- 1二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 08:54:12
前スレ
https://bbs.animanch.com/board/1410158/?res=184
スレ絵は絵師さんが描いてくれました。
あらすじ
ペパーはサワロ・タイム・クラベルの3人の師の教えとともに、人外魔境のエリアゼロを歩み進む。
背中を預けるは頼りになる親友たち、傍らにはマフィティフをはじめとする旅の仲間たち
母に会うため、友を守るため、師の誇りのため、彼は歩を進める
戦いと葛藤と友情と冒険の物語
- 2二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 08:55:33
立て乙
- 3二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 08:56:54
自分で始めといてなんだけど、私は何を書いているの・・・?
- 4二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 08:59:26
お前が始めた物語だろ
- 5二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 09:04:50
第3観測ユニットのときと同様、ぺパーは穏やかな目覚めを迎えた。いまが朝なのか昼なのか、または夜なのかどうかもこの洞窟にいては分からない。いや、エリアゼロそのものが時間の経過を感知させない何かに包まれているような感覚がある。洞窟の外であっても日時計はあてにならないだろう。いずれにせよ、彼は快眠から穏やかに目をあけることができた。
アオイもペパーと同じタイミングで目を覚ましたようで、ふと視線が重なる。
「おはよう、アオイ」とペパーが微笑みながら言う。
「・・・おはよ、ペパー」とアオイがはにかんだ笑顔で言う。
二人の間には温かで柔らかく、何より優しい風が流れた。
重要なものごとについては事前の話し合いが迅速な対応を担保する。
4人は第4観測ユニットを出発する前に、前もって今後の行動を話し合うこととした。
まず大前提として旅の目的である博士との接触、およびスカーレットブックの送達。これは達成されるべき目標であり、これに関しては異存もなければ付け加える要素もない。 - 6二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 09:05:03
そして、ふたつめに、博士の安否の確認、具体的に言えばオーリム博士の正気の確認である。「博士は発狂している可能性がある。」その一言を抑えつつも明確に口に出したのはボタンであった。
もしテラスタル結晶が生物の精神に影響を与えるのだとしたら、まだほんの数日間しかここに滞在していない自分たちとは違い、長期間大穴に滞在しているオーリム博士の精神は結晶にかなり侵されていることになる。だとすれば、まずは原因から物理的に遠ざけるために博士を連れ出す必要がある。その手はずも決めておこうという趣旨だった。
親の人格を毀損することになるボタンの発言は同時にペパーをも傷つける可能性のある言葉であるが、必要な想定でもあったため、アオイもネモもボタンを諫めるようなことは言わなかった。ペパー自身もボタンが十分配慮した上で発言していると分かっていたため、これをもって気を荒げることはなかった。
ただ、起き抜けであったため、健康な思春期男子である彼の肉体はほんの少し一人の時間を求めていた。幸い第4観測ユニット周辺には水場も多く、ぺパーは巨体であるキョジオーンを含めた仲間の調子を確認したいので、建物の裏にいく言い伝えて女子たちの了承を得、物影で久しぶりのテラバーストを満喫した。以前よりも威力が上がっていたのは、アオイとの接触によるものだろうか、それともこのあとの戦いへの武者震いによるものだろうか。 - 7二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 09:08:09
メトロノームかな
- 8二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 09:10:18
生命の危機を身近に感じるほど造精機能が上がってもおかしくないからな
- 9二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 09:51:46
戦備を整えていよいよ最下層へ向けて、第4観測ユニットを後にする。戦いはこの旅の目的ではない。よって可能ならば最大限避けるべきだが、このパルデアの大穴の最下層がそんな事情を考慮してくれるはずもない。4人はより一層戦いが激化することを確信し、手持ちの仲間たちとともに意力を研いでいった。
4人はパルデア最高峰の手練れ。四天王でさえ今のこの4人を上回っていると力強くは言えない。パラドックスポケモンであろうと正面からこの4人を打ち破ることはできまいが、いまの一行の精神は研磨され、洗練され、戦士として珠玉の領域に達している。もはや不意打ちや奇襲すらも通用しないだろう。それは4人とも自覚していた。
今の自分たちは正面戦闘では負けない。
油断大敵とはいえ、皆そこには確固たる自信があった。もし何か不利があり得るとすれば、それは・・・、
「数の暴力。」そうつぶやいたのはボタンだった。 - 10二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 09:53:26
クジラが魚の姿をしているように、コウモリが鳥の姿をしているように、強力なポケモンの多くがドラゴンタイプであるように、洗練され尽くした目的意識は端は違えど自然に同じ形に収斂される。4人の思考がタイミングを含めて完全に一致したのも、彼らがトレーナーとして、冒険者として、ひとつの極致に至っていることの証だろう。
「今のうちらがやられるとしたら、それはたぶん数の暴力だと思う。」
全く同時に同じ結論に至っていたほかの3人は声を出さずに、首肯してボタンに同意した。テラバーストを経たペパーの思考は冴えわたっている。彼はボタンが何を言おうとしているかを何となく感じ取っていた。
「さっきから襲い掛かっては来ないけど、キラーメとかキラフロルとかがその辺に群生してる。うちらのようすを伺ってるんだと思う。数で押し切られるところを見せたら、あいつらも来るかも。集団戦になったときの立ち回りも考えとこ。」
ダブルバトルですらない完全な混戦乱戦。パラドックスポケモンの攻撃性でないと成立しない戦闘形式。ボタンはスター団の面々がそれぞれのアジトで行っており、今ではSTCという形で機能している戦闘システムを想起していた。そこから、集団戦に強い範囲技を多く持つボタンとペパーがそれぞれネモとアオイの隣に立って戦うフォーメーションを提案した。アオイの力になることをモチベーションとするボタンではあったが、ペパーの手持ちの方がアオイとの相性がいいだろうと判断し、自分はネモと組むことにした。 - 11二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:08:54
そろそろこの全裸冒険もクライマックスか
- 12二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:24:31
最下層へと続く坂道を警戒しつつ下っていく4人。先は長く坂の終わりはまだまだ見えそうにない。遮蔽物も多い。こちらが影に身を隠しつつ進んでいるのと同様に、おそらく多くのポケモンが影に潜んでこちらを伺っているのだろう。
警戒を続ける4人の姿には、少し変化があった。極端な中腰をやめたのだ。多少身を低く構えることはしているが、下り坂で前傾姿勢になるのは望ましくない。また、4人の警戒技能がより高まっていることも一因である。ペパーは眼前の尻を見つめ続けなくてはならない使命から解放され、安堵していた。その安堵の中に僅かな寂寥感(せきりょうかん)が混じっているのは、彼の中の獣が惜しんでいるためだろうか。
ペパーは現在殿、最後尾を務めている。アオイは先頭を、ネモとボタンは左右の警戒を担当している。彼らのより洗練された警戒技能は周囲の索敵範囲を広げることを可能にした。とくに元々警戒能力の高かったボタンは下層の中でも、最下層とそれ以外ではポケモンの分布に違いがあることに気づいていた。
イダイナキバが最下層に近づくにつれ数を減らしている。
キラフロルやハバタクカミなどの比較的小さな、というより身軽なポケモンが最下層には多いのだろうか。身軽とはつまり危機から脱しやすいということ。
「イダイナキバじゃ勝てない・・・?」ボタンはふとそうつぶやいた。
ペパーはボタンのつぶやきに反応し、
「アレでも勝てないようなヤツがいるってのかよ・・・」と返した。イダイナキバは単体でも強いが、群れを成して行動もする。にもかかわらず、その姿が見えないということは、種族単位で最下層を避けているということ。環境や地理的原因でもない。それは天敵の存在を暗示しているに等しかった。ペパーは空気がネガティブに寄り過ぎないように、わざとコミカルに、大げさに肩を動かしてうなだれてみせた。両手に隠されたディグダもこの状況には屹立できそうにない。 - 13二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:31:41
あらすじが納得いかないんだが・・・
- 14二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:32:17
- 15二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:36:16
"ペパーはサワロ・タイム・クラベルの3人の師の教えとともに、人外魔境のエリアゼロを歩み進む。"
>うんうん、うn・・・?
