- 1書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 17:17:54
- 2書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 17:19:27
「大人になったらね、ウタとルフィは結婚するの!」
「けっこん?なんだそれ?」
「ずっと一緒にいるって意味よ!」
「そっか!ならいいぞ。ウタと一緒にいるの楽しいからおれ好きだしな!」
「本当!約束だよ!はいこれ指輪!」
「?」
「これはね、誓いの指輪!ルフィはウタのもので、ウタはルフィのものなの!」
その時のおれは言っていることがよく分からなかったけど、ウタが嬉しそうに笑っていたから、おれも嬉しかったんだ。
だから、こんなに早く別れるとは思っていなかった… - 3二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 17:20:42
純愛っぽいな!よし!
- 4書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 17:21:07
約束をした日から一ヶ月後。おれの目の前でウタは信号無視のトラックに轢かれてこの世を去った。即死だった。苦しまなくて済んだのは不幸中の幸いだったななんていうのは今だから言えることだ。
「ルフィ…!!ウタとルフィは大人になったら、結婚するぅぅぅぅうううう!!!!」
ウタの死体から化け物が這い出てきた! - 5二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 17:22:19
うーん!これは純愛!
- 6二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 17:24:38
閲覧注意ヨシ!
- 7書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 17:24:46
なんてことを妄想してしまったのは、今見ている映画があまりにもおれの過去と似ていたからかもしれないな。
実際は化け物なんて出てきてないし、その後ウタの葬式は行われた。
おれに霊は取り付いて居ないし、その後、化け物が出てきておれがいじめられるなんてこともなかった。
だから、例になってでも一緒にいられた映画の主人公が少しだけ羨ましかった。
不思議なことは何も起こらずに、おれは成長して、起業し、今では大企業の社長にまで昇り詰めた。
せめて天国にいるウタがおれのことを自慢できるように努力した成果だ。勉強を頑張り、身体を鍛え、権力を手にして、人脈も手に入れ、考えうる“力”の全てを手に入れた。
ただ…家庭だけはまだ作れていない。ウタから貰った誓いの指輪もネックレスにして常に身につけているし、女性からのアプローチも避け続けている。同じ社長仲間のシャンクスからは、揶揄われたり慰められたりしているが…おれの心はまだあいつのものらしい。 - 8書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 17:31:22
だから…運命だと思った。
- 9書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 17:35:24
映画を見た帰り道。
急に大雨が降ってきて橋の下で雨宿りをした。
すると何か音が聞こえてきたから、音の出どころを探したんだ。
そこには段ボール箱に入った、右側の髪が赤く、左側の髪が白い髪色の赤ん坊が捨てられていた。
中に入っていた紙には、この子を育てられない謝罪と、幸せに育ってほしいという願い、そしてこの子の名前はウタということが書かれた紙が入っていた。
「…これも何かの縁か」
おれはこの赤ん坊を拾って育てることにした。 - 10書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 17:52:47
「だーはっはっはっ!だからお前、赤ちゃん背負ってここに来てんのか!」
「今日だけだ!シャンクスに子育てのコツを聞こうと思ってよ」
「くくく…お互い社長で大変だからな…。いや、よかった。おれはてっきり実は結婚していて、ただおれが結婚式に呼ばれていなかっただけかと思ってな…そういえばまだ指輪持っているのか?」
「指輪はネックレスにしてちゃんと持ってる。…結婚はしねぇよ。」
「そうか!きっと天国の“ウタ”も喜んでいるぞ!…だが結婚しないのは“ウタ”のせいか?天国のあいつも、もうお前には幸せになってほしいと思って」
「いや違ェ!…ただおれがまだ忘れることができない、未練がましい男だってだけだ」
「…そうか。」
「それよりシャンクス!これって運命だと思わないか?髪の色も名前も“ウタ”と同じなんだ!おれはこの子を大切に育てて幸せにするよ!」
「…ルフィ、まさかお前、その子を“ウタ”の生まれ変わりだと思っているんじゃないだろうな?それはその子自身を見ずに、もういない“ウタ”の代わりにしているとしか思えねーぞ?」 - 11二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 17:57:32
社長…社長!?
