パーフェクトホースセラピー

  • 1◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 22:40:04

    そう呼ばれた馬がいた。

    馬はdice1d2=2 (2) (1:牡馬/2:牝馬)だ。

    重賞はdice1d20=10 (10) 勝。


    ……この戦績ゆえに『パーフェクトホースセラピー』と呼ばれているのか?

    いいや。馬がこう呼ばれているのは戦績によるものじゃない。

    馬が、人間よりも優れたセラピストだったからだ── 馬限定の。


    そうそう、この馬を語る時、欠かせ無い肩書きがある。

    『最優秀帯同馬』

    公式の称号ではない。表彰されたわけではない。

    しかし関係者の中で密やかに噂されていた。

    この馬を帯同につけた馬は、大成する、と。


    これは別名『帯同名馬』と呼ばれた馬の、物語だ。

  • 2◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 22:41:33

    重賞10勝の内訳は

    dice10d56=11 47 25 39 5 8 49 3 12 56 (255)

    (56を引いた場合は他のダイス無効)

    (1から4の場合、性別確定後にダイス)

    (1と2の場合は、2戦出走可能/例:朝日杯FS&ホープフルSなど)

  • 3◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 22:42:16

    馬の父は>>6 で母父は>>11 だった。

  • 4二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:42:58

    サンデーサイレンス

  • 5二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:43:09

    ダンツィヒ

  • 6二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:43:12

    最後に56引いちゃったか...

  • 7二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:43:25

    あ、ごめんなさい

  • 8二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:43:27

    サーゲイロード

  • 9二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:43:48

    セクレタリアト

  • 10二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:44:07

    ランドヒリュウ

  • 11二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:44:18

    ファンタスティックライト

  • 12◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 22:47:35

    (父ダンツィヒ(ダンジグ?)の母父ファンタスティックライトは無理なのだ)
    (その上にあるサンデーサイレンスを採択したいのだ)

  • 13二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:48:24

    6です申し訳ない
    ついでに言うと11も俺です申し訳ない

  • 14◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 22:49:28

    (母父ファンタスティックライトよく考えた無理ゲーなのだ)

    (これは>>9>>10 でダイス振るのだ)

  • 15二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:49:56

    また凄い化け物が現れたと思ったら他のダイス無効かー

  • 16二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:51:06

    これダイス結果のGⅠは無効としてG2G3は有効?

  • 17◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 22:53:04

    >>8 のサーゲイロードは1950年台の馬のためダンツィヒとも被らせるのは難しいのだ。よって9と10を採択するのだ。そこは勘弁してくれなのだ。


    母父ダイス

    dice1d2=2 (2)

    1:セクレタリアト

    2:ランドヒリュウ


    >>16

    G1以外は有効なのだ

  • 18◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 22:54:36

    父はサンデーサイレンスで母父はランドヒリュウだった。

    馬は

    dice1d4=1 (1)

    1:名もない小さな牧場で育ち

    2:中堅どころの牧場で育ち

    3:母の出身牧場で育ち

    4:父の出身牧場で育ち


    デビュー前から

    dice1d3=2 (2)

    1:高い評価をされていた

    2:そこそこの評価をされていた

    3:まったく期待はされていなかった

  • 19◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 22:56:39

    馬はそこそこの評価をされていた。

    その馬体は

    dice1d3=2 (2)

    1:父サンデーサイレンスに似て青鹿毛の少し貧相な馬体で

    2:母父ランドヒリュウに似て鹿毛の少し大きめな馬体で

    3:父にも母父にも似ずに中柄な馬体で


    dice1d5=1 (1)

    1:蹄はやや弱いがトモのハリが良く心肺機能に優れていた

    2:足腰は丈夫だが内臓がやや弱く、その分スピードに優れていた

    3:虚弱体質ではあったが根性があり物覚えがよかった

    4:臆病で馬馴れせず育成に苦労したが丈夫で我慢強かった

    5:気性が荒く自己中心的だったが身体が丈夫で我慢強かった

  • 20◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 22:57:27

    馬は2歳の春、

    dice1d2=1 (1)

    1:美浦トレーニングセンターに入厩した

    2:栗東トレーニングセンターに入厩した


    陣営は

    dice1d4=4 (4)

    1:2歳の早い段階から馬をレースに出した

    2:2歳の秋から馬をレースに出した

    3:2歳の終わりに馬をレースに出した

    4:2歳での馬のデビューをやめ、3歳からデビューさせた


    デビューしたのは

    dice1d2=1 (1)

    1:芝だった

    2:砂だった

  • 21二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:58:43

    筆早くて嬉しい

  • 22二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:58:53

    誰かと思ったらこの親の顔より見たダイス…ブンゴウウインディちゃん!

