朝処理を忘れたエアグルーヴ

  • 1二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:05:07

     迂闊だった……。
     その日は、前日のトレーニングと生徒会の仕事疲れがあり、久しぶりの寝坊をしてしまった。
     着替えも乱雑にすませ、朝食の小さなにんじんだけ咥えて部屋から飛び出す。とにかく急いでいたのだ。
     だから"それ"の存在も見過ごしてしまった。
     今日が、ふた月に一度訪れる"あの日"だということを知っていながら──
     

    ∠(0ヮ0´)¬
      ◎ 三 三


     「……ルーヴ……エアグルーヴ!」
     私の名前を呼ぶ声にはっとする。
     どうやら私は、トレーニング中であるにも関わらず呆けていたらしく、グラウンドの上で息を切らしたまま立ち尽くしていた。
     練習場を横切って走ってくるトレーナーの心配そうな顔が目に入る。
     やってしまった……。
     今朝の寝坊とトレーニング中の放心。自分だけならばともかく、自己管理の不徹底が原因で他者に迷惑をかけるようとは、生徒会副会長として失格だ。

    「どうしたんだエアグルーヴ。どこか痛めたか?」
    「いや、これは……寝不足からくる集中力不足だ……すまん……」

     パフォーマンスの低下を取り繕っても仕方がない。
     ここは素直に謝って、一度休憩を入れさせてもらった方がいいだろうと判断した。

    「そうか……じゃあ怪我をしたとか、そういうわけじゃないんだな?」

     トレーナーは「よかった」と、私の自己管理不足を怒るどころか心配しかしていなかったようだ。
     まったくのお人好し。本当に甘い奴だと、初めは腹が立つこともあったが、今ではそういうところが気に入っているところでもある。
     トレーナーに、前日の疲れが溜まっていることを説明すると、休憩を挟んでその後は軽いトレーニングメニューに変えようと提案をしてくれた。
     私を信頼してくれて、私が信頼できるパートナーだ。

  • 2二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:05:43

    保存とかしないで今書いてるので時間かかります

  • 3二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:14:45

     「信頼できるのだが……」

     その後、軽いランニングを終えて休憩に入り、きつけ代わりに軽く散歩をすると言って抜けだしてきた。正直なところ、実は眠気などほとんどない。
     疲労感こそ本当だが、寝不足からくるもの……というよりは、寝坊したせいでとある朝の行事がこなせなかったことにある。
     私の言うことを信じてくれるトレーナーの善意につけこんで騙したようで、当然後ろめたさもある。その原因が自分だと言うのだから尚更に。
     だが……。

    「"これ"を相談するわけにもいくまい……」

  • 4二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:16:54

    AAのせいで急に女帝が可愛らしくなった保守

  • 5二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:18:57

    期待

  • 6二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:19:58

    保守

  • 7二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:20:15

    ∠(0ヮ0´)¬
      ◎ 三 三 SSだ!急げ!

  • 8二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:20:43

    ワクワク

  • 9二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:21:44

    のワの <……

  • 10二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:23:51

    有馬と

  • 11二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:35:28

    ∠(0ヮ0´)¬
      ◎ 三 三


     「んんっ……」
     本日分の書類仕事を済ませ、ぐっと伸びをする。
     今、この生徒会室には私──シンボリルドルフだけしかおらず、広い部屋に寂しく一人椅子に腰を掛けている。
     先日あった多量の書類仕分けをエアグルーヴが一人終わらせてくれていたおかげで、今日の分は楽々と片がついた。
     だがその分、時間が余ってしまい手持ち無沙汰になってしまっているのが現状だ。

