- 1二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 14:22:42
- 2二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 14:23:12
- 3二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 14:25:26
大切なトレーナーに彼女ができるように協力するけど、彼女ができない方がアリなことに気づくキタちゃんならここに
#ウマ娘プリティーダービー 失恋トレーナーとお助けキタちゃん - 明日葉ひつじのイラスト - pixivお助けキタちゃんは10年後もお助けするのであった※お知らせもうすぐpixiv登録して一年になります。多くの皆様に応援いただきまして本当にありがとうございます。二年目はまた一次創作も順次行っていく可能性www.pixiv.net - 4二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 14:30:11
そんな〜😭
- 5二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 14:43:29
キタちゃんのヤキモチかぁ🤔
なんかモヤモヤしたのをトレーナーに伝えてそうだな - 6二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 14:49:52
キタちゃん持ってなくてエミュできないんですけど!
- 7二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 15:16:57
話してるところ駆け寄って行って腕に抱きつくのはアリか?
- 8二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 15:18:36
- 9二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 15:26:56
どうして?
- 10二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 15:50:19
「あー!また遅刻しちゃったよー!」
あたしは今トレーニングコースへと向かっている。理由は簡単、学園の近くで偶然困っている人を見つけてその手助けをしていたからだ。無事、問題解決はできたが練習の時間をすっかり忘れていた。なので急いでトレーナーさんの元へと向かっている。
「すみません!遅くなりまs……!」
やっと辿り着いたトレーニングコースでは、知らないウマ娘の人と話しているトレーナーさんの姿があった。
「うーん…多分この練習を減らして、こういう練習を増やしてみたら良いんじゃないかな」
「なるほど…それは盲点でした。流石トレセンのトレーナーさんですね!」
「いや、役に立てたなら良かったよ。練習、頑張ってね」
「はい、ありがとうございました!」
「また何かあったらいつでも相談に乗るよ……っとキタサン、来てたんだな」
「!……はい、お疲れ様ですトレーナーさん」
なんだろう、さっきの光景を見てから落ち着かない。なんだか風邪をひいた時みたいに身体の中で何かが渦巻いてる。あたし、どうしちゃったんだろう…
「お疲れ様。もしかしてまた人助けしてた?」
「はい、それで遅刻しちゃって…ごめんなさい…」
「いやいや、気にしないで。キタサンのおかげで助かった人がいるんだろ?なら、わざわざ怒るようなことはしないよ」
「はい…」
「少し押してるし、すぐに練習を始めようか」
「…よろしくお願いします」
かくして練習が始まった。けれど今日のあたしの走りはただ闇雲に走るばっかりでいつものように走れなかった。走ろうとするとどうしてもさっきの光景がよぎってしまい、それをかき消すかのようにめちゃくちゃなスピードで走ってしまう。そのせいでいつもよりも早くばててしまった。 - 11二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 15:51:27
「ハァ……お、終わりました……」
「大丈夫か?練習はまだ始まったばかりだから焦る必要はないぞ」
「ハァ…ハァ…はい、気をつけます…」
トレーナーさんが心配してくれている。悪いのはあたしなのに…でもわからない。どうしたらこの心のモヤモヤを無くしていつもみたいに走れるのか…そもそもなんでモヤモヤしてるんだろう…
「それにしても」
「…」
「キタサンのトレーナーになれて良かったよ。特等席で走りを見られるんだからな」
「!」
「キタサンの走りからは勇気と元気がもらえるからな。俺も頑張ろうって気持ちになれるよ」
「トレーナーさん…!」
「…ちょっと恥ずかしいこと言っちゃったな」
「いえ…いえ!すっごく嬉しいです!!!」
そうだ、トレーナーさんはレースが分からなくなっていたあたしを見つけてスカウトしてくれた。そして、あたしの強さを教えてくれた!そんな優しいトレーナーさんに喜んでもらう為には、モヤモヤしている暇なんかない!
