- 1二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 16:33:25
- 2二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 16:34:17
おま始
- 3二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 16:39:51
- 4二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 16:41:09
いやもうそこまで出てるなら書きなよ自分で
- 5二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 16:44:31
アヤベさん持ってないから期待してる。
- 6二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 16:45:20
当店はセルフサービスとなっております
- 710分クオリティでごめんなの22/12/18(日) 16:54:50
「ママ!これも買って!」「もー、今日だけだからね?」
スーパーマーケットの一角から、そんな声が聞こえる。元気な子供の声の出所を見てみると、子供がチョコレートの箱を母親に見せて、ぴょんぴょんと跳ねている。
母親は苦笑しながらもその箱を受け取ると、すでにいっぱいになったカゴに乗せた。
「ねえ、聞いているの?」
ほほえましいものを見て癒されていると、担当ウマ娘から呆れたような声で呼びかけられる。そういいながら、彼女…アドマイヤベガは、目の前の野菜を吟味していた。
「ああ、ごめんごめん。これだよね」
今日はクリスマスイブ。先日のレースが終わったばかりで休養期間だったこともあり、せっかくだからパーティでもしようと言い出したのは、以外にも彼女からだった。
今晩のパーティのための買い出しに来たのだが、俺の自炊能力の低さ、というか生野菜やお肉の知識がなさすぎるがあまり、スーパーマーケットでレッスンが始まってしまったのだ。
彼女は難しい顔でいくつかの野菜を見比べて、「よし」と何か決意するとカゴに放り込んでいく。正直、違いが全く分からない。
「……ふふ」「何?」
つい、笑みが零れた。
「ああ、いや、こうして買い出しで色々教えてもらって買い出ししてるとさ……なんか、主婦みたいだなぁと思って」
どうもファンの間では、そんな評価を受けることがあるらしい。落ち着いた雰囲気のせいだろうか。
「…………」「あ、あれ?アヤベ?」
ぷい、と顔をそむけてしまう。
……ううん、やらかしてしまったかもしれない。
「えーっと、ごめんね、深い意味はないんだけど」「黙ってて」
顔を背けて、動かなくなってしまった。両手で顔を覆っている。
「ねぇ」「ん?」
相変わらず表情を見せないまま、彼女は小さな声で言った。
「私が主婦だとすれば、夫は誰になるのかしら」 - 8二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:21:40
有能
- 9二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:34:47
クリスマスソングが延々と流れるイ○ンモール。トレセン学園が近いということもあって、壁には有馬記念のポスターがずらりと並ぶ。そしてそこには我が愛バ、アドマイヤベガの姿もあった。しかし…
「こんなところでまでこの顔は見たくなかった」
アヤベが不機嫌になるのも無理はない。中央にでかでかと鎮座するオペラオーの得意げな立ち姿を見せられては愚痴の一つも言いたくなる。
「そういうことじゃない…いいわ、さっさと買いましょう。食料品はあっちだから。」
「そうだな」
今日は月曜、つまり休養日で自由に過ごして良いことになっているのだが、アヤベを自由にしていたら有馬に向けて自主トレをしてしまう。そうならないように鍋でも食べながらミーティングをしようと提案したところ、意外にもすんなりと承諾してくれた。しかも買い出しまでついてきてくれると言う。
「私はついて来ただけだから、あなたの好きな物を買って。好き嫌いはないから気にしなくていい。」
「そうか」
それなら筋肉をつけるために鶏のもも肉が良いだろう。ブロッコリーに人参、魚も必要かな。乳製品はチーズで良いか。あとは豆製品…安いし小豆も買っておこう。
「ちょっと」
「どうした?」
「今から鍋を作るのでしょう?何を買ってるの」
「何って…鍋の食材だけど…」
「呆れた。栄養のことしか考えてないのね。…カゴ。貸して。いいから。」
半ば強引に買い物かごを奪われ、もも肉、魚、チーズ、小豆を戻していった。代わりに白菜、大根、豆腐を手際よくカゴに入れていく。
「スープ。いつも何で食べてるの」
「スープ?」
「…あなた毎日何を食べているの」
「朝昼はカ○リーメイト、夜は屋台のラーメン。今度美味しいところ紹介しようか?」
「…そう。」
とても困った顔をされてしまった。ラーメンは好きではないのだろうか。そう思いながら歩きだすアヤベについていった。 - 10二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:35:07
大方食材を買ってレジに向かうと、そこには長い行列ができていた。仕方なく並んでいると、昔食べていたお菓子が目に飛び込んでくる。
