- 1二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:35:15
人は、出会いと別れを繰り返す生き物だ。その形は様々であるが、俺は卒業や引退という形で数多くのウマ娘を見送ってきた。
その中でも一番印象に残っているのはスイープトウショウという、魔法使いに憧れたウマ娘。彼女は、俺が初めて担当したウマ娘でとても手を焼かされたのをよく覚えている。
間違いなく才能がある少女だったがとにかく気分屋だった。自分が納得出来なければトレーニングは放棄する、本番を前にして突然へそを曲げてゲートに入らない…俺のことをトレーナーではなく使い魔と妙ちきりんな呼称で呼ぶ…。挙げれば挙げるほど、彼女との気まぐれに振り回されてきたんだなと痛感する。
しかし、彼女には唯一無二の魅力があった。それは、観る者の目を奪い、今まで見ていた世界をも変えてしまうような魔法の末脚だ。弾けるように風を切ってターフを駆ける姿は、魔法の箒に乗って奇跡を起こす魔法使いそのものだった。人々は、彼女の姿に夢を見て、熱狂したのだ。
特に、シニアに入ってから初めて迎えた宝塚記念。このレースは、彼女を彼女たる存在に押し上げたレースと言っても過言ではないだろう。レース前から、ティアラ路線のウマ娘はクラシック3冠路線よりも弱いというレッテルを覆すために、メディアを利用して各方面を煽り倒した。
“路線なんて関係ない。強いヤツが強い”と。
迎えた当日はやはりティアラ路線出身の評価が尾を引き、秋華賞覇者、前走安田記念2着にも関わらず11番人気に甘んじた。一番人気は、世紀末覇王・テイエムオペラオー以来二人目の秋シニア三冠レースを全て制覇した大器の英雄・ゼンノロブロイ。
プライベートでも仲の良い彼女は、ともすれば内気と言われがちな普段の姿が霞む程の、強大な英雄として剣を携え、この宝塚の地に足を踏み入れた。…自身を導いた魔女の喉元にその剣で貫くために。
だが、その志は叶うことはなかった。終始好位を維持し続けて勝負所で末脚を爆発させた彼女は、向けられた英雄の鋒をひらりと避け、お返しと言わんばかりに彼女を英雄に導く最後の鍵となった特大魔法を叩き込んでやったのだ。
こうして、スイープは低人気を嘲笑うかのような勝利を収め、世界は彼女の魔法に酔い、息を呑み…新時代の到来の目撃者として予感した。
“ティアラだって、やれるんだ”と。 - 2二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:35:48
その後、エリザベス女王杯も制覇し、更に1年間トゥインクルシリーズで走り続けていたが突如引退を表明。ドリームトロフィーリーグにも行かずに競技者人生に幕を下ろした。会見で語った理由は────。
「もう走るの飽きちゃった。それに、今は弟子の面倒見るので手一杯なの!」
…何とも気まぐれな、彼女らしい幕引きである。彼女がそう言うのなら、きっとそれ以上の結果は望めないだろうと受理し、正式に引退が決まった。ドラスティックな魔法少女の引退を世間は嘆き、彼女に続くニューヒロイン誕生を渇望する中、応えるように次々とティアラ出身者から偉大な記録を残したウマ娘が誕生した。
日本ダービーに参戦し、64年ぶりにティアラ路線出身者で優勝を成し遂げた常識破りの女帝、ウオッカ。
同年にティアラ2冠に輝き、その後も好成績を残し続けついには37年ぶりにティアラ路線出身者ながら冬のグランプリを制覇したミス・パーフェクト、ダイワスカーレット。
スプリンターズSにてシニア級のウマ娘も纏めて逃げ切り、小さな天才少女、ニシノフラワー以来となるクラシック期のティアラ路線出身者による制覇で不滅のマーちゃんの人気を博したアストンマーチャン。
彗星の如く現れ、重賞レース5連勝で一気にスプリントGⅠの女王となり、SNS界でもインフルエンサーとして大きな人気を博した閃光乙女、カレンチャン。
スイープの活躍から始まったティアラ路線組の快進撃はとどまることを知らず、彼女たちの活躍を見たウマ娘はクラシックもティアラでも、それまでの退屈な常識を引っくり返すような魔法を掛けることが出来る事を強く証明した。
彼女が遺した魔法の残渣は、次世代にも形を変えて脈々と受け継がれていたのだ。
今のレース界の礎を作ったスイープトウショウ。彼女はレースの魔法には続きがあるからここで待ってなさいと言い残し、学園を卒業した。そんな彼女は今、何をしているかと言うと───。 - 3二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:36:07
「コラァ〜!ペース落ちてる!そんなんじゃ立派な魔女にはなれないわよ!?」
「無理ぃ〜!もう駄目…」
「ちょっと!口動かす前に脚動かしなさい!ちゃんと動かさなきゃオシオキのドクダミ茶一気飲みよ〜?」
「それはもっとやだあああ!!!」
「アハ♪なーんだ、イケるじゃない。ほらほら、ゴールはすぐそこよ!」
…彼女は学園に帰ってきた、今度はトレーナーの資格を携えて。
というのも、彼女は常々魔法というものは代々受け継がれていくもので、彼女の祖母からスイープに、スイープから次代のウマ娘に…という訳でその教えを守るべく、トレーナー学校に入学しストレートで卒業してトレセン学園に赴任してきた。今は教え子をバイクでしごいている所ですごく顔がいきいきとしている。
俺みたいに、新人がサブトレーナーを経験せずにウマ娘側が逆スカウトしていきなり専属契約をするのは稀も稀の話。適当なベテラントレーナーの元で経験を積んでから晴れてトレーナーとなるのだが…。
「ヤダヤダヤダー!使い魔のとこじゃなきゃイヤ!」
「その歳にもなってヤダ言わない。君もう成人したんでしょ」
「ぬぐぐ…外では言わないし!アタシだって使い魔のとこならやりたい放題できるってずっと我慢してたのよ!?」
「俺のとこ志望してたのそういう理由だったの!?」
…とまあ、頼ってくれた理由が何とも彼女らしくて変わってないことに安心こそしたが当時は大丈夫なのだろうかと、一応理事長やたづなさんに確認を取って、問題ないと言ってくれたのでスイープは俺のサブトレーナーとなった。相変わらずのマイペースっぷりである。
彼女は果たしてどう導くのかと最初の方は書類作業をしつつ見守っていたが、流石にストレートで卒業してきただけあって人体構造やトレーニング理論への造詣が深く、何よりも誰に似たのか、選手のやる気を刺激するのがとにかく上手だ。
「よーし!今日はこのくらいにしといてあげる!…む?」
「お疲れさま、今日のメニューは大分ハードだったねえ」
「はぁ…はぁ…チーフぅ〜…スイープさん、スパルタすぎますよぉ」
トレーニングも終わったみたいなのでジムに顔を出しに行くと、大の字でのびてる担当の子をツンツン突っついてるスイープの姿があった。担当の子も泣きついてはいるが達成感に満ちた良い顔をしていた。まるで、魔法に掛かってしまったかのように。 - 4二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:36:29
「ふう、ただいま」
「おかえり、送り迎えありがとな」
スイープが溜息を吐きながらトレーナー室の扉を開く。今は、スイープが安全面を考慮して担当の子を寮まで送り迎えしてくれている。正直、忙しい時期はこの時間も大分惜しいのでこの手の仕事を引き受けてくれるのは只々ありがたい。
「それにしても、毎日俺に寮まで送らせてたスイープが今度は送る側になるなんてなあ」