- 12書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 18:00:36
「みくびるなよシャンクス!もう“ウタ”がいないことなんてわかってる。でも!おれの心の中に“ウタ”はまだ生きているんだ!この子と“ウタ”を同じなんて思わねぇ!…この子を幸せにする。それが父親としてのおれの覚悟だ!!!」
「…そうか!いやーおれはてっきりルフィが光源氏と同じことをするんじゃねーかと思ってな!」
「するわけねーだろ!まだ赤ん坊だし、20歳差だぞ!おれをなんだと思っているんだ!!」
「悪い悪い、だーはっはっは!」
その後、おれはおれと同じ男手ひとつで“ウタ”を育てたシャンクスに子育てのコツを聞いたが
「いやー、ベックとかうちの幹部に手伝ってもらったから、あんまわかんねーや!」
という答えが返ってきたため、無駄足で終わった。 - 13書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 18:33:05
初めての子育ては大変だった。夜泣きで夜眠れないわ、おむつの履き替え方が分からないわ、ミルクの作り方はわかんないわと散々な結果だった。母親ってすげーんだなと心の底から思った。
けど、辛いとは思わなかった。この子が笑っている。それだけでおれは頑張れた。ウタと同一視しているわけではない。それでも、この子が笑ってるのを見ると、自分はあの無力だった頃と違うって、成長できてるんだって思えるんだ。
幸い、おれは方針だけ決めてあとは適材適所でやれる部下がやる…というかおれがやろうとすると周りから怒られる社長だったため、ウタのための時間は多く取れた。
その甲斐もあってか、ウタはスクスクと育った。学校行事は欠かさず見に行ったし、勉強で躓いた時はわかりやすいように丁寧に教えた。運動会でも、周囲の父兄をぶっちぎってウタが誇れる父であろうとした。外見にも気をつけたし、いい父親であろうと努力した。
ウタがやってみたいと言ったことは全部させてあげた。ウタが喜ぶたびにおれは嬉しくなった。今までの頑張りが報われた気分だった。
…ただ、歌うことだけは教えてやれなかった。おれが音痴だから…。 - 14書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 18:56:51
それでも親として与えることのできる愛は全て伝えたつもりだし、できることは全部やったつもりだ。
だからウタも元気に育ったし、美人になった。噂によると大学でもよく告白されているようだ。
昔はパパと結婚する!…なんて言っていたが、いずれ、結婚相手でも連れてくるだろう。その時は、何かおれに一つでも勝ってから言え!とか、お前に娘はやれん!とか言うつもりだ。ウタに嫌われるかもしれないが、それでもいい。おれに向かってくる覚悟を、必ずウタを幸せにする決意を持っているかおれは知りたい。それを持っているなら、おれは表面上は見せないが、喜んでウタを送り出すだろう。…不幸にしたら、おれの全てを使ってそいつを消すが。
それでも、ウタが幸せならいいと…思って…たん…だけどな… - 15書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 19:43:57
- 16二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 19:45:19
- 17二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 19:50:43
!?
- 18二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 19:51:27
急展開だな
- 19二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 19:52:20
なにがあった…?
- 20書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 20:22:26
「聞いたよ、パパ。私のこと、死んだ幼馴染の代わりにしてたんでしょ?ずーーっと、結婚もしてないのにそんな指輪も大切に持ってさぁ!!私のこと、なんだと思っているの!!!…でもいいよ。パパ、私がその名前が同じ、外見も似ている幼馴染の代わりになってあげる。だから」
その言葉でおれの目の前は真っ赤になった。
「ふざけるな!!!!おれがウタを“ウタ”と同一視しているだと?そんなことをするわけがないだろう!!!」
怒りで頭がどうにかなりそうだった。おれの大事な娘に、こんなふざけたこと吹き込んだ、泣かせたクズ野郎は誰だ?
「“ウタ”は死んだ!ただおれが一方的に想っているだけだ!!ただ、おれが忘れられないだけだ…。だが、娘を“ウタ”と思ったことは一度もねェ!!!お前は、おれが育てた…大事な…娘だ。だから、泣かないでくれ。」
おれは起き上がり泣いているウタを抱きしめた。親としての愛が伝わるように。だから、気づくことが出来なかった。ウタの濁り切った目に。 - 21二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 20:24:48
めっちゃ好きなシチュです
- 22二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 20:28:26
すれ違った!今すれ違ったよ!
