアラかな!
    Q.17 人生で一番嬉しかったことは何?→[閲覧不可]
    Q.18 人生で一番辛かったこと→お父様とお母様が構ってくれなかったこと…
    Q.19 苦手なものってある?→実は魚介が苦手なんだ…
    Q.20 最近見た夢って何?→お母様が学園に来る夢、かな
    Q.21 外向的?内向的?→外交的?かな?
    Q.22 とても仲のいい友達と喧嘩しちゃったよ!どうしよう!?→そもそも喧嘩はしたくないかな!?
    Q.23 嘘は吐けるタイプ?→…あんまりつかないかな?
    Q.24 もしかしてその嘘はついてもすぐバレちゃったりしない?→あ、バレた?
    Q.25 何か癖ある?→ついついボディパーカッションをしちゃうかな
    Q.26 …ロイビ(カオス)いる?→珍味?いるかな!
    Q.27 自分といったらコレ!みたいなのある?→やっぱりティアラかな?
    Q.28 尊敬してる人とかいる?→バンブー先輩!!!
    Q.29 ぶっちゃけチーム内での自分の立場ってどうよ?→ティアラ路線の代表だと勝手に自負しているかな
    Q.30 最後にファンに一言→これからも応援しててほしいなー!

  • 13クアドラプルグロウ22/11/11(金) 23:53:46

    閲覧不可はSSのネタバレになる部分です。
    この閲覧不可で展開を当てられたらびびる

  • 14ラピッドホライゾンの人22/11/11(金) 23:57:52

    立て乙
    私はもうやったからいいや(ゲス)

  • 15アラシュパーパス22/11/12(土) 00:22:15

    あたしも書き終わったし多分30行だから投げます!!

  • 16アラシュパーパス22/11/12(土) 00:23:28

    A.1 アラシュパーパス!
    A.2 えっと…4月10日!!
    A.3 身長160cm。薄紫の髪で、メガネしてる!!
    A.4 リッカイのプリンどろb((…テニスで()
    A.5 エリザベス女王杯で1着を取ること!!
    A.6 うーん。水色と緑??
    A.7 プリンと見せかけてマカロン!
    A.8 え?異性??うーん…うるさくないやつ()
    A.9 Special Record!
    A.10 終わる時は笑顔で!(自分で考えた)
    A.11 リッカイと鬼ごっこしてるかルミと話してる
    A.12 旅行行かないからわかんなーい
    A.13 レーンちゃんとお茶すること
    A.14 ある意味化け物体力と頑丈な体?
    A.15 風邪をひくために真冬に薄着だったけど無理だった☆
    A.16 化け物体力。スイーツ大好き。
    A.17 札幌記念の連覇!あとエリザベス女王杯1着!
    A.18 エリザベス女王杯で1着を取った相手の後ろ姿を見たこと
    A.19 唐突に目の前で起こるテニス大会
    A.20 ブランシュと一緒に筋トレしてた夢
    A.21 外向的です!!ウザがられるほど!!
    A.22 日常茶飯事なのでテニスかレースで解決してください
    A.23 普通についてる☆
A.24 バレてリッカイと鬼ごっこ開始
    A.25 授業中でも三つ編み解いて編み直すこと
    A.26 ロイビってなに???????
    A.27 誰も走れないレースローテ☆
    A.28 マックイーン先輩とイクノ先輩!あと同期のみんな!!
    A.29 そもそも私チーム入ってたの???初耳学ですわぁ〜
    A.30 あたしはまだまだ頑張っていくからよろしく!!!

  • 17二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 00:52:48

    Q.01 クインちゃんことクインリィトゥルーですよろしくぅ

    Q.02 いつだっけ?(中の人が決めてない)

    Q.03 客観的な判断はそっちに任せまーす(中の人があんまり細かく決めてない)

    Q.04 一人カラオケ 洋楽も邦楽も好き

    Q.05 桜と樫と菊、あとは春天とか 引退後はトレーナーになりたい

    Q.06 菊の色だしオレンジ

    Q.07 魚料理かな EPAとDHAたっぷり

    Q.08 彼氏?いらない

    Q.09 ライブもいらないと思ってます(中の人が)

    Q.10 一意専心…なんかグラスワンダーさんと被るな…。

    Q.11 レース誌か学術誌読んでるかヘアケア製品とかスキンケア製品調べてる

    Q.12 天栄とか行きたいね(冗談)もし、トレーナー業含めレースから完全に身を引くときが来たらゆっくり海外旅行したい

    Q.13 寝ること、あと動物系の動画見たり ヤマシギダンス可愛いよ

    Q.14 ない

    Q.15 コンプレックスより先にまずは夢が第一優先かな

    Q.16 多分スタミナ(適当)

    Q.17 今のところはトレセン入学出来たことかな

    Q.18 デスソース

    Q.19 わさびとからし 鼻に抜ける辛さは嫌い

    Q.20 忙しすぎて覚えてない…。

    Q.21 自分第一主義なのである意味内向的と言えるかも

    Q.22 一日ほっとけば解決するんじゃないかな

    Q.23 いける

    Q.24 フェレンゲルシュターデン現象とか適当言ってれば大丈夫だと思ってる

    Q.25 歩様がめっちゃ速いことかな

    Q.26 
    化学系廃棄物(試薬・薬品・廃液) の処理 - 株式会社ハチオウ試薬・薬品は国内で工業的に流通しているだけでも数万種あると言われています。ひとつひとつの量こそ少ないですが、その濃度は極めて高く、有害性や危険性も多様です。ハチオウでは試薬・薬品・廃液の内容成分や化学的特性に応じた個別処 […]www.8080.co.jp

    Q.27 …蹄鉄?これもイクノディクタスさんと被るな…。

    Q.28 デアリングタクトさんとか

    Q.29 座敷童子 まだトレーナーもいないしデビューもしてないのにチームにいるので

    Q.30 まだ未デビューなので多分いないと思う

  • 18スカイセンサー22/11/12(土) 01:06:45

    立て乙です

  • 19スカイセンサー22/11/12(土) 07:09:18

    それにしてもなんでこの子芝×(ウイポ)なのにG12勝しちゃったんですかねぇ…

  • 20メジロエスキーの人22/11/12(土) 07:31:44

    30の質問いいね。SS投げたあとに2人分やります

  • 21メジロエスキーの人22/11/12(土) 07:33:07

    ─────
    1月1日。年が明け、また新しい1年が始まる。私とトレーナーは2人家の近く……ではなく少し離れた神社へと初詣に向かった。なぜ家の近くにしなかったかというと、家から近いということは学園からも寮からも近いということ、すなわち2人で仲睦まじく参拝している所を知らぬ間に見られてしまう。それを避け2人でゆっくり仲良く新年の挨拶を行えるように、電車に乗って比較的落ち着いた神社へと赴くことになった。

    (この先どんなことが起きても永遠にトレーナーと過ごせますように……)

    お賽銭を投じ、鐘を1回、2回と鳴らす。そしてお作法通りの二礼二拍手一礼。神様に旧年も健康に過ごすことができた旨の感謝と、新年も無事に過ごせますように、隣にいるこの人と添い遂げることができますようにとお願いをする。過去のことを伝えた1つ目はともかく、2つ目と3つ目に願った想いは叶うかどうか分からないけれど。

    何度も何度も繰り返し願っていたせいか、目を開けて顔を開けた時には隣には知らない人がいて、慌てて賽銭箱の前から立ち去りトレーナーを探す。右、左と顔を振って彼の姿を探していると、トレーナーが「おーい!」とこっちに向かって大きく手を振りながら私を呼んでいるのが聞こえた。

    「ごめんね、ちょっと待たせちゃって」
    「行くぞって声かけようとしたんだけどさ、真剣な表情で念じていたからよく声かけられなくって」

    やっぱり周りからもそう思われていたのかと少し自分の振る舞いを反省する。よっぽど眉をひそめ、瞼を固く閉じ、まるで何かを産み出さんとばかりに左右の手に力を入れて合掌していたんだろう、いくら神様に伝えることがいくつもあったとはいえやりすぎた感が否めない。もう一度彼に軽く謝ると、彼の手を引いておみくじの列に並んだ。

    「おみくじは……50円か。はい、エスキモーの分」
    「そんな……自分の分は自分で出すのに」

    せっかくの彼の気持ちを無下にもできず、もらった50円玉をギュッと握り締める。お代を払いおみくじの筒をシャカシャカと振り、出た棒に書かれている番号を伝えてその番号のおみくじをもらうだけだから、参拝の列とは比べると比較的スムーズに列が捌けていった。

    「50円お納めください」
    「はい、これで」

  • 22メジロエスキーの人22/11/12(土) 07:33:54

    >>21

    50円を巫女のお姉さんに渡し、シャカシャカと何度か棒が出てくるまで筒を振る。なぜかなかなか出てこなかったものの、やっと出てきた番号を伝えて渡されたおみくじに書かれていたのは大吉の文字だった。先に引き終わっていたトレーナーも同じく大吉を引いていて、互いに新年を最高のスタートで切ることができた。ただおみくじに書かれていた文言には2人とも首をひねることになる。


    「えーっと、いろいろ書いてあるけど……待ち人来る驚きあり?」

    「オレは……待ち人来る喜びありって書いてある。そもそも待っている人いないし、それで喜びってどういうことだ?」


    もしかすると心のどこかで会いたい人がいるのかもしれないけど、それで驚いたり喜んだりすることへのイメージが上手く湧かない。まあ悩んでいても仕方ないかとお守り代わりに綺麗に折り畳んで財布の中に入れた。


    「じゃあ出店でも回ろっか」

    「そうだな。食べたい物があったら言えよ」

    「もー、それって私が食い意地張ってるように見えるってこと?」

    「違う違う、そうじゃない……って、あそこにいる2人ってもしかして……」


    彼が指輪を嵌めている方の手で少し先の方を指し示した。するとそこには見慣れた2人のウマ娘が出店の列に並んでいて……


    「マ……んんっ、ドーベルさんにエスキー、奇遇だね」


    危うくトレーナーの前でママ呼びをしてしまうところをなんとか堪え、彼女たちの名前を呼ぶ。すると2人は少しビクッと体を震わせ、こちらの方へゆっくりと顔を向けた。


    「え、エスキモーちゃんにトレーナーさん、こんな所で奇遇ですね?」

    「ふ、2人とも学園近くのとこ行かなかったんだ」


    私たちに見られて困るような物でも隠しているかのような驚きっぷりに私は目を細め、彼女ら2人に何か怪しい点はないかと耳の上から尻尾の先までじっくりと、じっくりと何度も繰り返し見返す。すると、2人がさっと手を後ろに隠したことに気がついた。


    「……なんか今隠した?」

    「いや? ナニモカクシテマセンヨ?」

    「エスキモー気にしすぎだって……うん、気にしすぎ」


    これはクロだ。トレーナーの腕を引き2人の所へ歩いていき、2人がさっき隠した手を掴む。すると、そこにあったのはお揃いの指輪、ペアリングだった。

  • 23メジロエスキーの人22/11/12(土) 07:34:55

    >>22

    「ふーん……」

    「な、なにがふーんですかっ! というかそういうエスキモーちゃんだってトレーナーさんと同じ指輪してるじゃないですかっ!」

    「そ、そうよ! そっちも同じじゃない!」


    わーわーと2人とも顔を真っ赤にしながら私へと抗議する。並んでいた出店の列から離れていることも気づかずに私たち2人へと詰め寄ってくるのを私は「どうどう」と抑える。


    「私たちはずっと前から付き合ってたでしょ。2人とも当然知ってるし、ペアリングしてても別に変なことなくない?」

    「ま、まあそれはそうかもしれませんけど……」

    「確かにそれはそうね……」


    さっきの威勢はどこへやら、そもそも無理筋な抗議だと途中で気づいたのかすぐに大人しくなった。私はそんな2人に対してニヤニヤとした笑みを浮かべながら彼女たちが指輪をしている理由を問う。半分答えを含んだ質問を。


    「で……どっちからしたの?」

    「「えーっと、それは……」」


    小声で「ここは姉さまが……」「いやいやアンタから言ってよ!」「いやいや!」「いやいや!」とほとんど答えを言っているような醜い言い争いを繰り広げる2人。そんな親の痴話喧嘩に似た何かをこれ以上見るのは耐えられず、自分がした質問に自分で正解を告げた。


    「マ……んんっ、ドーベルさ……ううん、もういいか。ママから言ったんだね。おめでとう」

    「「あ、ありがとう(ございます)……?」」


    いくら広いといえどこれ以上参道の真ん中で話すのは迷惑だということで、少し脇に逸れた出店の裏、玉砂利が敷かれた広場で告白までの経緯を伺った。実質親の馴れ初めの話聞いてることになるじゃんと途中で気づいたけど、それはそれで美味しいとも思い、静かに2人の話に耳を傾けた。

  • 24メジロエスキーの人22/11/12(土) 07:36:04

    >>23

    「アタシは……シニア級の終わりぐらいかな。クラシック級の終わりにこんなに熱い人なんだって、アタシのこと見てくれてる人なんだって気づいて。その時点ではまだす、好きみたいな気持ちじゃなかったんだけど、そこからバレンタインのチョコあげたり、シニア級を駆け抜けて温泉に行って……夜空の下でここから見る星が綺麗だなんて言われた時にはもう……」

    「わたしはずっと姉さま……ドーベルのことを支えたいって、この子を世界一強いウマ娘にって思ってて……自分の気持ちに気づいたのはたぶんURAファイナルが終わったあと。彼女から『アタシのことどう思ってるの?』って聞かれた時に、そういう意味で聞いたんじゃないって分かっていても、そうなんだって、自分は彼女のことが好きなんだって気づいた」


    思ったより重めのエピソードが聞けてちょっと引いてしまった私……というかエスキー敬語取れてるよ。周りに人いるんだから。


    「でも有馬記念の時はそんな雰囲気なかったじゃない? もしかして寮に帰ってから?」


    有馬記念の日のウイニングライブのあとに2人が話している姿を見かけたけど、その時はこんな甘々な感じじゃなかった。私はそのままトレーナーの家に戻って2人で年を越していたから、次に会ったのが年明けの今日。もし告白したならそのタイミングなんじゃないかって思っていたら、やっぱりそのとおりだった。


    「元々クリスマスはレース終わってからねって言ってたの。誰かさんとは違ってね?」

    「うぐっ……」


    思わぬところでダメージを受けるもなんとか耐えて続きを促す。してやったりの表情を浮かべたママが少し調子を取り戻し、話の続きを教えてくれた。


    「レースのあと部屋で残念会をして、ひと段落ついたタイミングでアタシから言ったの。でもこの子、ううん、この人も同じ気持ちだったみたいでさ。指輪はこの人からの贈り物。指の太さと指輪の大きさがちょうどだったのもびっくりしたんだけど、一番びっくりしたのが指輪を2つじゃなくて3つ買ってきてたこと。今嵌めてるのより断然大きかったから、元に戻った姿でも嵌められるようにって。そういうとこ抜け目ないよね、ほんと」

    「あ、当たり前ですっ。ずっと一緒にいるんですから」

  • 25メジロエスキーの人22/11/12(土) 07:37:03

    >>24

    そうやって熱い視線を交わす2人。何やら今にでもキスするんじゃないかという雰囲気を漂わせていたから、なんとか甘い空気を雲散霧消させようと無理やり話を変える。


    「そ、そういえばエスキーには話してたんだけどさ、また温泉行こうねって話、あれいつ行こっか?」

    「そ、そんな話あったな。当分レースはないからいつでもいいけど、そっちの2人は?」


    トレーナーもこの空気に気づいていたのか少し詰まりながらも私の話に乗っかってくれた。そんな甘い?甘酸っぱい?空気の発生源となっていた2人もなんとか話題に食いついてくれて、話を逸らすことに無事成功した。


    「アタシたちもいつでもいいけど……せっかくだから3人の誕生日と合わせない? エスキモーのトレーナーも確か誕生日1月18日だったでしょ?」

    「オレの誕生日まで覚えているのか……そ、そうだな。まとめて祝った方が盛り上がるだろうし、またどこの温泉がいいか見繕っておくよ」


    3人が彼に礼を伝えると、誰かのお腹が声を上げ、4人して出店の列に並び直すことにした。私とトレーナー、ママとエスキー、それぞれが横並びで、互いの手をギュッと握り締め。


    ──もちろん一番深く繋がる形で、強く、強く。


    ─────

    三が日も過ぎ、年末年始にずっと2人で過ごしていたトレーナーの家から後ろ髪を引かれる思いで去り、学園の寮へと戻る。部屋のドアを開けると、そこには地元に帰省していた先輩の姿があった。


