【閲覧注意】ここに一次創作を置く予定

  • 1二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 18:21:39

    「勝利と絆」がモットーのお話
    よーし、二時間でプロットを書くぞ……!

  • 2二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 18:26:57

    【閲覧注意】が付いてるの嫌な予感がする

  • 3二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 18:30:20

    閲覧注意なのに勝利と絆…?妙だな、曇らせの匂いがする。

  • 422/11/14(月) 18:30:47

    >>2

    大丈夫、少しキモくて人を選ぶキャラがいるだけ

    別に地獄ではないよ

  • 522/11/14(月) 18:36:52

    ハッ、そうだった、あにまん民は曇らせ好きなんだった、まずいぞ
    なんかガッカリさせて申し訳ない

  • 622/11/14(月) 18:51:09

    「友達の仇を討つために旅に出た子がショタコン男につきまとわれる話」
    嫌悪感出たらブラバ推奨

  • 722/11/14(月) 20:05:16

    完結後に反省点があれば教えてほしい

  • 8二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 20:24:30

    プロットはまだかー

  • 922/11/14(月) 20:27:01

    その街は人が多かった。
    店が立ち並ぶこの辺りは特に人が多くて、歩くのに戸惑った。
    だから人が少なそうな路地裏を選んだのが間違いだったのかもしれない。
    大柄な二人の男とすれ違う。

    「おいチビ」

    チビ。声をかけられてびくりと肩が跳ねる。
    周りに背の小さい人物は自分しかいない。

    「ナ、ナンデショウカ?」
    「肩、ぶつかったんだけど」
    「え、ぶつかってませんけど」
    「言い訳すんな、確かにぶつかっただろ」

    もう一人の男が口を開く。

    「慰謝料だよ、慰謝料。さっさと金出せ」
    「ええっ、そんな……」

    ニヤニヤと男達は彼の全身を見る。
    綺麗な暗い緑の旅装束。
    剣を一応携えているが、気性の穏やかそうな顔をした赤毛の少年だ。

    「払えねえっつうなら……わかるよな?」

    男は右手を握って、左手にがっと打ちつけた。
    さあ、どうだ。

    しかし、予想に反して少年は剣を抜いた。

  • 1022/11/14(月) 20:27:25

    >>8

    ありがとう、急かしてくれて嬉しいな

  • 1122/11/14(月) 20:47:35

    「僕を脅しても無駄ですよ、僕強さには自信があるので」

    二人は少年が剣を構えたことに少し驚いた。
    てっきり、ひいと悲鳴を上げてさっさと全財産譲り渡すと思っていたからだ。
    しかし、子羊のような見た目をした少年だ。
    弱くて、ハッタリをかましただけに違いない。

    「生意気なガキだ……ぜ!」

    ゴロツキは助走を殴りかかった。
    彼は自分のスピードには自信がある。
    避けることもできまいとタカを括っていたが、少年はあっさりと拳を避ける。
    足技も続けて繰り出すが、それも避けられる。
    もう一人のゴロツキも加勢し、後ろに回り込みナイフを少年に向かって振り下ろそうとするが、少年は気配を感じていない訳が無く。
    ヒラリと後ろを向いて剣でそいつの腕を殴りつけた。

    「いっ……!」

    ナイフは手放され、カラカラと石畳を舞う。
    少年に背を向けられたゴロツキは戦慄する。

    (は……速い! この俺よりも……!)

    「グハッ!」

    そして少年は背後のゴロツキの脇腹を叩き斬った。

  • 1222/11/14(月) 20:58:24

    「お、覚えてろよ!」

    手首を痛めた男は、脇腹から少し出血している男の腕を肩に回し、少年に捨て台詞を言って去っていった。

    すると、どこからか拍手が聞こえてきた。
    自分の後ろからだ。

    (気配に気づかなかった……!?)

    少年はバッと後ろを振り返る。
    そこには黒い旅装束を着た男が立っていた。
    彼は刀を携えていた。
    二十代ぐらいだろう、背は少年よりもずっと高い。

    「見事な動きだった! ナイス!」
    「は、はあ。どうも」
    「いや、本当に君は素晴らしいね」

    男は近づいてくる。しかも舐め回すようにこちらを見てくる。
    この人、ただ者ではない。

    「一緒にお茶でもどうだい?」

  • 13二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 21:18:15

    誤字
    ゴロツキは助走を殴りかかった。

    なんか少年漫画っぽい印象がある

  • 1422/11/14(月) 21:18:50

    「俺は真一(シンイチ)。君の名前は?」
    「東崎(ヒガシザキ)……巡(メグル)です」
    「そっかあ! メグル君って言うのかぁ! よろしくね」

    お茶……もとい酒場に連れてこられた少年は、シンイチと名乗る黒づくめの青年と自己紹介をしていた。片手をテーブルの上に差し出されたのでメグルは手を片手で握った。
    酒場はそろそろ夜になる時間帯だからか、チラホラと人が増え始めている。遠くの席から、どっと笑い声が押し寄せてくる。静寂とはほど遠い。

    「めぐるきゅん、手がスベスベだねうへへ」

    でれっと顔を崩しさわさわと、シンイチは両手でメグルの手を撫で回し始めた。

    「あ、ありがとう?」

    ぞくっとした寒気が爪先から頭まで登る。
    おかしいな、まだ寒い時期じゃないのになとメグルは思った。

    「何飲む? ビール一杯いっとく?」
    「まだ十四歳だから、お酒は身体に悪いと思うしちょっと……」
    「スグル君真面目~!」

    シンイチは店員を呼んで、料理を頼んだ。

  • 1522/11/14(月) 21:19:57

    >>13

    誤字報告ありがとう!

