- 1愛ある罰22/11/15(火) 18:47:08
- 2二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 18:53:50
どうなるんだ?展開が予想出来ない
- 3二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 18:57:30
まあ行方不明者が名乗りゃあそりゃあな。
- 4二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 18:57:43
さあどうなる。
- 5二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 18:57:55
10までいくぞ
- 6二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:00:31
立て乙
- 7愛ある罰22/11/15(火) 19:03:21
- 8二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:04:20
え…何その描き方不穏すぎる。
- 9二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:04:40
しまったー
- 10二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:05:25
前スレ200だスマン
ルウタをつけ忘れてた… - 11二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:05:48
- 12二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:07:37
繰り返すつもりか?REDのような悲劇を…
- 13愛ある罰22/11/15(火) 19:09:13
- 14二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:10:54
- 15二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:11:40
気になるえ〜楽しみだえ〜
- 16愛ある罰22/11/15(火) 19:26:58
・
軽くおさらい
・ルウタ 樽レース中に人攫いに捕まる。
・天竜人(買主)に買われる
・聖地で暮らすこととなる
・左手の甲に”烙印”として”新時代のマーク”を押される
・脱出を図るも失敗(重傷を負う)
・爆発する腕輪によって互いが互いの”足枷”に
・八年過ぎたが、肉体しか成長していない
・ウタの歌声を”音貝”に録音させる
・エレジアにて、ウタの独占ライブ開催
・ルフィはウタのボディーガード - 17愛ある罰22/11/15(火) 19:31:02
・
二人の状態
♦ ウタ
・右腕に海楼石の腕輪(脱力感なし)
・右腕に、青色の腕輪(爆発機能)
・”烙印”隠しのため”特別に”左手にアームカバー装着
♦ルフィ
・右腕に青色の腕輪(爆発機能)
____ただし、腕輪の爆発用のボタンは”なぜか”聖地に置いてある為、”爆発する機能”は無いに等しい。 - 18愛ある罰22/11/15(火) 19:49:00
・
____ライブステージ。
彼女は自分の歌を聴いてくれた観客達に”お礼”の言葉を言おうとしていた。
「みんなー!今日は来てくれてありがとう!!!!!!」
U!T!A! U!T!A! U!T!A!
「あー、それと私の名前は”ゆてぃあ”じゃなくて……」
そう、”お礼”という名の自己紹介を____
「ウ_」
《おーっと、そこまでだ!》 - 19愛ある罰22/11/15(火) 19:49:22
・
幸か不幸か、一人の男のライブ会場に、鳴り響く声が彼女の言葉をさえぎった。
その声の主は、そのまま彼女のいるステージへと上がる。
ステージ上へと足を踏み入れたのは……
海賊だった。
……一人だけではない。
後から二人、彼の仲間が遅れてやってきた。 - 20愛ある罰22/11/15(火) 19:50:32
- 21二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:54:01
思いっきり地雷ぶち抜いちゃったねぇ
- 22二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 19:55:45
あ...(察し)
- 23愛ある罰22/11/15(火) 20:06:32
- 24愛ある罰22/11/15(火) 20:11:51
・
海賊の手から、彼女を救い出すことは出来た……が、
『”ウタ”!もう大丈夫だ!』
「…うん。ありがとう”ルフィ”!!!!!!」グスッ
二人は会場中に聞こえる声で、呼んでしまった。
互いの”名”を____
____ステージ裏。
《____あのバカ!!!!名前を呼んではいけないと言ったのに!!!!》 - 25二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 20:13:49
名前を呼ぶとどうなるんだ…?(期待半分不安半分)
- 26二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 20:28:17
白ひげじゃなくて赤髪が主導の頂上戦争が起こるんだろ。
- 27愛ある罰22/11/15(火) 20:39:58
・
《……は?》
拳を受けた海賊は呆気に取られた。
《……え?》《……今なんて…?》
観客たちも同様である。
その二人の名は、今の”混乱”した世界を作り出した要因の一つである、大規模な戦争に関わっていたからだ。
二人が大きく関わるその戦争は……
十数年前、ある海上によって行われた…
____”赤髪海賊団”を筆頭にした、海賊陣営と、海軍との全面戦争である。 - 28愛ある罰22/11/15(火) 20:40:28
・
《”ウタ”と”ルフィ”。》
《赤と白の二色の髪の女と、黒髪の男。》
《……間違いない!》
《こいつら!”赤髪”が探していたヤツらだ!!》
観客達は次々と声を上げ、過去の”探し人”と、今の彼らの情報を比べていた。
そして、それらの情報と全てが合致していることを知る。
『ちょっと待って!私達は何年も、天竜人の”奴隷”だから、何も分からないよ!』
……自分で”奴隷”を名乗ってしまった。
それでも……いい。
この場さえ、切り抜けられるのなら。 - 29愛ある罰22/11/15(火) 20:42:03
・
《奴隷!?》
《なのに、歌うことが出来たのか!?》
《奴隷なら、なぜライブなんてできる!?》
《なら なぜ、お前らには”首輪”が無い!!》
《どうして、ここにいられるんだ!》
《私の妻は帰れなかったのに!!》
……結果は逆効果だった。
《____許せねぇ。》
《……こいつらを殺せー!!!》
なぜか、観客の怒りを買った私達は……
観客席から立ち上がり、ステージへと向かう民衆に、
標的として……狙われた - 30二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 20:44:01
ここは地獄ですか?(白目)
- 31二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 20:45:12
おぅ…
- 32二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 20:48:47
そうか・・ここにいる人達は・・
- 33愛ある罰22/11/15(火) 20:52:07
- 34二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 20:54:22
- 35二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 21:24:09
プロパガンダライブってこと!?
- 36二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 21:25:53
監禁されて見せ物にされた上に世界中から殺意向けられるってもう踏んだり蹴ったりすぎる
- 37二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 21:25:54
シャンクスカモン!シャンクス!
- 38二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 21:26:36
全面戦争で死んでる可能性がある…
- 39二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 21:30:17
仮に解放されたとしても、顔と名前が世界中に知れ渡ってるからどこにも居場所がない...
