- 1二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 17:28:48
トレセン学園には二つの寮がある。流石国民的エンターテインメントの養成学校なだけあり、千名を超える学生を養うための施設は充実している。そのうちの一つが、寮内に設置されている大浴場だ。大浴場には細かい時間割が定められていて、複数の部屋の学生を纏めたグループが指定の時間内に入る仕組みだ。トウカイテイオーもそんな決まりに従い大浴場にやってきていた。
「お風呂~♪お風呂~♪」
トウカイテイオーは浮かれたような足取りで洗い場から浴槽へと向かう。浴槽は10人程度なら余裕をもって入ることのできるサイズである。そこに張られたお湯の表面からは、大量の湯気が立ち上っている。テイオーはそそくさと浴槽の縁に腰かけて足をお湯につける。程よい温度で足を包むお湯が心地よい。程なくしてテイオーは全身を湯船に沈めた。やはりこの瞬間は格別だ。一日の疲れと汚れを落とすのはやはり彼女にとっても気持ちいいことである。思わずだらしのない声が出てしまった。
「ああ~~~生き返る~~~」
「…声が大きいですわよ」
テンション高く風呂を楽しんでいると、友人のメジロマックイーンが遅れて浴槽にやってきた。何を隠そう、彼女もまた同じ風呂グループなのである。お湯につかる彼女の表情からは若干の不快感が見て取れた。マックイーンの性格を知っているテイオーは余計に拗れないように口をつぐんだ。無論心の中では納得してはいなかったが。
「むぅ…」
「分かればよろしい」
無言で抗議の視線を向けたがマックイーンは特に意に介していないようだ。それが何だかムカついたのか、テイオーは視線を彼女に向けたまま暫くの時が過ぎた。暫く眺めていると、ある事に目がいった。
(マックイーンって良い身体してるなぁ…) - 2二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 17:29:07
それはマックイーンの身体についてだ。陶磁器の様に白い肌だが、確かにアスリートに相応しく鍛え上げられている。筋肉がついてがっしりとした肩と背中。無駄な贅肉も無く縦ラインの走った腹。程よく縊れた腰。太く筋肉質な脚。身体全体が引き締まっている。知らない第三者から見ても惚れ惚れする肢体だろう。
本来はスイーツ好きであり若干太り気味になりがちなマックイーンも、大レースの前となればしっかりと身体づくりを行ってくるのだ。普段の様子とはまた違った雄々しさとでも言うべきものを感じる出で立ちである。こんなことをいうのもなんだが、テイオーはその肉体美に見入ってしまったのだ。
「……………」
「…何ジロジロ見てるんですの、テイオーさん?」
自分を見つめ続ける視線に耐えきれなくなったのか、若干イライラ気味に話しかけてくるマックイーン。普段なら嫌味を言う程度はしていたテイオーだが、この時は惚けていた為に完全な不意打ちで。何の推敲もすることなく、素直な感想が零れてしまった。
「あ、いや綺麗だなって…」
「なっ………何を言ってますの……!!!??」
その返答に面喰らったのか、マックイーンは少しの間硬直した後そそくさと浴室を出て行ってしまった。顔には若干の赤みがさしていたのは思うところがあったからだろうか。そこまで来て漸く自分の発言に思い至ったのか、テイオーもまた顔を赤くして立ち去るのであった。 - 3二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 17:30:24
以上です。ちょっとえっちいか?
- 4二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 17:32:23
- 5二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 17:39:44
- 6二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 17:50:17
アルチヨ書いてた人か…!しゅき……
- 7二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 18:09:14
全然供給ないからテイマク助かる
- 8122/12/30(金) 19:21:33
- 9二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 19:57:01
文章そのものが綺麗だなあ
好き - 10二次元好きの匿名さん22/12/30(金) 20:35:25
アプリのテイオーに対しては他の娘より微妙に厳しいマックイーンちゃんと表現してて解像度高い
- 11122/12/30(金) 21:40:23