【創作】あにまん夫婦曇らせバトル

  • 1二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:36:31
    【元ネタ】
    あにまん婚にありがちなこと男はアナルを開発されるbbs.animanch.com

    こっちの方に書き込むと流れ遮るかもなので。一応10と20は私なのでまあアイディア云々はご心配なく。

    勢いで書いたのでそんな期待はしないでね〜。

  • 2二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:37:20

    私はあに美、攻めが女体化して受けを逆レするのが性癖のどこにでもいる腐女子だ。

    こんな私であるがありがたいことに人生を共にしてくれる男がいる。あに彦とは匿名掲示板を通じて出会った。脳味噌フェチなのがちょっとキズだがそこを含めても優しくてカッコよくて可愛い自慢の夫だ。

    前置きはこの辺りにしよう。今日は私の誕生日だった。例年通りならば仕事を終えた彼がプレゼントを持って帰宅し、二人で食事をしたのち夜はゆっくりと睦み合うところだったのだが今年の居間には緊迫した空気が流れていた。

  • 3二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:37:34

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  • 4二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:38:01

    帰宅したばかりのあに彦は緩めつつあったネクタイと脱ぎ途中のスーツのジャケットもそのままに呆然と今の入り口に立ち尽くしていた。男性にしては少し華奢な手は力なくその役割を放棄し、鞄と可愛らしいデザインの袋を床に放り出していた。表情は歪み喉から短く嗚咽を漏らし彼の双眸が見つめる先には私がいる。

    その私は服を脱ぎ捨て生まれたままの姿になり四肢をソファにだらしなく伸ばしていた。そしてその私を押さえ込むようにして一人の男が跨っている。私と彼の共通の友人で、あに彦の幼馴染、まん太郎だ。
    「遅かったな、あに彦」
     私の裸体を撫で回しながらまん太郎はくっくと笑う。
    「NTRが地雷なお前には悪いが状況は見ての通りだ」
    「うそだ」
     あに彦が蚊の鳴くような声を出すとどうじに膝から崩れ落ちる。
    「こんなのうそだ、いつから、そんな」
    「1ヶ月くらい前。お前が出張に行った時さ。寂しくなったあに美ちゃんは俺を求めてきたんだよ」
    「ごめんね……あに彦」
     涙ぐみながらいう私にあに彦はいよいよ破顔した。彼の顔は整っているとはお世辞にも言えず目つきも悪いし鼻も大きいが、愛嬌がある。常に笑顔を絶やさない。顔で好きになったわけではないが好きになった男の顔だ愛おしくないわけがない。その顔がいま絶望に歪み曇っている。

     その表情を見て私はーー心底悦を覚えた。
     これだよ見たかったのは! と叫びたくなる。きっと彼は私の誕生日をともすれば私よりも楽しみにしていたはずだ。出張含めた激務に彼が耐えることができたのも今日があるから。そんな彼が仕事を終え、心を躍らせながら帰宅した矢先に飛び込んでくるのは友人とまぐわっている妻。ただでさえ絶望的な光景だが彼にとってNTRーー謂わゆる寝取られは最大の地雷である。今や彼の尊厳は踏み躙られ暗澹の中にいた。ああなんて素晴らしい。曇らせは全て好きだが、この世で一番好きな男の、最推しの曇らせ。これ以上の芸術作品は存在し得ないでしょう。この日のためにまん太郎を誘惑し完璧なタイミングで彼が帰ってくるように仕向けた。

  • 5二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:38:09

    ちょっと……?

  • 6二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:38:34

    >>2

    あに美さんに胸はありますか?

  • 7二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:39:13

    「そうか……俺が悪いんだよなあに美。忙しくて構ってやれなくて。疲れてたって話を聞いてやるくらいできたはずなのに……俺はそれを理由にお前を……ああ」
     床に突っ伏し赤ん坊のようにうめく、あに彦。ちょっと可愛すぎる。もうちょっとだけ堪能してからネタバラシをーー私がそう思った時である。あに彦がおもむろに立ち上がると幽鬼めいた足取りで椅子に座り、そしてそばにあった引き出しからあるものを取り出した。
    「おい」
     まん太郎が息を呑む。私もそこで総毛だった。
    ーーその構図は私達の出会った掲示板で腐るほど見たーーあに彦は銃を咥えると口から自分の脳天に突きつけていたのだ。
    「ごめんあに美。こんな夫で。それからまん太郎。お前のことは許さないけどーーあとは頼みます」
    思考が止まる。あに彦が死ぬ? 私のドッキリのせいで? 思えば流石にやりすぎたのではないかと今更になって後悔する。私は彼の絶望顔が見たくてそれで、それで、でも考えば考えるほど私の言動は擁護不能で。心は全く委ねてないとはいえまん太郎に体は委ねたのも事実で。私は己の性癖のためにやりすぎたのだ。苦しむ顔は見たかったけど死んでなんか欲しくない。曇らせは報われるから価値がある。それに彼が死んでしまったらこれからこの先私はどうやって生きていけば良いのだ。私はお前しかいないのに。
    「まって!あに彦!全部嘘なの! 全部ーー」
     叫ぶがもう遅い。銃声が無情にも響き渡り火薬の匂いが部屋に充満する。もしわたしが変なことをしなければ、きっと別の煙の匂いが漂っていたはずだ。誕生日ケーキの蝋燭の匂い。けれどそれはわたしの愚行のせいで死の煙の匂いに変わった。
    「あっああ……うう、ああっ……うああ……」
     声が裏返り体から力が抜けていく。視界はぼやけ、全てが色褪せていく。ふざけるな、あんまりだと叫びたくても全てはわたしのせいでーー

