ぼくのデリバード Chapter.2

  • 1スレヌシ-!22/12/15(木) 10:46:52

    https://bbs.animanch.com/board/1332765/?res=193

    Chapter.1あらすじ


    母親を亡くし、孤児院に引き取られた少年ラルフ。中々友達が出来ずに荒んでいたラルフは、不思議なデリバードに出会いました。

    妙にメタリックで、頭が弾け、時々お喋りをするびびりなデリバードとラルフはすっかり友達になり、一緒に孤児院にお泊まりします。

    ですが、その翌日にいじめっ子に意地悪されたラルフを守るため、デリバードはいじめっ子に技をかけてしまいました。

    落ち込むデリバードを慰めて一緒に映画を観た後、ラルフとデリバードは孤児院に戻りますがそこでなんと、グシュナ神父がいきなりデリバードに攻撃を仕掛けます!

    どうやら、グシュナ神父にはデリバードが危険なポケモンに見えているようで……?

  • 2二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 10:49:39

    デリシャス
    10まで埋めないと

  • 3二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 10:50:20

    タテオツー!

  • 4二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 10:50:39

    デ デリバーバー

  • 5二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 10:53:36

    デリバリー

  • 6二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 10:59:54

    デリーデリリマス-

  • 7二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 11:03:59

    デデリバー

  • 8二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 11:26:22

    グシュナ神父の指示を受け、ラルフをゆっくりと下ろすとジジーロンはしなやかな動きでデリバードの前に躍り出ます。
    じりじりとデリバードに詰めていくと、先程までのしゃがれた声とはまるで違う大きな咆哮でジジーロンが吠えます!

    「ジィイィロオオオッ!!」

    『デリ-ト!!』

    浮いていたステルスロックに飛び乗り、爆発を利用してデリバードは高く跳躍すると、まるで爆撃のようにプレゼントをジジーロンの周囲にばら撒きます。
    それを見ながらジジーロンは口角を釣り上げ、細長いりゅうのはどうを照射して全て撃墜します。
    更にはその勢いで空中のデリバードを狙い撃ち、デリバードを宙に浮かします。

    『デリィ...!?』

    「ジィ……!!」

    打ち上げられたデリバードへの追撃に、ジジーロンは天に祈りを捧げてかみなりを降らします。
    空中で回避のしようがないデリバードはかみなりをモロに受け、液晶モニターが激しく点滅します。

    『デデデデデデリデリデリデデデドドドドppppp……』

  • 9二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 11:39:55

    アララー

  • 10二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 12:10:51

    ジジーロンの猛攻を受けるデリバードの姿に、ラルフは思わず叫びます。

    「デリバード!?」

    「ラルフくん、デリバードは私が倒します。このデリバードはあまりにも強大なのです。あるべき場所に戻さなければ、この街は……!」

    「でも……これじゃデリバードが!」

    「ポケモンは瀕死になっても簡単に蘇ることが出来ます!そう、人間と違って……」

    ラルフとグシュナ神父が話している間に再起動したデリバードは、雷の中から飛び出してジジーロンに組みつきます。
    押し合いに持ち込む2匹は足元の土を盛り上げながら身体をぶつけ合い、力を比べ合います。
    拮抗しているように見えながらも両腕を使うデリバードと身体そのものだけで張り合っているジジーロンでは馬力が異なり、口が空いているジジーロンは口内でドラゴンエナジーを溜め込んで一気に放ちます!

    「ジジーロン、りゅうのはどう!!」

    「ジィローッ!!」

    『デッ!!デデデ...!!』

    グシュナ神父のジジーロン特有の細長く、それでいて威力が絶大なりゅうのはどうを受けて苦悶の表情に変わるデリバードですが、その闘志は変わらないようです。
    デリバードもまた、尾袋からプレゼントを取り出して頭に直接ぶつけて爆破させます。

    『デリ-ト!!』

    「グゥ!?」

  • 11二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 12:13:39

    誰か...誰かこの聞かん坊と未来パラドックスを止めてくれ...
    頼むから落ち着いて話をしてくれ...