  • 23◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 23:02:44

    その牝馬が3歳からデビューしたのには訳があった。


    「あちゃー……またソエか……」


    牝馬は脚があまり強くなった。

    少しでも強めに調教するとすぐに脚が悲鳴をあげる。

    よって牝馬は出来うる限りの調整を施され、同世代よりも少し遅れたデビューとなったのだ。


    そうして3歳の春、芝の未勝利戦が牝馬のデビューとなった。

    牝馬は

    dice1d99=25 (25)

    (55以上で勝利)

  • 24◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 23:05:48

    牝馬は初戦を1+ dice1d10=9 (9) 着で終えた。

    dice1d3=2 (2)

    1:序盤こそ脚色良く進んだが、コーナーカーブで行き脚が詰まったようだ。

    2:出遅れこそしたがしっかりと集団にはついて行っていた。ただ脚のキレが足りなかった。

    3:中団に潜り込ませたのは悪手だったのかもしれない。他馬がいることで逆に気が緩んだのか、前に行かなかった。

  • 25◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 23:16:53

    牝馬はデビュー戦で11着だった。


    「うーん。出遅れ癖はゲート練習させて……脚のキレは……坂路はちょっとな……」

    「先生、明日入る馬のオーナーから電話来てますけど」

    「おお、なんて?」

    「明日からの馬、結構気性が厳しいらしくて」

    「あー……またサンデー産駒だろ」


    苦笑いで調教助手が頷いた。

    サンデーサイレンスといえば、数多くのスターホースを輩出する名種牡馬だ。

    この馬の登場により、日本競馬の質は一気に上がったと言ってもいい。

    だが全てが全て良いわけではなく、サンデーサイレンスの子供は、大なり小なり気性に問題を抱える馬が多い。

    明日入ってくる新入りも、育成牧場では名の通った暴れん坊のようだ。


    「それで言えばあいつは、結構おとなしいよなあ」


    生まれついて蹄が弱いからか、牝馬は生産牧場で大事に育成されていたらしい。

    決して良血とは言えないランドヒリュウ産駒の繁殖牝馬に、年々種付け量の高騰するサンデーサイレンスをつけるのは、かなり勇気のいる決断だっただろう。

    下手をしたら生産者が首を括ってしまうほどの一大事だ。

    もし牝馬が走らなかったら生産者どころか一族郎党にまでその苦しみが及ぶ可能性だってある。

    根本にあるのは馬への愛情とはいえ、将来の稼ぎ頭を願われた牝馬への期待は、決して低くないのだ。

    それだけに新馬戦を勝たせてやれなかったのが悔しい。


    「次走はどうしたもんかなあ」


    調教師は悩んだ末、決めた。

    dice1d99=84 (84)

    〜69:このまま芝で同じ距離を走らせてみよう。

    〜89:同じ芝でも距離を変えて走らせてみよう。

    〜99:思い切って一度砂で使ってみよう。

  • 26◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 23:19:50

    「同じ芝でも、距離を変えて走らせてみようか」


    デビュー戦で牝馬が走った距離は

    dice1d3=2 (2)

    1:1600mだ

    2:1800mだ

    3:2000mだ


    そこからプラマイdice1d3=3 (3) mの距離を試してみよう。

    1:100m

    2:200m

    3:400m

  • 27◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 23:21:20

    牝馬の次走は芝の未勝利戦dice1d2=2 (2) mとなった。

    1:1400

    2:2200


    結果は

    dice1d99=62 (62)

    (55以上で勝利)

  • 28◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 23:30:21

    「よしよしよし! 2200mまで伸ばせたか! ランドヒリュウは短距離馬だったけど、結構脚が持つんだな……全体的にスローペースで、高速馬場を避けられたからかもしれないが……」

