ここだけ4号の引継ぎを終えたエラン5号が

  • 1二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 03:29:14

    ニカに興味を持ってしまった世界

  • 2二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 03:33:12

    描いたなこいつ!

  • 3二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 04:10:06

    4号の引継ぎとしてスレッタとの関係を継続したまま5号としての感情はニカに向く、と
    うーん地獄

  • 4二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 04:12:06

    馬鹿な、エラニカ復権派は全員死んだはず

  • 5二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 04:15:04

    >>4

    (5号ニカという新しい概念を手に入れて)

    あにまんよ!エラニカ復権派は帰ってきたのだーー!

  • 6エラニカの人22/11/14(月) 07:03:51

    よくやった!続けてくれ!

  • 7二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 07:37:31

    お手軽に地獄を作るんじゃあ無いよ!

    「僕は君に興味がある」って天然トーンでニカねぇに前任者と似たようなこと言うんだろう!?

  • 8二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 07:40:17

    4のような厭世家っぽいところは無くて、どっちかって言うと無垢な赤子のような子なんだろう?(妄想)


    おねショタ、なんだろう……?

  • 9二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 07:42:47

    あかん! スレッタの脳が破壊されてしまう

  • 10二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 09:31:35

    >>8

    骨格もイジられてそうなので多分ハイ

  • 11二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 10:46:44

    どんな仕打ちを受けても笑顔を崩さないニカ
    他人のふりのふりをする5号
    互いが互いの違和感を見破って以来、2人きりの時だけ仮面を外す関係とかいいよね
    そして互いの脳裏にはスレッタへの罪悪感がいつもチラつくんだ

  • 12二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 11:29:16

    「そうやっていつもニコニコしてるの、気持ち悪いよ」
    「……」
    「怒らないの?」
    「いつも言われてますので」
    「怒ってよ」
    「優しいんですね」 
    「……」
    「その優しさはスレッタに取ってあげてください」

  • 13二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 16:57:41

    ベルメリア・ウィンストンに渡された一つの端末。これは強化人士4号がエラン・ケレスとして活動していた時のものらしい

    「必要な情報は全て入ってるわ。余す事なくインプットしなさい」
    「……4号のふりをしろと」

    僕がこれから成るのは“エラン・ケレスに扮する強化人士4号”……影武者の影武者とは何の冗談だ

    「“あの子”は多くのものを残していった。エラン・ケレスになるというのは、同時に“あの子”になることなの」
    「4号以前の奴もそうだったの?」

    返事はなく、やつれた顔を体ごとデスクに向けて続ける

    「その端末には“あの子”の全てが詰まってる。必ず、やり遂げて」

  • 14二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 17:08:13

    「面倒だな」

    簡素な部屋――独房とも言えるそこで、僕は渡された端末の中身を覗く
    授業のカリキュラム、ペイル寮生の名簿、日頃の行動ルーティン、言動、そして……

    「やりたいことリスト?」

    メモ書きに残されたタイトルにそう書いてあった。長い改行がなされているが、内容は一番上の1項目だけ
    これから増やすつもりだったのだろうか?その唯一残されたやりたいことは……

    「スレッタ・マーキュリーとデートする」

    最終更新日時は昨日の夜だった

  • 15二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 17:34:09

    「スレッタ・マーキュリーはいる?」

    端末の記録をもとに地球寮を訪れた
    僕を見るや、寮生の男は血相を変えて奥へと引っ込んでいく。しばらくして、大勢の女生徒が出てきた
    困惑した様子の者、軽蔑の目を向ける者、殺意に等しい感情を露にする者……理由は想像に難くない

    (全く、面倒な置き土産を残してくれたな)

    様々な感情渦巻く中、おどおどしながらも一人が前に出た

    「え、え、エラン、さん……」

    くしゃくしゃな赤毛で白い制服を着た女性。彼女がスレッタ・マーキュリーか

    「アンタ、スレッタとのデートをすっぽかしたんだって?納得する理由を聞いてもいいかしら?」

    続けて前に出た銀髪女はミオリネ・レンブラン。“本物のエラン”が求めているという彼女は鋭い目つきで問い詰める
    便乗してピンク髪の女が何やら喚いている。この時点でかなりうんざりしているが、僕はあくまで“エラン扮する4号の影武者”。らしい態度で対応してみせるさ

  • 16二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 18:02:59

    「ごめん。決闘の後、ペイル社のCEOに呼び出されてしまってね。負けた事に対する責任を取らされていたんだ」
    「せ、責任!?そそそそれって一体……」
    「大したことじゃないよ、こうして帰って来られたしね。せめて連絡の一つでも入れられたらよかったんだけど……」

    本当にごめん――僕は深く頭を下げた。きっと4号はこうやって謝罪するだろう

    「……ま、御三家だもんね。想像つくわ」

    呆れ声ではあるがミオリネ・レンブランが矛を収めた。誠意は伝わったらしい

    「だから、もう一度やり直しさせてほしいんだ。君とのデート、楽しみにしてたから」
    「ほぇあっ!?いいいいいいいいんですか!?ええとえとえっと、次の空いてる日は!!」

    目を見開いて必死に端末を弄る様は小動物のような愛嬌を感じさせる

    (余程スレッタ・マーキュリーに気に入られてたんだな、4号……)

    すっかり場の空気も和やかになった中……ふと、妙な気配を感じた
    反射的にその方へ目を向けると、青い瞳とかち合った

  • 17二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 18:30:40

    1秒に満たない時間見つめ合った後、その女生徒は笑顔を浮かべると格納庫へ立ち去っていった

    「……?」

    何故だか分からないが、僕は本能的に「気持ち悪い」と思った



    スレッタ・マーキュリーとデートの日取りを決めたところで、僕の初日が終わった
    前情報だけでは補完しきれないこともあり、すり合わせに体力を大きく消費してしまった
    もうこのまま寝てしまいたい……つもりだったが、1つ気になる要素が残っている

    (あの女は一体……)

    妙な気配と、本能的に感じた気持ち悪さの正体。これも4号が残した置き土産なのか?
    あらかじめ渡された地球寮の名簿を確認する。顔写真まで付いているから特定は容易かった

    「ニカ・ナナウラ……」

    彼女に関して、4号の残した端末に一切の情報はない

  • 18二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 18:57:28

    これは……


    続けなさい

  • 19二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 23:19:11

    エラニカ派期待の新星というわけだ!

