- 1カリアカ22/12/26(月) 00:58:44
- 2二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 01:01:53
頑張って!
- 3二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 01:02:58
期待待機!
- 4二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 01:17:32
楽しみ!
- 5カリアカ22/12/26(月) 01:23:40
偉大なる航路、後半の海《新世界》。
よりすぐりの猛者たちが集うこの海を、麦わらの一味は今日も順調に進んでいた。波は穏やか、航海日和。ポカポカ陽気の甲板で、狙撃手であるウソップは日々使い込んだ道具たちの洗浄に精を出していた。今は、戦闘で傷や汚れがつきがちな黒カブトを一通り拭きあげている最中である。いつものように何かを思いつくまま開発・発明していくのはもちろんのこと、作り上げた道具たちを自ら時間をかけて丹念に手入れする、この一見地味な作業もウソップのお気に入りであった。溝に塵が溜まっていないか確認し、真水で表面を撫でるように洗った後、細かいところの確認もかねてじっくりと表面を拭き、磨いていく。無心で作業していると、いつもより仲間の声や気配を濃く感じられるような気がするのも、ウソップがこの時間を大切にしている要因の一つだ。キリのいいところで太陽に翳すように持ち上げると、心なしかつるつるになった表面がキラリと光を反射した。
「ふぃ~……こんなもんかな、っと…」
しばらく天候や海が荒れることもないと航海士のナミが嬉しげに話していたのを思い出す。その予報通り、偉大なる航路にしては珍しくここ3日ほどは、特にトラブルも起こらないような気持ちのいい天気が続いていた。 - 6カリアカ22/12/26(月) 01:25:56
ひょえ!書いてる間に応援してくれる方がいて下さってびっくり…!!!
改行とか読みにくいとこは都度改良していくので見守っててください!! - 7二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 01:29:20
地の分もう少し改行すると読みやすいかも
- 8カリアカ22/12/26(月) 01:41:19
大海原を渡っていく上で、天候や海流がどれほど大切なのかはここ数年でこれでもかと分からされた。初めて偉大なる航路に入った時のドタバタを思い出すと、おれたちも大分対処に慣れてきたとは思う。それこそ嵐で転覆して終わりなんて末路はほぼ考えられないくらいにみんな航海のベテランへと成長した。けれど、やっぱり天気がいい方が好きなことに変わりは無い。
いまも耳をすませば、甲板で遊び回るルフィとチョッパーの楽しげな歓声が聞こえてくるし、キッチンからはサンジのいつもより機嫌良さげな包丁の音が聞こえてくる。ナミとロビンはパラソルの下で楽しくおしゃべりしてるようだし、ブルックは午前中みんなで洗って干したシーツのはためく音に合わせてヴァイオリンを奏でているのが聞こえてきた。
この、暖かくて騒がしくて、どこか安心する気配と音たちは、今日みたいな穏やかな日じゃなきゃ味わえない。そう考えるとなんだかうれしくなってしまって、ウソップはふんふん鼻歌を歌いながら作業を進めていった。 - 9カリアカ22/12/26(月) 02:15:40
「クー!」
「あら、やっときたわね」
道具を片付け終わった頃だっただろうか。聞き覚えのある鳴き声と共に、ニュースクーが船べりに降り立った。いつもよりちょっと遅めの時間帯なのは、この陽気につい昼寝してしまったかららしく、寝癖のように毛がひとふさぴょこんと跳ねているのが可愛らしく感じた。
ナミが新聞を受け取り、お代を渡すついでに跳ねた毛を撫でつけると、サボりがバレたと思ったのか、ニュースクーはものすごい慌てようで飛び立っていってしまった。それでもお代を取り落とさない所に変に感心していると、ナミがうわあ、と歓声をあげる。
「どしたぁ、ナミ」
「今回のコラム欄、神秘の海流の奇跡の絶景!ですって」
「しんぴの、かい…なんて?」
「だから、神秘の海流の奇跡の絶景!ミルキーウェイよ、アンタ知らないの?」
「ミルキーウェイ、それならわたしも聞いた事があるわ」
まるで通販雑誌のような売り文句に首を傾げると、ナミから即座に訂正を入れられる。どうやらナミは記事の内容に心当たりがあるらしく、若干興奮した様子だ。ロビンも"ミルキーウェイ"という単語で思い当たったらしく、微笑みながら話に混ざってきた。
「たしか、目撃される度に出現する場所が変わる、希少な白い海流の話よね」
「白ぉ?海が白くなるのか?」
「そう!いつ出現するかも分からないから、半分伝説みたいに扱われてるのよ。見れた人は今後一生お金に困らない、とかって噂も流れてるわ!」
ロビンが簡潔な説明をしてくれたが、どうにも頭の中で海と白が結びつかない。首をさらに傾げると、ナミが記事を熱心に読みながらさらに追加で説明してくれた。最後の言葉のせいだろうか、目がベリーになっている気がする。それも目的だろうな、となんとなく察して、ウソップは遠い目をした。 - 10二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 07:46:31
海が白くなるとかどんな現象なんだろうか
- 11カリアカ22/12/26(月) 10:00:37
そんなウソップの様子にもお構いなく、ナミは記事とにらめっこしている。覗き込むと、どうやら今回の記事はその海流について特集が組まれているようで、新聞に特集されるほど有名な現象だったのか、と驚くと同時に、なんとなく興味を惹かれた。
「ええっと…?前半は今までの伝説について纏められてるみたいね。後半は…ミルキーウェイの出現予想!?記者が独自に調査した結果、そろそろ出現してもおかしくない時期である、今回は○○島付近が怪しいと筆者は睨んでいる…!」
「○○島っていやあ、今度寄る予定の島がそんな名前じゃなかったか?」
「ってことは見れるかもしれないってこと!?」
「そうなるわね」
「うそ、やった!絶対見たいわ、すごく綺麗だって話ばっかりだから、自分の目で見てみたかったのよ!」
ナミのテンションはもう最高潮である。ロビンも話を聞いたことしかない奇跡の現象にかなり興味を持ったようで、ナミから記事を借りて読み込み始めた。そんな2人の様子を見ているとなんだかこちらもだんだんと気になってきてしまった。 - 12カリアカ22/12/26(月) 10:35:22
「3人とも何してんだ?こんなとこで」
「ナミ、すっごく楽しそーだな!」
わいわいと3人で話していると、声を聞きつけたのかルフィとチョッパーが駆け寄ってきた。ロビンが顔を上げ、椅子から降りて2人へと歩み寄った。
「あら2人とも、気になるかしら?これについて話していたの」
