- 1122/12/17(土) 20:35:07
甲板で海を眺めているウタを見掛けて、ルフィは駆け出した。
ルフィはウタが好きだ。ウタもルフィが好きだ。
そして思いを伝え合った2人は少し前から交際をしている。
だから可能な限り近くに居たい。
大好きな人の側にいたい。
お互いを思い合う彼らがそう思う事はごく自然な事だった。
ルフィ「ウタ!おれもそっち行ってい…」
だが彼はつまづいた。
走って声を掛けながらつまづいた。
そして大好きなルフィに声を掛けられたウタは喜んで振り向いた。
彼女もまたルフィの側にいる事が幸せだったからだ。ウタはそれくらいルフィの事が大好きだ。
だがルフィはウタの胸を鷲掴みにしていた。
転んだ際に豊満な胸を鷲掴みにしてしまった。
おまけに少し揉んでしまった。 - 2二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:36:27
揉んだんだな………揉んだんだな…‼︎
- 3二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:36:36
つづけて?
- 4二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:37:02
クソゴムゥ!
- 5二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:38:49
なんならスレ画も手を添える位置少し下に間違えたらラッキースケb((
- 6122/12/17(土) 20:40:28
ウタ「…え」
ルフィ「…あ」
流石のルフィといえどこれには"やっちまった!"と思った。
いくらルフィでも女性の胸を触るのはいけない事だと分かっていたからだ。
例えばナミの胸を触ってしまったら?
想像するだけで恐ろしい。いったいどれほど拷問されるのか検討も付かない。
例えばロビンの胸を触ってしまったら?
これも恐ろしい。いったいどれほどお説教されるのか検討も付かない。
ではウタの場合はどうなるか。
…ルフィにはそれが想像出来なかった。
だがそう考えたその瞬間、しっかりと腰の入ったビンタ─否、もはや掌底と呼ぶべきもの─が顔に飛んできた。
ルフィにとってビンタ自体はそこまで痛くはなかったが、問題は当たった箇所。
ウタは的確にルフィの顎の先端を撃ち抜いたのだ。
いくらゴム人間だろうと所詮は人間。
脳が揺れてはどうにもならない。
ルフィ「ごめん、ウタ」
上手く動かない顎でそう言いながらルフィは意識を失った。 - 7二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:42:16
ルフィならギャグマンガのノリでノックダウンされてそう
- 8二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:43:33
まんざらでもないんだろう?
- 9122/12/17(土) 20:45:12
チョッパー「大丈夫か?」
ルフィ「あ…チョッパー……ウタは?」
チョッパー「ルフィが倒れてるってさっき慌てておれに教えてくれたんだ。今ウタは甲板で釣りしてるよ」
ルフィ「そっか……ウタに悪い事しちまったなぁ…」
チョッパー「…?ルフィお前、ウタに何かしたのか?」
ルフィ「…秘密だ」
流石のルフィにも"ウタの胸を触ったから怒られた"と言わないだけの知識はあった。
何よりウタに恥をかかせる様な真似をした自分を恥じた。
彼の手の平にはまださっきの感触が残っている。
柔らかかったなぁ。結構大きかったなぁ。
でも、本当に悪い事しちまったなぁ…。
顔を赤くしたウタも怒ってるウタも可愛かった。
そう考えつつもルフィの脳内では先程の映像がフラッシュバックし続けている。
だがまさかビンタ1発で意識を飛ばされるとは思わなかった。むしろそのショックの方が大きかった。
純粋な目で自分を見るチョッパーにお礼を言って、ルフィはウタに謝りに行った。 - 10122/12/17(土) 20:50:02
なんとか許して貰ったその日の深夜、トイレに行こうとルフィはベッドを抜け出した。
いつも賑やかなサニー号でも流石にこんな時間帯では静かだ。
…さっさと終わらせて寝よう。
少し寂しくなったルフィはそう考えてトイレへと急ぐ。
暗い廊下を1人で歩くとどこか物悲しい気持ちになってしまう。
ルフィは孤独が嫌いだ。ものすごく大嫌いだ。
だからこういう深夜のトイレも嫌いだった。
だから急いだ。
急いだ結果、曲がり角で誰かとぶつかった。
ルフィは何より仲間を大切にする男である。
彼は咄嗟に仲間を庇ったが、バランスを崩して倒れ込んでしまった。
だが意地でも仲間を傷付けたくなかったルフィはなんとかして自分を下敷きにした。
…その時たまたま掴みやすい"何か"を掴んだ気がするが。
ルフィ「ふぅ…大丈夫か?」
ウタ「……」 - 11二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:51:38
これ普通にルフィの心折れない?
