- 1二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:44:46
ネモ「どうしよう」
ボタン「いや、それでなんでうちの部屋来るん?」
ネモ「ペパーはいないし…流石に5日も避けててちょっと…」
ボタン「会いにくいとかいうん?らしくな」
ネモ「うっ…はは、ぐっさり言うね…」
ボタン「そんで?うちは何があったか知らんけど、気にしてるってことはなんかしたって自覚あるん?」
ネモ「…でも、あれはハルトも悪かったし」
ボタン「いや、「も」ってつけるなら自分も悪いと思ってるっての見え見えだし」
ネモ「うぐ…」
ボタン「知らんけど、そっちがそれだとうちも空気悪いから早く謝っちゃえば?」
ネモ「ううん…やっぱりそうだよね…よし、今から…!」
ペパー「おい、ボタン!…あ、生徒会長も!」
ボタン「いや、勝手に入るなし!」
ネモ「どうしたの?そんなてぇへんだと言い出しそうなくらい慌てて…」
ペパー「大変ちゃんなんだよほんとに!…ハルトが大怪我して、病院運ばれたって!」
ネモ「……え?」
的なの欲しいし作りたいんですけどなんかアイデアないですか?
うちのムーランドが病気なんです - 2二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:46:29
- 3二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:46:30
スパイス食わせりゃ治るよ
- 4二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:47:49
あれだけ大きなことを成し遂げたとはいえ所詮は人の子…か弱きものよの…
- 5二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:48:58
- 6二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:52:13
言い出しっぺの法則と言いたかったけど
普通に作る気あって言えなかった… - 7二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 17:59:10
- 8二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:01:03
アギャスでどうしようもないとかUBとか4災レベルなのでは?
- 9二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:13:24
なんかあったらボタンの部屋に押し入ってしまうネモと
なんでやねんってなりつつ結局聞くボタンはいいぞ
それはそれとして続きよこせ - 10二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:18:30
最後まで曇らせたっぷりなのか曇らせた後で丸くマイルドにするのかの方針で変わってくるな
- 11122/12/18(日) 18:20:47
- 12二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:36:47
- 13二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:42:10
ネモと仲直りするための行動中の怪我だと俺得
- 14二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 18:43:40
1メートルは一命取るんだ、高所作業への恐怖が深まるんだ
- 15二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 19:05:57
でぇじょうぶだ!秘伝スパイス食えばなんとかなる!
- 16二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 19:50:25
だから人の子なんでしょ
- 17二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 20:37:25
- 18二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 20:46:11
ハルトが怪我した事を聞いて最悪の想像が頭から離れずに足がガクガクになりながら病院にダッシュで向かうネモととりあえず命に別状なく病室で大人しくしてたら汗だくで必死の表情を浮かべるネモの顔を見て一瞬嬉しそうな顔をするけど喧嘩中だった事を思い出して気まずそうに顔を逸らすハルトが見られるスレはここですか?(一息)
- 19二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 22:36:50
こういう展開、ネモはペパボタと比べて重さが段違いだよね
ネモにとって主人公は宝物だから、その主人公が怪我で入院って、言っちゃえばSV本編序盤のマフィティフ怪我してるペパーの状態になる訳だから - 20二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 23:09:18
あれですか病室のハルトくんの横にはネモと仲直りするために手に入れたアイテムがあるとかそういうやつでそれを見たネモが喜びと罪悪感でぐちゃぐちゃになるとかいうやつですか?
- 21二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 23:10:16
意識がない状態だけど、それだけは握ったまま離さないとかだと美しいですね
- 22二次元好きの匿名さん22/12/18(日) 23:44:49
この二人の喧嘩シチュ難しいよなぁ
ネモが持ち出した大事なものとかがハルトの過失でどっかに紛失したとか?
お嬢様だしなんか特別なプレゼントとかもありそう - 23二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 06:21:14
思ったより幻覚が固まってきてる…
お嬢様だしペンダントとか貰ってたりするのかな - 24二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 13:15:13
起きたはいいけどどう切り出すべきか分からず気まずいハルト概念
- 25二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 18:08:23
ムーランドのために概念投げるけど、昼間お見舞いに来たはいいものの夜寝れてなくてついその場で寝ちゃってたネモの前で起きちゃうといいよねハルト
- 26二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 20:10:14
果たしてまだムーランドは生きてるのだろうか
- 27二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 20:12:13
スパイスを求めてテラレイドを荒らし回る3人
ヌシになって復活するハルト - 28二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 20:49:03
- 29二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 22:29:23
体力ないのに一晩中ベッドの前から動きたくないって割と珍しくわがままを言うネモはここですか?