「ふんだ、頭痛くなる書類仕事やるくらいならこっちの方がまだマシってだけの話よ」
彼女が現役の時、トレーニング後は毎日のように寮まで送り届けてはフジキセキに仲良しさんだねなんて言われていたのが懐かしく感じる。あの時、手を連れられて歩いていた少女は今は誰かを導くために手を差し伸べていると思うと、時の流れを感じる。
「…ねえってば!何遠い目してんのよ!」
「へぁっ!?あ、何か言った?」
感慨深く、当時に想いを馳せながら回想してると少しだけ低くなったがそれでも若干キンキンするソプラノボイスに我に返される。
「晩御飯、どうすんのって!今から作ってたら寝るの遅くなるでしょ?」
「え…あっ、もうそんな時間か」
スイープに促されてデスク上のデジタル時計を見るともう19時を回っていた。確かに、今からスイープが言うように家の余り物で作っても洗い物とか諸々を考えると日を跨ぐ可能性もある以上、作っている余裕はなさそうだ。
「…外で食うか」
苦笑いしながら提案するとスイープも相変わらず仕方のないやつ、と笑いながら椅子に腰掛けて俺が動くのを待つ。…そもそも、何故スイープが俺の晩御飯を待ち、寝る時間を気にするのかと言うと、現在同棲している…というよりかは押しかけられたからである。
トレセン学園に赴任が決まり、学園敷地内のトレーナー寮に住むのかと勝手に思っていたのだが、本人はハナからここに転がり込む気満々だったそうだ。だから、そのへんの手続は一切してないと聞いた時は目眩がしそうになった。
だが、彼女ももう1社会人、ある程度倫理観も弁え、分別がつかない幼気な少女のままではないというのも理解していたし、あの頃のような賑やかな日常が戻ってきたと思うと何となく嬉しかったのもあってスイープがいいならいいよと承諾し、今に至る。 - 5二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:36:59
「お待たせ、何食いに行こうか」
「やーっと終わったわね!今日はガッツリな気分だしカツ丼でも食べに行きましょ」
細々とした作業を終わらせ、デスクの席を立つと待ってましたと言わんばかりにスイープに連れられて蕎麦屋の暖簾をくぐる。テーブル席に腰掛けてロースカツ丼とヒレカツ丼を注文し、食べながら今日あった事を回顧し合うのが日課となった。
「それでね?あの子ってばアタシたちをパパとママみたいって言ってたのよ?」
「君もそうだったけど、親御さんの元を離れて寮生活をするから身近な大人は親近感が湧くんだろうね」
「?アタシにとって使い魔は使い魔だったわよ?パパみたいに心配性なとこはあったけど」
「そりゃまあ、預からせてもらってる身としてはそれくらいが当たり前だからね」
スイープは、周囲と比べると年齢的にも精神的にも幼い部分があり、各方面からも不安の声が上がっていたのは事実である。俺も、そんな彼女のメンタルケア…厳密にはモチベーションの維持には大分苦労させられたので忘れるはずがない。
でも、ちゃんと“やりたい”を見つけたスイープの向上心は結果と伴ってみせた。レースはもちろんだが、どうにかしてやる気を出させたときのスイープの出力はとんでもないもので、どーよと言わんばかりに戦果を持って帰ってくる彼女には毎回舌を巻かれたものだ。
「ま、そう思うとアンタはパパに向いてるのかもね」
「え〜?何か子供とかみさんの尻に敷かれてそうじゃない?」
「アハッ、確かにテーシュカンパクってガラじゃなさそうね♪」
「否定してほしかったなあそこは…」
顔をシナシナにしながらカツとご飯を口に放り込む。まあ、確かにあんだけ俺のことを振り回しまくったスイープから見たら威厳ある存在と思うのは無理があるかもしれない。事実、そういうのでもないし…とヘコみながらお吸い物を啜ってるとスイープは続ける。
「そんなんでシュンとするとこも変わらないわね…話を最後まで聞きなさい。つまり、アンタはそれだけ誰かを受け止められる器量があるってことじゃないの」
「そうかなあ…」
「あら、偉大な魔女の激励が信じられないとでも言うのかしら?」
いたずらっぽく、勝ち気に笑うスイープ。思えば、このどこか傲慢とすら言える自信に俺も引っ張ってもらってきたんだなと今更ながら痛感する。 - 6二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:37:25
「だから、アンタはビシッと締めてくれる女の子を捕まえるのね。時間は待ってくれないわよ」
「教え子に結婚を諭されるなんて…そもそもトレーナー業を本職にした時点で半分諦めてるけどね」
「?何でよ」
「自分の時間を確保しにくいのが大きいかな?これで更に家庭なんて持ったら家族との時間が取れるかわからないから性別問わず合コンに行っても敬遠されがちなんだよ」
結婚は正直出来るものならしたいが、した結果嫁さんや家族を傷つける事になるならいっそしない方がマシだ。…そもそも出来る気がしないなんて言わないけどなんて心に言い聞かせてると今度はスイープが顔を青くする。
「えぇっ!?じゃあアタシも危ないってコト!?」
「いや、多分スイープは引く手あまたじゃない?美人さんだし理想を高くしなきゃ」
「ふんだ!魔法への理解を示せない男になんて用はないわ!」
「…いい人、見つかるといいな…」
何だか、色んな意味で俺以上に旦那さん選びに苦労しそうだなあと将来の彼女の苦戦を予期してしまう。彼女の場合、めちゃくちゃ広義で見れば優しい人がいいになるのだが、優しさの尺度があんまりにも局所的すぎる上に優しすぎると却って毒に感じるのだから厄介な事この上ない。
まあ、それでも彼女はスイープトウショウだ、きっと、なんやかんやで素敵な殿方を見つけてくるはず。願わくば、結婚しましたくらいの年賀はがきくらいは送ってくれると嬉しいものだが…その頃には忘れられちゃってるだろうか?…い、今のうちに伝えとくか。
「…ま、どうであれ君なら何とかなるさ。もし良い人が見つかったらその時は式には呼ばずとも、結婚しましたくらいの報告はくれよ?」
「ふふん、使い魔がいい子にしてたら考えてあげる!きっと素敵なダーリンを捕まえてやるんだから」
一瞬、目をパチクリとしたスイープだったが殊勝な笑みを崩さず、約束してくれた。ああよかった、これで少なくとも後年切ない気分になるリスクを若干ヘッジすることが出来そうだ。まだ見ぬ将来へのワクワクも含め、今日はいい夜だった、そう思いながら会計を済ませて自室へと戻るのだった。 - 7二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:38:00
自室に戻り、風呂を済ませると先に済ませていたスイープが寝間着姿でこたつで丸くなり、俺が布団を敷くのを待っていた。屈んでみかんを食べながらテレビを見るその後姿は布団は意地でも敷かないぞという無言の意思が伝わってくる。一応居候なんだけどなあ…。
今日も朝早く、風呂に入って身体も温まったことで一気に眠気に流されそうになるのでさっさと敷いてしまおうと、うとうとしながら整えていく。
「それじゃ、俺先寝るから…スイープも明日朝早いから夜更しして寝不足にならないようにね」
「わかってるっつの。おやすみ」
今朝も早く起きてたのによく夜更しできるなあと感心しながら布団の中に潜ると、たちまち眠気が体中を蝕む。アラームを4時にセットして枕に頭を預けると、すぐに意識を手放してしまうのだった。
「…ねえ、使い魔。寝たの?」
「まったく、蕎麦屋でアレ聞いた時は流石に耳を疑ったわよ、薄々感じてたけど、まさか成長したスイーピーが眼中にもないなんてね」