    「何もすることがないというのも困りものだな」

     誰もいないことをいいことに椅子の背もたれに思いきり体重を預ける。ぎしっと軽く鳴った音に、ちょっとしたイタズラをしている気分になる。

    「ふむ、折角だ。校内の様子でも見て回ろうか」

     今の時間ならば多くのウマ娘達がレースに向けたトレーニングに邁進していることだろう。
     日進月歩。
     今も新しい才能達が強敵と共に切磋琢磨し、輝かしい栄光へと日々邁進していることだろう。その様子を見学して回るのも時間の有効的な使い方だ。
     トレーニング機器の点検も、この目で直接確かめてもみたいし。

    「そうと決まれば善は急げ、だな」

     座り心地のよい高価な椅子から腰を上げ、服装の襟を正して生徒会室を後にしたのだった。

  • 12二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:36:34

    不穏なワードを感じる…

  • 13二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:38:05

    朝の処理…?
    二ヶ月…?
    わからん…

  • 14二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:40:03

    2ヶ月…?

  • 15二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:40:47

    ウマ要素が含まれると検討もつかない…

  • 16二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:42:06

    有馬か脱毛か……

  • 17二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 20:57:03

    ∠(0ヮ0´)¬
      ◎ 三 三


     今日の彼女は、普段と様子が違うと感じていた。
     朝の寝坊は生徒会の激務を思えば、たまにはあるだろうとも思ったが、どうにも上の空であったり、こそこそとしていたり、普段の凛々しい【女帝】としての彼女らしからぬ姿が目立っているような気がした。

    「スズカ!あと一周!」

     ストップウォッチを確かめながら叫ぶトレーナーさんの声に、走りを緩めない姿勢で応える。
     先ほどまで同じグラウンドでトレーニングを行っていたエアグルーヴの姿は今はない。日中の学園生活でぼんやりしているだけでなく、併走トレーニングの最中に足を止めてしまうほどに、今日の彼女は変だった。
     エアグルーヴのトレーナーさんと何か話していた後、どこかに歩いていってしまったが、彼女のトレーナーさんと荷物はまだベンチに残っている。恐らくは休憩を挟んでいるのだろう。
     様子のおかしな友人の調子は気になるが、今は私も走っている最中だ。
     ただ前を見据え、誰の背中も見ることない景色を目の前に描きながら、最終コーナーで足に力を込める。

    「……うん!いいタイムね! ちょっと一息いれましょ」
    「はい、トレーナーさん」

     ふぅ、と息を継ぎ、トレーナーさんが手渡してくれたドリンクを口に運ぶ。喉に流れ込んでくる冷たい感触が心地いい。

    「ほら!汗も拭いて!」
    「じ、自分でできますから……!」

     遠慮なしに首元に伸ばされるタオルを引ったくるようにして受けとる。

  • 18二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 21:09:44

    スズカトレは♀か…ふむ

  • 19二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 21:33:29

    ∠(0ヮ0´)¬
      ◎ 三 三

  • 20二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 21:49:26

     「素晴らしい伸び足だったな、スズカ」

     休憩中、トレーナーさんと練習の映像を確認していると、背後から凛と芯の通った声が肩を叩く。
     シンボリルドルフ生徒会長。
     このトレセン学園の生徒会会長を勤め、クラシック級レースで無敗の三冠という偉業を成し遂げ【皇帝】と呼ばれる最強のウマ娘だ。
     ただ普通に話している彼女の声を聞くだけで、背筋がまっすぐ伸びるような気がする。

    「会長さん、お疲れ様です。今日はどうしてここに?」
    「あぁ、仕事が予定より早く終わってしまってね。暇をもて余している、もとい時間を有効活用しているところだ」
    「見学とか……ですか?」
    「あぁ、学園の様子を見て回ろうと思ってね」

     なるほど。
     生徒会長が直々に見学となれば、気合いの入るウマ娘達もいるだろう。彼女を目標に掲げる娘もいれば、その"スジ"の娘達からの人気もある。
     彼女がこうして各所を見て回るのは、よい影響を与えるのかもしれない。