    それでも勝ちは勝ちだ。
    調教師は頬を緩ませて、小さくガッツポーズを決めた。
    どんな馬であっても、勝てば嬉しくて小躍りする。調教師はそう言う男だった。

    「それにしても2戦目で勝ち上がれたのは運が良かった。……ただ、蹄のこともあるしあんまり使い詰は出来無い、か」

    季節は春だった。3月末。
    美浦トレーニングセンターの桜は綺麗に咲いて、間も無く散る頃だ。
    あといくつか寝ればクラシックシーズンが幕を開ける。
    今年の桜花賞には近年稀に見る豪華なメンツが揃っているらしい。
    昨年の阪神JF覇者はもちろん、数多くの素質馬が参加するとあって、例年にない盛り上がりを見せているようだ。
    牝馬と同じ厩舎から出る馬はいない。
    調教師は牝馬を出してみたいと思いつつも、未勝利戦を1勝しただけの牝馬では抽選対象にすらならないだろう。
    それに、勝利の代償か牝馬の脚はまた震え出していた。
    運が巡って出走できたとしても、それは牝馬に痛みを強いるものだ。
    この調教師にそんなことはできなかった。

    「桜花賞は無理だけど……オークスには、できたら出したいなあ……」

    まだ夢の話だ。
    けど調教師は、牝馬がそこまでたどり着いてくれることを、祈っていた。

  • 29◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 23:46:32

    4月になった。美浦も、きっと関西にある栗東もそわりと浮き足立つような、真逆にピリついたような空気を醸し出していた。
    桜花賞まではあと1週間のことだった。

    「えっ? うちの牝馬を?」
    「はい。お恥ずかしい話、私はあんまり牝馬の育成に慣れていなくて……うちは牡馬ばかりで、どうにも最後の調整がうまくいきませんで」

    その調教師は近くの厩舎を管理していた。
    牝馬の調教師よりも年下の男だ。
    関係者からは「牡馬と言えば」この調教師として名が知られている。
    ここ最近は牡馬クラシックで一定の成績を収めていた。
    本人が言う通り、牝馬にはあまり縁がないようで、彼の厩舎から特筆するほどの牝馬の活躍馬はいない。

    「うちのは本当に気性が荒くて! 牡馬相手でも突っ込んで怪我をしかねんのです! すれ違う馬にもガンつける有様で……でも、前に調教馬場でそちらの牝馬と一緒になった時はおとなしかったと、そううちの助手が申してまして……本当に申し訳ないのですが、何卒、何卒……!」

    競馬関係者にとってダービーは特別だ。
    じゃあその他のレースが、もっと言えばクラシックレースが軽視されているのかと言えば違う。
    G1に出れるだけでも素晴らしいことで、それが一生に一度しかないクラシックの舞台ともなれば、ダービーでなくても興奮する。
    そしてどうにか、最高の状態で愛馬を送り出したいと思うものなのだ。
    調教師は、目の前で頭を下げる男の気持ちが痛いほどわかった。

    「わかりました。うちの牝馬でよければ、一緒の走らせてください」

  • 30◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 23:46:50

    牝馬はその頃、500万下のレースに向けて準備をしていた頃だった。
    老齢の厩務員に連れられ、牝馬は併せ馬を行うコースへと向かう。
    蹄が弱いこと以外、精神的には堂々とした馬だ。
    ピリついた空気にも怯むことなく、牝馬は無事、併せ馬の仕事を終えた。
    頼み事をしてきた調教師がいう通り、桜花賞に出走予定のその馬は気性が荒い。
    そのギラついた瞳をみた時は、安請け合いしたことを後悔したほどだ。
    しかし牝馬と顔を合わせてしばらくすると、馬は徐々に落ち着いてきた。

    「すごい……あんなにリラックスしてるところを見るのは、正直初めてです」

    そう相手馬の厩務員がつぶやくほどの落ち着きっぷり。
    併せ馬は終始穏やかに進み、そのタイムの出来を相手調教師は満足げに眺めていた。

  • 31◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 23:47:21

    そして1週間後。

    その馬は無事桜花賞に出走した。

    ただ出走できただけじゃない。

    馬は誰もがアッと驚くほどの脚を繰り出して、桜の女王になったのだ。

    その馬が2着馬に叩きつけた着差は、dice1d10=10 (10) 馬身差だった。

  • 32二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 23:48:54

    後ろからはなんにも来ない!