- 40二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 21:34:05
- 41二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 21:37:25
- 42二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 21:46:43
これガープどっち側で戦ったんだろうな
まあどっちでも地獄なのは間違いないけど… - 43二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 21:49:19
何で赤髪海賊団を筆頭とした海賊陣営と海軍が全面戦争することになった理由が謎。
- 44愛ある罰22/11/15(火) 22:33:35
・
♦誰かが書き残した記録。
____いつからだろうか、あらゆる海域に”赤と黒”が混じった”雷”が降り注ぐようになったのは。
全ての始まりは知らないが、”事件”の始まりは知っている。
____”赤髪海賊団”はある二人の子供を探していた。
紅白髪の少女と、黒髪の血の気の多い少年 - 45愛ある罰22/11/15(火) 22:34:05
・
どうやら、赤髪の船長はその二人を、手元から失ったらしい。
探しても、探しても、二人は見つからない。
……それから彼の海賊団は”人さらい”の船を狙うようになった。
……詳しい理由は私には分からない。
おそらく、人さらいの船に捕らわれたと考えたのだろう。 - 46愛ある罰22/11/15(火) 22:34:52
・
”赤髪海賊団”はあらゆる海を越え、次から次へと、人さらいの船を襲い続けた。
人から聞いた話だが、人さらいの船に二人が居ないことを知ると、赤髪の船長は”赤と黒”の色をした”雷”を”毎回”、人さらいの船へと落としたそうだ。
当然。人さらいの連中が耐えられるわけがなく、船ごと海の藻屑となっただろう。 - 47愛ある罰22/11/15(火) 22:35:39
・
彼らは二人を捜し続けたが、見つかることは無かった。
…………彼の怒りは止まらなかった。
二人をさらった”やつら”への怒り。
二人を見つけられない自分への怒り。
二人を守れなかった自分への怒り。
その全ての怒りが、”黒と赤”の”雷”となり、海上で見つけた”敵”に降り注ぐ。
……その雷は彼がその場から離れても、天へと与えた影響が消えることはなく、”変わらぬ天気”としてその海域に残り続け……
”黒と赤”の”雷”を天から降らし続けた。 - 48愛ある罰22/11/15(火) 22:36:18
・
彼が残した”黒と赤”の”雷”は、消えることなく降り続け、いくつもの海を、荒れ狂う海へと変えた。
当然そんなことをすれば、今まで以上に海軍が黙っていなかった。
その後 海上で、赤髪海賊団と海軍との全面戦争が始まった。
____赤髪海賊団には、”助っ人”がいたため、海軍も一筋縄ではいかなかった。
____戦争は、いくつも戦場である海域を変え、争いは長く続いた。
……被害が出たのは海の上だけでは無い。
……外れた大砲の玉が、島へと流れることもよくある事だった。
……戦争は、一部の罪なき市民さえも巻き込んでいた。 - 49愛ある罰22/11/15(火) 22:37:10
・
戦争は長く続いたが、決着は着いた。
……政府の報道では、海軍の勝利である。
しかし、”赤髪”のシャンクスの死亡記事はなかったため、本当に決着が着いていたのかは分からない。
ただ、分かるのは、彼の”怒りの雷”が、
今もあらゆる海域で、止むことなく、天から降り続けているということだけだ。 - 50二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 22:41:45
助っ人ってガープか?
ってかドラゴンさんは? - 51NIZIGENZUKINO 22/11/15(火) 23:11:12
HOSIXYU
- 52二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 23:20:30
”黒と赤”の”雷”って、何かの能力を手にしたか。とんでもない覇気的な奴なのかね…
まぁ、娘と友達を攫われたのだから当たり前っちゃぁ当たり前か - 53二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 23:28:47
パンクハザードみたいに度が過ぎるほど放出したせいで気候そのものを捻じ曲げたみたいな感じか?
覇気だけが"全て,,を凌駕するんだ。天候も捻じ曲げられる - 54二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 23:34:16
めちゃくちゃ頑張って、頑張って、頑張り続けたんだな……ってことは理解できる
- 55二次元好きの匿名さん22/11/15(火) 23:39:24
暴れたら手のつけられない男・・・
- 56二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 00:07:55
グリフォンの刀身が返り血で凄いことになってそう
- 57二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 00:11:27
ルフィとウタへの殺意が完全に八つ当たりで笑えんな…
でも八つ当たりせざる追えないほど世界が荒れてるのか - 58二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 02:02:47
保守
- 59二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 02:34:59
シャンクス…隻狼みたく修羅になっちまったんかな
- 60愛ある罰22/11/16(水) 07:03:07
・
__狂気と怒りに満ちた、ライブ会場。
怒りの矛先を、二人にぶつけた観客達は立ち上がり、ステージへと走り出した。
……何処からか調達した 熊手や、”護身用”の刃物を手に持ちながら…
《おい!船に戻るぞ、着いてこい!》
ステージ裏から黒服の男が、観客たちに身を狙われ、動揺している二人に対して叫んだ。 - 61愛ある罰22/11/16(水) 07:03:27
・
《…ぶへっ!?》
”予想外”の混乱で、体が固まっていた海賊達にルフィは不意打ちで顔に拳を入れ、気絶させた。
「…これなら、追ってこれない。」
「行くぞウタ!」ガシッ
ルフィはウタの手を握り、そのまま黒服の男の方へと走り出す。
『……』
彼女は未だ、この光景を理解出来ていなかった。
先程まで楽しく私の歌を聴いていた観客たちが、怒りの感情だけをあらわにして、自分たちに襲いかかる…
……彼女は目覚めたまま”悪夢”を見ることとなる。 - 62愛ある罰22/11/16(水) 07:06:28
・
三人は逃げ出した。
追っ手から隠れるために、”遠回り”をしながら、時間をかけてでも”その場所”へと向かった…
エレジアまで乗船した船が停泊している港へと____
……だが、観客もただ馬鹿正直に、三人の後を追いかけていた訳では無かった。
『…………え?』
《…先回りされていたか。》
三人が船に逃げることを分かっていたからか、一部の観客が港へと真っ先に向かっていたのだろう。
____彼らが乗るはずだった、政府の船は観客の”怒りの炎”によって燃やされていた… - 63愛ある罰22/11/16(水) 07:44:12
・
展開が重くなってきたので、夜にエッッッなSSとリクエストあった膝枕のSSを支部で書いて、リンク貼ります。 - 64二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 12:52:54
待ってた
- 65二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 13:14:32
このレスは削除されています
- 66二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 15:45:15
シャンクスー!!早く来てくれぇ!!