    「スズカの走り、見てみますか!」
    「いや、もう十分に見せてもらった」
    「へ、併走してみますか!」
    「すまないが、この通り制服ではね」

     トレーナーさんはそんな会長さんを相手に遠慮することなく練習の申し出をするが、すっぱり断られてしょんぼりしている。

  • 21二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 21:49:50

    「エアグルーヴがここにいると聞いてきたんだが」
    「あぁ、それなら……あっちに」

     少し離れたところでベンチに座っている、エアグルーヴのトレーナーさんを指差す。
     まだ戻らないエアグルーヴを待つ間も、暇などないというようにノートパソコンに視線を落として何かの作業をしている。私のトレーナーさんには、自由に走らせてくれることは感謝しているが、あのストイックな姿勢を少しは見習ってもらいたいものだ。私がいうものではないかもしれないが、彼女はどうにも少し抜けていると思う。

    「ありがとう。次回のレースでは、よい結果を残せるよう応援するよ」
    「ありがとうございます」

     手を振る会長さんを二人で見送る。

    「さて!こっちもそろそろ休憩終わりね」
    「はい、トレーナーさん」
    「サイレンススズカの名前を無敗の皇帝に負けないぐらいに広めましょ!」

     負けない気持ちで……とは言わないのがこの人らしい。
     まあこれはこれで頼りにしているから、このままでもいいかな。
     いつも一緒の友人と競うことになる次回のレースに向けて、私は足を強く前に踏み出した。

  • 22二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 22:04:22

    ∠(0ヮ0´)¬
      ◎ 三 三


    「ふむ……エアグルーヴがトレーニング中に放心、ですか」
    「ええ、どうにも落ち着かない様子で」

     エアグルーヴのトレーナーに話を聞けば、疲労からの寝不足気味でどうにも体調が優れない様子だという。

    「何か、俺には言えない事情も抱えてるみたいだったし、会長の方から何か声をかけてもらえれば……」
    「わかりました、少し探して様子を見てきますので」

     任せてください、と胸を叩く。
     エアグルーヴには、先日の生徒会業務を任せた礼を言おうと思ってきたのだが、それが原因で体調を崩しているのなら、彼女の具合を確かめないわけにもいかないだろう。もちろん生徒会長としてだけではなく、友人としてもだ。
     きつけに気晴らし程度のウォーキングならばそう遠くへはいかないだろう。
     こうして恐らくは学園の敷地内にいるだろうエアグルーヴを探すことになった。

  • 23二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 22:05:08

    すでに一本別のSSができている…

  • 24二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 22:14:56

    さてはこれ…エア×トレじゃない…!?

  • 25二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 22:38:46

    ∠(´0ヮ0`)¬
      ◎ 三 三


    「っ……はぁっ……」

     トレーニングを抜け出し、学園の中でも人気のない場所を選んで身を潜めていた私は、一人静かに事に及んでいた。
     朝から続いていた激しい熱情の波を、日中はどうにか抑えていたのだが、我慢もいよいよ限界を迎えて自身を抑えることができなくなっていた。
     本格化を終えたウマ娘に、ふたつきに2、3日だけ訪れる現象。
     数日間の悪夢。

    「な……んで、こんなもの……!」

     力任せに手を動かし、自身の一部を強く扱きあげる。
     この上手くコントロールできない自身の一部が憎らしい。
     大切な授業もトレーニングも、こんなものに振り回されて疎かになってしまうとは。正直、朝の現象を甘く見ていた。
     元々、個人であまり発散を行うタイプではなかった。
     それだというのに……"これ"が現れる時には、そんな自身の欲求とは裏腹に、まるで暴れるかのように体が発散を要求してくるのだ。

    「さっさと……終わ、れ……!」

     いつもならば朝早く起きて、処理を終えてから学園へと向かう。
     しかし、よりにもよって"この日"が寝坊と重なってしまった。一日ぐらいならば大丈夫だろうと高を括っていたのがよくなかった。
     速度を早めるが、一瞬走った痛みに手を止めてしまう。
     なんでこんなに面倒なんだ……!
     段々と苛立ちと焦りだけが募り、私は背後から近づく人影に気がつかなかった。