- 12二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:51:44
2発目入りまーす!!
- 13二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:51:46
おれには秘策・ゴムゴムの土下座がある
- 14二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:52:50
うーんこれはウタウタのツインバズーカ
- 15122/12/17(土) 20:55:19
暗がりの中、相手を見上げてみるとそれは大好きな彼女の顔だった。
思ったよりもずっと近い距離だった為、流石のルフィも少しドキドキした。
……そしてドキドキしながら思い出した。
さっき倒れる時、自分は何か掴みやすいものを掴んだ事を。
恐る恐る握ってみると確かなハリとむっちりとした弾力のある柔らかい感触がした。
ウタと自分の手の位置から考えると、今握ったのは多分ウタのお尻だろう。
だから目の前のウタはこんなに怒っているんだ。
ずいぶん柔らかいなとか、ウタのお尻初めて触ったなとか、顔が近くてドキドキするとか、ウタはやっぱり可愛いなとか彼は考えた。
つまり珍しい事にルフィは少しだけ現実逃避をしたのだ。
何故ならウタはお尻を鷲掴みされた恥ずかしさのあまり、瞬間的に拳を振り上げていたからだ。
そしてルフィの動体視力ならそれが見えた。
どうせパンチされても体にダメージはない。
ウタに殴られても痛むのは心だけだ。
それに今のは流石に自分が悪い。
例え助ける為とはいえ大切な彼女のお尻を鷲掴みにしてしまった自分が悪い。
だからルフィは甘んじてその拳を受け入れた。 - 16二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:56:59
癖に刺さります!
- 17二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 20:57:04
わざわざ掴んだこと認識してから握りにいってんじゃねェこのクソゴムゥ!
- 18122/12/17(土) 21:00:22
ウタ「最低!なんでお尻触るの!早く手を離してよ!」
ルフィ「ごめん!ごめんって!」
マウントポジションでウタにボコボコ殴られながらそう言われてようやく手を離した。
それぞれ別の意味で顔を赤くした2人は立ちあがって話しをした。
ウタ「庇ってくれてありがと!でもやり方考えてよ!えっち!」
ルフィ「悪かったって…わざとじゃねェんだよ」
ウタ「わざとじゃないのは分かってるよ!もう私
帰って寝るから!じゃあね!」ベー!