- 67愛ある罰22/11/16(水) 18:48:34
・
____船は燃やされ、船内で待機していた乗組員達も、観客達によって殺されていた。
助けを呼ぶための電伝虫も、船内に置かれたまま……
つまり、もう助けを呼ぶことも出来ない。
もう”これでもか”、というほどの仕打ちを受けた彼らだったが…
”観客達の追撃”はこの程度では終わらない 。 - 68愛ある罰22/11/16(水) 18:50:29
・
《____ばぁっ!?》
……遠くから船を見ていた彼らに、気づいた観客がいた。
おそらく、ここに残ることで彼らを迎え撃つつもりだったのだろう。
その観客は銃を持っていた。
それは、襲った船から奪ったものだろう。
…そこから放たれた”狂気の銃弾”が…
《____ぶばぁ!?》
付き人の黒服を”赤”に染めた。 - 69愛ある罰22/11/16(水) 18:52:01
- 70愛ある罰22/11/16(水) 18:52:29
・
____決して、彼の力が彼女より弱かった訳では無い。
…それでも、彼が簡単に引っ張られた理由。
……それは…
____分からない。
彼が内にある思いを、言の葉にしない限り、それを知ることは出来ない。
…だが、推測はできる。
……自身の手を握る彼女。
こんな状況だから…いや、どんな状況でも彼女を一人ぼっちにさせたくなかったからだろう。 - 71愛ある罰22/11/16(水) 18:52:53
・
二人は走り続け、エレジア本土の森林地帯に身を隠した。
『…これからどうしよう。』
「……」
『どうしてこうなったのかな。』
「……」
隣で聞いていた彼は、口を閉じていた。
どうやら、彼女に返す言葉が見つからない”ようだ”。
『____まさか…』
彼女は思い出した。
昔の”いちばん苦い思い出”を。 - 72愛ある罰22/11/16(水) 18:53:33
・
__それは、聖地からの脱出に失敗した時のこと。
敷地の外で、別の天竜人と遭遇した。
目の前でルフィが”あいつの槌”によって、叩き潰されていた…
____その時、私は叫んだ。
『もうやめて!!』
『お願い!もう逃げないから!!』
『希望なんて二度と持たないから!!!!!!!!!』 - 73愛ある罰22/11/16(水) 18:54:03
- 74二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 18:56:41
く、黒服さん……!!
本編だと助けられたのに……こっちでは死んじゃうの…… - 75二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 19:10:12
ウタちゃんもルフィも何一つ悪いことしてないのに…
- 76二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 19:16:16
天竜人「かわいそうな奴隷達...ひとえに無警戒で奴隷だと言い放ったお前たちの考えなしのせいだが...」
- 77愛ある罰22/11/16(水) 19:30:38
・
二人は、雨宿りできる場所を探し、森を歩き続けた。
……奥へ、奥へと進み続け……
「____あ!ウタ!!洞窟見つけたぞ!あそこに行こう!」トコトコ
……彼は先程までとは違い、元気だった。
それは、彼女をこれ以上悲しませないようにするためだろう。
洞窟の中は広く、ここは森の奥地でもあるため、観客に見つかることは無いだろう。
二人は洞窟入口のすぐ近くで、腰を下ろした。 - 78愛ある罰22/11/16(水) 19:31:53
・
「すっかり濡れちまったな〜。」
『……そうだね。』
【⠀ぐう〜〜 】
少し安心したからか、二人のお腹が鳴り出した。
「…よし。」ヨッ
彼は立ち上がり、安全な洞窟から出ようとした。
『ルフィ。どこに行くの?』
「メシ持ってきてやるよ。…あと服もな。」
言い終わると、彼は彼女に背を向け、洞窟の外へと足を踏み出そうとした。
____だめ……
『待って!』パシッ
彼女は後ろから、彼の手を掴み…
『私も行く!』
彼と共に、”新たな人生”を歩むことを選んだ。 - 79愛ある罰22/11/16(水) 20:02:07
- 80愛ある罰22/11/16(水) 22:27:43
- 81二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 23:14:46
最後は晴れるんだよな…
そうだよな… - 82愛ある罰22/11/16(水) 23:20:13
- 83二次元好きの匿名さん22/11/16(水) 23:34:41
- 84二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 02:37:54
晴れるまでの長さを表してるんでしょ()
- 85二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 03:29:55
たまにはBADでもいいんだえ?
それはそうとスレ主はこのスレが終わり次第どれいにするえ
次スレへは逃がさないえ - 86二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 03:33:02
あー
逃亡海兵スレでよく上がるウタワールド逃避エンドなら確かに(本人達には)ハッピーエンドだ - 87二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 03:38:02
- 88二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 05:49:44
- 89愛ある罰22/11/17(木) 06:36:31
・
二人は手を繋ぎながら、森から街の方角へと向かった。
『……街から…盗むんだよね…』
「?それしかないだろ…」
『…そうだよね…私達が生きるためには…仕方のないことだよね……』
「…」
二人同士だと言うのに、気分が上がらない。
心も体も”雨に打たれた”二人は森をぬけた。 - 90愛ある罰22/11/17(木) 06:38:11
・
____幸い、街に人の気配はなかった。
「…ウタ。おれが盗むから、お前は物陰に隠れてろ。」
彼の向くの先には、建物がある。
その見た目は、彼が昔 自身の村でよく見ていた ”果物屋”と同じだった。
「…手。離すぞ……」
『……うん、待ってる』
物陰に隠れた彼女に背を向け、ルフィは一目散に、その建物へと向かった。 - 91愛ある罰22/11/17(木) 06:39:14
・
『……』
物陰に隠れている彼女は、静かに彼のことを待ち続けた。
____遅い。
物陰から顔を出し、彼が向かった方を見ると…
布で”何か”を包み、それを抱えた彼がこちらに向かってきた。
……おそらく、中身は果物だろう。
『…その布はどうしたの?』
「ししし!貰った!」
『…盗んだんでしょ。嘘つかないでいいよ』
「嘘じゃねーよ。ほんと__!ウタ!洞窟に戻るぞ!」
彼には聞こえていた。
雨の音に混じる、誰かの足音が。 - 92愛ある罰22/11/17(木) 06:39:40
・
彼の耳に入る足音は”一つ”ではなかった。
…集団。観客達で間違いないだろう。
二人は すぐに走り出し、森の奥まで走り続けた。
……道に迷うことなく、洞窟にたどり着いた。
「…危なかったな。」
『…ごめんね。』
……私が”希望”を持ったから……
「なんでウタが謝るんだ?……それより昼メシ食おうぜ!」
彼は持っていた布を広げ、”戦利品”を彼女に見せた。
「ししし!美味しそうだろ!」
『…うん。美味しそうな果実だね。』 - 93二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 07:07:48
果実…まさか悪魔の実?