"背中を預けるは頼りになる親友たち、傍らにはマフィティフをはじめとする旅の仲間たち"
>まあ、うん
"母に会うため、友を守るため、師の誇りのため、彼は歩を進める"
>う・・・ん、まあ
"戦いと葛藤と友情と冒険の物語"
>確かに・・・
あれ?反論できない・・・?
- 16二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:37:20
なんでこのスレタイと内容で文章力高いんだ…
- 17二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:47:00
エリアゼロの至る所にペパーのテラバースト残滓が散らばってるんだよな………………
- 18二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:47:44
ペパーのテラピース(液体)
- 19二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:56:08
先頭をいくアオイは前方に何かを発見した。モンスターボールのような模様。人間が活動していないこの領域でモンスターボールを落とすことなどあり得ない。アオイは記憶の中からあるポケモンの姿を思い起こした。
「モロバレル・・・?」
アオイは用心を強めた。モロバレルはどく技を多用するポケモン。相棒のマスカーニャとは相性が悪い。ましてや、いまの自分は全裸。「どくのこな」や「しびれごな」でも受けようものなら致命的なダメージを負いかねない。
アオイは、ペパーが自分にとって大切な友人であるように、自分もまたペパーにとって大切な友人であることを自覚していた。もしエリアゼロで自分が傷ついたら、ペパーは親しい友を二度同じ場所で傷つけられることになる。優しい彼の心は壊れてしまうかもしれない。アオイはペパーのためにも自分が傷つくわけにはいかないと決意した。自分のために戦う者も強いが他者のために戦う者はより強い。
アオイの後ろでペパーは
「モロバレルVSモロミエル」と思わず口走りそうになっていた。 - 20二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 10:58:03
>「モロバレルVSモロミエル」と思わず口走りそうになっていた。
やかましいわwwww
- 21二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:04:28
ペパーが時折見せる異常なギャグセンスはなんなんだよ
- 22二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:06:12
このぺパー、だいぶファンキーである
- 23二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:13:51
ペパー君、ちょっとはっちゃけてきてない?ww
- 24二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:32:32
情欲が暴走してだいぶ頭が茹ってきてますねこれは
- 25二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:37:16
「ここはにゃおちゃん以外の子で・・・」アオイがそう考えた途端に前方のモロバレルがこちらに向かって走り出してきた。距離が十分にあったので奇襲にはならなかったが、モロバレルが素早く走り出すという事態はアオイを少しだが驚かすことができた。
「まずい!にゃおちゃん!ごめん!」
手持ちの隊列を入れ替えるほどの隙はなかったため、急遽マスカーニャを繰り出すことになった。周囲の岩陰をネモとペパーの2人で警戒し、アオイはボタンとともに、この特殊モロバレルを相手した。
「いや、違う・・・」「うん、たぶん前のムウマのときと同じ・・・」
パラドックスポケモン。2人は口には出さずその結論を共有した。
アラブルタケ
後にペパーによってそう仮称されるポケモンはモロバレルとは違って脚を持っており細かい移動を可能としていた。極まる凶暴性は先例通り。パラドックスポケモンはタイプの判断が難しい。今までの例を見る限り、大穴の外にいる近似種とは違うタイプを持っているようだった。
ボタンはかくとう技を、アオイはむし技をそれぞれ指示し、敵のタイプを探っていこうと考えたが、結果は両方とも大ダメージを与え、かなりの短時間で戦闘が終了することとなった。レベル差もさることながら、タイプ相性がかっちりとはまった幸運であった。2人はまだあどけない肢体をふるりと震わせ互いに労いを交わした。ペパーは当然口には出さず、「モロミエルの勝利」と心の中で一人こぼした。 - 26二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:43:30
これでスナノケガワとトドロクツキ以外のパラドックスポケモンは消化したことになるのか。
エンディング前に会えるやつは全部倒したな。
いよいよ最終盤だな・・・ - 27二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:43:59
ペパー君?キミちょっと楽しんでない?
- 28二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:47:01
ペパーは箍が外れてきてるのかダジャレで気を逸らせているのかどっちなんだ
- 29二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:47:45
- 30二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:50:04
真面目にバトルパートも探索パートも描いてるから脳が混乱してきた。
これって冒険小説なん?全裸小説なん? - 31二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:51:06
全裸の冒険青春小説だ
- 32二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:53:40
- 33二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 11:59:27
マスカーニャのNNにゃおちゃんなのか、かわいいね
- 34二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 12:07:52
50回分も集めないといけないのか…(戦慄)
- 35二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 12:34:51
「あいことばでペパーのテラピース×50、もらえるよ!」
- 36二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 13:25:01
- 37二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 13:33:49
宝食堂に持ち込みたくねえ
- 38二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 13:35:41
持ち込んだところで何に変えられるんだよ
- 39二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:07:03
ナニだろ
- 40二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:10:40
最下層へとつながる長い坂を下りきると以外にも研究所はすぐに視界に入ってきた。というより、4人の視界は研究所の建物にほとんど占拠されてしまった。正確には、研究所と一体化した巨大なテラスタル結晶の岸壁に。
博士の所在、大穴の秘宝、パラドックスポケモンの襲来など、様々な内容が話題に上ったが、会話もそこそこに研究所のすぐ前に到着した。
オーリム博士からの通信ではこのゲートを開くと中にいるパラドックスポケモンたちが外に出てきてしまうとのこと。
予想はしていた。何らかの戦いが必ず起こると。
覚悟はいいかと問う博士に対しての4人の返事は、述べるまでもないだろう。 - 41二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:25:43
ゲートを開いた途端に押し寄せるパラドックスポケモンの群れ。だが、すでに備えを整えていた一行はあくまで冷静に、適切に対応することができた。
身を守るにとどまらず、ネモに至っては討ちもらしすら刈り取らんばかりの意力を見せつけていた。ボタンとともにパラドックスポケモンを追うネモ。この事態も織り込み済みであるため、2人残されたペパーとアオイに焦りはない。
ペパーは蓄積された戦闘経験から、一人でも十分抑えられると判断した。
「このままじゃ埒が明かない、アオイ!先に行け!一対一ならお前に勝てるヤツなんかいねえ!ここは任せろ!」
ペパーの檄で、より昂ったアオイは単身ゲートの内側へと踏み込んでいく。おぼろげな記憶の中にもない完全な未知の領域に突き進むアオイの背中と尻を見つめつつ、ペパーはたまった鬱憤(うっぷん)を、眼前の群れを成す敵たちにぶつけることにした。 - 42二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:29:26
鬱憤をぶつける(意味深)
- 43二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:29:50
ぶつけられる敵はたまったもんじゃねえな
- 44二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:31:21
何をぶつけるんです?