  • 33二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 23:52:59

    う〜ん、これは帯同名馬!!!!
    もしやこの物語は

    自分はG1取れない?
    ばっきゃろー!!
    なら相手に取らせればいいんだよォ!!!!

    という脳筋物語なのではないか?
    ボブは訝しんだ

  • 34◆0y66DYsnuQ23/01/11(水) 23:56:49

    (ここまでお付き合いいただきありがとうなのだ)
    (明日4時から出社することを忘れていたのだ)
    (申し訳ないけど明日の夜まで保守してくれると大変助かるのだ)
    (ごめんなさいなのだ)

  • 35二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 23:59:17

    おつおつもん

  • 36二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 00:06:11

    うーんこれはウマ娘化したら完璧で瀟洒なメイドかSPですね…

  • 37二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 00:06:40

    テスコガビーの再来は胸熱(主人公じゃないけど)

  • 38二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 00:20:18

    自分の管理馬を絶対勝たせたい陣営による牝馬ちゃんの熾烈な戦いが繰り広げられてそう

  • 39二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 08:02:45

    朝保守もん

  • 40二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 12:15:19

    >>36

    秘書さんがいるんだからメイドさんがいてもおかしくはないよね

  • 41二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 13:22:14

    G1勝ってないけど重賞10勝のメイドさん強スギィ!?!?

  • 42二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 21:24:46

    念のための保守

  • 43二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 21:46:41

    重賞だけに10勝……。

  • 44◆0y66DYsnuQ23/01/12(木) 22:01:06

    (保守ありがとうなのだ)
    (スレ主はまだ会社から出れてすらいないのだ)
    (許して欲しいのだ)

  • 45二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:02:53

    待ってますもん

  • 46二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:04:39

    これで帯同馬として実績上げ続けたら、某レジェンドジョッキーに凱旋門賞取らせたいの会が、「こっちが全部持ちますので、フランスまで着いてきてください!」って頭下げに来そう……。

  • 47二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:05:11

    一体何がそんなハードな仕事してるスレ主をSSに駆り立てるのか

  • 48二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:06:50

    (そういえば某開祖氏も社畜だったような)
    (もしや勤務時間とSS能力は比例する……?)

  • 49二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:08:29

    >>46

    M・シマオーナー「イイウマデスネ」サツタバポンッ

  • 50二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:10:48

    帯同先でついでに走った結果が重賞10勝なんだろうなあ
    勝った国数では多分並べるものがいなさそう

  • 51二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:11:03

    いや、激務と言うより単純に拘束時間が多いのかもしれん。(トラックの荷物待ち・積み込み待ち等)
    だからその間にああいう展開でここをダイス振って・・・とか考えているとすれば分からなくもない。

  • 52◆0y66DYsnuQ23/01/13(金) 05:11:01

    (おはようなのだ)
    (まだ帰宅できてないのだ)
    (素直にごめんなさいなのだ)
    (今日の夜こそやりたいのでまた夜まで保守お願いしたいのだ)

  • 53二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 05:17:58

    >(まだ帰宅できてないのだ)


    !?



    ...???

  • 54二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 06:24:31

    眠かったら睡眠を最優先してください!

  • 55二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 08:32:31

    あさ保―――!?

  • 56二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 11:19:49

    スレ主さんの体調を優先してくれ!!!!

  • 57二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 12:21:32

    おっ、ブンゴウウインディちゃんじゃないかと思って読み進めてたら朝5時にまだ帰れてないレス見てひっくり返ったもん… 身体に気をつけて欲しいもん…

  • 58二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 19:17:59

    このスレの中に、労基署にお勤めの方はおられませんでしょうか?(掛かり

  • 59二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 20:48:08

    (朝帰りする職場だと労基の制限が法律上掛からない側の可能性も微レ存……)

  • 60二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 20:55:03

    >>59

    (それでも36協定からは逃れられないと思うのですが)

    ※勤務時間を実体通りに記録している場合は

  • 61二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 21:26:13

    ウインディちゃんまだ帰ってないんけ!?

