- 1◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:41:03
【聖夜に鈴の音を響かせて】
「トレーナー。あのさ、クリスマスの予定とか……」
「仕事」
「だよね……」
2学期の期末試験も終わり、学生としては一段落つける季節。
ただウマ娘によってはグランプリレースである有マ記念が控えていたりするから、休んでもいられないのが実情だけど。
アタシに関しては有マ記念への出走は今年はなし。まあ、初めて出走した年が8着、その次の年が9着だったからアタシには距離が長い、というのが大きな理由ではある。
ただ有マ記念への出走がないとなるとクリスマスはゆっくり過ごせる。今年の夏、アタシたちは晴れて恋人同士となった。
だから恋人になってから初めてのクリスマスはトレーナーと、と思ったんだけど。当然トレーナーはお仕事があるよね……。
「いや、半分冗談だからな!? やろうと思えば空けられるって!」
分かりやすく気落ちしたアタシに対して慌ててフォローに入ってくれる。ただ最初の言葉が全くの冗談ではない事も確かみたいだけど。
「やろうと思えば、なんでしょ? 無理してもらわなくても」
「半日で切り上げるとかすればいいだけだから。ドーベルとの時間はちゃんと作るよ」
キリのいいところまで仕事を進めることが出来たからか、キーボードから手を離しアタシの方に向き直ってくれる。
先ほどまでの真面目な顔から一転した、砕けた笑顔と共に。……ダメだ。そんな顔を見せられたら否が応でも頬が熱くなってしまう。
何か返事をしなきゃいけないのは分かってるんだけど、どうにも照れてしまってそれどころじゃない。 - 2◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:41:16
「ちょっと待ってな。スケジュールを確認するから」
……こういうところではからかってこないんだもんな。本当にずるい。
「そうだな……午後からなら動けるように頑張るとして、何か希望はある?」
「えっと」
どうしよう。クリスマスデートなんて何をしたらいいのか分からない。
以前はトレーナーに食事に連れて行ってもらった事もあったけど、あれはトレーナーのエスコートありきだった気もするし。
テーマパークとかは……確かにいいかもしれないけどそこまでワガママを言いたくないし、わざわざ希望するほど行きたい訳じゃない。
イルミネーションを見に行くとしても夜だからそれまで時間が空いちゃうし。折角時間を作ってくれる、って言ってくれてるんだからどうせなら一緒に過ごす時間はたくさん欲しい。
だからイルミネーションを見るとしてもそれまでの時間をどう過ごすかなんだけど……。
「あっ」
「なんだ?」
「その……イヤじゃなかったら、なんだけど……」
やってみたいこと、ひとつだけ思いついた。ただこの過ごし方が今のアタシたちに相応しいのかどうかは分からない。そんな不安を抱えつつも一応提案するだけしてみたところ。
「うん、いいんじゃないかな。それでいこう。俺は可愛い彼女の為に仕事頑張らないとな!」
「あ、アタシも手伝う!」
「え? ああ~……それじゃあ少しだけ。お願いしてもいいか?」
「うん」
幸いにも受け入れて貰えて、クリスマスの過ごし方は無事決まった。 - 3◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:41:28
クリスマス当日。空は夕暮れ時を迎えそうな、薄紫色になりつつある。
「お、お邪魔しま~す……」
「は~い、どうぞ~」
片手で数えられるほどしか訪れた事のない、宿舎にあるトレーナーの部屋。既に恋人という関係なのに、部屋に上がるのはまだまだ慣れそうにもない。
リビングへと向かう前に、ひとまずキッチンへと荷物を降ろしに行く。
「ケーキ、冷蔵庫に入れておくよ?」
「あ~い、頼んだ~」
アタシが希望したのは、いわゆるおうちデートというものだった。