  • 8二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:39:28

    >これ以上の芸術作品は存在し得ないでしょう。


    芸術家に人格乗っ取られてて草

  • 9二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:40:57

    「いや、やっぱ推しの曇り顔は最高だな!」
    「え?」
     声がした。顔を上げる。そこには椅子からニヤニヤとこちらを見つめているあに彦の姿。唖然とするわたしを尻目にあに彦は銃をわたしに見せつける、銃口から飛び出していたのは万国旗。そしてそこにはhappy birthdayの文字。
    「俺の勝ちだな。お前はまんまと誘導されたんだよ。俺が半年くらい前から改めてNTRが地雷だって言い出したのなんでだと思う? お前をこの日こうさせるためさ。お前ほどの曇らせ手ならそれを聞いて俺を絶望させにくるって」
    「うそ、じゃあ全部読まれてたの?」
    「ああ。まあ地雷ってのはマジだぜ。仕向けたとはいえ見てみると脳が破壊されるかと思った。まあでも自分の脳を破壊くらいしないとお前の曇らせには勝てないだろ?」
     そう言ってあに彦は床に落としていた袋を拾いあげるとわたしに差し出した。
    「自分の悪ふざけで最愛の人が死ぬ。そんな状況で曇るお前の顔が見たかったからな。まあ本当に死ぬのも考えたんだけど流石に可哀想で抜けないからやめた。誕生日おめでとう」
    「……ありがとう」
     渡された袋を大事に抱き寄せる。
    「よしじゃあパーティするか。早く服着な、風邪ひくぜ」
    「うん……」
    「いや俺は?」
     忘れかけてた声がして私達は振り返る。そこにはまん太郎がいた。

  • 10二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:41:23

    「お前たちの茶番に利用されただけなのか、俺、ふざけんなよ、俺はあに美ちゃんが俺のこと好きになってくれたと思って本気で嬉しかった! それに! ガキの頃から何やってもお前に勝てなかったお前がようやくお前に勝てたって思えたんだぞ! なのに!」
     泣き叫ぶまん太郎に私達は顔を見合わせる。
    「男から男へのクソデカ感情!」
    「普段強がってる男の尊厳破壊!」
     歓喜の声を二人であげる。ハイタッチすらした。
    「いや〜思わぬ副産物で良いものが見れましたねぇあに彦さんや」
    「ですねぇあに美さん」
     にやにやしながら笑いあう私達を見てまん太郎は
    「こ、この気狂い夫婦が!」
     と叫びながら逃げ出していった。

     それから私達はいつも通りお酒を開けてご馳走を飲み、ケーキを食べ、プレゼントを開けてーー例年の誕生日を過ごした。幸せそうに微笑み合う私達。だけど
    「次こそは絶対お前をわたしが曇らせる!」
     心の中でそう強く強く決意するのであった。
    おわり

  • 11二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:44:02

    以上です。なんか思いついたけどこの世のどこにも上げようがないので供養しました。見てくれた人ありがとう

  • 12二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:44:18

    第一子が、まん太郎そっくりで夫婦共々曇ってしまえ
    そして、まん太郎は新たな境地に目覚める。

  • 13二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:44:19

    怪文書やんけ

  • 14二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:57:56

    メリバか

  • 15二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:58:59

    たぶん主のコメントは10と22だと思うぞ

  • 16二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 21:59:37

    >>15

    そうだった!ありがと

  • 17二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 22:09:09

    > 「男から男へのクソデカ感情!」

    > 「普段強がってる男の尊厳破壊!」

    ここ最高にトんでてすき

  • 18二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 22:16:50

    曇らせ手という、あにまんでしか使えないようなパワーワード

  • 19二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 22:22:00

    このレスは削除されています

  • 20二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 22:22:19

    あにまん文学部凄いな
    面白かった

  • 21二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 22:35:14

    あに美さんは曇らせたい
    −変態たちの芸術頭脳戦–

  • 22二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 22:38:45

    面白かった、ありがとう

  • 23二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 22:41:54

    ツイッターで漫画化されて人気になるやつじゃん

  • 24二次元好きの匿名さん21/08/21(土) 22:48:06

    >>7

    ーーその構図は私達の出会った掲示板で腐るほど見たーーあに彦は銃を咥えると口から自分の脳天に突きつけていたのだ。

    これぞあにまん

オススメ

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