「…レースの魔法を次の世代に継ぐために勉強して戻ってきたのはホント。その心にウソはないわ」
「いっぱいお友達も出来たし、外にはアタシの知らない、ワクワクする色んな世界があるって知った」
「でも…それでも退屈だったわ、使い魔がいないと」
「あの頃が楽しかったのは…魔法とライバルだけが理由じゃなかったってことなのね」
「…ブサイクな寝顔。ふふっ」
「ね、使い魔。アタシね、美少女だけあって結構モテるのよ?アンタなんて目じゃないほどのイケメンに告られた事もあったわ」
「それでも、ぜーんぶ、断ってやったの。だって、アンタといる時より全然つまんないんだもの」
「それに、魔法になんて一切興味も示さない。見てるのはアタシの外面だけ」
「だから、全部断って、イヤな勉強も全部我慢して、やっとまた一緒になれた。…何が言いたいか、わかるわよね?」
「覚悟しなさいよね」
「アタシは、レースの魔法を次世代にも受け継いで魅せるし、アンタもメロメロにしてみせる。正面からね」
「魔女は不意打ちなんて姑息な手は使わない、真っ向から向き合って好きになってもらうわ」
「…あの時、使い魔がアタシに歩み寄ってくれた時と同じようにアタシも本心から好きになってもらうんだから」
「元教え子へのしがらみ?上等じゃない、レース以外にもつまんない常識があったのね」 - 8二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:38:51
「スイーピーはアンタから見たらご主人さまで元教え子で現同僚って域を出ないんでしょうけど…」
「アンタは使い魔のくせにご主人さまのスイーピーを恋に落とした大罪人よ」
「その罪、アンタの人生を以て贖ってもらうんだから。…覚悟しなさいよねっ!」
「…ま、保険で魔法くらいは使わせてもらおうかしら」
「ファレノプシス・スターチス☆」
枕元で、何かが聞こえた気がしたのだが、夢の中に片足突っ込んでいた俺は、気にも留めず全身浸かってしまうのだった。
それは、とあるワガママな魔法少女と少し頼りない使い魔が結ばれる少し前のお話。 - 9二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:45:07
非常に新鮮なスイープで…非常に美味しい
- 10二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:50:04
年内の最後だしなんか普段書かないもの書きたいな→そういやゴリゴリのスイトレって書いたことなかった気がするな→うおおお書くぞおおおお
というわけで時を経てスイープが使い魔に恋をするお話でした。一応見えやすかったり見えにくい伏線を至る所に散りばめながら書いてたのですが、楽しくなっちゃってアレも入れようこれも入れたいなが沢山あったのでこれでも大分削りましたが書いてて楽しかったです。
余談ですが昨日賢さSSRスイープを完凸し、気分が乗りまくってたお陰でできた産物でもあります。ありがとうサイゲームスさん。一応その様子を載せたスレも下記リンクにて重ねて紹介しておきます。
私なんかのSSを読み、ハートや感想をくださった方、意見や改善点を指摘してくださった皆様に最大限の感謝を示したいと思います。本年は、お付き合い戴き誠にありがとうございました。来年も何か思いついたら書けるようがんばります。
成長がまったく見られなかったのはどうか許し亭
使い魔です|あにまん掲示板思いの外軽傷で済みました許し亭bbs.animanch.com - 11二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:50:57
月並みな感想だけどスゲー良いSSだった、ありがとう。
あと、好みの範疇かもしれないがスレタイに【SS】って付けるのをオススメするよ。 - 12二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:52:24
- 13二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:53:24
いいねぇ。自分の”好き”に真っ直ぐなスイーピー。
どこかで訪れる使い魔の意識が変わる瞬間が楽しみになるお話だった。 - 14二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 09:54:00
朝からとても素敵なSS見れた。ありがとう
- 15二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:49:47
出会いと別れを繰り返したのは使い魔だけじゃなくてスイープも同様で、その中で色んなことに触れ、あの頃の楽しかった部分の深層や無意識の内にある使い魔への想いに気づいて即時行動するスイーピー
素晴らしいですね。朝から素敵なものを読ませてくれてありがとうございます。 - 16二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 10:58:20
少女の使える一番の魔法は大人の女性としてもう一度現れることだって昔から…
いいですな。居候というのも一昔前のラブコメの導入感あってよい。 - 17二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 11:22:09
一年最後に激アツなのお出しするなんて気前がいいや
楽しませてもらったぜ - 18二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 11:43:07
こういうのすき
いやマジで好き - 19二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 12:44:31
これは後日談とかも考えると色々広がりますなあ…
- 20二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:03:15
- 21二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:05:29
尊死したんだが
- 22二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 16:14:58
- 23二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 21:11:53
SS宣伝スレから来ました
たまらんってだけの紹介だったから読んでみたけどなるほど堪らんっすな、重い感情を惜しみなく吐露するスイーピーにグッと来ました - 24二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 22:39:03
- 25二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 08:53:34
朝上げ
スイーピーかわいいよスイーピー
俺の元にも来て♡ - 26二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 10:02:39
上げ乙、おかげで見つけた
スイープは可愛さと美しさとレースへの情熱と魔法への探究心と使い魔への親愛の性質を合わせ持つ…♢
最近は序盤から「許し亭さんかな?」と気付くようになって来ました 応援してます!