  • 20二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 00:42:01

    待ち合わせは10時という話だったが(意図しない形で)心象を悪くさせた手前、早めに着いておくべきだと考えた
    だから約束の30分前に待ち合わせ場所に到着したのだが……

    「え、え、エランさん!おお、おはよ!ございまっす!」

    愛しの彼女、スレッタ・マーキュリーは既にいた

    「待ち合わせは10時だけど……いつからいたの?」
    「……9時、から……です」
    「ごめんね。待たせちゃいけないと思って早く来たつもりだったんだけど」
    「いえいえいえいえいえ!私が勝手に舞い上がってただけのことなので!それに……」
    「それに?」
    「エランさんが、そんな風に気を使ってくれるのが、う、嬉しい、です」

    大袈裟に驚いた次にはしおらしくなったり、忙しい子だ
    でも、この仕草が計算による偽物ではないというのは何となく分かった

  • 21二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 01:13:16

    「じゃあ、行こうか」
    「は、はいっ!」

    こうしてスレッタ・マーキュリーと“エラン扮する強化人士4号”は、念願のデートに赴くのだった
    ……遠くから感じる幾つかの視線を見ぬふりしながら



    「おいひいです~」

    ひとしきり歩き回り、近くのレストランで昼食を取っていた
    僕の事などお構いなしにオムライスを夢中で頬張るスレッタを眺めていた

    「幸せそうだね」

    つい、口をついて出た言葉に彼女はスプーンを持つ手を止めた

    「んぐ……っはい。ここに来てからずっと辛い事続きでしたから」
    「ずっと?」
    「あ、ずっとじゃないですね。楽しいと思える事も、嬉しいと思える事も、いくつかありました」
    「そうなんだ」

  • 22二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 01:42:51

    「昨日エランさんが来なかった時は……すごく、辛かったです」

    もう二度と会えないような気がして――消え入りそうな声で俯く

    「でも、今日!ちゃんとエランさんとでで、でデート出来てます!なので、全部チャラ!です!」
    「それはよかった」
    「はい!」

    好意を隠そうともせず、口元にケチャップを付けたまま向ける笑顔は、見ているだけで心が洗われる
    なるほど、4号が彼女に絆されたのも頷ける。僕らのような日陰者に、これは毒にも等しい
    でも……

    (僕は、君の好きだったエラン・ケレスじゃないんだよ)

    背負わなくていい筈の罪悪感が、今にも僕の足元に絡みつこうとしている……予感がした

  • 23二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 03:05:19

    ――夕暮れ時

    無事務め<デート>を終えた僕は、一日の疲れを癒すべく寮へと向かっていた

    その道すがら……


    「ニカ・ナナウラ?」


    昨日の違和感の根源――心の片隅に残るしこりだった少女は、床に散らばる工具を拾い集めていた


    「大丈夫?」

    「あ、エランさん。すみません、うっかり工具箱を落としてしまいまして……」

    「手伝うよ」

    「そんな!私一人で出来ますよ!」

    「いいから」


    遠慮する彼女を無視して工具を拾ってやった


    「ありがとうございます。では、私はこれで……」


    そそくさと立ち去ろうとする際の笑顔

    それが、何だか引っ掛かって――


    「待って」


    確証はない。だがこれはきっと、強化人士4号が取るべき行動ではないのだろう

  • 24二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 03:39:22

    「どうか、しましたか?」

    先程と同じ――そうだ、この笑顔が引っ掛かる
    スレッタが見せたそれとは違う。そう、“作り笑い”だ
    この笑顔が、気持ち悪い

    「あの時の事なら謝るよ。気を悪くしてごめんね」

    探りを入れるべく、形だけ謝ってみる
    もしかしたら、ニカ・ナナウラに関する何かを記録し忘れたのではないか?
    スレッタ・マーキュリー同様に、彼女に対して不義理を働いたのか?だとしたら、氷の君は随分と学園生活を満喫していたようだな

    「……何の話をしてるんですか?」

    直接何かをした訳ではないらしい

    「スレッタ・マーキュリーの事だよ。みんな、彼女を元気付けてくれたんでしょ?」

    この流れなら自然だろう

    「あぁ!あの時のスレッタ、慰めるのに苦労したんですよ」

    どうにか怪しまれずに済んだ

  • 25二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 03:52:51

    「じゃあ、私はこれで」

    今度は引き止めず、工具箱を抱えて歩く背中を見送った
    人間関係は希薄だったというエラン扮する強化人間達。“こういう時”に怪しまれない為の方法なのだと身をもって知る1日だった
    故に、スレッタ・マーキュリーは僕達にとっての不安材料。4号が残した呪いであり祝福でもある
    彼女とその花嫁ミオリネ・レンブランにさえ気を付ければ、僕はきちんと指名を全うできるだろう
    だが……

    (何で……?)

    その他大勢の一人である筈の存在が――あの気持ち悪い笑顔が、いつまでも僕の頭の隅にへばりついていた

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