カレンチャンは敗北した

  • 1二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 03:53:34

    全てが遅かった。幼い頃、自らの夢を肯定し、今の私を形作ってくれた「お兄ちゃん」。彼をカワイイを高めるために入学したトレセン学園で見かけた時は、言われようも無い運命を感じた。
    だが、現実はあまりにも残酷で。
    「ちょっとアンタ、何油売ってんの!さっさとトレーニング行くわよ!」
    彼女があれだけ求めていたものは、すでに別のウマ娘の1番となっていた。
    しかし、彼女とてただ諦めたわけでは無い。なんとしてでもあの女からこちらへその注目を移さんとその機会を虎視眈々と窺っていたのだ。
    そして迎えたファン感謝祭、元々出場するつもりであったミストレセンコンテストにあの女も出ると聞き、心躍った。
    ここで勝てば、彼の視線を───

    結果は、勝利だった。
    授賞式の後、彼女は真っ先にお兄ちゃんの下へ向かった。褒めてもらうために、自分の存在を思い出してもらうために。
    彼はすぐに見つかった───憎きダイワスカーレット共に。
    彼は、落ち込むダイワスカーレットを慰めていた。不器用ながら精一杯、彼にできるだけの言葉をかけて。
    それを見て彼女は悟る。自分に勝ち目など無かった。最初から負けていたし、全てが遅かったのだと。
    その瞬間、彼女の中で何かが崩れた。今まで自分を支え、原動力となってきた大事な何かが。
    不気味なまでに軽い足取りで寮の相部屋に帰ると、まず同室のアドマイヤベガがいないのを確認する。そして、自らのありったけの想いをしたためると、机の引き出しから鋏を取り出し、それを思いっきり────────

  • 2二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 03:59:15

    そこで目が覚めた。全身に感じる嫌な汗で自分はまだ生きていること、そして背中に感じるソファーの感触で、自分は今まで寝ていたことを理解した。
    眼前には、心配そうに覗き込む男の顔あった。カレンは彼をよく知っていた。
    「カレン、大丈夫?すごくうなされてたみたいだけど。」
    彼の自らにかけられる優しい視線と言葉を聞いて、彼女は思わず抱きついた。彼─「お兄ちゃん」は、少し驚いた素振りを見せ、
    ただ、優しく抱きしめ返した。

  • 3二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 04:03:52

    目覚まし時計でも使ったか

  • 4二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 04:09:19

    >>3

    解決!!お兄ちゃんなら目覚まし時計で誕生前に戻りつつ

    双子としてダスカトレとカレンチャンのお兄ちゃんに

    分裂するくらいは出来よう!!

  • 5二次元好きの匿名さん21/11/06(土) 05:04:19

    悲しき愛…

オススメ

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