- 27二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 17:30:00
花言葉から紐解いて物語を読むと見えてくる想いやそれに反してやはり元教え子にして現後輩の枠からあくまででない使い魔のスイープへの変わらない所だったり変わった部分への気づきを表現してるのがお上手だなと思わされました。
年内最後に良い物を見れました、ありがとう。新年でも素敵なスイーピーと使い魔のお話を読めることを期待してます。 - 28二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 21:16:24
現役時代は滾るような激情を前面に出してた少女が成長して、大人の女性になってからかつて世話になった人への想いに気付いて冷静を装いつつもあの頃の情熱に今の情念も混ざって静かに燃え滾らせる…あ〜たまんねぇ〜(恍惚)
- 29二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 21:32:40
スイープの成長がキャラクターに添いつつ丁寧に鮮明に書かれていてとても良かったです
来年も頑張ってください! - 30二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 08:13:54
指導者になってもスイープらしさ全開にしつつもやる気を引き出すのが上手なのは使い魔の影響を受けて無意識に模倣してるとかだったら素敵だなとか思いました
- 31おまけ23/01/01(日) 14:10:19
スイープが自室で居候を始めてから色々と気付いたのだが、この子はそこそこ変わった部分とそうでない部分がかなりはっきり別れている。例を挙げるなら夕ご飯を買いに行った時のこと。
「使い魔!アタシ、ちょっと行きたい所あるから先行くわね!」
そう言うやいなや、ピューッと駆け足でどこかに行ってしまった。推測するに、コスメの類で新作が出てそれを見に行ったのだろうと気にも留めず、ぶつからないようにとだけ伝えてから材料を一つ一つ吟味していく。
大方のものをかごの中に入れ、お菓子の補充そろそろしとかないとなーと思いながら菓子売り場の方に行くと、小さな子供に混じってでっかいの(当社比)が混ざってかごに大量のお菓子を入れていた。子どもたちも、あまりの豪勢っぷりにそのでっかいのに目が釘付けになっている。
「…何してんの、スイープ」
「あら、使い魔じゃない。これ、全部買うからレジ持っていくの手伝いなさい」
「この量を…しかもカート1台分…!?」
すまし顔で俺の問いに答えるでっかいの…もとい、スイープ。その脇にはカートの上下にかごが入っており、どちらも満杯になっている。これお菓子だけで5000円超えるんじゃ…。
「ふふん、年末年始は巣ごもりするって言うでしょ?これでも少ないかなって思うけど、年明けくらいなら保つはずよ!」
「年明けどころか向こう2ヶ月は買わずに済みそうだと思うけど…」
「あら?まだそっちのかご余裕あるじゃない。追加しようかしら♪」
これ以上買うのは流石に豪遊通り越して富豪の戯れになる。流石に金銭感覚というものを教えるために嗜めたが自分の金で買うと言い出したのでデリカシーを欠くとは理解していたが背に腹は代えられぬとそんだけ食うと太るよとだけ伝え、何とか一かご分に踏み留まらせた。
しかし、やはりリスクを承知とはいえ女性の気にしがちな部分を指摘した代償はあまりにも大きく───。
「スイープ〜、言い方が悪かったのは謝るから機嫌直してください…」
「ヤダヤダヤダヤダ!今日はここから動かないもん!全部使い魔がやって!」
「ごめんって…」
「ふんだ!使い魔なんかキライキライ!ふーんだ!」
家に戻ってから買った菓子を持ち込み、寝室に籠城してしまうのだった。ただ、スーパーで駄々をこねなくなった分、それはそれで成長した証なのかも知れないと感慨深くなった。 - 32二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 14:11:17
おまけです
多分時間が間に合えばまた何か書くかもです - 33二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 14:13:39
なんだよ…可愛いかよ…
- 34二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 14:33:14
スイープのヤダヤダとそれを受け止めるトレーナーのやり取りはその内鬱に効くようになる。
- 35二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 15:50:06
おうちでヤダヤダしてる辺り我慢してやってきたってのが本当なんだなってのがよくわかる良いオマケだァ…
- 36二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 18:34:27
成長してもなんだかんだで変わらない関係性と立ち位置
多分結ばれたところまで行ってもこんな感じなんだろうなって思うと笑顔になっちゃう - 37おまけ23/01/01(日) 20:09:08
正月。新年の挨拶をお互い布団の中で済ませるとスイープがお年玉を要求してきた。イヤあなた何歳よと言ったものの、使い魔から見たらアタシはいつまで経っても子供みたいなもんでしょと独自理論を押し通され、しゃーなしに1万円を渡そうとしたのだが────。
「ちょっと!裸金で渡すなんて風情もヘッタクレもないじゃないの!あとでかわいいポチ袋買いに行くわよ!それで、夜に改めてスイーピーに渡しなさい!」
…というわけで朝食や洗濯物を干すのを済ませた後、二人でショッピングモールに繰り出してポチ袋を探しに来た。目を輝かせてポチ袋売り場を見て回るスイープの後ろをついていく。
「ねえねえ!このうさぎ可愛くない!?雪うさぎと白うさぎがちゅーしてて可愛い〜」
「干支にちなんだポチ袋は鉄板だよなあ。俺もそれいいんじゃないかって思うよ」
「あ、あの!スイープトウショウさんですか…!?」
「む?」
どれにするか選んでいる中、知らないウマ娘に呼び止められる。聞けば、現役の頃からスイープを追っていたファンらしく、自分も憧れてトレセン学園に入学しようと日夜頑張っているらしい。そうか、もしかしたら今後会う事になるかもしれない逸材か。
「そう、じゃあ貴方とは将来会うかもわからないのね」
(え、誰この子)
「は、はい!狭き門なのはわかってますけど、それでも諦めたくないんです!」
突然見せてきたスイープの変わり身に困惑を隠せなかったが、とりあえずそれっぽく横で頷いて誤魔化す。
「ふふ、いい心意気ね。そんな貴方には私が特別に魔法を掛けましょう」
(私?アタシでもスイーピーでもなく?掛けてあげるでもなく??)