    「あっ、カジっちゃん先輩、あけましておめでとうございます」

    「エスキモーちゃん、あけましておめでとうッス! エスキモーちゃんはどこに行ってたンスか? あ、これお土産ッス」


    そう言って自分の机の上に置いてあった紙袋を私へ差し出す。ありがたく受け取り中を見てみると、そこには人前の味噌煮込みうどんの箱が2つ入っていた。


    「……ユニークなお土産ですね? わざわざありがとうございます」


    固い蛇口を頑張って捻って水を出そうとするみたいに、なんとか言葉を捻り出し感謝の気持ちを伝える。2人前ということはたぶん私とトレーナーの分なんだろう。先輩は私がトレーナーの家に行ってご飯を作っていることを知っているから、たぶん一緒に美味しく食べてってことかな。まあラーメンはなかったから同じ麺類でって可能性も捨てきれないけど。

  • 26メジロエスキーの人22/11/12(土) 07:39:33

    >>25

    「ああ、お返しはいいッスよ。その感じだと遠出したって感じじゃなさそうッスし」

    「まあ……そうですね。ただ今度旅行行くんでその時にカジっちゃん先輩の分のお土産買ってきますね」


    とりあえず日が当たらない所に紙袋を置き、夕方トレーナーの家に持っていくことを決意する。早速今日の晩ご飯にさせてもらおうっと。というか旅行どこ行くんだろ? 旅行行くまで2週間切ってるのに。


    「せっかく買ってきてくれるなら断る理由もないッスね。じゃあどんなお土産なのか楽しみにしてるッス!」

    「期待しててください! お土産話もいっぱい聞かせてあげますから」


    そのままお互いの年末年始をどう過ごしたかの話へと繋がった。私の方からはエスキーとママの話は少しぼやかしつつも2人と初詣で遭遇した話だったり、頑張って作ったおせちの写真を見せたりなど、遠くへは行かなくとも充実した年越しができたことを伝えた。私の話を楽しそうに、いやたまに「ごちそうさまッス……」って言っていたカジっちゃん先輩もカジっちゃん先輩で、地元で家族揃ってゆったりまったりゲームをしたりラーメン食べて年越ししたりと楽しい新年を迎えたことを教えてくれた。


    ─────

    「──それでさ、今度の旅行どこ行くか決まったの?」


    その日の夜、先輩にもらったお土産をありがたく2人でいただき、食べ終わってからは2人リビングでテレビを見ながらくつろいでいた。チャンネルを切り替えている時にたまたま旅番組が映り、それを見て私はそうだそうだとトレーナーに話を振った。


    「2択で悩んでいるんだよな。えーっと、パソコンはっと……そう、ここと、ここ。エスキモーはどっちがいいと思う?」


    パソコンを開いて示してくれたのは関西の2つのエリア。1つは有馬を冠する有名温泉地。小さい頃にメジロのみんなで行った記憶がある。ただもう1つは……


    「なんか名前は聞いたことあるんだけど行ったことないかな……どんなところなの?」

    「こっちも温泉地なんだけど、どっちかというとリゾート地かな。こっちに行くなら初日と2日目はここで景勝地なり近くのテーマパークに立ち寄って、3日目と4日目は少し特急でもう少し南の方に行ってみようと思っているんだ」


    既にある程度組まれている2つの旅程を見比べつつ、どっちがいいのか頭を悩ませる。

  • 27メジロエスキーの人22/11/12(土) 07:40:07

    >>26

    「有馬もいいけど、こっちもいいな……本当に私が決めていいの? トレーナーは?」

    「君に決めてほしい。オレの意見なんて後回しでいいからさ」


    私だけで決めるのもどうかと思い、トレーナーに話を振るも、彼は首を横に振って私に決定を委ねる。もう一度行き先を一任された私は悩みに悩み、彼に想いを伝えた。


    「じゃあ私は──」


    伝えた行き先。そこは人生で一度も行ったこともない場所。そしてその場所は──


    この『夢』の最後の場所になる。


    ─────

    その日の夜遅く、毎日続いている夢のその続きがまた始まる。ただひたすらに光に向かって走っていくだけのそんな夢。息が切れることもなく、ただ自分の意志で足を止めることもできず、まっすぐにその眩しい光へとまっすぐに駆けていく。



    (たぶんあの光の先にあるのは、きっと……)


    駄目だ駄目だ、考えちゃ駄目だ。それは正解なのかもしれない、事実なのかもしれない。だけどそれを考え、口に出してしまえば未来がそれしかないと固定されてしまう。


    そう──今の世界のトレーナーやみんなにはもう会えないという未来、永遠に離れ離れになってしまうという未来に。


    だからもう考えないし口にも出さない。例えそれが真実だったとしても、光に飛び込むその時までは、絶対。

  • 28メジロエスキーの人22/11/12(土) 07:40:40

    >>27

    今日はここまで。明日の分は諸事情で今晩投げます

  • 29メジロエスキーの人22/11/12(土) 08:25:04

    A01 メジロエスキーと申します。気軽にエスキーって呼んでくださいねっ!
    A02 1月18日ですっ。「いい歯の日」と見せかけて関係ないんですよね。歯は頑丈なんですけど。見てみます?
    A03 チームの子と比べると小さい方なんですよね……スタイルは悪くはないと思うんですけど、イメージ的に幼いと思われがちで……グラビアのお仕事もらってきた方がいいんでしょうか?
    A04 読書だったりレースの分析、展開予想でしょうか。日々自身の知識の研鑽に努めてますっ。
    A05 ドーベル姉さまとずーっと一緒に過ごしたいですっ!
    A06 メジロのあの色が好きです。綺麗ですから。
    A07 意外かと思われがちなんですけど、ラーメンとかの麺類が好きで……お嬢様っぽくないでしょうか?
    A08 綺麗で真面目で努力家で、だけど少し抜けてるところや可愛いところがあったり……ってこれ姉さまのことでしたね、ごめんなさい。
    A09 いろんな曲が好きですけど、winning the soulはかっこよくて大好きですっ! あとは姉さまの歌う彩 Phantasiaも素敵ですよね……
    A10 “Go my way”です。己の道を突き進んでこそ掴めるものがありますから。
    A11 姉さまのこと考えたり、先週のレース結果の分析でしょうか。
    A12 大好きですっ! 自分の知らない場所の魅力を知ることができるのって最高ですよねっ!
    A13 姉さまと同じベッドで寝ることでしょうか。疲れたときはこれに限りますねっ!
    A14 同じクラスの子とあまり流行りのものの話ができなくて……
    A15 携帯や雑誌で流行のチェック頑張ってますっ。

  • 30メジロエスキーの人22/11/12(土) 08:25:34

    >>29

    A16 自慢……姉さまのことはわたしが一番詳しいですっ! 好きなものとか嫌いなものとか実はこんなことしてますよとか……ぐへへ……

    A17 うーん……姉さまと同じ時代に生まれたこと、でしょうか?

    A18 姉さまに抱きつこうとしたら、「ちょっと近寄らないでっ!」って言われた時でしょうか。結局汗や土で汚れていたからだったんですけど、あれはヘコみましたね……

    A19 納豆やパクチーはちょっと……あと人の悪口を言うことはできないです。

    A20 姉さまと同じ一軒家で過ごす夢ですね。小さい子どももいたような……

    A21 周りからは外向的だと思われがちですけど、ちょっぴり内向的なところもあるんですよ? 意外でした?

    A22 とりあえず一旦深呼吸して冷静になってから、相手が何に怒っているのか聞きましょう。自身が悪いなら素直に謝り、もし相手に非があるなら根気強くお話をしましょう。元々仲が良かったならきっとお友達も話を聞いてくれるはずです。そのあとに一緒にご飯を食べに行けば完璧ですねっ。

    A23 お世辞も言えません。そういうの得意じゃなくて。

    A24 もし嘘を言えたとしても尻尾や耳の動きとかですぐバレちゃうと思います。わたし分かりやすいみたいなので。

    A25 癖……1人になるとつい姉さまがどこにいるか探してしまうこととかでしょうか。他にもあったら教えてくださいっ。

    A26 ……出禁ですから。わたしを怒らせたくないなら二度と持ち込まないでくださいね?

    A27 うーん……姉さまが大好きなこと、でしょうか。自身のストロングポイントってなかなか自分の口から言いにくくないですか?

    A28 ドーベル姉さまですっ!!! 今から尊敬している所語りましょうか? え、遠慮します? そうですか……

    A29 副部長ですし、もうちょっと皆さんに頼ってほしいなって思います。まだ中等部ですけど、チームのために頑張りたいですから。

    A30 いつも応援いただきありがとうございますっ! わたしの走る姿から目を逸らしちゃ駄目ですよ? これからも応援よろしくお願いしますっ!


    なんで2レスも使うんだよ、おかしいだろ……

  • 31スカイセンサー22/11/12(土) 08:37:59

    A01.スカイセンサーだよ
    A02.4月……何日だっけ?(決めてるけど忘れた)
    A03.髪が青いことくらいかなぁ……?多分それだけ
    A04.ラジオだね、特に短波、特にこれと言って好きな局があるわけじゃないんだけどネットとかよりも直に海外に触れてる感じがして好きなんだよね
    A05.夢かぁ……トリプルティアラ取れたらいいなぁとは思うけど……
    A06.紫だね。
    A07.カオマンガイ!ホロホロになるまで茹でた鶏肉とその茹で汁で炊いたご飯の相性が本当に良くてね……
    A08.異性かぁ……今はいいかなぁ……
    A09.(一度除外します ごめんなさい)
    A10.豪放磊落
    A11.やっぱり趣味のラジオ聞いてるなぁ
    A12.好きっちゃ好きだけど余裕なくない?
    A13.癒やされること……?ラジオは面白いけど癒されるとは違うし……よくわかんない
    A14.コンプレックスは特にないよ
    A15.前の質問の通りだからこれは飛ばしちゃうね
    A16.一応だけど芝もダートも走れることだね
    A17.トレーナーにトリプルティアラ路線を認めてもらったことかな
    A18.この一つ前の質問にも関係するんだけどどちらかというと芝よりもダートが得意だってわかったときだね
    A19.匂いの強いものだね
    A20.申し訳ないんだけどあんまり夢は見ないんだよね
    A21.外向的だと思うよ?うん
    A22.少し距離置くしかないんじゃないかなぁ
    A23.あんまり好きじゃないなぁ
    A24.まぁバレるね、だから嫌なんだけど
    A25.首のチョーカーをつけたり外したりしてしまうことかなぁ
    A26.イリマセン
    A27.そりゃあラジオじゃない?
    A28.クア先輩だね、大逃げでトリプルティアラ制覇しちゃうなんてすごいよね
    A29.ただの新人って感じ
    A30.出るからには一つぐらい取らせてもらうよ

  • 32ツキノミフネの背後霊22/11/12(土) 09:46:15

    Q.01 ツキノミフネ、よろしくね
    Q.02 4月9日
    Q.03 芦毛。身長は高い方、かな
    Q.04 ゲームセンターで遊んだり、カラオケに行ったり……ショッピングも好きだよ。今度一緒に行く?
    Q.05 すごく活躍してちやほやされたーい!(わざとらしく棒読み)
    Q.06 金色とか
    Q.07 中華
    Q.08 優しくてちょっと天然だけど素直な人、あとはご飯を沢山食べられる人
    Q.09 どれも好きすぎて選べないよ。君はなにが好き?
    Q.10 考えたこともなかった
    Q.11 友達と喋ったりとか?
    Q.12 大好き
    Q.13 お風呂
    Q.14 ご飯食べてるところはあんまり見られたくないかな
    Q.15 誰よりもはやくご飯を食べる
    Q.16 友達が沢山いること
    Q.17 友達みんなと出逢えたことが、一番嬉しいことだよ
    Q.18 今はないかな
    Q.19 乗り物全般。酔っちゃうから
    Q.20 お祭りの夢
    Q.21 以外と内向的かも? ……えーん、スルーされたー(嘘泣き)
    Q.22 喧嘩したことないからわかんない、君ならどうする?
    Q.23 私は嘘をつけるタイプじゃないよ
    Q.24 なんでわかったの? 私のこと、すごく見てくれてるんだね
    Q.25 栗毛の子はついつい目で追っちゃうね、あと、あだ名付けちゃうこと
    Q.26 ちょうだい。一緒に乾杯しよう?
    Q.27 はちみーじゃない? ライバルはウカイちゃん
    Q.28 友達とか、チームカオスのみんなとか?
    Q.29 考えたこともなかった。強いて言うならツッコミかもね
    Q.30 君たちの応援のおかげで私は走れてる、本当にありがとう

  • 33カラレスミラージュの人22/11/12(土) 09:56:03

    A.01 カラレスミラージュです、よろしくお願いします!
    A.02 6月28日、パフェの日と貿易記念日ですね!
    A.03 大柄かなって思ってたんですけど、案外そうでもないのかな……胸が大きいくらい? いやでも……
    A.04 走るのは言うまでもないとして、ゲーセン通い……いや女の子らしくなくない?
    A.05 ████。
    A.06 やっぱりピンクとか水色とか言う方が女の子らしいでしょうか……?
    A.07 基本なんでも好きですけど、お母さんの料理はまたいつか食べたいなって。
    A.08 トレーナーさんは尊敬してますけど、そういう話じゃないですよね?
    A.09 winning the soulかな、カッコいいですよね!
    A.10 えーっとSo long as we can say……肝心の所忘れちゃってる!?
    A.11 走りに行くか遊びに行くか音楽聴いてるか、でしょうか!
    A.12 遠征はいいけど旅行は疲れるなぁ……予定なく色々できるのって逆に疲れません?
    A.13 音、ですね。ピアノの音とかキックの音とか鈴の音とか。
    A.14 メンタルが弱い! です!
    A.15 トレーナーさんに相談ですね、抱え込みすぎても結局なので……
    A.16 トップスピード“だけ”ならチームでも最速だと思ってます! スタミナとか色々間に合ってないですけど!
    A.17 ███████。あの日のことは忘れられないと思う。
    A.18 █████。
    A.19 眩しい物、煌びやかな物でしょうか。
    A.20 溺れていました。
    A.21 もちろんバリバリ外向的ですよ! 見た目は内向的っぽいけど!
    A.22 謝って謝って謝って、それでもダメそうだったら身を引いちゃいます。その子は私より、もっといい子と付き合う方がいいと思うので。
    A.23 ぜんっぜんダメですね!
    A.24 すぐバレる嘘って無価値じゃありません?
    25 ついつい人の長所ばっかり見てしまうところでしょうか!
    A.26 本当にあれなんなんですか……?
    A.27 ███████████。
    A.28 もちろんチームの皆さんとトレーナーさん! あとお父さんとお母さん……候補が多いっ!
    29 ツッコミ役が足りなくないです……? いやチームの名前通りですけど。
    A.30 これからも頑張ります、どうぞよろしくお願いします!

  • 34ナックル宅の壁22/11/12(土) 10:44:50

    Q.01 ナックルです!!
    Q.02 5月13日!
    Q.03 芦毛ですかね。あと「目死んでるけど大丈夫?」てよく言われます。生きてます。大丈夫です。
    Q.04 音楽以外なら、サッカー観戦です。
    Q.05 奇蹄グループの活動を少しでも長く続けていきたいですね。
    Q.06 白です。リバプールの赤も好きです。
    Q.07 ユリさんが作った料理ならなんでも……。
    Q.08 ユリさんが男だったらという話ですか???
    Q.09 Gaze on me! でしょうか。私が現役のときにあったら踊りたかったですね。
    Q.10 特にありません。
    Q.11 気付いたらネタ帳を取り出して歌詞書いてます。
    Q.12 好きです。出先では観光の時間を取ることもあります。
    Q.13 ユリさんがリラックスする音楽を作ったりしてくれるので、それを聴く時などですね。
    Q.14 特にありません。
    Q.15 
    Q.16 レースについてであれば、GI5勝です。
    Q.17 奇蹄グループとして初めてワンマンライブをやった時。レースであればアイビスSDを勝った時。
    Q.18 ドバイで勝ったのに帰国後2連敗した時。あと思いついた歌詞をメモする前に忘れた時は毎回辛いです……。
    Q.19 考えることでしょうか。億泰みたいになっちゃいます。
    Q.20 ユリさんが……背中に……乗ってた夢(偶然近くにいたユリ「なんそれ!!?」)
    Q.21 半々です。
    Q.22 あまり喧嘩はしないですね……。
    Q.23 場合によります。
    Q.24 つくときは耳とか尻尾でバレないようにしますね。
    Q.25 気付いたら身体が揺れていること。頭の中で音楽流しちゃうとそうなります。
    Q.26 😨
    Q.27 奇蹄グループです!
    Q.28 ユリさんと……あとはやはり、両親でしょうか。
    Q.29 新入部員です。
    Q.30 今後とも、奇蹄グループをよろしくお願いします!