  • 12二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 12:15:59

    喧嘩をやめて〜♪
    二人を止めて〜♪

  • 13二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 12:23:55

    瀕死になるくらいなら問題ないVSデリートってこれもうポケモンバトルってよりも殺し合いだな

  • 14二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 12:28:16

    これがちからづくって奴ですか()

  • 15二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 18:28:56

    とても紙耐久とは思えないアニメ的タフネス

  • 16二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 21:42:47

    プレゼントを両手に持って激しく殴りつけるデリバードに、ジジーロンは徐々に追い込まれていきます。

    「くっ……ラルフくん、下がってください。もう容赦は出来ません……」

    「だったらもうこんなことやめてよ!デリバードにはぼくが話をつけるよ!」

    「やめなさい!!」

    駆け出そうとするラルフの腕を強い力で掴み、グシュナ神父は大きな声で静止します。
    その大声に驚き、掴まれた痛みにラルフが顔を顰めると、グシュナ神父はハッと表情を青ざめさせます。

    「あっ……」

    「痛いよ……神父さま……」

    「ご、ごめんなさい……ごめんなさい、ラルフくん……」

    手をゆっくりと離したグシュナ神父は自分の口元に手を当て、足元が震えるのをもう片方の腕で押さえます。
    おやであるグシュナ神父の表情の機敏を感じ取ったのか、その瞬間にジジーロンの動きが鈍り、生じた隙を見たデリバードが至近距離からふぶきを浴びせ、ジジーロンは一瞬にして氷漬けとなってしまいます。

    『デリィィイイ-ト!!』

  • 17二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 21:45:26

    神父はもう大丈夫そう...
    おいラルフ、ハイボたくさんやるからアイツに投げろ

  • 18二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 21:49:36

    デリちゃん頭ビヨンビヨンしてそう

  • 19二次元好きの匿名さん22/12/15(木) 21:51:39

    おいデリ公何してんだ
    戦いは終わりだ終わり

  • 20二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 00:01:36

    保持

  • 21二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 00:33:47

    2匹いたら即札されてましたねこれは…

  • 22二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 00:40:50

    「はっ……!?」

    咆哮と共にグシュナ神父に尾袋を向け、デリバードは螺旋状の水流を放とうとします。
    その時、グシュナ神父の脳裏に過去の記憶が過ります。
    それは、何十年も前の、グシュナ神父が子供だった頃の記憶でした……。

    (無理矢理に引き剥がそうとした、天罰でしょうか……それも、そうですよね)

    ───────────────────────

    「きみは、どこから来たの?」

    「デリ?」

    「ぼくと友達になろうよ!」

    丁度、クリスマスの時期。グシュナ少年は野生のデリバードに出会いました。
    そう、ラルフと同じように友達になり、デリバードと仲を深めていたのです。

  • 23二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 00:57:50

    やはりジジーロンだな。

  • 24二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 06:35:02

    wktk保守

  • 25二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 06:38:58

    あー…
    もう察した…

  • 26二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 11:47:47

    デリバードはかわいいですね。

  • 27二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 11:57:04

    デリバードと絆を育んでいたグシュナ少年は、その日々の中で自分を女手一つで育ててくれていた母を病で失ったのです。
    哀しみに暮れたグシュナ少年は、友達のデリバードにある言葉を呟きます。

    「ねえ、デリバード……きみの家族はどんな感じだったの?」

    「デリ?」

    「君の家族と一緒にいたら、寂しくないかなぁ……ここにいたくないよ……」

    「……デリ!」

    その翌日、グシュナ少年は目が覚めると沢山のデリバードに囲まれていました。
    そう、友達になったデリバードが運んでいたのです。

    「デリ、デリ、デリバード!」

    「わぁ……!デリバードがいっぱいだ!」

    「デリバ!」

    「ぼく、ここで生きていていいんだ……!」

    一面白銀の景色は、哀しみを忘れられないグシュナ少年の心を癒すキャンバスのようでした。
    寒空の下、デリバードと遊ぶ日々はとても楽しいものでしたが……。

    「はぁ……はぁ……」

    「デリ?デリバ……?」

    「なんか……身体が、暑い……」

  • 28二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 12:14:34

    よかれと思って!