  • 26二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 22:40:25

    いいぞぉ

  • 27二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 22:42:36

    

  • 28二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 22:45:16

    二ヶ月に一回生えるのか…

  • 29二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 22:52:53

    それもまた

  • 30二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 23:27:38

     「……エアグルーヴ?」

     突然、背後から掛けられた声に心臓が跳ねる。

    「か、会長……」

     完全に自身の扱いに意識をもっていかれて、まったく気がつかなかった。そこには生徒会長……シンボリルドルフが心配そうな顔でこちらの様子を伺いながら立っていた。
     角度で何をしているのかまでは見えていないのか、こちらに歩を進めてくる。まずい。こんなところを見られるわけにはいかない。生徒会副会長として、一人のウマ娘として……。
     しかしその願いは、結果的に叶うことはなかった。

    「エアグルーヴ、そんなところで何を……それは」

     手近に身を隠すためのものも何もなく、突然の事態に体も硬直してしまって動かない。会長の視線は、そんな固まったままの私の一部に注がれているのは明白だった、
     トレーナーに嘘をついて、トレーニングを抜け出してまでして、物陰に隠れてこんなことをしている。その姿を他人に、よりにもよって会長に見られてしまった。

    「っ……!」

     目を合わせることもできず、背中を向けて体を丸める。
     喉の奥に熱いものが込み上げてきて、首をぎゅうと締め付けられる。俯いたままでは、目の端に溜まった涙をとどめることもできずに、ぽたぽたと雫が零れ落ちる。
     終わった。
     こんな無様な姿を晒しては、失望されるどころの話ではない。侮蔑か軽蔑か、あるいは絶縁か。生徒会の副会長として、会長の片腕として努めてきた全てが、今この瞬間で水泡に帰したのだ。
     ただただ全てを失ったという喪失感とその後の虚無感だけが胸を埋め尽くす。
     私が会長に見られて失ったものは、プライドなどではなかった。
     ただ、この人に──

  • 31二次元好きの匿名さん21/11/05(金) 23:57:44

    「なんだエアグルーヴ、その日だったわけか」

     塞ぎ込む私に向けて会長が発した言葉は、意外にも明るい口調で、肩をぽんっと軽く叩かれた。

    「寝坊した話は聞いたぞ。私が君に生徒会の仕事を丸投げしてしまったからな、その責任は私にもある」

     茶化すような調子で続けながら、背中を擦る手がとても優しく暖かかった。
     一体どんな罵詈雑言が浴びせられるかと震えて凍えていた心が、急速に溶かされていくような気がした。

    「だから泣かないでくれ」

     ぼろぼろと溢れてきた涙を会長はそっと手巾でぬぐってくれた。手巾が化粧と涙で汚れてしまったが、それを気にする様子もなく私の顔にそっと手を添えてくれる。

    「君のトレーナーも心配していたぞ。具合が悪そうだったと 」
    「も、申し訳ありません……」
    「いいんだ、責めているわけじゃない」

     あくまでも優しい口調で気遣ってくれているのがわかる。
     どうしてこの人が悪辣な言葉で責めてくるなどと思ってしまったのか、そんなことを考えていた自分が恥ずかしい。

    「ところでエアグルーヴ、君は一人で欲の発散はしないほうなのか?」
    「えっ?」
    「普段から溜め込むタイプだと、この日は溜まった分が大変だろう」

     随分と溜まっているようだが、と会長の視線が落とされる。
     そ、そうなのか……?

  • 32二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 03:33:16

    寝落ちしました
    なのだ寝ます

  • 33二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 03:42:48

    このレスは削除されています

  • 34二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 08:32:23

    >>33

    ゴミも産み出せない無産が何か言っているようだ

  • 35二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 08:58:56

    待ってるのだ

  • 36二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 09:08:07

    このスレがゴミなら俺のssは一体…?