完全についていけなくなってる俺と光栄な思いから身体を震わすその少女を置いてスイープは杖を取り出して呪文を唱える。
「パキラ・ガーベラ・グラジオラス!三女神よ、才能の卵に勝利の祝福を!」
「スイープ、それ…」
「あら、覚えてた?…今掛けたのは勝利の魔法。私もレース前によく唱えてたから効果は折り紙付きよ。貴方が中央に来るのを心待ちにしてるわ、魔法少女の卵さん?」
「…〜っ!!ありがとうございます!!」
その少女はこちらを向きながら何度も礼をし、雑踏の中へと消えていった。彼女にとってこれが競技者人生の転換点になりそうだ。…それにしても。 - 38おまけ23/01/01(日) 20:09:40
「いやはや、驚いたよ」
ほしいポチ袋も見つかり、モール内のレストラン街で昼食を摂っている時に先程の話をスイープに振る。それほど、さっきの景色は俺からしたら衝撃的だったのだ。
「?アタシの様変わりが?」
「いやそれはもう。まったくもって別人を見てるみたいだった」
「ふっふーん、でしょでしょ?アタシ、大魔女みたいだったでしょ!」
こうやって話してる分にはそこまで変わった感じがしないはずなのに、先程目の前で展開した彼女の所作は間違いなく魔法を掛けられた別人のようだった。それだけ、彼女が大人になったということでもある。20過ぎて尚お年玉を要求してくるけど…。
しかし、彼女が俺の部屋に転がり込んできた時に、俺のとこでやりたい放題する為に色々我慢してきた、なんて言っていたのを思い出す。何の気なく流してはいたが、彼女はあらゆる経験を機に、自衛する手段として外面を取り繕うことを覚えたのだとしたら…何となく、意味合いが変わる気がする。
「俺の前ではありのままの君で居ていいからね」
「?急にどーしたのよ」
「大魔女モードも俺の前でなら休んでもいいよってこと。今更、お互い隠し事なんて出来るほどの仲じゃないだろ?」
「…ま、アンタに対しては会った頃からずっと気兼ねなく振る舞ってるから変わらずこき使ってやるわ、安心しなさい」
少し顔を赤らめながら顔をプイと背けつつ、食後のジュースを吸うスイープ。しかし、その顔には若干の笑みがあったのでやはりいくつになってもそういう羽を休められるような存在は居てほしいものなんだなと微笑ましく思うのだった。 - 39二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 20:10:10
おまけです
また時間が間に合えば何か書くかもです。 - 40二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 20:39:57
布団の中で…そうだねスイープも成人してるもんね野暮だよね
- 41すれぬし23/01/01(日) 20:44:41
実を言うとこれ、どっちも別々の布団に潜ってる想定です
で、お互い朝起きてクッソ寒くて布団から出れなくなってて丸くなった布団の中あけおめを言い合ってる感じですね。言うならば掛け布団でカタツムリみたいな感じになりながら丸くなってる状態と言いますか
なので残念ですがそのようなことは…はい…。
- 42二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 22:55:36
大人になって優しくレースウマ娘の卵を導くスイーピーとか最高かよ…
- 43二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 23:07:56
成長した一方まるっきり変わったわけじゃないのがいいね…
- 44二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 10:20:52
いいねえ、ほっこりとキュンとくるのは同居するんだねえ
素敵だねぇ - 45おまけ23/01/02(月) 15:49:32
「授業参観?アタシたちどっちかに来てほしいってこと?」
「そうなんです!父も母も、多忙に加えて遠方に住んでるから時間が取れないみたいで…」
放課後、トレーニング前にトレーナー室でおしゃべりをしていると担当の子から意外なお願いをされる。聞けば、来週開催される授業参観に親御さんが来校できないため、代理で参加出来ないかというものだった。
彼女のように、トレセン学園は地元から上京して我が身一つでここの門を叩く子もいる。地元が近所だったり、隣県ならば多少の時間を作ってしまえば何とでもなるが、距離があるとどうしてもしっかり予定を組んでいかねばならないので難しい事情もあるのだろう。
「わかった、来週ね。スイープはどうする?」
「え〜…パス!」
「そ、そんなぁ!スイープさぁん…」
「ふんだ!魔女は忙しいのよ!トレーナーが行くんだから我慢しなさい!」
…というわけで来週は俺が単騎で授業参観に参戦することになった。だがまあ、今のスイープの言い方は少しいただけない。担当の子が席を外したタイミングで軽く嗜める。
「…興味がないにしても、言葉は選ばなきゃダメだよ」
「だってアタシはパパが居なくても大丈夫だったもん」
「君は君、あの子はあの子でしょうに…」
ああ言えばこう言う所は本当に変わらない。別に、スイープの家庭関係は拗れたものとかも特にないし、実家から離れていたわけでもないのでその気になればすぐに会いに行ける。ただ、担当の子は家族仲が良くても物理的な距離がそうさせてはくれない。
「それに、俺はあの子が普段学園生活や授業をどう過ごしているのか見てみたくもあるしな。ここにいる時とちょっとは違うだろうし」
「はいはい、ならアンタはあの子の近況をアタシに報告しなさいな。使い魔としてちゃーんと偵察してくるのよ?」
諭してみたが、彼女の心に変化は現れなかったようだ。まあそれはそれで確かに久々に使い魔っぽい事をしてる気がしたのでこれ以上は言わないでおくかとトレーニングの準備に移るのだった。 - 46二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 15:50:01
自然体でクリティカル出せるの、読者の健康に良すぎる
- 47おまけ23/01/02(月) 15:50:06
迎えた当日。授業参観日は午前授業で終了になるため、今日はオフにした。お昼はどこかで一緒に食べたいと担当の子から頼まれたので向こうからしても願ったり叶ったりだったようで安堵する。
URAの会合でよく着るスーツに袖を通し、ネクタイを締めていると遅れて起きたスイープが眠気眼を擦りながら居間に入ってくる。
「あら…もう行くの?」
「ああ、来週の分を少しやっておこうかなって…て、お?」
「ネクタイ曲がってるじゃない…ほら、アタシの使い魔なんだからシャンとしてよね」
「すまん、ありがとう」
自分の中ではキッチリ決まったはずだったが、彼女から見たらそうでもなかったようで胸元に少し背伸びするように手を伸ばしてネクタイを整える。確かに、先程よりも見栄えが良くなった気がする。
「よし、じゃあ行ってくるよ」
「待ちなさい、はいこれ」
踵を返したら襟を掴まれ、振り返るとスイープは小洒落た箱を俺に渡してきた。中を開くと、ひし形の黄色のタイピンが入っていた。
「それはアンタがアタシの使い魔たる証明の刻印みたいなもんよ。きっちり周りの人に私はスイーピーの使い魔ですって認知してもらうのね」
「いつの間にこんなものを…ありがとうな」
言われてみると、彼女が現役の時に使っていた勝負服の柄やアクセサリーについていた気がする。…多分十分に知れ渡ってるだろうからやらずとも判ると思うが彼女の厚意だ、ありがたく受け取ろう。
「じゃあ、昼は帰らないから何か適当に食っててくれ」
「え?ちょっと、スイーピーそれ初耳なんだけd」
「んじゃ、行ってきます!」
彼女の行ってらっしゃいの言葉を待たずに自室の玄関を出る。少し経って、自室の方からなんなのよ〜!という声が聞こえた気がしたがもう家を出たので管轄外ということにさせてもらおう。
一応見に行く時間は4限の授業なので、トレーナー室に直行して細々とした作業をしながらその時を待つ。時間は12時00分、4限の授業が始まりを示すチャイムが聞こえたのを確認してからPCを閉じ、担当の子が授業を受けているクラスへと向かうのだった。 - 48おまけ23/01/02(月) 15:50:35
教室に入ると、授業は厳かに進行していた。どうやら内容は理科の授業みたいであー、なんか遥か昔にこんなのやったなあ…と思いながら父兄の皆さんに会釈しながら空いている位置に移動する。
…それにしても、ドアを開けたと同時に生徒全員の視線がこっちに刺さるから胃に悪い。どうも担当の子もドアの音に反応して後ろを見てたようで、目を輝かせてこちらを見ているので手を振って応えておいた。見るからにやる気に満ち溢れていて微笑ましい。
授業も和やかに進行し、残り20分ほどとなった所で今日どこにお昼食いに行こうかなあとか考えていると────。
バァンッ、と。破壊してやると言わんばかりの勢いで教室の扉が開かれた。扉の奥に居たのは…。
「〜〜〜〜っ!!」
(え、スイープ!?来たの!?)