  • 1622/11/14(月) 21:44:40

    「そっか、十四歳なんだ。声変わりが楽しみだね」

    シンイチはやっとメグルの手を撫で回すのをやめた。
    メグルは肯定しておく。

    「そうだね」
    「メグル君は一人旅……だよね」
    「うん」

    シンイチは机に頬杖をついてこちらを見やる。
    低い声で彼は訊ねる。

    「なんで?」
    「それは……」

    話そうとすれば長くなる。
    メグルは想起する。

    『由佐(ユサ)あああっ! なんで、なんでこんな酷い……』

    床に倒れ蜂の巣のように穴だらけになった、血まみれのボブヘアの少女。
    彼女はメグルの友達だった。
    半年前から、東を騒がせていた集団がいる。
    『ワイバーンの翼』。
    東に点在する学園都市を狙い、都市の魔力を供給する魔石を強奪するうえに魔術師を殺し回るテロ組織だ。
    二ヶ月前、とうとうメグルの属する学園都市にも奴らはやってきたのだ。
    逃げ惑う生徒を始めとする住人__魔術師を、見慣れぬ黒い武器で打ち殺した。
    人々はパニックになり、一緒にいたユサとメグルは押し寄せる人の荒波に揉まれて離れ離れになった。
    そして……全てが終わった後にはこうだった。

  • 1722/11/14(月) 22:08:54

    メグルはその日の晩、決心した。
    『ワイバーンの翼』のボス__桑名隆之(クワナ タカユキ)を殺してやると。
    それで、学園を飛び出して今に至る。
    ふとそんなメグルの耳に、『ワイバーンの翼』という単語が飛び込んできた。
    ガタッとメグルは立ち上がり、そして早足でその単語が聞こえた方向につかつかと寄った。男二人がカウンターで酒を飲んでいる。

    「『ワイバーンの翼』って言いました!?」
    「お、おう……一昨日、馬車に荷物を積んだ奴らの大軍がこの街を通ってな。噂じゃ、『ワイバーンの翼』なんじゃないかと……」
    「遅かった……!」

    メグルは悔しくて唇の端を噛む。
    三日違えば、奴らを絞めることができたのに。

    「え? 何メグル君、『ワイバーンの翼』を追っているの?」

    ひょこりと、後ろからシンイチが顔を覗くが、メグルはそちらを向かずに悔しさを噛みしめていた。が、次の言葉によってメグルはシンイチの顔をまじまじと見ざるを得なかった。

    「俺、あいつらと腐れ縁だからアジト知ってるよ~、案内しようか?」
    「えっ」

    にこにこと、何の邪気__下心はあるだろうが__も無く言うシンイチ。
    突然、乱暴に酒場の扉が開け放たれた。

    「おい、赤毛のチビはいねえか」

  • 18二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 22:23:42

    アンダーラインじゃなくて
    だっしゅ ってひらがなで打って変換してみるといいことあるよ ―― がでてくるよ☆
     

  • 1922/11/14(月) 22:36:29

    その場がしんと静まり返る。
    屈強な男が、ずかずかと酒場を肩で風を切るように歩く。
    実際、人々はその男が一歩歩く度に壁際に寄った。
    その後を何名ものゴロツキたちがついて行く。
    誰かが小声で囁いた。

    「ひい、鉄槌のケンタロウだ……!」

    彼はこの街じゃ負け知らずで、ゴロツキ共のカリスマ。鍛え上げられた広背筋による屈強なパンチは、受ければタダじゃおかない。

    「ウチのやつらが手酷くやられたようでなあ」

    ケンタロウは酒場を見回し、当然こちらに気づき歩いてくる。

    「ぼ、坊主! お前何やったんだよ!」

    カウンターに座った男二人は恐怖のあまり抱き合って、メグルに訊ねる。

    「正当防衛なのに……」

    メグルはそう零した。

  • 2022/11/14(月) 22:37:19

    >>18

    ありがとう

  • 2122/11/15(火) 00:42:30

    「お前か」

    メグルはそう問われ、ケンタロウの瞳を真っ直ぐ見返した。

    「ちょっとちょっと!俺、めぐるきゅんと楽しい楽しい会話の時間だったんですけどお~!」

    ケンタロウとメグルの間に割り込み、文句を言うシンイチ。

    「あ”? なんだあ? てめえ」
    「フッ、俺はシンイチ。さすらいのショタを愛でる者さ」
    「何言ってんのかわかんねえ」

    刀使いでも、旅人でもなく、彼はそう名乗った。
    さすがの鉄槌でも困惑する。

    「いいか、邪魔すんな。これは立派な報復だ」

    そう仕切り直したケンタロウに、シンイチは中指を立てた。

    「『邪魔すんな』はこっちの台詞だよ筋肉ダルマ」

    「……てめえもどうやら報復を受けたいようだな」

  • 2222/11/15(火) 00:47:13

    寝る。続きは起きた後で

  • 2322/11/15(火) 09:34:20

    びゅうと夜風が吹く。
    街の外れの荒ら屋が目立つ地区に、メグルとシンイチは連れてこられた。
    ケンタロウが前に出て、メグルとシンイチと対立する。
    後ろのゴロツキ共は、げせた笑みを浮かべる。