- 94二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 09:18:08
この世界線でもゴムゴムの因果が巡ってゴムゴムを食うんかな?それとも別の実を食べるのかwkwk
- 95二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 14:03:32
??「あの小さなフーシャ村で食われる予定やったんやけどな〜こんなとこにおったんか。ようけ探したわほんま」
- 96愛ある罰22/11/17(木) 17:25:03
・
二人は”戦利品”である果実を食べることで、少しづつお腹を満たすことができていた。
山になった果実を食べ続けると…
「ん?」
”異色”の果物が顔を出した。
『なにこれ? 不味そうな見た目』
「こんなもん貰ってないぞ?」
『だから、盗んだんでしょ。』
その果物の色は紫。
皮にはいくつもの渦巻き模様が描かれていた。 - 97愛ある罰22/11/17(木) 17:26:08
・
「…食うか!」
ルフィは異様な見た目をした果実を口に入れようとした…
入れようとしたが、
『だめーー!!』パシッ
果実を持っていた手を、彼女に はたかれた。
『今は非常時なんだから、怪しいものを食べちゃダメよ!捨ててきて!』
「しょうがねーな。」ポイッ
”素直なルフィ”は、落としてしまった果物をもう一度拾い、
洞窟の外から、思い切り空へ投げた。 - 98二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 17:26:10
あっ あっ あっ あっ
- 99二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 17:28:27
- 100二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 21:52:41
保守だえ
- 101愛ある罰22/11/17(木) 22:05:51
・
「雨、止んだな。」
空は未だ曇り空のままだが、先程まで激しく降っていた雨は、止んでいた。
「次は服とってきてやるよ。」
『…いいよ。大丈夫だか__』
『へ…へっ……ヘクチ!』
髪も服も濡れたままにしていたからか、彼女のは鼻水を垂らしてしまった。
「……いっしょに いくか?」
『…うん。』 - 102愛ある罰22/11/17(木) 22:06:33
- 103愛ある罰22/11/17(木) 22:07:16
・
「…やめだ。」バタン
彼女の思いを受け止めた彼は、地面に倒れ、地に背をつけた。
『…え?』
「生きるはやめだ。ごめんな、昔”生き続けよう”なんて言って。」
”生き続けよう”。
九歳の彼女が絶望の縁にいた時、彼女の唯一の励ましにもなった、幼い黒髪の彼が発した言葉である。 - 104愛ある罰22/11/17(木) 22:08:39
・
『ルフィ…なんで……』
『…なんでそんな事言うの?』
「死んだ方がいいんだろ。 だから、そうしようとしてるんだよ。」
「ウタは嫌なのか?」
彼は寝そべりながら、真剣な口振りで”泣き顔の彼女”に、話し続けた。
『………嫌。』 - 105愛ある罰22/11/17(木) 22:12:41
- 106二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 22:16:11
死ぬも生きるも2人一緒…一蓮托生ということか
最高です - 107二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 22:19:07
生きるの辛そうだって察したら、すぐ縋るのやめてもいいよって言ってあげるの、
ほんとルフィはすごく優しいな…… - 108二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 22:24:35
運命共同体ってことか...
- 109二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 23:20:05
良かった…
- 110二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 07:21:28
保守
- 111二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 08:31:38
保守
- 112二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 15:54:03
保守
- 113愛ある罰22/11/18(金) 16:29:07
・
____ウタは生きる気力を取り戻したが、今の二人の状況は大して変わらない。
”おそらく” 今の二人は、島にいる全ての人間に殺意を向けられている。
果たしてその中で、船を盗み どこかの島へと逃げることが出来るだろうか。
航海術を持っていない二人が海を渡ることができるのだろうか。
____たどり着いた島で”安全”に、暮らすことなどできるのだろうか。 - 114愛ある罰22/11/18(金) 16:29:37
・
____森の中。
気力を取り戻すことが出来た二人が、再び歩き始めてから数歩…
離れた場所から、もう一つの足音が聞こえてきた。
…その足音はこちらへと正確に向かっている。
……二人の前に顔を出したその人物は…
《見つけたぞ!さっきはよくもやってくれたな!!!!》
ウタをさらおうとした、海賊の船長だった。 - 115愛ある罰22/11/18(金) 16:30:30
・
海賊の船長。
その男は、初めて会った時とは違い、顔に包帯を巻いていた。
おそらく、ルフィから受けた打撲跡を応急処置したものだろう。
船医がいなかったのか、包帯は何重にも”雑”に巻かれていた。
手に持っているのは全長90m程のサーベル一本。
…前とは違い、警戒され 不意打ちができない今の状態では、彼一人でも 二人にとっては十分脅威だろう。 - 116愛ある罰22/11/18(金) 16:31:48
・
「仲間はどうした。」
《あいつらは、必要ねェ。お前らなんて、おれ一人で十分だ!》
単身。
一人で乗り込んだのは、言葉通り自信の表れか、もしくは頭に血が上り、冷静な判断ができなかっためか。
「そうか。 ウタ隠れてろよ。」
ルフィは逃げなかった。
一度 森に隠れていると知られた以上、逃げれば後から仲間を呼ばれ、常に仲間を使って張り込みされてしまうだろう。
そうなれば、隠れ家である洞窟に戻ることすら困難になってしまう。 - 117愛ある罰22/11/18(金) 16:33:08
・
『ルフィ…死なないでよ。』
「おう!」
彼女は木々の間に隠れ、ルフィの”勝負”を見守った。
《安心しな、殺しはしねェよ!二人とも生かして”商品”として売るんだからな!!!!》
『……ヒッ!』ビクッ
”商品”。”売る”。
海賊にとっては、”何気ない”その言葉が…
再び彼女の心を深く抉った。 - 118二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 16:40:52
90m…90m!?