午後からクリスマスディナーの材料を買いにお出掛けして、その後一緒に料理を作ろうというもの。
お洒落なレストランでのディナーもいいな、とは思ったけど。恋人として過ごす初めてのクリスマスは、ふたりっきりでゆったりした時間を過ごしたいな、と。なんとなく思った。
「コート、預かるよ」
「ん、ありがと」
「夕飯もう作り始めるか? 作り終わる頃には丁度いい時間だろうし」
確かに。今から作り始めれば、作り終わる頃にはちょうど夕飯時になりそう。
「そうだね。と言ってもアタシ、あんまり料理上手でもないんだけど」
「まあ俺もクリスマスっぽい小洒落たものは作れないなぁ~」
「……良かったの、これで?」
「まあ……なんとかなるだろ」 - 4◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:41:40
アタシから過ごし方を提案しておいてなんだけど。正直アタシは料理スキルに関してはまだまだ発展途上というか。
別に上手という訳じゃない。レシピ通りに作る事はちゃんと出来るから下手でもないとは思うけど。
「流石にチキンは出来上がってるものを買ってきてるしさ? 大惨事にはならないって!」
「ほんとかなぁ……」
トレーナーのその自信はどこから湧いてくるんだろ。まあ普段からある程度は料理もしてるだろうし、実際大惨事にはならないんだろうけどさ。
作るのはミートソースのスパゲティにポテトサラダ。カプレーゼとカルパッチョ。それとコーンスープ。
後は調理済みのものだから温めるだけではあるんだけどローストチキン。まあ、お洒落な盛り付けをするような料理はあんまりないから、本当になんとかなるんだろうけど。
「ドーベル、にんじん取ってくれる?」
「はい」
「おっ、ありがと」
「じゃがいも、湯で終わったから後ろ通るよ?」
「は~い」
二人で並ぶには少し手狭なキッチン。常に肩が触れそうな距離だけど、それがどこか心地いい。
「アンタはポテトサラダのじゃがいもどれくらい潰す派?」
「俺か? 俺は結構しっかり形が残ってるくらいが好きだけど」
「分かった。じゃあそれくらいにしておくね」
当然ながら二人で料理をする機会なんてないから、今日初めて気づいたんだけど。
トレーナーとする料理は凄くやりやすい。上手い事アタシの調理と被らないように動いてくれてるというか。
今だってじゃがいもを茹でてた鍋が空いたから、コーンスープに取り掛かり始めてるし。
もしかしたら一人でやった方がやりやすいのかもしれないけど。ちゃんと役割分担出来てる感じがする。 - 5◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:41:57
「やっぱりドーベルが盛り付けやった方が上手いな……」
「そ、そう?」
「俺だったら絶対こんなに綺麗な花の形になってないぞ、カルパッチョ」
「じゃあアンタだったらどんな風になってたの?」
「……山?」
「それ、お刺身積んでるだけじゃない……」
特に凝ったものを作らないようにした為か、あっという間に料理は出来上がっていって。
もしかしたら、一緒に料理を作る時間が楽しくて、そう感じただけかもしれないけど。後はミートソースを作って、スパゲティを茹でたら終わりというところまできた。
「アンタ、パスタのソースなんて作れたんだね」
「男は一回は料理に凝ろうとする時期が訪れるもんなんだよ……」
「なにそれ?」
「だってどうせ食べるなら美味しいものを食べたいだろ?」
「それはそうだけど」
なんとなく分かるような気もするけど、それが一時的なものなのはよく分からない。
「結局長続きしないんだけどな。簡単なものでも美味しいものは美味しいし。で、色々めんどくさくなってずぼら飯ばっかになる」
「じゃあこんなに料理するのは久しぶり?」
「そうだな。多少はやるけどここまでしっかりするのは久しぶりだな」
既にミートソースは煮込む段階で。アタシの方から手伝えることは特にないんだけど。なんとなく。今日一緒に料理をしてて、二人でキッチンに並んでいると、ふと思った。