- 30二次元好きの匿名さん22/12/19(月) 23:23:13
なんとなく構成纏まって来たんで
明日からSSかけるかもしれない - 31二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 06:22:13
保守
- 32二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 16:34:35
ほ
- 33二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 21:30:09
是非書いてくだされ
- 34二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 23:23:11
「そういえばさ、ハルトに見せたいものがあったんだよね」
バトルのあと、ポケモン達の手当ても終えて休んでいたハルトに声をかける。
「ん?見せたいものって?」
「そうそう、これ!」
言いながらポケットから大事に持ってきたそれを見せる。
少し重みのあるピカピカのロケットペンダント。
昔父様に誕生日に貰ったプレゼントだった。
「へぇ…凄いねこのペンダント」
「でしょ?私にとっても大事なものなんだ!」
〜〜
「なんとなく読めたわこの先」
「え待って早くない?」
つい目の前のボタンに突っ込んでしまう。
椅子の上でニンフィアの頭を撫でながらボタンがため息をついてこちらを見た。
「どうせハルトがそれ壊したーとかなくしたーとかそんな所?それで喧嘩になった感じ?」
「うっ…」
「図星じゃん、うちどうしようもないよそんなの」
「いやその、正確にはちょっと違って…」
〜〜
「ちょっと見ていい?」
「ん?いいよ?」
ハルトにロケットペンダントを渡す。
「結構重いんだね…これ、中に写真とか入ってるの?」
「ああ、中には…」
そう言いかけた私とハルトの後ろに、ヌッと影が現れた。 - 35二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 23:35:03
「ん?どうしたコライドン?」
ハルトのコライドンが、興味があるのかロケットペンダントを覗き込んでいた。
「アギャ?…ギャア!」
「あちょっと、コライドン!」
「待って!それ食べ物じゃないから!」
お腹が減っていたのかそれとも遊び道具と思ったのか、コライドンがペンダントのチェーンを口に加えてしまった。
「ほら、口開けて返して…ね」
慌てて二人で注意したところ、コライドンはゆっくり口を開けてくれた。
ホっとしたハルトがペンダントをゆっくりと口から取り出す。
「ごめんねネモ…返すね、これ」
そう言ってハルトがペンダントのチェーンを持ってこちらに渡そうとして…ロケットが、落ちた。
「…え?…あ!」
一瞬遅れて、ハルトが先程口にくわえられたチェーン部分が切れていたことに気づいたのも遅く、坂道をコロコロとロケットが転がっていく。
慌てて伸ばした手は届かず、急いで追いかけたものの…ロケットはそのまま、崖から下に…下層に落ちてしまった。
〜〜
「待って?もしかして二人エリアゼロでバトルと休憩してたの?」
「う、うん…ハルトがエリアゼロのポケモン調べたいって行ったのを追いかけて…」
「いや馬鹿でしょ、というかそんなところに大事なもの持ってく方も持ってくほうだし」
「う……うん、分かってるけど…」
「…そんなにハルトに見せたくてしょうがなかったん?」
「そ、そんなんじゃ…!でも、こうなるなら見せないほうが良かったかな…」 - 36二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 23:44:51
「あっ……」
「アギャ…」
「…あ、ごめん、ネモ…大事なものだったのに」
「…いや、いいよ…こんなとこに持ってきた私も私だったし…」
「い、今から探しに…それとも、弁償…」
「だから、大丈夫だってハルト…気にしないで」
「…その、ほんとにごめ」
「いいから!!…謝んないで…ごめん、今日は帰るね」
「……」
「アギャアス……」
〜〜
「…それで喧嘩別れしてまた会うのも怖くて授業にも出れてないと?めんどくさ」
「うっ…ざっくり言うねボタン…だから来ちゃったんだけど」
「はぁ…それで、どうしたいの?このままずっとバチバチしちゃう?」
「そ、それはやだ!また仲良く話したいしバトルしたい!…けど、なんて言うか…」
「…ハルトもコライドンも悪気ないのは分かってるんなら、あとはちゃんと話すしかないでしょ」
「…そうだよね…うん、ちゃんと話してくる!ありがとうボタン、今度お礼にバトル…」
「いやバトルはいらない」
いつの間にか膝の上に増えていたブラッキーを撫でながら言うボタンを背に部屋の扉を開けようとして…
慌てて入ってきた、ペパーと顔があった。 - 37二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 23:47:14
このレスは削除されています
- 38二次元好きの匿名さん22/12/20(火) 23:48:14
「おい、ボタン!…あ、生徒会長も!」
「いや、どいつもこいつも勝手に入るなし!」
「どうしたの?そんなてぇへんだと言い出しそうなくらい慌てて…」
「大変ちゃんなんだよほんとに!…いいか、落ち着いて聞け!」
息を切らしながら、ペパーが叫んだ。
「…ハルトが大怪我して、さっき病院運ばれたって!」
「……え?」
「……は?何言ってんの?」
「おれもよく分からんちゃんだよ!手術始まるって聞いて慌てて…とにかく行くぞ!」
「ちょ、待て!」
また出ていくペパーとそれをまた出ていくボタンの二人の背を追いかける。
なんでハルトが怪我?手術って何?重傷?危ない?
…ハルトが、危ない?