  • 62◆0y66DYsnuQ23/01/13(金) 21:34:40

    (終わったのだ!)
    (これから帰宅するのだ!)
    (通勤時間片道2時間なので23時ちょっと過ぎに帰宅するのだ!)
    (ここまで保守ありがとうなのだ!)

  • 63二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 21:41:18

    待ってるけど無理しないでね

  • 64二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 21:43:17

    片道に時間・・・引っ越して(嘆願 引っ越せ(強要

  • 65二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 21:43:51

    生きてて良かったもん
    ウインディちゃんのスレは好きだけど身体も大切にしてほしいもん……

  • 66二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 21:46:23

    >>62

    (片道2時間…?)

    (首都圏勤務の社畜ターボですら片道1時間なのだ…)

    (どういうことなのだ…?)

  • 67二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 21:47:27

    >>66

    (混乱のあまりターボとウインディちゃんが混ざったもん。すまんもん)

  • 68二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:00:13

    なんかスレ主に限らず仕事が忙しい人ほど趣味にも全力で生き急いでる印象あるもん……

  • 69◆0y66DYsnuQ23/01/13(金) 23:40:35

    (再開するのだ!)

  • 70◆0y66DYsnuQ23/01/13(金) 23:42:27

    桜花賞が終わって間も無く樫の季節。
    牝馬クラシックで最も長い2400mの熱狂へ、その出走資格を持つ馬たちが続々と最終調整に入っていた。
    牝馬はクラシックには出れない。
    そのチャンスを幾度となく狙ったが、脚の調整が追いつかず、結局賞金を詰めないまま。
    単なる1勝馬にはあまりにも遠い舞台だ。
    だが牝馬には、クラシック並みに大事な役割がある。

    「桜花賞に引き続きオークス、か……すごいなあ」

    そう言って調教師は牝馬の背中を撫でた。
    ちらりと牝馬が調教師を振り返る。その丸い瞳から感情は読み取れない。
    でもどこまでも透き通った褐色の瞳が、いやに眩しかった。

  • 71◆0y66DYsnuQ23/01/13(金) 23:44:41

    オークス1周前の追い切り。
    調教助手を背に乗せた牝馬は、桜花賞馬と並走していた。
    その気性の荒さゆえにまともに併せ馬ができなかったその馬は、どういうわけか牝馬といると落ち着いて走れるようだ。
    落ち着くとは言っても闘志までもが落ちるわけではない。
    研ぎ澄まされた精神のまま、ただ静寂さを伴ってそこにいる。
    彼女はもう「お転婆娘」ではなく、同世代牝馬の中心に立つ「レディ」へと変わりつつあった。
    その最終調整の相手役を務めるには、牝馬は力不足なのだろう。
    けれど牝馬でなければきっと、桜花賞馬のエスコート役は務まらないのだ。
    少なくとも桜花賞馬の調教師は、そう信じていた。

    そしてついにオークス当日。
    阪神JF、桜花賞と、距離によって活躍の場を得られなかったランナーたちが、我こそは女王と脚を揃える。
    これが3歳牝馬にとってのダービー。樫の女王へ至る道。
    牝馬もまた、桜花賞馬の帯同を務めるために阪神競馬場にいた。

    淑女のためのファンファーレが響く。
    それを遠くに聞きながら、牝馬は淡く目を閉じた。

    「始まったなあ。……な」

    小さく、けれど自信に満ちたその声を、老齢の厩務員だけが聞いていた。

  • 72◆0y66DYsnuQ23/01/13(金) 23:45:51

    結論から言うと、桜花賞馬はこのレースを勝ち切った。

    dice1d3=2 (2)