- 45二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:33:07
- 46二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:34:39
- 47二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:39:57
研究所の中に足を踏み入れたアオイの目に飛び込んできたのは、椅子にもたれかかり体中すべての力を抜いているオーリム博士の姿だった。
博士は正気を失っている、博士は脅されている、博士は操られている、博士は騙されている、博士は・・・、博士は・・・
現実は、アオイが仲間と交わした多くの推論をあざ笑うものであり、最悪のものでもあった。
博士は・・・、
人間ではない。 - 48二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:47:55
とうとうエ……ゼロラボ突入か
短いようで長い冒険だったと読み手さえ錯覚する - 49二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:50:43
明らかに人間とは思えない動きで体勢を立て直し、アオイに向き直るオーリム博士。
アオイは今まで周囲からは怖いもの知らずと言われ、自分もそう言われることをひそかに喜んでいたが、今、明確に強い恐怖を感じていた。
むき出しの素肌を、一筋の汗が走る。額から生まれたその一滴の汗は顔をすべり首筋を通り抜け、一糸まとわぬ胴を抜け、腰を抜け、脚を抜けて地面に小さな染みを作った。
「話をしよう。ついてきてくれ。」
端的にそう言い、博士は奥のエレベーターへ向かう。アオイは「一対一なら最強」というペパーの檄を思い起こし、博士の後を追った。また、アオイは博士の不審さに恐怖を抱いてはいたものの、博士自身から殺気を感じてはいなかったのも、彼女が素直に博士の後についていった一因かもしれない。 - 50二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 14:52:31
まさか服を着ていることが人間じゃない判定の最後の決め手になるとはこの海のリハクの(ry
- 51二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 15:10:15
エレベーターの中で、アオイはオーリム博士から事の顛末を聴いていた。にわかには信じがたいことだった。博士はすでに亡くなっており自分はAIだということ、タイムマシンが存在するということ、古代のポケモンがこの場にいるということ。
AIなどアオイの知識の範疇を大きく超えている。だが、人間はこのエリアゼロでは衣服を着用することはできない。テラスタル結晶の急成長により体を傷つける可能性があるからだ。にもかかわらず、この最深部で白衣をまとっていることこそ、博士が人間ではないことの証左となっていた。
また、アオイは、コライドンは古代から来たポケモン、ツバサノオウであり、同郷のもう一体との争いに敗れ大穴から逃げ出したということを聞いて、コライドンが先ほどから怯えていることの理由を理解した。
加えて、オーリム博士のAIは、博士が生前に夢見ていたことをアオイに伝えた。それは古代ポケモンと現代のポケモンが仲良く暮らす楽園を作ること。ただアオイは凶暴な古代ポケモンが現代種と共存することは難しいと考えていたし、AIもそれには同調した。しかし生前の博士は古代ポケモン、つまりパラドックスポケモンによって現代の生態系が破壊されるなら、それもまた自然の形だろうとも考えていたと伝えられたアオイは、めまいがするような違和感を感じていた。
博士が作り出したはずのAIと博士自身の生前の意志が合致しない。それはつまり博士が正気なときにAIが作成され、その後徐々に狂気に蝕まれ、亡くなったということを意味する。
アオイが寒気を感じているのは、彼女が全裸だからでも、ここが地下深いからでもない。根源的な恐怖から来る悪寒が彼女の体を蝕んでいた。
次々と繰り出される重大な情報の奔流。幼い彼女がすべてを飲みこむにはあまりにも重すぎる。 - 52二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 15:21:22
目的の場所に到着したAIはアオイに対して、こう告げた。
博士の暴走を止めてほしい。しかし、自分はそれを排除しようとする。だから自分すらも超えてほしい。
それはパルデアの大地を愛していた博士本人の願いでもあった。
自らの野心によって自らの大切なものを失う。それはあまりにも悲しすぎる。スター団の面々と戦ったアオイは、暴走する思いというものがどれほど悲しい結果を生むか知っている。恐怖に飲まれそうになっていたアオイだったが、彼女は覚悟を決めた。
彼女は誇り高いパルデア最強のポケモントレーナーなのだから。 - 53二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 15:23:48
AIとはいえ全裸の女の子が一対一で対峙することを考えるとオーリム博士で良かったな……
- 54二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 15:47:56
オーリムAIとの激戦。
それはアオイにとってこの上ない重圧を感じるものであった。相手がとてつもなく強いことはもちろんだが、ペパーが来る前に全てを終わらせたい、AIとはいえペパーと親を戦わせたくない、その気持ちがアオイの指示に力を込める。
初見であったスナノケガワを含む5体を撃破し、いよいよ最後の一体となった。だが、アオイの仲間たちもマスカーニャを除いて倒れてしまった。正真正銘の一騎打ちである。
オーリムAIがボールを投げ落とした。
大穴の闇を切り裂く暴威の龍
仮称 トドロクツキ
当然ながら初めてみる相手。これまでの戦闘で手の内が知られている分、アオイのマスカーニャが不利だが、アオイは、いや、アオイとマスカーニャはひるまない。全裸であってもくじけない。
「いこう!!にゃおちゃん!!」 - 55二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 15:50:03
熱い、熱いぞ。この辺でアニメOPのBGMが聞こえてきそう。
- 56二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 15:51:35
成人向けアニメかな・・・?
- 57二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 15:53:16
ツキ-マスカーニャ対面はじゃれつくさえ当てればいけるぞ!まぁタイプわかんないだろうけど
- 58二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 15:56:58
じゃれつくをいかにヒットさせるが肝になるか・・・?