- 119愛ある罰22/11/18(金) 16:45:47
- 120愛ある罰22/11/18(金) 17:26:27
・
「!!!!」グッ
____戦いは始まった。
ルフィは、拳を強く握り 目の前の敵へと走り込んだ。
手の届く距離に入り、一気に腕を伸ばす…が、彼の拳はただ虚空を殴るだけに収まった。
____海賊はその場に留まり続け、余裕の表情で彼の拳が近づくのを待ち、首を振ることで彼の拳を……躱したのだ。
ルフィには、海賊の”躱す”動きが見えていなかった。
つまり、海賊の身体能力は、ルフィを上回っていた。 - 121愛ある罰22/11/18(金) 17:29:05
・
《どうした!不意打ち できなきゃこんなもんか!》
ガッ!!!!!!
「…!!」
”商品”を傷つけないためか、剣の柄頭でルフィの横腹を深く叩いた。
『ルフィ!!!!!!』
重い一撃を受けた彼は、攻撃の衝撃で横に飛び、勢いでそのまま地面に倒れ、転がり続けた。
「……大丈夫だ!」
根性で回転を止めた彼は、すぐに立ち上がり 身を潜めているウタに安心するよう応えた。
……が、彼の息は既に上がっていた。 - 122愛ある罰22/11/18(金) 17:32:23
・
「…ハァ…ハァ…」
《顔に傷をつけるわけにはいかねェからな。さっさと倒れてくれよ!》
海賊は立ち上がる彼に追撃を入れようと、剣を振り上げ…
切り傷ができないよう切っ先を向けずに、平坦な刀身を 叩き潰すように振り下ろした。
ガンッ!
…勢いを増した刀身は、誰にも当たることなく、地面を軽く抉った。
…標的であるルフィは、その場から離れていた。
今度はルフィが、攻撃を躱したのだ。 - 123愛ある罰22/11/18(金) 17:35:10
・
____戦いは長引いた。
しかし、戦況は大きく変わっていた。
《ちっ!このっ!このっ!》
海賊は躊躇なくルフィに切っ先を向け、剣を振るい続けていた。
もはや、海賊はルフィに傷をつけないように倒すことを諦めていた。
いや、彼を生かすことさえも…
生け捕りを諦め、躊躇うことなくルフィに容赦なく剣を振るい続けたが、
《……なんで!なんで当たらねぇ!》
その全ての攻撃が、いとも簡単に 躱されていた。 - 124愛ある罰22/11/18(金) 17:48:14
・
____ルフィは初めて本格的な戦闘を体験していた。
当然、最初は戦い方など、まるで形になっていなかった。
実戦の修行など、してこなかったのだから。
自身の攻撃は躱され、海賊の攻撃は躱しきれないことが多かった。
つまり、今の彼では、目の前の海賊に勝つことは不可能に近い。
……そのはずだった。
息が上がってからの彼の動きは、むしろ初撃を入れようとした時よりも、速くなっていた。
素早い身のこなしができるようになったことで、敵の攻撃速度に追いつき、追い越すことができていた。
彼は命のやり取りの中で、”成長”していた。 - 125愛ある罰22/11/18(金) 17:50:01
- 126二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 17:57:11
ルフィの才能がこの極限状態で急速に成長してる?
ルフィならワンチャンあるか
あと赤黒い雷云々はドラゴンさんが手伝ってくれてる説もワンチャンあるかな? - 127愛ある罰22/11/18(金) 18:06:07
・
渾身の一撃を受けた海賊の船長は、地面に倒れ伏せ 意識を手放していた。
____ルフィの勝利である。
「…はぁ……おわった。」
力を全て使い、余力がないルフィはその場に腰を落とした。
『お疲れ様。守ってくれてありがとうルフィ。』
ルフィの勝負を影で見守っていたウタは、疲れきった彼の傍に近づき、彼の勝利を労った。 - 128愛ある罰22/11/18(金) 18:09:12
・
「…ああ!いいって____」
拳と剣を振るう音が鳴り止み、静寂を取り戻した森。
…だが、その静寂は束の間であった。
《うおおおぉぉぉぉぉ!!!!!!》
突然 森に鳴り響く咆哮。
その声の主は、草むらから飛び出し、ルフィの元へと向かった。 - 129愛ある罰22/11/18(金) 18:11:36
・
突如 草むらから現れた”見覚えのある男”。
…彼もまた、ステージへと上がった海賊の一人であった。
おそらく、二人の戦いの最中に 気づかれることなく草むらに潜み、奇襲する機会を伺っていたのだろう
その男はナイフを取り出し、ルフィ振り下ろすため、さらに距離を詰めた - 130愛ある罰22/11/18(金) 18:13:56
- 131二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 18:14:49
あら?
- 132二次元好きの匿名さん22/11/18(金) 18:15:35
ウタに二重人格きたかこれ?