悪い想像を振り払うように、二人の後を走っていった。
(続きはまた明日) - 39二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 00:16:15
おお…SS始まってた…そしてアギャェ…
- 40二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 06:23:18
保守
- 41二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 18:02:14
保守
- 42二次元好きの匿名さん22/12/21(水) 23:44:27
ほ
- 43二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 00:46:32
なんとか二人の後に追いすがりながらテーブルシティのタクシー乗り場にたどり着く。
ハルトが運ばれたというのは、最新の医療機器が置かれているというハッコウシティとの話だった。
タクシーに急いでもらい、なんとかハッコウシティにたどり着く。
すぐに病院に向かって走っていく。
このときばかりは、体力の足りてない自分の体が憎かった。
病院に駆け込んだペパーが受付の人から話を聞いてきた。
どうやら今まさに手術の最中らしい。
終わるまで待っていてくださいと言われて向かった先には、ハルトの母と校長が既にいた。
どうやら先に連絡を受けて来ていたらしい。
不安げなハルトの母を励ます校長の横に、3人で座った。
それから少しあとにトップも訪れ…そして、手術を担当したという先生達が来た。 - 44二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 00:50:56
どうやら先生達の話によれば、手術はひとまず成功したらしい。
まだ意識は戻らないが、命に別状はないようだ。
安堵から崩れそうになったハルトの母をトップが支える。
私自身崩れそうになったが、なんとか堪えた。
まだ、顔を見るまで安心することができない。
一遍に向かうと窮屈とのことで、最初にハルトの母とトップと校長の3人、次に私達3人が順番で面会することになった。
病室の外で3人で時間を待つ。
いつもなら何かしらの会話をしたかったが、中々誰も切り出せなかった。
やがて3人が病室から出てきた。
目を腫らしたものの安心した母親の表情を見れば、確かに命の危険はないのだろうと少し安心できた。
3人が廊下の奥に歩いていくのを見送り…先生に促され、病室に足を運んでいった。 - 45二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 00:55:57
一人用の病室、そのベッドでハルトは寝ていた。
頭、腕、見えるところのあちこちに包帯が痛々しく巻かれ、点滴がそばに立っている。
今まで見たこともないその姿に、思わず衝撃が走ってしまった。
どうやらショックを受けたのは私だけじゃないようで、ペパーも顔を青ざめている、ボタンも思わず口を覆ってしまっている。
いつもの元気なハルトからは考えられないくらい、眠るハルトは静かだった。
ゆっくり、ハルトのベッドの横に立つ。
そのとき、ふと一つあることに気づいた。
ハルトが左手に何かを握っている。
先生に聞いてみたところ、運ばれきたときからずっと握っていたらしい。
意識がない中、手術中も決して離してくれなかったようだ。
そっと何かを確かめようと手に触れれば、あっさりと力が抜けた。
ハルトの手の中にあったそれが何かを認識し…目を、見開いた。
「………嘘…」
それは紛れもなく…あの日なくしたはずの、ロケットだった。
(続きはまたあとで) - 46二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 06:20:52
ほ
- 47二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 07:16:44
素晴らしいssだあ
- 48二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 12:37:10
素晴らしい…これ以上の芸術は存在し得ないでしょう
- 49二次元好きの匿名さん22/12/22(木) 21:20:13
保守
- 50二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 00:30:46
「ん?なんだこれ…」
「…ロケットだよね…もしかしてこれなん?」
状況のつかめないペパーと対照的に、ボタンはなんとなくことを察したらしい。
ゆっくりと首を縦に振る。
「…これ、私のロケット…エリアゼロでなくしたはずなのに…」
「…これ、もしかしなくてもそういうやつ?」
「ん?なんだなんだどういうことちゃんなんだ?」
既になんとなくを整理し始めたボタンと未だに掴めてないペパーを背に、しかしこちらは頭を回せなかった。
いや、回したくなかった。
だってそれでは、まるでハルトが…
「…そうだ、ハルトのポケモンは…!!」
「この病院のポケモンドクターが見ています」
後ろからの声に3人で振り返る。
扉に立っていたのは、トップだった。
「…トップ……」
「怪我をしていたのはラウドボーンとコライドンの二匹くらいだったようですが…少しよろしいですか、3人とも?」
振り返ってトップを見れば、手に何かを持っている。
よく見ればそれはハルトのカバンだった。
「…スマホロトムには、所持者に異常事態が発生したときのためにある程度何があったか記録する防犯アプリが搭載されていることがあります…彼もそれを持っていました」
トップの声とともに、ハルトのスマホロトムが飛び出してくる。
「…これに何があったのか、少しは記録されているかもしれません…場所を変えましょう」
そう言って再び背を向けるトップを追いかけようとして足が竦む。
後ろの眠るハルトを一瞥し、今度こそ3人でその後を追っていった。
(続きは明日) - 51二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 06:18:38
こういうときのトップの安心感
- 52二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 16:58:27
保守
- 53二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 00:44:36
保守
- 54二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 10:34:05
保守
- 55二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 22:04:06
続いてくれ~