  • 35二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 12:19:58

    >>27

    >私とトレーナー、ママとエスキー、それぞれが横並びで、互いの手をギュッと握り締め。

    >──もちろん一番深く繋がる形で、強く、強く。

    エッモ……スチルどこ…ここ…?


    >伝えた行き先。そこは人生で一度も行ったこともない場所。そしてその場所は──

    >この『夢』の最後の場所になる。

    こんだけ悲壮な覚悟決めてるのに、予想してる未来を周りの人に伝えない理由がこの未来で固定されたくないからっていうのが…

    最後まで希望を手放したくない心理描写がぶっ刺さって……ウッ(語彙力喪失

    ちゃんとカジッちゃんにお土産持って帰ってきて、談笑して、そしてまた朝を迎えるんだぞ……!


    なんだこの感情のジェットコースターは寿命縮めるぞ?

  • 36二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 15:17:50

    チームカオスバ券部
    ダノンタッチダウン君は入厩時の560から22絞ってるがさてさて…。

  • 37二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 16:14:57

    届くかボケ!

  • 38二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 16:56:14

    チェンソーボバー
    早川バラカ
    パワージョウドウ
    東山カジツ
    カジツカー
    暴食の悪魔ガルフラリン
    ロイヤルバーガーの店長イブ

  • 39二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 17:05:16

    カジッちゃんを殺すな

  • 40キタサンアイドルの人22/11/12(土) 17:10:11

    Q.01 お名前をどうぞ!! キタサンアイドルです
    Q.02 誕生日! 4月18日
    Q.03 身体的特徴(身長とか顔立ちとか色々) この巻きついているリボンですね、迷ってもすぐにわかるとトレーナーさんに好評です。…胸の話はしませんよ
    Q.04 ご趣味は? 散歩とプリファイ鑑賞です。
    Q.05 将来の夢など 今の所研究者かトレーナーになりたいと思っています
    Q.06 好きな色 黒と赤です
    Q.07 好きな料理 りょ…料理ですか…
    Q.08 好きな異性のタイプ そうですね…いつも一目惚れですが可愛い人がタイプですね
    Q.09 好きなライブの曲 winning the soulです。カッコよくて良いですよね
    Q.10 座右の銘は? 今やることを精一杯です
    Q.11 暇な時なにしてる? 空想をしています
    Q.12 旅行とか好き? はい、色々な景色が見れて好きです
    Q.13 癒されることって何? 猫ですね、なぜか猫との遭遇率が高いです
    Q.14 コンプレックスとかあったりなんかしちゃったりする? ……ムネ…ホシイデス…
    Q.15 それを解消するために何か努力はしてる? 牛乳を毎日飲んでます!
    Q.16 自慢できることは? スタミナとパワーです。
    Q.17 人生で一番嬉しかったことは何? お父さんからこの髪に巻きついているリボンをもらったことです
    Q.18 人生で一番辛かったこと トラウマを抜きにしたら猫に振られたことですね…
    Q.19 苦手なものってある? 人が多い所ですね。…それと絵が少し……

  • 41キタサンアイドルの人22/11/12(土) 17:11:31

    Q.20 最近見た夢って何? 花園にぽつんとカップラーメンがあってジェットコースターに乗る夢です(実話)
    Q.21 外向的?内向的? 内向的です
    Q.22 とても仲のいい友達と喧嘩しちゃったよ!どうしよう!? …まず謝ります。ワタシは一度興奮してしまうと抑えきれませんから…
    Q.23 嘘は吐けるタイプ? あまり得意ではないです。すぐにバレますし…
    Q.24 もしかしてその嘘はついてもすぐバレちゃったりしない? トレーナーさんに耳と尻尾でバレバレと言われています
    Q.25 何か癖ある? 考え癖ですね
    Q.26 …ロイビ(カオス)いる? 少しだけなら……飲みます!
    Q.27 自分といったらコレ!みたいなのある? 果てですね
    Q.28 尊敬してる人とかいる? トレーナーさんです!!!
    Q.29 ぶっちゃけチーム内での自分の立場ってどうよ? たまに来て湿度を撒く変なウマ娘
    Q.30 最後にファンに一言ワタシの見た目を可愛いと言ってくださりありがとうございます。ssはかなりゆっくり進行ですがどうかお許しください許さなければアイちゃんをしばきます
    __
    アイちゃんしばかれるの嫌です!長文失礼しました

  • 42キタサンアイドルの人22/11/12(土) 17:20:01

    あっ予告するの忘れてました…まあやっちゃったものは仕方ないですね!(投げやり)


    >>12

    胸とか尊敬してる人の所でアイちゃんとクアちゃん三つビックリマークがついてて似てるの驚きました。本当にアイちゃん意図してないですよ?本当ですよ!?

  • 43二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 17:27:11

    >>38

    これね ファミリーの平手打ちだよ?

  • 44メジロエスキーの人22/11/12(土) 18:47:39

    A01 メジロエスキモー。エスキモーって呼んでね。
    A02 1月18日。偶然だと思うけど、エスキーと一緒なんだよね。
    A03 マ……母親似とよく言われます。身体的には……エスキーにはよく睨まれるんだよね、ずるいって。
    A04 本を読んだり友達と駄弁ったりするのが好きかな。あっ、最近は料理にもハマってるかも。
    A05 夢……母親みたいに幼いウマ娘に寄り添う仕事に就けたらいいなって。
    A06 やっぱりメジロのあの色が好き。綺麗でひと目見ただけで「メジロ」だって分かるから。
    A07 大体の料理は好きなんだけど、ラーメンは好きかも。パ……父親がよく食べてた影響かも。
    A08 爽やかで真面目でかっこよくて、だけど少しかわいいところがあって……べ、別に誰かのことを考えながら話してたわけじゃないし!
    A09 BLOW my GALEがかっこよくて好きだな。えっ、かわいい系選ぶと思ってた? 私だってかっこいいのに憧れるんだから。
    A10 切磋琢磨、かな。誰かと競うことで強くなれる、私はそう信じてる。
    A11 友達と通話したり、同じ部屋のカジっちゃん先輩と駄弁ってるかな。ただ最近は……ううん、なんでもない。
    A12 大好き! 特に温泉に行くのが好きかな。疲れがお湯に溶け出していく感覚、私は好きだな。
    A13 さっきも言ったんだけど、温泉に行くのが一番の癒やしかな。普段でも温かい湯船に浸かるのが好き。
    A14 絵が苦手で……上手く描ける人羨ましいよ……
    A15 毎日じゃないけどマ……ドーベルさんに教えてもらってる。知ってた? ドーベルさんってすっごく絵描くの上手いんだよ。

  • 45メジロエスキーの人22/11/12(土) 18:48:06

    >>44

    A16 スタミナとスピードの持続力には自信があるかな。レース以外なら勉強はクラスでいつも5本の指に入るぐらいは得意だよ。

    A17 ……トレセン学園に入れたことかな。嬉しいのと一緒にこれから頑張らないとって思ったんだけど。

    A18 ……エスキーと初めて走った模擬レースで負けたことかな。学園に入ってから初めて負けたから、圧倒的に。

    A19 納豆とパクチーは駄目、あとは人の悪口言ったり逆にお世辞を言うのは苦手かも。

    A20 ……家族でレースを見る夢かな。ホームシックだったのかも、なーんてね。

    A21 外向的かな? みんなと仲良くするの好きだから。

    A22 お互いに落ち着いてからもう1回話をしよう? 頭に血が上ったままだったら冷静に話せないから。謝ったりするのはそれからかな。

    A23 絶対無理。吐きたくないっていう方が正しいかもね。

    A24 この前友達から「エスキモーって結構表情とか耳とか尻尾とか見てたら分かりやすいよね」って言われたから、たぶんそういうことなんだと思う。

    A25 落ち着きたい時、無意識に指で耳を摘むことかな。もしかしたらレース前に触ってるところテレビに映ってるかも。

    A26 絶 対 い ら な い! 飲ませようとしたら絶交だから。

    A27 レースならロングスパート、かな? ……あとスタイルはいい方だと思う。

    A28 両親。あんな大人になりたいなって小さい頃から思ってたし、今でも思ってるから。

    A29 新人ではないけど、かといって古参みたいな立場じゃないし……あと誰かさんのせいでツッコミ役に回りがちかも。

    A30 いつも応援していただきありがとうございます。これからも頑張って走りますので、引き続き応援してもらえると嬉しいです。夢、一緒に見られたらいいな。


    こっちも2レス……

  • 46二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 19:05:17

    1レス30行か1000文字の縛りがあるからね
    仕方ないね

  • 47ナックル宅の壁22/11/12(土) 19:53:18
  • 48レッカの中身22/11/12(土) 20:08:15

    Q.01 …スイセイレッカ。
    Q.02 1月の12。
    Q.03 んー…尻尾?切ってもすぐ伸びる。
    Q.04 ゲーム、工作。後まぁいろいろ。
    Q.05 「夢」、ね…。流星をブチ抜く。
    Q.06 白と黒、それと透明。
    Q.07 チーズカレー。…あっ、中辛。甘すぎても辛すぎてもイヤ。
    Q.08 …考えた事もないや。
    Q.09 本能スピード…かな。…曲ならね、踊るのはキライ。
    Q.10 特にない。
    Q.11 寝てるか、ゲームか、工作。
    Q.12 …遠出はあんまり。
    Q.13 癒し…かは分からないけど、作った長物を振り回してるとなんか落ち着く。なんでだろ。
    Q.14 …「銀色の流星」。ずっと私のミチシルベ。「流星」は私を知ってるのに、私は「流星」を何も知らない。
    Q.15 走る。そうしないと「流星」に追い付けない。…追い付かないと、何も知れない。
    Q.16 うーん…護身術ならそれなりに…
    Q.17 オーナーに会えた事…かな。それで今の私がいる。
    Q.18 …初めて「流星」の夢を見た時。走っても走ってもあのスピードに追い付けそうにない。一瞬で突き放される、そんな夢。
    Q.19 早起き。朝は…少しキライ。
    Q.20 何もない真っ暗な空間で、知らないけどなんか懐かしい人が話しかけてくる夢。
    Q.21 内向的、とは言われる。
    Q.22 謝る。そうじゃなければ…一晩寝かせる。
    Q.23 多分。「ウソをホントで挟む」、とは聞いた事ある。
    Q.24 …どうなんだろ。
    Q.25 足癖が悪い、とか?自分で言うのもアレだけど。
    Q.26 …フーインしちゃいなよ、フーイン
    Q.27 トップスピード。それなら誰にも負けない。
    Q.28 オーナー。速い。技術がすごい。車のシュミが良い。
    Q.29 …居ない事割とあるし、半分幽霊じゃない?
    Q.30 私の全力が見たいなら、富士のコースに来たらいいよ。そっちが私のホームコースだから。

  • 49メジロエスキーの人22/11/12(土) 20:52:10

    こんばんは。明日の分のSSの続き投げていきますね

  • 50メジロエスキーの人22/11/12(土) 20:53:22

    ─────
    翌日私はトレーナーに今度の旅行についてお願いをした。私に旅程を決めさせてくれないかと、一度こういうことやってみたいからと。私のその力が籠もった言葉にトレーナーはいいよと快諾してくれた。「困ったらいつでも頼ってくれ」とも行ってくれ、地域のめぼしい観光地をいくつかピックアップしてメッセージで場所のURLを送ってもくれた。

    「そういえばトレーナーって車運転できるんだよね?」

    出かける時は大抵電車を使ってばかりいたからもしかしたらペーパードライバーなんじゃないかと思って聞いてみたら、実のところはそうじゃないみたい。

    「そりゃ普段は乗る機会少ないけど、実家帰った時とかは親の車乗せてもらっているし、遠くに旅行した時にはレンタカー借りて数百キロとか乗ったことあるからな? ここだったら車持っても使う機会ないから持ってないだけだよ」

    それもそうかと納得する。確かに勤務先の学園が徒歩圏内、買い物するにも商店街やスーパーが近くにあり、もしそこに欲しい物がなくても駅から電車で都心に出れば大抵の物は手に入る。週に1回乗るか乗らないかだったら、維持費も相当かかる車を自己所有する必要なんてない。

    「オッケー。トレーナーが車運転できるなら動きやすくなるかも……それじゃ向こうでレンタカー借りるプランで考えてみるね」

    調べてみると公共交通機関がそれほど発達しておらず、電車やバスのみに頼るとどうしても空白の時間が多くなり、その時間が無駄になってしまう。逆に車で動き回れるんだったら時間だけじゃなく行き先の選択肢も一気に広げることができる。

    「ここも景色良さそうだし、こっちはなんか楽しそう。それで泊まるホテルは……あっ、ここすっごくいいかも!」

    自分の携帯だけじゃ画面も小さくて調べるのに手間がかかってしまうから、トレーナーのパソコンも併用して旅行の段取りをどんどん組んでいく。どんどんといっても全てがポジティブな意味合いではなく、何かに急かされている、強いられているネガティブな要素も含まれていた。そもそも旅行のプランを練りたいと言い始めたのも「この私」の意志だけではなく、他の何かに背中を押されて立候補した部分が少なからずあった。

    (この旅行、何かある……あるはずなんだけどそれが何なのかって分かんないんだよね……ってそんなこと考えてる暇ないんだって!)

  • 51メジロエスキーの人22/11/12(土) 20:54:28

    >>50

    両手で自分の頬をぱちぱちと叩き、軽く頭も振って雑念をなんとか外へと追いやる。2泊3日のこの旅程、せっかくのダブルお泊りデートなんだから4人みんなが楽しめるものにしないとね。


    ─────

    そうしてなんとか2日がかりで仕上げたプランをトレーナーに見てもらうと、「よく頑張ったな」と頭を撫でてくれた。少し時間的に無理があるところや、逆に時間に余裕を持たせすぎている部分をちょいちょいっと手直ししてもらったけど、おおよそ私の考えた計画通りの旅程が完成した。


    「うん、これだったら無理やり朝早く起きなくても済むし、移動でバタバタすることもない。車の運転も1回1回が短いからそれほど疲れることはないし、移動だけでへとへとにもならなさそう。初めてにしてはよくやったな」

    「えへへ……ありがと」


    あとはホテルや飛行機とかの予約が残っていたが、それはトレーナーがおばあさまと相談してやってくれるとのことだから、そこは大人の彼に甘える。きっと上手くやってくれるだろうから。


    「そうだそうだ、忘れないうちに2人にも決まったよって教えてあげなきゃ」


    メッセージアプリを開き、この旅行のために作ったグループに一言書き込む。「今度の旅行、私が考えたプランだから楽しみにしててね」と。


    ─────

    あと1週間、あと6日、あと5日……旅行までの1日1日をワクワクしながら過ごしていく。ただ感じるのはワクワクだけじゃなくて……


    (同じ夢……いつになったら終わるんだろう……)


    少しずつ、少しずつ大きくなっていく真っ白な光。息が上がらず脚に疲れが溜まることなく走り続ける私はただ一人孤独に駆けていく。その光の先に何があるのかははっきりとしないまま、私の意志が介することはなくただひたすらに。


    (あと何日なのかな……お願いだから旅行が終わるまではなんとか……)


    旅の無事を、そして安全をただただ祈る。願わくはまたここに帰ってこれますようにと。


    ──私が選んだ行き先が何と呼ばれているかこの時はまだ知らなかった。もしかしたらどこかで目にしていたかもしれないけど、見なかったことにして忘れただけかもしれないけど。それでもまだこの時は。


    ─────

    「着替えよし! 携帯の充電器よし! スキンケアとかヘアケアのグッズよし! 飛行機とか電車のチケットも……よし!」

  • 52メジロエスキーの人22/11/12(土) 20:55:36

    >>51

    旅行の日の朝、キャリーバッグやリュックの中身の最後の確認を行い、開けたチャックを再び閉じる。まだねぼすけさんなトレーナーの分も代わりにチェックしてあげようと彼の荷物を開けるとそこには……


    「……ホテルでちゃんと寝させてくれるのかな」


    何が入っていたのかは想像にお任せする……私も入れていることはもちろん彼には内緒にする。バレたら絶対もっと酷いことになるから。とにかく見なかったことにして荷物の点検を続ける。服とか着替えとか、お財布の中にちゃんと免許証が入っているか(ちなみにゴールド免許だった)とか問題ないかを全部確認して、鞄のチャックを閉めたところで荷物の持ち主がリビングへと顔を出した。


    「ふわぁ……おはよう、エスキモー……時間はまだ大丈夫だよな?」

    「大丈夫だけど余裕はそんなないんだから早く顔洗って朝ご飯食べて! 私はもう全部済ませてあるんだから」


    時計を見ると既に8時を過ぎている。エスキーとママとの待ち合わせは府中駅の改札前に9時20分。少し余裕を見て9時ちょうどに出発するとしてもあと1時間ぐらいしかない。