  • 29二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 21:31:07

    ツヅキマチー!

  • 30二次元好きの匿名さん22/12/16(金) 23:20:07

    ホシュー!

  • 31二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 09:41:03

    オトサセハセヌゾー

  • 32二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 10:08:46

    雪山で長い間、きのみだけで栄養を賄っていた生活では限界を迎え、グシュナ少年の体調はみるみるうちに悪化してしまいます。
    狼狽えるデリバードたちですが、それはまだ事件の途中でしかありません。
    デリバードたちの住む雪山に、グシュナ少年の捜索隊が現れたのです。

    「ようやく見つけた!彼がグシュナくんだ、急いで保護しよう!」

    「……デリ!バー!!」

    「なっ……なんだこのデリバードたちは!?まさか、デリバードが彼をここに?」

    「だとしたら、野生のポケモンであっても危険と判断する他ない。迅速に少年を保護するんだ!」

    捜索隊はあくまで、行方不明になったグシュナ少年を連れ戻すという善意で行動していました。
    ですが、デリバードにとっては友達を奪う脅威に見えていました。
    そして、それは捜索隊にとっても同じです。デリバードたちは、人を攫う危険なポケモンに見えていたのです。
    デリバードたちと捜索隊が衝突している間も、グシュナ少年は生死の境を彷徨い、雪山とは異なる灼熱の景色を見ていました。

    (デリバード……どこ?ここ、暑いよ……)

  • 33二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 10:10:54

    ああんみんなすれ違う…

  • 34二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 15:14:20

    うおおおデリデリ

  • 35二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 15:56:34

    次にグシュナ少年が意識を取り戻したのは、雪山と同じで、雪山とはまるで違う白い風景の病院の中でした。
    目が覚めたグシュナ少年に、捜索隊員の1人が事情を説明します。

    「ここは……?」

    「気が付いたかい?ここは病院だよ」

    「病院……デリバードは?」

    「あのデリバードたちは……結果的に君を攫ってしまったポケモンたちだ。だから然るべき方法で撃退させてもらった」

    「デリバードを……倒しちゃったの?」

    「一度ポケモンの技で瀕死にしただけだ。ポケモンは一度瀕死にしただけでは命に別状は無い。倒した後にポケモンセンターに搬送し、今はもう雪山に帰したさ」

    「そんな……」

    「……ポケモンは優しく、人に尽くしてくれる生物だ。けれど、その善意が間違いを起こすこともある。その行動が大変な事態に発展することもね」

    捜索隊員の人はグシュナ少年の肩に手をやり、心苦しそうに告げます。

    「でも、そういうトラブルは私たち大人が解決するから心配いらないよ。君のような子供は、深く考えなくていいんだ」

  • 36二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 16:30:42

    子供の情操教育に悪影響が出てますね…

  • 37二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:17:43

    全員悪意がないのがまた……
    少年の心に深く刻まれてしまいましたねえ

  • 38二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:22:51

    瞼に手をやり、捜索隊員はグシュナ少年の眼を閉じさせます。

    「今は眠るんだ。後は全部、私たちに任せてくれ。目が覚めたら、もう不安は何も無いよ……」

    「うん……」

    ゆっくりと眠りについたグシュナ少年は、意識を安寧に委ねます。
    そう、それが古い記憶です。グシュナ神父を今の行動に駆り立てる、切っ掛けとなった体験なのです。

    ───────────────────────

    (私は、そもそもが間違っていたのですね……)

    回想の最中、瞳を閉じてグシュナ神父は全てを覚悟します。
    自らの過ちを心から悔やんでデリバードからの攻撃が迫るグシュナ神父の前に、ラルフは両腕を広げて飛び出します。

    「デリバード、やめてぇぇえ!!」

    「ラルフくん……!?」

    『デリッ...!?』

  • 39二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 22:23:44

    まさかヒスイるのかラルフ!?

  • 40二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 08:06:50

    ホシュヌチャン!

  • 41二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 08:09:42

    アカン氏ぬぅ

  • 42二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 16:55:31

    ホシュー!