- 56二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 22:15:18
ガンバやでスレ主〜
- 57二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 09:10:26
保守
- 58二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 17:43:00
保守補
- 59二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 22:04:53
病院の応接室の一つを借りて、トップの隣に向かう。
向かいに座っているペパーとボタンと共に、視線はスマホロトムに釘付けになっていた。
「見てわかる通り、彼のスマホロトムは画面にヒビが入っています」
機械なのだからいつかは傷も入るのが普通かもしれないが、スマホロトムは違う。
中にロトムがいる以上、よほどのことがない限りはロトムが危機を回避する。
つまり、ハルトの手の中でどうしようもないアクシデントがあったということだろう。
「早速確かめてみましょう……おや」
スマホロトムを起動させ操作していたトップが僅かに表情を変えた。
「…音声機能に以上がありますね、ロトムも困っています」
画面一杯に困ったような顔をするロトムが映し出されていた。本当に声も音も出せないようだ。
「…仕方ありません、今は映像を確認しましょう」
トップがそう言って操作すると、浮遊したスマホロトムが壁に映像を映し出す。
ノイズ混じりのその映像の向こうには、エリアゼロの空間が広がっていた。 - 60二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 22:16:13
「…ほんとにエリアゼロ行ってたのか、ハルト…」
ペパーが呟く中、画面の中のまだ元気な姿のハルトがボールを取り出し、一斉に投げた。
「ハルトの手持ちだ…あれ、でも誰か…」
映し出された画面の向こうには、コライドンを含めた6体のポケモンが映っている。
ハルトがそれぞれのポケモンに指示し、最初に二匹がペアで画面外に消えていく。
次にまた二匹が消えていき、次はハルトの手持ちの中でもかなり強いカイリューが一匹で奥に飛んでいった。
最後に頭を撫でられたコライドンが、しょんぼりとしながらもカイリュー同様飛び立っていった。
すべてのポケモンを見送ったハルトと共に画面が移動を始めていく。
「手持ち総動員で…なにしてん…?」
「…ふむ」
ボタンとトップが考える中も、映像は少しずつエリアゼロの下層に向かっていく。
やがて緑が姿を隠し、岩だらけの洞窟になっていく。
「…ん?」
ハルトが何かに気づいたかのように顔を上げる。
そちらに向くようにカメラが動き…瞬間、砂嵐になった。
「な、何だ!?何事ちゃんだ!?」
「…この砂嵐、映像の上からですね…ロトムが先を見せるのを拒絶してるようです」
トップが操作しても、頑なにロトムは砂嵐を止ませなかった。
「…うちなら、多分なんとかできるけど」
「…ふむ……いえ、今はよしましょう…ロトムがそこまでする理由があるのかもしれません」
現状ハルトがああなってしまった以上、この先を知る手立てはない。
残念ながらお手上げだった。
「ひとまず3人はアカデミーへ戻ってください、お見舞い自体は構いませんが体調を崩しては本末転倒です」
そう言ってトップがアカデミーとハッコウシティ間の定期チケットを渡してくれ、その日は寮に帰宅となった。
部屋につくまで、このメンバーで全く会話がないのは初めてだった。 - 61二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 22:24:07
その日の夜、私は机の上に置かれていた切れたネックレスを眺めていた。
ロケットは私のものだということで持ち帰るかとも聞かれたが、ハルトのベッドの側に置いておくことにした。
なんとなく、あれがお守りになればいいなんて考えてしまっていた。
腰をゆるされる感覚に椅子の横を見れば、パーモットが心配げにこちらを見ていた。
「…ごめんね、今日はそろそろ休もっか」
この数日間、いつもからは考えられないくらいバトルの回数が減っていた。
きっとこの子達も不安がってしまっているだろう。
狭い部屋で一体ずつ出してはお休みの挨拶を伝えていく。
みんなやはり悲しげに顔を伏せてボールに戻っていった。
「…明日、また一緒にハルトのお見舞い行こっか」
最後に出したマスカーニャとバーモットの頭を撫で、ボールに戻そうと手を伸ばしたときだった。
『ロトロトロトロト…』
「…え?」
スマホロトムの着信がなる。
画面を見てみれば、そこに記されていた番号に目を見開いた。
「…これ、ハルトの…!!」
慌ててボタンを押したものの、届いたのは電話ではなくメールだった。
「…起きた、わけじゃないのかな…」
肩を落としながらメールを開くと、そこには一本の動画ファイルがあった。
「…え、これって…」
動画ファイルのタイトルに記された日付は、今日病院で見たそれと一致していた。
段々と心臓の鼓動が早くなっていくのを感じる。
「………再生して、ロトム」
呼びかければ、スマホロトムがその動画の再生を始めていく。
昼間のあの光景が、音声とともに流れ始めた。
(続きは後ほど) - 62二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 06:20:41
保守
- 63二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 17:05:46
保守
- 64二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 01:12:50
『…それじゃ、みんな各自でお願いね』
スマホロトムからハルトの声が聞こえる。
確かにあの日のハルトの姿が映っている。
ボタンとペパーに連絡しようと思って電話アプリを開こうとした手を直前で止める。
ハルトのロトムがわざわざこの時間に私にだけこれを送ってきたのは、なにか意味があると思った。
だからひとまず一人で見ようと思い、手を下げて画面に集中する。
『…こっちは大丈夫だから、コライドンはみんなを見守りながら探すんだ、な?』
ハルトに優しく声をかけられながら、コライドンが飛び立っていく。
その後昼間見たようにハルトがゆっくりと歩み始めていった。
『…ロトム、何か光ったらちゃんと教えてな?』
『ロトロト』
ハルトの問いかけにロトムの答える声が聞こえる。
この微笑ましくも見える光景がこのあとあのハルトに繋がると考えれば、胸が締め付けられるようだった。 - 65二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 01:19:59
大きく動きがあったのは、あの地下に入ったときだった。