    「あ、そういえば忘れていたことあった」

    「えっ、今更何!?」


    まだ洗面所に行ってなかったトレーナーが寝ぼけまなこを擦りながら、私の方へと歩み寄ってくる。何をしようとしているのか彼の意図を掴みかね少し身構えていると、引き寄せられるように体を彼の元に引っ張られ唇を奪われた。


    「んんっ……じゅる……んまっ……」


    寝起きとは思えない力強い腕っぷしで頭を掴まれ舌で口の中を蹂躙される。前に私が彼を起こすためにやった仕返しとばかりに入念に。


    「……ぷはっ! ちょっと!? こんなことしてる場合じゃないでしょ! もうさっさと朝の準備して!」


    少し勢いが収まったところで彼の体を向こうに押しやり、洗面所へと叩き込む。手の甲で口を拭いながら、はぁはぁと切れた息を肩で整える。


    「ほんと油断も隙もないんだから……」

  • 53メジロエスキーの人22/11/12(土) 20:56:18

    >>52

    数分後顔を洗っていかにもさっぱりしました感を全面に押し出したトレーナーはさっきのことを忘れたかのように朝ご飯や歯磨き、身支度を済ませて出かける準備を整えた。私のじとーっとした目線は気がついていないのか、あるいは気づいていてあえて無視しているのか、家を出る時も普段と変わらないテンションと表情で私の手を引き、9時ぴったりに2人で家を出発した。もちろん指輪は左の薬指に2人とも嵌めて。


    ─────

    「おまたせ2人とも。ちょっと待たせちゃった?」


    集合時間5分前、待ち合わせ場所に向かうと既にエスキーとママの2人が荷物を持って待っているのを遠目で見つけた。彼の手を引き軽く駆け足で彼女たちの元へ向かうと、駅のコンビニで買った小さなお茶のペットボトルを2つ渡してくれた。もちろんペットボトルを持っていた左手には指輪がキラリと輝いていた。


    「ありがと。電車はあと20分ぐらいあるけど、飛行機に遅れたらいけないしもう改札入っとこっか」

    「そうですね。せっかくエスキモーちゃんが組んでくれた旅行ですし、いきなり台無しにするのは駄目ですから」


    真冬だからか、防寒対策バッチリのモコモコ具合を見せているエスキー。彼女の愛らしさと相まってなんだかお人形さんに見えるのは一応親に対して言うことじゃないかもと思い、なんとか口に出さずに堪える。せっかくだからともらったお茶で喉を潤し、4人全員改札を通ってホームへと向かった。


    「それにしても関西なのに飛行機使うんだね。てっきり新幹線と思ってた」

    「わたしも思ってましたけど、エスキモーちゃんから旅程送られてきて自分でも調べてみたらこれが1番スムーズに行けるんですよね」


    そう、今から私たちが向かうのは新幹線が発着する東京駅ではなく羽田空港。そしてそこから飛び立つ先は……


    「南紀白浜空港、関西のリゾート地の玄関口」


    季節が季節ならバカンスを楽しむための観光客が多数訪れていたであろうこの場所、今はその逆の季節、真冬だからわりと最近トレーナーが予約してくれた飛行機も席がそれほど埋まっていなかった。ただそれでもガラガラではなく、半分以上は埋まっているとトレーナーが教えてくれた。


    「最近はワーケーションっていうのが流行っているからさ。旅行客じゃないビジネスマンも乗っているだろうな」

    「ワーケーション?」

  • 54メジロエスキーの人22/11/12(土) 20:57:19

    >>53

    ワーケーション。それは「ワーク」と「バケーション」を合わせた造語。IT社会となり、必ずしも会社に出勤せずとも仕事ができるようになった今、都心から離れた場所で悠々自適に仕事をこなす人も増えてきた、らしい。「まあオレたちには関係ないけどな」とはトレーナーの談。


    「それはそうと、今回は動物園?水族館?には行かないんだね。調べたらわりと有名って出てきたけど」


    そうママが言ってる間に電車が到着し、キャリーバッグを少し持ち上げつつ車内に入る。休日のこの時間だからか座席は全て埋まってはいるけど、4人で邪魔にならないようにと向かい合わせの扉の隅を確保できたぐらいには混んではいなかった。キャリーバッグを扉に被らないように扉に向かって垂直方向に向け端に寄せたあと、さっきのママの疑問に対して私が答えた。


    「もちろん行きたかったんだけどちょっと時間なくて……もちろん朝一の飛行機だったら行けたんだけど、みんな大変かなって思って」


    1日に3本運航している羽田‐白浜便。私たちが乗ろうとしている昼の便の1本前に7時台の便があったんだけど、それに乗ろうとすると5時、いやもっと前に起きる羽目になる。もちろん旅行だからそれもありかなと思ったんだけど、最後しんどくなったら元も子もないと思い、泣く泣くプランから外すことになった。


    「そっか。優しいねエスキモーは」

    「えへへ……」


    なんだか反対側の扉の方にいるエスキーからジェラシーという名の圧を感じるけど、気にしないふりをしてママの優しさに浸る。まあ結局乗り換える時に肘で軽く小突かれたんだけどね。

  • 55メジロエスキーの人22/11/12(土) 20:57:34

    >>54

    ─────

    そうして2度、3度と乗り換えを挟むも、乗り間違えることはなく無事に空港へと辿り着く。保安検査でも引っかかることなくすんなりと待ち合いロビーのベンチへと腰を落ち着かせた4人はお昼前ということもあり、少しお腹を空かせていた。


    「アタシ何か買ってくるから座ってて」

    「ママは座ってて! 朝お茶買ってくれたんだから今度は私の番!」


    アタシが、いやいや私がと2人して立ち上がり、軽食をどっちが買ってくるかのじゃんけんをした。私がパーでママがグー、勝者の私が意気揚々と待合スペース近くのコンビニで4人分のサンドイッチと小さなミネラルウォーターを買う権利を手に入れた。


    「……もしかしなくてもこれ自腹だよね」


    もちろん他の3人にお金出してとも言えず全員分の代金を持つことになった。


    「……まあ懐事情苦しくないからいいけどさ」


    サンドイッチとミネラルウォーターをそれぞれ4つの袋に分けてもらい、レシートもキッチリともらう。そうしてベンチで待っていた3人に袋をそれぞれ手渡し、4人で仲良くお腹を満たしているとすぐに搭乗時間を迎えた。


    「それじゃ行こっか!」

    「おう(うん)(はいっ)!」


    ──さらば東京、紀の国へいざ参らん。

  • 56メジロエスキーの人22/11/12(土) 20:58:12

    >>55

    短いですけどここまで。それではまた次回

  • 57クアドラプルグロウ22/11/12(土) 21:03:35

    >>42

    これは姉やの言ってた”シンクロニシティ”かな…!

    なんだか嬉しいな…せっかくだしもっともっと仲良くしたいね!


    (SSで絡んでみたりしたいけど、SSで絡むのはとあるレースが終わってからと決まっているので歯痒い)

  • 58クアドラプルグロウ22/11/12(土) 21:07:41

    へ、平和だ…まだ平和だ…だけど不穏だ…

  • 59二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 21:56:42

    浮上しないうちに新人さんいっぱい来てる……流れに乗るぜ
    Q.01 ライクライムだヨ、よろしくネ
    Q.02 4月7日、プレゼント待ってるヨ
    Q.03 ン〜……?指が長いとかでいいのかナ?
    Q.04 ゲームと登山ト……あと楽器
    Q.05 あんま考えたこと無いんだよナ……パスデ
    Q.06 黒と白、あとビビッドカラー
    Q.07 パスタ、特にペペロンチーノ
    Q.08 一緒にいると楽しくテ……養ってくれる人!
    Q.09 エー……全部好きだヨ
    Q.10 刹那的に生きる
    Q.11 ソシャゲ
    Q.12 好きだヨ〜、海外は気が向かないケド
    Q.13 高いところ
    Q.14 ないネ〜、ワタシis完全無欠
    Q.15 してないヨ〜

  • 60二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 21:57:09

    >>59

    Q.16 目の良さと身のこなしにはちょっとばかし自信あんネ

    Q.17 なんだロ、やっぱ最後に勝ちを掴めたことかナ

    Q.18 忘れタ、忘れてるってことは大したことじゃないってコト

    Q.19 好きでもないことをやり続けるコト

    Q.20 色んなとこで歌いながら踊る夢

    Q.21 わかんネ

    Q.22 殴り合エ

    Q.23 めっちゃつく、あと適当も抜かすヨ

    Q.24 バレちゃいけないような嘘はつかないヨ

    Q.25 スマホ弄り

    Q.26 貰うヨ、部室に置いとくネ

    Q.27 ピアスとギター……?ウマ娘としてのアピールポイントはわかんネ

    Q.28 己

    Q.29 エっ?なんかいつも部室にいるヤツ……?

    Q.30 こんなの応援してくれてありがとネ!あ、干し芋公開してるヨ〜

  • 61クアドラプルグロウ22/11/12(土) 22:11:34

    新人のクアドラプルグロウです、宜しくお願いします〜

  • 62二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 23:13:34

    >>61

    言うほど新人か…?

  • 63クアドラプルグロウ22/11/12(土) 23:57:26

    >>62

    シンジンデスヨー

    エエ、エイエンノシンジンデス

  • 64二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 23:59:55

    そっか(ロイビ砲)

  • 65二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 00:20:49

    例え一度ロイヤルビタージュースの洗礼を受けた者でも、新人を名乗った以上再び洗礼を受けなければならないのである

  • 66二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 00:31:50

    >>61

    新人(ティアラ三冠獲得+αまでSS投稿済み)

  • 67スカイセンサー22/11/13(日) 05:53:34

    ところでロイビ(カオス)って一体なんですか?

  • 68クアドラプルグロウ22/11/13(日) 06:11:18

    説明しよう!
    ロイビとはロイヤルビタージュース(ゲーム内のアレ)の略だ!

    そして何を思ったかリアルで作った猛者が現れた、しかもこのスレの住人だ
    ちなみに大体令和のハイポーション
    あとはわかるな

  • 69スカイセンサー22/11/13(日) 06:13:54

    >>68

    なるほど……

  • 70クアドラプルグロウ22/11/13(日) 06:53:13

    そういえばアイちゃんとシンクロしたって話があったけど
    絵が苦手なのもおそろいですね!
    (中の人はお絵描き勢ですがクアちゃんはディスコで画伯設定が生えてしまった)

    「どうかな!憧れの先輩を描いたよ!」

  • 71メジロエスキーの人22/11/13(日) 07:04:13

    >>70

    えっ、なにこれ……(頭が理解を拒む)

  • 72スカイセンサー22/11/13(日) 07:08:23

    >>70

    ワ……

  • 73クアドラプルグロウ22/11/13(日) 08:15:42

    ところでクアちゃんアイちゃんに媚び売り…仲良くしたいから公式風立ち絵を作ってみました
    頑張ったけど似たかな…?

    それと勝手に作っちゃってごめんね!

  • 74プログレスの人22/11/13(日) 08:33:45

    Q.01 メジロプログレスと申します!
    Q.02 3/31です!
    Q.03 えっと…うーん…あっ!たまにマックイーンさんに似てるねって言われます!
    Q.04 走ることです!…それ以外?じゃあスイーツを食べることです!
    Q.05 トレーナーさんになることです!
    Q.06 メジロのあの緑も好きなんですけれど青みががった黒も好きです!
    Q.07 チョコレートケーキです!
    Q.08 タイプ…あまりそういう事考えたことないですね…あっ料理が上手だと嬉しいですね!
    Q.09 彩fantasiaです!センターで踊りたいですね!
    Q.10 有言実行です!
    Q.11 暇な時は〜…お友達と話したりしています!
    Q.12 はい!大好きです!
    Q.13 お友達やトレーナーさんといると癒されるな〜って思います!
    Q.14 コンプレックス…ティアラを1つも取れなかったこと、ですかね
    Q.15 勿論努力しましたよ!トレーニング!です!
    Q.16 私のスタミナは自慢できます!同世代の中で1番なんですよ!えへへ
    Q.17 1番嬉しかったことはやっぱり天皇賞・春ですね!
    Q.18 …友人の故障ですね
    Q.19 しいたけとか…舞茸…とか茄子が苦手です…絶対に食べたくないです…
    Q.20 うーん…夢…あっ!フラりんさんが増える夢を見ました!
    Q.21 がいこーてき?…なるほど!私は外交的だと思います!
    Q.22 謝ります!
    Q.23 それぐらい出来ますよ!今…?今はちょっと…
    Q.24 そんなわけないじゃないですか!!!!
    Q.25 癖…ですか…一人になると歌を口ずさむ癖があると思います!
    Q.26 いりません
    Q.27 うーん…?メジロ…?
    Q.28 はい!マックイーンさんもラモーヌさんです!
    Q.29 チームでの立場…うーん?あまり考えたことないですね…
    Q.30 いつも応援してくださってありがとうございます!次の有馬記念楽しみにしていてくださいね!

  • 75メジロエスキーの人22/11/13(日) 09:16:25

    >>74

    Q21の回答もそうだし、Q09の「彩 Phantasia」の綴りも間違ってるしやはりアh……

  • 76プログレスの人22/11/13(日) 10:23:16

    >>75

    賢さ1だからしゃーない

  • 77二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 10:46:06

    だからってマック=ラモーヌは無いと思うんだ……

  • 78ヨゾラギャウサルのうまそうる22/11/13(日) 11:46:12

    A.1 ……ヨゾラギャウサル。
    A.2 02/01。
    A.3 最速の機能美。
    A.4 ゲームは、好き。割となんでも。
    A.5 ”ひかり”を、総て食べる。
    A.6 アイスブルー。
    A.7 チョコレートは、好き。蜂蜜は駄目だから、そこはラプラスと合わないかな。
    A.8 トレーナー以外に居ると思ってるの?
    A.9 BLOW my GALEとNEXT FRONTIERが好き。アルと歌うの、さいこー。
    A.10 三十六計逃げるが創る。レース中、いっぱい考えてるから。
    A.11 ゲームしてるか、お昼寝か。
    A.12 嫌いではないけど、別に好きってわけでも……。
    A.13 兎のぬいぐるみを抱いてるとき?
    A.14 無い、と思う。
    A.15 だから答えられないかな。
    A.16 クラシック級で宝塚記念を勝てたこと。
    A.17 トレーナーに逢えたこと。
    A.18 勝負も出来なくなったこと、かな……。
    A.19 愛想。無くても良いとも思うけど。
    A.20 水没した教室で普通に授業受けながら七輪で鮎の塩焼きを焼いてる夢。
    A.21 内向的。
    A.22 自分に非が無いなら放っといて良いんじゃない?有るなら謝るけど。
    A.23 どうだろう。必要に迫られた記憶が無いね……。
    A.24 しょうもないバレても良いものなら気にしないけど。
    A.25 気持ちが落ち着かないときはアホ毛を良く弄ってる。
    A.26 なにそれ……。
    A.27 僕の前で走るな、とは常々思ってるよ。
    A.28 アルは凄いなって。
    A.29 僕、あのチームに居る扱い受けてるのかな……?
    A.30 レースの特等席は譲らないから、スタンドの特等席で見ていてね?

  • 79二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 12:59:27

    Wikiの質問のとこのぞいたらバラカとライジョウドウのが更新されてるのに気づいた
    ライジョウドウすごいお姉ちゃんっ子だったのね
    ワシ…バラカの苦手なヤツの正体に心当たりがあるんや しょうもないチーズ煽りとかをかましてきたクソミドリことb(ry

  • 80二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 13:20:02

    このレスは削除されています

  • 81二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 13:25:40

    そういえば女子高生らしいことってなにをすればいいんです?

  • 82二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 13:47:12

    休みの日に遊び行くとか
    土日はレースだろ それもそうか

  • 83二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 13:52:47

    スイパラいこーぜ!スイパラが何か知らんけど!

  • 84二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 14:54:22

    ライジョウドウの旅行先がホラーの匂いがするんですが……

    バラカの「ほらこわくない」姫ねえさまムーヴからの鹿撲殺はサイコ味溢れてていい

  • 85二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 15:19:16

    え?瑞雲パラダイス?(難聴)

  • 86メジロエスキーの人22/11/13(日) 19:43:42

    デアリングタクト本命で悲しみを覚えた人です、通してください。えっ、勝手に通れって? アッハイ……

  • 87二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 20:33:42

    30の質問で憧れの人はデアリングタクトさんと答えながらもナミュールさんに賭けたクインちゃんですこんにちは

  • 88キタサンアイドルの人22/11/13(日) 20:39:35

    アイドルは今回女子高校生(中等部)らしいことしてるらしいです。アイちゃんトレス画像貼りますね

    そして小説投下です!!

