- 1二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:39:30
本編終了後のお話、捏造マシマシ、ペパーの両親はフトゥーとオーリムの設定
「へえ、驚いた。こんなにも研究してたんだな、母ちゃんも、父ちゃんも……しかもこれ、二人が別れる前の共同研究じゃないか?」
単位を取るためにあくせくと学校に通う合間に、エリアゼロへと度々訪れ両親が残した研究資料の整理を行う日々。校長やオモダカさんとの計らいで各地方の博士と連携を取り、残した研究成果をどう扱うかの方針を日々話し合って決めているところだ。
そんな中、偶然見つけたこのノート。どうやら、古代と未来のポケモンに関する研究成果をまとめたノートらしい。他にも同じようなものはたくさん見つかったが、まさかまだあったとは。
「タイトルは……へぇ、カヌチャン属の進化における技術の変遷、ねぇ……」
カヌチャン、ナカヌチャン、デカヌチャン。パルデア地方に住む人間なら知っているであろう、可愛らしくも凶暴なポケモンだ。
果敢に鋼タイプのポケモンへと挑み、材料を確保し、強い武器を作る。対面性能で最悪なアーマーガアのようなポケモンには作り上げたハンマーで岩を飛ばすことによって撃墜を試みる。
そのような性質から他地方の……主にアーマーガアのタクシー業が盛んなガラル地方への入国が厳しく制限されているポケモンだ。
「ちょっと気になるな……やっぱり昔のカヌチャンたちは黒曜石とか使ってんのかね?未来は…なんだろうな…ロボットみたいなのに乗ったり…」
そう呟きながらもページを捲る。すると、そこに記された内容は、あまりにも驚愕的なものだった。 - 2二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:41:59
古代のカヌチャン属についての研究
本調査では、古代のカヌチャン属をキザムジャン属(仮称)と定義する。というのも、キザムジャン属が扱う武器が現在に生きるカヌチャン属とはあまりにもかけ離れているからだ。
こちらの画像を見てほしい。これは、古来の人が記したキザムジャンの肖像画である。これを見れば分かる通り、キザムジャンの容姿は現在のカヌチャンとあまりにも類似しているのだ。これは進化系であるナカヌチャン、デカヌチャンもほぼ同様の容姿が確認された。
ならば、現在と古代では何が違うのか?それを大きく示すのが下に記載されている刃物の画像である。
あなた方は、カヌチャン属の古代の姿と聞いて武器は何を思い浮かべるだろうか。黒曜石だろうか、あるいは木を削ったものか。なるほど、その考察に行き着くのも無理はない。しかし、違うのだ。 - 3二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:42:30
古代のカヌチャン属……つまりキザムジャン属は、高度な技術で製作された「刃物」を武器として使うのだ。
採掘された刃物を解析した結果、原材料は今と変わらずコマタナ属が主であることは変わらないが、それに加えてアーマーガアのみではなく、ハッサムやフォレトスなどの加工には適さないと思われる強固な鉄の体を持つポケモンの体組織も確認された。
本来、多数のはがねタイプのポケモンを組み合わせた合金を創り出すのは、現代でも困難なはずだ。出来たとしても、信頼がおけるような強度ではない。
しかし、どうしたことだろう。キザムジャン属はこれらを長時間かつ精密な鍛治を繰り返すことで、現代の科学でも再現不可能な金属を作ることに成功したのだ。どのようにしてこの技術が生まれ、我々はどのようにして辿り着けるのか、おそらく解明できるのは遥か先のことだろう。
この技術によって作られた鋼は刃物の形に加工することで軽く、鋭い切れ味を持ち、進化を発揮する。適切な使い方をすればはがねタイプのポケモンの装甲も容易く斬り裂いてしまえる。私はこの鋼を“ザムジ鋼”と名づけることにした。
おそらくキザムジャン属は、現在のカヌチャン属のような重たいハンマーを持った戦闘スタイルではなく、軽い刃物を握り古代の環境で鍛えられた身体能力を活かした高速戦闘を行っていたのだろう。
今後は引き続きキザムジャン属の研究を続け、例のタイムマシン製造計画さえ成功すれば、ただちにも誘導の手筈を整えるものとする。 - 4二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:43:09
未来のカヌチャン属についての研究
本調査では、未来のカヌチャン属をツラスヤン属(仮称)と定義する。というのも、ツラスヤン属が扱う武器が現在に生きるカヌチャン属とはあまりにもかけ離れているからだ。
こちらの画像を見てほしい。これは、テラスタルの力を応用したスーパーコンピューターに演算し、算出させた未来のカヌチャン属…すなわちツラスヤンの姿である。これを見れば分かる通り、ツラスヤンの容姿は現在のカヌチャンとあまりにも類似しているのだ。これは進化系であるナカヌチャン、デカヌチャンもほぼ同様の容姿が確認された。
ならば、現在と未来では何が違うのか?それを大きく示すのが下に記載されている装甲と槍の画像である。
