- 1二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 03:24:38
クククッ…!雑誌というものは俗説めいていて信頼に欠けるところが多々見受けられるが、見ている分には申し分ないほどに面白い。…おや、なんだろうこの特集は。『クレバーなイケメン美少女にときめき』?知性の溢れるカッコいい女性にドキドキが止まらない…。ふぅン、自身の頭脳に自信がないわけではないが、そう簡単にときめきに繋がった覚えはないね。大体そうだ、あのモルモット相手には難しい話だよ。デートだって何度試したことか、進展があまりにもなさすぎてまったく…実験が進まないのは嫌いだというのに。はぁ〜…。とりあえず、ダミーの実験でも用意して、失敗は承知で試してみるか…。
トレーナー君、今日も実験を始めるぞ。まず体調の確認から行くとしよう。ほら、ぼんやりと俯いていないでよく顔を見せたまえ。…おや、僅かに寝不足そうだったが、急に眠気が覚めたのかい?ただ顎に触れてこちらに引き寄せただけだが。いきなりでびっくり?そ、そうか、すまないね。
まあいい、それよりも薬を飲みたまえ。今日の実験は今の君にとって都合の良いものだろう。何せこの錠剤を飲んだら眠って、起きた後に感想を聞くというだけの内容なのだからね。ふふふ…!効果はお楽しみさ!移動中に効いてくるだろうし、私が運んであげよう。お姫様抱っことやらでね!さ、早くこっちに。
…トレーナー君どこに行くんだい!?早くしたまえよ!さあさあ、私がこんなことをするなんて、こんなに珍しいことはないぞ!なんだって?信用できない!?単純にひどいな。言ってるそばから薬が効いてきているぞ、瞼が落ちかかっている。はーやーく!!実験をスムーズに進められないのも嫌いなんだ!
…うーん。顎クイとやらもお姫様抱っことやらもやってみたが、だめだな。トレーナー君は警戒してか顔を伏せたりそっぽを向いたりするばかりで、トキメキの出番などありもしなかった。トレーナー君相手だと嫌でもいつも通りになってしまって、演技などしている暇がない。さて、次の作戦はどうしたものかな〜…。