閲覧 ルウタ注意】《SS》天竜人「こいつら買うえ〜」五体目

  • 1愛ある罰22/11/23(水) 22:10:45
  • 2二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:13:00

    おれは山賊だ、だが荒らしに来たわけじゃねぇ
    スレを保守しにきた

  • 3二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:15:28

    立て乙です
    もしかして過去作一の長編なのでは

  • 4愛ある罰22/11/23(水) 22:21:01



    軽くおさらい

    ・ルウタ 樽レース中に人攫いに捕まる。

    ・天竜人(買主)に買われる

    ・聖地で暮らすこととなる

    ・左手の甲に”烙印”として”新時代のマーク”を押される

    ・脱出を図るも失敗(重傷を負う)

    ・爆発する腕輪によって互いが互いの”足枷”に

    ・八年過ぎたが、肉体しか成長していない

    ・ウタの歌声を”音貝”に録音させる

    ・エレジアにて、ウタの独占ライブ開催

    ・ルフィはウタのボディーガード

  • 5二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:21:54

    建て乙
    楽しみにしてる

  • 6愛ある罰22/11/23(水) 22:22:26



    おさらい2

    ・ウタとルフィ 海賊と観客に襲われる

    ・付き人である”黒服の男”が銃殺される

    ・逃亡の中、海賊の船長と遭遇

    ・ルフィ 戦いの中 成長し、勝利

    ・ルフィ 時間稼ぎ 崖に落ちる

    ・ウタ ゴードンに匿われる

    ・見つかった所に、ルフィが到着

    ・”意志の力”と”思いの力”で、覇気習得

    ・海楼石外れ、ウタ 能力解放

    ・船で他の島へ行こうとする

  • 7二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:22:54

    キブリ…本心を本人達の前で言えよ。

  • 8二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:23:28

    優しさを失ったウタがどれほど恐ろしい存在になるかをこのスレで知った気がする

  • 9二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:24:56

    そろそろルフィさんの思考をみたい

  • 10愛ある罰22/11/23(水) 22:25:09



    おさらい3

    ・他の島にたどり着く

    ・ウタ、その島の住民を全て操る

    ・ルフィ ウタに賛同

    ・ルフィとウタ 賞金首に!!

    ・シャンクスを探す旅に出る

    ・他の島にたどり着く イマココ

  • 11愛ある罰22/11/23(水) 22:26:24



    ウタが”歌の世界”で出来ること。

    ・記憶の書き換え

    相手の記憶を見て、記憶を都合のいいように書き換えられる。
    書き換えるときに刺激を与えることで、”精神が肉体に戻った時”、現実世界の脳にも影響が出るようにしている。


    ・記憶の塗り替え

    書き換えは、記憶の一部を変えることだけだが、”塗り替え”は ほぼ全ての記憶を変え、”別の人間”として生まれ変わらせる。

  • 12愛ある罰22/11/23(水) 22:27:07



    精神が”歌の世界”で、教育される

    教育内容を精神が覚える

    肉体に精神が戻る

    学習した内容が脳へと、伝達される

    現実世界でも、教育内容を忘れられない。

    ウタがプログラムした通りの”人形”になる。

  • 13愛ある罰22/11/23(水) 22:28:48


    今までの200なら……


    ・ルウタは幸せになれる


    ・ハッピーエンド


    ・ルウタはラブラブ


    ・ルウタは幸せに生きる。 NEW!!


  • 14愛ある罰22/11/23(水) 22:37:31


    ごめんなさい! テンプレ コピーに疲れたので 今日の投稿はここまでです。


    スレ建てしておいて申し訳ないです。


    >>3

    話も長いですし、皆さんのありがたい感想も多いので、今までで一番長いですね。



    >>8

    本当にやばい能力してますね この子



    >>9

    ルフィの思考を書いてはいけないから、セリフとして書かなくてはいけないんですが、書いたら書いたで 地獄が拡大しそうです。


    >>7

    どうして言えなかったんですかね?

    もし運が悪かったら また ”見殺し”にしてしまうのに。

  • 15愛ある罰22/11/23(水) 22:39:35

    >>5

    ありがとうございます!!

  • 16二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:47:00

    >>14

    地獄が拡大!?

    素晴らしい!!!!

  • 17二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 22:56:30

    いつも楽しみにしています。
    画像加工も素晴らしい出来。

  • 18二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:05:26

    >>1 展開が辛くて指が進まない。

    頭オダセン聖かよ

  • 19愛ある罰22/11/23(水) 23:07:07



    二人の懸賞金

    ・ALIVE ONLY・
    ・”双子奴隷”ウタ・
    B 510,010,000 -


    ・ALIVE ONLY・
    ・”双子奴隷”ルフィ・
    B 510,010,000-

  • 20愛ある罰22/11/23(水) 23:14:49

    >>16

    え!? ……ありがとうございます!?


    >>17

    楽しみにしていただき、ありがとうございます!

  • 21二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:17:33

    一体目から読んで今追いついた。
    つらい。
    でも読む手がとまらない……
    たのしみにしてます……

  • 22二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:49:46

    >>20

    最高のエンターテイメントだァ!!!

  • 23愛ある罰22/11/24(木) 07:04:07



    ____たどり着いた島。

    そこは既に、”二人の国”となっていた。

    それは、二人がたどり着いてから たった数分の出来事だった。

    ルフィに”強く耳を塞がせる”ことで 一緒に戦うことが出来たため、手っ取り早く 放送用電伝虫を奪うことができ…… ”歌った”のだ。

    ____躊躇いはなかった。


    ……それに、前回とは違い 今回は相手に対して ”質問”を一切しなかった。


    ……二人とも、住民は”ルフィ”と”ウタ”のことを恨んでいると”思っていたから”。


    ____そして 上陸直後から、既に全員を操り 壊す気でいた。

  • 24愛ある罰22/11/24(木) 07:04:46

    >>21


    読んでいただき 本当にありがとうございます!!!!

  • 25二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 12:07:00

    どんなオチだろうとおれは見届けるぞ

  • 26二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 12:47:44

    この二人もう劇場版のボスなれるよ

    劇場版ワンピース:歌の魔皇と解放の魔神

  • 27愛ある罰22/11/24(木) 16:43:41



    ____戦火を一切上がらずとも、二人なら国一つくらい 簡単に乗っ取ることができるのだ。


    『🎶_。 ……ルフィ終わったよ。』

    「……?」

    ウタの歌による制圧が終わっても、ルフィは 未だに両の手で 耳を塞いでいた。

    『終わったの!!もう耳を塞がなくていいから』ブンブン
    ウタは”子供のように”両腕を横に伸ばし、上下に激しく動かした。
    …が、当の本人であるルフィは その様子を見ても首を傾げるだけで 手を耳から離さなかった。

  • 28愛ある罰22/11/24(木) 16:44:45



    『……もう。』スタスタ

    ”相変わらず”の彼の鈍感さに呆れたウタは ルフィに近づき…

    『……チュッ♡』

    彼の唇に 軽い口付けをした。

    「…ん? なんだ もう終わったのか?」

    ようやく気づいた(?)ルフィは、手を下げ 大好きなウタの声だけを耳に入れた。

    『 むーっ! 腕を動かした時点でわかってよ。』パタパタ

    今の彼女の”荒ぶる感情”を表しているのか、彼女の特徴的な後ろ髪は 上下に激しく動いていた。

  • 29愛ある罰22/11/24(木) 16:45:47



    「 悪ィ。 ウタがかわいかったから つい見惚れてた!!」ししし!

    『……ルフィ! そんな姿いつでも見せてあげるから、私の合図はちゃんと理解してよ!』パタパタ♡

    「…んー でも、分かりにくいんだよなァ。ウタは歌う間も体動かすし。」

    『しょうがないでしょ!踊りも歌の一部分なんだから!』

    「……じゃあよ! さっきの”ちゅー”を 歌い終わった後にやってくれよ。そっちの方がわかりやすい!!」

    『…わかった♡』ビンッ!!