  • 89キタサンアイドルの人22/11/13(日) 20:45:12

    【ターゲットを探して】

    何か策がないか模索しているとノックをしてからキタサンアイドルが入って来て…
    「お正月ぐらいは休んでください、怒りますよ」

    [あはは…耳が痛い…でもアイデアを纏めないと気が済まないっていうかなんというか]

    「……むううう」
    耳をかなり絞ってめちゃくちゃ怒ってらっしゃる……まあこれから忙しくなる、モチベのため今のうち遊ぶのも良いだろう。

    [遊園地はもう行ったし…どこ行きたい?]

    「…いえ、ここが良いです。寝正月も良いですから」

    [寝正月良いね、そこに私ので良ければ布団あるから使って]

    「…!使います!!」

    [ここまで食いつくんだ…じゃあ少し話でもしようか]
    一緒に入ろうと言われたがさすがに担当とはどうかと思い断った。そして彼女のレースへの核心を問う。

    [あなたの目指す果ては決まった?]

    「そうですね、特に理由もなくただ果てを見たい…そう思ったから目指しましたからまだあやふやです」

    [他に夢はあるの?]

    「他ですか……。海外に行きたいです」

    [良いね海外、レースでもアイドルはパワーもスタミナもあるから適正ありそうだねそれとなんでこんなことを聞いたと思う?]

  • 90キタサンアイドルの人22/11/13(日) 20:51:33

    「レースの話ですよね」

    [そう、アイドルは考え癖があるよね?]

    「はい。…ということは強く集中してトラウマを考える暇を無くすってことですか?」

    [ドンピシャ、癖はなかなか治らないしどうせなら利用しちゃおうって考え。遊園地で珍しくはしゃぐあなたを見て思いついたのよ]

    「恥ずかしいです…。ですが正直厳しいかもです」

    [そう、だから集中しやすいように最終目標を決めようと思って話したの。クラシックのためにも最終目標はもっと遠い物にしたいから。んでさっき言ってた海外レースのことも入れたらここが良いと思った]

    「…ゴールドカップ?えーと…約4014m!?」
    彼女は私が見せたパソコンの画面を見た後すぐにウマホを使っていた。おそらく調べているのだろう。

    [今更だけどアイドルは中距離だと加速が甘い気がする。だから長距離が適正で、作戦は疲れてきたウマ娘を一気に差すっていう作戦が合うと感じた。それにあなたのパワーは洋芝でも行けると思う。どう?]
    本来の脚質である差しで走るのは練習や併走でしか出来ていないがそれでも伸びきっていない。それから考えるとこの作戦が一番合っていると結論づけた。

    「はい、まだあやふやですが世界最長距離に惹かれました。…ふふ、この距離を走ったらワタシどうなっちゃうんでしょうか」

    [その気持ちならきっとトラウマも忘れられる。…まあ気が変わっても良いよ、即興で作った目標だからさ]

    「でもありがとうございます、トレーナーさん。これから一緒に寝てくれませんか?」

    [う…ん!?ちょっと待ってどさくさに]
    「うんって言いましたね!ブラックさん!!!」
    ブラック「はい!お助けキタちゃん参上です!」
    [えっちょっ]
    いつからスタンバってた!?てかこの展開マズイ!

  • 91キタサンアイドルの人22/11/13(日) 20:53:24

    「寮長にバレないようにワタシの部屋へ運んでください。ルドルフさんは誤魔化しておきますから」

    ブラック「トレーナーさん動かないでくださいね!」
    こうして私は彼女の部屋へと運び込まれ…る途中でバンブーメモリーと遭遇し見事説教を受けたのであった

    __
    まさかの三レス行きました…アイちゃん横になります
    そして画像を貼り忘れたことに気づいたので貼りますね…

    ちなみにキタちゃんと連絡した時はウマホを触った時です。探してみてね☆

  • 92クアドラプルグロウ22/11/13(日) 21:10:16

    アイちゃん…前に進めると良いな…癖の利用で

    そして先輩が出てきたかな!!!!!(そこじゃない)

  • 93メジロエスキーの人22/11/13(日) 21:40:48

    >>91

    アイちゃん……いくらなんでもトレーナーを自室に連れ込むなんてそんな……まあ未遂だからいいか(?)

  • 94二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 23:02:53

    女子高生らしさなるものを高めるためにも皆さまウマ娘的なオススメスイーツを教えてくださいまし

  • 95二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 23:03:10

    >>81

    制服ディズニー

    校内でtiktok撮影

    月一ネタプリ

  • 96二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 23:03:52

    ウマ娘的なのは知らねえよ!?

  • 97二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 23:39:32

    ウマ娘ライブやるから踊ってみるのは普通にありだと思いやす

  • 98二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 07:41:10

    サンマルクカフェで茶でもしばいたらどうだろう

  • 99メジロエスキーの人22/11/14(月) 08:03:12

    恋バナとかしたらいいんじゃないですかね……?
    このメンバーでは厳しい? まあ確かに……
    というわけで今日もSSの続き投げていきますね

  • 100メジロエスキーの人22/11/14(月) 08:04:29

    ─────
    空港に降り立った私たち4人。空港のすぐ近くにあるレンタカー屋さんで予約していた車を借り、いよいよ旅のゲートが開く。まず私たちが向かったのはお土産や市場、そしてご飯屋さんがまとめて入っている施設。ここでお昼ご飯を食べたり新鮮な魚介類を見れたらなと考えている。

    「車いっぱいですねえ」

    後部座席から顔を覗かせたエスキーが駐車場を見渡すや驚きの声を上げる。季節は外せど流石リゾート地といったところだろうか、施設の入口付近の駐車スペースは既に埋まっていて、仕方なく少し離れたスペースに車を停めることにした。

    「まず1つ目。最初からお土産見るのもどうかなって思ったんだけど、お昼食べるついでにならいいかなって」

    入口へと歩きながらみんなに軽く説明をする。お土産をここで買ってしまってもここから宅配便で送ることができるし、そんなに荷物にはならないだろうという目論見も合わせて伝えると、「流石ね」なんてママに褒められた。

    中に入るとまず見えるのはお土産物売り場。お菓子や梅干し、パンダのぬいぐるみとかいろんな物に目を奪われつつも誘惑になんとか耐えてお昼ご飯の海鮮丼をいただく。海がすぐ近くにあるおかげで新鮮でジューシーな丼ぶりを食べることができて、4人とも満足げな表情を浮かべていた。

    「じゃあ腹ごしらえも済んだところで、さっきのお土産コーナー行こっか」

    丼ぶりを掻っ込んで水をぐびっと飲み、ひと呼吸置いたところでさっき通過したお土産コーナーへと舞い戻る。パンダのぬいぐるみがとっても可愛くて1つ抱き枕用に買うかと真剣に悩んだものの、洗濯とか置き場所に困ることに気づき泣く泣く諦めることにした。

    「みんなへのお土産はお菓子系でいいとして……カジっちゃん先輩には何あげようかな……」

    そう言いながら1店舗1店舗じっくりと見て回っていると、先輩にぴったりな、むしろ先輩にあげるために生まれてきたようなお土産を発見した。

    「和歌山ラーメン……! これだ……!」

    何人前かで入っている物を数種類手に取り、チームのみんなに配る用のお菓子と合わせてレジへと向かう。そしてそのまま寮へと送る手配を済ませ、1つ目の任務完了とほっとひと息をついたところで近くにいたエスキーに後ろから声をかけられた。

  • 101メジロエスキーの人22/11/14(月) 08:05:27

    >>100

    「エスキモーちゃん、もうお土産買ったんですか? 早いですね」

    「いいの見つけたから……えっと……エスキー、だよね?」


    推定エスキーが抱えていたのはさっき私が買うのを見送った大きなパンダのぬいぐるみだった。なぜ推定かというと、彼女が抱えているぬいぐるみで顔が全く見えなかったから。


    「わたしです、わたしです。せっかくですし1つ買って帰ろうかと思いまして。あっ、もちろん寮に宅配してもらうので安心してくださいねっ」


    道中の荷物は増えないというアピールなんだろう。まあそれにしてもかなりサイズが大きいんだけど、ちゃんと送ってもらえるんだろうか……彼女がレジへと向かう後ろ姿を眺めながらそう思っていると、またもや後ろから声をかけられた。今度はママの声だ。


    「ごめんエスキモー、ちょっと荷物持ってもらっていい?」

    「いいけど、どうした……え、うそ、ママも?」


    そこにはエスキーと同じぬいぐるみを抱えた推定ママがいた。


    「……家に1つぐらいあってもいいかなって……子どもっぽい?」

    「ううん、そんなことない、そんなことない。大人でも今どきぬいぐるみ持ってる人多いから……たぶん」


    ママはお屋敷に送るらしい。まああんな大きいのが2つも同じ部屋にあったらそれだけで圧迫感凄いだろうし、そうするのが正解なんだろうな。またもや頑張ってぬいぐるみを抱え込んでレジへと向かうママの姿を見送っていると、ふと昔の記憶が頭に浮かんだ。


    (……そういえばあんなぬいぐるみ買ってもらったことあるような……いつだっけ?)


    こっちの世界じゃないはず。だとしたら元の世界の話? でもあんな大きなぬいぐるみなんて家になかった気がするしとうんうん頭を捻らせていると今度はトレーナーに後ろから声をかけられた。


    「トレーナー、どうした……またかあ……」

    「エスキモーが欲しそうにしていたからさ。せっかくだし買って帰ろうかなって」


    3つ連続巨大パンダぬいぐるみを会計するレジの人は一体どんな気持ちなのだろうか。少し大きめのため息をついて、1人外に出て車のところへと歩いていくのだった。

  • 102メジロエスキーの人22/11/14(月) 08:06:22

    >>101

    ─────

    結局3人とも出発予定時間のギリギリまでお土産コーナーでお土産を吟味していたみたいで、先に外で彼女たちを待っていた私もあまりの寒さに施設の中に一旦戻る始末だった。


    「ごめんごめん、同僚とか先輩に買っていく分も考えていたら時間かかっちゃって」

    「アタシはおばあさまやメジロのみんなの分を」

    「左に同じです」


    まあ時間は3人とも守ってくれたみたいだし、何より楽しんでくれるのが1番だからと気にしないことにする。そうして4人揃って車に乗り込み、次に向かったのはここも地域の観光名所の三段壁と千畳敷。三段壁は地下30m以上の洞窟までエレベーターで向かうことができるとのことで、4人とも躊躇することなくワクワクしながら入場料を支払ってエレベーターに乗り込んだ。


    「調べてたから少しは雰囲気分かってたつもりだったけど凄いね……」


    中世この地域を支配していた海軍が使用していたと言われているこの洞窟、そんな遠い昔に思いを寄せながらも、模様がいろんな顔に見える崖の写真を撮ったり、押し寄せる波の影響で海水が噴き出す噴射口の動画を撮ったりと少し暗い洞窟の中をゆっくりと楽しみながら歩いていった。


    「洞窟の中楽しかったですねっ!」

    「そうだね。ねえエスキモー、ここはこれでおしまい?」


    地上に戻るエレベーターを待っている時にママから話を振られる。私は「まだ残ってるよ」とママとエスキーに伝え、三段壁の伝説を教えてあげた。


    「実はここ……恋人の聖地なんだって!」

    「恋人の……」

    「聖地……ですか?」


    ちょうど到着したエレベーターに乗り込み、昔あった悲劇から聖地へと変遷していく流れを彼女たちに伝える。2人は私の話をふんふんと頷きながらとても熱心な表情で聞き入っていた。


    「──それでさっき駐車場からこの建物に入ってくる前にハート型のモニュメントが見えたと思うんだけど、あれに…、あったあった、ここで買える鍵をかけたら完璧ってわけ」


    話している最中に地上に到着し、エレベーターから降り出口へと歩いていく途中に見つけた鍵を彼女たち2人に手渡す。2人は絶対買うだろうという強い自信を持って、彼女たちへぐいっと差し出した。

  • 103メジロエスキーの人22/11/14(月) 08:07:40

    >>102

    「……買います?」

    「まあ、せっかくだし……」


    そう言って2人はレジへと向かい会計を済ませると、手を繋いでモニュメントの方へ歩いていった。私は彼女たちが歩いていくのを見送ると、2人と同じように鍵を手に取りレジへと向かった。


    「……買わないのかと思ってたよ」


    レジを済ませ、トレーナーと手を繋ぎ前の2人を追いかけるように歩いている最中、トレーナーが少し不安そうな声で話しかけてきた。私は首を横に振ってその言葉を否定する。


    「そんなこと私がするはずないでしょ。むしろここまで2人に言っておいて私たちがしなかったら、むしろあの2人になんでって言われると思うし」


    自分で言うのもなんだけど、2人の背中を少しばかり押してあげた恋のキューピッドが何やってるのって絶対言うだろうしね、あの2人。もちろんそんなことを言われたくないがためにやるんじゃなくて、元々私がやりたかったからが最大の理由なんだけど。ここ選んだのも調べている時に「今話題の!」って記事を見つけたからだし。


    私のその言葉を聞いて安心したトレーナーとともに鍵をモニュメントへかけて将来を誓う。ずっと離れたくないと、2人で未来を紡ぎたいと。


    「よし、やりたいことできたし次行こっか」


    海をバックに4人で写真を撮ったり、私とトレーナーやエスキーとママといったペアで写真を撮ったりと十二分に満喫したあと駐車場へと戻って車に乗り込み、次の行き先の千畳敷へと向かう。


    さあ、旅はまだまだ始まったばかり。


    ─────

    車に乗ることわずか数分で目的地へと到着する。少し太陽が傾いてきた16時過ぎ、この次の目的地は時間厳守だからとみんなに伝えてから海の方へと下りていった。


    「段差あるから気をつけるんだぞー。ほら、エスキモーはオレの手握って」

    「うん。ありがとね」


    彼に連れられるように一歩ずつ自然に形成された段差をゆっくりと下りていく。エスキーとママも手を繋ぎながら先へと歩いていっている。

  • 104メジロエスキーの人22/11/14(月) 08:08:38

    >>103

    「凄い……これ自然にできたってことだよね」


    目の前に広がる、その名のとおり畳が敷かれたような広い砂岩。年月をかけて少しずつ打ち寄せる波に侵食されて形を変えていくその姿は、まさに自然が作り出す芸術作品。


    「だなあ……やっぱり大自然って凄いというか恐ろしいというか」


    隣で私とともに立ち止まっているトレーナーもこの自然が織りなす風景に驚きを隠せない様子だった。


    「それであの子たちは……あっ、先の先まで行ってる。私たちも行こ?」


    そう言って彼の手を引き、海のすぐ近くまで人を避けつつ、ところどころある岩の隙間に落ちないように先へ先へと進んでいく。そうして数分ほど歩くと、やっと前にいた2人に追いつくことができた。ただ岩の先に佇む2人へ声をかけようとしたところ、トレーナーから手を引っ張られ、2人の時間を邪魔しないようにと止められた。


    「ここは一旦引き返そう」

    「……分かった」


    彼女たちに気づかれないように静かに写真だけ撮り、駐車場の方へと引き返す。しばし2人の時間を楽しんでねと心に思い、海へ背を向けて歩いていった。


    ─────

    「ねえ、姉さま?」

    「どうしたの、エスキー」

    「これからずっと、一緒ですよね?」

    「……当たり前でしょ。嫌って言っても離さないから。というかいきなりそんなこと聞いてきてどうしたの?」

    「さっきの三段壁でエスキモーちゃんから聞いた話のこと考えていたら、ふと頭に浮かんできて……決して結ばれることのない2人が来世では結ばれるようにと身を投げたあの崖……わたしも今のこの姿じゃ姉さまと本当の意味で結ばれないと思うと、その……」

    「……ねえ、今夜泊まるホテルのこと、もう調べた?」

    「いえ、部屋に露天風呂があることぐらいしか……」

    「実はねあのホテルで──」


    ─────

    車で待つこと10分少々、遅れて戻ってきた2人を乗せて次の目的地へと向かう。ある意味今日のメインイベントとなるその場所は岬の先、海を背景に日が落ちていく場所。

  • 105メジロエスキーの人22/11/14(月) 08:09:45

    >>104

    「えーっと……次行くところって夕日が綺麗に見える場所なんだ。だから『時間厳守!』って大きく書いてあったのね」


    目的地へと向かう道中、後部座席に座っているママが納得したように呟く。そう、ママの言うとおり今から行くのは素敵な夕日を見れる場所、「日本の夕日百選」っていうのにも選ばれたスポット。


    「真ん中が少しずつ波で侵食されて、そこだけぽっかりと穴が開いた不思議な岩、その名も円月島」


    「月」と入った名前だけど、今じゃその反対、沈みゆく太陽を写真に収めようと訪れる人が後を絶たない一大観光スポットと化している。冬だからか少し人は少ないけれど、私たちが到着した頃には駐車場もほとんど埋まっていた。


    「日の入りまであと20分ぐらいですか……それにしても綺麗な夕焼け、これを見るだけでもここに来た甲斐がありましたね」


    オレンジ色に染まる空を見つめ、車を下りたばかりのエスキーが1人呟く。私はそれに頷き、彼女の隣で同じように海の向こうを見つめた。


    「ほんとに晴れてよかった。この景色が見たくて旅程に組み込んだんだから」


    落ちていく夕日、それを写真に残したり、静かに見つめたり、思い思いの時間を4人は過ごす。そこで何を思っていたのかは分からないけれど、夕日が海面に沈むまで黙ってただ見つめて。

  • 106メジロエスキーの人22/11/14(月) 08:10:13

    >>105

    (大きな夕日……なんかトンネルみたい)


    夕日が地平線に接したその時、太陽が海の先、遥か彼方に向かう入り口みたいに思え、いやいやと首を小さく左右に振る。ただなぜかその時夢の光景、光の中に飛び込んでいく私の姿が頭の中に浮かんできて、一気に現実に引き戻された感覚を覚えた。


    (まだ、だから……まだ、もう少し先のことだから……)


    日が落ちると近くに集まっていた観光客らしき人たちも解散し、各自車に乗ったり歩いて離れていったりとそこには私たち以外誰もいなくなった。


    「エスキモーちゃん? 行きますよ?」

    「あー、うん……ごめんごめん。ちょっとぼーっとしてただけだから」


    そう彼女やトレーナー、ママに伝えて助手席へと乗り込む。レンタカーを返却するのと、ホテルからの送迎車を待つために一旦空港に戻る道中、綺麗だったねとみんなに話を振ってなんとかさっきの頭に流れ込んできた夢を必死に追い出そうとしたけれど、まるで出ていく気配はなく、むしろフライパンにこびりついた焦げ跡のように脳内に嫌らしくべったりと貼りついていた。

  • 107メジロエスキーの人22/11/14(月) 08:12:31

    今日はここまで。それではまた次回
    ちなみにこの旅程はガチで最初から最後まで組んだので実際この通りに回れますよ

  • 108二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 08:43:55

    めっちゃ綺麗
    …なんでこの人はガチなプラン組み始めた…?