まくし立てるだけまくし立てて、べーっと舌を出して怒りを表すウタを見てノンキなルフィは"ウタは可愛いなぁ"と考えていた。
プンスカ怒りながら部屋へ帰る彼女の背中を見送って、ルフィは当初の目的通りトイレに入ったのだが…。
…手にはまだあの時の感触が残ってる気がする。
それを意識するとドクンと心臓が高鳴った。 - 19122/12/17(土) 21:05:08
ー次の日のお昼ー
地下の倉庫を2人で掃除していた時、大波でもあったのか船がぐらりと傾いて大量の荷物が崩れてきた。このままではウタが荷物に潰されるかもしれないと判断したルフィは咄嗟にウタを守ろうとして行動した。
その結果、ウタを守る事だけは成功した。
…その代わり自分は荷物に押し潰されたが。
そしてルフィはある事に気が付いた。
いま自分はほぼうつ伏せになっている。
しかしこの感触は冷たい床じゃない、温もりと柔らかさのある何かだ。
さっきの出来事を振り返るとルフィはウタを庇って抱き締めて、そのまま荷物に潰された。
という事は自分はウタを押し倒す形になっているはず。
そんな簡単な事なのに何故確認に時間が掛かったのか。
それはルフィの顔が何かの隙間に挟まっているからだ。
ルフィは思った。
さっきの体勢のまま倒れた事とこの感触と息苦しさを併せて考えると……いま自分はウタの胸に顔を埋めてるんじゃなかろうかと。
ウタ「…ねぇルフィ、助けてもらっておいてこんな事言うのアレなんだけどさ」
ルフィ「……」
ウタ「なんとかしてそこから動けない?」 - 20122/12/17(土) 21:10:12
ルフィ「…!」
ウタ「あ!痛い痛い!」
ルフィ「!」
変な体勢で倒れたからか荷物ごと起き上がろうとするが……きっと腕や脚が何かに挟まれでもしてるのだろう、ウタに何か妙な負担が掛かってしまう様だ。
あまりウタの身体に触れない様に気を遣って崩れた腕立て伏せの様な体勢のまま両腕に力を込めてウタへの負担は軽くしている。
だがこの不格好な体勢ではそれもいつまで続けられるか分からない。
そして力尽きて倒れた場合、今ルフィの背中に乗っている大量の荷物がモロにウタにのしかかり、彼はウタの豊満な胸の中でゆるやかに窒息死するだろう。
ウタ「…いたた……ごめんルフィ、やっぱりそのまま動かないでもらえる?」
ルフィ「……」
ウタ「喋れる?」
ルフィ「うぐぐ」
ウタ「あ、待ってくすぐったい」
ルフィ「……」
呼吸はギリギリ出来るが声が出しにくい。
返事が出来ない。これでは助けが呼べない。 - 21122/12/17(土) 21:15:10
ウタ「誰かー!助けてー!」
………。
ウタ「助けてー!!!誰か来てー!!!」
………………。
ウタ「…ダメだ……地下だからかな……全然聞こえてないのかも…」
ルフィ「……」
ルフィは自分1人なら荷物に潰されても死ぬ事は無い。
それに例え潰されたとしても自分1人なら豪快に脱出出来ると思っている。
しかし今は違う。
自分の下に守るべきウタがいる。
なんとかしてウタを救いたい。だが手段が思い付かない。どうしたら良いか分からない。
ウタ「…ねぇ、例えばルフィがそこで覇王色出したらびっくりして誰かここに来ないかな?」
ルフィ「!」
覇王色の覇気!
確かにそれを使えば少なくともゾロやサンジ、ジンベエは気付くだろう。
ウタの助言を受けて、万が一にもウタに影響を与えない為になるべく船上に覇気をぶつけるイメージで覇王色を出した。 - 22二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:16:46
それ覇王色出しながら襲ってるように誤解されない?