(なんだか夫婦みたい……) - 6◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:42:11
……頬が熱くなっていくのが嫌という程よく分かる。将来的には確かにそうなるのかもしれないけど。
でも流石に気が早すぎる。まだ学園を卒業してる訳でもないし、まだまだ先の話だから。
急に無言になった事を不思議に思ったのか、トレーナーがアタシの頬の紅潮に気づいた。
「ドーベル? 暖房暑かったりするか? 顔紅いけど」
「あっ、いや、これは」
どうしよう。言おうか言うまいか。誤魔化して良かったのかもしれないけれど。でもどうしてか、今日はそういう気にはなれなかった。
「その、なんだかキッチンで二人で並んでると夫婦みたいだな、って……」
「えっ?」
普段のアタシなら絶対に誤魔化すであろう突拍子もない言葉に、トレーナーも思わず言葉を失う。
「あ~……。ごめん、上手い返事が思いつかない」
「ご、ごめん」
なんで二人して謝ってるんだろう? 別に悪い事をした訳じゃないのに。どこかむず痒い雰囲気が二人の間に流れる。
「なあドーベル」
「な、なに?」
「この話は君が卒業したら、そのうちな?」
今度は、アタシが言葉を失う番だった。なんて言えばいいのか分からない。
けど、伝えられる気持ちは分かってる。思わぬ答えに返事をするように、トレーナーの手に。そっと、指を絡めた。 - 7◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:42:24
「ふぅ~。上出来じゃないか?」
「うん、慣れてないなりによく出来たかも」
出来上がった料理をテーブルに並べて。ふたりだけのささやかなクリスマスパーティーと考えると十分なメニューだと思う。シャンメリーをグラスに注いで、お互い少し上に掲げる。
「よし、じゃあカンパ~イ!」
「かんぱ~い」
アタシはほとんど手伝いだけだったけど、作った料理はちゃんと美味しく出来てた。
けど一番驚いたのはトレーナーがほとんど一人で作ったミートソースのスパゲティ。想像以上に美味しい。
さっき言ってた料理に凝ってた時期に作ってたものみたいだけど。贔屓目が入ってるとかじゃなくて胸を張って振る舞える美味しさだと思う。
「トレーナーさ、料理上手だよね」
「そうか? まあ、お口に合ったなら何よりだよ」
「うん、アタシはこんなに上手に出来ないし……」
「まあそれは経験を積めばなんとかなるんじゃないか?」
確かに経験が浅い部分が大きいとは思うんだけど。
「俺で良ければ協力するけど」
「……いいの?」
「いいも何も。可愛い彼女の手料理が食べられて俺からしたら一石二鳥だぞ」
「もう、調子いいんだから……」
不味い料理を出すつもりはさらさらないけどさ。味見だってするし、レシピを見ればちゃんと作れるし。
でも失敗したとしても美味しいと言い張りそうな物言いに、笑みがこぼれる。
そうして料理も食べ終わりそうな頃合いで。 - 8◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:42:39
「そういえばさ、ドーベルってサンタさんはいつ頃まで信じてた?」
クリスマスの時期では定番と言えば定番な話題だと思う。ただアタシの場合は特に面白みのあるエピソードも特になく。
「アタシ? アタシは確か小学生の高学年になる前までかな……」
「あ~。皆そんなもんだよな」
「トレーナーは?」
「俺も大体そんなもんだよ。小さい頃に親がプレゼントを置いてく姿を見てたのにな」
けれどトレーナーの方はちょっとしたエピソードがあるみたい。
「え? どういう状況それ? サンタさん見たかったの?」
「いや、単純にプレゼントが楽しみで眠れなくてさ。それで中々寝付けないでいるところにもう眠ったと思った親が……多分母さんだったのかな、今にして思えば」