ワナワナと震えながら俺の方を睨むスイープがそこに居た。薄くだがお化粧をし、恰好もスラッとしたパンツスタイルのスーツを羽織っていて傍から見たらキャリアウーマンのようだ。スイープの派手な登場に教室も沸き立つ。
「え、アレスイープトウショウさん…!?」
「今あの子のサブトレーナーをしてるって聞いてたけど…」
「俺現役の時に応援してたんだよなぁ…!後でサイン貰えたりしないかな」
教室はさっきまでの静かな空間はどこへやら、親御さんも混じって興奮状態である。そんな喧騒が飛び交う中、スイープは我関せずと言わんばかりにズンズン進み、俺の隣に陣取る。そして、見えない角度から尻尾でベシベシ叩きつけてくる。怒ってんなあ…何にかはわからんけど。
そんな事は露にも知らない担当の子はそれはもう嬉しそうにスイープの方を見ていて、他も大盛り上がりで教室全体の収拾がつかなくなりそうになっている時、他ならぬスイープが声を張り上げる。
「コラァ〜!アンタ達、アタシが来て盛り上がるのは結構だけど、授業中なんだからしっかり受けなさいよね!」
「見なさい!アンタらが騒ぎ立てるから先生困ってるじゃない!自分の本分を見失うヤツはレースでも最後には負けるわよ!」
この一喝が聞いたのか、教室の興奮状態は一気に静まり、オロオロしていた先生も平静を取り戻して授業が再開される。フン、と荒く鼻息を吹いてムスッとした顔で俺の足を尻尾で叩くことを再開し、終わるまで続くのだった。正直痛かった。 - 49おまけ23/01/02(月) 15:51:01
「それにしてもチーフだけじゃなくてスイープさんまで来てくれるなんて思いませんでした!」
「…ま、気が向いただけよ。このお礼は次のトレーニングをマシマシで手を打とうかしら?」
「え〜ヤダー!」
授業終了後、校門前で担当の子とおちあい、ファミレスでスイープと3人でお昼ごはんを食べながら今日のことについておしゃべりする。実際、俺も来るとは思ってなかったのであの場に居合わせた人からしたらとんでもないサプライズだっただろう。
「それにそれに、スイープさんがガツーンと言った後、皆スイープさんカッコいいって褒めちぎってたんですよ!」
「ふふん、偉大な魔女は心を奪うのなんて容易なのよ♪」
得意気に答えるスイープだが、事実あの場面でスイープがクールダウンさせないとせっかくの授業参観が後味悪い終わり方を迎えかねなかったかもしれない。スイープもいい思いしたみたいだし、Win-Winだったということにしておこう。
お昼を食べ、少し3人でお出かけしてから別れた後、それまで柔和な雰囲気だったスイープが自分には内緒で担当の子とお昼に行こうとしたとへそを曲げてしまい、機嫌を取るために高級ディナーを奢ってやるのだった。授業参観行かないって言うから誘わなかっただけなんだけどなあ…。 - 50二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 15:51:39
おまけにしては長くね?と思いますか?
私は思います。
どうか許し亭 - 51二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 16:30:07
おまけが本編、私の好きな言葉です
- 52二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 17:01:16
書いた人がおまけって言えば全部おまけになるってそれ1番言われてるから(至言)
いいね、先生に反発してた少女がそっちの立場に立った意見をガーっと言えるのは心境の変化や成長が垣間見えて好きですよ。
オチのお昼誘ってくれなくて拗ねちゃうみたいな変わってない部分も描写されててごちそうさまでした - 53二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 17:32:52
そこそこ長く続いてるなあと思って開いてみたらなんか続きが結構きてる!幸せ!
自分の勝負服の意匠のある菱形のタイピンをつけさせる事でスイーピーの使い魔でありコイツはアタシのものって牽制してるのかなとか思うとかわいいなあってなりました - 54二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 23:56:39
何だいこれは…幸せな年末年始だなぁ…
- 55二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 06:40:08
どんなに大人になっても使い魔に一杯食わされるとムッとしちゃうの可愛すぎない?
- 56二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 14:25:25
結局、良いところのディナーを二人で食べてて良すぎ
- 57おまけ23/01/03(火) 15:42:23
今日は学園もお休みでトレーニングもないと言うのに絶好のお出かけ日和。いつもなら、使い魔を連れて魔法の手がかりを見つけに引っ張り回すけど、今日は先約がいた。駅前のカフェでローズティーを啜っていると、待ち合わせていたある子がやって来る。
「スイープさん…!お久しぶりです!」
「アハ♪来たわねロブロイ、元気そうじゃない!」
「ふふ、スイープさんもお変わり無いようで何よりです」
彼女はゼンノロブロイ。本が好きな文学系女子で特に英雄や伝説の話となると、古今東西何でもござれと言わんばかりに饒舌に語りだす。スイーピーの求める魔法使いのお話にも理解を示していて、楽しそうに語るロブロイを見るのが楽しいなんて思う事もあったくらい。
そんな彼女は、英雄に憧れてレースの世界に足を踏み入れた。しかし、理想と現実というのはどの世界でもあるもので、ロブロイもまた、善戦こそはするけど1番になれない日が続き、折れかけた時にオークスで見せたアタシの魔法によって、英雄として覚醒した。
その後、スイーピーとはシニア級で二度激突し、鎬を削りあった後に彼女は海外へと挑戦し、実りのある結果を残し引退。スイーピーと同様にドリームトロフィーリーグには行かず、競技者人生に幕を下ろした。だから、会うのが実は卒業式以来だったりする。
「にしてもアンタ、少し背伸びたんじゃない?スラッとしたじゃない」
「スイープさんも私と同じくらいだったのにいつの間に抜かされちゃってちょっと見上げちゃいますよ」
そうかなあ、と自分の体躯を見下げて考えるが、確かに中等部だった頃に比べたら身長も伸びた。マヤノが言っていた美ボディーとやらが何なのか今もよくわからないが告白された経験もあるし多分成長したのかな。まあ、目の前のロブロイを見るとそんな事言うのも憚られるけど…と、今はそれは別として。
「そ・れ・で?絶賛大忙しのスイーピーのオフに呼び出す英雄様の話したいことって何かしら〜?」
「あ、アハハ…まあ、そこまで大したことじゃないんですけど…実は、私引っ越しする事にしたんです」
引っ越し?正直、何だ、そんなことかなんて思っちゃった。多分、ロブロイは当分会えなくなってしまう事を憂いてアタシにその事を伝えに来たんだと思うけど、距離が離れても会いに行けばいいだけだしなんてため息を吐いてたら特大級の斬撃を叩き込まれる。 - 58おまけ23/01/03(火) 15:42:46
「えと、その…あの人と一緒に」
「え…ええぇっ!?あの人って…ロブロイが私の賢者さんとか語り手とか読者さんって言ってたあの!?」