「なんだなんだ~?…神秘の海流?」
記事を見せられた2人もどうやらこの現象について知らなかったらしく、興味深そうに文字に目を通している。
「ねぇ、ルフィこれ見に行きましょうよ!」
「これうめーのかな!?」
「美味しいかはわかんないわよ」
「原因がまだ特定出来ていない謎の現象だから、もしかすると食べ物かもしれないわね」
「うお~~~~~!!行こう!神秘のやつ!」
「おれもそれ見にいきたいぞ~!」
おやつが届いていないからか船長の思考は若干食欲寄りになってしまっていたが、ナミとロビンが誘導したおかげか神秘の海流を見に行く方針で決定したようだ。チョッパーもぴょんぴょんと跳ねながら行きたいアピールをしており、ロビンがしゃがんでニコニコと楽しそうに見守っていた。
ここにいない仲間たちも、きっと話を聞けばチョッパーのように興味を持つに違いない。そもそも、仲間たちと行く冒険は最高に楽しいに決まってるのだから。
「さて、そうと決まったら早く○○島付近まで行かなきゃ!絶対みるわよ~、神秘の海流!」
「「「「おう!」」」」
奇跡の現象、白い海。幻の海流を一目見ようと、麦わらの一味とサニー号は全速前進、次の島へと向かった。 - 13カリアカ22/12/26(月) 19:17:29
数日後、 麦わらの一味は無事海流の出現場所として予定されている海域の島へと上陸していた。 同じくあの記事を見 たからか、島には一味の他に多くの観光客や記者たちが押し寄せており、そのあまりの船と人の多さに口元がひくついた気がした。
幸いにも海軍は見当たらなかったもののバレないように船を隠し、ツーマンセルで出来るだけの情報を聴き込むことからはじめよう、と言った具合に話が落ち着いた。 くじ引きの結果ウソップはサンジとペアになり、 女性陣とのデートチャンスを無くしたサンジを宥めながら、 2人して付け髭をして市場へと繰り出した。
前を歩くサンジはテキパキと必要なものを時に値下げ交渉しながら買い揃えていく。 いくら少人数とはいえ、1つの船の食料を買い込むとなると荷物はもうてんこ盛りで、ウソップは後ろに着いていくので必死だった。 その上市場にも人がごった返しており、 前が見えにくいことこの上ない。 あっという間に金の後頭部は人混みに埋もれていき、 ウソップは思わずでっかいため息を口から漏らしたのだった。 - 14カリアカ22/12/26(月) 21:14:44
サンジを見失うこと十数分、へとへとになりながらもやっとこさ見つけた彼はなんだかご機嫌に商品を眺めていた。 見ると、見たこともないような奇形の魚たちが並んでいる。そのエグい見た目故 にここの店の前だけ異様に空いているおかげで合流できたようだ。サンジはそのヤバい魚たちの価値を知っているの か、じっくりと品定めするように一つ一つを見ていた。 と、 1番隅に置かれたバケツの中を覗き込む。
「ヘェ・・・こりゃ珍しい、クロメンウナギじゃねえか」
「そいつを買うのかい?1kg1000ベリーだよ」 「随分と太っ腹だなレディ、 ほかのとこじゃ2倍、3倍す るとこもあるんだぜ」
「あら、レディだなんて。 あんた上手いこと言うねえ!」
「いやあ、見たままを言っただけさ」
唐突だがサンジは聞き込みが上手い、 とウソップは思っている。 特に市場などの店主から情報を仕入れることにかけては、この世に右に出るものはいないほどだ。 世間話やら値段やら保存状態の良さを話の切り口として、相手の心を開かせるのが異常なまでに上手い。 本人に聞いたことは無いがきっと感覚でやっているので、上手い下手ではなく才能の域なのかもしれない。
かく言うウソップ自身も聞き込みに関しては自信があるが、隣でこの鮮やかな手口を見ていると素直に関心してしまう。 ほかの男性陣だとあまりにも直球すぎたり聞き込む前に敵に突っ込んだりと、スムーズにいった試しがない。 多分海賊らしからぬ彼の様相も、 聞き込みの成功に一役買っているんだろうな、と心のどこかで呟いた。
「それで、なんでこんなに安いんだい?他の魚たちもかなり安めに売られてると思うんだけど」
「ここに並べられてる魚たちは、ここ3日ぐらいで急に捕れだしたもんばかりでね。 普段捕れる魚たちがみんないなくなっちまった上にこんな変な形のばっかりだからね、商売上がったりだよ、 全く」
「そりゃあ大変だな、 急に魚たちが居なくなるなんて」
「だろう?この島の漁師が言うには、 海の流れが数日前からおかしなことになっちまってるらしいんだけど、そんなこと有り得るのかねぇ」
「・・・レディ、 その話詳しく聞かせてもらっていいか
な?」
ウソップとサンジはチラリと目配せし、小さく頷きあったのだった。 - 15二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 22:16:12
やっぱりミルキーウェイのせいかな?
漁師さんには死活問題だよね… - 16カリアカ22/12/27(火) 09:08:34
「…ってな訳でだ。詳しいことは実際に漁師のおっさんに聞いた方が早いっていうんでよ、家の場所だけ教えて貰ってきたぜ」
数刻後、サニー号。みんなで遅い昼食をつつきながらの報告会で、ウソップはそう締めくくった。
あの後、魚屋の女店主は「詳しくと言ってもねえ…」と頬に手を当てながら困ったように話してくれた。
数日前から島の特産である海産物の様子が全く変わってしまい、神様がお怒りになられたのだ、と言って皆怖がっているということ。もちろん漁師たちも困惑しきりだが、島1番の古株の漁師だけは、「潮に連れられてきたんだ、潮が変わっちまっただけだ」と落ち着いたふうにボソリと呟いていた、ということ。
店主は、呟いたのを聞いていただけで理由は知らないから、と丁寧に古株漁師の家までの道を地図付きで教えてくれた。それをテーブルの上に差し出すと、各々覗き込む。
「でかしたわウソップ、サンジくん!」
「おう!」
「んナミさぁん♡これはほんの朝飯前さァ~~♡」
ナミのサムズアップにおれは笑顔を返し、サンジはクネクネしながらもみんなの給仕を続けていた。器用なもんだな…。
「でも、困ったわね。村に長くいる漁師さんなら、きっと今回の事態を良く思っていないはずだわ」
「だってよォ、おめェらが言うには島民みんな疲れきっちまってんだろ?そりゃそうなって当たり前だぜ」
「ヨホ、そうですね~…もしかしたら話を聞く以前に門前払いかもしれません」
みんなして(若干2名程除く)うーん、と悩む。こんなに悩む要因は、おれたちの報告より前にされた、他の3組の調査班たちからなされた報告のせいだった。 - 17カリアカ22/12/27(火) 18:49:11
(細かいところなにも考えないまま書き進めてるせいで全然本題に入らない…!!!!)(ちゃんと書き直すかまとめ直して支部とか青鳥とかにあげれるといいなと思ってます!)(たぶんこのスレ使い切る位は続くのでたまに思い出したら覗いてください!)