- 59二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 16:00:36
"大穴の闇を切り裂く暴威の龍"
いや、真っ当にカッコイイな!? - 60二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 16:28:36
終わりが見えてきて寂しい…
- 61二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 16:35:22
アオイはトドロクツキのタイプを知らない。そのため、警戒しつつも、まずは近似種のボーマンダを想定した立ち回りを組み立てた。
それは、足を止めないこと。
どうやら速さ比べではマスカーニャに分があるらしく、トドロクツキは照準を合わせられないでいる。
一瞬でも立ち止まれば、かえんほうしゃによる手痛い一撃を食らうだろう。
マスカーニャも中空に陣取るトドロクツキを相手に攻めあぐねていたが、形勢は悪くない。
アオイの脳裏に勝利の可能性がちらつき、油断というにはあまりに乏しい、微かな揺らぎが生まれた。
龍はその揺らぎを見逃さなかった。 - 62二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 16:46:57
空を切り、一気に距離を詰めるトドロクツキ。
速さ比べでは勝ち目がないだろうが、狙ったのはトレーナーだった。一流トレーナーともなれば、遠距離技や範囲技に巻き込まれないように立ち回ることは造作もない。
だが、近接攻撃で直に狙われるとなれば、かなり分が悪い。トレーナー同士の戦いではあり得ないことだが、今の相手は人間ですらないのだ。非道を謗るにはあまりに虚しい。
マスカーニャは僅かに遅れながらアオイの救出に向かう。もちろんアオイもそれに合わせて動く。
だが、トドロクツキは加速したまま方向を切り返し、間際に迫っていたマスカーニャを翼で強くうち据えた。技ともいえない、単なるたいあたりであるため、マスカーニャも致命傷にはならなかったが、このダメージは無視できない。
トレーナーとの絆を逆手に取った非道の一撃。
トドロクツキはあくタイプを併せ持つドラゴンである。 - 63二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 16:53:10
地に降り立ち、物理攻撃で勝負を決めようとするトドロクツキ。
足を強打され、スピード勝負を封じられたマスカーニャ。
深く回復する暇はない。傷薬で僅な治療を施し、勝機を探るアオイ。
「ムダダ。アキラメテ、フクヲキテ、タチサリタマエ。」オーリムAIの声が響く。
立ち去れとは言っているが、生きて返す気はなく、背中を見せた途端に襲いかかるだろう。 - 64二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 16:55:31
>フクヲキテ
一見何言ってんだと思える言葉だが、テラスタル結晶の影響で動きが鈍くなったところにトドメを刺しに行くつもりだな?
なんて巧妙なAIだ
- 65二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 17:22:10
窮地を脱する隙を見つけようと回るアオイの脳裏に一つの手が浮かんだ。
マスカーニャを見つめ、アイコンタクトを取る。
アオイは前に歩き出した。その方向にはトドロクツキが待ち構えている。鋭い爪がアオイの白い肌を貫こうとしている。
「にゃおちゃん!!トリックフラワー!!!」
トリックフラワー。草タイプの物理技。ドラゴンであるトドロクツキには威力が半減する。
トドロクツキは自身の活動を妨げるほどのダメージにはならないと判断し、その攻撃を無視した。
アオイに迫る一撃。
そのとき、
トドロクツキのの前に花束が落ちてきた。急に視界をさえぎられ、攻撃を中断する。
「ありがとう、にゃおちゃん。信じてたよ」
トドロクツキの視界がふさがれたほんの一瞬のあと、真横にはマスカーニャがいた。
「にゃおちゃん」
悪を欺き
「やったね」
龍を討つ
「いくよ」
無垢の一撃
「 じゃ れ つ く !!!! 」 - 66二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 17:27:24
主人公すぎる…
- 67二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 17:40:43
敵の攻撃を翻弄する
↓
敵がトレーナーを標的にしてきた
↓
奇襲でダメージ食らう
↓
トレーナーが囮になる
↓
敵の目がトレーナーに向いた隙に攪乱技をぶつける
↓
至近距離で弱点技をぶつける
うーん、戦闘シーンいいなぁ - 68二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 17:42:53
戦闘シーンかっこよすぎてワクワクする…服着てないのに…
- 69二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 17:44:32
「にゃおちゃん、やったね、いくよ」を分けて演出挟んでいくところ、すき
- 70二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 17:45:10
- 71二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 17:46:32
「じゃれつく」を「悪を欺き龍を討つ無垢の一撃」って表現するの、最高
かわいい感じの技名が一気に中二的なカッコよさになった - 72二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 17:47:22
マスカーニャも全裸だから誤差よ誤差
- 73二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 17:47:39
あくタイプにもドラゴンタイプにも強いし、このアオリは納得だわ
- 74二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 17:49:24
- 75二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 18:48:41
- 76二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 19:40:31
- 77二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 19:42:31
- 78二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 19:48:43
- 79二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 21:03:01
- 80二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 21:04:45
- 81二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 21:37:22
けがれを知らないウミディグダにこれは刺激強すぎちゃんだぜ
- 82二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 23:18:02
こんなんテラバースト不可避ですやん
- 83二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 23:49:15
- 84二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 23:50:31
エリアゼロの下層ともなれば危険度が上層よりも高くなるし、周囲への警戒を強めなければならない場面でそれは悪手になるんじゃないか
- 85二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 23:56:11
ぐむむむむ、今日は書く時間取れそうにないっす・・・
ごめんなさい!また明日頑張ります!
それはそうと、絵、素ん晴らしいですな・・・ふぅ - 86二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 23:58:42
ボタンのメガネを取って反射するテラスタル結晶の粋な計らい
- 87二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 01:26:28
戦闘シーン、本気でカッコいいんだが?
トドロクツキの二つ名とか、じゃれつくのアオリとか真面目にカッコいいのに全裸なもんだから脳内再生がムズいw - 88二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 03:17:02
ただのアホエロじゃなくてシリアスなシーンやバトルパートの表現も素晴らしい
これまでのSSと神絵師によるイラスト見てテラバーストしながら気長に続き待ってます - 89二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:28:13
保守
- 90二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:38:31
渾身の一撃を受けたトドロクツキ。
その巨体が沈み込む直前、背後から声がかかった。
「アオイ!」
全裸の3人がだった。
ダメ、見ないでペパー、これは違うの、いま私を見ないで、あなたのお母さんを追い詰めてる私を見ないで
ペパーが合流する前にすべてを片付けておきたかった。しかし、それは叶わず、ペパーは変わり果てた母親と対面することになった。
「母ちゃんじゃ・・・ないんだよな・・・?」