  • 109ヨゾラギャウサルのうまそうる22/11/14(月) 12:24:03

    (自分が旅したルートを再現しているだけでは?)

  • 110二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 12:32:56

    聖地巡礼が実現できそうだし一回行ってみるか

  • 111メジロエスキーの人22/11/14(月) 14:13:05

    >>109

    なわけない。行ったことある場所も含んではいるけど旅程は一から組んだよ

  • 112キタサンアイドルの人22/11/14(月) 18:07:55

    >>73

    反応遅れてすみませんでしたァァァァア!!!お詫びにアイドルちゃんのたぶんキタちゃんであろう絵を盗んできたのでアイちゃん晒しますね

  • 113二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 19:40:51

    キタちゃんに見せれば普通に喜んでくれると思われる

  • 114メジロエスキーの人22/11/14(月) 21:27:26

    >>112

    盗まないで()

  • 115二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 22:54:21

    ウマさんぽでトレーナーと出かけたいのですが皆さんはどんなところに一緒に出掛けますか?

  • 116ラピッドホライゾンの人22/11/14(月) 23:25:18

    >>115

    食事→フードコート

    屋内→ゲーセン

    屋外→キャンプ場


    イベントの場所に合わせるならこんな感じですかねぇ

  • 117二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 07:12:56

    ゲーム内で実装されてる場所だと特に行きたい所はどこも無いねぇ…。

  • 118メジロエスキーの人22/11/15(火) 08:10:41

    親愛度で変わるくない?とも思わなくもないけども……食事はトレーナー宅じゃ駄目? 駄目かあ……

    では今日の分のSSをば

  • 119メジロエスキーの人22/11/15(火) 08:12:01

    ─────
    空港から送迎を受け、ホテルの中へと入る4人。トレーナーが受付を済ませホテルマンから部屋への行き方について説明を受ける。その指示の下自室へ向かおうとしていると、何やらエスキーとママが受付で話をしていた。

    「エスキー! 私たち行くよー!」
    「……先行っててくださいっ! ……ふむふむ……いきなりなお願いなのにありがとうございます。部屋に荷物置いたらすぐ戻ってきますね」

    ママも合わせて何やら真剣な顔で話し込んでいる。そんな2人の話を遮るのも悪いと思い、彼女たちを置いてトレーナーと2人だけで部屋に向かうことにした。

    「広ーい! そして綺麗なオーシャンビュー!」

    すっかり日も落ち暗くなっているけど、目の前に広がっている広大な海の景色はそこにあるだけで迫力満点だ。しかもこの部屋には露天風呂もついているから、海を見ながら優雅にお風呂に入るなんてこともできてしまう。リッチofリッチなお部屋と言えよう。

    「とりあえず荷物を整理してっと……どうする? 先に共同の方の露天風呂入ってくるか?」

    キャリーバッグを開け、荷物を整理しているトレーナーに勧められ私は1人着替えや鍵(2人分あるからその片方)を持ってお風呂へと向かう。ただせっかくこんな所に来たんだからあちこち見て回ろうとロビーやラウンジ、レストランを覗いたりしていると、何やらドレスを着た2人のウマ娘の後ろ姿を見つけた。

    「そういえばここで結婚式もできるってホームページに書いてあったかも。それにしても男女じゃなくて女性同士でもできるものなんだね……」

    そう小さく呟きながら目線の先にいるウマ娘を眺めていると、不意に2人がこちらへと振り向いた。

    「えっ……エスキー……ママ……?」

    ──そこにいたのはよく見知った2人のウマ娘だった。

    ─────
    「エスキモー。今からお風呂?」

    振り向いた際に目が合ってしまってママから声をかけられた。声をかけられては無視することもできずに彼女たちのところへと歩いていく。

    「えーっと……どうしたのそれ?」

  • 120メジロエスキーの人22/11/15(火) 08:13:08

    >>119

    なんで2人がドレス、しかも純白のウェディングドレスを着ているのかと尋ねると満面の笑みを浮かべたエスキーがその質問に答えてくれた。


    「姉さまから提案してもらったんです。もちろんほんとに結婚式をする訳じゃないんですけど、将来はって受付の方に相談したら着せてくれるって言ってもらえたので」

    「ま、まあそのつもりで告白したっていうのもあるし……いい経験になるって思って」


    ママの方から提案したことにも驚いたけど、結婚式なんて単語が出てくるとも思ってなかった。まあ元の世界じゃ元の姿に戻ったエスキーとママが結婚して私が生まれるんだから、こうなるのも必然なのかもしれないけれど。というか大体こういうのって私たちがやってから2人がするんだって勝手に思っていたから、なんだか先を越された気分がした。


    「ふ、ふーん……ま、まあ2人とも似合ってるんじゃない? じゃあ私はお風呂入ってくるから」


    そう言ってその場から立ち去ろうとすると、ママに手を掴まれ一緒に写真を撮ろうと提案された。2人だけと断ろうとしてもママが手を離すことはなく、仕方なしに2人の間に用意された椅子に座る。そしてまるで家族写真のように1枚、2枚と2人の携帯で係の人に写真を撮ってもらった。


    (ん? 家族写真……?)


    ああ、そうか、そういうことかと一人合点をする。なんでママが頑なに3人で撮ってもらおうとしたのか。それはもうこの3人がこの姿でいられるのは長くないと思っていたから、未来の家族(仮)の記録を残したいと思っていたからだったんだと。


    「……何枚か撮ってもらったし、流石に2人のも撮ってもらってよ。記念なんだし」


    そう言って今度こそ席を外し、その場を立ち去る。ただ立ち去る途中にふと後ろを振り返って見た2人の姿は、とても綺麗で、とても幸せそうに見えた。


    ─────

    「結婚、かあ……」


    少し肌寒い中、1人露天風呂に浸かりながらぼーっとさっきのことを思い出す。結婚なんて未来の話、そのときが来たらまた考えればいいと思っていたことがいきなり目の前に突きつけられ、自分はどうしたらいいのかと頭の中が少しこんがらがっていた。


    (えーっと、当たり前だけどまだ私は結婚できない。というか未成年だったら親の同意もいるから、仮にできる年齢だったとしても今は無理……でもウェディングドレスかあ……)

  • 121メジロエスキーの人22/11/15(火) 08:13:51

    >>120

    女の子なら一度は夢見るウェディングドレス。もちろん着てみたい気持ちはあるし、タキシードを着たトレーナーとツーショットで写真を撮ってもらいたい気持ちもある。ただ流石にまだ早いんじゃないかと、そういうのはこうプロポーズとかの段取りを踏んでからなんじゃないかとブレーキを掛ける自分も確かにいる。


    (……まああとで受付の人に聞いてみるぐらいなら……それで駄目だったらやめとこっと)


    対抗していた2つの気持ちが自分の中で妥協案を締結し、ひとまずの解決をみた。とりあえず解決したんだしと一旦頭から結婚云々の話を追い出し、目の前の景色に集中することにした。


    「海と一体に見える露天風呂か……素敵……」


    まるで海と繋がっているようにも見えるデザインの露天風呂。夜空に輝く月に照らされた広大な海をうっとりと眺めながらしばし心と体の休息時間を得ることができた。


    ─────

    「トレーナー、ただいま……っていない。トレーナーもお風呂入りにいったんだ」


    誰もいない部屋の中をしばしうろつき、自分のベッドへとバタンと倒れ込む。大きいベッドだから左右にゴロゴロできるのはお屋敷のと同じでとっても素晴らしい。


    「まだかなまだかなー」


    そうやってゴロゴロ寝転がりながら携帯の画面をつけて今の時間を確認する。そんな携帯の画面に表示されていたのは「19:00」の文字だった。


    「もうこんな時間なのね。夕食はレストランで19時半からだっけ」


    携帯に保存した旅程のファイルを開き、今晩、そして明日以降の予定を再確認する。22時半に寝て明日の6時半起床、ホテルを出発するのは9時45分とわりとゆったり目のプランがそこには書かれていた。


    「……まあその時間に寝かせてくれるか、なんだよね」


    露天風呂つきの部屋、そして家を出発する前に見つけてしまったアレの存在、もちろん部屋には2人きり。少し考えただけで条件が揃いすぎていることが一目瞭然。麻雀はよく分からないけどこれは役満なんじゃないだろうか。


    「主導権を握れたらいいんだけどね……」

  • 122メジロエスキーの人22/11/15(火) 08:14:39

    >>121

    もちろんそう言って握れた試しはなく、いつも彼に最後までペースを摑まれたままで終わってしまう。本来私の方が力が強いはずなのに。


    「ベッドの上ではウマ娘もただの女の子、か……」


    こうやって言葉に出すと絶対に覆せないように思えてしまう。うんうん唸って考えてみるけど、どうすればいいのかなんてこんなポンコツな頭では思いつきやしない。


    「頑張るしかない、か……」


    そもそも手を出すまでは結構躊躇してたよねってことはディナーを食べてから部屋に戻り、予想通り彼から迫られた時に思い出した。ただ思い出しただけで何の役にも立たなかったけれど。


    (ドレスの話は朝でいいか……)


    意識が薄れていく中頭に浮かんだのは夕方に見た、幸せそうな2人のドレス姿だった。


    ─────

    翌朝、散らかった部屋をなんとか片付け、トレーナーと一緒に予定より少し早めに朝食を摂った。ある程度お腹に詰め込むとごちそうさまと手を合わせ、駆け足気味で受付へとトレーナーを連れて行った。


    「あのー、すいません。少しいいですか?」

    「どうされました、お客様?」


    受付の人に(もちろん私の秘密は伏せた)事情を説明し、昨日連れの2人がしていたみたいにお願いできないかと伝えると、特に困った様子も見せずに受付のお姉さんは各所に電話してテキパキと段取りを進めていく。私はここまでスムーズに話が進むと考えておらず目を見張っていると、受付のお姉さんがその理由を教えてくれた。


    「昨日同じように依頼されたお客様が部屋に向かう際、『今晩か明日の朝に同じ依頼をしにウマ娘が来ると思うから』と言伝をされたんです。昨晩はいらっしゃらなかったので、だとしたら今朝だと既に段取りは進めてありましたので」

    「そういうことか……」


    たぶんその言伝の主はエスキーだろう。たぶん昨日お風呂に行く際に私が2人の方へ振り向いたところもその時浮かべた表情も見逃すことなく、全て分かった上でそんな伝言をしたんだろう。やっぱり彼女は油断ならない。もちろんそのおかげで話がすぐに通ったのだから、あとで感謝を伝えておかないと。


    「それでは案内しますので」

    「は、はい。えーっとエスキモー? これは……」

  • 123メジロエスキーの人22/11/15(火) 08:15:35

    >>122

    1番事情が分かっていないトレーナーに対して昨日の話から全てを説明する。2人がウェディングドレスを着ていたこと、そして3人で写真を撮ったこと、そして私とあなたとで写真を撮りたいんだということを全て伝えた。細部まで言えたのかは分からないけど、トレーナーは、


    「……分かったよ」


    と納得してタキシード姿へと着替えに向かってくれた。私もその間に出発時間に間に合うようにと急いでウェディングドレスに着替えさせてもらい、彼の前へとその姿を現した。


    「どう、かな……?」

    「うん、とっても綺麗だ」


    互いが互いに見惚れて、それ以上の言葉が口から出てこなかった。ただそのまま見惚れている場合ではなく、早く写真を撮ってもらわないと電車の時間に間に合わない。係の人に2人の世界を壊してもらいなんとか写真を何枚か撮ってもらった。そのあとはとっとと元の服に着替え、部屋へと戻る。もちろん受付の人を始め、私のわがままに付き合ってくれた従業員の人たち全員への感謝の言葉も忘れずに伝えてから。


    「それじゃ、出発の準備急いでしないとね」

    「ああ……エスキモー、ちょっとこっち向いて」


    部屋に戻り、荷物の整理を始めようと自分のキャリーバッグの元へ歩こうとした刹那、トレーナーに肩を掴まれ後ろから声をかけられる。掴まれた手を振り払うことなく後ろを振り返ると、彼の顔が急接近して唇を奪われた。


    「んっ……ぷはっ……えっ、いきなりどうしたの!?」

    「できなかったから……誓いのキス」


    さっきは急いでいたし、人前だしと我慢していたみたい。ただ部屋に戻って2人きりになったところで耐えられなくなったんだと彼はそう言った。


    「そっか……嬉しい。ありがと」


    もう一度口づけを交わし、今度こそ荷物の整理に取りかかる。2人して幸せそうな表情を浮かべつつ、手を止めることなくテキパキと後片付けをしていた。


    ─────

    集合時間5分前、ロビーへと向かうと既にエスキーとママと姿がそこにあった。待たせちゃったと声をかけようとしたところ、なんだか屋内なのに既に2人ともマフラーを首に巻いていた。


    「エスキーもママも昨日受付の人に説明してくれててありがと……ってもうマフラー巻いてるの? 早くない?」

  • 124メジロエスキーの人22/11/15(火) 08:16:31

    >>123

    「外に出てバタバタしたくないですからねっ! ねっ、姉さまっ!」

    「う、うん、そうだね。風邪引いちゃ駄目だし」


    何やら慌てているような焦っているようなそんな2人の雰囲気を感じ取る。ただ何に焦っているのだろうと、何か隠しているんじゃないかと考えを巡らせていると、1つの結論にたどり着いた。


    「……もしかして2人ともキス跡首についてるんじゃない?」

    「「うっ……」」


    ビンゴ。まあ私もトレーナーに同じことされて、2人みたいに首元見えないように苦労したことあるし、どうしようと困った2人の気持ちはとても分かる。だから特に追及もしない。


    (まあ2人ともお幸せにってことで)


    ─────

    鍵も返し、チェックアウトも終わったところで駅への送迎のバスへと乗り込む。10分ほど揺られたところで駅へと到着すると、改札横のコンビニで飲み物を買ってホームへと向かう。4人で電車を待ちながら談笑していると、乗る特急列車がホームに入ってきたんだけど、その電車が……


    「「「パ、パンダ……!?」」」


    パンダの顔をしていた。


    「えーっと…、パンダ特急……近くの動物園のパンダをイメージして設計し、内装もパンダを中心にデザインしました……ですって」

    「すご……エスキモーは……その顔だと調べきれてなかったみたいね」


    電車については乗れればそれでと時間以外調べておらず、その列車がどうとかまでは全然調べようともしなかった。とりあえず写真を何枚か撮り、乗り遅れないように車内に入ってからまた数枚写真を撮る。

  • 125メジロエスキーの人22/11/15(火) 08:16:43

    >>124

    「こんな電車初めて……トレーナーは知ってたの?」


    電車が発車し、荷物を上の荷物棚に載せ自分たちの席へと座ったところで通路側の席に座るトレーナーへ問いかける。ホームへやってきた電車を見た時唯一驚かなかったのがトレーナーだったから、知っていたのかと聞いてみたらやっぱり知っていたとのことだった。


    「オレも乗るのは初めてだけど存在は知っていたぞ。知っていると思うけど、オレの出身大阪だからニュースにもなっていたぐらいだし」


    なるほどと納得し、電車を乗り込む前に買ったペットボトルのお茶のキャップを開け、一口二口と口にして喉を潤す。買った時は持つと熱いぐらいだったお茶が外の冷気に当てられたせいか、少し温くなっていた。私は少し揺れながら走る電車の中で、窓の外を眺めながらふぅとため息をついた。


    (旅はまだまだこれから……ここで終わらせるなんて無粋なことはやめてよね、神様)

  • 126メジロエスキーの人22/11/15(火) 08:17:05

    >>125

    今日はここまで。それではまた次回

  • 127二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 11:10:18

    >なんだか屋内なのに既に2人ともマフラーを首に巻いていた。


    なんならキスマークを下手に隠さないほうが自然なまである

  • 128メジロエスキーの人22/11/15(火) 18:42:58

    >>127

    隠さなかったら周りからの視線がヤバそう(小並感)

    ……まあ知ってる人近くにいないしいいかあ!