- 133愛ある罰22/11/18(金) 18:30:19
・
二人は、その辺にある ツタでロープを作り、気絶した海賊たちの手足を拘束した。
『とりあえず、これくらいやっておけばいいかな?』
二人は拘束されることが多かったため、どこをどのように固定すれば動けなくなるかを、よく理解していた。
……特にウタは、容赦なく力を入れ、海賊の手足を強く縛り付けた。
「…」ハァ…ハァ…
決着から数分経ったが、彼の息は上がったままだった。
『ルフィ…街から食べ物取ってくるね。』
ここからなら、洞窟より街の方が近い。
それに 今のルフィは、休ませるよりも、食べさせた方がいいだろう。 - 134愛ある罰22/11/18(金) 18:31:38
・
「…待て。」ハァ…ハァ…
一人で街の方へ向かおうとしたウタの手を、ルフィは離さぬように掴んだ。
「一緒にいこう!」ハァ
…どんな事があってもウタを一人にはさせたくなかったから。
『……ありがとう!』
…彼女も どんな事があっても、ルフィと離れたくなどなかった。
____そう、たとえ どんな事があってでも…… - 135愛ある罰22/11/18(金) 20:18:13
・
手を繋いだ二人は、森をぬけ 再び街にたどり着いた。
早速 二人は前回の果物屋へと向かったが、店は閉まっていた。
『……あれ?』
店だけではない。
他の家も戸締りが厳重にされていた。
民家の壁には、先程来た時にはなかった”傷跡”がいくつか出来ていた。
『……何があったんだろうね。』 - 136愛ある罰22/11/18(金) 20:19:37
・
____狂気に駆られた観客達。
その観客の毒牙を向けられるのは、ウタとルフィだけなのだろうか。
…否。
今の興奮した観客達なら、自分達に賛同しないものは敵とみなし、攻撃対象にさえしてしまうだろう。
……なぜ、ここまで”首輪のない奴隷”に怒りをぶつけるのだろう。
なぜ、”奴隷”である二人に優しくすることができないのだろう。
____観客達は 天竜人の奴隷である二人のことを、天竜人への怒りのはけ口にしている”だけ”なのかもしれない。
……だが、それ”だけ”で、二人の人生は大きく変わってしまった。 - 137愛ある罰22/11/18(金) 20:20:14
・
『…城の方に行ってみない?』
彼女が指す方にある街。
そこには一際大きい城があり、繁華街もありそうだ。
あそこでなら食料調達が出来るという判断だろう。
「そうだな。」
『じゃあ気をつけなが____』
気をつける必要は無くなった。
《見つけたぞ!!!!!!》
もう観客達に見つかってしまったのだから。 - 138二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 00:54:10
またピンチだ…
頑張れ二人とも - 139愛ある罰22/11/19(土) 00:59:08
・
『…逃げるよ!!』
観客に背を向け、ウタはルフィの手を引っ張り、走り出した。
ただ、一直線に走るのではなく、建物の影に隠れたりと、頭を使いながら逃げ回った。
「……はぁ…はぁ」
再び激しく動いたからか、彼は先程と同様 息が上がり続けた。
そこで二人は、物陰に隠れてやり過ごそうとした。
……民家と民家の間に隠れた二人は、しゃがみ、こちらに人が来ないことを願った。 - 140愛ある罰22/11/19(土) 00:59:51
・
『ねぇルフィ。大丈夫なの?』
彼は先程から、動きが鈍い。
やはり、まだ体に戦闘での疲れが残っていた。
「……」
『ねぇルフィ!』
彼女に調子を聞かれても、ルフィは答えることなく 何かを考えているようだった。
「……なァ、ウタ。」
「城の方に逃げてくれ。」 - 141愛ある罰22/11/19(土) 01:00:42
・
『…え?』
「民家が襲われてたのは、この島の人たちと観客の意見が同じじゃないってことだ。」
「ここの住民はやさしい。最初来た時に持ち帰った果物だって、布にくるんで”貰ったもの”だ。」
「だから、ウタは城に行って匿ってもらえ。」
『……何言ってるの?』 - 142愛ある罰22/11/19(土) 01:01:03
・
……それは彼の”島の住民を信じろ”という考え方に対してではない。
____城の方に逃げて”くれ”。
その言い方は、一人で逃げろと言っているようなものだった。
『……ルフィは逃げないの?』
「……」
『いやだよ! ルフィと離れたくない!』
『昔言ったよね!”絶対に見捨てないで”って!”どんな時も一緒にいて”って!』
彼女は小声で、泣き叫んだ。 - 143愛ある罰22/11/19(土) 01:02:24
・
「……ウタ。」
「大丈夫だ!時間を稼いだら、必ずウタの傍に戻る!」
「約束だ!」
『……』
____離れるくらいだったら、”一緒に”死んだ方いいと”先程まで”の彼女は思っていた。
……だが、彼が命を賭けてでも 時間稼ぎをしようとしているのに、その思いに意を唱えてしまったら?
……彼の思いも覚悟も無駄になってしまう。
……彼に嫌われてしまうかもしれない。
____ルフィに嫌われるのは、一人になることより辛いと、ウタは感じてしまった。
…だから…
『……分かった! 待ってるね。』
ルフィの全てを信じて待つことにした。 - 144二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 01:05:06
おい………
おい - 145二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 01:08:15
やめろよ…ルフィ
- 146二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 06:23:59
保守
- 147愛ある罰22/11/19(土) 06:45:19
・
二人は直ぐに動かず、機会を伺った。
ルフィは観客が一箇所に集まる状態を待った。
全ての観客の標的を自分に向けるためである。
____そして、
《見つかったか?》《いいや。》
観客達は一箇所に集まり…その瞬間はやってきた。
ルフィは物陰から飛び出し……
観客達の殺意と視線を自分だけに集めた。
『ルフィ……待ってるから』
ウタは、覚悟を決めたルフィの背中を見送り、反対側から城へと向かう。 - 148愛ある罰22/11/19(土) 06:47:10
・
「 こっちだ べー! 」
ルフィは観客達を挑発し、ウタと距離を離すために、観客のいる方へと突撃した。
《ぐぁっ!?》《ちっ!》
突撃は成功し、迎え撃つ観客に止められることなく、彼女の走る反対方向へと逃げ出すことができた。
「 ほら、 こっちだ! 」
……いや、ルフィは逃げるつもりがあったのだろうか。
……逃げるためだけなら、森に入り、隠れるのが妥当だろう。
……彼が向かっていたのは、
____崖だった。 - 149愛ある罰22/11/19(土) 07:24:17
・
____ルフィはずっと怒っていた。
観客が、黒服の男を殺したことを。
逃げている立場の自分に、優しくしてくれた果物屋。 その店に”熊手”で傷をつけたことを。
そして、ウタを襲い、心を追い込んだことを。
ウタの笑顔を奪ったことを。
ルフィは、観客達のことを”山賊”や”海賊”のような悪いやつらと同じ……いや、それ”以上”に悪い人間だとしか、思えなかった。
____だから…ここで……
……数を減らすことにしたようだ。 - 150愛ある罰22/11/19(土) 07:24:38
・
「んにゃろ!!!!」
ルフィは崖先に立ち、襲いかかる観客達を”横へ”蹴り飛ばし、崖から砂浜へと落とした。
……その行為に殺意は無い。
昔、自分の”じいちゃん”から受けた”訓練”の影響からか、ルフィは人が崖に落ちても、死にはしないという認識を持っていた。
《うわぁぁぁぁ!》
次から次へと観客達は襲いかかるが、手に持つ武器が彼を捕えることなく、蹴りで横に飛ばされ崖へと落ちて行く。 - 151愛ある罰22/11/19(土) 07:25:42
・
____観客達も、何度も”それ”を繰り返すほど馬鹿では無い。
今度は、全員で一気にルフィに突撃することで、力勝負へと持ち込んだ。
ルフィの後ろに地面は無い。
押し出せば、観客達の勝ちだからだ。
……それでも、ルフィは観客達の勢いを抑えることが出来ていた。
____観客の数が増えるまでは…… - 152愛ある罰22/11/19(土) 07:26:10
・
____観客の狂気は恐ろしいものだった。
たとえ先頭にいる人間が崖に落ちてでも、眼前の”憎むべき存在”を崖から落とそうとしていた。
……観客は狂気と興奮で理性が飛んでいた。
「 ぎにに…! 」
次々に増え続ける観客達。
その全員に押されたルフィは……
「 !!!! 」
先頭にいた、観客数人を巻き込み、
崖から落ちた。 - 153愛ある罰22/11/19(土) 07:26:33
・
____そして、その光景を見ていた人物がもう一人。
『…………』
観客の大声に反応し、城までの中間地点で振り返ってしまった彼女は、見てしまったのだ。
『ル……フィ?』
”希望”《ルフィ》が落ちる姿を____ - 154二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 07:28:54
二重の意味で絶望に落ちとる…
- 155愛ある罰22/11/19(土) 09:06:18
・
彼女はすぐさま走り出した。
ルフィの思いを無駄にしないために。
(大丈夫!ルフィは生きてる!)