「あの、トレーナーさん!」
「ん?どうした」
「これからもビシバシ鍛えてください!トレーナーさんやみんなに、もっともっと勇気や元気をあげられるウマ娘になるためにあたしも頑張りますから!!」
「お、気合いが入ってるな。それでこそキタサンだ。俺もキタサンが思いっきり走れるよう頑張るよ」
「はい!よろしくお願いします!」 - 12二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 15:52:12
結局、モヤモヤの理由はよく分からなかったけど、一つ分かったことがある。
「トレーナーさん、後もう一つだけ伝えたいことが…」
「おう」
「あたしもトレーナーさんに勇気や元気をもらってます!だから…この先も一緒に駆け抜けて欲しいです!」
「!…そっか。うん、駆け抜けよう!一緒に!!」
「はい!!」
トレーナーさんはあたしにとって…大切な人だってこと! - 13二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 15:53:34
とりあえず投げてみた
お好みに沿った内容かどうかまではわからないから、好みに合わなかったら消しちゃってもらっても構わないです - 14二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 16:25:55
いや最高だよ!ありがとう!
- 15二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 17:28:00
いつか恋心自覚したらやばそうなウマ娘だからなキタちゃんは...
- 16便乗ですまんな22/12/25(日) 17:41:45
「~~~♪」
授業が終わり、鼻歌交じりでトレーニングに向かう。
最近は、以前よりトレーニングが楽しくなってきた気がする。
練習は大変なんだけど…なんだろう?強くなれてる実感があるからかな?
タイムはそこまで劇的に伸びてるわけじゃない(そんなに簡単に伸びるなら苦労しない)のだけど、トレーナーさんの指導を聞いてると、「やるぞ~~!!」って気持ちが湧いてくるんだ。
真剣な目で私を指導してるときのトレーナーさん、レース直前の緊張してるトレーナーさん、レースに負けた時は私よりも悲しそうな顔をして、でも、その分勝った時の嬉しそうな顔は見てる私も嬉しくなっちゃうような笑顔で。
そんなトレーナーさんと出会えて、目標に向かって一緒に頑張れる私は、とっても幸せなんだと思う。
さて、今日は通りがかりの荷物運びを手伝ったから、時間がギリギリになっちゃった。
遅刻にならないように少し小走りでグラウンドへ向かう。
するとそこには──
「ここのところは、もう少し足の上げ方を意識した方がいいかもね」
「こう…ですか?」
「そうそう、いい感じ!」
知らないウマ娘さんの指導をするトレーナーさんがいた。 - 17便乗ですまんな22/12/25(日) 17:41:57
それを見た私は、思わず身を隠してしまった。
そのまま物陰から様子をうかがう。
……なんで隠れてしまったんだろう。そのまま声をかければよかったはずなのに。
「この走り方をするときは、上体も意識した方がいいね」
「上体を…ですか?」
「そうそう。特に前へ行こうとすると、前傾になりがちだからね。でも、この走り方をする時に上体が前傾になっちゃうと、走りのバランスが悪くなるから。窮屈な姿勢になって、逆にスピードが落ちてしまうんだよ」
「へ~そうなんですね」
「腕の振りなんかも含めて、走るっていうのは全身を使うことだから」
「あ、腕の振りのことは言われたことがあります」
「そうか。なら、そっちは問題なさそうだね。走り方を見直すときは、それまでについた癖の問題もあるし、慣れるまでは違和感があると思う。けど、こういうのは繰り返しだから。頑張って」
「はい!ありがとうございました!」
そういって、件のウマ娘さんはどこかへ行ってしまった。
どうやら、私がトレーナーさんをお待たせしてる間に声をかけたらしい。
考えてみたら当たり前かもしれない。
トレーナーさんは、私にもG1を取らせてくれたすごい人だ。
ただすごいだけではなく、担当ウマ娘の私に寄り添ってくれて、人助けをしたがる私のことを理解してくれる。
いつだって「私がやりたいこと」を優先してくれる。
そんな素晴らしいトレーナーさんなのだから、指導されたいと思っているウマ娘はたくさんいるだろう。いや、いる。断言する。
そういえばダイヤちゃんも「キタちゃん、素敵なトレーナーさんと出会えてよかったね」って言ってくれた。
「逃がしちゃダメ」とも言ってたけど、あれはどういう意味なんだろう…。
トレーナーさんは逃げちゃうのかな?