    「ふは、ガキが泣き出すのが見物だな」
    「それもいいけどよ、いい大人が必死に命乞いしだすのも愉快だぜ」
    「まあ、ケンタロウさんなら当たり前の展開だよな」

    当のケンタロウはむんずと己の拳と拳を無言で突き合わせた。

    「地獄を見せてやるよ」

    二人はそれを聞いて剣と刀を構えた。
    ケンタロウは拳を下に突き、地面を割った。
    その衝撃波が、メグルとシンイチにも伝わるはずだったが、二人は高く跳んで回避する。
    ケンタロウも地面を蹴って、メグルに接近してくる。
    拳が近づいてくるが、剣をぶつけて軌道を逸らした。
    その応酬を十数回。その間僅か数秒。

    「は、速い……!」

    ゴロツキ共はざわついた。

  • 2422/11/15(火) 09:43:17

    「っ……! やるじゃねえか」

    ケンタロウは一旦後ろに退く。
    腕に斬り傷と打撲傷をセットで喰らっても、ケンタロウは当然痛みで怯まなかった。
    次は渾身の足技をメグルに向かって繰り出す。
    が、それは阻止された。

    「ガハッ!……てめえ、いつの間に」

    メグルを優先で虐めていたが、ケンタロウはシンイチの存在を忘れていたわけでもってない。シンイチは向かってくるならば返り討ちにする所存だった。
    しかし、それはできなかった。

        気配が無かった。

    すっと、音も無く、シンイチはケンタロウの背後から刺した刀を抜いた。

  • 2522/11/15(火) 09:53:49

    ケンタロウは倒れ込む。

    「ケンタロウさん!」
    「兄貴!」

    ゴロツキ共に戦慄が走った。

    「お前ら、ケンタロウさんに加勢するぞ!」

    うおおおおとゴロツキ共は雄叫びを上げて、メグルとシンイチに迫った。突進だ。

    「ねえ、メグル君」

    ふと、シンイチに声を掛けられる。
    戦闘中なのに暢気だなと思いながらも「何です?」と返す。

    「君は恐らく『ワイバーンの翼』を追うために旅をしている。で、俺は不明とされているアジトの情報を知っている。で、俺は君のことが好き」
    「はあ」
    「一緒に旅しようよ」

    メグルとシンイチは近づいてきたゴロツキ共の拳や足技を避けながら、言葉を交わす。しかし、メグルには一つの疑念があった。

    「シンイチさんは、『ワイバーンの翼』の一味?」
    「あー違う違う! 俺はむしろあいつらが嫌い」
    「そう、良かった」

    メグルは剣をしまい、近寄ってきた手頃なゴロツキを背負い投げする。

    「よろしくね、シンイチさん」

  • 2622/11/15(火) 10:57:04

    すっかり夜は更けた。
    二人は、ケンタロウを始めとする何十人ものゴロツキが倒れ込んだ荒ら屋地区を後にした。歩きながら話すメグルとシンイチ。

    「アジトはどこにあるの?」
    「どこにあると思う?」

    質問を質問で返されたメグルは、顎に手をあて上を向いて考える。

    「西の方……かな」

    西。魔術師が少ないとされている地域だ。
    二百年ほど前、伝説の魔術師が東を栄えさせたことによりここ二百年間は魔術師がどんどん東へ密集している。
    『ワイバーンの翼』の痕跡を追っていくと、どうやら奴らは西へ行っているようだった。さしずめ、東への遠征からの帰還と言ったところか。

    「正解」

  • 2722/11/15(火) 11:02:58

    「最西の街、カラハギシティ。やつらはそこを根城としている」

    シンイチは、人差し指を立ててそう言った。

    「そこが……」

    目的地を示され、メグルはごくりと唾をのんだ。

    「一緒に行こう」
    「……うん」

    (絶対に殺してやる……!)

    メグルは再度決意を固めた。

    「さてと夜も更けた! 一緒の部屋で寝ようねメグル君☆」
    「あ、別室がいいなぁ」

  • 2822/11/15(火) 11:26:16

    BS2の「きっかけ」までウホ
    感想くれたらうれしいウホ

  • 2922/11/15(火) 12:33:40
  • 3022/11/15(火) 13:02:40

    街道を歩き、野宿をしながら一週間後、メグルとシンイチは町についた。
    この町は温泉で有名だ。

    「めぐるきゅん、一緒に温泉入ろう?」
    「え! 遠慮するよ!」
    「もったいない、この町の温泉は良い湯だよ?」
    「一人で入るもん……」

    ハートを飛ばす青年の誘いを、少年は断った。
    そんな会話をしながら町を歩く。
    さっきの街とは違い、人ごみはそう煩わしくない。
    露店の店頭で、店主たちは賑やかに声を張り上げて客寄せを行っている。
    メグルは町並みを見回していると、とある集団に気づいた。
    紺色の軍服ワンピースを着た集団が、馬車から降りていた。

    「あれは……」
    「メグル君?」

    シンイチも、メグルの視線の先を辿る。
    その内の一人と目があった。

    「メグ!」

  • 3122/11/15(火) 13:24:09

    黒髪の少女がこちらに向かって駆け寄って来た。
    メグルも彼女の名前を呼ぶ。

    「透子(トウコ)!」

    どうやら、メグルと彼女は知り合いのようだった。

    「ここにいたんですね」
    「うん……トウコたちは何故ここに?」
    「うちの学園が、『東としてはやられっぱなしでいられない』とのことで軍を形成したんですよ……魔石を取り戻すための」