- 18カリアカ22/12/27(火) 19:22:29
島民に聞き込みをしようと降り立った他3班は、それぞれ宿屋や酒場など情報が集まりそうな所へと足を伸ばした。行く先々人の山ではあったが、幸運にも麦わらの一味とバレることなく、_また珍しいことに騒ぎを起こすことも無く_目的地へとたどり着くことができた。ここまでは順調だったのだ。
しかしながら、いざ島の人間に声をかけようとするとあからさまに不機嫌な顔で避けられる。不審に思い眺めていると、その理由はすぐに分かった。
「ウエストブルー報道です!今回の幻の海流についてなにかお聞きしたいのですが」
「ねえちょっと島の方かしら?宿屋が満室で入れないのよ、おたく貸してくれない?」
「ギャハハ、早く酒もってこいよ!」
「うるっせえなおめえら、黙っとけ!」
「ああ”!?」
「…そりゃ嫌気もさすわよね」と、サーブされた紅茶を1口飲んでから、ナミはため息をついた。
もともと観光で栄えていた訳でもない小さな島に人が押し寄せたことで、治安は悪化の一途を辿っていた。島民もどうやら最初はもてなす姿勢を続けようとしていたらしいが、あまりにも多くの観光客に疲れ切ってしまったのだろう。その上荒くれ者たちも集まったことでスリや強盗などの犯罪も横行し、それらの対応も島民に頼りきりらしい。
結局あまりにも忙しそうな島民に踏み込んだ長話なんて出来るわけもなく、「海流についてはなにも知らない、わからない」と言い続けているのだけは記憶して帰ってきたのだそうだ。
「今のところ海流について知ってる様子なのはその漁師さんだけね」
「まあ、望みはかなーーり薄いが…行ってみる価値はあるだろうな」
サンジがネクタイを緩めながらそう呟いたのを横目に、ナミがコトリと飲み終わった紅茶を置いた。
「それじゃ、腹ごしらえも終わったところだし、行きましょうか」 - 19二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 01:31:44
保守
- 20二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 12:52:40
ほしゅ
- 21二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 13:40:01
物語の導入のこういった一味の日常描写、好きです
- 22二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 00:03:09
エミュ上手いなあ
続き気になる保守 - 23二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 00:03:34
一味の仲良しさの描写が好きです
でも白が不穏すぎる - 24二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:33:23
ほしゅ
- 25カリアカ22/12/29(木) 14:42:17
(保守感激ですありがとうございます!私事で恐縮なのですが30日の午後まで少し忙しく続きを投稿出来そうにありません、すみません!!!)
(一応メモは物語の最後まで書き上げてるので30日から後は必ず1日1投稿できるようにがんばります!)
(実はSSなどの自分の文章を世に出すのは初めてなので、みなさんの書き込みでものすごい勇気をもらっています、ありがとうございます!)
(4時間しか空いてないけど保守がわり~!) - 26二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 20:30:16
了解保守!
- 27二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 07:03:47
保守〜
- 28二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 07:13:59
白い海、スレ画がトラ男、ミルキーウェイ、見るとお金に困らない、魚の変化……嫌な予感がするのは気のせい?
- 29二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:08:31
保守
- 30二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:43:24
ドキドキする~
- 31二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 07:35:24
楽しみにしてます!
- 32二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 07:41:23
めちゃくちゃ面白い
楽しみに待ってますね - 33カリアカ22/12/31(土) 08:46:13
日に当てられた自分の影が段々と長くなっていくのを横目に船から歩き始めてしばらく。麦わらの一味は、揃って漁師の住むという小さな屋敷の前に立っていた。裏道を通ってきたぶん時間はかかってしまったが、疲労感は昼間と比べ物にならないくらい少ない。まあ多少のトラブルはあったものの、想定内の範囲であった。
「よし、着いた!ここみたいね」
「ヘェ、質素じゃあるが、なかなか良い造りしてんじゃねェか」
「ふぁんは、ふぁやんほぉほひへーはふぁ!(なんか、カヤんとこみてーだな)」
職業柄、建築物についての審美眼がかなり優れているフランキーがしげしげと家を見回す横で、ルフィが言いながら肉を頬張る。たしかに、どこか故郷のあの豪邸を彷彿とさせる佇まいに、ウソップもカヤの事を思い出していた。と、その時扉がガチャリと開く音がして中から1人の老人が現れた。こちらを振り返ってぎょっとした顔をする。
「…!、誰だあんたたち」
「あー、いやどうもすまねェな。ちっとばかし聞きてェ事があってよ」
「…また神秘の海流とかいうやつについてか」
「市場で魚屋のレディに、あんたが何か知ってるようだって聞いたもんでな」
「すまないが帰って貰えないか。わたしはもう疲れたんだ」
「あ、ちょっと!」
サンジが警戒を解くようにフランクに話しかけてみたものの、海流の話だとわかった途端、老人は警戒と嫌悪が混じった表情になり、家の中に戻ろうとする。やはり門前払いになってしまうか、仕方ないと割り切りかけたその時、今まで黙っていたチョッパーが唐突に声をあげた。 彼は鼻をくんくんとひくつかせてから眉をゆがめる。唐突なことに、老人の眉間のシワも薄くなっている。チョッパーはどこか心配そうに話し出した。
「この匂い…消毒液だよな。もしかして怪我してるんじゃないのか」
「!………あんたらには関係ない」
「おれ、医者なんだ。傷見せてくれないか」
「もう治療もしてある、不要だ」
「一応みておきたいんだ。この島小さいし、それこそここ最近は診療所も人がごったがえしてて行けなかったんじゃないのか」
老人が黙り込んだ。どうやらチョッパーの予想は概ね当たっていたらしい。「お願いだ」ともう一度チョッパーが声をかけると、老人は諦めたように大きなため息をひとつついてから、おれたちを中へと招き入れたのだった。 - 34二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 11:20:37
年末で忙しい中ありがとう!
TVスペシャル見てる気分で読んでる
渦中の人物と接触したか…どうなる… - 35二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 13:58:03
今来ました
続きがすっごく楽しみです!