(あれくらいで死なない!)
彼女は信じ続けた。
”必ずウタの傍に戻る”
彼のこの言葉を。 - 156愛ある罰22/11/19(土) 09:06:45
・
彼女は城に着いたが、入ろうとはしなかった。
やはり彼女は、ルフィ以外の人間を信用することができなかった。
(近くで隠れてればいいよね。)
城の近くの森。ウタはそこに身を潜め、ルフィの帰りを待つことにした。 - 157愛ある罰22/11/19(土) 09:07:04
・
(ルフィは大丈夫。大丈夫。)
(私の傍に戻ってくる。だから待つんだ!)
彼女は自信を落ち着かせるために、ルフィは大丈夫だと頭に暗示をかけたが…呼吸がより乱れるだけだった。
それは、ルフィの生存を信じきれていなかったからか。
それとも、人生の半分をルフィと過ごしていたため、ルフィと離れたことで起きている症状なのか… - 158二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 09:09:52
おい
ルウタ注意なら最後までルウタ貫けよな…
ウタちゃんを孤独にすんじゃねーよな - 159愛ある罰22/11/19(土) 09:10:47
- 160愛ある罰22/11/19(土) 09:11:27
・
《私はずっと君たちを探していた。》
……そうか、こんなに優しそうでも私達を…
《私の城で保護するために》
『……えっ。』
…”保護”? この人は…私達に優しくしてくれるの?
《もう一人の彼はどこかな?》
『……私を逃がすために崖から落ちて…』
『でも!必ず私の傍に戻るって言ってました!』 - 161愛ある罰22/11/19(土) 09:11:45
・
《…遅かったか。》
《すまない!私がもっと早く君達を見つけることが出来れば!!》
目の前の男は泣いていた。
その涙は…とても演技には見えない。
『…泣かなくていいですよ。』
《…すまない。城へ案内しよう、事情も全て向こうで話す。》
疑うことなく、ウタは彼の背中に隠れながら、城へと入った。 - 162愛ある罰22/11/19(土) 09:12:14
・
《良かった!》《無事だったんだね!》
城の中には、この国の人が大勢集まっていた。
《…黒髪の彼は…一緒じゃないんですか?》
エプロンを着ていた女性が、この場にいないルフィの心配をしていた。
そうか、この人が私達に果物を____
…あの女の人だけではなかった。
他の国民も、ルフィがこの場にいないことを心配していた。
……どうやら、観客とここの国民は、同じ人間ではないようだ。 - 163愛ある罰22/11/19(土) 09:12:44
・
場が落ち着くと、ゴードンさんは話を始めた。
《私達は、彼らの行動に反対だった。》
《彼らは、自身にある怒りを天竜人ではなく、その……捕虜である君達にぶつけた。》
この人は優しい。
奴隷という言葉を私に使わないでくれた。
《…ついその直前までは、君の歌を楽しんでいたのに。》 - 164愛ある罰22/11/19(土) 09:13:10
・
《私達は観客に収まるよう、何度も要求した。》
《しかし、彼らはやめなかった。……彼らの言い分は酷いものだった。》
ゴードンは口に出さず、思い返していた。
彼らの狂気の言動を。
”奴隷なのに、アイツらだけ無事だなんて許せない!”
”首輪がないのに、自分が奴隷だなんて、天竜人に”連れてかれた”俺の妻をバカにしてやがる!”
”天上金を払うのが厳しい国だってあるんだ!だから、これは天竜人への見せしめだ!”
”それに、十年前の”赤髪”が起こした戦争の”原因”はあいつらなんだぞ!” - 165愛ある罰22/11/19(土) 09:13:56
- 166愛ある罰22/11/19(土) 09:14:20
・
『____少し外の風に当たってくるよ。』
《なら、私も行こう。》
気分を変えるため、二人は裏口から外へと出た。
(____ルフィ……)
静寂が、彼女の心を少し楽にした。
……だが、その静寂は僅かなものだった。
«いたぞ!!»
観客は”最後の一人”であるウタを狙うべく、城の近くまで足を運んでいた。 - 167愛ある罰22/11/19(土) 09:14:45
・
数は半数ほど減っていたが、それでも数十人。
……未だ数は多い。
《君は早く逃げてくれ!》
『え?そんな ゴードンさんはどうするの!?』
《早く逃げるんだ!》
____駄目だ…足が、動かない。
観客は、二人が行動を起こすのを待たずに、武器を振り上げ襲いかかった。 - 168愛ある罰22/11/19(土) 09:16:06
- 169二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 09:17:52
きたあああああ
- 170二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 09:19:18
このレスは削除されています
- 171二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 10:04:54
ん?空から来た?