  • 129二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 18:50:27

    大丈夫だよ乙名史記者とかに見つかりさえしなければ

  • 130二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 18:53:49

    あっフラグが…()

    >>128

  • 131二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 20:21:06

    大丈夫だ!接近してきた乙名史記者はたまたま通りかかった筋肉の魔人コスプレしている変な栗毛と栗毛の「あなたのーそーのーむねーのなーかー!」に音ハメするかのように軽自動車に吹っ飛ばされる葦毛とそのすべてを見ながら和歌山ラーメン貪ってる鹿毛に気を取られている!いまのうちに距離をとれ!

  • 132二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 20:25:10

    >>131

    記者に見つかるよりマズイ奴らがそこにいるのは良いのか?

  • 133二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 20:43:45

    なんでやラーメン貪ってるやつは無害やろ!

  • 134二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 20:58:36

    もしかしたら物理的に爆発するかもしれない

    >ラーメン貪ってる鹿毛

  • 135二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 21:40:57

    どうしてチームのイタズラの謝罪行脚させられてる人が爆破までされてるんです???

  • 136二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 22:14:40

    鹿毛はまとも
    芦毛は哲学
    栗毛は暴力

    はっきりわかんだね

  • 137シュウマツノカジツの人22/11/16(水) 01:01:46

    久しぶりにスレ覗いたら爆破されそうで草なんだ

  • 138二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 01:10:29

    質問なんですが、

    >際限なくウマ娘が増えてしまうことを避けるため、原則一人一ウマ娘でお願いします!


    これは自分のキャラのシナリオ書くとしてクラシック世代周りのモブ作ったりとかするのもダメですか?

  • 139レッカの中身22/11/16(水) 02:55:49

    >>138

    自シナリオ内でモブを出すのは問題なし、そのモブの話をこのスレで大きく膨らませるのはNG、といった感じ…のハズです

    (間違いあったら訂正お願いします)

  • 140メジロエスキーの人22/11/16(水) 06:38:03

    >>138

    大体>>139のとおりかな

    そもそもここのコンセプトが「ウマ娘になりたい」だから、「『自分』が2人以上いたらおかしいよね」って話でもあるし

    だからモブをシナリオ内に出すのは大丈夫(というか出さないと書きにくい)だけど、あくまでも扱いはモブレベルにして、そのキャラを「自分」として動かすことはやめてねって話


    というかトレーナーもグレーゾーンではあるんだけどねえ。ただいなかったら話始まらないし仕方ない

  • 141二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 09:24:42

    >>138

    スレの最初期に一人に対してウマ娘が増えすぎたのが問題になりましてぇ…。

    そこからこのルールが制定されたけど、その頃にはSSで2キャラ掘り下げないと成り立たない人も出ていたので、じゃあ初期メンバーは「これ以上増やさないことを条件」に複数キャラ併存させてる形

  • 142クアドラプルグロウ22/11/16(水) 11:25:40

    スイセイレッカさんとナックルさんって同じ母父キングヘイローなんだなっていう落書き
    のはずが落書きを超えて雑になってしまった気がします

  • 143二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 13:10:10

    キンへはリファール持ってるのが優秀

  • 144二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 13:48:28

    >>137

    大丈夫?バリウムと胃カメラいる?

  • 145キタサンアイドルの人22/11/16(水) 18:22:00

    >>136

    アイちゃんは無害です!無害です!!(栗毛)

  • 146ラプ中22/11/16(水) 18:24:29

    >>143

    リファール良いよね…(血統ヲタ)

  • 147メジロエスキーの人22/11/16(水) 21:58:28

    >>145

    惚れた弱みで勝手にダメージ受けてるのがいるだけだからまあ……

  • 148二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 00:43:52

    >>144

    ストレスチェックするな定期

  • 149二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 00:58:56
  • 150メジロエスキーの人22/11/17(木) 08:07:45

    >>149

    もっと親の顔見て……


    というわけ(?)でSSの続き投げていきますね

  • 151メジロエスキーの人22/11/17(木) 08:09:10

    ─────
    頻繁に携帯の電波が切れることに少々イライラしながらも、時折車窓から見える広大な太平洋に目を輝かせること2時間弱、終点であり目的地の駅に降り立った。座りっぱなしで丸まった背中をぐいーっと引き伸ばしながらレンタカー屋さんへと歩いていく。

    「うーん……! おしゃべりしたり海の写真撮ってたらあっという間だったね」
    「そうですねっ! 昨日とはまた違った海の景色が見られて面白かったですっ!」

    笑顔でこう言っているエスキーも電波が頻繁に切れるせいで道中機嫌のアップダウンが激しかったんだけど、今は楽しそうだからそっとしておこう。ママとトレーナーは私たちより大人だからか、そんなに表情を表に出すことはなく淡々と過ごしていた。

    「よし、じゃあ出発だな。といっても10分ぐらいで着いちゃうんだけど」

    レンタカーの受付が終わり、昨日と同様にトレーナーが運転席で私が助手席、そしてエスキーとママが後部座席へと乗り込んだ。ちなみに荷物はというと、大きめのトランクになんとか4人全員のキャリーバッグを入れ込むことができたから、コインロッカー代が発生することはない。

    「最初の目的地は……速玉大社、熊野速玉大社だね」

    市街からほど近い場所に位置する熊野三山の社が一つ、熊野速玉大社。今日はここともう1つを巡り、明日に最後の1つに赴くスケジュールとなっている。

    「へぇ、平安時代からあるんだね、この神社」

    ママが携帯で熊野三山について調べ、その歴史の深さに感心していた。その言葉を聞いていたエスキーはなぜか得意げにうんちくを傾け始めた。そういえばこの子日本史が好きって言っていたなと思い出す。

    「熊野三山を巡ること、一般的に熊野詣と呼ばれる行為はその平安時代から当時の上皇や法皇を始めとして、老若男女問わず数多くの人が行ってきました。中には合計で100回以上もこの地を来訪した人物もいるほどに、熊野の地は多くの人が訪れた場所なんです。その多くの人が詣でるために通ったのがいわゆる熊野古道、そう熊野三山を含め世界遺産になっている参詣道なんです」

    彼女の深い知識にも感心しながら目の前に見えてきた神社を指差す。すぐそこに見えるのが熊野速玉大社、本日の第1目的地だ。

  • 152メジロエスキーの人22/11/17(木) 08:10:08

    >>151

    「そういえば知ってます、エスキモーちゃん?」


    車を停め、駐車場へと下り立つ4人。鳥居を潜り、境内へ足を踏み入れるまでの道中で隣で歩いていたエスキーにこんなクイズを出された。


    「紀の国、というよりこの熊野の地ってなんと呼ばれているでしょうかっ!」

    「えっ、なんと呼ばれているかっていきなり言われても……」


    携帯を取り出そうとした手はエスキーに抑えられ、うんうんと頭を捻らせるも全然思いつかない。熊野速玉大神という名の神様が祀られている速玉宮にたどり着くまでに正解が思いつかず、仕方なくエスキーに答えを聞いた。


    「全然分かんない」

    「ふっふっふっ……実は『蘇りの地』って呼ばれてるんですよっ!」


    嬉しそうに彼女が告げた言葉に引っかかりを覚える。蘇り、黄泉がえり……それは三途の川の向こう岸から戻ってくることを指す言葉だけど、私にはなんだか違う意味に聞こえてきた。


    「蘇り、ねぇ……」

    「どうしましたか、エスキモーちゃん?」


    答えを聞いて少し考え込む私を心配して、下から顔を覗き込んでくるエスキー。私は大丈夫だからと笑顔で返すも、再び頭をフル回転させこの地に来た意味を考える。


    (別に私は命を落としかけてこの世界線に迷い込んだ訳じゃない。少なくとも健康なまま送り込まれたはず……だったらどうして『蘇りの地』とやらに惹かれたんだろう……偶然? それとも……)


    考えれば考えるほど分からなくなってくる、まさに無限ループの中に落ちてしまった私。この問答は今日1日、いや『最後』まで頭の中を駆け巡っていたのだった。


    ─────

    神社を出発し、お昼ごはんやこの旅2カ所目のお土産を購入する。なんだか甘そうな匂いが漂う店内で、今度はカバンに入れられるほどの小さな小袋をいくつか購入する。そのうちの1つは夜ホテルで食べる用として。


    「ベビーカステラに似てるけど、形とかちょっと違うね」

    「鈴焼きって言われてましたね。よく見たら鈴の形してますし、味もちょっと違いますね……あっ、1つ食べます?」

  • 153メジロエスキーの人22/11/17(木) 08:11:53

    >>152

    後部座席から差し出された袋から1つを自分の口の中に、もう1つを運転中のトレーナーの口に入れてあげる。次の目的地まで少々時間があって手持ち無沙汰になったのか、少し早めのおやつ時を迎えた車内は携帯で街のことを調べたり、外の風景を撮ったりと各々好きなように過ごしていた。そうやって40分少々揺られた先にあったのは熊野三山の総本山、いや全国の熊野神社の総本山となる熊野本宮大社だった。さっきの速玉大社とはまた雰囲気を異にし、古式ゆかしい趣を醸し出していた。


    「すっごい立派……」

    「大きいですねえ……」


    厳かな雰囲気に圧倒されつつも本宮へ参拝を済ませ、境内を各々好きに巡る。一旦集合してから数百メートル離れた先の、災害で流されてしまった昔の神社があった場所へと足を運んだ。


    「鳥居おっきいね……」

    「30m以上の高さがあるらしいです……」

    「流石総本山……」


    またもやそのスケールの大きさに圧倒されつつ周囲を巡ってから帰路につく。時計の針は16時を回り、日が傾き始める。私たち4人はチェックインの時間、というより駅からのバスの時間に遅れないよう急いで車へと乗り込み、レンタカーを返却してから今日泊まる宿へと向かった。


    「えーっと、確かここから船に乗って向こう岸のホテルまで行くはずなんだけど……あっちょうど来た」

    「事前に調べてはいたけど、船でホテル行くって凄いよね……」


    わずか数分ではあったけど、海風に吹かれつつ珍しい船での旅路に心躍らせながら、一緒に乗っていた他のお客さんとともにホテルの玄関から中に入っていった。


    ─────

    チェックインを無事に済ませ部屋へと向かう道中、目の前に現れた、先が見えないんじゃないかと思うぐらい長いエスカレーターに目を見開く。スペースウォーカーと呼ばれるそれは全長154m、高低差77m、そして乗っている時間は5分45秒と、どれをとってもとんでもない数字となっていた。


    「……走っていった方が早くないです?」

    「荷物なかったらそれもアリかもだけど……いや、誰かにぶつかったら危ないしやめとこっか」

  • 154メジロエスキーの人22/11/17(木) 08:13:10

    >>153

    エスキーの申し出に頷きかけるも、今までとは違い他にお客さんがいることを思い出して押し留まる。予約するのがわりと最近だったからかもう既にいくつか部屋が埋まっていて、なんとか部屋を確保できたような状況だったみたい。予約してくれたトレーナーが出発前に そう言っていた。


    「今回も露天風呂つきだからな。見える海はそれぞれ違うけど」

    「楽しみだね……誰かさんが変なことしてこなかったら」


    最後の言葉はトレーナーにだけ聞こえるように彼の耳元でそっと囁く。「善処するよ」と信用の欠片もない台詞を宣った彼だけど、これで釘を刺せたことだし、少しは手加減はしてくれるだろう……


    (あくまで手加減……なんだよねえ……)


    受付でもらったホテル内の温泉を巡るスタンプラリーの用紙に目を落としながらため息をつく。少し諦めの気持ちも込めながら、誰にも見えないように1回、2回と。


    ─────

    部屋に荷物を置いてからは浴衣に着替え、ホテルの中の温泉をみんなで巡り、夕食も会席料理を美味しくいただいた。そのあと部屋に戻ってからはゴニョゴニョし、日付が変わるか変わらないぐらいの時間の今はこうして1人部屋の露天風呂に浸かり、夜の海を眺めている。


    「夜の海って静かで素敵だなあ……」


    目の前に広がる太平洋を静かに見つめる。綺麗な夜空、そして丸い月に照らされた海は一体何を想っているのだろうか。時折立つ白波は空へと伸ばす腕のよう。


    「なーんてね……」


    少し詩的な言い回しをしてみたけど、私には向いてなかったようだ。こういうのはもっと向いている人がチームにいる。まさに丸い月夜の中、孤独に浮かぶ舟のようなそんな人が。


    「……寝たくないな」


    夢の景色、それは決して楽しいものではなく、むしろ見たくはない悪夢。夢を見ているはずなのに夢から現実に引きずり戻されるようなそんな感覚を覚えてしまう。光へと駆けていく夢……たぶんもう少しで私は光の中に行ってしまう。だから寝たら駄目なんだと、あの夢がまた進んでしまうからと、必死に眠ることを拒む。ただ無理をして旅行を台無しにしてしまうのは避けないといけないから、お風呂から上がれば横になろう。


    「……こんな誕生日になるなんて思ってなかったな」

  • 155メジロエスキーの人22/11/17(木) 08:14:28

    >>154

    湯船から上がり髪や体を拭き、浴衣を着て部屋に戻る。トレーナーにどうぞと促すが、彼は私の申し出を断り逆に私に互いのベッドに向かい合わせに座るよう勧めた。


    「どうしたの、そんな真剣な顔して」


    あと数十秒で日付が変わる。そして日付が変わればお互いの誕生日を迎える……その表情が意味することが何なのかを察しながらも少しとぼけてみる。もちろん私も彼に渡す物は準備してある。


    トレーナーのすぐ横に置いてあった彼の携帯のアラームが鳴り、日付が変わったことを私たちへと知らせる。彼はアラームをすぐに止めると、もう一度私の方に向き直す。


    「誕生日おめでとう、エスキモー。プレゼント、受け取ってくれないか」


    そう言って差し出されたのは小さな小箱。クリスマスの時よりは少し大きくて、包装を剥がすと箱にはよく聞くブランド名が記載されていた。一体何が入っているんだろうと箱をぱかっと開くとそこに入っていたのは、レザーのストラップと円盤の周囲を金色のケースで彩られた腕時計だった。よく見るとストラップにも金の刺繍が入っていて、日常使いができそうな素敵なデザインになっている。ただそれより驚いたのは……


    「……ごめん、被っちゃったみたい」

    「えっ、それって……」


    ベッドから立ち上がり、自分のカバンの中から取り出したのは彼からもらった物と似た大きさの小さな箱。中に入っているのはブランドやデザインこそ違えど同じ腕時計には違いなかった。


    「誕生日おめでとう、トレーナー。受け取ってくれる?」

    「ありがとう……! 中に描かれているのは世界地図か……デザインもかっこいいし使いやすそうだし本当に嬉しいよ!」

  • 156メジロエスキーの人22/11/17(木) 08:14:48

    >>155

    「世界旅行者」を意味する名前の時計、彼が想像以上に喜んでくれてプレゼントした私もまた嬉しい気持ちになる。互いに贈りあった時計を腕に嵌めて笑いあう時間は本当に至福の時間そのものだった。


    「……もうそろそろ寝ないと明日に響きそうだな」


    時計を見ると0時30分を指し示そうとしていた。私たちは腕に嵌めていた時計を外し、ベッドの間にあるサイドテーブルに2つ横並びになるように置いた。同じ時間を刻む時計、ともに同じ時間を過ごせるようにと願いを込めて部屋の照明を消す。


    (ワールドトラベラー、世界線なんてもの越えてみせてよ)


    そう強く想い、静かに眠りの海に落ちていく。


    ──そして夢はもうすぐ終わりを迎える。己の意志とは関係なく、演劇の途中に無理やり舞台から引きずり下ろすように。

  • 157メジロエスキーの人22/11/17(木) 08:15:06

    >>156

    今日はここまで。それではまた次回

  • 158二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 14:58:57

    迫る時間に対してプレゼントの時計に意味を持たせてるの最高に洒落ててすこ

  • 159二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 19:36:00

    せんせー
    トレーナーに甘えたいのですがどうやって甘えたらいいんですかー?
    見本みせてくださーい

  • 160メジロエスキーの人22/11/17(木) 19:39:04

    >>159

    少し弱ったところを見せるか、何かしら頑張ったご褒美として甘えさせてもらえばいいんじゃないかな?