どんなクラスにも一人はいる子のような、サンタさんの姿を見ようと夜更かししていたという訳ではないみたい。
まあ姿を見る為に起きようとしてる子って大体目的は果たせてないしね。子供の頃って夜更かししようと思っても日中遊んで疲れてるから寝ちゃうし。
「でも見たんでしょ? その時気付かなかったの?」
「布団の隙間から覗き見るくらいで顔が見えてなかったから。それにサンタさんがいる、って信じて疑ってない頃だったし。プレゼントを置いていった人が親だと結び付かなかったんだろうな。朝になったら喜んでサンタさん見た! って両親に報告してたよ」
トレーナーが昔を懐かしむように、少し口元を綻ばせる。
「ふふっ、可愛い時期あったんだね」
「まあ、両親からしたら可愛かっただろうな。一歩間違えばヒヤヒヤものだけど」 - 9◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:42:52
そう考えるとアタシの両親は上手くやってくれたんだな、と思う。
ウマ娘はヒトよりも聴力がいいし、眠っているとはいえその子供に気づかれないようにプレゼントを置いていかないといけない訳だから。
そんな事を考えていると、先に食事を食べ終えたトレーナーがリビングに何かを取りに行ってる。
「というわけで。はい、俺からのクリスマスプレゼント」
なるほど。さっきの話題はプレゼントを渡す為の前振りだったのか。
「えっ、うそ。用意してくれてたの?」
「彼女にクリスマスプレゼントを用意しない男はこの世にいないと思うぞ……?」
「開けてもいい?」
「ああ」
綺麗なラッピングがされたプレゼントを開けると出てきたのは。有名なブランドのハンドクリームだった。普段使いするには躊躇うくらいの、少し高めのもの。
「今の時期にはちょうどいいかな、って」
「うん、嬉しい」
「良かった、そう言ってもらえて安心したよ」
「自信なかったの?」
「難しかったよ、実際。ブランド物のアクセサリーとかはお嬢様相手に買うのもなぁ、ってなるし。後まだ学生なのにそれ用意しちゃうのはイケない感じがしたし」
「ああ……確かに」
無難と言えば無難な選択肢かもしれないけど。ちゃんとアタシの事を考えて選んでくれたものだし、例えどんなものを貰っても嬉しかったんだと思う。 - 10◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:43:03
「はい、アタシからも」
勿論、貰うだけじゃなくてアタシの方もプレゼントは用意してる。
「アンタがマフラーしてるとこ、見たことなかったから。寒がりじゃないからいらないのかなって思ったけど、あったら使ってくれるかなって」
包みを開けたトレーナーが、渡したマフラーの手触りを確認するように手で撫でる。
「手触り、凄くいいけどこれ高いやつじゃ……?」
「あ、アタシでも買える範囲だし! 無理して買ったわけじゃないから!」
ごめん。確かに学生が贈るものにしては高いと思う。無理して買ったわけじゃないのも本当だけど、値段を聞いたら確実に引け目を感じさせちゃうだろうから。
「その、どうせならいいものを身に着けて欲しくて!」
ダメだ、どう言い訳しても押し付けにしかならない。でも気持ちはちゃんと伝わってくれたのか。
「そうだよな。折角ドーベルがプレゼントしてくれたものだもんな。ありがとう、大切に使わせてもらうよ」
良かった。ちゃんと受け取って貰えた。けどトレーナーは値段以外に引っ掛かる部分があるのか。どこか複雑な表情をしている。 - 11◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:43:15
「それにしてもマフラーか……」
「ご、ごめん。やっぱり迷惑だった?」
「ああ違う違う! ドーベルさ、マフラーを送る意味って知ってる?」
「知らないけど」
マフラーしてるところを全然見ないから、使ってもらいたくて選んだだけでそれ以外の意味なんてない。え? 何か意味があったの?