    艶やかな黒髪に銀の瞳を持つ彼女の名は小鳥遊 透子(タカナシ トウコ)。
    メグルの友達だ。ユサとメグルとトウコは、学園では仲良し三人組だった。
    『ワイバーンの翼』が学園に来た日、トウコはたまたま風邪をひいて、ユサとメグルとの遊びの約束に応じることができなかったのだ。
    テロリスト達がトウコの家までやってこなかったこともあり彼女は奇跡的に巻き込まれるという悲劇を回避できた。

    「メグ、そちらの方は……?」

    トウコはシンイチに視線を向ける。

    「メグル君の学園での知り合い? 俺はシンイチ。さすらいのショタを愛でる者……と名乗りたいところだけれど、今はメグル君の案内人兼相棒」

    「は、はあ……どうも……タカナシ トウコです。メグル君……?」

    メグルはトウコの耳元で何かを囁いた。

    「かくかくしかじかで……」
    「えっ、な、なるほど。そうなんですね……」

  • 3222/11/15(火) 14:11:46

    「おーい、トウコ!」

    馬車の方からトウコの名前を呼ぶ声がする。
    トウコの先輩だ。

    「すいません、呼ばれたので私はこれで」

    そう言って背を向け、トウコは馬車の方へと去っていった。

    「軍か……メグル君がクワナの首をとる前に。先を越されちゃうかもね」

    シンイチがそう言うと、メグルはなんとも微妙な表情をした。

    「冗談だ、冗談!希望を持っていこう!じゃ、今日泊まる宿を探そうか」

  • 3322/11/15(火) 14:39:14

    宿の前でメグルとシンイチは互いの主張をぶつけ合っていた。
    その様子を宿の女将はにこにこと眺めている。

    「ねえねえねえ、どう考えても一緒の部屋にした方がコスパいいよ!」
    「いやでも、二部屋分のお金持ってるし……」
    「大丈夫だって! 何もしないから!」

    メグルは野宿していた頃の記憶を思い出す。
    朝目が覚めたら、目の前にシンイチの顔があったことを。
    瞳孔が最大まで見開いていた。ガン見だった。少し恐怖を感じた。

    そんな問答を続けていたら、誰かが宿に駆け込んできた。

    「メグ先輩! 助けてくださいなの!」

  • 34二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 16:04:03

    >>28

    言っちゃ悪いが文章のレベルは低いし指摘できることは多々ある。


    が、あなたにそんなことは必要なさそうだ。

    今どきのなろう系の流行を捉えてるとも言えるし、

    ノリノリで書いてることは伝わるし

    そのまま成長してっておくれ。

  • 3522/11/15(火) 16:18:06

    >>34

    ありがとう

  • 36二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 17:31:24

    >>28

    文章力は読んで書いて読んで書いてを繰り返していけば自然と成長していくから良し


    読んでて気になったのは主人公のキャラの薄さ

    きっかけの部分を読んでも「強い」「復讐者」「常識がある」ってことしかわからず、シンイチに比べてキャラが非常に薄い。何かしらの他の魅力が欲しい。「強い」「復讐者」「常識がある」だけじゃどこにでもいるキャラだから、個性が欲しい

    今でてる戦闘と酒場のシーンで出せる個性だと「復讐者だけど大の甘党」とか「強いけど方向音痴」とか、そういうギャップというか親しみやすさがあるとキャラを好きになりやすい。

  • 3722/11/15(火) 17:50:40

    >>36

    ありがとう、タメになる

  • 3822/11/15(火) 19:19:59

    小柄な紺色の軍服ワンピースを着た少女だった。
    彼女は学園の初等部の生徒で、同じくメグルの知り合いだった。

    「ミクリ! どうしたのそんな慌てて」
    「急がないと、火山がどっかんで……! トウコ先輩が死んじゃうかもなの!」

  • 3922/11/15(火) 19:36:36

    ちょっと前。
    その指揮官――本業は教師だったが、臨時である――は、魔術に長けていた。
    術式が描かれた地面に手をあて、魔力の流れを辿る。

    「タカナシ……この町、魔力の流れがおかしいぞ」

    「探ってみろ」と名指しでトウコが呼ばれる。
    はっとして、トウコもその術式に手を当て魔力を探る。
    「火山の方向に、人為的な魔力の流れ……! 圧縮されています!」

    この町の近くには、火山が位置している。
    自然災害を引き起こせるレベルの魔力エネルギー。
    陰謀の臭いがする。

    「さすが魔力オタク。そうだ、これは人為的なものだ」

  • 4022/11/15(火) 19:42:00

    深刻な顔で指揮官は頷いた。
    顎髭を撫でながら、指揮官は生徒や少数の学園都市の住人によって構成された軍の兵士に指示をする。

    「お前ら、これから我らは火山へと向かう。異論はないな?」
    「Yes,Sir」

  • 4122/11/15(火) 20:10:23

    「指揮官。二時の方向に黒装束の連中が。『ワイバーンの翼』かと。何かを運んでいます」

    岩陰に隠れ、通信魔術でそう伝達する先輩。
    一緒にいるトウコは手に冷や汗をかいた。膝も心なしかガクガクしてくる。

    (『ワイバーンの翼』。ユサを穴だらけにした……)