応援してます - 36二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 21:16:39
保守
- 37二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 05:09:38
ワクワクしてまいりました
- 38カリアカ23/01/01(日) 11:05:10
「好きなところに掛けてくれ、茶も出せんが」
そう言いつつ老人は応接間のような空間に案内した。とはいっても9人はさすがに座りきれないので、ブルックやフランキー、そして元々さして興味を持っていないゾロはそれぞれ部屋の好きな場所に陣取り、それ以外は真ん中に置いてある机を取り囲むように座った。
部屋を軽く整えていた老人が最後に席につくと、てちてちとチョッパーが近寄っていく。老人はゆっくりと服のボタンを外し、右腕を露出させた。二の腕部分の広い範囲に包帯が巻かれており、うっすらと血が滲んでいる。スルスルと包帯が解けると、下から大きな切り傷が現れた。
「!これ、誰かにやられたのか!?」
「タチの悪い連中にな。これに関してはそこまでは深くない」
「これに関してはってことは、他にもやられたのか!?」
「ああ、腹をしつこく殴られてな。アザが出来てる」
さすがにナミとロビンの前で腹部を出すのは憚られたのか、老人はひとこと断りをいれて背中を向け、チョッパーだけに傷を見せた。こちらからはどんなものか伺えないが、チョッパーの声を失った様子、その後直ぐに眉根がぎゅっと寄ったところをみると、かなり酷い状態だったのだろうと察することができた。チョッパーはすぐにカバンの中を漁って何個かの薬を取り出し、老人に見えるように並べる。
「これが塗り薬、こっちが湿布だ。そこまでのアザだとこの薬でもかなり時間がかかっちゃうかもしれないけど、だいぶ楽になると思う。切り傷の薬はこれ。かなりしみるはずだけど我慢して毎日塗ってくれ」
「助かる。…できればもう少し量を増やしてもらえないか?小さな傷が山ほどある」
「分かった。今作るからちょっとまっててくれ」
たしかに、遠目でみると1番目立つ傷はもちろん肩の切り傷だが、それ以外にも赤い線や擦ったような後がたくさん見える。骨っぽい薄い体に多くの傷がある様子はとても痛々しく、ウソップは海賊でもないただの老人にこんな酷い行為をした奴らに対して怒りを感じた。どうやら皆その思いは同じらしく、ロビンが嘆息する。
「酷いことする人もいたものね」
「全く、神秘の海流なんて作り話のせいでこっちはいい迷惑だ」
「ってことは、傷を負った原因もそれに関係してんのか」
「ああ、腹立たしい話だよ」
そう言うと、老人_リド、と名乗った_は薬を塗り込みながら事の次第を話し始めた。 - 39カリアカ23/01/01(日) 11:06:28
(IP規制食らって投稿に手間取りました。申し訳ない…)
- 40二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 11:09:38
最近巻き込み多いよね、お気になさらず
- 41二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 18:54:45
保守
- 42カリアカ23/01/01(日) 23:20:03
(いまだIP規制が解けない!!!一旦保守!!!)
- 43二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 07:36:53
保守
- 44二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 17:43:34
保守!
- 45二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 18:05:16
このレスは削除されています
- 46二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 22:19:11
寝てる間に落ちないように…って思ってたら続きがキター!
- 47二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 22:19:55
続きだー!
ワクワクする - 48二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 00:21:15
保守
- 49二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 07:47:56
保守
- 50二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 16:34:44
保守!
- 51二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 23:26:30
保守
- 52二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 08:32:49
落ちちゃダメだー!の保守
寝る前にしようと思ったのにウッカリしてたよ
間に合ってよかった… - 53カリアカ23/01/04(水) 11:15:28
そこまで話を聞いて何かを考えている様子だったナミが、スっと背筋を伸ばす。口元に笑みが浮かんでいるのを見て、あ、なんか思いついたな、と感じ取る。
「…ねえ、リドさん」
「なんだ」
「私たちがその海賊ぶっとばして島に平和を取り戻したら、海について教えてくれない?」
リドはぎょっと目を見開いてナミのほうを見る。さっきまで顔も知らず、チョッパーが半ば問い詰めるような形で治療しただけの間柄なのに、今はあきらかに心配が顔に現れていた。
「なにをいってるんだ、さっきの話を聞いてなかったのか」
「もーちろん聞いてたわよ。大丈夫、私たち見た目より結構強いの」
「それで、検討してくださる?」
リドの慌てようとは対象に、ナミとロビンは落ち着いた様子で笑みさえ浮かべている。その様子をみて、おれたちの方をちらりと見やったリドは、言っても聞かないと思ったのか大きくため息をついた。
「…………よかろう。ただ、あいつらはここ一帯で1番強い奴らだぞ」
「偉大なる航路とはいえ、ひとつの場所に留まってそんなちんけなことしてる海賊なんてたかが知れてるわ。ねえ?」
ナミがそういっておれたちのほうへ視線を寄越したので、おれはうんうんと力強く頷く。たしかに、そんなゲスな奴らに負ける気はしなかった。他のみんなも同意らしい。よし、とナミが椅子から立ち上がる。
「それじゃ決まりね」
「まて、本当に行くのか」
「心配してくれなくても大丈夫よ!そういえばここ手配書とか回ってきてないの?」
「いや、自分で言うのもなんだがあまりに何も無い島であるが故に、大抵の海賊は素通りしていくからな」
「普段から見る習慣つけといたほうがいいわよ、私たちちょっとだけ有名なの」
「そ、そうか」
「それじゃあ行くわよあんたたち!」
「おうよ!」
俺たちは元気よく立ち上がった。 - 54二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 11:17:41
おー!いけいけー!
- 55カリアカ23/01/04(水) 11:37:31
じゃあ終わったらまた来るわ、と言い残して去っていった個性あふれる若者たち(骨とロボとミンク族もいたが)を窓から見送って、リドはソファへと座り込んだ。
威勢のいい奴らだったが、本当に大丈夫だろうか。海賊たちの上背は彼らの二三倍はあったし、身体の分厚さだって全くかなわないというのに。それに、女性たちも心配だ。
「…手配書か」
オレンジ髪の溌剌とした若い女の言葉を思い出し、手配書が眠る倉庫へと足を伸ばす。隅でホコリを被っていた紙の山を引っ張り出し、ペラリペラリとめくったところで、見覚えのある顔が出てきた。奴らも海賊だったのか。何だか気のいいヤツらで少し気に入りかけていたのに、と落ち込む自分がいる。
いや、それにしても…………
「全員、賞金首なのか…?」
出てきた手配書は9枚。ひとつはライブポスターのような形になっていたが、ベリー表記が見えたからこれも手配書なのだろう。
麦わらの一味といえば、超新星、最悪の世代という字を新聞で目にした覚えがある。あんな奴らが最悪だなんて、とてもじゃないが信じられなかった。
船長は麦わら帽子をかぶっていたあの少年、らしい。どこかソワソワしながらも何も話さない様子で、ちらりちらりと窓の方をみていたのを思い出す。手配書の中の彼は満面の笑顔で、先程の印象とはかなりちぐはぐなのに首を若干傾げる。まあ、それは置いておこう。なにか窓の外に気になることでもあったのだろうから。
「懸賞金は…いち、じゅう、ひゃく、せん…」
「……」
数え間違いか?いやきっとそうだろう。そう信じてもう一度数え直す。手汗がじとっと滲み、背中を流れる汗が冷たい。いち、じゅう、ひゃく、せん……
「じゅう、ごおく………」
老人の顔から血の気がひいた。 - 56カリアカ23/01/04(水) 12:18:31
一方、街の酒場。店の中は大柄な男たちが占拠しており、怯えながら店主が皿や食器を拭いていた。下卑た笑い声が満ち、たまに皿や食器の割れる音が響く。その度に店の人間は恐怖に震え、男たちはそれを見て1層たのしげに笑うのだった。
「ぎゃはは!おい、もっと酒持ってこい!」
「も、もう酒は切れました!そちらで最後なんです!」
「ああ!?んなこと知るか!どっかから奪ってくりゃいいだろうが!」
あまりにも横暴な男たちの要求に、店主は呆然とする。
「そんなこと…!!あっ、カウンターの中に入るのは…!」
「なんだ、棚に酒まだあるじゃねえか、それよこせ」
「これはこの島の方のキープボトルですから、」
「うるせえ!」
「きゃーっ!」
男たちの中の一人が暴れ、つみあげられた皿が何枚も床に落ち、割れていく。男は立ち上がると悲鳴を上げたウエイトレスにずんずんと近づき、彼女が逃げる間もなく腕を掴みあげてニヤニヤと店主を見やる。
「んな事どうでもいいから早く出せ。出さねえとこのウエイトレスがどうなるかわかんねえぞ!」
「だはははははは!おめェとんでもねえ悪党だなあ!」
「…っくそ…!!」
怯え切り、青ざめた顔でこちらを見やるウエイトレス。店主が決死の覚悟で反抗することを決意した、その時。
「おい、おめえら」
「ああ?」
扉の前に、見慣れない一団が立っていた。
「いますぐその子から手を離せ」
「はあ?誰だおめぇら。関係ないやつが妙な正義感持ち出して首突っ込むんじゃねえよ」
「そうだそうだ!ぎゃはははははは」 - 57二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 12:23:27
続き!やった!