「す、スイープさん…!声、声!」
ロブロイの必死な赤面顔に我に返って口元を抑える。幸い、他の客は離れた位置に座っていたのでこちらの様子に気付いた感じはない。
ロブロイの言う“あの人”。それは、彼女を英雄へと至らせた影の立役者であり、その勇姿を目に刻み、間近で彼女の冒険譚を見届けた目撃者であり、支え続けた彼女にとって一番の理解者。学園にいた頃から仲良しだなとか思っていたけど、思ってたけど…!!声量を抑えつつ、先程の発言を深く聞き込む。
「そ、それで…もっと詳しく聞かせなさいよっ」
「は、はい。実は、私っていつか暖炉のあるおうちで薪が弾けるように焼ける音と共にロッキングチェアに揺られながら本を読めるような家に住みたいな、とか思ってたんです」
「そしたら、あの人がもうそろそろ叶えてもいいんじゃないかって、その…。私もレースでたくさんお金を稼ぎましたし、あの人も十分働いたし少し早いセカンドライフということで」
そう言うと、ロブロイは少し照れながら胸元のリングを撫でる。その顔は、とっても幸せに包まれていて、キラキラしていて…美しく見えた。それが、言葉にせずとも何を意味しているかなんて、わかってしまう。
「〜っ、おめでとう、ロブロイ!それでそれで、どっちがプロポーズしたの!?」
「ありがとうございます…!向こうからです。最初は私なんかには勿体ないと思って断ろうとしたら…」
「最初に惚れ込んだのはこっちだから、勿体ないわけがないし、そう自分を卑下しないでほしい」
「だから、価値だとか、値打ちとか、そういうのは一切捨てて君の心からの気持ちを聞かせてほしい」
「俺は、君が君であるから好きになった、と」
「…ズルいですよね。あれだけ一緒に居て、酸いも甘いも共有して…嫌いになれる訳ないじゃないですか」
「英雄なんてものとは程遠い姿でボロボロ泣いちゃいましたが…私も貴方でなければ嫌ですと受け入れました」
「心からの、気持ち…」
照れるロブロイの言葉とは裏腹に、アタシの中ではある言葉がずっと反芻していた。 - 59おまけ23/01/03(火) 15:43:09
“心からの気持ちを聞かせてほしい”。
思えば、アタシは使い魔の心からの気持ちを最後に聞いたのはいつだっただろう。同棲する時だって、アタシがいいなら良いと使い魔自身の考えはなかった。多分、また一緒になってからだと、一度もないんじゃないか。
じゃあ、アタシと使い魔って一体どういう間柄なのだろう。ご主人さまと使い魔、元トレーナーで元担当ウマ娘、上司で部下…じゃあ、同棲している時は?そもそも使い魔って、アタシの事をどう思っているんだろう…?
「スイープさん…?」
「…っうぇ?あ、ごめん。ちょっと考え事…」
急に黙りこくったアタシを心配したのか、ロブロイが小首を傾げながら覗き込んでくる。いけない、今はロブロイが幸せいっぱいの話をしてくれてるのに話の腰を折っちゃう真似をするなんて魔女のすることじゃないと思い直して姿勢を正すとにこやかに笑うロブロイがそこに居た。
「…スイープさんも、そういうことで悩むんですね」
「な、何の、話…」
「…少し、お話をしましょうか」
狼狽えるアタシをよそに、ロブロイは静かに語りだした。
「かつて、とある国に詩歌を紡いで諸国を漫遊する吟遊詩人が居ました」
「彼の奏でる声は、人々を安らげる力があり、持って生まれた美貌も相まって言った先々でたちまち人気者になるほどだったそうな」
「しかし、それを快く思わなかった現地の神々の怒りに触れ、声帯を奪われてしまいました」
「自慢の声を失ってしまっては詩歌を紡ぐなんて出来やしない。途方に暮れる彼に一人の妖精の少女が一張りの竪琴を彼に授け、こう言いました」
「声に出して伝えるだけが疎通手段ではない、吾は汝の紡ぐ魂に惹かれた。口だけではないその想いに敬意を評し、この竪琴を託す、と」
「その竪琴は、何の変哲もないただの竪琴でした。魔法が付与されたわけでも、祝福が付与されたわけでもない、どこにでもある竪琴」
「しかし、彼はこれを用いて詩歌を音に転換する事でもう一度吟遊詩人として活動できるようになり、失った名声を取り戻すことが出来ました」
「時が経ち、彼は竪琴を託した妖精をお嫁にもらい、二人で諸国を漫遊して幸せに暮らした…そんなお話です」 - 60おまけ23/01/03(火) 15:43:31
ロブロイは、一通り物語の顛末を話しきると、頼んでいたカモミールティーを口に含む。ほうっ、と息を吐いて微笑みながら続ける。
「ねぇ、スイープさん」
「恐らくあなたは自分の大切な人の本心をわからず、困惑しているのかと思います」
「…大丈夫ですよ」
「あなたは、ずっと心の思うままに行動し続けました」
「たしかに、ともすれば批判を受けるでしょう、ケチが付くでしょう」
「…それでも、あなたを信じて最後までついてきて、共に到達点の景色を見た理解者がそばに居たじゃないですか」
「理解、者…」
「ただ、トレーナーだったから…それだけの理由で使い魔さんがついてきた訳ではないのはあなたが一番知っているはずです」
「今更、そこに言葉なぞ必要ないのでは、と私は思います」
「それでも、直接的な言葉が欲しければ…いつものあなたみたいに聞いてしまえばいいのでは?」
「好奇心が旺盛で、知らないことを聞けば居ても立っても居られない魔法少女みたいに」
…この子は、きっと自分の想いを実らせるまで、とっても長い時間を費やしたんだろうな。本当は好きで好きで仕方ないのに、自分の性格から釣り合っていないと勝手に決めつけて、ふさわしくないと想いに蓋を閉じようとしていた。
それでも、ロブロイの大切な人は彼女を知り、ふれあい、成長し…自分にとってはなくてはならない大切な存在だと気付いた。だから、価値とかどうとか関係なくて、ロブロイが自分をどう思うか。この一点に絞って彼女の本心を引き出した。…そっか、そういう事だったんだ。
「あのね、ロブロイ」
「アタシもね、使い魔のこと好きなの」
「でも、アイツはアタシに合わせるばっかで、アイツ自身がどう思ってるかなんてあまり考えたことなかったの」
「使い魔なんだからそれで当たり前。当たり前だけど…それが却って本心を聞ける魔法のお鍋に蓋をしていたってことなのね」
「…でも、使い魔はアタシだけの使い魔よ。今更解雇するなんてイヤだし、誰にも渡したくない」
「ふう、決心ついたわ。アタシ、今日ちょっと頑張ってみる」
「…!ふふ、吉報をお待ちしてますね」
そうだ、知らないなら聞いてしまえば良い。アタシの事をどう思ってるの?って。何でこんな簡単な事に気付けなかったんだろう。アタシの決意を、ロブロイは応援するように笑って応えるのだった。 - 61おまけ23/01/03(火) 15:43:53
ロブロイとのお茶会も終えて、部屋に帰るといつも通り使い魔は出迎えた。夕食は、外でお茶をすると事前に伝えていたお陰でリゾットとベイクドポテトと比較的軽めなメニューで構成されており、少し膨れ気味なお腹でも難なく食べることが出来た。
お風呂も済ませ、あとは寝るだけの所まで来た。使い魔が寝室に入ってきたあたりで使い魔を呼び止める。
「ねえ、使い魔」
「はいはい、どうした」
「…ぇと…」
おかしい、あれだけ言うぞ、好きって伝えるぞと意気込んでいたはずなのに、簡単な事だと思っていたはずなのに、使い魔を目の前にすると喉が上手く開いてくれない。いつもみたいに話せばいいだけのはずなのに、全身が熱で機能停止したみたいになっている。
「…スイープ?」
