- 1二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 02:14:44
- 2二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 02:14:56
お題: 病弱だけど指導力は高いトレの心配をして世話を焼くウマ娘ちゃんを誰でもいいからくれぇぇぇーっ!(悟空)
目を閉じたまま重い頭で意識を戻した。
担当のトレーナーになってから何度目になるか、熱で倒れてしまったようだ。しかも今回はウマ娘のトレーニング中にだ。次のレースに向けて少し熱が入り過ぎてしまったのだろう、気を付けねばと自分に反省を促して目を開けた。
視界に入ったのは保健室の天井ではなく、おそらく自室の天井だった。
枕に頭を沈めたまま右を向くと、いつの日かお見舞いですと持ってきてくれたクモのぬいぐるみがあることで、ここが自室のベッドであることを確信した。
上半身を無理やり起こし、辺りを見渡すと何も変化のない自室が広がっている。ただし、いつもの違いとしてはキッチンの方からヒトの気配と料理をしている際の独特の香りがしている。
しばらくボーッとしているとキッチンの扉が開き、担当のウマ娘マチカネタンホイザがこちらの様子を伺うように顔を覗かせ、起きていることを確認すると氷嚢を手にしたまま近付いてきた。 - 3二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 02:15:58
「おお。起きたみたいですね、心配しましたよ!」
どうやら心配をかけてしまったようだ。
「すまない、いつも気にしてはいるんだが熱が入るとどうもな……」
素直に謝罪して、少しの言い訳をする。
「全く…しょうがないですねトレーナーは。
そうだ、起きたばっかりですがお腹は空いてますか?」
仕方ないと優しくダメな子を見る表情をしてから、いつもの元気な表情をしてこちらの胃の調子を聞いてきた。
聞かれてからお腹に意識を移すと空腹であると訴えるように「きゅる」っと音を発した。
「空いているみたいですね、ちょっと待ってて下さい」
そういうとマチカネタンホイザはキッチンに向かった。
キッチンから少し食器同士が当たる音がした後、お盆に1人用の土鍋と茶碗を載せて帰ってきた。
「出来立てのお粥です!」
お盆をちゃぶ台に乗せてくれたので、ベッドから出ようとするとマチカネタンホイザが動きを制するように手のひらをパーにしてこちらに向けてきた。
不思議に思っていると、彼女が土鍋の蓋を開けてお粥を茶碗によそってくれた。
茶碗と持ったままレンゲを手に取ってこちらに近寄ると、手に持ったレンゲで一口分のお粥を掬う。
「ふー、ふー。はい、どうぞ!お口をぱかーって開けてください」
えっ……いや、あの……
恥ずかしさから動揺していると、少しムッとした表情をしてマチカネタンホイザが口を開いた。
「心配をかけたのですから、トレーナーは恥ずかしい目にあうべきなのです。今後もおんなじ事したらおんなじ目にあってもらいます」
どうやら今回自分がしてしまったことはマチカネタンホイザにとって結構許せなかったことらしい。
「ごめんな、今後は少しでも変だと思ったら休憩しながらコーチさせてもらうよ…」
そう言うとマチカネタンホイザは笑顔になり
「では、気をつけるために今日はもりもり食べて、すやすや寝て、パッと元気になってください」
そう言うと、レンゲをずいっと近付けた。
アーンの刑は執行されるらしい…… - 4二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 02:17:41
- 5二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 02:42:00
せめて土曜の日付変わる前に上げろ…
あとSS総合スレに宣伝して皆の目に触れるようにしておけ…