帰ってきたらブッ倒れてるリドじいちゃん見つけたチョッパーが「大変だー!医者ー!…おれだー!!」となるまでが見えました - 58カリアカ23/01/04(水) 12:25:29
そこから、たった数分後。店主は夢を見ている気分だった。
「井の中の蛙大海を知らず、って感じですね~」
「全くもってその通りだなァ、一旦船に帰ってコーラ満タンにしたのが無駄骨に思えてきたぜ」
「ふふ、そうかもしれないわね」
「掴まれたの痛かったよな、跡になってないかみせてくれ。…ん?ああ、アレは気にしなくていいからな!あんな奴らすぐぶっとばすから!」
「てめェ、レディの大切な柔肌に何してくれてんだァ!」
「おれさまはゴッドウソーーーップ!あっこっちにそのでっかい金棒振り下ろすのはヤメテクダサイ」
「あんた目立ちたいのか逃げたいのかどっちなのよ」
「…弱ェな」
「ゴムゴムのぉ~~~…」
「「「ぎゃああああああああああ!?!?!?」」」
「な、なんなんだアンタら…」
屈強な海賊たちを次々とのして行く若者たちに震えながら聞くと、オレンジ髪の少女が振り返る。
「あたし達?そうね……本物の海賊よ♪」
男たちの悲鳴は、その後数時間島に響き続けたという。 - 59カリアカ23/01/04(水) 12:32:11
- 60二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 13:46:03
- 61二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 19:29:17
- 62二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 19:40:19
お大事になさって!我々はいい子で待てます!
- 63二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 01:44:59
保守
- 64二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 06:53:12
お大事に!の保守
- 65二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 14:18:47
保守
- 66二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 18:28:42
保守
- 67二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 22:50:57
しっかり治してから無理をせずに投稿頑張ってください
- 68二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 07:05:32
保守!
- 69二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 17:06:56
保守!
- 70二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 00:27:39
保守
- 71二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 10:34:03
ここんとこ寒いな!保守!
- 72二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 18:36:14
保守
- 73二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 23:04:03
保守
皆さんもお体に気を付けて - 74二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 23:55:27
このレスは削除されています
- 75二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 00:32:47
続きだー!
ごはん美味そう!
ちょいと飯テロだよい! - 76カリアカ23/01/08(日) 00:53:30
「だからってこんなに沢山ご馳走してくださるなんて、思いもしなかったわ」
「なにせ島を救ってくれたんだからな。これくらいはしないと失礼だろう。結局君たちのとこの料理人さんにも手伝わせてしまったがな」
「いや、おれも見たことない魚が多くてつい疼いちまったからな。気にしないでくれ、おかげでいい経験ができた」
というわけで、海賊討伐の礼代わりとして、麦わらの一味は揃ってリドとサンジの手料理に舌鼓を打つことになったわけである。
ルフィはいの一番に肉にかぶりついていきサンジにどやされていたが、やはり漁師らしく食卓で1番目立っていたのは魚料理だった。調理方法も盛り付けも品ごとに変えられていて、五感で楽しみながら味わえるように、という心遣いが感じられた。サンジのものはもちろん、リドの魚捌きも絶妙で、どちらが捌いたものかで異なる口当たりにみんな夢中になる。特にゾロはリドの出したシンプルな刺身を気に入ったらしく、なんだかいつもより機嫌よく酒を煽っていた。
みんなであれが美味しかった、いやこれも、なんて感想を述べつつ、今回もとんでもない勢いで食べ進めるルフィ相手に食べ損ねることないよう料理を確保していく。リドはルフィのあまりの速さに若干引き気味で苦笑いしていた。次第に空いた皿が方々に積み重なり、サンジがそれを器用にキッチンへと下げていく。お礼とはいえ急なことだったためそこまでしっかりした量のある食事ではなかったものの、一味は1名除きみな満足げだった。
「あれ、もうねえのか?」
「「お前は食いすぎだ!/よ!」」
「いで!!!」
「はは、口にあったのなら良かった」
「もちろんでゲェェェップ」
いつも通り腹が風船のように膨らませながらも、未だに食べ物を探そうとする食欲化け物船長をナミとサンジがしばき、その代わりにリドに返事しようとして盛大にゲップをかましたブルックが同じく2人にしばかれたところで、フランキーがコーラ片手に話を切り出した。
「それでよォ、海流の話は聞かせて貰えんのか?」
「ああ、そうだったな。もともとはそういう条件だ、別に構わんが」
「本当!?よかったわ、これでやっと見れるのね~、伝説、奇跡、神秘の現象"ミルキーウェイ"!」
「そいつはわからんな、なんとも」
「…え?」 - 77カリアカ23/01/08(日) 00:56:21
- 78二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 01:28:07
- 79二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 07:55:55
トラ男がやってくる!
トラ男がもうすぐやってくる! - 80二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 14:31:19
保守
- 81二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 18:08:23
- 82二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 01:18:34
保守
- 83二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 07:42:14
保守
- 84二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 16:44:56
スレ主様の体調が回復して何よりです!
あまりご無理なさらず! - 85二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 00:06:06
雪が降ってて寒!!!
体調管理しつつ保守!! - 86二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 08:02:22
保守
- 87二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 18:04:08
ほしゅ!
- 88二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:33:29
保守!