「ありガとウ。ようやク、彼女の意志ヲ止めルコトがデキた。アァ、こんナに大きくナって・・・いろいろとホントに大きくナって・・・いや、ホントに年の割に大きいナ・・・今まで寂シイ思いをさせてすまナイ・・・」 - 91二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:42:15
「母ちゃん・・・なのか・・・?」
「私ノ大事なペp」
「セキュリティに異常アリ、セキュリティに異常アリ」
「タイムマシンが危険にさらされています、タイムマシンが危険にさらされています」
「博士はドウしてもタイムマシンを止めさせたくないノカ・・・!?すまナイ、子ドもタチ、キミタチでは不可能ダ・・・逃ゲテクレ!!」
オーリムAIの体にテラスタル結晶が生じていく。AIの意志を呑み込んでいくかのように、楽園防衛プログラムが起動していく。AIの表情は無表情なようでいて、やるせない悲しみをこらえきれないようでもあった。
そして、床が持ち上がり、再び戦いが始まる。
「邪魔者ハ排除スル!!」
機械音声は乱れをはらみながら、乱雑なノイズとともに楽園防衛プログラムの意志を言葉に変えて聞く者に伝えていた。アオイは、そのノイズの中にオーリムAIの意志の残滓を感じ取った。AIにはこれ以上戦う意志は・・・。胸をかきむしられる思いがした。
すでにアオイの仲間たちは倒れ、マスカーニャも負傷している。だが、今は傍らにペパー、ネモ、ボタンの3人がいる。一糸まとわぬ全裸の4人ははるか上方に立つ敵、オーリム博士の狂気を見据え、最後の戦いへ臨む。
楽園防衛プログラムが、一つのマスターボールを投げ落とした。
そこから現れたのは・・・、
なじみのある深紅の姿、威圧感を放つ双眸、頑健な肢体、雄々しい鬣(たてがみ)
楽園の守護竜 コライドン
その姿であった。 - 92二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:46:38
アオイは、僅かな治療を施し、再度マスカーニャを繰り出した。
いや、繰り出そうとした。アオイの手から放たれたその瞬間、不自然に地に落ちるマスカーニャのボール。そして、ボールを取り巻く小さな鎖。
ボール・ロック・システム
いかに強力なポケモンであろうと、その場に出ることができなければ、どうにもならない。不在は無力と同義。冒険者たちの希望を呑み込む悪辣な禁じ手である。
ネモやボタン、ペパーの仲間たちまでロックされているらしく、また、ロックシステムの強度はボタンの天才的技術力をもってしても破ることができないものであった。
「ズリィ・・・こんなの大人がやることかよ・・・!」
眼前のコライドン、いや、パラドックスポケモン、ツバサノオウはゆっくりと、かつ確実にアオイたちに迫る。裸のアオイたちは、その爪とキバから逃げられはしないだろう。
本来ならば逃走を選ぶべきだが、この状況では逃走は選択肢にすらない。
絶対絶命の窮地。今までならポケモンたちと共にいかなる困難も乗り越えて来れた。
悪辣な奸計は、アオイたちとそのポケモンたちが冒険の日々で培った絆を、上から押さえつけて捻りつぶそうとしている。しかし、ポケモンたちは拘束され、主人を守るために、戦うことすらできない。
ただ一匹を除いて。 - 93二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:51:53
ちくしょう物凄く熱い展開なのにちょいちょい差し込まれる全裸描写のせいで集中できない
- 94二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:51:59
ん?誤字がある・・・
90の4行目の「全裸の3人がだった」→「全裸の3人だった」ですね。
いや、全裸の3人ってなに・・・? - 95二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:53:24
いろいろとホントに大きくナって・・・いや、ホントに年の割に大きいナ
AIのくせにいらん所気にしとるんじゃない - 96二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:54:54
「年の割に大きい」だから不自然な大きさではないのが、また
- 97二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:56:14
- 98二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:59:47
年の割に大きいのは体格でしょ……ほらガッチリしてるって言われてたし……
- 99二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 11:08:04
心配してクレてありガとウ。でモ、正気でこんな文章書ケる訳ないじゃないデスか。
それはそうと、本筋とは関係のない話。
アオイちゃんたちのボールは本来ならベルト式のボールホルダーに6つ入れて持ち歩くはずですが、エリアゼロでは、こううまいことやって微細な粒となって身体に直接付着してると思います。
技術的にはボックスの大量のポケモンを持ち運ぶための圧縮技術や大型・重量級のポケモンをボールに収めるための重量無視技術と同じものでしょう。
よって、たとえモンスターボールであろうと、彼女らの体を隠すことはありません。繰り出すときだけ手のひらにㇲッと現れんじゃないかな。
ちなみに、その「ボールをまとう技術」によってある程度ではありますが、寒さが緩和されているのだと思います。全裸は寒いですからね。さすがに洞窟内まで来るとどうにもならないようですが。
- 100二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 11:20:39
エリアゼロでは、常人の良識は命取りだってあれほど・・・
- 101二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 14:36:40
アオイの手の中で、静かに、しかし、確かな力強さをもって、語りかける一つのボール。
淡い光を帯びているそのボールを手に取ったアオイは気づいた。この絶体絶命の窮地を覆す、相棒の存在に。
主人の手から力強く放たれ、エリアゼロの最深部、そのさらに地下深くで美しい放物線を描いて、そのポケモンは大地に立った。
古代の大地を統べる猛竜
アオイと共にパルデアを駆ける友
コライドンの出陣である。 - 102二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 14:37:18
コライドンはアオイを振り向いて、その眼を見る。その眼差しに、もはや怯えの影はない。
アオイもコライドンの瞳を見つめる。彼女らの間に、言葉も衣服も要らない。
眼前に立ちはだかるは、強大な旧敵。
その背が守るは、大切な友。
かつての恐怖を乗り越え、コライドンは立ち上がる。
全身にみなぎる猛き意力は、ほとばしる光となってコライドンの身を包む。
コライドン、バトルフォームの復活である。
ツバサノオウはかつて下した敵がもう一度立ち向かって来ようとしているこの状況に僅かならずイラついていた。
大地を焦がす煉獄の炎 「かえんほうしゃ」
ツバサノオウは何よりもまず、コライドンを「ちょうはつ」した。
「お前は俺には敵わない、身の程を知って、お仲間の全裸どもと一緒に散れ」
まず手始めに半減技で力の差を思い知らせる。実際、ツバサノオウの一撃はコライドンの出端を挫くことに成功した。コライドンの意気は十分。その意気すら押し返す猛火の強襲。 - 103二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 14:38:23
「がんばれ!!コライドン!!」全裸のネモが力強く応援する。いつも優しくなでてくれるネモ、主人の大切なライバル。一糸まとわぬその期待に応えるべくコライドンは敵に立ち向かう。
しかし、ツバサノオウの攻撃は止まる気配がない。遠距離からはかえんほうしゃが、懐に入られれば爪の一撃がコライドンを苦しめる。機動力、攻撃力、防御力、そして何より殺気において、ツバサノオウはコライドンをはるかに上回っていた。
尾の一撃を食らい、壁際まで吹き飛ばされたコライドン。さらに追撃しようとするツバサノオウは全身の筋肉から闘気を奔らせ、攻撃態勢を取る。壁が邪魔してかわせそうにない。
「ヤ、ヤバいよ!なんとかこらえて!」全裸のボタンが声を上げる。友を何よりも大事に思い、決して見捨てないボタン。主人の大切な友人。身を隠しもせずに送られるその期待に応えるべく、コライドンは全身に力を込めて敵の攻撃を受け止める姿勢を取る。
ツバサノオウは高く跳びあがり、コライドンを目がけて突っ込んでいく。凄まじい衝撃ながら、僅かに打点をずらし致命傷を避けたコライドン。再び距離を取り再度攻撃を仕掛けようとするツバサノオウ。
その動線を目で追っていたペパーの視界には、一瞬変わり果てた母親の姿が写った。しかし、そのとき彼の胸に去来したのはセンチメンタルな痛みではなかった。彼の眼はある「物体」を捉えた。
それは、結晶。博士にまとわりついたテラスタル結晶を見とめたペパーの脳裏に浮かんだ逆転の一手。 - 104二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 14:40:05
「アオイ!!」
ペパーの声がアオイに届いたと同時に、アオイはペパーの意図に気づいた。
「コライドン!!いこう!!テラスタル!!」
アオイのオーブから放たれたまばゆい光がコライドンの全身を覆い、テラスタル結晶がその身を包む。
「ああ、そうだ!やっちまえ!!」全裸のペパーが声に力を込める。サンドイッチを振るまってくれたペパー。自身の傷を癒してくれた恩人。主人の大切な仲間。全裸の彼の声援に応え、コライドンは雄たけびを上げる。
ツバサノオウはコライドンの変化に恐れを抱きつつも、強者のプライドが警戒を塗りつぶし威嚇の雄たけびを返させた。
「「「コライドン!!」」」3人が叫ぶ。
そして、アオイが最後の指示を出す。
「 テ ラ バ ー ス ト !!!!」
千変万化の光の奔流が竜の顎(あぎと)を形成し、ツバサノオウを貫いていく。
