SSを書いたはいいけれど｜あにまん掲示板

1二次元好きの匿名さん22/12/13(火) 21:10:47

カレンチャンってこんな口調か？って思いが拭えない……

2二次元好きの匿名さん22/12/13(火) 21:11:06

まずその書いたSSみたい

3二次元好きの匿名さん22/12/13(火) 21:11:21

見せてくれ
話はそれからだ

4二次元好きの匿名さん22/12/13(火) 21:11:41

見せろ。

5二次元好きの匿名さん22/12/13(火) 21:11:49

SS紹介スレに他薦しとくから載せて♡

6続くよ22/12/13(火) 21:12:19

まぁ(口調以前の問題だし)いいか！

朝、トレーナー室で書類仕事を片付けていると室内に駆け込んできたカレンに同僚(お姉ちゃん)共々急に抱きしめられた。いつもの自分をオとすためのあれこれや同僚の飲酒を咎めるための鯖折りなどとはまるで毛色が違う。2人して戸惑っているとカレンが顔を上げた

カレンは——泣いていた

「どうしたんだカレン！」
「何！？何があったの！誰かにいじめられた……とは思えないけどもしそうならシバキ回してくるから！」
「ううん……違う、違うの！あとお姉ちゃんもしそんなことがあったとしても絶対にヤメテ」

お姉ちゃんの血の気の多い言葉に少し冷静さを取り戻したらしいカレンが涙を拭って続けた。

「夢を見たの……悲しい夢。お兄ちゃんとお姉ちゃんとカレンとでもっともっと、みんなにカワイイを届ける夢……。高等部になっても、卒業しても、お兄ちゃんのお嫁さんになっても、おばあちゃんになってもみんなを幸せにし続ける幸せな夢」

…………とんでもない発言が含まれていたが今ばかりはツッコむわけにはいかないだろう。

「でも……、おばあちゃんになったカレンが後ろを振り返るといないんだ、お兄ちゃんもお姉ちゃんも」

俺もお姉ちゃんも言葉を失った

「夢から覚めて気づいたの、いつかは2人と別れることになるって」

確かにそうだ。俺も普段は酒浸りのお姉ちゃんもカレンを不健康にするようなヘマはしないしカレンを悲しませるような事態は決して起こさない。カレンはカレンで俺たち二人にそうするだろう。そうなれば必然、寿命死以外今この場にいる三人には起こり得ない。つまり歳上の俺たちはカレンを残して先立つのも必然。

ふたたび泣き始めたカレンをお姉ちゃんと抱きしめた。暫くそうして泣きつかれたカレンをお姉ちゃんが膝枕して寝かしつけた。

「こんなこと言われちゃ、しばらくお酒は飲めないわね」

7続くよ22/12/13(火) 21:13:18

そういうとお姉ちゃんがパック酒を投げ渡してきた。勿体無いから神棚に飾っとけということだろう。一つ頼み事ができたところだかはちょうどよかった。

「なーに拝んでるのさ？健康長寿？」

「航海安全」

カレンが立ち直って自分とお姉ちゃんとに過度な甘え方をしなくなった頃お兄ちゃんとお姉ちゃんは———有給を取得して海上に出ていた

唸るモーター音に負けないような声でお姉ちゃんが叫ぶ。

「いい加減、カレンに答えなさいな！耐えるのはストレスになって体に悪いわよ！」

「体によくても世間体が悪いわ！！」

ここ数日耐えるのは辛かった。服や袖を掴んで離してくれなかったり、不意に抱きつかれたり、傷心につけこむような気分になってただ心が揺らぐだけでも罪悪感が酷かった。

「そろそろ着くぞ！暫くは休み無しの弾丸行だからな！覚悟しろよ！！」

「モチのロン！！」

お兄ちゃんとお姉ちゃんは——不死を求めた。まずは常世の国の非時の香の木實を求めた。異界に赴くなど普通の人間にはできないだろうが今までに身につけた自身の法力と神話生物たるお姉ちゃんが合わされば理を歪めることくらい造作はなかった。

「「うぉぉぉぉ！！非時の香の木實！！うぉぉぉぉぉ！！」」

ミケヌノノミコト「さ、最近の青人草って元気だなぁ」
お兄ちゃんとお姉ちゃんは——マーシュ山の向こうへ突き進んだ　サソリ人間をはっ倒し12ベール(120キロ)を一息で走り抜け、酒場の女主人に目もくれず遥かなるウトナピシュティムを見つけ出し不死の奥義を求めた。
ウトナピシュティム「ええ……６日6晩時間を進めた……まぁ寝てないからいいけどさ」
意外とシュメールパンは美味しかった

8終わり22/12/13(火) 21:15:34

云百年後

とあるウマ娘は——焦っていた。

「トレーナー、大昔の『カワイイダービー♪』って企画知ってるでしょ」

「そりゃまぁな、だって俺たち短距離路線だし。今の短距離人気はあれがあってこそのことだもの」

「そう、それよ！短距離の人気よ！！」

「それが？」　

「確かに人気は盛況だけど未だにあの企画を超えられたウマ娘はいないのよ」

「つまり同年代じゃ飽き足らず大昔の先人にも打ち勝ちたいと？いやはやウチの子は欲張りだねえ……。まぁ当事者のことは当事者に聞くのが1番よ」

そう言うとトレーナーは机の引き出しから一冊の本を取り出してパラパラ捲りはじめた。

「当事者に聞くったって百年、二百年前の人よ『カレンチャン』もそのトレーナーさん達も」

「世の中まだまだ理外法外に溢れてるってことよ……。よし、今日はトレーニングは全部中止だ。集中が乱れてちゃ怪我しかねん。ここ行くぞ」

そうしてトレーナーは「賢者の石生成法」という大仰なタイトルに似つかわしくないトレセン学園からそれなりに近い山までの地図が描かれたページを指し示した。

「『カワイイ仙人』達に会いに行くぞ」

ここ日本ウマ娘トレーニングセンター学園とその近隣にはいくつもの都市伝説がある。『商店街で買い物をする三人のサンジェルミ伯』『しらおきさま』『おともだち』『黄金の錨』などなど枚挙に暇がない。そのうちの一つが『カワイイ仙人』。あるウマ娘と二人の男女——圧倒的なカワイさを誇るウマ娘と人とも化け物とも生き仏や現人神ともいわれる男女——彼女達は夢、過度な自主トレ・業務で倒れたウマ娘やトレーナーの意識の中、怪奇によって道に迷った者の前に現れるという。幽世と現世の狭間に住む彼女たちはレースに情熱を捧げたあらゆる人達に囲まれて毎日を過ごし時折我々現世の住人にアドバイスをくれたり練習に付き合ったりしてくれるのだという。過去の優駿・一流トレーナーの集まる全てのレース関係者の理想郷、そんなマユツバ話

私は今、そのカワイイ仙人の前にいる———