  • 43二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 21:45:50

    デリデリバー

  • 44スレヌシ-!!!!!!!!22/12/19(月) 00:02:57

    キョ-ハイソガシカッタカラコウシンデキナイシ-...
    トユ-カイツモポツポツトシカカイテナクテゴメンシ-!!

  • 45二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 00:09:57

    >>44

    ムリスルナー!! キナガニマッテルー!!

  • 46二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 01:40:11

    ユックリスイコウスルデリよ〜

  • 47二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 08:18:43

    保守

  • 48二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 11:51:57

    ラルフの姿を捉えたデリバードは、ハイドロポンプの軌道を手動で逸らし、電柱に水流がぶつかります。
    デリバードはラルフに目を向けると、液晶モニターがチカチカと点滅します。
    心が歪んでいくことを表しているかのようです。

    『デ...デリ...デデデ...』

    「デリバード……良かった、戻ったんだね!」

    『デッ...!!』

    ラルフがデリバードに駆け寄ろうとしたその時、デリバードはラルフに背を向けて滑り去って行ってしまいます。

    「あっ、デリバード!」

    「ラルフくん……すいませんでした。こうなったのは、私のせいでしょう……」

    「神父さま……そんなことより、デリバードを追わなきゃ!」

    猛スピードで滑っていくデリバードに、ラルフは追いつけません。
    グシュナ神父はモンスターボールからファイアローを出し、げんきのかたまりを食べさせます。

    「わかりました……ファイアロー、もう一仕事をお願い出来ますか?」

    「アアロッ!」

    「ありがとうございます……!」

    ファイアローはグシュナ神父に信頼を持った声色で答え、高く飛んでいきます。

  • 49二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 12:34:28

    そらをとんだ!

  • 50二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 12:38:19

    さらばデリバード…

  • 51二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 14:04:01

    げんきのかたまりって食えるのか…

  • 52二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 21:35:09

    このレスは削除されています

  • 53二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 21:35:59

    他所のスレに誤爆カマしちゃったはずかしい
    保守

  • 54二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 00:04:22

    ホシュー

  • 55二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 08:49:57

    ホッシュ

  • 56二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 10:07:11

    「ラルフくん、私が必ずデリバードを見つけます。そして、謝ります」

    「ぼくも、デリバードを探すよ!友達だから!」

    「……ラルフくん、本当にごめんなさい。私はあなたたちのことを誤解していました」

    「いいんだよ!よくわからないけど、神父さまも心配してくれたんでしょ!」

    デリバードを追って駆け出していくラルフの後ろ姿を見て、グシュナ神父は思わず呟きます。

    「彼は、良いトレーナーになりますね……私とは、違って」

    その声をボールの中で聞いていたジジーロンとギガイアスが自分の意思で飛び出し、グシュナ神父を潰さない重さでのしかかってきます。

    「ガァ!」

    「ワシャぁ……」

    「あ、あなたたち……慰めてくれるんですね。……ありがとうございます」

  • 57二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 17:21:50

    ジジロンくん、ギガイくんめっちゃいい子
    (⁠´⁠;⁠ω⁠;⁠`⁠)

  • 58二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 19:42:27

    グシュナ神父と協力してラルフは町を駆け、デリバードを探します。

    「ぼくのデリバード、知りませんか!」

    「ああ、デリバードなら雪山の方に向かっていくのを見たよ。なんだかファイアローと追いかけっこしていたね」

    「ありがとうございます!」

    町の人に聞き込みをして、ラルフは雪山に向かいます。
    数日前には母親の影を追っていたラルフが、今は友達を助けるために駆け抜けています。
    町よりも寒い雪山の寒さを意に介さず、白い息を吐きながらデリバードを探します。