- 89二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 01:35:09
ほしゅ
- 90二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 08:21:59
保守
- 91二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 18:19:56
保守
- 92二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:02:19
保守ー
- 93二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 08:15:25
保守
- 94カリアカ23/01/12(木) 16:39:11
まさかの返答に思わずナミが紅茶に手を伸ばしたまま固まる。
「少なくとも、まだうちの島の近くじゃ見れてない。今出現してるのかもしれないし、もう終わったのかもしれない。本当に何とも言えないのだ」
「アンタらでも日時の推測とかは難しいのか?長年漁師やってんだろ」
「それなんだが…ここらの海流が狂ってしまった話は聞いてないか」
「ああ、それなら聞いたぜ」
「魚屋のレディが言ってたな」
直ぐに思い当たったウソップは声を上げる。サンジも肯定するように頷くのを見て、リドは眉根を寄せて肘を着いた。
「グランドラインの中では気候・海流全てがデタラメと言うが、まあうちの島は比較的穏やかなほうでな、夏島の春ってとこだ。もちろん海流だって特段変わった所はなかった。普段ここの周りを流れてるのは水温が高い海流で、深度の低い周りの環境も相まって、島はここらじゃ有数の漁場だったんだ。だが数週間前から、その恵みの海流が正反対、まるで別物に変わっちまったのさ」
「なにそれ、そんなこと有り得るの?」
「グランドラインだから、と言ってはおしまいだが、島の伝承を調べてもここ数百年は起こってない異常事態だ」
これにはナミも頭を悩ませる様子だ。確かにグランドラインは何でもあり、現にノックアップストリームなんてやばい海流も存在するが、あれは定期的に起こっている現象のため今回の例には当てはまらない。
「ついでに、この島の周りには特段大きな海底地形の変化もないのに、四方八方でおかしな向きの海流も生まれてる」
「向きや流れに規則性は?」
「まったく。わたしもこの島に来た専門家もお手上げ状態だ。しいていえば、最近は少しずつ島の南西の方角に向けて動いているように見える」
ウソップは悩むポーズだけして、頭の中で問題を放り出した。この島に長年住み、漁師として海の専門家であるリドが分からない問題を素人が解けるはずもない。ゾロは寝始めているし、他のみんなも黙りこんでしまった。
(そういや、ルフィ静かだな)
いつもの比ではなく静かな船長に今更気づいたウソップは、そちらをちらりと見やる。サンジやナミも気づいたようで、同じく船長へと目線を寄越した。
ルフィは、窓の外をぼーっと眺めているようだった。興味が薄れたのかとも思ったが、存外真剣な様子に違和感を覚える。
「どうしたんだよ、ルフィ」
「なんか、きこえる」 - 95カリアカ23/01/12(木) 17:18:42
「おいおいこえーこと言うなよ、なんも聞こえねぇよ!」
「……いや、なんか聞こえる」
ルフィにしては珍しく冗談ついて場を和ますなんて、と思い大げさな身振りで震え上がった振りをしてみるが、ルフィは変わらず窓の外へ目を向けたままだ。沈黙と緊張感が部屋を満たす。自分に聞こえない声も怖かったが、何より恐ろしいのは見慣れない、あまりにも落ち着いた船長の様子だった。なんだか息苦しいような気さえした。
「…サンジ」
ロビンの呼び掛けでハッと我に返り、サンジのほうを振り返る。既にサンジは見聞色を発動させ、ルフィの言う方向を探っている様子だった。鋭い赤い目があちこちへと向けられる。
「………いや、この周りじゃ特に人の気配はしねえ。おいルフィ、その声っつうのは何か言ってるのか」
「…上手く、聞き取れねえ。でも声だってのは分かる」
「おいおいなんだよそりゃァ」
「人騒がせな野郎だな、まったく」
「貧困のあまり無理心中した亡霊が、食べ物につられて私たちを呪い殺しに来たのかしら」
「ぎゃーーーーーーーーーっ!?!?」
「怖すぎる想像やめてくれロビン!!!?」
「心臓止まるかと思いましたよ!?まあ私、心臓ないんですけど~~!!!!」
「フフ、ごめんなさい」
「こういう状況でもちょっと冗談言っちゃうロビンちゃん素敵だ♡♡」
「ああもうすぐに騒ぎ出しちゃうんだから…」
途中までピリッとしていた空気も、敵がいる訳では無いと分かったからか少し緩む。そうなれば緊張感なんておれたちが保てるわけもなく、すぐにわいわいとした雰囲気に戻った。
だが、船長の異変は異変なので、おれはいまだ輪に加わらず、じっとどこかを見つめているルフィに近づき、話しかけてみることにした。 - 96二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 17:28:40
おっ!!やったね!
どうやらルフィは「万物の声」でなんかしら気づいたのかな……
スレ主は調子どう?元気ならうれしいよ - 97カリアカ23/01/12(木) 17:40:00
「なあルフィ、その声怒ってたりすんのか?」
俺が声をかけてもルフィはこちらを振り返る様子もなく、耳に手をそわせて声に集中しているようだった。目線だけが、ちらりと一瞬こちらへと寄越される。
「……ん~や、怒ってはねえ、けど、」
「けど?」
「呼ばれてる…?気がする。でも呼んでるのはおれじゃない」
「はぁ?」
「わかんねえ、すげえいっぱい喋ってて聞き取りずれえ」
なおも真剣な船長のお言葉は俺に混乱を招くばかりで、頭がハテナでパンクしそうである。
「いっぱいってだいたいどのくらいだ。」
「うーーーーー…わかんねえ、」
「分からないばっかりじゃない」
「だってよぉ」
「まあまあ、ルフィさんも真剣に聞き取ろうとしてくれているのですから」
「それはそうだけど…怖いじゃない、万が一敵だったら」
「あのクソまりもヘッドがグースカ寝てやがるってことは、殺意とか敵意とかそういう類を持った輩は近くには居ねえってことだ。だから安心してねナミさァん♡」
「…ア、なんか言ったかクソコック」
「やっと起きたか寝ぐされまりも。人の話も満足に聞けねえのかよテメェは」
「四六時中女にメロメロしてるテメェのが重症だろ」
「ンだと!?」
「アァ!?」
「うるっっさい!!!!」
「「い"っ!?!?」」
相変わらずの小競り合いを始めようとした2人にナミからの制裁が下ったその時。突然緊張したと思ったら騒ぎ出したおれたちを見て呆然としていたリドが、何かを思い出したように声を上げた。
「君が見てるそちら側、先程説明した海流が集ってる場所と同じ方角だ。君が言う"声"も、それに関係があるのかもしれない」 - 98カリアカ23/01/12(木) 17:41:41
- 99二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 18:04:13
スレ主の文才がすげぇ…
割とガチで支部かTwitterにあげてほしすぎる - 100二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 18:05:02
もしかしてフレバンスの人達の声……?
- 101二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 18:46:54
スレ主さまお帰りなさい!更新ありがとうございます!!
- 102二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 21:01:51
- 103二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 21:12:18
- 104カリアカ23/01/12(木) 22:55:36
- 105二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 08:24:32
お疲れ様です
続きもゆっくり待っていますのでお身体に気をつけてください - 106二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 14:14:34
このレスは削除されています
- 107二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 14:50:34
このレスは削除されています
- 108二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 15:06:10
ウソップが大丈夫といえば大丈夫だぞチョッパー!とはいえ元気印のルフィが調子出ないのは心配になるか…
それにつけてもエミュ上手し! - 109二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:11:28
保守!