『ロト!』
『ん?……あ、あそこ…』
ロトムとハルトの向いた方向、少し登った崖の上に何かが光っているように見えていた。
『もしかして…よし!』
ハルトが崖を掴んで登っていく。
自分より体力があるとはいえ、崖などは普通ライドポケモンに頼ることの多いハルトにとっては容易いことではないはずだった。
それでも映像の中のハルトはゆっくり登っていき…映像の中に、光源の正体が映った。
『…あれ?すいせいのかけらだった…』
がっくりと肩を落としたハルトがゆっくり降りようとしたときだった。
ハルトが掴んでいた崖にヒビが入り、ハルトと共に落ちた。
『…っ、やば…!』
ハルトが咄嗟に上に手を伸ばす。が、落ちたところが運悪く最下層まで続く穴だった。
ロトムが慌ててハルトに迫る。
ハルトが地面に到着する一秒前、かろうじてスマホロトムがハルトの手の中に戻った。
安全装置がハルトをふわりと浮かせる。
ゆっくりと着地したハルトが息をついた。
『危なかった…ごめんロトム』
手の中のスマホロトムに眉を下げて謝罪を伝えるハルト。
その後ろに、黒い影が迫っていた。
『ドンファンドオオオオ!!』
『…っ…!!ラウ…』
ハルトがボールを取り出すより早く、その巨体によってハルトとスマホロトムが宙を舞った。
(続きは後ほど) - 66二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 07:43:33
hs
- 67二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 12:43:20
保守
- 68二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 23:13:24
保守
- 69二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 23:33:55
保守
- 70二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 08:07:04
保守
- 71二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 19:13:09
ほしゅ
- 72二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 03:04:28
保守
- 73二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:47:22
続きが気になりすぎる
- 74二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 19:57:33
続き期待hs
- 75二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 20:01:09
保守
- 76二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 22:31:02
「っ……ハルっ…」
思わずネモが映像の向こうの惨状に息を詰まらせる。
飛ばされたスマホロトムが勢いを殺せないまま回転し続けて、岩肌に勢いよくぶつかった。
映像に亀裂と砂嵐が入り、音声が途切れ途切れになる。
浮力を失って壁に立てかかるように落ちたそれが伝える情報はあまりに少なかったが、それでも雑音に紛れてうめき声が確かに聞こえていた。
『うぅ…あ……』
ノイズ混じりに聞こえてくるその苦痛に満ちた声に思わず嫌な汗が出てしまう。
映像を止めたくなってしまったが、それでもネモはそれを止めることができなかった。
そんなとき、今までのうめき声と全く別の言葉が聞こえてきた。
『…あ…こ……み…けた…』
そんな声とともに何か引きずるような音と、再び先程の咆哮が聞こえてくる。
やがて小さな金属音のあと、画面端に壁に叩きつけられるハルトの姿が映った。 - 77二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 22:37:40
「………!!」
思わず血の気が引くのを感じる。
衝撃でスマホロトムがその場に倒れ、地下の天井と空をゆくキラフロルしか映らなくなった。
しかしそれでも、一瞬見えたハルトの姿は悲惨そのものだった。
制服がところどころ赤く染まり、片足に関してはあらぬ方向に曲がってしまっていた。
最早呻き声も聞こえぬ画面の向こうに祈るように手を合わせながら見続ける。
やがてまたあの咆哮と地響きが聞こえてきた。
思わずその音に息をつまらせたその時…画面の端で、ボールが開く音がした。
今までのそれとは違う、普段聞き慣れた雄叫びが聞こえ…スマホロトムのシステムエラーの信号とともに映像が終わった。
「………」
呆然と送られてきたメールをもう一度確認する。
送られてきたのは、確かにこの映像だけだった。
「パモ……」
パーモッドが心配するように足に寄り添うのを撫でながら上着を手に取る。
既に外は街の灯り以外は暗闇に包まれている。
「…行かないと」
それでも飛び出すように、扉のドアノブを手に取った。
(続きは後程) - 78二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 01:35:17
ホシ
- 79二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:48:55
保守
- 80二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:34:32
wktk
- 81二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 03:24:21
hs
- 82二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 11:21:50
保守
- 83二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 17:15:41
保守
- 84二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 23:06:33
保持
- 85二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 10:14:24
保守
- 86二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 14:11:18
テラスハルトにパワーアップして復活するんですね分かります
- 87二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 14:21:11
いいね!