    「デリバード!ぼくはここだよ!帰ってきて!」

    「アローッ!」

    「あっ……神父さまのファイアローだ!」

    「アァイッ!」

    「案内してくれるの?」

    ファイアローの背に乗せられたラルフは、雪山を飛んでデリバードの元へ向かいます。

  • 59二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 21:50:01

    ファイアローに乗せられたラルフは、遂にデリバードを見つけます。

    「デリバード!やっと見つけた!」

    『デリ...!?』

    「さあ、帰ろう?」

    『デリ!デリリリデリデリ!!』

    ラルフはデリバードに手を伸ばしますが、デリバードは首を振って背を向けます。

    「大丈夫だよ、デリバード!神父さまもわかってくれるよ!」

    『デリ...デリデリデ!デリバ-!』

    「ぼくは……ぼくは!」

    去って行こうとするデリバードを見るラルフの顔は、寒さと泣き出しそうな感情の昂りで真っ赤になっていました。
    まるで、デリバードの肌のように。

    「デリバードと一緒にいたいよ!!」

  • 60二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 22:27:06

    よう言った!それでこそ漢や!

  • 61二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 04:24:27

    なんて素敵な成長物語…

  • 62二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 10:42:39

    その心の叫びを聞き、デリバードはハッとした表情で振り向きます。

    『デリ...』

    「大切だから、ずっとそばに居て欲しいんだ……デリバードは、ぼくと一緒にいたくないの?」

    『デリ!デリデリ!!』

    「……良かった、デリバードも同じ気持ちなら」

    頬に大粒の涙を伝わせるラルフは、デリバードに手を差し伸べます。

    「離れる理由は、もう無いよね……!」

    『デリ...』

    ラルフの手にデリバードが自分の手を重ねようとしたその時、山の上から突如として雪崩が降り注ぎます。
    そう、ラルフを覆うかのように……。

    「えっ……!?」

    『デリッ!?』

    デリバードはその瞬間、ラルフを自身の身体で突き飛ばし、雪崩から離れたところにいたファイアローに掴ませます。

    「で……デリバードっ!?」

  • 63二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 10:56:30

    首がもげちゃうよヤバいヤバい…

  • 64二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 19:26:47

    保守

  • 65二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 20:55:28

    ファイアローにキャッチされたラルフは、雪崩に埋もれたデリバードに必死に呼びかけます。

    「デリバード!返事をして!」

    「アローッ!」

    「ファイアロー、雪を溶かして!お願い!」

    「アイ!」

    ラルフの頼みを聞き入れたファイアローはラルフを降ろすとニトロチャージで雪を次々に溶かしていきます。
    溶け出した雪解け水の中に、ラルフはデリバードの姿を見つけ出しました。

