メルニチェンコ日本に来い日本食をお前に教えてやるよ

1二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 15:19:55

｢えっ…ほ、本当ですか？｣
｢日本食の快感をお前にも教えてやるよ｣
悪魔王子に唆されるまま、日本へ渡来したメルニチェンコ。友人の誘いともなれば、断る訳にはいかないだろう。ウキウキのサングラス姿で、悪魔王子の下へ訪れる。
｢何を食べさせて頂けるんです？｣
｢とても美味いものだ。着いて来い｣
彼の後ろを軽快な足取りで歩く。日本の料理はどれも絶品だと聞いている。寿司か。或いは天ぷらか。妄想をかきたてる私を現実に引き戻したのは、香ばしい匂いだった。
｢着いたぞ、ここだ｣
｢これは……｣
赤い暖簾に湯気が立ち込める店内。聞いたことがある。日本料理のラーメンだ。大変美味しいものだと聞いているが、実食したことは無い。
｢ラーメン、ですか？｣
｢察しが良いな。流石は情報通のキャプテン・マッスルだ｣
｢お言葉ですが今はメルニ・チェンコですよ｣

2二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 15:20:05

席に座り、注文を取る。悪魔王子との軽い雑談。ここは父親もよく来た店だと言う。食通の彼の父親の行き着けなら、味も間違い無いだろう。やがて、美味しそうな匂いと共にラーメンが運ばれてくる。昔ながらの醤油味らしい。
｢そう言えば、ラーメンとはどうやって食べるのですか？｣
｢ラーメンの食べ方とはこうっ｣
うああああああああああああああああ(PC悶絶文字)な、なんだあっ！？今、彼がラーメンを口にした途端凄まじい不快な音が耳を劈いて鼓膜がバーストしたんだっ！悶絶する私を悪魔王子は不思議そうに見つめる。
｢どうした、幻魔拳でも食らったような顔をして｣
｢貴方の食べる音が脳に染み付いて……も、もうおかしくなってしまう……｣
｢ふぅん、さしずめ麺魔拳ということか｣
そう言って、彼はもう一口啜る。うああああああああああああああ(PC悶絶文字)これが噂のヌードル・ハラスメントという訳か。だが日本には郷に入っては郷に従えという諺がある。私はこれに耐えながら食事をしなければならない。
｢どうするメルニチェンコ。食事を止めるか？｣
｢いえ、せっかくの日本食なんだあっ食べさせて貰おうかァ｣
｢それでこそキャプテン・マッスルだ。なに、じきに慣れる｣
不快な音を我慢しながら、箸に手を付ける。慣れない手つきで麺を掴みながら、口に運びマッスル。ようやく食べられた最初の一口は……メチャクチャうめーよ。あっさりとしたスープに絡むモチモチの細麺はするりと喉を通り、食べやすいーよ。焼豚は肉厚でジューシー。手が止まらないーよ。気付けば、耳障りな音の不快感も忘れて食べ尽くしていたーよ。
｢どうだ、憑き物が落ちただろう｣
言われてみれば。ヌードル・ハラスメントに苦労していたが、いざ食べてみれば不快感は消え去っていた。
｢……はい。麺魔は消えました｣
｢それでいい。次は別の日本食も堪能させてやる｣
｢……はい！｣
はーっ楽しみだなぁ次はリカルドも呼んで三人で楽しみたいですね……皆でねﾆｨ