「なあアヤベ「駄目」 …」
「一袋だけ「駄目」 …」
何度か頼み込んでもなしのつぶてだったので、目を離した隙にビスケットを一袋隠しておいた。アヤベは多分気づいていない。
⏱
会計を済ませ、アヤベからビスケットの件で軽く詰められた後、袋詰めを任された。袋詰めくらい誰でもできるはずなのだが、どうやらアヤベは俺のことを信用していないらしい。とにかく袋に隙間ができないようにすればいいのだから、まずは豆腐から…
「やっぱり。貴方買い物したことがないのね」
呆れた顔で詰め寄ってくる。
「豆腐は汁が零れるから袋に入れる。そして最初は飲み物から詰める。野菜は潰れて困るものは後から入れる」
「…アヤベは主婦みたいだな」
「馬鹿なこと言ってないで早く手を動かす」
手厳しい指導を受け、どうにか食材をレジ袋に詰める。こんなことならもう少し勉強してから来ればよかった。そう思いながらレジ袋を下げて建物を出ると、アヤベが手を貸してきた。
「重いでしょ。持つわ」
「担当に余計な負荷をかけないことも仕事だ。良いだろう?」
「買い物は私にやらせたでしょ」
「うっ…返す言葉もございません」
「いいから持ち手。半分よこしなさい」
「奥さん、今日は休日なんだから僕が家事をやりますよ」
「それって…ねえ、どういう意味」
耳をピコピコと揺らして聞いてくる。小粋なジョークが余程面白かったのだろうか。
「どういう意味でもないよ」
「そう」
そう言うと会話が途切れる。アヤベの方を向いても、そっぽを向かれてしまう。しまった、何かやってしまったかと思い気を揉んでいたが、鍋をつついて笑顔になるアヤベを見ていたら、そんな些細なことは全て忘れてしまった。 - 11922/12/18(日) 18:02:48
>>7 には勝てんわ
- 12二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:32:23
- 13二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:43:18
素晴らしい概念とssだぁ…
- 14二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:45:43
ところでスレ画は描いたのかい?
- 15二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 19:05:05
- 16922/12/18(日) 19:06:40
ありがとう、励みになる
- 17二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 01:27:26
金時人参、もう売られてるのね。
知らない?お正月のおせちに入っていると思うけど。
予算は少し余裕があるし、こっちにしてもいいわね。トレーナーさんは何か入れたいものはある?
何? クリスマスなのにいいのかもなにも、食べたいものはあるかと言ったのはトレーナーさんでしょう?
試してみたかったけど、誰か誘うにはキワモノだもの。──わたあめ入りのすき焼きなんて。
迷惑だった?……ならいいけど。
トレーナーさん、待って。お肉はこっち。濃いお出汁を使うから脂身が多いとくどくなるわ。
確かに量は減るけど、2パックだと今度は多すぎるし……鶏団子か水餃子でもあればいいけど。
……主婦?私が? バカ言わないで。私にはまだずっと先の話よ。
それに厄介者とはいえ担当1人にあれだけ振り回される新人トレーナーさんに家庭を持つ余裕があるようには見えないわ。
……相変わらずそこはどうしても否定するのね。当たり前ではないわ。知ってるの?あなたが同期のトレーナーさんたちから「担当バカ」って言われてるの。
嬉しそうにしない。だいたい私に構い過ぎよ。
エナジードリンクに頼り過ぎの不摂生、担当より先に熱中症になる自己管理の甘さ、ウマ娘に着いて行こうとする無謀さ……どれか一つでも改善してから言ってほしいものね。
顔が赤いけど、どうしたの?何の話って、私とあなたが──
……。
やっぱりお肉もう1パック買って行きましょう。だから忘れて。忘れなさい。ああもう、ほら行くわよ……!
……やっぱり私にはまだ早いわ。
でも、いつかは……ね。
あなたは、待っててくれる? - 18二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 01:29:45
素敵な絵が見えたので釣られました
タジタジアヤベさんのつもりが自爆アヤベさんになってしまったが許してくれ - 19二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 09:04:34
トレアヤ供給たすかる
絵もSSも良き… - 20二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 09:07:38
誰の奥さんかなんて言ってないのに旦那が当然のようにトレーナーになってんのいいぞ〜!
- 21二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 09:25:47
- 22二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 21:01:01