    メグルは強い。ユサの惨い死をばねに復讐に走れるのだから。
    トウコはというと、当事者でもないのに恐怖心を煽られてしまう。
    自分は強い、非魔術師なんかに負けるわけがない、と思っても(そうですか?)と、自分が語りかけてきた。

    (いくつもの学園都市のセキュリティをかいくぐって、その挙げ句に何人もの強い魔術師を殺し回った集団です。ユサだって、弱かった訳じゃない。私も彼女の実力を認めていました。……舐めてかかってはいけないのではないでしょうか)

  • 4222/11/15(火) 21:42:52

    突如、黒装束の一団がこちらに大きめの黒い銃器を向けた。

    「! 気づかれている!?」

    どかん!
    先輩とトウコの隠れていた岩は爆発し、その衝撃波と割れた礫がトウコ達を襲う。

    『襲撃か! 応答せよ!』
    「こちらA班、向こうに気づかれました! 応戦します!」

    先輩とトウコは懐からロッドを取り出す。
    そして、先輩は迷い無く早口で詠唱した。

    「風よ、涼やかなる風よ。万物を吹き飛ばす力をこの手に。我が呼びかけに応じ給え」
    「っ……水よ、清らかなる水よ。岩を凌ぐ力を我が手に。我が呼びかけに応じ給え」

    トウコも後に続いて出来るだけ早く詠唱する。
    強風と大きな水の弾が、スピードを纏って黒装束の集団に接近する。
    何人かがそれにぶつかって体勢を崩す。
    やったか?

    否。
    体勢を崩しただけだった。

    「嘘……効いてないだと……?」

    二人は目の前が真っ暗になる心地だった。

  • 4322/11/15(火) 22:44:59

    明日は6時半からお送りします
    おやすみなさい

  • 4422/11/16(水) 06:36:26

    先輩がまぐれだと思って魔術を再度ぶつけるも、やはり効いていない。
    これじゃ応援が来ても、歯が立たない。
    通信魔術で伝達する。

    「信じられないことに、魔術が奴らに効いていません!」

    我らは魔術師の集団だからだ。
    そこでふと、トウコは親友のことを思い出した。

    「ふ、麓の町にメグがいます。あの子を呼んできてください! あの子ならきっと……」

    その言葉と銃声を最後に、二人からの通信は途絶えた。

  • 4522/11/16(水) 10:59:15

    そこで速度強化魔術の優れた使い手であるミクリに、メグルを捜す役割を任されたという訳だ。

    「というわけで時間がないの。掴まってほしいの!」

    友達が危ない。
    メグルは迷い無く頷いて彼女の手をとる。
    速度強化魔術が持続しているミクリはメグルの手を掴むと、真っ先に火山の方向まで引っ張った。
    町の住人はギョッとしながら道を空ける。
    景色が前から後ろへすごいスピードで流れてゆく。
    そしてそんなメグルと、シンイチは速度強化魔術も掛けられていないのに息も荒げず並走してみせるのだった。

  • 4622/11/16(水) 13:40:20

    どうしよう、よくよく考えたらこれからの展開が矛盾してる

  • 4722/11/16(水) 13:43:36

    ここまで読んでくれたのに未完です! ごめんなさい!
    ってオチは嫌だ

  • 48二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 13:45:11

    >>46

    あるある。無理矢理こじつけよう

  • 4922/11/16(水) 13:45:50

    >>48

    優しい……頑張るわ

  • 5022/11/16(水) 20:13:03

    「え、なんでお兄さんこのスピードについてこれるの!?」
    「シバかれていたらできるようになった。あとショタを愛する心」

    そんな答えになっていない返答をしたりしているうちに、三人は山に入った。
    そこは静かだった。
    幾人もの軍側の人間の死体が転がっていた。

    「ひ、ひどいの……」

    ミクリは最も近い位置に転がっている男に寄って、回復魔術を掛けだした。

    「メグ先輩たちは先に行ってほしいの。ミクリはここで仲間を回復させるの」
    「わかった。ミクリも気を付けてね」

  • 5122/11/16(水) 20:57:07

    火山の頂上に奴らはいた。

    「オオツキ様! マシンの設置が完了いたしましたので火山を噴火させられるのはあと四時間程度であります!」
    「うむ。よろしい。捕らえた魔術師はどうだ?」
    「完全に眠っております!」
    「くくく、非魔術師にモルモットにされるのはかなり屈辱だろうなあ」

    オオツキ タクヤ。彼は『ワイバーンの翼』の幹部である。例に漏れず彼も黒装束を纏っている。

    「学園軍が常駐している町を壊滅させるまでもなかったわ。まあ、大方残党がいるからここを噴火させるけどな。ふっははは! さてと、我らはそろそろ下山するか」

    「オオツキ様!」

    彼の部下が息を切らしながら走ってきた。

    「なんだ」
    「謎の旅装束を着た二人組が山を登ってきています! 我らが同胞を襲っているのです!」
    「なんだと?」

  • 52二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 08:21:16

  • 5322/11/17(木) 09:34:40

    >>52

    保守ありがとう

    スレ落とすところだった……

  • 5422/11/17(木) 10:22:46

    『メグル君がクワナの首をとる前に。先を越されちゃうかもね』

    その言葉が、喉に小骨が刺さったように反芻される。
    もしそうだとしたら。悔しい、みっともない。一人で学園を飛び出す決意をしたあの日の夜が無駄になってしまう。
    友を失った悲しみを、自分の手で事を成すことによってしか晴らすことのできないように思えた。
    天国のユサを安心させたい。
    クワナを殺すのはメグルでなくてはならない。
    自分にそう誓ったからだ。