と、少し考えこんでしまった。
グラウンドを見ると、また別のウマ娘さんがトレーナーさんに声をかけようとしているのが目に入った──瞬間、私は駆け出していた。 - 18便乗ですまんな22/12/25(日) 17:42:07
「トレーナーさんっ!こんにちはっ!」
「こんにちは、キタサン。今日も元気だね」
「はい!私はいつだって気合ばっちりです!……あの、お待たせしてすみませんでした」
「ん?いや、たいして待ってないよ。今日は時間通りだし」
「でもでも、さっき他の娘に指導してたじゃないですか!それだけ時間があったってことですし…」
「ん?あぁ、ただ待ってるだけってのもね」
「やっぱり!…あの!これまでも、その、これからも、お待たせすることはあると思いますが、そんな時は迷わず呼んでください!そしたら私はすぐにでも駆けつけますから!」
「キタサン?」
「それに、ほら、ウマ娘さんの指導だって、私がいたら実演交えていろいろできると思いますし!私の勉強にもなりますし!だから……」
「わかった、わかった。落ち着いて」
「でも…」
「キタサン」
「……はい」
「キタサンが何を焦ってるのかはわからないけれど、今日はちゃんと時間に間に合ってるから、気にしなくていい。確かに少し遅れることもあるけれど、それは人助けのためにキタサンが頑張ってるからであって、わけもなく遅刻してるわけじゃないだろ?」
「……それは、そうなんですけど……」
「なら、今までと一緒だ。今日も、これからも。一緒だよ」
「今日も、これからも、一緒……」
「俺の知ってる『お助け大将』は、いつだって目の前のことに一生懸命で、見てる俺にも元気をくれる……そんな存在なんだよ。だから、多少待つのくらいなんてことはない。たとえ何かあったとしても、いつまでだって俺はキタサンを待つよ」
「あ…」
そう言って、トレーナーさんは私の頭を撫でてくれた。 - 19便乗ですまんな22/12/25(日) 17:42:19
──そっか。トレーナーさんは、待っててくれるんだ。
なんとなく、腑に落ちた。
でも、それと同時に湧き上がる、「なんで?」の気持ち。
きっと、トレーナーさんはそこにいてくれる。私を待っててくれる。
でも、それでも嫌なのは── - 20便乗ですまんな22/12/25(日) 17:42:41
「トレーナーさん!わかりました!……私、トレーナーさんをお待たせしないようにします!」
「え?いや、そういう話じゃ…」
「いえ!そういう話です!トレーナーさんが待っててくれるのは嬉しいんですが、トレーナーさんをお待たせするのはよくないと思うので!」
「ん…まぁ、キタサンがいいなら、それでいいよ。調子も、いつも通りに戻ったみたいだしな?」
「はい!なので、さっそく、トレーニングお願いします!今日もバリバリ鍛えますよー!」
「よし、じゃあ今日のメニューは──」
そう言って、トレーニングに取り掛かる。
私を見てくれるトレーナーさんの視線を感じながら。
私のトレーナーさん。
私”だけ”のトレーナーさん。
絶対に誰にも渡したくない。
──トレーナーさんに指導してもらうのは私で、トレーナーさんに勝利をプレゼントするのは私だ。
なんだかよくわからないけれど、きっとそういうことなんだろう。
私は決意を新たにして、ターフを駆ける足に力を込めるのだった。 - 21便乗ですまんな22/12/25(日) 17:43:25
後日談。
この私のよくわからない気持ちは、ダイヤちゃんにはすぐバレた。
ダイヤちゃん曰く、「キタちゃんはわかりやすいから」だそうだ。
なんでだろう?私もよくわかってないのに。
でも、ダイヤちゃんは「その気持ち、きっと大切なものだから」って言ってくれたから一安心。
私はこの気持ちと一緒に、これからもターフを駆けていこう。 - 22便乗ですまんな22/12/25(日) 17:45:39
というわけで自覚する一歩手前のキタちゃんで書いてみました。
ところでトレーナーさんってキタサンブラックのことなんて呼んでたっけ?
もっぺん育成し直すかなー。 - 23二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 17:58:29
- 24便乗ですまんな22/12/25(日) 18:05:26
よかった。あってた。