    その条件が大層気に入ったからか、彼女の後ろ髪が 上方向に勢いよく立ち上がり そのまま固まった。

  • 30愛ある罰22/11/24(木) 16:47:12



    「 じゃあ 練習だ! もう一回やってくれ!」ギュッ
    ルフィは ウタから少し離れ 再び両手で耳を塞ぐことで、先程と同じ状態になった。

    『……』スタスタ

    そして、笑顔のウタが目の前まで近づくと 彼は口を閉じた。

    『チュッ♡』

    そして…彼女の甘く軽い口付けを受け取った。

    「ししし! ありがとな ウタ。 この合図なら 覚えていられそうだ!」

    (…”いられそう”……か。)

    『 じゃあ 念の為もう一回♡』チュッ♡

  • 31二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 16:55:38

    イチャイチャしててとても微笑ましいけど
    同時に島民全員に地獄を見させた後である
    その事態のギャップが実に…興じられる

  • 32二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 16:58:08

    >>26

    誰が止めれるんだよ...

  • 33二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 17:00:08

    >>32

    ウタウタ封じてもニカパワーでどうにかされる地獄

  • 34二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 17:45:01

    このレスは削除されています

  • 35愛ある罰22/11/24(木) 17:46:51



    とても可愛らしい会話と行為をしている二人だが、直前に行っていた行為には 可愛らしさなど全く無かった。


    ____そして同刻……”歌の世界”

    《……あ…ああ…あ!!》《も……やめ…》
    《…》《………ら…!!》

    この世界に誘われた住民は、精神世界の彼女に”負荷”をかけ続けられていた。

    最初は悲鳴を上げ続けていた住民達だったが、”負荷”に耐えきれなくなると 途切れ途切れの悲鳴しか出せなくなっていた。

    彼らの悲鳴の交奏曲を聞き続けた彼女は 、その曲を気に入り、大層 喜んでいた。

    『♪』

  • 36愛ある罰22/11/24(木) 17:48:55



    忘れてはいけない。
    忘れられない。

    二人は国を乗っ取ったのだ。

    ……わずか数日で”二回”も…

    ____いや、乗っ取りに要した時間だけなら、たった半日分にも満たないだろう。



    …国取りに要する合計時間が、半日分を超える頃には 一体幾つの島国が 二人の支配下となっているのだろうか…

    ____その数は 決して一桁では収まらないだろう。

    それが、この二人の子供の”恐さ”だ。

  • 37二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 17:50:35

    クソ鳥は特級のエージェントにコッテリ搾られてくれ

  • 38二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 17:51:32

    加盟国で確か170国だっけ…え、17分の1も!?

  • 39二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 19:26:28

    ウタは精神に甚大なダメージを与えて、ルフィは肉体に致命的なダメージを与える...
    うん、やばいね(確信)

  • 40二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 19:29:28

    ありえねぇだろ...!船の進行速度上...!

  • 41二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 19:44:46

    >>40

    油断したな!船とはこういうものだ!!

  • 42二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 19:57:42

    >>40

    これ、本当に二人でやったのか。

    瞬間移動で移動を手助けする移動要員がいるんではないか?ってくらいの速さだな

  • 43二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 20:07:19

    ・いつのまにか国が丸ごと支配下に置かれている
    ・遠くから見る分には一見正常に活動しているようにみえる
    ・一度支配下に置かれても自然治癒しない
    ・「穏便に済ます」選択肢を最初から捨てているので躊躇しない
    ・侵略目的が一見不明(※シャンクスを見つけるまで止まらない)

    ・海軍は赤髪海賊団とガチ戦争して疲弊(赤髪は行方不明)
    ・あちこちの海域の天候が”赤と黒の雷”に固定されているせいで一般渡航可能なルートがかなり制約されている
    ・2人は”赤と黒の雷”に導かれることで航海術無しに海を渡ることができる

    気付いたら相当な数の国が犠牲になっててもおかしくないわけか……

  • 44愛ある罰22/11/24(木) 20:23:09



    ____民家のベッドの上。

    「シャンクスの居場所を知ってるやつは いたか?」

    『…いや、 ”質問”は明日にするよ。前の”人形”は一日経てば”夢の世界”の中だと 従順になって 素直に答えてくれたから。』

    「そっか!!明日も無理するなよ!!」

    『…うん ありがとう。……じゃあ疲れたから もう寝るよ。』


    『…ルフィ…私が寝てる間 抱きしめてくれる?』

    「おう! 絶対に離さねェ!!」ギューッ

    『……ありがとう…ル…フィ……♡』

    『……』グッスリ…

    ウタは 最愛の人の”温もり”に包まれながら、一時の眠りについた。

  • 45愛ある罰22/11/24(木) 20:27:51



    「…絶対に離さねェ……もう二度と。」

    彼女が眠りにつくと、後ろから優しく抱きしめ続けていた ルフィの顔は変貌していた。

    最愛の人 ”ウタ”の前では決して見せられない”恐ろしい表情”へと……




    ____そもそも、なぜウタが一人でも制圧することができる小国相手に ルフィが同行していたのだろうか。

    それは、少し時を遡れば分かる事だろう。

  • 46愛ある罰22/11/24(木) 21:14:31


    ____制圧前の城内。


    二人は広い城内でも別れることなく、一緒に仲良く 国王が持っているであろう ”島全体へと声が届く放送用の電伝虫”を探していた。


    『 国王はどこにいるんだろう…』トコトコ


    「 そーだなー…」トコトコ



    《二人とも動くな!!》ガッ!!


    城内の一室で 二人は銃を”構えた”衛兵に囲まれてしまった。


    「…ウタ。この部屋を出て左に進めば 国王の部屋だ。 先に行っててくれ。」


    《…!!何故それを!!》


    「… ”声”が動いた。 ウタ、あいつが逃げないうちに 早く行ってくれ」

  • 47愛ある罰22/11/24(木) 21:20:11


    『うん 行ってくる♪』ガチャッ……トコトコ…


    彼女が動き 部屋を出たというのに、衛兵達は誰一人動かなかった。


    ……いや、動けなかった。


    「……」ギロッ


    それも仕方ない。

    もう一人の少年から感じる”圧”に身を封じられていたのだから。


    「ウタに銃を向けるなよ」

  • 48愛ある罰22/11/24(木) 21:27:07



    彼女に銃口を向けた衛兵達。

    彼らは、”世界の歌姫”の歌を聴けるという”幸せ”を味わうこともなく、文字通り頭を潰され 人生の終わりを迎えることとなった。

    「……」ポタ…ポタ

    例外なく全員が彼の拳に潰され、
    ルフィの拳は彼らの”赤”によって染められていた。

    「ウタを傷つけようとしたやつに あいつの歌を聴かせたくねェ。」

    「あいつの歌声は 聴いた人を幸せにできる力を持ってんだよ。」

    「……ウタを傷つけようとしたお前らは 幸せになってほしくない。」



    「____だからよ、お前らは殺すことにしたんだ。」

  • 49愛ある罰22/11/24(木) 21:29:18


    ……ウタは優しい。


    自身に銃口を向けられても、他の人間と同じく 歌を聴かせ、操る”だけ”に留まるだろう。




    ____なぜ ウタを傷つけようとしたのに、彼女本人に許され 歌ってもらえるのか。


    なぜ 彼女の歌声を聴けるという”幸福”を味わうことができるのだろうか。


    ……ウタが許しても、ルフィは許せなかった。



    ……だからルフィは彼らを”解放”した



    彼女の歌声が届かない場所へと……




    「……あ!! ウタの元に戻らないと」スタスタ…

  • 50二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 21:39:45

    まだ生かしてくれるウタの方が遥かにマシだった件について
    いや、ウタによって半永久的に自我を失うならいっそ4んだ方がマシなのかもしれない...

  • 51二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 21:45:50

    取り敢えず、七武海クラスとマッチしないと止まりそうに
    ないぞこのカップル

  • 52二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 22:25:59

    ウヒャ~

  • 53愛ある罰22/11/24(木) 22:26:57



    ____”王室”

    「ウタ!戻ったぞ!!」トコトコ

    ウタの背に呼びかけると、彼女は笑顔でルフィに振り返った。

    『あっルフィ!! 電伝虫見つけたよ!!』

    彼女の後ろには、豪華な椅子の上で眠りについている”人形”がいた。

    「よかったな!!じゃあ、歌__」
    《大人しくしろ!!!!》カチャッ!!