竜を討つのは竜。距離を詰めようとしていたツバサノオウは致命傷を避けられなかった。 - 105二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 14:42:17
オレはもう駄目だ
テラバーストが隠語にしか見えない… - 106二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 14:46:08
一糸まとわぬとか全裸とかがちょいちょい挟まれては比喩表現として成立しているの耐えられない
- 107二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 14:51:47
突如異界に放り込まれ、故郷の誇りを失った。
マスターボールに囚われ、自由の誇りを失った。
ツバサノオウはこれ以上屈する訳にはいかない。今の彼には、古代の大地を統べた強者の誇りだけなのだから。
ツバサノオウは負けられない。ましてや、全裸の人間どもに従う、軟弱な同胞に負ける訳にはいかない。
みなぎる怒りに支えられ、致命傷をおしてもう一度立ち上がろうとするツバサノオウの目に入ったのは、かつて一度は下したはずの同胞、全裸の人間たちを守ろうとする同胞の姿だった。
たった一つだけ残された己の誇りのためだけに戦ったツバサノオウは、守るものを持つ者の強さを認め、己を打ち破った同胞の勝利をたたえ地に沈んだ。 - 108二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:20:36
絶対に負けないはずの状況での敗北、その事実に楽園防衛プログラムは論理矛盾を起こし、オーリムAIとの主導権争いに負け、暴走は止まった。
「なんと、なんと素晴らしい・・・!まさかオリジナル博士の最終手段さえ退けてしまうとは!!」
「戻ったのか!?」とペパーが問う。
「ああ、この結果は最高の科学力をもつAIでも計算できなかった。キミたちは絶望のふちにいても、自分の頭で考え、友を信じる勇気をもち、決断できる人間なのだな。どれほど辛い過去があったとしても、キミたちなら、自分の選んだ道を胸を張って進んでいけるだろう。ありがとう、アオイ、ネモ、ボタン・・・ペパー。
だが、どうやら私が存在する限りタイムマシンは止まらないらしい。私自身がマシンを復旧するシステムの一部となっているようだ。」
「な、なんだよそれ!」ペパーは思わず声を上げた。 - 109二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:25:54
「すまないな。
キミたちの冒険をここからみていて感じたことがある。キミたちのその自由さが羨ましい、と。
仲間を想い徒党を組んだり、強さを求めて戦いの中に身を委ねたり、大事なものを守るため大きな敵に立ち向かったり、捕まえて戦って自分だけの宝物を探し求めたり・・・友人たちの痴態を直視しないように気をつかったり、そそり立つ肉「アギャ!アギャス!」
「フフ・・・、その翼で大空を飛びまわったり、な。」
「・・・私もキミたちのように、何ものにも縛られず、自分だけの宝物を見つけたい。私がここにいる限りタイムマシンが止まらないのなら、私はタイムマシンに飛び込み、夢にまで見た古代の世界へ旅立ちたいと思う。冒険に心を躍らせるとは、こういう気持ちなのだな・・・」ネモは、せっかく出会いが今生の別れと兼ねることの悲運を嘆いた。
「ペパー・・・今まで真実を言えず、すまなかった。オリジナルの感情をそのまま受け継いでいる私には分かる。キミの母親はキミのことを本当に愛していたよ。」
「そんなの・・・今さらずりいよ」ペパーは涙を流してはいない。だが、その全身に、愛情と悲しみを消化できない震えが、むき出しの肌にかすかに現れている。
「そうだな・・・すまない・・・」
「ペパー、アオイ、ネモ、ボタン、それにコライドン。少し寂しいがお別れだ。」
「母ちゃんっ・・・!!!」ペパーの目に映っているのは、確かに母親だった。自らの生を授けてくれた偉大な母だった。
「さらばだ、自由な冒険者たちよ!!」
「ボ ン ボ ヤ ー ジュ !!!」 - 110二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:27:34
>友人たちの痴態を直視しないように気をつかったり、そそり立つ肉「アギャ!アギャス!」
コライドンくん迫真のファインプレー
- 111二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:32:18
博士???
- 112二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:40:37
「愛し合う夫を捨てても足りなかった。
最愛の我が子を捨てても行けなかった。
人であることを捨てても届かなかった。
夢にまで見た古代の世界が、今目の前にある。
オーリム、キミは幸せだったかい
私には分かるよ、
「タイムマシンでは人間を送れない」この事実を知ってからキミは少しずつ変わっていった。夢にまで見る楽園に生きては至れない絶望がキミを蝕んでいった。そして何より、
ぺパー・・・。
愛する我が子に古代の力強さを、その息吹を感じさせてやりたい気持ちが、キミの絶望を加速させていった。
キミは心のどこかでこうなることを予期していたのだろう。私はキミの分まで、この世界を冒険するよ。そして私だけの、いや、我々だけの宝物を見つけよう。」
オーリムAIはその身を包む衣服を脱ぎ去った。せっかく古代の世界に来たのだから。ここは古代の大地、その身を解き放つことを責める者はいない・・・ - 113二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:41:47
とうとう全員全裸に…謎の感動ちゃんがあるぜ…
- 114二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:41:51
いよいよエンディングか・・・なんか寂しいな・・・
- 115二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 15:42:39
全員全裸エンドとは…なんて美しい物語なんだ
- 116二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:22:27
帰路についたペパーたち。ボタンやネモ、アオイに励まされた、ペパーはオーリムAIが古代の大地の冒険を楽しんでいることを祈りつつ、言いようのない思いを咀嚼できないでいた。
トラウマを乗り越えたコライドンの力により、数日間かけて歩み進んできた道もほんの一日で戻ることができた。4人をその背に預かってもなお速度を落とすことのない走り姿は爽快のひと言である。道中アオイは栗の花の香りを何度か嗅いだが、その正体を知る日はこれからも来ない。
結晶洞を抜け、洞窟を抜け、上層を登り切り、一行がゲート施設まで戻ってきたときには、大穴で時間の感覚が多少ずれたのか、太陽が爽やかな光をパルデアの大地に届けていた。
数日ぶりに衣服の袖に腕を通し、下着と上着を身にまとった一行。ペパーは言いようのない思いを一度脇において、「着衣もこれはこれでいいな」と感じていた。
事件は解決し、パルデアは救われたとはいえ、全員が幸福になれる訳ではない。ペパーの心中を察して、一行の空気は少し硬くなっていた。
「はいはーい!」とネモが突如元気よく声を上げた。その身は制服に包まれているため、ペパーの目に彼女の腋が見えることはない。
「みんなで寄り道しない?」とネモ。「いいね、買い食いに一票」とボタン。アオイもネモの意図にすぐに気づいて同調する。
言葉を紡げないでいるペパーの背中をコライドンがぐいぐいと押した。
「あーもう!わかった!わかったって!」とペパーも返す。その表情は満面とは言わずとも、少なからず笑顔を含んでいた。
途は続く。だが、彼らは自由な冒険者たち。ときには道をそれて寄り道することも、また自由。彼らは宝物を見つけた。だが、宝物が一つとも決まってはいない。旅の終わりを決めるのは旅人である彼ら自身である。
仲間たちとともに、自由な彼らの冒険は、どこまでも続く。 - 117二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:23:51
エリアゼロに残る栗の花の香りもいつかは天に還るんやなって……
良い物語だった - 118二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:25:06
いい話だった……
- 119二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:28:13
続くったら、続く……
- 120二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:32:05
支部辺りに投稿してほしい…
- 121二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:36:07
「これは・・・パティスリー・ムクロジのケーキかしら・・・?」
「大変ありがたい贈り物だが、なぜわざわざタイム先生とワガハイに?」
「先生たちのおかげでオレ、戦い抜くことができたんです。もっともっと勉強頑張ります!」
後日、職員室にはタイム先生とサワロ先生に、寄り道して買ってきたケーキを渡すペパーの姿があった。読者諸賢に注意を促すのも最後となるが、いまのペパーはもちろん制服に身を包んでいる。
「詳しいことは分からないが、ワガハイたちの仕事がキミの助けになり、こうしてわざわざ礼をしに来てくれたというのなら、教師冥利に尽きるとはまさにこのこと。ありがたく頂戴しよう。」
「はい!」
青年は元気よく力強く恩師たちに返事をした。
その顔は、試練を乗り越えた、戦士の相であった。
彼の人生には、これからも大小さまざまな困難があるだろう。しかし、彼は冒険の思い出を胸に果敢に進んでいく。
偉大な母オーリムの息子、ペパーの人生はまだ始まったばかりなのだから。
~完~ - 122二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:38:56
総文字数3万7千字以上・・・卒業論文かな?