    1:桜花賞馬はすぐに先頭に立つとそのまま逃げ切り、他馬に影も踏ませなかった

    2:逃げ馬の番手につくと落ち着いてレースを進め、先行押出の王道競馬だった

    3:後方スタートだったが3コーナー手前で追い上げ、アッと驚くおお捲りだった


    その着差はdice1d10=3 (3) 馬身差だった。

  • 73◆0y66DYsnuQ23/01/13(金) 23:49:17

    二冠牝馬の誕生に、競馬界は大いに盛り上がった。

    その馬を所有するオーナーは得意げに笑い、若い調教師も喜びを隠しきれない。

    まさにこの世の春を謳歌している彼らを眺め、調教師は眩しそうに目を細めた。


    ウィナーズサークルでの晴れやかな催しが終わった頃、二冠馬となったその馬と共に、牝馬はトレセンに戻ってきた。

    レース中の落ち着き払った様とは真逆に、二冠牝馬は優勝レイを拒むなど大暴れ。

    それでも牝馬と合流するとみるみるうちに大人しくなり、馬運車でものんびりした様子なのだから驚きだ。


    「これがウマが合うってことなんかね」


    同意するように調教助手が頷く。

    牝馬はもちろん言葉などわかるはずもなく、ただじっと立っていた。

    二冠牝馬はしばらくしたら放牧に出されるらしい。

    春にG1を2勝もしているのだから当然だろう。

    秋頃の帰厩を予定している二冠牝馬の次走は秋華賞。

    狙うは三冠、といったところか。

    桜花賞に引き続きオークスでも結果を出したことで、若い調教師は牝馬のことをかなり気に入っているらしい。

    どうか同じ時期にはトレセンにいてくださいね、と念を押された。


    「じゃあコイツも放牧に?」

    「そうしたんだが、もう1戦だけ叩いてから帰らせるよ。流石に1勝のまま帰らせるのは忍びないからな」


    牝馬は二冠牝馬を見送ると、3歳500万下レースへと出走した。

    距離はdice1d3=3 (3) mで芝のレースだ。

    1:1600

    2:1800

    3:2000


    結果は dice1d99=74 (74)

    (55以上で勝利)

  • 74◆0y66DYsnuQ23/01/13(金) 23:51:33

    「元気でな!」

    調教師が笑って手を振る。
    そうして、2勝馬となった牝馬は、一番暑い晴れの日に、生まれ牧場へと戻っていった。


    そして烟るような夏も瞬く間に終わり、牝馬は再びトレセンに入厩。
    美浦のじめりとした暑さもいくらか和らぎ、もう間も無く、秋の涼しい風が吹き抜けるだろう。
    牝馬も束の間の休息を楽しめたのか、少しふくよかになって戻ってきた。

    「少しっつーか、ちょっと太くないっすか」

    そう呟いたのは牝馬の主戦騎手だ。
    鋭い眼光で牝馬を見上げる。それに怯むことなく、牝馬は飼い葉桶を揺らした。

    「まあ、これからさね」

    苦笑いを浮かべながらも、調教師もまた牝馬を見上げた。
    三日会わずんば刮目せよ。それは牡馬のためにだけにあるのではない。
    牝馬もまた、見ないうちに成長する。
    のんびりとしたこの様も、いつかどこかで変わって行くのだろうか。
    いや、変えていくのが調教師の役目なのだ。
    そう決意を新たに、調教師は牝馬の横顔を撫でた。

  • 75◆0y66DYsnuQ23/01/13(金) 23:52:40

    牝馬が放牧で不在にしていた間も、美浦は目まぐるしく変化を続ける。
    3歳シーズンが最後の一冠に向けて動き出しているように、2歳新馬たちも続々とデビューしていた。
    それは牝馬が属している厩舎も同じだ。
    牝馬がそうだったように、2歳馬にとっては何もかもが新鮮さに満ち溢れ、それと同時に不安も満ちていく。
    未熟な馬たちは時々暴走を起こし、人間が勝てるだろうと踏んだレースなどに、ふいにその粗さが横顔を見せるのだ。
    期待と希望と不安と不安定さ。
    と同時に未知数の将来性をはらむのが2歳馬という存在だった。

    その日も、環境に馴染めない2歳馬がひたすらに鳴いていた。
    報告を受けた調教師が見にくと、どういうことだろう。
    2歳馬は泣き止み、一点をじっと見つめていた。
    その視線の先にいるのは牝馬だ。
    落ち着き払った表情で、先ほどまで嘶いていた2歳馬を見つめている。