「ああ、いや、いいんだよ。知らないなら知らないで。……無意識でこれだもんなぁ、参ったな」
アタシが知らなくてもいい意味……。なんだろう。悪い意味ではないみたいだけど。まあそれは帰ってから調べればいいか。
「さてと。そろそろケーキを食べようか? イルミネーション、見に行くでしょ?」
「うん、そうだね。あんまり帰るのが遅くなってもいけないし」
「チョコレートとサンタさん、どっちがいい?」
「じゃあ、チョコレート」
「は~い」
その後ケーキを食べて、ふたりっきりのゆったりした時間を過ごした。 - 12◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:43:27
外に出ると夜の暗さによく映える、白い雪が舞っていた。帰る前にイルミネーションを見に少し寄り道をして。
しばらく街並みを彩る星々を楽しんだ後、お屋敷の前まで送ってもらう。名残惜しいけど、今日はこれでお別れ。
アタシはまだ学生だし、トレーナーだってそこの線引きはちゃんとしたいだろうから。
「じゃあドーベル。おやすみ」
でも、もう少しだけ。一緒にいたいから。そんな気持ちが溢れたのか、去ろうとするトレーナーの袖を引いてしまう。
「あのさっ、トレーナー」
「なに?」
クリスマスの雰囲気に当てられてか。いつもなら我慢できていたはずの気持ちが、抑えきれない。
「クリスマスだしさ……その……」
キス、して欲しい。
「や、やっぱりなんでもないっ」
けれどすんでのところで羞恥が勝り、言葉を引っ込める。やっぱりまだ早いよねっ。
アタシたちには。トレーナーも恋人らしいことは学生のうちはさせてあげられないかもしれない、って言ってたし。
二人きりで過ごす時間をたくさん作ってくれただけでも、今日は十分。あんまりワガママを言っても困らせちゃうだろうし、これでいいはず。
「おやすみ!」
そうやって自分の中で言い訳をして。今度こそ正門の中へと入ろうとしたとき。
「────」
今度は、トレーナーの方から呼び止められる。 - 13◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:43:39
(──えっ?)
いつもよりも短い、アタシの呼び名。お父さんやチーフが呼ぶそれとも違う、聖夜に響いた鈴の音。
なんでその呼び方を? 問おうと振り向いた時には、アタシとトレーナーの間にある距離は埋められていた。
ふたりの白い吐息が、夜を舞う雪に溶けていく。
「違った?」
ふるふる、と。首を横に振り答える。
合ってる。合ってるけど、分からない。だって、恋人らしいことはさせてあげられない、って。
行き過ぎた行為だっていうのは、アタシだって十分理解してる。だから、言わなかったのに。
雪のように真っ白になってしまった思考で状況が理解できないまま、トレーナーに抱き寄せられる。
「ごめん。少しだけこうさせて欲しい」
アタシの身体を抱き締める腕から伝わる、まだ帰したくないという、トレーナーのワガママな想い。優しいというには強過ぎて、少し息苦しくなるくらいの熱い抱擁。
やがて長く続いた抱擁から解放されたものの。
「ダメだな。早く帰してあげなきゃいけないのは分かってるのに」
少し自嘲気味に笑いながら。それでもまだ名残惜しいように、指の背で愛おしげに頬に触れてくる。
「うん。満足した。ごめんな? 呼び止めちゃって。それじゃあ今度こそ、おやすみ、ドーベル」
「あ、うん。おやすみ……」
手を振り車に乗り込むトレーナーに、アタシも手を振り返して見送りながら。今起きた出来事が信じられなくて。何度も何度も反芻してしまう。
雪が降るような気温なのに、胸の奥はじんわり温かくて。アタシのことをベルと呼ぶ響きが、心の中で鳴り続けていた。 - 14◆y6O8WzjYAE22/12/23(金) 23:43:53
みたいな話が読みたいので誰か書いてください。
- 15二次元好きの匿名さん22/12/23(金) 23:50:48
あ゛っっ!!!