    衛兵は再び 蟻のように次から次へと二人のもとへとやって来た。

    そして、”銃を構えてしまった”。

  • 54愛ある罰22/11/24(木) 22:29:50


    「……ウタ、左の部屋から外に出れるから、安全な外で歌ってくれ。」


    『? もう電伝虫見つけたんだから ここで歌って全部終わらせればいいよね?』


    「……ウタは大勢の前で歌うのが好きなんだろ?だから 外で楽しく歌ってくれよ!!」ニッコリ


    『わかった!! ちゃんと耳塞いでよ!!』ガチャッ



    「____ウタが、外に出る前に終わらせるか。」ゴキッ!!

  • 55愛ある罰22/11/24(木) 22:31:08



    ____ほんの少し後。

    「……」トコトコ……

    ルフィは耳を塞ぎながら 彼女の元へと向かっていた。

    …外に出るまでは、履いていた下駄が衛兵の流血に浸かったせいで 床に彼の足跡を残していたが、幸い 彼女のいる外へと出た時には 付着した血が固まったため、赤い足跡を残さずに済んだ。

    …彼女の前では 血を見せたくなかった。

    昔から彼女は人が傷つくことを嫌っていたからだ。



    ____だが、それは”昔の彼女”の話であった。

    ルフィは知らないが、今の彼女はもう…そんなことなど…………

  • 56愛ある罰22/11/24(木) 22:36:15


    『♪〜♪____』


    「……」トコトコ…




    (あ、ルフィだ。 よかった 無事で。)



    (…これで 衛兵の家族を人質にする必要が無くなったか。)





    (____ちょっと残念だな…)

  • 57二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 22:37:25

    この環境が原作では鍛えていないのにそれ以上の速度でルフィを成長させているのか

  • 58二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 22:38:32

    下手したら原作超えもあり得るぞ。

  • 59二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 23:03:18

    竜爪拳顔負けの顔面卵潰し

  • 60二次元好きの匿名さん22/11/24(木) 23:58:05

    マモル

  • 61愛ある罰22/11/25(金) 06:40:49


    ____ルフィは眠りについたウタを、ぬいぐるみを抱くように 後ろから優しく抱き抱え続けていた。



    「ウタ…むかし地下室で お互い言ったよな ”いつまでも一緒にいたい”って」



    「ウタ…」ギューッ



    「絶対に離さないからな…」


    「絶対に……」スゥー…zzz……



    彼は眠りにつくまで、既に 眠りについている彼女の耳元で囁き続けた。



    監禁生活で 性格が歪んだのは ウタ一人だけではなかった。



    彼も 十分”壊れて”いた。

  • 62二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 13:49:00

    捕手

  • 63愛ある罰22/11/25(金) 16:50:12

    ____日が昇りきった 朝。


    〜民家のベッドの上〜


    『____むにゃぁ……』


    昨晩と同じ場所 同じ体制で彼女は目を覚ました。


    「お! ”やっと”目ェ覚ましたか!!」


    目覚めたウタが目覚めの一声をあげると、後ろから最愛の人の声が聞こえた。


    『…あ…おはよう。ルフィ』ムニャア……




    『…ん? もうルフィが起きてる……?』パチパチ


    首を動かし 後ろを振り返ると、太陽にも負けないくらい眩しい彼の笑顔が視界を覆った。



    『____え!? じゃあ私 早起き対決で負けたの!?』

  • 64愛ある罰22/11/25(金) 16:52:05



    地下室生活から 二人が毎日続けることができた勝負は”早起き対決”だけだった。

    ウタは毎日ルフィより早く起きていた。

    毎朝 優しい彼の寝顔を見て勝利の快感を感じることも、”昔見た悪夢と違って”自分は一人ぼっちではないと安心することも出来ていた。

    長年その状況が続いていたため、ウタにとっては 目覚めた後に”ルフィの寝顔を見る”というのが、彼女の日課になっていた。

  • 65愛ある罰22/11/25(金) 16:58:05



    ____だが、今回初めて負けてしまった。

    敗因は、ルフィが早起きをしたからではない。
    今日の彼は、いつも彼女が起こす時間よりも”遅く”起きていた。

    …そんな彼よりも”さらに遅くに”ウタが目を覚ましたのは、能力を使って”疲れた”…というだけでは無いだろう。

    能力の使用時間だけなら、前の島を制圧した時と、その翌日にシャンクスについて聞いた時の方が長かったのだから。


    それなのになぜ、昨日は”いつもより早く”眠りについた彼女が”いつもより遅く”起きてしまったのだろうか…




    ____”それ”は、彼女の身を案ずるならば、楽観視していい問題では無いだろう。

  • 66二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 16:59:35

    ええ…ウタの身になにか合ってまた偉いことになるのか…

  • 67二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 17:12:17

    やっぱり自分に負荷をかけたのがマズかったのか?

  • 68二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 17:24:00

    まさか子どもとか?

  • 69愛ある罰22/11/25(金) 17:27:40



    (____初めて負けちゃった。)

    『ルフィおめでとう!!初めて私に勝ったね!!』

    「……”たまたま”だろ…」ボソッ

    『そんなことないよ。それに、さっきの元気はどこいっちゃったの!?』

    『そうだ!!初めて勝ったんだから、私に罰ゲームとして”二つ”命令していいよ!!』

    『どんな事でも、やってあげるからさ。』

  • 70二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 17:28:33

    なんでこんな微笑ましいシーンなのに怖いんだよ

  • 71愛ある罰22/11/25(金) 17:36:43


    彼は暫し麦わら帽子を深く被り 何を命令するか、考えた。


    「……じゃあ言うぞ」


    『うん』ドキドキ


    「今日は一日中ここで一緒にいよう!!」


    ”ここ”…というのは、昨日から二人が寝泊まりしている ごく普通の小さな民家である。


    『私は嬉しいけど、そんなのでいいの?』


    「ああ!今日はずっとここで過ごすぞ!!」

  • 72二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 17:52:22

    >>69

    たまたまだろ…(意味深)ってどういう意味なんだ?