    「まさか、お前が泣き止ませてくれたのか……?」

    いや、そんなまさか。
    そう笑って見せたものの、調教師は内心ではどこか、それが真実に思えて仕方がなかった。

  • 76◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 00:16:32

    3勝目に向けて牝馬が調整していた頃、調教師は一人の馬主に呼び止められていた。

    「え? うちの牝馬を併せ馬の相手に……?」
    「ええ。なんでも大人しい牝馬だとか。うちのはちょっと臆病で、センセイからはまともに並走もできないと言われているんです。せっかく夏は良い成績を出せたので、秋は絶対に最後の一冠に進みたい。……聞きましたよ、あの二冠牝馬の並走相手も務めているとか? 必要とあればわたくしからその牝馬のオーナーに掛け合っても構いませんし、それに」
    「ちょ、ちょっと待ってください!」

    ぐいぐいと押す馬主に戸惑いながらも、調教師は内心であの若い調教師を罵った。
    あいつめ、きっと酒の席で口が軽くなったに違いない。
    大方褒めに褒められ、弾みに弾み、口からぽろりと漏れたのだ。
    そしてそれを覚えていない。あいつ、下戸だしすぐ酔うし。
    なんとか馬主を躱し、厩舎に逃げ帰った調教師は頭を抱えた。
    実のところ、牝馬が二冠牝馬の併せ馬をするのに、彼女のオーナーは否定的なのだ。
    練習相手という立場に甘んじているから勝てないのだ、と。
    それでもオーナー同士の関係性もあって強く拒絶できない。
    二冠牝馬との関係性は、オーナーの我慢の上に成り立っていた。

    「そこにさらに別の馬も、となると……転厩させられちまうかなあ……」

    調教師だってオーナーの気持ちがわからないわけじゃない。
    それに牝馬を勝たせたいと思っているのは調教師も同じだし、勝たせるための調教をしているつもりなのだ。
    でも、だからこそ無駄な並走ではない。
    G1レースを勝った実力馬と併せることで、きっと牝馬の調子も徐々に上向いてくると信じていた。
    実際に、並走をするようになってからの牝馬は、以前よりも足運びが軽くなっていた。

  • 77二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 00:16:52

    このレスは削除されています

  • 78◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 00:18:38

    「お前なりに吸収してるのかな」


    ふああ、と牝馬があくびをする。

    その呑気な姿が恨めしいやら、嬉しいやら。


    「はあ……どうやって説得するかなあ」


    蹲る調教師のもとに、一つの影が差した。

    影は

    dice1d3=2 (2)

    1:牝馬の調教助手だ

    2:牝馬の主戦騎手だ

    3:牝馬を取材しているファンの記者だ


    調教師の悩みを聞くと、しばらく考えるような表情を見せ、そしてポンと調教師の肩を叩いた。

    どうやら何か秘策を思い浮かべたらしい。

    いったいどうやって馬主を説得するつもりなのだろうか。


    >>80

  • 79二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 00:45:55

    強くなるためには強い相手と競る必要があります。これはむしろチャンスです
    的な?

  • 80二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 00:56:25

    土下座

  • 81二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 01:02:05

    >>80

    草、強かだぞこの主戦騎手

  • 82二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 01:03:30

    土下座慣れしてそう

  • 83二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 08:40:16

    前作の人間模様との落差が凄い(いい意味で)
    牝馬ちゃんは最終的にマルシュロレーヌしてくれると良いねえ……

  • 84◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 09:45:27

    「土下座すりゃあいいんすよ」
    「何いってんだお前」

    本当に何いってんだお前。
    そう言いたげに、というより実際に口に出した調教師は、しれっとした顔の騎手に向き合った。

    「俺は説得する方法を悩んでるんだよ。それをお前ね」
    「できないでしょ」
    「はぁ?」
    「あいつのオーナーは俺も知ってますけど、口でどうこうなる人じゃないですよ。……忘れたんですか? あの馬を」

    調教師は思わず黙り込んだ。
    騎手が言っているあの馬とは、3年前まで調教師が管理していた牡馬のことだ。
    牝馬と同じく足元が弱かった。

    「あの馬は最初から砂に出せてりゃ勝てたんです、きっと。なのに芝に放り込まれて勝てないまま……結局死んだじゃないすか」

    馬の脚を考慮して、調教師はダートレースに出したがっていた。
    それを止めたのがオーナーだ。中央に連れ出したのは芝で走らせるためなのだから、と。
    だが規定の時期まで馬は未勝利のまま、最後は地方へと移籍。
    そしてその地で散った。