ここぞの殺し文句は「ベル」なんだよなあわかるよわかるこういうのが読みたかったんだよ - 16二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 01:47:41
ムーブが完璧すぎるだろ。ベルちゃんもう戻れへんやん。
やっぱり夢見勝ち少女にエスコート完璧な大人の男性は劇薬なんよ。
もっとどろどろに溶かしてあげてほしいなぁ。 - 17二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 02:03:11
でもベルちゃんも結構積極的じゃないこれ?
こんな積極的なベルちゃんもいいですね - 18二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 02:03:52
- 19二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 02:14:44
もうフルコース料理が出来上がってる!
ドーベルの葛藤の解像度が高くて流石ですわ〜! - 20二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 02:19:20
かわいいよねドーベル
からかい甲斐があるっていうか - 21二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 02:42:05
メジロ家のクリスマスパーティでお呼ばれして
宴もたけなわになった頃にドーベルの部屋で今度はゆっくり会話を楽しむシチュを思いついた
なお場合によってはライアンやマックイーン達もいてそのトレーナーと一緒にテレビゲーム等をして遊んでるとか - 22二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 08:42:42
出たわね
あなたのトレベル尊すぎて最高のクリスマスプレゼントになったわ - 23二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 09:08:58
メジロ家の皆からドーベルに事情聴取が行われてそう
いや皆トレーナーと過ごしたりしてるかもしれないし惚気大会みたいになるかな - 24二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 09:11:37
ほぅ、年末年始に集まった際にパジャマパーティーで担当との関係を惚気合うメジロ家令嬢概念…
- 25二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 09:27:38
あぁ^〜いいですねぇ^〜
語彙力が消えた - 26二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 09:40:55
私はどこにでもいるベルトレ……感謝だけ伝えて帰らせていただく……ありがとう……ではさらばだ……
- 27二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 11:29:18
- 28二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 12:47:17
- 29二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 13:12:43
素晴らしい
ちょっと気を抑えるために筋トレしてきます - 30二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 13:42:21
もう言葉は要らないか…
- 31二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 17:25:35
ブラボー!おぉ…ブラボー!
- 32二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 23:13:34
良かった……
- 33◆y6O8WzjYAE22/12/24(土) 23:21:56
落ちてたらこっそり消しとこう……と思っていたんですけど想像以上に見ていただけて何よりです。
という訳でクリスマスネタでした。
じゃあアンタはどんな服装が好みなの?|あにまん掲示板 お付き合いを始めてからの初デート。途中ブライトたちが乱入してくるというアクシデントがありつつも無事終えることが出来た。 そして、一度デートに誘ってしまえば不思議なもので、その後は自然とお誘いすること…bbs.animanch.com一応こちらの過去作の続き、という位置づけではあるんですけど今回かなり単品でも読めるように、という事を意識して書いたので読まれなくても大丈夫だと思います。
その為過去作で書いたデートに着ていく服の絡みはカット。最後の流れまで持っていくのに話のノイズになりそうだったので。
読んでいただいた方は多分選んだ服着てるんだろうなぁ……くらいに思っていただければ。
インスピレーション元はもの凄く分かりやすいですね。
「ジングルベル ジングルベル 鈴が鳴る」という定番のフレーズを聞いた時にこれしかない!という事である意味でドーベルでの鉄板ネタでもある話になりました。
ドーベルの名前がドーベルである事にこれほどまでに感謝する事になるとは……。
最後のレスの部分を書いてる時、久しぶりに地の文で筆が乗りに乗る感覚になった気がします。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
- 34◆y6O8WzjYAE22/12/24(土) 23:24:41
ベルトレがそう呼ぶようになったとしても多分軽率に使うような愛称じゃないよね、という事で一発で仕留める事はかなり意識して書きました。
- 35◆y6O8WzjYAE22/12/24(土) 23:33:18
- 36◆y6O8WzjYAE22/12/24(土) 23:34:04
- 37二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 23:42:10
ほう、連作だったのか
知らなかったけど面白かった - 38二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 23:48:05
いいクリスマス過ごせたわ……ありがとう
温かい気持ちで今から仕事行ってくるわ……