- 23二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 20:31:36
つまりこういうことれすね?
ウタ(娘)→ルフィ→←ウタ(幼なじみ) - 24二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 20:35:01
どうしようみんな助けて
新しい扉開いちゃった.. - 25書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 20:40:57
「…そっか。わかったよ」
そう言うとウタはおれを押し倒して、懐から取り出した小瓶の中身を口に含み、
「…ウタ?何を…むぐっ!?」
キスをしてきた。
おれの口の中に液体が入り込んで来る。呼吸をするためにおれはその液体を飲み込むしかなかった。
「ウタ!?お前…何して…」
「パパが悪いんだよ?運動も、勉強も誰よりもできて、なんでも私に教えてくれて、私の意志を誰よりも尊重して、誰よりも優しくて、誰よりもかっこいい、最高のパパ…。そんな男が近くにいて、好きにならないわけないじゃん♡」
「は?」
おれはウタの言っていることがよくわからなかった。
「だから、あわよくばその幼馴染だと思わせて、結婚しようかと思ったんだけどなぁ…そううまくはいかないか。」
「ウタ、お前…うぐっ!?」
なんだこれ…!体が、熱い!!
「あ、やっと効いてきたね。び・や・く♡」
「はぁ、はぁ、媚薬…!?」
熱い熱い熱い!頭が、朦朧としてくる。 - 26二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 20:45:29
うわぁ...わぁ...ワァ...
(訳:いくら血が繋がってないとは言え地獄すぎない?) - 27二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 20:47:18
手遅れだ…
- 28二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 20:49:17
このレスは削除されています
- 29書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 20:57:46
だから娘を襲わないためにおれは拳をにぎりしめ、
「ふんっ!!」
自分の顔を殴った。
「ふー、痛みと血が出て、少しスッキリしたぞ…!」
「!?血が…!ティッシュティッシュ!」
「…なぁ、ウタ。そんなこと言うなよ。きっと世界にはおれ以上の男なんていくらでもいるし、
お前が誰と結婚しようと、何をしようとお前はおれの娘である事に変わりはねぇ。父ちゃんはお前の味方だ。まぁ、世界で一番娘としてウタを愛しているのはおれだけどな!!!ししし、これだけは誰にも負ける気はしねぇな!!!!」
「…パパ。パパァアアアアア!!」
「!おっと。大学生とはいえ、まだまだ子供だな」
勢いよく抱きついてきたウタをおれは受け止めて、抱きしめ返した。
これで一件落着! - 30二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:00:35
ほんとかー?
- 31二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:04:25
勝ったな、風呂入ってくる
- 32二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:05:54
色々駄目だぞこの親子…
- 33二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:09:09
色々すれ違ってないか…?
- 34書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:16:23
…だと思ったが
「むぐっ!?」
またおれはウタにキスされた。
不意をうたれたおれは、そのまま抵抗できずにまた流し込まれたものを飲み込んでしまった。
「ウタ、何を…」
急に瞼が重い。顔を殴って目を覚まそうと思ったが、腕も持ち上がらない。力が入らない。
顔を赤くして服を脱ぎ出しているウタを見ておれは意識を失った。 - 35書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:26:21
…何だこれ。目の前に“ウタ”がいる。
「またね!ルフィ!」
ダメだ“ウタ”!渡るな!止まれよ!!何で動かない!!なんで…!!!!
おれの目の前でまた“ウタ”がトラックに轢かれた。
「うわぁああああ…あ?」
周りを見ると映画館に一人座っていた。
「あれは…夢?」
それもそうだ。出来過ぎだったんだ。拾った子供の見た目がウタにそっくりで名前もウタなんて。
おれは少し気落ちして映画館を出た。 - 36書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:33:30
外を歩いていると急に雨が降ってきた。
あれ?
どこかで雨宿りでもしようとおれは走り出し、ちょうど橋があったので、そこで少し休むことにした。
何だ?
すると何か音が聞こえたので、音の出どころを探したんだ。
これ…夢と
そこには段ボール箱に入った、右側の髪が赤く、左側の髪が白い髪色の赤ん坊が捨てられていた。
予知夢…だったのか?