  • 37二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 09:19:37

    いいところで終わっている…

  • 38二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 09:22:15

     そんなことは気にしたこともなかった。そもそも私はこの日が嫌いで、ただ早く終わればいいとしか考えたことがない。
     しかし会長が言うには、日頃から体の欲求を発散していないと、この日に爆発するかのように欲求が大きくなるとのことらしい。

    「それで朝から調子が悪かった、というわけか」
    「恥ずかしながら……」
    「ふむ……それはいけないな」

     そういうと会長は目を細め、しなやかな指を私の腹部に這わせながら徐々に下へ下へとおろしていく。思わず腹筋に力が入り、反動で自身も跳ね上がってしまう。

    「会長……! な、なにを……!」
    「さっきも言ったろう? 私にも責任の一端はあるのだから、手伝わせてくれ」

     手伝うとは何を?
     まさかこれの処理を?
     会長の手で?
     ダメだ、そんなこと絶対に許せるわけがない。
     見られただけに止まらず、こんなものの処理まで手伝ってもらうわけには絶対にいかない。すでに死ぬほど恥ずかしい思いをしているのに、この先さらに会長自身の手で痴態を晒されるなど耐えられるわけがない。
     だが会長は私が思っている以上に乗り気なようだ。

    「大丈夫だエアグルーヴ、ちょっと……ちょっとだけどから」
    「やめてください……! 自分でやりますから!」

     落ち込んで萎れたはずが、またいつの間にかすっかり元気になっているこの困った体を鷲掴みにして、さっさと済ませようと力任せに腕を振るう。こんな汚物を会長に触らせるわけにはいかない。
     だってこの人は私の……。

  • 39二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 09:45:20

    「そんなに激しくしたら痛いだろう、ほら貸すんだ」

     優しく諌めるように、会長の手がそっと腰に回され抱き寄せられる。

    「大丈夫、力を抜いて……ゆっくり、優しく……」
    「ぁ……かいちょ……やめ……」

     耳元で甘く囁かれながら、腰に回された手とは別の手に、お腹全体をゆっくりとくすぐられるように撫で回される。
     すべすべとした感触と少しひんやりした手の温度に、反射的に体がびくんと震えてしまう。腰を引いて逃げようにも、回された腕にしっかりと掴まれていて逃げられない。
     なんとか振りほどこうと、さらに力を入れ抵抗を試みるが……。

    「ひゃわ……んっ……!」

     不意に、ふぅーと耳に息を吹き掛けられ全身から一気に力が抜ける。実に情けない上ずった声が漏れ、咄嗟に口をつぐむ。
      そんな私を見て会長は気をよくしたのか、お腹をまさぐる手が調子づく。太ももの付け根まで指を伸ばしたかと思えば、お臍の辺りをぐりぐりと焦らすように指先で弄る。
     しかし全身から力が抜ける一方で、体の一部には逆にどんどんと力が入っていく。自分でしか触れたことのない"それ"は今まで見たことがないぐらいに膨張していて、今のこの状況に自分が興奮しているのだと、嫌でも思い知らせてくれる。
     なぜ……私は会長に……。
     憧れのウマ娘に、こんなことをされて悦んでいる……?