    「グハ!」

    メグルは黒装束の男を一人殺した。その手に在る剣にはめらめらと炎が揺れていた。

    「おお、メグル君かっちょいい~」

    メグルは憤っていると同時に少し喜んでいる。
    自分の怒りを具現化させた炎を、剣に載せてぶつけることができるのだから。

    「魔術師!? 剣に魔術を具現化させるなんて聞いたことないぞ!!!」
    「ひるむな! 所詮魔術は我らには効かん!」

    『ワイバーンの翼』の構成員はその手に持った銃を構え、発砲した。
    二人は銃の軌道を予測して避け、避けられない分は剣で弾き、助走をつけて剣を振り上げる。
    メグルは容赦なく、一人の構成員の頭蓋を割った。
    もう一人の構成員はというと、シンイチに首を斬られていた。

  • 5522/11/17(木) 10:44:29

    頂上もあと少し。
    シンイチは、岩に偽装されたそれに気づいた。

    「どうしたの?」
    「うーんこれさあ……」

    すぐさま、己の刀でその物体を四つに斬った。

    「すごい……」
    「でしょ?」
    「刀ってこんなに切れ味いいんだ」
    「そっちかい。俺の腕もあると思うけど」

    岩だったものの断面からはコードが覗いていた。
    そんな調子で爆速で敵をなぎ倒しているうちに、頂上へとついた。
    しかしそこには誰もいなかった。

    「逃げられた……?」

    しかし、少し遠くに急いで下山する黒装束の団体が見受けられた。
    台車には、大きな黒い袋に入れられた何者かが運ばれている。

    「逃がすもんか! 行くよシンイチさん!」
    「おうよ」

  • 5622/11/17(木) 22:22:19

    俺は! ダメ出しを食らうために! 完結させるぞォ!

  • 57二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 23:02:46

    >>56

    がんばれ!

  • 5822/11/17(木) 23:05:27

    >>57

    ありがとう! 筆が止まったが、1日一レスは物語を前に勧めたい

  • 5922/11/18(金) 10:54:22

    二人は山を駆け降りた。
    崖を下ってショートカットする。
    そして、『ワイバーンの翼』らの前に立ちふさがった。

    「お前らか、謎の旅装束は。何が目的だ」
    「トウコ……その袋の中にいる人たちと貴方たちの命を頂戴」

    メグルはそう言った後、オオツキに斬りかかった。オオツキはそれを躱した。

    「ふん、できるものならな」

    オオツキの部下たちは銃を発砲する。
    メグルたちはそれを避けるが、二か所だけ、メグルの肩と脇腹に少し掠った。

    「うっ」
    「お前らメグル君を傷つけやがって……! 許せねえ!」

  • 6022/11/18(金) 11:15:22

    そう言ってシンイチは、オオツキの部下を一瞬で真っ二つにし、半分に減らした。
    ええ……と構成員たちは思った。
    それで動きが鈍った彼らを、今度はメグルが切り倒していった。

    「お、お前ら! 弱すぎるぞ!」
    「俺らが強いんだ……よっ!」

    オオツキは背負っていたマスケット銃で、シンイチの刀を防ごうとしたが、銃はバラバラにされてしまう。

    「くっ」

    オオツキは後ろに退いて、懐から二丁のリボルバーを取り出した。

  • 6122/11/18(金) 22:29:42

    オオツキは

    1逃げる

    2迎撃する


    dice1d2=1 (1)

  • 62二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 09:57:38

    楽しく読んでるぞ、頑張れー

  • 6322/11/19(土) 10:13:51

    >>62

    ありがとう、めちゃくちゃ励みになる

  • 6422/11/19(土) 10:46:10

    二丁とも発砲させたが、案の定回避されたため、オオツキはとてつもないスピードで逃げ出した。

    「あっ、逃げた!」
    「追う?」
    「いいや、それよりもトウコたちの安否が心配」

    そう言って、台車に積まれた大きな黒い袋の中を漁りだした。
    中には二人の人間が横になっていた。トウコと彼女の先輩だ。
    その二人をそれぞれ頭と膝裏を支えて持ち上げ、外に出して袋の上に寝かせた。

    「トウコ! トウコ!」
    トウコの頬を抓って呼びかけると、彼女は徐々に瞼を開けて、覚醒したようだった。
    「…………メグ?」
    「起きた! なんともない!?」
    「ええ、体のどこにも異常は感じません」

    トウコは上体を起こした。

  • 6522/11/19(土) 15:53:07

    メグルの肩を指さす。

    「メグ、怪我していますね。傷を清めよ、主を助けよ。この者に癒しの祝福を」

    トウコがミクリと同じように、小声で詠唱して回復魔術をメグルにかけた。
    傷がみるみると塞がってゆく。
    このように回復魔術は、細胞が死んで三十分以内なら対象を回復できるのだ。
    トウコは俯きながら言った。

    「私、メグみたいに強くなりたいです」
    「え」

    メグルはぱちくりと瞬きをした。

    「今日学びました。私は精神的に弱い。恐怖に打ち勝っていれば、勝敗は違ったかもしれない。……私も旅に加えてください。敵に魔術は効かなくとも、味方の回復は任せてください」

    トウコは顔を上げ、まっすぐとメグルを見る。

    「私も、ユサの仇をとりたいです」
    「……わかった」

  • 6622/11/19(土) 16:03:48

    「……ハッ」

    先輩は目を覚まして、急いで上体を上げた。

    「あっ、起きたの!」
    「ミクリ? ここは……?」
    「ここは麓の町なの」

    空はまだ青い。
    台車の上の黒い敷物の上に寝かされていたようだ。
    傍らに、谷折りされたメモが石で止められているのに気付いた。
    綺麗な筆跡でこう書かれていた。

    『先輩。トウコです。私はメグとその案内人の方と一緒に、『ワイバーンの翼』を倒す旅に出ます。今までありがとうございました』

  • 67続きが楽しみ22/11/20(日) 01:05:23

    面白い

  • 6822/11/20(日) 10:03:37

    >>67

    ありがたい!