    あとは甘えにいく少しの勇気があれば完璧

  • 161二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 20:15:37

    トレーナーの部屋に忍び込んではちみー濃いめ固め多めをスーツ塗ったくれ

  • 162二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 20:19:41

    ライバルがカブトムシとかどうなん…。

  • 163二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 20:29:10

    💮「やあ」
    ライジョウドウ「ミ゚」
    フラリン「うわっ凄い数のカブトムシ!?どうしたんですかそれ?」
    💮「……朝起きたらこうなっていた。殺すのも可哀想だし外で逃がそうかと思ってそのまま着てきた」
    ライジョウドウ「やー!やー!」シャアアア
    💮「悪い悪い、すぐ逃がすから。ほれ」ポンポン
    カブト虫「ブブブブブブブブブ」
    ライジョウドウ「えっ ミャアアアアアアアアアアアアア」ガクッ
    フラリン「大丈夫ですか!?気を失っている……!」
    ライジョウドウ「三途の川が見え〜る〜……」
    💮「大丈夫か!?死ぬな、戻ってこい!」
    ライジョードー「も、もうだめ……がくっ」
    〜完〜

  • 164二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 20:32:35

    ちゃんと三途の川の渡し賃にパスモかスイカかイコカは供えてやるからな

  • 165ナックル宅の壁22/11/17(木) 21:02:12

    >>142

    ありがとうございます!

    描いていただけてすごく嬉しいです😭

    本当にありがとうございます!!

  • 166二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 21:10:54

    >>164

    あの世までデジタル化してるのなんかやだな……。

  • 167二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 21:14:10

    (チーム)カオスの深淵より溢れる電子化の波で三途の川は氾濫し、彼岸は大量のアグネスデジタルに呑み込まれた……

  • 168二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 21:31:01

    まじかよFAXにもどしてやる

  • 169二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 21:46:56

    このまま戻し続けてるとライジョウドウより先にマルゼンスキー先輩のポケベルが息を吹き返してしまう……。

    >>168

  • 170二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 21:56:56

    アキュート引いてないからキャラスト4話までした見てないけど種目別競技大会ってのがあるんやね
    ここ最近の実装ラッシュ見てるとダート層も厚くなってきたようで何より

    うちには変態が多いけどどの距離で出るんじゃろか

  • 171メジロエスキーの人22/11/17(木) 22:09:48

    変態……誰のことだろなあ……(すっとぼけ)

  • 172二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 22:10:15

    困ったな…心当たりが多すぎる

  • 173レッカの中身22/11/17(木) 23:01:43

    >>142

    おぉ…イラスト描いて頂いてた…ありがとうです…!

  • 174カンパナーレボバー22/11/17(木) 23:13:15

    ダート2000

  • 175二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 23:23:12

    >>174

    君は比較的真っ当な適性やろがい

  • 176メジロエスキーの人22/11/18(金) 07:22:14

    >>174

    君は早くFlightlineと対決して


    ということで今日もSSの続き投げていきますね

  • 177メジロエスキーの人22/11/18(金) 07:26:18

    ─────
    「ん……もう6時……」

    枕元に置いていた携帯からアラームが鳴る。寝ぼけまなこを擦りつつアラームを止め、隣で寝ていたトレーナーを叩き起こす。

    「ほら、もう起きる時間だよ。今日出るの早いんだから早く!」

    布団を引き剥がし、うんうん唸る体を必死に揺さぶる。まだ寝ぼけているのか、それとも私を抱き枕か何かと勘違いしているのか、腕を引っ張って両腕で抱き抱えようとするところをなんとか耐え、逆に引っ張り起こす。

    「ほら、とっとと起きた! 私先に洗面所使うけどその間に二度寝しないこと!」
    「……ふぁい」

    その返事に不安を抱きつつも洗面所に向かい身なりを整える。顔を洗ったり髪を梳かしたり……誰かさんにキスの跡をつけられていないか鏡で確認したり。このあと朝ご飯を食べるから、食べてからできることは後回しにして、まだ頭が起動しきっていないトレーナーに洗面所を譲る。

    「はい、洗面所空いたから早く使ってよね。私はその間にぱぱっと着替えちゃうから」
    「ん……」

    トレーナーが洗面所に向かったタイミングで昨日の時点でキャリーバッグから取り出していた服に着替える。今日は少し歩くから、一昨日や昨日と違って少しスポーティーな格好になっている。

    「まあ別に着替え見られたところでどうってことないんだけど、マナー的にね」

    着替えどころかそれ以上の部分を見られている以上今更感が強いけど、それでも男の人の前で下着を含め堂々と着替えるのは流石に気が引ける。いくら好きな人の前とはいえ。そうやっていろいろ理由をつけながら着替えを済ませたタイミングでさっぱりとした顔のトレーナーが洗面所から出てきた。

    「じゃあ先に出てるから……あっ、その前にエスキーに誕生日プレゼント渡しに行かなきゃだから、2人の部屋まで一緒に行かなきゃ駄目か」

    そう、今日は私たち2人だけじゃなくエスキーも誕生日。3人も誕生日が被るなんてありえないなって思っていたけど、こうして旅行に来て一緒に祝えるからそれもありかって今なら思える。

    「タブレットだったっけか」
    「それとケースとタッチペン。仕事に使えるようにって」

  • 178メジロエスキーの人22/11/18(金) 07:27:34

    >>177

    そう、今回彼女にプレゼントするのは新型のタブレットとそのケースにタッチペン。しばらくすれば人の体に戻る彼女にはぴったりのプレゼントだと思って2人で一緒に買いに行った。


    「それじゃあオレも洗面所でササッと着替えてくるか」

    「うん、待ってるね」


    トレーナーを待っている間ベッドに腰かけ1人物思いに耽る。そういえば彼女たちからは何をもらえるんだろうと。プレゼントをあげることとこの旅行のことばかりに集中しすぎていて、プレゼントをもらうことを全く考えていなかった。


    (センスを疑っている訳じゃないんだけど……まあ考えすぎるのも値踏みしてるみたいで2人に悪いか)


    そうやって頭を切り替えたタイミングで着替えたトレーナーが洗面所から出てきたから、私は横に置いていたプレゼントを持ち、彼とともに2人の部屋へと向かった。


    「起きてる?」


    扉をノックして呼びかけると、すぐにパタパタとした音が近づいてきてドアが開く。2人ともとっくに着替え終わっていたみたいで、今にでも出発できる態勢を整えていた。


    「おはようございます、エスキモーちゃん、トレーナーさんっ。そして……誕生日おめでとうございますっ! はい、わたしと姉さまから2人へのプレゼントですっ!」


    そう言って差し出されたのは小さな長細い箱。指輪とか時計が入っているような立方体ではなく、高さがそれほどない代わりに奥行きが長い長方体の形をしていた。何が入っているのかまるで見当がつかないまま、入れてもらった部屋の中で包装を解き中身を取り出す。中に入っていたのは綺麗な木箱で、さらにその中には二対のお箸が入っていた。


    「お箸?」

    「はいっ! 普段使いができて、かつ2人にまとめて贈れる物は何なのか考えた結果、お箸がいいんじゃないかと姉さまから提案いただいたのでそちらにしましたっ!」


    ふふんと胸を張ってプレゼントの理由を説明するエスキー。彼女とベッドに腰かけていたママに感謝の気持ちを伝え、自分たちの部屋に戻りプレゼントをバッグに入れる。そうしてまた2人で部屋から出てくるのに合わせて向こうの部屋からも2人が待っていたかのように出てきた。


    「それじゃ、朝ごはん食べに行こっか」


    同じ山上館の中にあるバイキング会場へと足を運ぶ4人。どんな料理が出てくるのかとワクワクしながら談笑している中、ママがしっかりと食べすぎないよう釘を刺す。

  • 179メジロエスキーの人22/11/18(金) 07:28:59

    >>178

    「そうですねっ! バイキング楽しみです〜っ!」

    「2人とも食べすぎには注意だからね」

    「「はーい」」


    ママの注意とそれに対して2人被った返事にトレーナーが笑みを浮かべる。


    「なんかやりとりが親とその子どもみたいだな。年齢近いのに」


    そんな近からずも遠からずなトレーナーの言葉に私たちもクスクス笑って楽しく和やかな雰囲気がその場に出来上がっていた。そんな楽しい1日がこれから始まろうとしていた。


    ─────

    食事を楽しんだあとは部屋に戻って出発の準備をし、一同部屋を後にする。ロビーでチェックアウトを済ませると、行きと同様に今度は桟橋へと向かって船に乗り込んだ。


    「温泉気持ちよかったね」


    館内5つの温泉と部屋の露天風呂の合計6つの温泉を全て入った上でスタンプラリーも全部埋めることができた。その全部4つ全部埋めることができた成果として受付でもらえた温泉の素をカバンから取り出し、露天風呂から見た海の広大さに思いを馳せる。


    「忘帰洞、だったっけ、ほんとにずっと浸かっていたいぐらいだったよね。エスキーはどうだった?」

    「もちろん最高でしたっ! 少し肌寒くはありましたけど、それでも肩までしっかり湯船に浸かれば逆に顔だけ涼しくて心地よかったぐらいでしたしっ」


    この様子だと2人ともとっても満足してくれたみたい。このホテルを選んだ甲斐があったというものだ。そうホッとしているうちに桟橋へとたどり着き、他のお客さんに一緒に船から下りる。そこからまた駅まで数分ほど歩いていき、コインロッカーに荷物を預け、今度は路線バスへと乗り換える。


    「那智山行き……でもこれ終点までは乗らないんだよね?」


    車内の行き先表示を見たママが携帯で私が送った旅程表を見ながら確認してくる。私はそうだよと頷き、さっき自動販売機で買ったスポーツドリンクをみんなに渡した。もちろん差し出す左の腕にはトレーナーからもらった腕時計を、左指には指輪を嵌めている。


    「流石に熊野詣全部は時間の都合で無理だけど、流石に少しは歩きたいなって思ってね。いい運動にもなるかなーって」


    そう言っている間にバスの後ろ扉が閉められ、目的地へと動き出した。月曜日の朝だからかそれほど多くの人は乗っていないが、それでも車内が少しざわざわする程度の人たちが同じバスに乗り込んでいた。

  • 180メジロエスキーの人22/11/18(金) 07:30:07

    >>179

    「歩くのは大体1時間ぐらいで、帰りはバスなんだよな」

    「そうなの。帰りも歩いてもよかったんだけど、電車の時間もあるし、その電車までにお昼食べないと行けないから」


    それこそ本当であれば山の手前から登っていきたかったところだったんだけどね。トレーナーも体力あるし、私たち3人は当然ウマ娘だから大丈夫だし、時間さえ許せば山の下から山上まで登ってみたかった。それを今回は時間の都合で泣く泣く諦め、途中までバスで行くことにした。


    しばらく街の中を抜けていき、鉄道の駅や道の駅、地元の温泉などを兼ねた施設の広い駐車場へバスが入っていく。「帰りはここで温泉入るのもいいかな。いやいや時間がないし…」などいろいろ考えていると停車していたバスが再び動き出し、いよいよ那智山の方へと進んでいった。


    ─────


    『次は大門坂ー、大門坂バス停です』


    車内放送が流れるやいなや、ピンポンとママが降車ボタンを押した。あまりにも押すのが早かったからか、エスキーが「わたしも押したかったです……」みたいな独り言をポツリと零していた。アンタは子どもか。


    「ここで合ってるよね?」

    「うん。ありがと、ママ」


    ものの数分でバス停へと到着し、他の乗客も含めてぞろぞろとバスを降りていく。この肌寒い季節でも、というか逆にこの季節だからなのか、ここから上まで上がっていく人は一定数いるようだ。


    「それじゃあ上までレッツゴー!」


    もちろん他の人もいるし石の階段で危ないしということで、駆け上がることもなくゆっくりと4人ペースを合わせて石段を一段一段上がっていく。昔この階段を上って神様に会いに行った人たちへと畏敬の念を籠めて、一歩ずつしっかりと足を踏みしめていく。


    「歩いてる分マシですけど、木で日光が遮られてるせいで少し寒いですね」


    そう言って寒さをしのぐために両手でそれぞれ逆側の二の腕を何度か擦るエスキー。彼女の言うとおり、近くに道路は通っているもののやはり山の中、そして木と木の間を抜けていく道だからか、光があまり届いてこない。


    (木がいっぱい……そういう意味でも「『き』の国」か、なーんて……ううん、ちょっと待って)


    歩きは止めることなく、ただ意識を少しだけ歩くことから切り離す。さっきのことで何か引っかかった。

  • 181メジロエスキーの人22/11/18(金) 07:31:06

    >>180

    「き」と読む漢字は当然この世に多数存在する。それこそ「木材」の「木」であったり、「紀の国」の「紀」であったり、「喜ぶ」の「喜」であったり数え切れないぐらい世の中には転がっている。ただそこで私が引っかかったのはこれらとは違う2つの漢字だった。


    (「帰る」の漢字も「き」と読むし、「起きる」の漢字も「き」って読む……考えすぎなのかもしれないけど、でもあの夢が「そう」だとするなら、まさにぴったりな場所……)


    エスキーも言っていた、ここは「蘇りの地」なんだと。心身ともに清められ新たに生まれ変わる場所なんだと。


    (蘇り……よみがえり……かえる……帰る……そして夢から「起きる」……都合が良すぎるけどもしかして……)


    そもそも私が「この世界」に来る直前にどこにいたのか、そこも1つの問題かもしれない。すっかり「この世界」の空気に馴染んでしまったけど、戻るとなれば「元の世界」の空気に馴染み直さないといけないんだから。


    私がこの世界に来た理由、果たしてそれは一体──


    「エスキモーちゃーん、着きましたよー」

    「……はっ! もう着いたんだ。ありがと、エスキー」 


    深く考え込んでいるうちに石段を上りきり目的地の熊野那智大社へと到着したことに気づいたのは、エスキーから肩をトントンと叩かれ、昨日みたいに心配そうな顔で下から覗き込まれた時だった。


    (とにかく今は目の前の旅行を楽しまないと……!)


    頭をブンブンと振り、変な考えを頭から追い出し、みんなと一緒に境内へと足を踏み入れる。


    ──お別れするのもすぐ目の前のことなんだと気づかないまま時間は過ぎていった。

  • 182メジロエスキーの人22/11/18(金) 07:31:44

    >>181

    今日はここまで。それではまた次回をお楽しみに

  • 183二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 12:42:36

    やばいよどこ行っても別れのことが連想されて純粋に楽しめてないよ
    これ絶対いい流れじゃない…!

  • 184カンパナーレボバー22/11/18(金) 13:00:29
  • 185二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 14:08:41

    アーニャかな???

    >>184

  • 186二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 15:49:35
  • 187二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 17:11:42

    >>184

    こんな鮮烈で強烈なヤツを忘れるとかそんなことある?

    フライトライン 圧巻の走り【パシフィッククラシック 2022・競馬】


  • 188メジロエスキーの人22/11/18(金) 17:23:39

    >>184

    おい……おい

  • 189カンパナーレボバー22/11/18(金) 18:07:22

    金曜日に早めに帰れてニッコニコだったのに4つも安価飛ばされてたしボロクソ言われてた

  • 190二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 18:15:07

    ボバニキアホキャラ定着の巻!

  • 191カンパナーレボバー22/11/18(金) 18:17:01

    アホキャラは安価を>>190を踏んだ貴様だ

  • 192二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 18:17:52

    そうだったのかぁ!クソぉ…。

  • 193二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 18:20:08
  • 194二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 18:21:03

    梅紫蘇

  • 195二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 18:21:38

    梅酒

  • 196メジロエスキーの人22/11/18(金) 18:22:19

    梅昆布茶

  • 197二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 18:22:24

    梅宮

  • 198二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 18:22:56

    埋め込み

  • 199メジロエスキーの人22/11/18(金) 18:23:06

    >>200なら1周年記念に何するかみんなで考える

  • 200メジロエスキーの人22/11/18(金) 18:23:19

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています