皆さーん!!

  • 1121/10/31(日) 21:35:59

    スポーツ外傷の補修の続きです!

    ……。
    そ、そんなに身構えなくても。
    前回の話が痛そうだったから?うーん……

    よしっ。今回は脱臼の予定を変更して、体液の状態による2つの症状について説明します!

  • 2二次元好きの匿名さん21/10/31(日) 21:36:20

    来たな!!

  • 3121/10/31(日) 21:36:43

     一つ目は「こむら返り」。運動時や就寝時に突然ふくらはぎが痙攣を起こす現象です。
     「脚がつった」というのは大抵この事を指しますが、足の裏や指が痛みとともに一時的に動かし辛くなるのも同様の現象です。
     基本的にはゆっくりストレッチをすることで復帰を早められますね。

     筋肉の内部にはある2種類のセンサーが存在します。
    中央部には筋肉の長さを検知し、筋が伸び過ぎる事を防ぐものが、端には張力を検知し縮み過ぎを防ぐものがそれぞれ存在します。

     そして、この機能が低下する事で縮んだ筋肉が戻らなくって起こる一過性の痙攣。これがこむら返りです。

  • 4二次元好きの匿名さん21/10/31(日) 21:36:55

    待ってた

  • 5121/10/31(日) 21:37:28

     実はこの症状、厳密には発生原理はわかっておらず、ある程度確定的な発生条件とその時の機序に留まっています。
     最も有力だと言われているものが「血中ミネラルバランスの乱れ」。ミネラルとはカルシウム、ナトリウムなどの無機物のことです。

     これらミネラルは筋肉の伸縮や動作を補助しており、更にマグネシウムはそれらを調節する役割を持っています。

    筋肉 <運動!
    Na・Ca・K <運動のサポートチーム!

    Mg <サポートチーム監督!

  • 6121/10/31(日) 21:38:30

     マグネシウムが不足する事で筋肉の状態を管理できなくなり、張力センサーが暴走を起こしているわけですね。

    Mg <………
    Na・Ca・K <僕たち何すればいいんだ?
    筋肉 <グワーッ!

     この他に脱水症状に伴うもの、脚が冷えた事で筋肉を巡る血管が狭くなりミネラルの供給が滞って起きるものがあります。

  • 7121/10/31(日) 21:38:58

    ここで、ある実験をご紹介します。

  • 8121/10/31(日) 21:39:28

     運動をした後、ふくらはぎに同じ力の電気刺激を与え、痙攣すなわちこむら返りを起こすまで徐々に刺激を強くするというものです。
     同じ電気刺激は同じ強さで筋肉を動かした、と考えてくださいね。

    運動後にはそれぞれ
    ・スポーツドリンクを飲む
    ・水を飲む
    ・何も飲まない
    という条件で分けて3回行いました。

     さて、この時痙攣を起こしやすい条件、起こしにくい条件はどれでしょう?

  • 9二次元好きの匿名さん21/10/31(日) 21:41:32

    何も飲まないかな

  • 10121/10/31(日) 21:42:33

    ……答えは痙攣を起こしやすい順に

    何も飲まない
    スポーツドリンク
    です!

  • 11121/10/31(日) 21:43:18

     水を飲まない方が飲むより痙攣を起こしやすいんですね。
     この事から、こむら返りは体内のミネラルの量そのものではなく、体液に対するミネラル濃度によって発生すると言えるのでしょう。

  • 12121/10/31(日) 21:43:42

     これに関係して、少し季節外れですが熱中症のお話もしましょう。

  • 13121/10/31(日) 21:44:56

     熱中症に大きく関わるのはNa,ナトリウム。最近は夏場ではよく見るようになりましたね。

     こちらも総量ではなく濃度を意識しなければなりません。
     先程の実験同様、水だけで補給を済ませた事で熱中症のリスクは上昇します。

    その原因は生物が持つ生体恒常性──ホメオスタシスです。

     私たちの身体は、ある一定の状態を維持しようとします。体温は1日通して1〜2℃しか変化せず、ケガした箇所は元に戻ろうとします。
     同様に、体液の状態も様々な機能で維持しようとします。