  • 6922/11/20(日) 14:59:32

    dice1d3=3 (3)

    ①町を出てすぐの街道

    ➁森の中

    ③もうすぐ集落につく

  • 7022/11/20(日) 15:24:19

    町を出てすぐあとのこと、日が暮れたので三人は野宿することにした。

    今は食料調達――魔物狩りを行っている。

    刃物使いの二人が、猪型の魔物を引き付けている。

    シンイチとメグルが前衛、トウコが後衛だ。


    「水よ、清らかなる水よ。岩を凌ぐ力を我が手に。我が呼びかけに応じ給え!」


    トウコのロッドから、みるみると水の玉が膨らんでいく。

    空中に浮いたかと思えば、ロッドを振ったトウコの仕草にあわせて水が発射された。

    水が魔物の額を貫き、魔物は横に倒れた。


    木の枝を集め、メグルの魔術で火をつけることになった。

    メグルは何も言わずに、指先から小さな火の玉を木の枝を集めた中央に落とした。


    「トウコちゃんは魔術を使うとき詠唱していたのに、メグルくんは無詠唱だよね。どうして?」

    「お恥ずかしい話ですが、それは私が未熟だからです。魔術はイメージが大切なので、大半の魔術師は詠唱してイメージを膨らませるんです。しかし、メグみたいな優秀な方は無詠唱でもイメージを掴めるようですね。さすが学年首席」

    「えっ、メグル君首席なの!? めっちゃすごいじゃん」

    「そんなことないよ、僕は火属性以外の魔法は詠唱しなきゃ使えないし」

    「いつか超えてやりますからね、メグ」

    「う、うん」


    三人で焚火を囲って、肉を焼いた。

    dice1d3=3 (3)

    見張り役は

    1メグル

    2シンイチ

    3トウコ

  • 71二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 00:39:44

    好きは必ず形になるぞ、がんばれスレ主
    保守は任せろ(とか言って忘れたらゴメン)
    応援してる!

  • 7222/11/21(月) 10:02:17

    >>71

    ありがとう! 頼もしい 夜に書き込めなくてすまぬ

    ――――――――――――――――――――――――――――――――

    朝方、見張り番となったトウコは、焚火前の横に倒された丸太に座ってうとうとしていた。

    ガサ、と音がしたので覚醒するがどうやらシンイチが立ち上がった音のようだった。

    拍子抜けして、トウコはまたうとうとし始めるが信じられないものを見た。


    座って寝ているメグルの隣に座り込み、彼を瞬きもせずじっと見ているシンイチを。


    「キャァアアアアー!」


    恐怖でトウコは叫びだした。

    紳士的な成人男性だと思っていた案内人が、いたいけな自分の友達に対してなぜそのような奇行に?


    この場には、丸太が四つあり焚火を中心に囲んでいる。

    向かいの丸太には今、メグルとシンイチが座っている。

    悲鳴のあと、小鳥のさえずる声と夜に比べて弱弱しくなった焚火のパチパチという音が響いていた。


    「あ、おはようトウコちゃん」


    視線をトウコにやり、平然と挨拶をするシンイチ。


    「え、シンイチさん今何していたんですか」

    「かわいいかわいいめぐるきゅんの寝顔を見にね♡ この時間帯限定のショットなんだよ~」


    隠そうともしない。

  • 7322/11/21(月) 10:11:15

    「え……え……」
    「いやあ、本当にめぐるきゅんはかわいいよねえ!」

    トウコは困惑した。
    困惑に困惑を重ねすぎて

    「キモ……」

    ついつい本音が口から漏れ出た。

    「ふああ……おはよう、ふたりとも」
    「おはよー♡ メグル君」

    メグルが起きた。トウコはメグルにずいっと近づく。

    「メグ、シンイチさんに何かされていませんか?」
    「えっ。何かって?」
    「嫌なこととか、気持ち悪いこととか」
    「うーん、別に……?」
    「本当ですね?!」

  • 74二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 21:49:41

    保守るやで!

  • 75二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 06:23:55

    いつも更新してくれて感謝…!

  • 7622/11/22(火) 10:12:34

    >>75

    恐れ多い言葉を貰ったぜ、こっちも不在のとき保守してくれて感謝

    >>74

    ありがとうやで!