    「デリバード、大丈夫!?デリバード!」

    『デ...デリ...デリバ...』

    デリバードを起こし、ラルフは悲痛な叫びを雪山に響かせます。

    「デリバード……嫌だ、嫌だよ!また、家族を失くすなんて……そんなの嫌だ!」

    その時、デリバードは消え入りそうな声でラルフに語りかけます。

    《ア・アアア・アウゥゥィリィィ》

    「え……?」

    《アゥゥウウリィィイィィイバaaaァアDooォォ……》

  • 66二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 21:21:02

    ア…ア…

  • 67二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 21:28:58

    (っ'-')╮ブォン =かいふくのくすり

  • 68二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 08:20:12

    デリバードが次に目を覚ましたのは、真っ白いふかふかのベッドの上でした。

    『デリ...?』

    「デリバード!気が付いたんだね!!」

    『デリ-...?』

    デリバードにラルフが抱き付くと、デリバードは驚いて頭が弾けてしまいます。

    『ポ-ンッ』

    「あっ!……あははっ、いつものデリバードだ」

    『ア-』

    デリバードのテカテカの頭を愛おしそうに撫で、ラルフは笑います。
    そうしていると、病室に次々と人が入って来ます。

    「ああ、良かった!無事に起きることが出来たようですね!」

    「デリバード、調子はどうですか?」

    「シスター!神父さま!」

  • 69二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 11:16:31

    良かったァ無事だァ😭

  • 70二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 14:58:56

    病室に入って来たシスター・ホルミーとグシュナ神父もデリバードを撫でながら、状況を優しい声色で教えてくれます。

    「ここはポケモンセンターです。ポケモンは大きな怪我をしてもポケモンセンターの設備でなら回復が出来ますからね……ファイアローに運んでもらったんですよ」

    「ああ、本当に良かった……やっとラルフくんに出来た最初の友達ですもの」

    『デリデリバ-?』

    「デリバードさん……本当に、申し訳ありませんでした。私の勝手な思い込みで、迷惑を……」

    『...デリ!』

    改めて目の前に位置を移して深く頭を下げるグシュナ神父でしたが、デリバードはそんなグシュナ神父の頭を優しくぽんぽんします。

    『デリ!デリデリデ-!』

    「私を……許してくれるのですか?」

    『デ-リ!デリデバ-!』

    「……ありがとう、ございます。これからは二度と同じことが起こらないように務めます。母なるアルセウスに誓って……」

    ニコニコ笑顔を液晶に表示したデリバードに、グシュナ神父は目に涙を浮かべてもう一度頭を下げます。

  • 71二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 14:59:59

    そいつ信仰するのはあまりオススメできないが...

  • 72二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 16:27:51

    こっちの世界の四文字様も大概アレだし…

  • 73二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 16:31:11

    アーすき(再確認)

  • 74二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 21:23:14

    「グシュナ神父さま、あなたの行動は確かに焦りに満ちたものでした。ですが、このデリバードはあなたを許し……母なるアルセウスもあなたをきっと赦すでしょう」

    「感謝します、シスター・ホルミー」

    「神父さまとデリバードが仲直りできたってことは、デリバードとこれからも一緒に暮らせるってことだよね!」

    『デリバ!!デリデリ-!!』

    「ええ、勿論。ですが、その前にやることがありますよ」

    グシュナ神父はラルフにモンスターボールを手渡し、静かに笑いかけます。

    「さあ、ラルフくん」

    「……うん!」

    ラルフは神父とシスターに見守られ、ボールを両手で持ってデリバードに見せます。

    「デリバード、ぼくのポケモンになってください!」

    『...デリ!!』

    ラルフのその真剣な声に応え、デリバードはボールに両手を合わせます。
    そして、優しく吸い込まれるようにデリバードはボールに収まります。

    「……これからも、よろしく!」

  • 75二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 21:39:09

    こいつらをペパーやフトゥーに合わせてみたい

  • 76スレヌシ-22/12/22(木) 23:56:13

    アサッテアタリデオワラセルシ-!!
    ドウシテモクリスマスニアワセタカッタシ-!!

  • 77二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 23:58:12

    ツヅキミラレルノウレシー!

  • 78二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 00:00:21

    ハッピーエンドマッテルシー!

  • 79二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 07:26:01

    ホシュ

  • 80二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 14:32:53

    ホシュシ

  • 81二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 20:38:00

    ホシュ!

  • 82スレヌシ-22/12/23(金) 22:51:52

    クリスマスマチホシュ-

  • 83二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 05:37:20

    メリクリ!

  • 84二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 09:53:09

    そして……クリスマス当日。

    「デリバード!メリークリスマス!」

    『メリ-クリスマス-!!』

    ツリーにリースにご馳走。孤児院は幸せな空気に包まれています。
    クリスマスという特別なお祝いの日に、誰もが特別な心を感じていることでしょう。

    『デリシャス!デリシャス!デリシャッス-!!』

    「あはは!たっぷり食べようね、デリバード!」

    『オイシイヤミ-カンシャカンシャ!!』

    「みんなもすっかり楽しんでるね、孤児院のポケモンたちもみんな楽しそうだ」

    ご馳走にかぶりつきながらラルフが辺りを見渡すと、孤児院の中で色々な人間とポケモンが楽しそうに過ごしています。

  • 85二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 09:57:25

    何を学習してんだこいつは

  • 86二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 10:10:37

    「プレゼント交換しよー!」

    「これ、すっごく美味しいよシスター!」

    「ギガァァス!」

    「神父さまのギガイアスもキラキラだけど、この子もすっごくキラキラだねー!」

    「デンショック!!」

    まるで幸福の輪が広がっているかのような光景に、ラルフは笑みが溢れます。
    その横でご馳走をかっこんでいるデリバードを撫で、ふふっと笑ってラルフは呟きます。

    「デリバードのおかげで、わかったよ。ぼく、もう一人じゃないよ……お母さん」

    『デリ?ハッピ-ホリデ-?』

    「今年は……いや、来年も楽しくなりそうだね!デリバード!」

    『クリスマスオオミソカオショガツ-!!』

  • 87二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 10:16:59

    その電飾動いてない?