「大丈夫?何かこう、顔真っ赤だけど…もしかしてのぼせた!?」
「熱は…うーん、あるのか?ないのか?わからないなこれ、とりあえず体温計を────」
「待って!」
ああ、使い魔が心配そうにこっちを見ている。違うでしょ、そういう顔をさせたくて話しかけたんじゃない。言えっ、言えっ、言え───。
「…聞いてほしいことがあるの」
「聞いてほしいとな?なんか欲しいものでもあるの?」
「アタシね、使い魔のこと────」 - 62おまけ23/01/03(火) 15:44:12
好きに、なっちゃった。
- 63おまけ23/01/03(火) 15:44:38
ああ、ああ。ついに、ついに言っちゃった。言ってしまった。顔が熱い、絞り出すような、変な声になっちゃった。多分、今の場面をアタシじゃない誰かがやっていたとしたら、お腹を抱えて笑っちゃうくらい滑稽なアタシだったと思う。
使い魔は、流石に面食らっているようで、次に言うべき言葉を探すように唸っていたけど…ついにその口は開かれた。
「えーと…その、恋愛的な意味で?」
「…」
「いや、そりゃそうだよな。ヤボなこと聞いてごめん…う、うぅん…」
「…イヤなの?」
思わずよぎる最悪の想定。もし、断られて関係が悪化して、使い魔関係すらも維持出来なくなったら────。そう思うと息が唐突に上がってくる。まるで、激走を見せたレースの後のように。
「…いや、何というか…君が俺を望むなら俺は受け入れるだけの話だからさ。どう答えればいいのかわからないんだ」
「…ヤダ」
「え?ヤダ…?」
使い魔は、あくまで使い魔としてご主人さまの指示に従おうとしているように映って、それがとてもつらくて、悲しくて────大人気なく感情が爆発して、激情のままに吐露する。
「それはアンタの気持ちじゃないでしょ!?使い魔だからご主人さまの意向に従うってだけの話じゃない!」
「ええそうよ、アタシがそうするように育ててきたんだからそう思うのは当然の責務よ、アンタは間違ってないわ」
「でもそこにアンタの気持ちはどこにもないじゃない!アタシはね、一人の女として今アンタという男に好意を表してるの!」
「だから使い魔とかそうじゃなく、アンタ自身の心を聞かせてよ!アタシがいいならなんて、心のないことを言わないでよ!」
思ったか思ってないか、一気に爆発される感情の雫。目には涙を溜め、鼻からは鼻水が見え隠れし、あまりにもみっともない、スイープトウショウなんて言うにはかけ離れたものだったと思う。
それでも、我慢出来る訳がなかった。作ったわけでもなく、まっさらなアタシを晒せる唯一の存在を前に、滾る激情が歯止めを聞かなくなり、一つ喋れば2つ、3つと漏れ出る負のサイクル。錯乱を通り越して頭に血が上りすぎて半狂乱になりそうになる中────。
「ぁ…」
「落ち着いて!話を最後まで聞いてくれ!」
使い魔に、手をギュッと握られてすがるような目で頼まれる。その目は、多分初めて見るくらいには熱い眼差しだった。 - 64おまけ23/01/03(火) 15:45:01
「…その、今君に心を聞かせてくれって言われて考えたんだ」
「悪い気はしなかったしむしろ…嬉しかったと思う。そんなにも想ってくれていたんだなって」
「…思えば、君を初めて見かけた時から多分俺は惚れていたんだと思う」
「ターフを駆ける一筋の箒星に夢を見た。どんなに逆風を受けても、へこたれないその激情に憧れを抱いた」
「そして何より…レースに勝って、どんなもんだって勝ち気に笑う君を…知らない間に惹かれていたのかな」
「…だからこそ、俺でいいのか?てなっているんだ」
「スイープは俺が見た目以上にどんくさいのは知っているだろ?」
「俺は、君の隣に立つのにはあまりにも不釣り合いすぎる…だから、躊躇してる」
噛みしめるように、絞り出すような声で話される使い魔の本心。…それを聞いて、心がやっと落ち着く。何だ、アタシたちってずっと前から────。
「バカねぇ、使い魔は」
「ば…バカ!?」
「当たり前でしょ?自分の値打ちを勝手に決めて相応しくないから退くなんてバカ丸出しじゃない」
「い、一応最大限考えて心のままに言ったつもりなんだけどなあ」
「…アンタがそう思うのならそうかもしれないけどね」
「スイーピーにとってはかけがえのない存在なのよ?」
「だから敢えて言ってあげる」 - 65おまけ23/01/03(火) 15:45:36
アタシは使い魔、アンタじゃなきゃイヤなの。他でもない、あなたがいい
だから、客観的に見ようとしないで、あなたの答えを教えて? - 66おまけ23/01/03(火) 15:46:02
まっすぐ、使い魔の目を見る。そんな使い魔は顔を赤らめながらキョドキョドしていたけど、意を決したように両手を広げる。
「…本当に後悔しないな?」
「ふんだ、アタシの審美眼を舐めないでほしいわね!」
「じゃあ…はい」
「…何よそのポーズ」
「ふ、不束者ですがヨロシクオネガイシマスのポーズ」
まったく、最後まで恥ずかしがって情けない使い魔なんだから。でも、今はその勇気に免じて────。
「ふふん、よく言えました!」
許してあげる。使い魔の胸に飛び込み、アタシたちはまた魔女と使い魔として、かけがえのない伴侶としてレベルアップしたのだった。 - 67二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 15:48:55
もはやおまけじゃない長さになっちゃったんですよね
でも僕がおまけと言い張ればおまけらしいのでこれはおまけです
一応、長さが長さなので別スレで書こうか検討もしたんですが設定がここ独自だったのもあってもうここで書いちゃいました。
いやホント長すぎましたね、どうか許し亭 - 68二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 16:15:41
素晴らしいSSスレとはここのことだな
2人の競争ウマ娘と担当トレーナーの関係から一つのカップルになる流れが濃密に描かれていてずっとニヤニヤしてしまった
なにより成長して精神的にも大人になったスイープのエミュの精度が本当に良い。子供と保護者から大人と大人になれたのがヒシヒシと感じられる - 69二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 16:53:43
真正面から使い魔を突破したなあ
おまけも本編ってヤツだな! - 70二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 17:41:17
おまけが長くなるなんてよくあることさね
むしろこっちもなかなか読み応えのある作品で三が日を満喫させてもらったよ、ありがとう - 71二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 17:47:27
おまけなんてなんぼあってもいいですからね
これで新年迎えられるなんて最高の一年になりそうですからね
ごちそうさまやで…… - 72二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 19:07:18
見返しに来たら続きが書かれてるSSスレほど嬉しいものはない…
- 73二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 06:38:59
まだ見たいので保守させてくれ…
無理ならそれでも構わないですから…