- 110カリアカ23/01/14(土) 00:57:06
「…ゾロ」
「……ああ」
「…気の所為だといいわね」 - 111二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 09:35:58
期待を込めたほしゅ
- 1129923/01/14(土) 17:05:56
- 113二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 22:29:32
めちゃくちゃ引き込まれるSSスレを見つけてしまった
一気読みしました
のんびり続きお待ちしてますの保守 - 114二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 08:43:07
保守!
- 115二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 19:17:01
保守
- 116二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 23:03:42
保守
- 117カリアカ23/01/16(月) 08:59:52
「どーよ、おれの最高傑作、サウザンド・サニー号は!スーパーイケてんだろ!?」
「ああ、とてもいい船だな。一介の船乗りとしてとても憧れるよ」
「おいおい分かってんじゃねえか~!」
リドを乗せ船をだして少したった頃。船内を一通り案内され感心のため息を零すリドと、褒められたことでものすごく上機嫌のフランキー以外は、強いて言えば少しソワソワした雰囲気は漂っていたものの、各々いつも通り過ごしていた。
いつの間にか日はすっかり落ち、空には大きな満月と星たちが燦然と輝いている。雲ひとつない綺麗な星空が海を包み込むようにひろがっていた。
リドによりもたらされた島周辺の海図は机に広げられ、その上をナミの指が確認するようにすべる。そのまま流れるように、ナミは顔を上げ風を受けるメインマストを仰ぎ見た。
「いい感じの追い風ね。海流にも上手く乗れてるし、これならあと少しでリドの言ってた海流の集う中心へたどり着けるわ」
「そうですか!いやはや、すっかり夜になってしまいましたが」
「見れるといいわね、奇跡の海流」
「おれ楽しみだぁ…!」
ナミの報告にクルーたちの期待が更に大きく膨らんだのを感じる。日が暮れた後にしては珍しく全員で甲板に集合しているため、若干肌寒さも感じてはいたものの、いつ訪れるか分からない奇跡の海流を見逃さないように、と誰1人船室に入る様子はなかった。
みんなが船べりに手をかけ、肘をついて海を覗き込む中、チョッパーがルフィの方へとてとて歩み寄るのが見えた。船を出してからは頭を抱えるほどうるさかった声は随分と楽になったらしく、今ルフィはメインマストの下のベンチに座って、サンジがサーブしたミルクココアをフーフーしつつ飲んでいる。それでも、いつもより格段に大人しいし、時々眉をしかめているところを見ると声自体は聞こえ続けているらしいと推測できた。
「ルフィ、今は気持ち悪いとかないか?もししんどかったら横になっててもいいんだぞ」
「ん?おー、おう、大丈夫だ!さっきよりはうるさくねえからな」
「そうか?それならいいんだけど…また気分悪くなったらちゃんというんだぞ!」
ほぼ普段通りのルフィの返答ですこし安堵したのか、しかしながらそれでも尚心配そうな様子で言葉を交わすチョッパー。ほかの船員もそのやりとりをそれとなく聴きながら、若干の心配を顔に乗せてお互い目配せしあった。 - 118二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 16:13:47
保守
- 119二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 23:03:06
保守
- 120二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 08:09:57
何を見ることになるのかな……
期待の保守! - 121二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 19:02:54
保守
- 122二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 23:57:59
楽しみ!
無理しないでねスレ主 - 123二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 06:46:05
保守〜
- 124二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 17:18:01
保守だ!
- 125二次元好きの匿名さん23/01/18(水) 23:11:20
うるさいけど悪意はなさそうな感じなのかな?
- 126二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 08:26:39
保守
- 127二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 16:54:55
保守
- 128二次元好きの匿名さん23/01/19(木) 23:26:35
保守ー
- 129二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 08:42:35
保守れす!
- 130二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 16:56:44
保守!
- 131二次元好きの匿名さん23/01/20(金) 23:19:06
保守
- 132二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 09:50:56
保守
- 133二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 16:56:36
保守
- 134二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 23:20:32
保守
- 135二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 10:11:47
保守
- 136二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:01:38
厳冬警戒保守!
- 137二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:44:15
このレスは削除されています
- 138二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 01:22:31
ほっしゅ
- 139二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 11:46:24
保守
- 140二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 12:08:39
保守
- 141カリアカ23/01/23(月) 13:18:44
「…きた!」
そんな時、ナミが急に大声を上げる。なんだなんだと振り返ったクルーたちをそのままに、前方の海をじっと見つめると、何かを見つけて指さしながらこちらを振り向く。
「ちょっと先の渦、見える?あれが海流たちの中心点よ!」
「…暗ぇな。もっと近づけねぇのか」
「ばかね、いくら小さい海流のあつまりでも渦自体はかなり広範囲に広がってるのよ。巻き込まれたらどうなるか分かんないでしょ」
確かにゾロの言う通り、いくら月明かりがあるとは言ってもナミのいう渦を見つけるのには時間がかかった。
サニーが3隻、4隻くらい入るほどの直径だろうか。周りとは違いまるで魔法陣を描くかのように、大きな渦潮が生まれていた。特筆すべきはその穏やかさである。普通渦潮といえば真ん中は大きくくぼんで、とてつもない速さで周りにいる船を巻き込む恐ろしいものだ。しかし、この渦潮は不思議なことに潮の流れがものすごく遅く、ほぼ止まっているといっても過言では無い状態だった。もちろん真ん中の凹みもない。ただ月の光を反射する波がたまに音を立てるのみで、それ以外は沈黙が満たしていた。
「なんだか不気味ですね~、こんな潮の流れがあるなんて」
「文献でも見たことがないわ。ふふふ、なにかに書き記しておこうかしら」
「おいリド、この状態は知ってたのか」
「…いや、私が最後に見た時はまだ人ほどの大きさの渦だった。まさかたった1日2日でここまで大きくなるとは」
みんなして船の前方にあつまり、怯えたり興味を惹かれたり様々な反応を見せる。ナミはもちろん、毎日様子を見ていたと話していたリドですらこの海の状態に驚きを隠せていなかった。 - 142カリアカ23/01/23(月) 13:20:08
(なぜか削除されてたので再レスです!)
- 143二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 15:28:21
多分名前が違ったから偽物だと思われたんじゃない?
- 144二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 16:21:59
待ってました!
- 145二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 16:56:53
おー待ってた!
スレ主の喉治った?お大事に! - 146二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 23:22:25
保守ー!
- 147二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 10:49:15
保守
- 148二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 21:01:53
保守~
- 149二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 04:04:18
ほ
- 150二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 11:20:46
し
- 151二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 22:14:34
ゅ
- 152二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 22:36:02
めちゃめちゃおもしろいです!