  • 14121/10/31(日) 21:45:31

     汗、しょっぱいですよね?汗は体外に水分を放出して身体を冷やす機能ですが、お料理の「塩揉み」の要領でナトリウムを使って水を体表に導くと同時に、水だけ減らして血中塩分濃度が濃くならないようにしているんです。

  • 15121/10/31(日) 21:47:58

     この機能があるために、体内全体の水分量が減っている時に塩分のない水を取り入れると、身体は急な塩分濃度の低下を起こしたと判断してしまうんです。
     
     更なる発汗やおトイレが近くなり、せっかく追加した水分を捨てようとしてしまうんです。これでは水分補給の意味がありません。

    (※2019年度版大塚製薬認定熱中症対策アドバイザー一般向け配布資料)

  • 16121/10/31(日) 21:49:21

     ここ数日は気温の変化も激しく、暖め過ぎて発汗する事もあれば冷えてしまう事もあります。
     運動時だけでなく入浴後、就寝前には水分と共に塩分も補給することを意識しましょう。 
     もちろん運動前後のストレッチも忘れずに。

  • 17121/10/31(日) 21:50:57

    はい、今日はここまで!
    次回は脱臼を予定しています。
    お疲れ様でした。

  • 18二次元好きの匿名さん21/10/31(日) 21:52:54

    今年、婆ちゃんが熱中症で倒れたからためになった

  • 19二次元好きの匿名さん21/10/31(日) 21:53:24
    皆さーん!|あにまん掲示板補修を始めますよー!この補修では運動学の内、スポーツ外傷について復習します。bbs.animanch.com

    前回。

    絵だけでも痛そうとのレスもあったので、あんまり痛くなさそうなのを挟む事にしました。

  • 20二次元好きの匿名さん21/10/31(日) 22:09:42

    このスレはどうでしたか?

    ✓ためになった

  • 21二次元好きの匿名さん21/10/31(日) 22:37:44

    >>18

     熱中症による搬送患者総数は減少の傾向があるものの、高齢者の室内での熱中症の数は増加しています。

     減塩への意識やスポーツドリンクへの馴染みのなさの他、クーラーは身体に悪いというかつての価値観等が重なって起きているようですね。


     ナトリウムを含む表記のある麦茶や飴玉を用意しておくなどの措置が必要となるでしょう。

  • 22二次元好きの匿名さん21/10/31(日) 22:41:52

    ためになるわぁ…。
    あとなんかトレーナーの卵になった気分になれて楽しい

  • 23121/10/31(日) 22:57:10

     余談として、意識障害を起こすような重度の熱中症患者を見つけた時の応急処置について触れておきます。

    1.日陰へ連れて行く
    2.衣服を緩める
    3.スポーツドリンクまたは経口補水液を飲ませる

     ただし重症の場合嘔吐を起こすなど飲めない場合もあります。給水不可、重度の意識障害に関しては救急車を呼びましょう。

     そしてとにかく体温を下げさせます。
     試合中のアスリートの場合はどうせ着替えぐらい持ってるので、保冷剤抱えさせてホースで全身に水をかけ続けたり、ひたすら濡れタオルを乗せては濡らしを繰り返します。
     夏の長距離走の救護ブースにはビニールプールを使った氷水風呂を置いてある事もありますよ。

  • 24121/10/31(日) 23:02:08

     予防用品として、近年アイススラリーが登場しました。
     粒の小さい氷でできており、簡単に言うとスポーツドリンクで作った半生のかき氷のようなものです。
     
     新技術が使われており、一度溶けて常温の液体になった後に再び凍らせても半生かき氷状に戻るようになっています。

  • 25二次元好きの匿名さん21/10/31(日) 23:02:31

    余談おしまい。

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