    「もう……ぱんぱんだな?」
    「ぁ……」

     甘い声で囁く会長の手が、先走ったよだれを垂らす私の"それ"へと改めて伸ばされる。
     ごくり、とはっきり聞こえるぐらい大きな音で生唾を飲み込む。
     もう、抵抗はしなかった……。

  • 40二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 09:58:55

    ∠(0ヮ0´)¬
      ◎ 三 三


     「すまないトレーナー、もう大丈夫だ」
     練習場に戻ると、トレーナーはスズカの練習風景を観察していた。一人で律儀に待っていてくれたパートナーへ、深々と頭を下げる。
     彼は「構わない」と笑って許してくれたが、その笑顔が胸にチクりと刺さる。

    「体調は……万全とはいかないが、この後のメニューをこなすぐらいは、わけはない」

     すっかり落ち着いた体の調子を確かめるように肩を揺らしてアピールする。
     それを確かめる彼の視線が、わずかに下に向いているような気がするのには……今回は目をつむろう。

  • 41二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 11:00:09

    ∠(0ヮ0´)¬
      ◎ 三 三


     トレーニングを終えて自室に戻り、シャワーを浴びて一日の汚れを落とす。疲れた体に生ぬるい温度のお湯が心地よく染み渡り、全身の疲労までをも洗い流してくれているようだ。体を洗おうと視線を落とした時、下半身の"それ"が目について夕刻の出来事を思い出す。会長の声に体を委ねたあの時を、巧みな指の動きで導かれる快感を……。
     はしたない姿を見せた……腰が砕け、座っていることすらままならぬ体を抱き抱えられながら、幾度も欲を吐き出した。一人の時はそんなことは一度もなかったのに、何度達しても収まらない欲求に会長は優しく口づけをしながら、私を慰めてくれた。
     憧れの相手に一人で慰める姿を見られただけではなく、その処理も手伝われ、情けなく果てる姿も見られ、汚れも綺麗に舐めとってもらい、立ち上がれない体に下着まで履かせてもらった……。
     ダメだ……思い出しただけで、もう死んでしまいたい……。
     だがそんな出来事を恥じる心とは裏腹に、下腹部にどくどくと脈打つ鼓動を感じるほどの熱がこもっていくのを感じる。
     今も思い出せば思い出すほどに、会長の声が耳元ではっきりと聞こえるかのように出来事が鮮明に記憶されている。声だけではない。指の感触が、唇の柔らかさが、舌の動きが、会長の香水と混ざりあった"匂い"が、憧れたウマ娘の淫靡な表情が……。
     会長に全て搾り取られたと思っていたが、気づけばすっかり私の体は元の元気を取り戻していた。

    「そんなに……溜め込んでいるのか、私は……」

     自分の体ながら頭を抱える。
     とにかく、これは明日の朝に持ち越さないようにしなくてはいけない。まだ1日か2日はこれと付き合っていかなくてはいけないのだ。今日の出来事を思い出す度に、日中でもこんな風になられては学園内を歩くことさえできない。
     素早く済ませるには、乱暴に扱くのではなく会長のように……あの艶かしい指使いを思い出しながら、そっと自分のものに触れる。シャワーから流れるお湯が潤滑油となって心地がいい。
     よし、これならすぐに……。

  • 42二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 11:00:50

    「グルーヴさん、いつもよりシャワー長いけどだいじょ……うぶ……」
    「なっ……」

     突如、浴室の扉か開かれ隙間から一人のウマ娘──ファインモーションの顔がこちらを覗いた。固まったままのその視線は、間違いなく私の下半身に注がれていて、まぁと口を指で覆う仕草をしている。

    「……ちょっと待っててくださいね♪」

     彼女はにこやかに笑うと、浴室のドアを閉める。
     その曇りガラスの向こうで、いそいそと衣服を脱ぐような動きが見てとれた。
     どうして今日はこうも……!
     私は観念し、その日に二度目の恥辱を受け入れた。

  • 43二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 11:30:20

    ああなんてこった
    読んでるこちらも収まりがつかなくなった

  • 44二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 11:47:50

    会長とファインにしてもらってるエアグルーヴ……良すぎる……

  • 45二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 12:26:43

    ファイン参戦はいいぞ

  • 46二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 13:10:12

    素晴らしい概念でとても良かったです

  • 47二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 13:35:49

    よきかな

  • 48二次元好きの匿名さん21/11/07(日) 01:09:21

    ふむふむ

オススメ

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