  • 73愛ある罰22/11/25(金) 17:54:14



    「じゃあ、まずはメシだな!」

    当然、二人は料理をしたことがない。
    だから、ウタは……

    『うん!じゃあ外から 料理ができる”人形”を連れてくるね!!』

    料理をできる人間を外から連れてこようとしていた。


    ……自分にできないことは、誰かを操ることで解決する。


    万能な力を持ってしまったせいで、彼女の考え方は他の人間より、大きくズレてしまった。

  • 74二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 18:00:12

    なんでもできるけどなんにもできないガキ2人……

  • 75二次元好きの匿名さん22/11/25(金) 18:02:04

    ハピエンを望んでもいいのかな…

  • 76愛ある罰22/11/25(金) 18:20:43



    「…だめだ。」ギュッ
    『ひゃっ!?』ビクン♡

    命令を破り 家から出ようとしたウタを、ルフィは後ろから 離さないように強く抱きしめた。

    「家から出るなって言ったよな。」

    その声は彼女の耳元でしか聞き取れないほど小さかったが、耳に入った声色はいつも彼女に向けて話す時よりも暗く 低いものだった。



    ……その様子は、”外に遊びに出ようとした病気の子供を 真剣に引き止める親の姿”によく似ている。

  • 77愛ある罰22/11/25(金) 18:40:03


    『…ごめん、ルフィに美味しい物を食べて欲しかったから つい…』


    「ウタの気持ちは嬉しい。 でも、今日はここで一日過ごすんだから 家から出たらダメだろ。」


    『…じゃあ 窓から歌って__』

    「二つ目の命令」


    彼は後ろから抱きついた体制のまま ウタの妥協案を遮り、最後の 二つ目の命令を宣言した。



    「今日は能力使うの禁止な。」

  • 78愛ある罰22/11/25(金) 20:24:38


    『…え。』


    ……能力を…使えない。


    『ちょっと待ってよルフィ!!そしたらシャンクスの居場所について聞けないじゃん。』


    「それはまた今度でいいだろ 今日はゆっくり休もう」


    今まで彼女に寄り添い 彼女の考え方に賛同していたルフィだったが、今日は一切引かずに ウタの行動を制限し続けた。


    さらに、抱きつかれながら ”いつもと少し違う”彼の声を 耳元に囁かれ続けた彼女は…


    『……うん♡わかった♡』


    それ以上反論できずに 素直に彼の二つの命令に従うことにした。

  • 79愛ある罰22/11/25(金) 21:09:34



    ルフィの説得で、何とかウタをこの場に留めさせることには成功した。

    だが、やはり 料理をしたことのない二人にとって朝食を作るということは 国を制圧するよりも難しい事だった。

    「この肉どうやって焼くんだ?」

    『なにか 指示書みたいなのがあればいいんだけど……』

    ルフィが民家にあった食材を漁る中、ウタは食材の調理方法が書かれた本を探していた。

    『……あ! これかも!!』

    手に取った本の中身を確認すると、多数の種類の料理の作り方が載っていた。

  • 80愛ある罰22/11/25(金) 21:10:58



    「これでなにか作れるものあったか?」

    ルフィは民家にある全ての食材を一箇所に集め 料理本を眺めているウタに問いかけた。

    『うーん。 簡単に作れるのは オムライス かな?』ペラペラ

    「よし!じゃあ 一緒につくるぞ!!」

    『うん!』

    二人は使わない食材を元の場所に戻し 調理道具を用意するなどして 料理を始めるための準備を整えた。

  • 81二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 00:13:43

    幸せになってほしいのに
    幸せになる未来がなかなか見えねぇ

  • 82二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 03:35:09

    気をつけてやるんだぞ……

  • 83愛ある罰22/11/26(土) 06:57:10



    『 やったね! こぼさずに全部入れられたじゃん!』

    「にしし!けっこう簡単なんだな!」

    最初手順の”米を箱のような機械に入れる”ことに成功したことで、二人は少し調子に乗っていた。

    『次は…鶏肉と玉ねぎを切るんだって。』

    「ナイフでか?」

    『…少し違うみたい。ここには、包丁で切る って書いてある。』

    料理本から目を離したウタは ルフィが持っていた刃物とは 少し形状が違う刃物を持ち上げた。

    『 本に書いてあるのは こっちだね!』

  • 84愛ある罰22/11/26(土) 06:58:15



    「 こっちか! よーし! 」ビヨーン

    やる気が十分なルフィは ゴムの腕を伸ばしウタから包丁を受け取った。

    「 よし! 切るぞ!!」
    『待って!!!!』パシッ!!

    包丁を持った手を振り上げ、勢いよく鶏肉に振り下ろそうとしたルフィを ウタが後ろから彼の手を掴むことで静止させた。

    『食べ物を切る時は 木の板の上に食材を置くみたい。 それに 切る順番は玉ねぎが先なんだって。 』

    ウタがまな板と玉ねぎを配置している間に ルフィはウタが読んでいた本で 食材の切り方を学習していた。

  • 85愛ある罰22/11/26(土) 07:43:00


    「……」ザクザク…


    『そう。その力加減で切っていくんだよ。』


    一通り 本の内容を覚えたウタは ルフィの後ろから 彼の手の上に自分の手を置くことで一緒に同じ包丁を扱っていた。


    『上手♡上手♡』


    ウタはルフィの後ろに立っているため 彼の肩の上に頭を動かすことで まな板の状況を見ていた。


    『…もっと優しくしてね♡』


    「!!……」ビクッ…ザク…ザク


    …その配置上 ウタの出す声は全て ルフィの耳元で発せられていた。


    それを聞いたルフィは 今まで感じたことの無い ぞくぞく を胸の内に感じ始めていた。

  • 86愛ある罰22/11/26(土) 08:03:34

    >>85 メモの中の切り取る箇所を間違えて 1レス分飛ばしてました。



    本を読み終えたルフィは、再び調理台へと戻った。


    『ルフィ 本当に大丈夫?』


    「おう!今度こそ大丈夫だ!」


    ルフィは自信満々の笑顔をウタに見せたが 彼女はその表情から 不安しか感じられなかった。


    「よーし!今度こそ!!」


    そして案の定 ルフィは再び包丁を振り上げ、まな板ごと切る勢いで振り下ろそうとしていた。


    『だめーー!!』


    彼女が後ろから駆けつけていなければ、大惨事になっていただろう。


    ウタがルフィの右腕を掴み 振り下ろすのを抑えたため 悲劇は食い止められた。


    『後ろから私も本を見て手伝うから 一緒にやろう。』

  • 87二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 08:05:49

    なんて羨ましいシチュ

  • 88二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 12:13:34

    ヨシ👉平和だな!(島の惨状から目を逸らしつつ)

  • 89二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 12:18:44

    材料切る工程まではヨシッ!!!!
    協力して学べたな!!!

    ……火つかえる?大丈夫?

  • 90二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 12:40:04

    ”米を箱のような機械に入れる”…スイッチ押した?

  • 91二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 16:45:31

    というか水も入れてないのでは…?

  • 92愛ある罰22/11/26(土) 20:22:52


    「ウタ…耳元で喋るのやめてくれないか? 力が抜けちまう…」


    『え〜 でもこの体制は変えられないよ!後ろからルフィの手元を見るには 肩の上から覗かないといけないんだから。』


    『……それに 野菜を切るなら今のルフィの力加減がちょうどいいんだから このまま続けよう』


    『…ね♡』


    彼の提案は却下され ルフィはその後もウタの指示を受け 適切な力加減で食材を切り続けた…


    『ふふっ おいしそう♡』


    「…!!」ビクッ


    だが 彼女が喋る度に 驚いたように体がほんの少しだけ 跳ね上がってしまっていた。

  • 93愛ある罰22/11/26(土) 20:24:48



    ____その後も二人は 初めてのオムライス作りに挑戦し続けた。

    『あ!ルフィ!!さっきの”米入れた箱みたいな機械”。本によると 水を入れないといけないし 私達起動スイッチを押してないよ!!』

    ____無事(?)に炒める工程まで進んでも……

    『あとどれ位 火に通すんだろう…?』ボケーッ

    「ウタ!! 髪が燃えてるぞ!!」

    『嘘!? いつの間にか 髪がフライパンの下敷きになってた!!』ジュワアアア


    ____何度も何度もハプニングを繰り返しながら二人の 初めての料理が完成の時を迎えた。

  • 94二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 20:29:08

    ……よ、よかった 完成したのか ギャグシーンで済んだ……のか……???

  • 95二次元好きの匿名さん22/11/26(土) 20:45:41

    髪燃えたwww

  • 96愛ある罰22/11/26(土) 20:46:53



    ハプニングは多々あったが 二人とも大した怪我はなく 何とか二人分のオムライスを作ることができた。

    それに 二人とも 卵をチキンライスに被せる工程は上手くできていたため、見た目だけはレシピ本に描かれた完成図と比べて 遜色がなかった。


    「ウタ! お前のだってわかるようにケチャップでお前の名前描いてやるよ!!」ブチュッ!!

    ケチャップを手に持ったルフィは ウタの分のオムライスに 彼女の名前を描き始めた。

    『 おー!”私だけの特別 ”って感じでおもしろい!!』

    『じゃあお返しに 私もケチャップで ルフィの名前を描いてあげる!!』ブチュッ!!

  • 97愛ある罰22/11/26(土) 21:13:34


    さて 二人が初めて作った このオムライス。

    味の方はどうなのだろうか…


    「あーむっ」パクッ


    『あーん』パクッ


    『「……」』



    「 うめぇ!!!! 」

    『 おいしい!!!! 』



    どんなに失敗しても 味に変化はなかったようだ。


    珍しく二人は 口に入れた料理をよく噛み 味わってから 喉に通していた。

  • 98二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 00:59:19

    >>97

    そっか!

    そりゃあ変わんねェよな!!

  • 99二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 01:29:14

    最終的にケチャップ味になるからなのか、相手と一緒ならどんな料理でも美味しく感じるようになったのか……
    どちらにせよ楽しそうでよかったよ……(フライパンで火傷してしまって焼きごてのトラウマを思い出してパニックになって、相方が自分から同じ場所に火傷を作ってお揃いにして、痛みと辛さでまたわんわん泣きだしちゃうような展開にならなくてよ……)

  • 100二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 02:44:15

    >>99

    ていうか二人とも味覚あるのかな?

  • 101二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 03:03:39

    >>97 どんなに失敗しても 味に変化はなかったようだ。

    不穏な気がするのは考えすぎか

  • 102愛ある罰22/11/27(日) 05:36:16

    不穏なシーンは ” ” 使ってるんで このシーンはただのほのぼのシーンです(小声)

  • 103愛ある罰22/11/27(日) 06:24:21



    『 不思議だね あんな小さいの一つで お腹がいっぱいになっちゃった。』

    「 なんでだろうな!」ししし!