- 172愛ある罰22/11/19(土) 10:07:21
・
____崖に落ちたあと……
「ハァ……ハァ……」
ルフィは、まだ意識が残っていた。
…だが、意識はあるが、起き上がれない。
「……メシィ…」
力をつけようと、食糧を探すが、砂浜の上に、そんなものあるはずない。
____あるはずないのだが……
「……ん?」 - 173愛ある罰22/11/19(土) 10:07:45
・
手を動かし、近くに何か食べるものがないかと、探していたルフィは”ある物”に触れた。
手に持ち、顔の前に移動させると……
それは、見覚えのある果実だった。
その果物の色は紫。 皮にはいくつもの渦巻き模様が描かれている。
……そう。
いつの間にか拾い、ウタに食べるなと言われ、洞窟から投げ捨てた果実だった。 - 174愛ある罰22/11/19(土) 10:09:04
・
「……」
ルフィは迷いなく、その果実を食べた。
ムシャムシャと音を立て、味わおうとしたが…
「……まずっ!!!」
あまりの不味さに、ルフィは半分しか食べれなかった。
しかし、”体にある変化が起きていた”。
「……よっ!」
突然、起き上がり、動けるようになった。
それに、体も先程より軽い。
「にしし!今ならなんでもできそうだ!」 - 175愛ある罰22/11/19(土) 10:09:40
・
彼は崖へと”両腕を伸ばした”。
本来 何十メートルも離れた崖に手が届くわけが無い。
届くわけがないのだが……
パシッ!
崖の上の地面に両手が届いた。
彼の両腕が、比喩表現ではなく 本当に何十メートルにも、伸びていたからである。
そして……
「……よっ!!!! 」
両腕をさらに引くことで、自身の体をパチンコのように飛ばした。 - 176二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 10:10:51
なんでもできる?もしかしてニカになった?
- 177愛ある罰22/11/19(土) 10:11:56
- 178愛ある罰22/11/19(土) 10:43:05
・
『ルフィ……!!!!』
彼は約束通り、ウタの元へと戻ってきた。
「ウタ待ってろ!今自由にしてやる!」
そう言うと、彼は観客の方ではなく、ウタの元へと向かった。
そして、彼女の右腕を手に取り……
『え?ルフィ?』
腕に付いた”爆発機能のある腕輪”を外した。 - 179二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 10:44:31
???「やっと食べてくれた!うれしい!」
- 180愛ある罰22/11/19(土) 10:44:33
・
「ルフィ!? どうやって外したの!?」
彼女にはルフィが何をしたのか、何が起きたのか、よく分からなかった。
急に彼の指が”黒くなり” 指先の力で腕輪を潰し、腕から外したのだ。
……彼は悪魔の実の能力とは違う”別の力”も習得していた。
____そして、さらに”その先の力”も。 - 181愛ある罰22/11/19(土) 10:46:42
・
ルフィはもう一つの腕輪に手をかけていた。
……海楼石の腕輪。
しかし、先程のように壊すことができなかった。
だが……
「外れろォォォ!!!!」
彼の指が”赤いオーラ”を纏ったことで、破壊することができた。
____長年掛けられていた、ウタの”枷”が……外された。
ようやく”彼女”は自由を取り戻すことができた。 - 182愛ある罰22/11/19(土) 10:47:06
・
……だが、それは果たして良い事だったのだろうか。
彼女の能力の恐ろしさを理解していれば、そう思ってしまうのも無理は無い。
もしも彼女が、自身の能力の使い方を”優しい使い方”から変えてしまえば…
それはどこまでも恐ろしい、相手からすれば”悪夢”のような能力となるだろう。 - 183愛ある罰22/11/19(土) 10:48:25
- 184二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 10:48:31
わぁ……パズルのピースがどんどんはまっていく……
- 185二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 10:49:23
あ〜そういう...(察し)
- 186二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 11:18:14
「二人とも楽しそうだムジ!僕も混ぜて欲しいムジよ〜」
- 187二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 11:22:40
- 188二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 12:46:30
- 189二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 18:47:59
壊れちゃった…
- 190愛ある罰22/11/19(土) 22:30:35
・
____ウタは口を開き、歌った。
【⠀🎶〜____ 】
彼女の歌声は相変わらず、聴いた人を魅了した。
だが、今までとは違い 彼女の歌声に魅了されたものは”彼女の処刑場”《ウタワールド》へと送られた。
____その世界で観客は、ウタが受けた”苦痛”をそのまま体験させられ続けた。 - 191愛ある罰22/11/19(土) 22:31:09
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『____すぅ。』
……二人の敵は消えた。
現実の観客達は、地に伏せ 意識を手放していた。
『____ルフィ行こっか♡』
彼女は自身の行動に、後悔などしていない。
自身の行動が”正しい”と確信していたのだから。 - 192愛ある罰22/11/19(土) 22:31:56
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『 さ、船に乗ってどこかへ行こ♡』
彼女の興味は、”新天地”にしか興味がなかった。
新天地。 彼女にとってそこは、
”ルフィと二人で幸せに暮らせる島”である。
その地を見つけるために……
____いや、”作り上げるために”二人だけで船を出そうとしていた。 - 193愛ある罰22/11/19(土) 22:33:31
- 194二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 22:40:27
あの...ウタさん...?倫理観崩壊してません...?
- 195二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 22:42:38
「優しい」から傷つけたくない、って思っているとしたらまだ……
- 196二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 23:13:29
どう考えても事の発端って人攫いしかないんだよな。
シャンクス達があちこちの人攫い殲滅してるとはいえ生き延びてたらどう思うんだろうな。あの時掻っ攫ったから……こうなっちまったこんな事ならって思ってるなら何千万歩譲っッて"まだマシ"だけど覚えてないだろうな……そんな奴いたっけみたいな - 197二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 23:16:35
- 198二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 23:50:37
- 199二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 23:51:34
200ならルウタは幸せになる
- 200二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 23:52:21
200ならルウタはラブラブ