あなた方は、カヌチャン属の未来の姿と聞いて武器は何を思い浮かべるだろうか。電磁砲(レールガン)を撃ち出す武器か、あるいは巨大な機械装置に乗るのか。なるほど、その考察に行き着くのも無理はない。しかし、違うのだ。 - 5二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:43:41
未来のカヌチャン属……つまりツラスヤン属は、高度な技術で製作された「装甲と槍」を武器として使うのだ。
予測された武器の成分にさらに予測を加えた結果、今の原材料に加えてコイル属、特定不能の多数のポケモンの体組織の金属が使われていることがわかる。あくまで仮説の形ではあるが、未来のポケモンには今で言うはがねタイプのポケモン以外も、鋼の体を持つ存在が多数いるのではないだろうか。
オーリム博士によって記された古代のカヌチャン属の研究にも記されているが、複数のポケモンの体組織を用いた合金精製は困難を極める。しかし、私たちでは理解できない技術でツラスヤン属はそれを実現させている。
また、内部に排熱機構や小型の電力炉が使用されている辺り、現在の科学力では解明不可能の技術が他にも多数扱われていることは間違いない。どうやら、現在で言うところのIDパス……しかも、使用者の遺伝子が合致した時以外には機能を低下させる仕組みもあるようだ。
この技術によって作られた武器はツラスヤン属の四肢に装着されている装甲と細長い槍状の武器であり、彼らはこれを用いて戦う。他の未来のポケモンが用いるような鋼の肉体は持っておらず、肉体強度としては現在のカヌチャン属と何ら変わらない。
しかし、彼らは作り上げた武器の性能を十分に生かして他の未来のポケモンと戦うのだ。例えばコイルの電磁機能を用いた高速移動や空中浮遊と、それに伴う立体機動的戦闘。
敵対対象に近づいた際にブースト機能を用いた内臓器官への刺突、もしくは手脚による粉砕など……極めてフィジカルに頼った戦いが行われていると見える。
今後は引き続きツラスヤン属の研究を続け、例のタイムマシン製造計画さえ成功すれば、ただちにも誘導の手筈を整えるものとする。 - 6二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:45:09
………つまり、ここまでの両親の研究を要約すると。
技術力に大なり小なり違いはあれど、カヌチャンたちは容姿が全く変わらず、構成する肉体組織も何も変わらず、外敵を倒してその体組織から武器を作るという獰猛な習性は何一つ変わっていないということで。
「……えぇ……昔も今もその先も、カヌチャン達って、アレなのか……」
終わり
古代だろうが未来だろうが全く変わらぬ容姿と鍛え上げたフィジカルと鍛え上げた武器で狩りを続けるのがデカヌチャンたちだといいよねっていう妄想
ザムジ鋼はダマスカス鋼が元ネタ - 7二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:47:12
面白かった。
ロマンがある - 8二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:51:14
古代も未来もフィジカルと武器性能の押し付けのデカヌチャンは草
でもおもろいな - 9二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:52:35
どの時代も殺意高すぎて笑うわ
- 10二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 21:58:27
古代はポケモンたちが軒並みフィジカルや生命力が高くて素早かったからその速さに追いつくためにあえて軽くなおかつ攻撃力が高い刃物を選択して高速戦闘が行えるようにフィジカルを調整する
現在はポケモンたちの生命力自体は低下したけど数多の生存戦略を取るようになったから技術力にコストは割かず一撃で殺せるハンマーにしてそれを使いこなせるようにフィジカルを調整し直す
未来はポケモンたちの生態も身体を構成する組織もかなり変化したから技術力にかなり力を入れてとても強い武器を作って、それを使いこなせるようにフィジカルを調整し直す - 11二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 22:08:19
キザムジャン→刻むじゃん……ってこと!?
- 12二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 22:13:33
手脚に装甲、ってことはカヌチャンたちはあくまで重要な部分であろう胴体とかは生身で未来は戦ってるのか……
- 13二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 23:22:04
- 14二次元好きの匿名さん22/11/27(日) 23:56:47
♀しかいないのも相まってもうアマゾネスなんよ
- 15二次元好きの匿名さん22/11/28(月) 00:22:31
じゃあ昔は人間をお持ち帰りしてた可能性もあり、その血を受け継いでいるってことなんやな…