    二人のお腹は 二人の愛の結晶《オムライス》と 二人で無事に(!?)作り終えたという達成感や幸福感で満腹になっていた。


    『お皿片付けよっか。』
    「そうだな!」ポイッ

    常識を知らず 知っていたとしてもすでに忘れていそうな二人は 使い終えたお皿をゴミ箱に捨ててしまった。

    ただ 調理器具に関しては レシピ本に よく洗うように と書かれていたため 洗剤とスポンジを使って汚れと菌を落とすことが出来た。

    『 あわあわ♪』ゴシゴシ

    「 ししし! あわあわのゴシゴシだ! 」ゴシゴシ

    ……まぁ 仮に菌が残っていたとしても 二人は病気にはならなさそうだが…

  • 104愛ある罰22/11/27(日) 06:52:09



    『 これからどうする? 』

    怪我なく 包丁やまな板を洗い終えた二人は 椅子に座りこれからどうするかを考えていた。

    「 探索しよう! なにか宝があるかも! 」

    『 面白そう!! じゃあ宝探し勝負だね!! 先に宝を見つけた方が勝ち!! 』


    真剣勝負を始めた二人は 小さな民家を手探りに漁り始めた。

  • 105二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 09:24:54

    なんか怖いな…
    何か起きるんじゃないか…

  • 106二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 16:33:52

    ん〜美し

  • 107愛ある罰22/11/27(日) 18:58:33


    「 なんにもねェな 」ガサゴソ


    『 うーん。 あ!! 見つけた!!』


    二階の個室に入ったウタは 自身の腰の位置と同じくらいの大きさの 隙間が一切なく 本で埋められている本棚を見つけた。


    『 これ ほとんどが絵本だよ!! 』パタパタ


    「 すげェ宝を見つけたな!! 」ナデナデ


    『えへへ♡ もっとほめて♡ 』パタパタ♡


    「 ししし!やっぱり ウタには勝てねーよ!」


    ルフィは ウタに勝負で負けたというのに ニッコリと笑い 勝者である彼女を賞賛した。

  • 108二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 19:00:27

    変な楽譜はないですよね?

  • 109二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 19:04:02

    >>103

    皿をゴミ捨て場に

    ぉぉぅ...

  • 110愛ある罰22/11/27(日) 19:14:43



    『 ルフィ♡これよんで♡』

    ウタは本棚の中から 絵本を一冊取り出し 落とさないように両手でしっかりと持ち 本の表紙をルフィに見せた。

    「 これか? 読んでやるからこっちに来いよ!」

    『 わーい♡ 』トコトコ

    ルフィは近くにあったベッドの上に座り ウタは座った状態のルフィの膝の上に座り 背中とおしりを 大好きな彼の体に密着させた。

  • 111愛ある罰22/11/27(日) 21:59:52



    ____難なく ルフィは本を読むことができたため 自分で読まずに 彼の声のみでお話を聞いていたウタは楽しそうに彼の膝の上ではしゃいでいた。

    『ルフィ 次はこの本がいい♡』

    ルフィが本の読み終える度に ウタは子供のようにはしゃぎ 本棚から新しい本を持ち出した。

    そして その本を両手で持って 彼女は満面の笑みを浮かべながら 同じく笑顔で迎えてくれる彼の元に駆け寄った。

  • 112二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 22:11:14

    可愛い...頼むから一生幸せに暮らしててくれ

  • 113愛ある罰22/11/27(日) 23:26:17



    ____いつの間にか ルフィは 本棚に置いてある絵本を すべてウタに読み聞かせ終えていた。

    「 疲れた〜 」グテー

    『 あはは♡ どれも面白かった!!』バタバタ

    疲れてそのままベッドに倒れたルフィの横で ウタはベッドの上でうつ伏せになり 手足をバタバタさせてはしゃいでいた。

    「 腹減った〜 」グー

    『 じゃあ 昼飯作ろっか!! 』

  • 114二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 06:35:31

    この平穏はいつまで続くのか…

  • 115二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 09:04:31

    絵本で盛り上がってる19歳と17歳って普通に悍ましいな…こっからどう動くのか動けるのか気になる

  • 116二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 09:06:11

    >>115

    見た目だけ成長してるけどずっと軟禁生活だしな…

    精神年齢は多分Redウタ未満

  • 117二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 15:49:04

    ほす

  • 118愛ある罰22/11/28(月) 17:32:11



    好きなものを食べたかったウタは レシピ本に載っているパンケーキのページを見ていた。

    「 ウタ 書いてある材料なら全部あるぞ!!」

    幸い 材料が揃っていたため 二人はパンケーキを作ることにした。

    「…んっ。」カッ!