  • 88二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 10:21:11

    この子の大晦日→お正月の話も見てみたいかも

  • 89二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 10:24:40

    Happy smile 😆

  • 90二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 10:46:45

    このレスは削除されています

  • 91二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 17:10:00

    ウルトラビーストが背景で普通に馴染んでる光景いいな…

  • 92二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 21:05:57

    このお話が最高のクリスマスプレゼントになったよ

  • 93二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 23:20:41

    めでてぇ

  • 94スレヌシ-22/12/24(土) 23:30:29

    アシタプレゼントトイウナノコウシンスルヨ-

  • 95二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 23:36:04

    タノシミーッ!

  • 96二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 07:14:02

    メリクリホシュー!!

  • 97二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 16:50:19

    オトサセンゾー

  • 98二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 22:50:55

    イヴのパーティが終わり、時刻は深夜。
    寝ているラルフは、枕元に何かが置かれた柔らかい音に気付きます。

    「……んぁ?」

    (何か、置かれた……?)

    意識が朧げなラルフは薄目を開けてそっと見ると、枕にはラルフが欲しがっていたスノードームが置いてありました。

    (……きっと、デリバードが置いてくれたんだね。ありがとう、デリバード)

    笑顔で眠りに就くラルフの頭を、小さく平たい柔らかい手がぽんぽんと撫でます。
    ラルフの目線と逆方向で頭に布団を被ってお尻を丸出しにしながら寝ているデリバードが寝返りを打つと、一瞬だけ灯った液晶が空に飛んでいく何かを見届けました。

    『デリバ?』

    それはもしかしたら、の話。
    ポケットモンスター、縮めてポケモン。不思議なふしぎな生き物の中でもとっても不思議なこのデリバードは、とっても不思議な何かを見つけたのかもしれませんね。

    『ハッピ-クリスマス!!』

    〜fin〜

  • 99二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 22:52:00

    最後のは流れ星?それとも...

  • 100二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 22:53:54

    神父さまのファイアローと解釈した

  • 101二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 22:55:32

    ミラコラが飛んでたのは昼間だし...別のパラドックスが脱走したのかね
    もしくはレックウザみたいな伝ポケとか

  • 102二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 23:06:05

    このレスは削除されています

  • 103二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 23:08:29

    クリスマス合わせの更新お疲れさまでした
    すごく幸せな気持ちになりました
    最後の何かは神父様の友達デリバードで、神父様の築いた家族(孤児院)を見に来てくれた。だと良いな

  • 104二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 23:14:56

    おつかれデリバード♪
    ツツミくんもっと流行れ流行れ…

  • 105二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 23:27:49


    面白かった

  • 106二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 23:31:56

    お疲れ様でした!すごく素敵な話でした。
    これからも彼らが幸せなクリスマスを迎えられますように!

  • 107二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 00:47:12

    お疲れ様でした!
    めちゃくちゃ面白かったです!
    このお話でショートアニメが出来そうだ…

  • 108二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 01:47:53

    オレコレスキー!!カンシャー!!

  • 109二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 01:58:46

    「デンショック!」
    なんで推定デンジュモクがこんなところに?

  • 110スレヌシ-22/12/26(月) 10:15:16

    ラルフ→ラルヴァンダード
    シスター・ホルミー→ホルミルダス
    グシュナ神父→グシュナサフ
    で三賢人から取っております。途中ギャグ描写があまり思いつかなくて申し訳ありませんでした。終了がなんとかクリスマスに間に合って良かったです。
    ちょっとガバイトころもありますが、楽しめたのなら何よりです。そのうちpixivにも投稿しようかと思います。

  • 111二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 20:05:55

    オツシター!

  • 112二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 20:30:08

    クリスマスプレゼントありがとうデリ〜


    アー

オススメ

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