中に入っていた紙には、この子を育てられない謝罪と、幸せに育ってほしいという願い、そしてこの子の名前はウタということが書かれた紙が入っていた。
なら大丈夫だ。あんな夢の通りにはしねぇ。
「…これも何かの縁か」
おれはこの赤ん坊を拾って育てることに
「ルフィ…!!ウタとルフィはずっと一緒だよぉおおおおおお!!!!」
赤ん坊のウタの影から化け物が這い出てきた! - 37二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:34:26
何が夢で何が現実なんだ???
- 38二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:35:43
ループし始めた…!
- 39書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:38:30
「うわぁああああ…あ?」
目を覚ますと自宅だった。昨日のことを思い出したおれは急いで自分の格好を調べるが、いつも通りの寝る時の格好のままだった。
「ふー…。なんだよ、夢の中で夢を見るって」
安心したおれは起きていい匂いがするリビングへ向かう。そこには
「おはようパパ」
エプロン姿のウタがいた。
「…なんでいるんだ?」
「?…冬休みだからだけど?」
「…そうか」
大丈夫。昨日のは夢だ。ウタは何もおかしなことは言っていない。
「?どうしたんだウタ。腹でもさすって、痛いのか?」
「んーん。家族が増えるからだよ。パパ♡」
「…は?」
「別に結婚しなくても、ずっと一緒にいればいいだけだからね。今日も子作り頑張ろうねあ・な・た♡」
おしまい - 40書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:39:28
幸福な記憶
- 41書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:39:46
わたしのパパはすごい!世界一のパパだ!
- 42二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:39:55
うわ...わぁ...ワァ...
- 43二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:40:07
おっと?
- 44書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:40:09
私は小学生の時、いじめられていた。
理由はよくあるもので、髪の色がおかしいとか、白髪の婆さんとか言われていた。
それをパパに相談するとパパは「父ちゃんに任せておけ!」と言って、しばらく帰って来なかった。
夜遅くに帰ってきたパパは「もう大丈夫だ!明日学校に行ってみろ!」と言って私と一緒に寝た。
パパはああ言ったが、私は不安だった。逆にパパのせいでもっといじめられるかもしれないと思いながらクラスに行くと、今までいじめてきた人たちは態度を一転させて私に集まって来て
私にパパのことを質問して騒ぎ出し、今までと一転して私はクラスの人気者になった!
帰ってから私はパパに何をしたか尋ねるとパパは「お前をいじめてた奴とそいつの父ちゃんと母ちゃんと友達になった!」と笑顔で言った。
私はてっきり殴りに行ったと思ったと言ったらパパは笑って「父ちゃんはそんなに喧嘩しそうに見えるか?」と言った後「殴って力で押さえつけるより友達になった方が面白いだろ?」と言ったので私は納得した。 - 45二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:40:33
- 46書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:40:51
中学の時、私は野球部のエースに告白された。何でも私のパパより自分の方がすごいと言って来たので、私は断った後、パパに野球のことを聞いた。パパは「ウタは野球がしたいのか?」と聞いて来たのでパパのすごいところが見たいと答えるとパパは「少し待ってろ」と言って誰かに連絡した後「来週の土曜日な!」と私に言った。
- 47書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:41:22
土曜日、私はパパに連れられてグラウンドに行くとそこに人影があった。
パパは「ゾロ〜!」と言って駆け出し、その人と喋り出した。
私は驚いた。その人は三冠王目前でバットを3本使って三刀流!と言った結果試合に出られなくなったロロノア・ゾロ選手だったからだ。
パパはそれを聞くと
「何やってんだゾロ〜」
「いや、なんかしっくりきたんだよな」
と楽しそうに喋り出した。
「ゾロ」
「いいのか?おれは娘の前だからって手加減なんてしないぞ。」
「ししし、ああ。真剣勝負だ」 - 48書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:41:55
そこからすごかった。
パパはプロ野球選手、しかも三冠王と一進一退の攻防を繰り返したのだ!