    ルフィは朝食前とは違い 料理をする時の力加減を覚えていた。

    卵の殻の欠片を黄身に落とすことなく 卵の殻を綺麗に二つに割り 中身をボウルの中に落とすことが出来ていたのだ。

  • 119二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 17:55:41

    >>116

    現代でいうところの小学生低学年レベルだからな

  • 120愛ある罰22/11/28(月) 18:24:55



    ____その後 小さな事故すらなく 二人はきれいな焼き色のパンケーキを作ることが出来た。

    『 う〜♡ おいひ〜い♡』パクパク

    「 もっと クリームかけるか? 」

    『 うん♡かけて かけて♡』パタパタ

    ルフィはホイップクリームを 彼女のパンケーキの上に 満遍なくかけ 最上段を白で埋めた。

    「 ししし! クリームまみれだ!!」ブチュッ

    『 わぁ♡ ホイップましましのパンケーキだ♡♡』パタパタ

  • 121二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 18:26:16

    かわいい

  • 122愛ある罰22/11/28(月) 19:41:59


    ____二人はその後も 楽しく過ごし いつの間にか 時間は就寝前になっていた。


    「 風呂も入ったし そろそろ寝るか。 」


    『 えー!!やだー!!もっとあそぶ!!』ジタバタ


    ベッドに座るルフィの横で ウタは再び四つん這いになり 手足をバタバタさせて暴れていた


    「 ウタは何がしたいんだ? 」


    『 わぁい ✧ 海王類ごっこ!! 』


    大好きなルフィに遊んでもらえることで 目を輝かせた彼女は どんなことをして遊びたいかを彼に伝えた。

  • 123二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 19:45:21

    このレスは削除されています

  • 124愛ある罰22/11/28(月) 19:47:39


    「なんだそれ?」


    『えーっとね!! このふかふかベッドが危険な海!! そこで暴れる私が わるい かいおーるいなの!! 』


    『で ルフィは 私に食べられる かわいそうな人間役なの!!』


    「 うぎゃ〜!!食べられたくねェ!!」ジタバタ


    『ぐぉぁー!! まてまて〜♡』ジタバタ


    気が済むまで 二人は 荒波と化したベッドの上で暴れ続けた。





    「今度はおれが わるい かいおーるいだ!! 覚悟しろぉ!!」グルルルルルゥ…


    『 きゃっ♡ ルフィに食べられちゃう♡』ジタバタ

  • 125二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 19:48:20

    お二人が楽しそうで何より。

  • 126二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 19:48:26

    可愛い…

  • 127二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 22:25:43

    楽しそう

  • 128二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 22:26:55

    ワンマガで見たやつ…

  • 129愛ある罰22/11/28(月) 23:11:30


    ____遊び疲れたあと。

    『____ルフィ。今日はありがとう。』

    「 なんだ急に? 」

    『……私ね。 最初にルフィに 能力禁止 って言われた時……怖かったんだ。』

    『……能力を使えない 昔の弱い自分に戻るのが。』



    『でもね!! 今日一日で分かったんだ。 能力を使わなくたって ルフィの役に立てるんだって。』

    『…能力がなくたって 二人で幸せに暮らせるんだって。』

    『それを教えてくれてありがとう ルフィ!!』

  • 130愛ある罰22/11/28(月) 23:13:02



    「ん? 何言ってんだ? そんなこと教えようとした つもりはねェぞ。」

    「それに 昔からウタは弱くなんかねェよ。 ウタは昔から ずっとおれに 勝ってるんだぞ。」

    『でも 今朝の早起き勝負は 私が負けたんだよ?』

    「……あれは ”たまたまだろ”……だから ウタの勝負の記録は無敗のままだし 明日になればまた ウタが勝つさ。」

    「………でも まァ。 明日こそ絶対に負けねェけどな!!」



    『____ふふっ…ははは!! ”まぐれ勝ち”がよく言うわね。』



    『まぐれは一度だけ!! 明日こそ 私があんたのことを起こしてあげるんだから……』

    「…やっと いつものウタらしくなったな」

    二人は闇の中。 互いの肌の温もりを感じながら眠りについた。




    『____ルフィ。いつまでも こんな私を気遣ってくれて ありがとう……』

  • 131愛ある罰22/11/28(月) 23:19:55



    ____ルフィは今日 目覚めた時から ずっとウタのことを心配していた。

    朝になり いつもなら彼女に起こされる少しあとの時間に彼が自然に起きても ウタは眠りについていたからだ。

    ……眠りの最中 呼吸を荒くしながら…


    それに 彼が使えるようになった 覇気の力で 目覚めた後のウタの声を聞いていると いつも聞いているものよりも”声”が小さく弱々しかった。


    ……ルフィは認めたくなかった。

    自身の勝利も 彼女の体調の変化も。


    認めてしまったら 彼女がどこか遠くへ行ってしまう気がしたから……

  • 132二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 23:22:34

    やっぱ能力に何らかのデメリットがあったのか。

  • 133愛ある罰22/11/28(月) 23:54:38



    それに ルフィはいつまでも ウタに笑顔で起こされていたかったのかもしれない。

    彼にとって ウタの笑顔で起こされる というのは それほどまでに重要な事だった。



    ……思い出したくもない 地下室での監禁期間。

    その期間中 彼は何回か 彼女の泣き顔に見守られて 目が覚めたことがあった。

    ……思い出したくもない記憶のはずなのに ルフィは この思い出だけは どうしても忘れられなかった。

    …目覚めたまま見た悪夢は いつまでも彼の心の中に 残り続けていた。


    そして その悪夢から抜け出すには 寝起きに彼女の笑顔を見る他なかった。



    目覚めたウタがルフィの寝顔を見て安心するように 彼女に起こされ 目が覚めたルフィも ウタの笑顔を見て安心していたのだ。

  • 134二次元好きの匿名さん22/11/29(火) 06:23:20

    当たり前だけどノーリスクの能力使用は存在しないから何らかの代償はどこかにはあるよね
    他者に対する否定的な言葉が癖になって言い続けていると自分自身への暗示にもなっていくと聞くし
    二人であることが幸なのか不幸なのか先が読めなくて期待

  • 135愛ある罰22/11/29(火) 06:24:36


    ____朝方。

    …彼女は目覚めた。

    目覚めたウタの肉体は即座に 抱き合っているルフィの体の温もりを感じとっていた。

    「…ムニャア……」

    『____』

    寝ている間も抱き合い 今もなお肌を密着させている眼前の彼はまだ寝ている。

    『…優しい寝顔。 今日は見ることが出来た…』ギュッ

    より力を入れて抱き 顔を密着させて…

    『……』チュウウ♡

    ウタは 未だ目が覚めぬルフィの唇に深い口付けをした。

    『…は〜♡』キュン♡キュン♡


    『ルフィ!! 起きて 朝だよ!!!!』

    「…ん…。 おはよう ウタ!! 今日も早起き勝負は お前の勝ちだな!!」

    二人の”当たり前”が 帰ってきた。

  • 136愛ある罰22/11/29(火) 06:26:19



    「……ん? なんでおれたち 何も着てないんだ?」

    そう 掛け布団で隠れていたが 昨夜の二人は左腕の”烙印隠し”のアームカバー”だけ”を装着した状態で体を密着し 眠りについていたのだ。

    『なんで…って。 忘れたの? 海王類ごっこしたからでしょ。』

    「あっ! そうかそうだよ!! すっかり忘れてた!!」

    『もう! ルフィは すぐ忘れる…!!』

    『「……」』


    『「あははははははは!」』

    二人の子供は 朝から楽しそうに 大声で笑いあっていた。

  • 137二次元好きの匿名さん22/11/29(火) 07:59:38

    海王類ごっこ(R18)ってコト!?

  • 138二次元好きの匿名さん22/11/29(火) 16:35:41

    ほしゅ

  • 139愛ある罰22/11/29(火) 16:53:06


    『で? 今日は何をするの?』

    「おれたちは自由なんだから ムチャをしなければ 何やってもいいんだぞ!!」

    ”ムチャをしなければ”。
    ルフィは暗に ウタに”能力を使いすぎるな”と言いたかったのだろう。

    そしてその思いはしっかりとウタに伝わっていた。

    (……そっか。 やっぱりルフィは私の体の変化に気づいていたんだ…)

    ウタ自身も能力使用による 体調の変化に気づいてはいた。

    でも…それでも……


    『じゃあ シャンクスの居場所について 人形たちから聞こうかな!!』

    彼女は止まれなかった。

  • 140二次元好きの匿名さん22/11/29(火) 17:10:24

    死別とかはやめてくれよ…

  • 141愛ある罰22/11/29(火) 17:22:57


    「…やれるのか?」


    ルフィはウタの思いと覚悟を尊重し 止めることを諦め 可能かどうかを問うた。


    『…うん!やれるよ!! 電伝虫を使って歌うだけだから。』


    「……そっか!」


    ルフィはウタを信じて応援することにした。


    そうすれば彼女の気が少しは楽になり 能力使用後の負担も軽くなると思ったからだ。

  • 142二次元好きの匿名さん22/11/29(火) 23:37:55

    保守だえ〜

  • 143愛ある罰22/11/30(水) 07:09:17

    ____朝食後。


    二人で作った料理で 元気に満ち溢れたウタは 街を歩いて見つけた耳栓をルフィに渡して付けさせた。


    「…がんばれよ。」


    『うん。』




    『……いくよ。』


    【 🎶____】


    電伝虫からスピーカーへと彼女の能力の乗った歌声が流れ 国中の人形を再び夢の世界へと誘った。


    (……これで全員入ったかな?)


    ウタは 初めて最後まで歌わずに 電伝虫に向かって歌うのをやめた。


    それは 体の負担を少しでも軽減するためだった。

  • 144愛ある罰22/11/30(水) 07:15:29


    ____歌の世界

    そこでは全ての”元人間”が 集合写真を撮る時のように列を作って綺麗に並んでいた。

    (…手っ取り早く終わらせなきゃ……)

    彼女は何が自身の体への負担になるか把握しきれていない。

    相手への質問回数なのか、
    相手の脳を覗くことなのか、
    相手の脳を書き換えることなのか、

    分かっていない以上 下手な質問も行動もできない。

    だから一発。
    一発で 全てを聞き出せる方法を考えていた。

  • 145愛ある罰22/11/30(水) 07:22:33



    (…………)

    『だめだ!! 一発だけじゃどうやっても分からない!!』

    彼女はその後も時間をかけて悩み続けたが 果たして時間をかけても良かったのだろうか。

    『……はっ!?』

    (……しまった!!この世界での更なる能力使用の負担についてしか考えてなかったけど 能力の長時間使用だって体の負担になるはず!!)