- 88二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 15:39:19
保持
- 89二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 22:23:21
落とさせはしない
- 90二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 03:06:16
hs
- 91二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 03:51:42
ポケモンを巨大化するヤバい成分
- 92二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 12:22:22
ほしゅ
- 93二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 18:21:49
- 94二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 23:29:22
とっくに門限の過ぎた寮を静かに進んでいく。
この時間でも見張りの人は当然いるが、抜け道には心当たりがなくもない。
どこかの窓なら飛び降りればいいだろう、そんなことを考えてた時だった。
突然廊下の前方に懐中電灯の光が現れた。
「…こんな時間にどうしましたか?」
「…校長」
前方に立っていたのはクラベル校長、それにトップだった。
「…どうしたんですか?お二人こそこんな時間に」
「なんとなくの予感がありまして…消灯時間はとうに過ぎてますよ、生徒会長」
眼鏡を上げながら問いただしてくる校長につい言葉を詰まらせてしまう。
分かっている、自分のやろうとしていることは大勢の人に迷惑をかける事になる。
…それでも、今は引き下がりたくない。
「……お願いします、外に出ることを見逃してください」
「…外で何をしてくるつもりですか?チャンピオンネモ」
トップの質問に対し、下げた頭を上げて答えた。
「……ハルトのところに行きます」
迷わず答えた私の目の前で二人が顔を合わせ…諦めたように来た道に振り返っていく。
「…後で反省文、お願いしますね」
「チャンピオンハルトの休暇中仕事が増えておりますので、また後で連絡します」
「………ごめんなさい、ありがとうございます」
もう一度頭を下げ、窓を開ける。
先に下にヌメルゴンを出し、それから飛び降りて受け止めてもらった。
そのまま地獄の階段を降り、タクシーを手配する。
荒い息のまま飛び乗ったタクシーで、再びハッコウシティへと向かっていった。 - 95二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 23:35:57
これは良スレを開いてしまった
- 96二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 23:47:33
到着した先、ハルトの入院する病院の受付人にも頭を下げる。
意外なことに、何故かすんなりと対応してくれた。
わけを聞いたところ、先程アカデミーの人から連絡があったらしい。
…今回は本当に、二人に頭が上がらない。
静かに進んでいき、やがてあの病室に案内してもらえた。
受付に戻る人を見送り、一人中に入る。
昼間と何も変わらない様子で、ハルトは息をし続けている。
全身打撲と出血、右足等は骨折しているとのことだった。
あのイダイナキバに襲われて命があったのは本当に幸運なのだろう。
…最も、普段のハルトならそれほど危険なポケモンのいる場所で、他のポケモンに気を向けられないなどあるはずがない。
…きっと、その原因は
「…これ、見つけてくれたんだよね、ハルトが」
ベッドのそばにあったロケットを手に取り、蓋を開ける。
その中に入れてあった『宝物』には、数滴の血の跡があった。
(続きは後程) - 97二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 11:16:05
hs
- 98二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 19:15:39
いいすね
保守 - 99二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 01:42:57
保守
- 100二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 07:02:38
保守
- 101二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 11:18:00
オモダカが希望を見出した人間の可能性だよ
- 102二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 22:34:57
しえん
- 103二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 00:05:36
保守
- 104二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 00:48:28
「…ハルトも、きっとこれ開いたのかな…少し懐かしい気もするね」
ロケットの中に収まっていたのは、小さな写真だった。
ハルト、ネモ、ボタン、ペパー、それにコライドン。
四人と一匹で寄り道したときの、あの写真だった。
「…楽しかったよね…ボタンがコライドンに舐め回されたり、買い食いのあとペパーがサンドイッチまで作ってくれたり、ポケモン勝負したり…」
冒険の後で疲れ切っていたというのに、あの日の自分達は本当に元気だったと思う。
その日々が今でも昨日の事のように思い出せる。
「…私、ハルトがいなかったらあの二人と友達なんてならなかったんだろうね」
一滴、血痕の上に新たに落ちる。
「前も行ったけど、私にとっては紛れもなくハルトが宝物なんだよ?」
2つ、3つと膝の上に水滴が流れて落ちていく。
「…これだけ帰ってきても、ハルトがそれじゃ意味ないんだよ…!!」
辛抱できず、すがるようにベッドの上のハルトに顔を埋める。
「…早く起きてよ、ハルト……!!」
その日、疲れ果てて眠りに落ちるまで、ずっと震えて縋りながら眠るハルトの前で泣き続けた。 - 105二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 06:40:10
保守
- 106二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 10:27:22
おとさせぬぞ
- 107二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 17:14:10
保守
- 108二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 23:55:42
保守でござるよ
- 109二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 06:46:20
hs
- 110二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 12:15:36
保守
- 111二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 18:03:40
hs
- 112二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 00:34:04
ほ!
- 113二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 08:41:20
保守
- 114二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 14:46:17
ほっしゅ
- 115二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:06:45
保守
- 116二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 23:34:05
保持
- 117二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 07:33:16
ここに来てる人達は保守しか言えへんのか?