- 23122/12/17(土) 21:20:13
ジンベエ「何事じゃルフィ!…ん!?大丈夫かお前ら!」
ゾロ「…!おいお前らどうした!?」
ウタ「ゾロ!親分!助けて!ルフィがー!」
迅速に駆け付けたゾロとジンベエの手によって少しずつ荷物が退かされていき、ようやく2人は解放され…
サンジ「おいルフィ!今のは……」
ウタ「あ」
少し遅れて駆け付けた心優しいサンジが見たのは"ウタにのしかかるルフィを起こそうとしてるジンベエ"だった。
状況は分からない。分からないがしかし"ルフィのバカがウタちゃんを襲ったのかもしれない"と、少なくとも彼にはその様に見えた。
そしてサンジがキレるにはその情報だけで十分だった。
サンジ「ルフィお前コラァ!ウタちゃんに何してやがる!」
ジンベエ「コラ落ち着けサンジ!後で説明してやるから先にウタを医務室へ連れて行け!」
ルフィはもう反論する気にもなれなかった。
ウタを守り抜いたがその代償に心も体もヘロヘロになるまで1人奮闘していたからだ。 - 24122/12/17(土) 21:25:08
ーその日の夜ー
なんかもうここ数日良くない事が続く。
流石のルフィも少ししょんぼりしていた。
確かに胸やお尻を触ったのは自分が悪い。
けどあれは全部偶然が重なっただけの事であって…。
…なのにあんなに怒る事ねェだろ……。
しょぼくれた彼はそう思っていた。
ウタ「ルフィ」
ルフィ「…ウタ」
ウタ「今日はありがとね。お陰で助かったよ」
ルフィ「別にいいって」
ウタ「んーん。それでも言わせてよ、本当にありがとう」
ウタ「ルフィが庇ってくれなかったら私多分死んでたかも……うん、少なくとも大ケガはしてたと思う」
ルフィ「……」
ウタ「……助けてくれてありがとう。大好きだよルフィ」
ルフィ「いいんだ。おれはウタが好きだから」
ルフィ「お前にケガがなけりゃそれで良いよ」 - 25122/12/17(土) 21:30:15
2人はそう言ってゆっくりと抱き締めあった。
お互いの温もりを与え合う様に抱きあった。
ウタ「ルフィ、いつも私を守ってくれてありがとう。助けてくれてありがとう」
ルフィ「ウタ…」
ウタ「私ね、ルフィにこんなに思ってもらえて本当に嬉しいんだよ?すっごい幸せなの」
ルフィ「……」
ウタ「だからね、これは私からのお礼……ちょっと目を閉じてて」
ルフィ「?」
言われたまま目を閉じると、彼の唇に何か柔らかいものが当たった。
…流石のルフィもこれがなんなのか分かった。
ウタ「…どう、かな」
ルフィ「…嬉しいよ」
ウタ「うん…なら良かった」
ウタ「……もう1回、する?」
終 - 26二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:32:26
お前は語り継がれる
- 27二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:33:20
- 28二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:33:40
いいもの見たえ〜
- 29二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:34:17
そういうのは控えてくれ…
- 30二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:34:56
いきなり恐ろしい文章に正面衝突した身にもなれ…
- 31二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:38:09
このレスは削除されています
- 32二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:39:14
このレスは削除されています
- 33二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:40:31
言い方を変えても、数多のルウタスレを読んだ俺の目は誤魔化せんぞ
- 34二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:40:40
何があったんや?
- 35二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:40:57
やっぱりこの二人は夢を叶えた後に仲良く寄り添いながらずっと一緒に暮らすべきだと思うんすがね…
- 36二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:41:11
何もなかったではないか
- 37二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:41:46
何だ?荒らしでも沸いたのか?
- 38二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:42:25
- 39二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:43:07
掘り起こすな貴様ァ
- 40二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:44:21
すまねェ
- 41二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:44:39
- 42二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:45:11
えぐいな……
- 43二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:46:02
元からあにまんは狂ってると思うすがね…
- 44二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:46:04
そういうのはちゃんとしたシチュエーションでやりたいのビンタ
- 45二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:46:28
SSの内容の感想を語れと・・・何度言ったらわかるんだ!
- 46二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:47:34
空気の読めない
>>27のせいでこんな事になるなんて…
- 47二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:49:35
38は被害者だと思うんすがね…
- 48二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:50:17
感想っちゃ感想だった
- 49二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:51:00
ルウタSSはいくつかみたが、ラッキースケベは初めてだ
良いものを読ませてもらった - 50二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:54:01
ルウタにはラッキースケベが似合うと常々思ってた
- 51二次元好きの匿名さん22/12/17(土) 21:58:09
ちゃんと異性として意識するルフィであった
- 52二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 07:25:16
ルフィがそういうことに目覚めるきっかけらしい気がする
- 53二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:44:32
このレスは削除されています
- 54二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:55:56