    『……なら 最低限の二発で!!』

    焦り始めた彼女は急ぎ ある質問を全員に問いかけた。

  • 146二次元好きの匿名さん22/11/30(水) 15:22:51

    ホシュ

  • 147愛ある罰22/11/30(水) 15:39:25

    『”赤髪のシャンクス”の居場所を知ってる人いる? 知っている人は手を挙げて教えて』

    その声に元気はなく しゃべり方も前より丁寧になっていた。

    おそらくウタは祈っていたのだろう。
    自分が欲しい返答が帰ってくることを。

    《…………》

    しかし 手を挙げる人物は誰一人居なかった。

    それも当然か。
    そもそも一般人が居場所なんて知ってるわけが無い。

    諦めて彼女が能力を解除しようとした時。

    《……あか…がみ…》

    ただ一人 ボソボソと声を上げた人物がいた。

  • 148愛ある罰22/11/30(水) 15:42:38

    それをウタは聞き逃さなかった。


    『…!!』


    振り返ったウタは その声が出たであろう場所へと足を運び 声の主を探した。


    『誰!? さっきの言葉はだれが言ったの!?』


    人混みの中 叫び続けた彼女が顎を少しあげ 上を見ると 弱々しく手を上げている人物がひとりいた。


    ウタはその人物を見つけると 周りにいる邪魔者を烈風で押し退けて 手を上げている長い髭を生やした老人と対面した。


    『 シャンクスについて何か知っているの?』

  • 149愛ある罰22/11/30(水) 15:46:55

    頭の中を覗き記憶を見ればすぐに分かることだった。
    しかし 今のウタは能力をなるべく使いたくなかったため 相手に質問することで答えを知ろうとしていた。

    《あかがみは……》

    《……生…死不めい……》

    『………………えっ。』

    答えが返ってきたというのに 彼女の口からは ぽつんと その言葉しか出てこなかった。

    『………………まさか。』

  • 150愛ある罰22/11/30(水) 15:48:49

    彼女は信じられなかった。
    シャンクスが生死不明だということを。

    (…あれ? これ どこかで聞いた覚えが…)

    そして同時に既視感も感じていた。


    彼女は忘れてしまっていたが この返答を知ったたのは”二回目”だった。

    『……そうか。前の島にいた時に…』
    彼女は思い出した。



    ____それは 二人が前の島から出航した日の朝の出来事だった。

    その日の朝 ウタは眠りにつく前の 能力を使っていた時の記憶が曖昧になっていた。

  • 151愛ある罰22/11/30(水) 15:53:10

    いつもなら能力を使っていた時の記憶は全て覚えているのだが その日だけは記憶の端々しか思い出せなかった。

    違和感を感じたウタは少し悩み 自分で自分の記憶を消したと考え
    その行動の理由は ”知らなくてもいいことを知ってしまったからでは”と推理した。


    そして記憶が曖昧だったあの日 常に頭の中に浮かんでいた単語が二つあった。

    ”シャンクス” ”__不明”

    そして今 老人の発言によって二つ目の単語が”生死不明”ということが分かった。

    『シャンクスについて”知らないほうがよかった事”ってこれのことか……』

  • 152愛ある罰22/11/30(水) 15:57:00

    (____いや そんなわけが無い!!)

    彼女はシャンクスの強さをよく知っている。

    だから シャンクスのことを何も知らない 見ず知らずの人間に”生死不明”と聞かされただけで自分の記憶を消すなんてありえない。

    (何か知ったんだ……知らなくてもいい何かを)


    もし今の彼女が冷静だったのなら ここで能力を解除し落ち着くために一時の眠りについただろう。

    だが 彼女は能力を展開したまま考え続けていた。
    今のウタは”それ”を思い出せれば シャンクス達に会うための鍵になるかもと考えてしまっていたからだ。

  • 153愛ある罰22/11/30(水) 15:59:40

    (____そもそもなんで”生死不明”なんだろう。)

    『ねェ、前にシャンクスが関わっている事件とかあった?』

    ウタはもう一度 先程の老人に質問をしてしまった。

    《…せんそう……》

    『誰との?』

    端的な答えしか出してこないからか ウタはイラついていた。

    《……か…い》

    『もういい!! あんたの頭除くから!!!!』

    怒りと焦りで冷静さを失った彼女は 自身の負担を減らすということを忘れ 老人の記憶を覗き シャンクスについての情報を探った。

  • 154愛ある罰22/11/30(水) 16:06:53

    ____”覗き” そして”再び”知ってしまった。

    自分たちが行方不明になったせいで、シャンクスが危険を犯してでも二人を探していたことを。

    『……そうか。わたしたちのせいでシャンクスは……』

    彼女の心を表しているからか 歌の世界ではいつの間にか雨が降り始めていた。

    知りたかったことを全て知っても 彼女は未だに能力を解除せずに 雨に打たれながら一人で悩んでいた。

  • 155愛ある罰22/11/30(水) 16:10:05

    『…きっと”前のわたし”は これを忘れたくて記憶を消したんだね。』


    …知ってしまった以上はルフィに知られないように隠し通さなければならない。


    だが、もしルフィに今回の事を聞かれたら 素直に答えるという選択肢を選んでしまうだろう。


    なぜなら 彼女は彼に隠し事をしたくなかったからだ。


    だからこそ あの時の彼女は この記憶を消したのだろう。


    ルフィに嘘をつかなくていいように。

    ほんの少しでも楽に 幸せになるために。



    『……もう いいや。』


    今一度全てを知った今のウタは 記憶を消さずに 雨が降り続けている世界を閉じ 眠りについた。

  • 156愛ある罰22/11/30(水) 16:45:20

    ____夜。

    昼ではなく…夜。

    彼女が眠りについた時には出ていた青い空は 星の光すら一切ない 深い絶望を感じさせる黒い空へと変わり、優しい太陽に照らされることで感じられた暖かい気温は 太陽が沈んだことで 今一度この世界の冷たさを思い出させるほど低く冷たい気温に変化していた。

    民家の一室。
    ……ベッドの上では 何時間も前から”昼飯も食べずに”ルフィは目を覚まさないウタの体を 震えながら抱きしめていた。

    昼時から 心配になったルフィは何時間も叫び 涙を流したが ウタは目を覚まさなかった。


    声も涙も枯れてしまった彼は 彼女の体が冷めないように強く抱きしめ続けていた。

  • 157愛ある罰22/11/30(水) 19:40:13

    海王類ごっこ R_18

    念の為 h抜き

    ttps://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18819818

  • 158二次元好きの匿名さん22/11/30(水) 22:30:24

    >>157

    ありがてぇ...ありがてぇ...!!!

  • 159愛ある罰22/11/30(水) 23:30:07

    現実なのか歌の世界なのか、それとも夢の世界なのか。
    どこかの暗い世界で無気力なウタは一人静かに宙に浮かんでいた。

    『……一体何時間 ここにいるんだろう』

    『…ルフィ 心配してるだろうな…』

    先程まではこの世界に響いていたルフィの呼び掛けも いつの間にか聞こえなくなっていた。

    『…ここにいつまでも逃げていてもしょうがない。 帰ろう。帰ってルフィと向き合おう。』

  • 160愛ある罰22/11/30(水) 23:47:24

    ____深夜。


    『…ンゥ……』

    「……!!」

    彼女は目覚めた。


    『…ルフィ おはよ__』

    「…………」ギュウ


    彼女が目覚めると ルフィは掠れきった声で何かを喋り ウタをより強く抱き締めた。


    『…ごめんね 起きるのが遅くなって。』


    『明日全部話すから…今日はもう眠って…』


    「……」コクリ


    そう言い終わると今度はウタがルフィの体を抱き寄せ 彼の頭を胸と手のひらで優しく包み込み安心させることで彼を眠りにつかせた。


    『…全部……話すから……』

  • 161二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 00:37:09

    辛い…

  • 162二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 04:09:23

    水も飲んでないからルフィ喉カラッカラやんけ

  • 163愛ある罰22/12/01(木) 05:51:04

    ____朝。

    ウタは眠らずに何時間も 眠りについたルフィの頭を優しく撫でていた。

    ( 全部話したら…ルフィはどんな反応するんだろ。)

    もしも…ルフィが真実を聞かされたあと、
    太陽のように眩かったルフィの顔が どんなに時間が経っても晴れることなく曇り続けてしまったら……


    『……やめよう。 それにルフィなら きっと……』

    『きっと…… わたしと違って乗り越えてくれる。』


    『……そして どうしたらいいか分からない今のわたしを導いてくれるはず…』

  • 164二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 05:54:36

    このレスは削除されています

  • 165二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 06:17:00

    このレスは削除されています

  • 166二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 06:36:26

    このレスは削除されています

  • 167二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 07:04:30

    このレスは削除されています

  • 168愛ある罰22/12/01(木) 07:12:56

    ごめんなさい
    あまりにも辛く 想定しているラストに繋げられそうになかったので削除しました。

  • 169二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 07:20:04

    えっ
    何があった?