パパが三振を取れば、ゾロ選手も三振を取り、ゾロ選手がホームランを打てばパパもホームランを打つ。
最後はパパが地面に大の字で倒れ込んで勝負が終わった。
「ししし…やっぱりプロだな!おれの負けだ!」
「アホか…一般人に負けたらプロ失格だろ。それにお前、おれが話通してやろうか?そんだけやれるならプロになれるぞ。」
「いや、真剣にやってる他のやつに失礼だし、ピッチャーでもないゾロの球に三振してるんだ。無理だろ」
「…そうかい。だが、学生の時のお前ほど真剣にしている奴をおれはプロになっても見たことがねぇけどな」
「…ダメだ。おれのは趣味みたいなものだからな」
言っている意味はわからなかったが、プロとやりあえる私のパパがすごいことだけは分かった。 - 49書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:42:18
高校の時、私はサッカー部のエースに告白された。何でも私のパパより自分の方がすごいと言って来たので、私は断った後、パパにサッカーのことを聞いた。パパは「ウタはサッカーがしたいのか?」と聞いて来たのでパパのすごいところが見たいと答えるとパパは「少し待ってろ」と言って誰かに連絡した後「来週の日曜日な!」と私に言った。
- 50書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:42:39
日曜日、私はパパに連れられてグラウンドに行くとそこに人影があった。
パパは「サンジ〜!」と言って駆け出し、その人と喋り出した。
私は驚いた。その人はバロンドール受賞者でパティシエの女性と結婚したヴィンスモーク・サンジ選手だったからだ。
パパはそれを聞くと
「結婚生活どうだ?」
「それはもう毎日が天国だ〜」
と楽しそうに喋り出した。
「サンジ」
「いいんだな、ルフィ。」
「ししし、ああ。真剣勝負だ」 - 51書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:43:07
そこからすごかった。
パパはプロサッカー選手、しかもバロンドール受賞者と一進一退の攻防を繰り返したのだ!
パパがシュートしてゴールすれば、サンジ選手もシュートしてゴールし、サンジ選手からボールを奪えばパパもボールをを奪う。
最後はパパが地面に大の字で倒れ込んで勝負が終わった。
「ししし…やっぱりサンジはすげーな!おれの負けだ!」
「アホか…一般人に負けたらプロ失格だろ。それにお前、おれが話通してやろうか?おれ相手にそんだけやれるならプロになれるぞ。」
「いや、真剣にやってる他のやつに失礼だし、体力も持たねぇ。無理だろ」
「…そうかい。だが、学生の時のお前ほど真剣にしている奴をおれはプロになっても見たことがねぇけどな」
「…ダメだ。おれはサッカーで生きていくほど好きじゃないしな」
言っている意味はわからなかったが、プロとやりあえる私のパパがすごいことだけは分かった。 - 52書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:43:33
他にも色々な男性が告白してきたが、パパ以上の男はいなかった。
勉強もパパの方がわかりやすい。質問しても何でも答えてくれる。
お金もパパの方が持ってる。
帰国子女もいたが、パパの方がしゃべれるし、パパは現地で知らない人ともすぐに友達になっていた。
私のパパはすごい!
パパ以上に私のことを思ってくれる人はいない。パパ以上に私のことを愛してくれる人もいない。
…でも私とパパは結婚できない。今は結婚する気がないからいいけど、こんなに魅力的なパパだ。結婚しようと思えば、いつでも結婚できるはず。
それはダメだ!
パパは私のものなんだから!
私がパパのこと一番わかっているんだから!!
だから、私は考えて、考えに考え抜いて、パパを私に繋ぎ止めることにした。
待っててね、パパ♡
>>15に続く。
- 53書きたいとこだけ書く22/12/14(水) 21:44:00
これで終わりです。
- 54二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:44:39
三刀流バットは草
- 55二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:45:00
- 56二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:51:25
これはルフィがあまりにもスペックが高すぎるのがダメだったのか..
- 57二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:58:58
パパがパパ(意味深)にされちゃった…
俺何言ってんだろ - 58二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 21:59:17
ゾロはホームラン打ってもコースアウトして無駄になりそう。
- 59二次元好きの匿名さん22/12/14(水) 22:11:29
- 60二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 01:13:58
実に素晴らしい作品でした
- 61二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 07:05:00
- 62二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 07:26:40
- 63二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 19:18:45
娘として育てても這い寄られるルフィさん…
お労しや