【SS】炬燵と眠りと新年と【幼チヨ】

  • 1二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 14:00:57

    大晦日の夜。
    幼馴染みの実家の部屋に所属する力士達の宴会は、遂に佳境を迎えたようだった。
    遠くからは野太い笑い声が聞こえ、時折流行りの歌を歌っているのも聴こえてくる。

    そんな宴会とは対称的に、サクラチヨノオーの自室はしん、と静まり返っていた。

    窓の外ではしんしんと雪が降り、時折吹く風が窓ガラスをカタカタと揺らす。部屋の中央に置かれた炬燵──小学生の頃、二人で貯めたお年玉を合わせて購入した物だ──に包まれて、部屋の主はすやすやと寝息をたてている。

    「新年になるまで起きていた方の勝ちだよ!」と、まるで小学生の勝負事のようにして始まったゲームだったが、言い出しっぺのチヨノオーは既に夢の中。こちらの肩に頭を乗せ、すっかり寝落ちしてしまっていた。

    炬燵の天板に置かれたラジオからは「新世界より」が流れ、新たな年が来るカウントダウンを始めている。

    新年になる前に起こそうとも考えたが、あまりにも気持ち良さそうに眠っているところを起こすのは憚られた。
    どうしたものか、と考えている内にだんだんと瞼が重くなってくる。このまま眠ってしまうわけにはいかないと思いながらも、彼の身体はゆっくりと眠りの世界に引き込まれていった。



    ラジオからは楽団を称え、新たな年を無事迎えたことに喜ぶ拍手の音が流れている。

    幼馴染み二人の勝負がどうなったのかは、誰も知ることはない。

    二人はあの頃よりも少し窮屈な炬燵の中、身を寄せ合いながらぐっすりと眠りについていた。

  • 2◆2G1o3wL.VY23/01/03(火) 14:44:23
  • 3二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 15:57:10

    おかえり!

  • 4二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 17:30:34

    因みにチヨノオーはまだいません
    いつになったら来てくれるのでしょうか
    贅沢言わないので来て欲しいです

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