- 123二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:39:56
サワロ先生に甘いものを贈る名采配
やはりペパー先輩はデキる子ですよ - 124二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:41:08
オチがめちゃくちゃいい!ありがとうサワロ先生!タイム先生!
このアホでエロくて感動できるSSに出会えて良かった!お疲れちゃんだぜ - 125二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:42:12
- 126二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:43:19
- 127二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:43:24
思春期の青年の性癖を捻じ曲げるには十分すぎる出来事だったからな
- 128二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:43:53
- 129二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:44:03
試験
問1. 以下の単語のうち、本文中で「性欲」の意味で使われていないものを1つ選びなさい。
(1)獣性 (2)澱 (3)ケダモノ
問2.ペパーが本文中でテラバーストしてない場所を2つ選びなさい。
(1)第1観測ユニット
(2)第2観測ユニット
(3)第3観測ユニット
(4)第4観測ユニット
問3.この発言のうち、ペパーの発言でないものを1つ選びなさい。(心中発話を含む)
(1)(アオイとボタンの尻を見て)「二人ともプリンプリンだな」
(2)「モロバレルVSモロミエル」
(3)突然の自分語りどうした?
問4.第2観測ユニットと第3観測ユニットおよび第4観測ユニットでは、一同は同じ寝方をしています。25文字以内で説明しなさい。(句読点含む)
問5.ペパーは目隠しで上裸を女子に触られているとき、どこか楽しさ、暖かさを感じています。これはなぜなのか、考えられる理由を論述しなさい。 - 130二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:46:48
- 131二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:51:08
- 132二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:59:00
元ネタスレの方にはこんな一言もありますぜ・・・?
69二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 20:09:36
クリア後も全裸徘徊が癖になっちゃって女の子三人でハッコウシティの薄暗いところに出没するんだよね
70二次元好きの匿名さん22/12/24(土) 20:22:39
>69 そして、三人の前に現れるナンジャモ(全裸)
- 133二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 17:17:27
乙
アホくさいエロさと原作の熱いバトルがいい相乗効果を持ってめちゃくちゃ面白かった - 134二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 17:59:14
また良さげな全裸ポケモンスレがあったら、頑張りますね。
- 135二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:02:10
個人的好きなバトルシーントップ3
1 VSツバサノオウ
2 VSトドロクツキ
3 VSイダイナキバ
バトルがカッコイイのホントすき。服着てないのにカッコイイ。 - 136二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:04:21
お疲れ様でスター!!!すげー面白かった!!
pixivあたりにまとめてほしい まとめて読みたい - 137二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:21:14
ほう・・・?全裸ナンジャモ編ですか・・・。プロットが見えねえww
- 138二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:24:34
このレスは削除されています
- 139二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:25:08
- 140二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:32:53
女性陣で博士が一番息子のウミディグダばかり見ててシュールなんよ
- 141二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:37:26
お疲れ様でスター!
キルラキルの世界観と思えば何もおかしいところはないね - 142二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:59:09
お疲れ様でスター!
休憩の合間合間に更新来てないか確認するくらいにはハマってた…
後世に語り継いでいきたい名文 - 143二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 20:09:11
お疲れ様でスター!
いやマジでつい読み進めてしまう高い文章力から繰り出されるトンチキ設定と熱いバトルに脳内のグッピーが死滅した
すごく面白かったです!!
そしてこのエリア(身に纏うもの)ゼロの後にバトルスクールウォーズからのお部屋お招きイベントやるんか…ペパーの時に絶対変な空気にならん……?? - 144二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 20:47:05
お疲れさまでスター!
まじでこのアホエロまっしぐらな設定でこんなエモい文章読めるとは思わんかった - 145二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 20:54:03
名文をありがとう。良い年末になった。
- 146二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 20:55:21
爆笑させて頂きましたw
画力が羨ましい限りです… - 147二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:11:33
ツバサノオウの(°ㇿ°)表情が可愛いなぁオイ!
- 148二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:43:52
たくさんの感想ありがとうございます。とても嬉しいです。
Pixivにまとめるのは、やり方がさっぱり分からないので、残った内容書いたら、調べてみますね。
4つの番外編が浮かんでるんですが、どれも短くはなさそうなので書くときは別スレ立てますね。
ちなみに
1ツバサノオウ捕獲作戦オモダカさん同伴編
2パラドックスポケモン生態調査依頼チリちゃん引率編
3ナンジャモ不審者遭遇編
4ペパーヌードモデル編
です。
どれからいくべきか・・・
あ、どの番外編も、イイ思いするのはペパーですが、苦しむのもペパーです。 - 149二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:47:22
4が見たいなぁ〜
女子3人の前で恥ずかしがるペパーをまた見たいし、もし今度はペパーだけが裸ならエリアゼロ探検と違うシチュエーションだから新鮮味があるし - 150二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:48:25
ペパーヌードモデル編のインパクトがスゲェ!
- 151二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:49:24
4が気になるけどなんでも楽しみや!
