- 1二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 19:53:25
自然と鼻歌がもれてしまう。
なにせ今日はヘリオスを独り占めできるのだ。
ヘリオスは友人が多いし、なにより優しい子だ。
二人きりで過ごせる機会というのは案外少ない。
そこにトレーニングやレースの予定も入るから……。
まあ、要するにめったにないことだ。
存分に堪能しようと思う。
とはいえ、放課後と寮の門限までの時間だ。
多くの場所に行けるわけではない。
今日はカラオケに行くことになった。
ボックスに入って飲み物を準備する。
「っしゃー!歌うぞー!」
マイク片手にぴょんぴょんと跳ねるヘリオス。
テンションの高い彼女を見るとこっちも元気になる。
交互に自分が歌いたい歌を入れていく。
ポップスにラップ、時にはバラードなんかも。
洋の東西を問わず色々な曲を歌った。 - 2二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 19:53:39
そろそろ終了時間というところでヘリオスが新しく曲を入力した。
彼女には珍しくしっとりとした曲調。
親愛とも、恋慕ともとれる歌詞。
一体どっちのつもりでヘリオスは歌っているのだろう。
とくんとくんと心が転がりはじめる。
不意にヘリオスが手をつないできた。
心が転がる速度を増していく。
ヘリオスの瞳がまっすぐにこちらを見つめていた。
歌い終えた後もヘリオスは私を捕まえたままだった。
画面に映る広告の音だけが私たちの間に流れる。
「パーマー……」
少しずつヘリオスの顔が近づいてくる。
心がころんと落ちきる寸前。
部屋の電話が鳴った。
慌てて受話器を取ると終了時間を告げるものだった。
すぐに出ます、と上ずった声で返答した。
受話器を戻す。
顔が熱い。
店を出るとだいぶ陽が傾いていた。
ちらりと隣を歩くヘリオスを見る。
茜色の夕陽のせいだろうか。
彼女の頬も、少しだけ赤くなっていたように見えた。 - 3二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 19:54:02
お目汚し失礼しました
- 4二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 19:55:41
くっ
実装されたら引きたくなる娘がまた増えちまったぜ - 5二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 19:58:21
はーすこすこ