- 118二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 09:26:15
- 119二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 12:51:35
こういうので良いんだよおじさん「こういうのが良いんだよ」
- 120二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 15:23:03
神スレを開いてしまった
保守 - 121二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 17:54:45
ネモとハルトのすれ違いとネモの心境が良い…
ハルトは早く起きろ - 122二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 20:41:24
お前が起こすんだよ
- 123二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 22:27:49
言えたじゃねえか…
- 124二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 23:55:37
保持
- 125二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 07:57:53
ハルトォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!決闘力を高めるんだ!!ハルトォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
- 126二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 13:39:03
保守おじさん「保守」
- 127二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 20:47:38
落とすんじゃねぇぞ…(保守)
- 128二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 22:56:40
カイデンの鳴き声で目を覚ます。
昨夜の最後の記憶に飛び起きると、何か布のようなものが落ちる感覚があった。
そちらを見れば、いつの間にか背にかけられていた毛布と、足元で丸まって眠るパーモットの姿があった。
どうやら自分が眠ってしまったあと、モンスターボールから出てわざわざ予備の毛布をかけてくれていたらしい。
「…寒かったろうに…ごめんね」
ゆっくりとその背中を撫でると、目覚めたパーモットがこちらに不安げに両手を伸ばしてくる。
座ったまま抱きかかえて、ゆっくり頭を撫でながら感謝を伝えた。
その後病院の人に謝罪をし、一度アカデミーに帰ることにした。
当然すぐ校長に呼ばれ、そのままタイム先生の目前で原稿用紙とにらめっこすることになったものの、なんとか許しを得て放課後にはまたお見舞いに行くことが出来た。
容態こそ安定しているものの、未だハルトは目覚めない。
それでも、目覚めるまで何度でも通おう、そう思った。 - 129二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 01:43:21
保守
- 130二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 10:48:43
保守
- 131二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 17:21:47
保守
- 132二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 19:39:19
ほし
- 133二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 21:30:57
保守
- 134二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 00:01:20
保守
- 135二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 05:17:56
保守
- 136二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 11:52:33
保守
- 137二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 12:16:12
っぱパーモットよ
- 138二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 20:53:42
落とさせぬ
- 139二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:01:28
保守
- 140二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 05:02:19
保守
- 141二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 14:36:07
保守だけで埋めてるの怖すぎィ!!
- 142二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 20:23:53
- 143二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 23:55:29
ほしゅ
- 144二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 06:44:33
必ず存在する!!!
- 145二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 10:26:56
補習
- 146二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 19:49:21
ほし
- 147二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 23:59:15
保持
- 148二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 08:43:26
ほし
- 149二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 15:08:40
無論だ!!!
- 150二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 20:51:38
やべぇぞ保守だ!
- 151二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 00:55:41
このレスは削除されています
- 152二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 06:58:32
捕手
- 153二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 11:16:39
hs
- 154二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 11:30:52
保守
- 155二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 20:30:07
保守
- 156二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 22:01:48
このスレのおかげでハルネモに目覚めた
ありがとうイッチ - 157二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 06:25:10
·hs
- 158二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 07:28:55
保守するのはいいけど主が書くスペースなくなるんだから落ちる期限の半日ギリギリまで様子見とかした方がいいと思うんだわ
ageならまだわかるけど、それにしたって主が帰ってきたらそこで上には戻ってくるんだし - 159二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 17:44:51
良スレを開いてしまった
- 160二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 23:53:01
自分のペースで気楽に書いて下さいな
- 161二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 00:45:58
その日もまた、ネモは病院を訪れていた。
あの日以来、時間ができてはボタンやペパーと共に見舞いに訪れていたが、その日はネモ一人で訪れることとなっていた。
というのも、ボタンとペパーがハルトが入院している間に行われた定期試験で赤点を出してしまい、追試に向けた補習に参加するように言われてしまっていたのだ。
ネモも補習が終わるまで待とうかと思ったが、ふたりが先に行っていいと口を揃えたため、先に一人行くことにしたのだ。
「…二人共、やっぱりハルトのことで身に入らなかったのかな」
廊下で隣を歩くマスカーニャにそう語りかける。
実を言えばネモ自身も今回はまだ余裕があるものの大幅に点を落としてしまっていたのだった。
「また復習しないと…着いたね」
一言声をかけて病室の扉をスライドさせた。
「……?」
違和感。どことなく違和感を感じる。
いつも通り、ベッドの上で変わらずハルトが寝ているようにしか見えない。