- 152二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:59:18
女性陣さしおいてすでに3票取ってるペパー君マジヒロイン
個人的にはオモダカさんが全裸冒険をどう受け取るか気になるので1に一票 - 153二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 22:03:02
絵師さんもお疲れ様でスター。
あなたのせいで裸で髪をほどいたネモに心を奪われてしまった。頬を染めるボタンにも恋してしまった。どうしてくれる。 - 154二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 23:35:53
最高にハイなSSをありがとうございます
ペパーの奇妙で甘美な冒険譚、楽しませていただきました
何より地の文が秀逸でクスリとくるユーモアセンスが素晴らしかったです
続編も上がりましたら絶対読ませていただきます - 155二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 00:22:00
- 156二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 00:39:53
- 157二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 01:34:58
- 158二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 01:35:41
うっそぉ
- 159二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 03:37:40
今すべてを見てきた
素晴らしかった - 160二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 03:56:21
アオイちゃん 戦闘力+経験+恋愛パート担当
ネモお姉さま 戦闘力+対応力+にぎやか担当
ボタンちゃん 警戒能力+分析力+技術力担当
ペパーきゅん 紳士+性癖+少年+目的+生活力+ヒロイン力担当
それぞれキャラがちゃんと有能で、達人集団なのもいいよね。
警戒と索敵が染み付いてるのも旅の玄人っぽくて好き。
ボタンちゃんが警戒能力高いのにも理由付けがしてあるのも解釈一致でした。 - 161二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 04:04:29
面白かった!
作者さんお疲れ様です! - 162二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 04:05:30
マスカーニャ、マフィティフ、コライドン、ルガルガン、ニンフィア
ポケモンたちにも見せ場があって本編とのシンクロ感が高いからホントにもう一度プレイしてる気になれた - 163二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 05:16:29
最終的にペパーが目覚めたのは、ネモの腋、ボタンの尻、アオイの背中であってる?
- 164二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 10:39:27
すでに完結してるのに保守したくなってしまうのはなぜ・・・?
- 165二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 10:51:57
あと一万文字くらい読みたいって言おうとしたけど、普通に三万文字越えてるんだよな・・・
この作者なら10万文字くらい普通にいきそう - 166二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 11:54:25
なんでこんなに可哀想なくらいのラッキースケベが似合うんだペパー…
- 167二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 12:48:39
ファンアートまで出来てるのホント笑う
しかもどれも出来がいいから余計笑う - 168二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 14:42:42
ペパーヌードモデル編の冒頭だけ載せますね。(いや、まさかペパーヌードが圧勝するとは・・・てっきりチリちゃんかナンジャモかと)
この部分は別スレ立てたときにも載せようかと思います。 - 169二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 14:43:11
なげやりのキマワリ。芸術家コルサの乾坤一擲の一作である。パルデア全土に彼の名声を轟かせた名作を擁するボウルタウンを、明月の光が優しく照らしている。昼間の喧騒のなごりを残す夜の賑わいは、今日もこの街のどこかで誰か宴を催していることを知らせてくれる。コルサは自らのアトリエの一隅に一人佇んでいた。
窓の外、どこからともなく、人々の営みが音楽となって、彼のアトリエに染みこんでいくのを、コルサは灯かりを点けずに暗い部屋の中に差す月明りを避けるように、一隅の椅子に乱雑に腰かけながら、虚ろに見つめていた。
傍らのサイドテーブルには友人が故郷から持ってきたという火酒。竜の息吹を思わせる力強い酒精を安物のキャンディで色づけて流し込む。強い酒は、歓びを昂らせ悲しみを鈍らせると、少年の日にどこかで聞いた。それも大人の特権なのだと思っていた。酒は嫌いではない。だが、今の彼は竜の火酒をもってしても、その愁いを押し流すことはできなかった。
創作は産みの苦しみ、表現は生の喜び
一流の芸術家たるコルサは今、次作の糸口をつかみかねていた。スランプというにはあまりに短い、余人にはささやかな悩み。だが、当の本人には自らの生の意義を問う重大な悩みでもあった。描きたいものはある。伝えたい思いがある。心の奥深くから湧き出る精を掬いとる器を、コルサは独り暗いアトリエで探し求めていた。
うねりのかかった髪をかき分けて、両手の爪が頭皮に深く食い込む。血がにじむ。その痛みは彼の正気の糸をつかむ大事な要素でもある。
命を描きたい・・・!生を描きたい・・・!むき出しの命を!力強い生を!
コルサは作業台の一隅に飾ってあるコルクボードに視線を落とした。芸術家としての数々の表彰、友であり師であるハッサクとの交流、そしてジムチャレンジに来た少女アオイ・・・
数々の写真に目を通した彼にはふと一筋の光明が見えてきた・・・。
後日、ペパーはアオイ、ネモ、ボタン女子たち3人の前で再びその肌を晒していた。 - 170二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 15:20:49
このレスは削除されています
- 171二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 17:38:23
ペパーがどういう返事をしたのか気になる
- 172二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 17:41:40
なんなら何故見ているのは女子だけなのか、コルサはどう依頼したのか・・・まったく分からんぞ・・・
- 173二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 19:46:12
このレスは削除されています
- 174二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 19:48:02
- 175二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 20:25:15
アオイ「この香り、もした我が友ペパーではないか・・・?」
- 176二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 01:34:54
ペパーヌードモデル編の続きが気になり過ぎて年越した実感が湧いてないんだが
- 177二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 01:59:19
- 178二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 02:01:11
- 179二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 09:07:15
事後ですよね?(再確認)
- 180二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 09:12:04
性豪かな?
- 181二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 10:21:12
ちょっといいなと思われてる女子3人と全裸で同衾してこの甘酸っぱい空気出せるペパー先輩尊敬する
- 182二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 10:30:56
初めて来たがなんだこのスレ………おもろ………いや文章力高いな!?
- 183二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 10:46:45
たまには純文学もいいですね・・・
- 184二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 10:49:59
私女だけど、爆笑しながら読みました。
本編を踏襲した全うな展開に熱いバトル、各人の見せ場まである真面目な作品なのに、1要素足しただけでこんなにカオスになるんですね。 - 185二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 12:16:01
1要素足されてないぞ。1要素抜かれてるぞ。
- 186二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 12:28:47
- 187二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 12:32:21
続々とファンアートが集まって来てて草テラスタル
- 188二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 16:14:22
素晴らしい・・・実にいい仕事ですな
- 189二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 17:09:30
ボタンちゃん?どこ見てるのかな?
- 190二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 17:19:40
- 191二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 17:25:36
- 192二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 17:36:16
- 193二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 19:33:16
- 194二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 19:51:50
しかし全裸である上に横に2人女がいるものとし、ペパーの頭はテラバーストである。
- 195二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 19:55:04
この状態でテラバーストしたらアオイちゃんに入っちゃう!
- 196二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 20:20:47
ファンアートが全部かわいい!!
- 197二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 01:41:28
ペパーヌードモデル編たのしみ
- 198二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 11:55:43
ツバサノオウも被害者なんだよね・・・
- 199二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 12:10:09
日本語教材かな?
- 200二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 12:11:04
元ネタスレも本望だろう