ローのSSだと途中で思い出しましたw - 153二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 07:05:17
ほしゅ~
- 154二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 16:52:04
ほ
- 155カリアカ23/01/26(木) 17:10:05
おれもみんなと同じく手すりにかじりついて目の前を呆然と見ていたが、唐突にルフィのことを思い出す。呼ばれていた、その大元にたどり着いたはずなのだが、未だ静かな船長に少し不安を抱き、その姿を探した。しかし、甲板のどこにもいないことに気づく。
「……え、ルフィ、は?」
「え?メインマストの下じゃあ…………」
みんな振り返るも、そこには痕跡の残った毛布とカップだけ。
「……いない、わね」
「どこ行ったんだアイツ…まさか海に落ちたとか言わねえよな」
サンジの些か心配そうな言葉を聞いて、顔を見合わせるクルーたち。そんな音はしなかったように聞こえたが、万が一ということもある。
「お、おれ探してくる!」
「お前は能力者だろうが。そもそも本当に海に落ちたのか、どっかで寝てるだけかも知れねェだろ」
「うーん、どうでしょうか。いくら母船の中とはいえ、声のこともありますから…少し、心配ですね」
「それに、ルフィがおれたちに何も言わずどっか行くってこたァねェだろう」
「そうだそうだ、万年根腐れマリモじゃねえんだから」
「アア?」
もはや日常の小競り合いをまあまあ、で抑えながら、そわそわする心を押さえつける。たしかに、ルフィはおれたちから黙って離れるようなタチじゃないはずだ。やはり何かに、と考えたところでリドが何か言いたげにしているのに気がつく。
「どうした?」
「あの、彼なら船室の方に入っていった気がするが……」
「え、それほんとか」
「ほう、よく見てんな」
「……まぁ、な」
「とにかく、おれルフィのこと探してくる!あ、チョッパーもくるか?」
「おう!」
ともかくルフィの行き先が分かって一安心、海から落ちたわけでは無さそうでよかった、と安堵のため息をつく。落ち着いたら落ち着いたで、こんな面白そうな現象前にしてなんで船室に、なんて疑問も出てくるわけで、それを解消するためにもおれはチョッパーを連れてルフィを探しに行くことにした。 - 156カリアカ23/01/26(木) 17:30:36
「…………って何やってんだお前ェ!?!!?!」
ウソップはめちゃくちゃびっくらこいた。心臓止まるかと思った。カナヅチの船長が、いきなり海面スレスレにまで耳を近づけて何かを聞いてると思えばちょっとバランス崩して落っこちそうになっていたのだ、そりゃそうなる。
慌てて駆け寄って腕を掴み引っ張りあげたものの、うるさくなった鼓動は止みそうにない。急激に切れた息を整えながら、すくみ上がった心と縮んだ寿命の仕返しとして、ルフィの背中をポカポカ叩かせて貰った。ちなみにルフィは間一髪まにあわず上半身が海水に浸かったため、未だヘロヘロの状態である。
「ご、ごべェん…………」
「いや、まあ、いいけどよ……よくねェな!?」
あまりにしょげた船長に反省の色を見て許そうとしたものの、自分が探しに来なければ本当にサンジの言う通りの未来になっていたことに気づきセルフツッコミもどきをする。何にしても、みんなに黙ってこんなところでなにしてたんだ、という疑問というかモヤモヤは晴れてないので、ちょっと回復したのを見てたずねさせて貰った。
「んで、どうしたんだよルフィ、みんなに何も言わずこんなとこで」
「ん~?急に声が小さくなったから、もっと海に近いとこに行ったら聞こえると思ったんだよな」
「なるほどな?」
「んでもなんか、ここにきてもそんなに変わらなかったから、海水に耳つけてみた!」
「このバッッッッッッ!!!!!!!!!!!!」
「ごべぇん!!!!!」
あまりにヘラりとしているので、なんだか懐かしさを感じる怒り方をさせてもらった。お前、能力者、海、ダメゼッタイ。新世界に入っても未だやらかし続ける我が船長に多少お灸を据え、ナミやサンジにもキツく言い渡して貰おうとした所で、チョッパーが騒ぎを聞きつけたのか「どうしたんだ?」とこちらにやってきたようで覗き込む。仁王立ちの俺と正座&怒られてシワッシワの顔面の船長をみてちょっとぎょっとしていたが、海水でベチャベチャのルフィを見て何となく察したのか、「また海に落ちたのか~~!?」とこちらもぷんすことちょっと心配しながら怒り始めたので、はあ、とひとつため息をついた。 - 157カリアカ23/01/26(木) 17:35:56
(海に繋がってるとこなんて船内に無くね?と思われるでしょうがソルジャードックシステム内だと思ってください!!)
- 158二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 18:37:14
船長ぉ?!何やってんだこのバッッッ!
そこまでして聴きたいってのは気になるな - 159二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 00:55:02
楽しみに待つぞ保守
- 160二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 10:35:21
保守
- 161二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 20:45:17
保守するべ!
- 162二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 03:34:41
ワクワクしちゃう
- 163二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 03:37:22
保守
- 164二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 14:39:06
カタコトウソップすごく想像できる
- 165二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 00:18:58
保守!
- 166二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 10:22:19
やっぱり声は悪いやつではなさそう
- 167二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 19:29:20
ほしゅ
- 168二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 02:38:11
ほしゅ
- 169二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 14:38:26
保守
- 170二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 23:03:14
どうなるんだろ
ワクワクする - 171二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 08:22:54
ルフィ、せめて誰かといっしょにいような
- 172二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 17:43:58
ほ
- 173二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 22:19:28
保守!
- 174二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 07:18:29
保守
- 175二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 18:51:18
声の正体が気になる
- 176二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 22:49:26
保守
- 177二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 02:29:52
しゅしゅぽぽ
- 178二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 07:53:40
保守
- 179二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 17:13:52
ほしゅ
- 180二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 22:44:01
保守!
- 181二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 07:25:31
保守
- 182二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 18:30:37
雪で外が白い…この不思議現象が不吉な白でないことを祈りつつ保守
- 183二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 23:58:39
保守
- 184二次元好きの匿名さん23/02/04(土) 10:43:50
保守
- 185二次元好きの匿名さん23/02/04(土) 19:17:04
保守
- 186二次元好きの匿名さん23/02/05(日) 01:48:54
保守
- 187二次元好きの匿名さん23/02/05(日) 12:17:44
どうなるんだろ、続きもゆっくり待っています
- 188二次元好きの匿名さん23/02/05(日) 22:06:21
保守
- 189二次元好きの匿名さん23/02/06(月) 07:32:30
保守
- 190二次元好きの匿名さん23/02/06(月) 18:10:06
保守
- 191二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 01:53:33
保守ん
- 192二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 07:59:10
ほしゅー
- 193二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 18:45:12
続きが楽しみ
- 194二次元好きの匿名さん23/02/08(水) 06:37:49
ほ
- 195二次元好きの匿名さん23/02/08(水) 17:07:45
次のスレ作った方がいいのかな?