    ――――――――――――――――

    そこからも魔物との戦闘や、戦闘による戦利品を剥いだり、また野宿したりしているうちに町に辿り着いた。

    近くに魔石を掘る炭鉱がある町だ。

    すっかり夜になっていたので、宿に入ることにした。


    「一部屋にベッドが二つとなっております」


    宿屋の主人が紙にインクを走らせながら言った。


    「と、いうことでメグは私と一緒の部屋で寝ることになりますね。さ、メグ、行きますよ」

    「あ……うん」

    「待てーい!」

    「……何か問題でも?」

    「問題大ありだよ! 年頃の男女が一緒の部屋で寝るとかいかがわしい!」

    「野宿しても何も起こらなかったじゃないですか……成人男性が私の友達を舐めまわすように見る以外」

    「逆に考えてみ!? それだけじゃん! 俺はイエスショタノータッチの精神で生きているの!」

  • 7722/11/22(火) 10:44:16

    「……危惧しなくとも何も起こりませんのでご安心を」

    そうしてトウコはメグルの手を引きずっていった。
    後ろでシンイチがわめいているが、知ったこっちゃない。

    翌朝、宿の食堂にて。

    「おはよう、シンイチさん」
    「おはようございます」
    「昨日はお楽しみでしたネー」
    「もう! ふてくされないでよ」

    シンイチの目の前に二人は座る。
    年頃の男女にしては距離が近くない?とシンイチは思った。

    「私、この町で見て回りたいものがあるので滞在を許してほしいです」
    「いいよ」と、メグルは頷いた。

    三人は町を探索することにした。
    まずはトウコの希望で魔石屋に入った。彼女は手に取った魔石に、指で魔力を込めて魔法陣を書くとその模様通りに陣が光りだした。それに指をあて、目を閉じ、そして目を開けた。

    「ハアハア、は~あ! この魔石! なんて美しい魔力構成なんでしょう……!」

    紅潮した、うっとりとした顔で、魔石に頬ずりをし始めた。

    「何あれ別人?」
    「トウコだよ」

  • 7822/11/22(火) 10:58:48

    この店は下級魔石を扱っている店だ。
    魔石炭鉱の町といえど滅多に、都市のエネルギーを賄えるほどの上級魔石は出土しない。
    下級魔石は手で持てるサイズの魔石だが、ちゃんとエネルギーのやりとりができるので実用としては申し分ない。
    (つまり、下級魔石は電池みたいなものだ。)
    そんな説明をメグルがシンイチにしている間に、トウコは興奮した様子で次々と魔石の魔力を調べていた。

    「ほっほっほ、お嬢さん元気だねえ」

    レジ前に座っている中年男性が声をかけてきた。

    「店主さん、この店は素晴らしい品ぞろえですよ!」
    「そう言ってもらえるとは光栄だねえ、最近は仕入れにも一苦労していてなあ」

    男性は顔を曇らせた。
    トウコはその理由を訊ねる。

    「どういうことですか?」
    「最近、盗賊が炭鉱に住み着いてなあ、炭鉱夫たちの仕事の危険度があがっているってわけさ」
    「なんと」

    すると、トウコはこちらを向いた。

    「聞きましたか? メグ、シンイチさん。盗賊どもを蹴散らしますよ」

    トウコの強い押しによって、炭鉱に行くことが決定した。

  • 79二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 22:27:17

    頑張れ〜!

  • 80二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 09:16:55

    頑張ってほしい

  • 8122/11/23(水) 16:58:47

    >>80

    >>79

    ありがと~!

    すまんな今日は諸事情で書けんかった


    dice1d3=3 (3)


    1魔物雑魚戦

    2盗賊雑魚戦

    3盗賊ボス戦

  • 82二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 00:03:14

    hosyu

  • 83二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 11:27:53

    スレ主のやれるペースでやりやすいようにやるのがいいさ
    がんばって

  • 8422/11/24(木) 23:26:26

    >>82

    >>83

    ありがとう! 応援してくれているのに今日もかけなくてすまん

  • 8522/11/24(木) 23:37:44

    dice2d2=2 2 (4)


    盗賊は立派な○○を

    1持っている

    2持っていない

  • 8622/11/25(金) 10:17:35

    「俺らはなあ! 魔石によって人類が退化するのを防ぐためにぐふう!」
    「たいそうな野望を持っていたとしても駄目なものは駄目です」

    炭鉱から三人は帰ってきた。
    盗賊を一人も残らず倒したことを魔石屋の店主に伝えると、

    「おお……なんと勇ましい。わしの妻を思い出したよ、はは」

    そう言って店の奥からアイアンメイスを持ってきた。
    殴るのにも魔術を操るのにも使える武器だ。
    ずっしりとしたそれをトウコは受け取った。

    「ありがとうございます」
    「これでトウコちゃんのヤバさが上がったね」

  • 8722/11/25(金) 10:28:03

    三人は旅を続ける。西へ、西へと。
    そして、ある大河にかかった橋を越えればカラハギシティにようやく着く。
    その大河に近い村にメグルたちは滞在していた。
    最終決戦前に、メグルの旅の初めから一緒に歩んできた剣が欠けてしまったからだった。
    そこで鍛冶師に剣を打ってもらっている間に、三人は戦いの休暇として滞在することに決めたのだ。

  • 88二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 20:34:04

    更新感謝やで

  • 89二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 08:07:15

    保守

  • 90二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 20:06:23

    保守

  • 9122/11/26(土) 20:19:45

    保守と応援ありがとう

    書きたいのに書けなくなった
    助けてくれ

  • 9222/11/26(土) 20:20:32

    これがスランプってやつ? 書きたいっていう熱意はあるんだけど

  • 9322/11/27(日) 00:21:27

    三日間空けるから保守は任せた
    いっそ書けるまで待とう作戦だ

  • 94二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 11:27:37

    あるある
    そういう時は美味しいもの食べて好きな漫画読んで脳を刺激するのだ

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