  • 170二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 07:45:19

    このレスは削除されています

  • 171二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 07:47:27

    気になる〜

  • 172愛ある罰22/12/01(木) 09:58:39

    ルフィさんにウタを地下室に監禁させるという行為をさせてしまいました。

  • 173二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 09:59:43

    >>172

    あ…もしまだ残ってるならテンプレとかに載せて欲しいです…

  • 174二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 10:05:13

    >>172

    よっ読みたいです・・・

  • 175愛ある罰22/12/01(木) 10:08:20

    >>173

    >>174

    肯定の反応があったので このスレを埋める時にTelegraphに書いたものを置いておこうと思います。

  • 176二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 10:42:29

    >>175

    たすかる

  • 177愛ある罰22/12/01(木) 18:45:16

    「……ゥ…」

    『おはよう ルフィ。』


    『はい。お水飲んで元気だして。』

    「……ゴクゴク。」


    「ぷはぁ……」


    「……ウタァ!!」ギュウ

    水を飲み干し喉を潤すと ルフィはすぐさま声を上げウタの体に抱きついた。


    『ルフィ 心配させてごめんね。』


    ルフィの突然の行動に驚くことなく ウタは慈愛に満ちた表情で、自身の体に抱きついたルフィの頭を優しく撫で続けた。

  • 178愛ある罰22/12/01(木) 18:47:08

    「……ウタ。 ムチャするなって言ったよな」

    『ごめん。 』

    「……やっぱ むこうで何か…あったのか?」

    『……分かるの?』

    「…”疲れて眠る前”の顔が いつもと違ってた。」

    『____そっか。わたしはルフィの前で隠し事ができないんだね。』


    『じゃあ 言うね。 むこうで”思い出した”ことを。』

  • 179愛ある罰22/12/01(木) 19:29:29

    ____ウタはシャンクスが生死不明なこと そして自分たちのせいでそうなってしまったことをルフィに教えた。


    『…ってことなんだ。』


    『ねェルフィ。 わたしたち どうしたらいいと思う? もしこのまま探していても見つか__』「…ウタはシャンクスのことを信じてないのか?」


    『……信じてるよ!!信じてるに決まってるじゃん!! シャンクスが死ぬわけない!!それでも……』


    「だったら生きてることを信じて探し続けよう。 ”おれたちのせいで”ってことは気にしないで。それでも どうしてもそれが気になるなら直接シャンクスに聞けばいいだろ。」


    「な!!」


    『…うん!!わたしは そう”したい”!!』

  • 180愛ある罰22/12/01(木) 19:31:48

    『…落ち着いたら トイレに行きたくなっちゃった。』


    『ちょっと行ってくるね!!』


    「おう!! 足元には気をつけろよ!!」





    「…………シャンクス。 」


    「おれのせいで……」


    「おれがウタを連れて海で修行なんかしたせいで……」


    「うわあああああああぁぁぁぁぁ!!!!」


    部屋で一人きりになったルフィは 子供のように大声で泣き続けた。

  • 181二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 19:38:06

    御労しや、、、

  • 182二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 19:38:35

    そりゃ辛いよな…

  • 183二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 19:38:49

    苦労してるなぁ

  • 184愛ある罰22/12/01(木) 20:30:28


    ____部屋の扉の裏。

    『……』

    部屋を出た彼女はトイレに行かずに 扉の裏で立ち止まっていた。

    ……ウタは知りたかった。
    ルフィの本音を。

    彼女が扉に背を預けると 扉の向こうから 彼の”ずっと言えなかった本音”と ”子供のような泣き声”が聞こえ続けていた。

    『____』

    それを聞き続けていたウタは 部屋に飛び出し、今もなお泣き続けるルフィを慰めようとしたが

    『……ごめんね。』

    彼女はその場から動けなかった。

  • 185愛ある罰22/12/01(木) 20:35:02


    部屋から聞こえる泣き声が小さくなってから ウタは扉を数回叩いてから部屋へと入った。

    「よォウタ 遅かったな。」

    いつも通りの明るい声でウタに呼びかけたルフィだったが
    先程とは違い 彼は麦わら帽子を深く被り自分の表情を隠していた。

    『…もう…』


    『女の子に向かってそんなこと言うもんじゃないよ!!』


    彼女は自身の胸の内を隠し ルフィに笑顔で接した。
    少しでもルフィを元気づけるために。

    今度はウタが ルフィを励ます番だった。

  • 186愛ある罰22/12/01(木) 20:47:18

    「ししし! 悪かったなァ。」

    先程より少し明るい声になったルフィは しばし彼女に背を向け一度顔を手で拭いてからウタの方へ振り返った。

    自身の片手で帽子を少し上げ 表情を晒すと 笑顔のルフィが再び見れたが 目元には涙のあとが少しだけ残っていた。

    「もう二度と言わねェからよ!!」

    ウタのおかげで ルフィは調子を取り戻すことが出来た。

  • 187愛ある罰22/12/01(木) 20:57:25

    調子を取り戻した二人は これからについて話し合った。

    『これからのことなんだけどさ…これまで通り島から島へ航海しながら探す?』

    『たしかゴードンさんが エレジアの近くには島が何個かあるって言ってた。 あと二個くらいはあると思うから そこに行ってみる?』

    「……そうだ!」

    『…?他の島に行くってこと?』

    「そうじゃねェ!! ウタ おまえはどうやってシャンクスの状況を知った?」

    『? 他の人の記憶を覗いて…』

  • 188愛ある罰22/12/01(木) 21:04:37

    「で そいつはどこでシャンクスの状況を知ったんだ?」


    『そんなの 新聞で……はっ!!』


    「そうだよ!! おれたちがシャンクスを見つけられないなら 新聞でシャンクスにおれたちの居場所を教えればいい!!」


    『海軍が持ってる電波範囲が広い電伝虫で話せば 色々な島にわたしたちの声が届くはず。 そうすれば絶対に新聞に載るよ!!』


    「 あぁ!! それができれば 後はシャンクスを待つだけだ。」


    『海軍を呼ぶための専用の電伝虫は島の誰かが持っているはず 一緒に探そう!!』


    「おう!! 宝探し対決だ!!」

  • 189愛ある罰22/12/01(木) 21:14:55

    二人は民家を出て 街中を探索した。

    本来ならウタの能力を使えば 住民に聞きすぐに見つけることができるのだが 彼女の身を案じ続けるルフィを心配させないように 手探りで見つけることにしていた。

    『……ない。……ない。』
    「んー ここにはねェな、」


    海軍との連絡用電伝虫を探し続け お腹が空いた二人はいつの間にかレストランへと足を運んでいた。

    運ばれてくる料理を頬張りながら ウタは店内を見回すと お目当ての品を見つけた。

    テーブルの上に置かれた電伝虫は 貝の部分が海軍を意識した 白と青で塗られていた。

    『!! ルフィ!!みつけたよ あれがそうじゃない!?』

  • 190二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 21:21:55

    このレスは削除されています

  • 191愛ある罰22/12/01(木) 21:24:51

    『じゃあ市民のフリして 海軍をここへ呼ぼっか!!』


    「ああ! ウタ頼んだぞ!!」


    テーブルに置かれていた電伝虫を手に取ったウタは 海賊に襲われて慌てている市民を模倣して 海軍に助けを求めた。


    ガチャッ!!


    『海軍の船がもうすぐ来るってさ!! ルフィ 海兵の処理はお願いね。』


    「ししし!任せろ 絶対に負けねェ!!」

  • 192愛ある罰22/12/01(木) 21:32:47

    ・現在の二人の目的

    シャンクスに探しに来てもらうために あらゆる手段を用いて世界に自分たちの居場所を晒す。

    そのために海軍の船を呼び、海軍が持っているだろう電波範囲が広い電伝虫を確保する。

    電伝虫に所在している島の名を叫ぶことで 別の島々に自分達がいる島を教える。
    そして その事を新聞にまとめられ世界中に知れ渡ることを願う。


    全てやり終わったのならシャンクスを信じて 島から動かずに信じて待つ。

  • 193二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 21:40:36

    絶対いらん奴まで引き連れちゃうパターン

  • 194愛ある罰22/12/01(木) 21:41:01

  • 195二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 21:41:24

    懸賞金めちゃくちゃ高いから大将とか来ちゃうよ…

  • 196愛ある罰22/12/01(木) 21:41:33
  • 197愛ある罰22/12/01(木) 21:42:22
  • 198二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 21:46:22

    >>197

    うーん胸糞。

  • 199二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 21:48:17

    ついに完結か

  • 200二次元好きの匿名さん22/12/01(木) 21:48:57

    200ならルウタは救われる。

オススメ

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