だがしかしよくよく見ると分かるような違和感がいくつか確かに確認できる。
そして何より、明らかにおかしいのが……
「………ハルト?」 - 162二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 06:24:44
hs
- 163二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 17:36:31
保守
- 164二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 23:34:33
このレスは削除されています
- 165二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 10:43:59
保守
- 166二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 16:23:09
ほしゅ
- 167二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 16:23:37
保守
- 168二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 23:43:00
ほしゅ
- 169二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 00:31:54
「…何してるの?コライドン、ラウドボーン」
ハルトのベッド、その横に見慣れない…というより、少し前まで見慣れていた姿が見えた。
「アギャ…アギャ?」
「ボォ…」
コライドンとラウドボーン、ハルトの手持ちでも特に関係の長い二体がそっぽを向くように顔を動かしている。
まるで何かを隠す子供のようだ。
「…何か隠してるよね?」
ピクリと二体とも体を震わせて余計に別方向を向いている。
トレーナーに似て正直になったと言うべきなのだろうか。
…いや、そのトレーナーが、今誤魔化しをしているのかもしれないのだが。
「………ねぇ」
「ハルト、起きてない?」
「………起きてません」 - 170二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 11:24:57
ほしゅ
- 171二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 22:29:41
保守
- 172二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 01:35:15
「起きてるよね」
「起きてません」
「返事してるじゃん」
「寝言です」
「起・き・て・る」
「寝・て・る」
ベッドの上で目をつぶりながら応対するハルトにネモがゆっくりと近づく。
「…ふーん…起きてないんだ…」
「…起きてません」
「…なら、なにしてもバレないよね」
コチョコチョは苦手なのでやめてくれと発言しようとしたハルトの口に柔らかいものが押し当てられる。
息ができなくなってはじめてそれが何なのかを目を閉じたままのハルトが理解した。
「ん!?ん〜…ん〜!!」
くぐもった声を上げれば、ゆっくりと口に当てられていたそれが離れていく。
息を荒らげながら抗議しようとしたハルトがネモの方を向き…開きかけていた口を閉じた。
「………ほら、やっぱり起きてるじゃん」
ハルトの視界に映ったのは、堪えるように眉間を寄せ、それでも目から涙をこぼしながらこちらに笑いかけるネモの姿だった。
「…おはよう、ハルト」 - 173二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 01:37:40
いいものを見た
- 174二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 10:48:54
よかった…ほんとによかった
- 175二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 20:48:13
いいものを見た
- 176二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 20:50:32
てぇてぇ…
- 177二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 07:11:38
保守
- 178二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 14:06:42
hs
- 179二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 22:20:29
保守
- 180二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 02:30:35
めtttっちゃ好き
続きが楽しみ - 181二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 09:03:04
保守
- 182二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:09:29
尊ぇ……
- 183二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 22:32:58
ほしゅ
- 184二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 22:49:07
その後回復したハルトを待っていたのは…何というべきか、ある意味分かっていた顛末だった。
起きたその日すぐに母に抱きつかれたりペパーとボタンに飛びつかれそうになったり、他の人達も顔を見せたあと…
翌日、ハルトにとって地獄みたいであろう時間が始まった。
母の涙ながらの説教に始まり、眼鏡の奥が怖い校長による注意、終いにトップとの二人の時間……
全部終わったあとの生気が若干溶けてそうなハルトは忘れられないだろう。
当然それが終わったあとやっと順番が来たとばかりにペパーとボタンも行った。
二人が凄く怖い視線をハルトに向けているのを、こちらは後ろでハルトのポケモン達と見守っていた。
そうして概ね全員が説教を終え話を終え帰っていき…また、病室に二人きりの時間となっていた。
「いやー、今日は大変だったねハルト」
「ハハ…まぁ確かに一人で無茶しちゃったし……ネモはその、いいの?」
「…うーん…まぁ言いたいことはあるにはあるんだけど…」
そもそもの話、今回の件の遠因は自分だということを考えると、どうにも口が止まってしまう。
ほぼ自分のせいで怪我したハルトのことを考えれば、そう責める気にはとてもなれなかった。 - 185二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 23:04:11
「…もしかしてネモ、変にこっち気遣ってない?」
内心を見透かされたようでつい肩が跳ねたこちらを見てハルトが眉を下げてしまう。
「そんな気負わないでいいんだよ、誰にも相談せず一人で取りに行ったのが悪かったんだし」
「でもやっぱり…わぷ」
話している途中、突然コライドンが顔を擦り寄せてきた。
「ほら、コライドンも元気だしてほしいって」
「…分かった……ありがとうコライドン」
一安心したのか、コライドンが一声鳴いて離れていった。
「……ところでさ、ネモ…その……」
「ん?どうしたの?」
「えと…前のあれってさ…その」
顔を赤くするハルトを見てなんのことだろうと思い返し、先日のことを思い出した。
ひょっとして勢い余ってとんでもないことをしていたのではと、こちらまで顔が赤くなってしまう。 - 186二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 23:13:22
「えっと…ネモ…?」
「……ハルト!」
「えっうん何!?」
ここは勇気を出すところだろう。
そもそも自分からやったのだから、そこはきちんと責任を取るべきのはずだ。
目の前の彼を自分の「宝」だと思ったときから、きっとどこかでその感情が生まれていた。
今までどこかでずっと燻っていたであろう感情を、ちゃんと伝えるだけなのだ。
「わ…私…私と…」
「私と一生勝負してください!!」
「………」
「………」
「……もしかしてこれ、「毎日カレー作ってください」ってやつ……?」
「………はい」
「……はは…ほんとにポケモン勝負好きなんだね」
「う…それでその…」
「…こんな状況なのがあれだけど………喜んで」 - 187123/01/22(日) 23:14:23
終わりです
ちょっと拗らせたハルネモ書きたいと思いスレ立てて
いつの間にか一ヶ月立ってました
ここまでご付き合いと保守してくれたスレ民の方ありがとうございました - 188二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 23:40:10
こちらこそ書き上げてくれてありがとう…
- 189二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 23:53:19
コノスレスキー!!
- 190二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 00:40:06
このレスは削除されています
- 191二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 00:42:07
ありがとうございました
これで明日から頑張れます - 192二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 12:28:23
いいもんみれたぜ・・・
執筆おつかれさまでスター! - 193二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 23:28:59
めでたしめでたし