    「勝てないのは俺たちのせいだって散々に罵ってあのオーナー、あいつが死んでからはダンマリだった。わかってんすよ俺たちが正しかったって。でも今更謝れないんでしょ、謝ったら自分のせいになるから」

    騎手がオーナーに抱く思いは複雑だ。
    デビューしたての頃、騎手を重用してくれた恩はもちろんある。
    今だって所有馬に乗せてもらっているし、それへの感謝もある。
    けれどそれと同じだけ、不遇のまま散っていったお手馬たちのこともまた、深く愛していた。

  • 85◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 09:45:45

    「俺は、今いるあいつのことだけでも、守ってやりたいと思うんです。満足できる舞台にあがれる馬なんてごくわずかだけど、そのごく僅かにあいつをねじ込んでやりたい。そんでいつか、高い景色を一緒に見たい。……そのためなら俺はいくらでも頭下げますよ」

    大勢の前で土下座してやる。
    オーナーは口では決して動かない。誰も見ていないところで土下座したところで響かない。
    でも何よりも対面とメンツを大事にしているから、言い逃れのできない場所でやってやる。
    もしそれで騎手が陰口を言われようとも、そして鞍上を降ろされようとも構わない。
    ただ牝馬にとってより良い環境へ向かうための歯車でありたい。

    「馬を優先しない奴が騎手になっちゃいけない、なんて高尚な考えはない。所詮職業っすよ。馬を仕事道具として見てるやつがいても気にしない。でも俺にとっての『騎手』の定義は、お手馬の活躍を願える奴だから……そこから外れたら俺は騎手だと胸を張って言えない」

    燃えるような騎手の瞳を、調教師はじっと見つめていた。
    覚悟が灯る音がする。闘志の煮えたつ匂いと共に。
    ふつふつと沸き立って間も無く、それはきっと、形になるだろう。
    『勝利』という形に。

  • 86◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 09:45:59

    神戸新聞杯1週前の追い切りに、牝馬の姿があった。
    別に牝馬がそのレースに出るわけではない。
    二冠牝馬の時と同じく、ある馬の並走相手としてそこにいた。

    「すごいな、あいつがフツーに並走できてる……」

    そう声を上げた男は、牝馬が並走している相手── 牡馬を管理している調教師だ。
    牡馬の馬主から並走相手に牝馬を提案された時は渋っていたが、実際に合わせてみれば英断だったとしか言いようがない。
    牡馬は臆病な性格をしていて、どんな大人しい馬と併せてもうまく行った試しがなかった。
    それでも夏の間にオープン馬になり、最後の一冠・菊花賞への出走を目指して神戸新聞杯の舞台にたどり着いたのだ。
    今までもそうだったのだからこのまま行けばいいのか。いや、そうもいかない。
    重賞とその他のレースとでは必要となる要素が異なるのだ。
    牡馬にはやはり、併せる相手が必須。だがそれができる馬がいなくて迷っていた頃に現れた、この牝馬は救世主と言えた。

    「──くん、ありがとう」
    「いや、そんな……うちの牝馬にとっても、オープン馬と並走できるのは貴重な経験ですから」
    「当日の2勝クラスに出るんだって?」
    「ええ。それを勝てば3戦目。様子を見て10月末くらいにもう1戦出せたらと思います」
    「そこも勝ち上がれればオープン馬か……上を目指しているのは同じだな」

    牡馬の調教師が微笑み、連れ添って立つ馬たちを見つめていた。
    それに釣られるように調教師も視線を向ける。
    いつか牝馬も重賞に出るだろうか。
    それがいつになるかはまだわからないけれど、いつか、いつか、いつか。
    そこにたどり着いて見せよう。

    そんな決意をしってか知らずか、牝馬は前脚を小さく掻いた。

  • 87二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 09:47:32

    このレスは削除されています

  • 88◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 09:48:04

    9月末ごろ。並走した牡馬は神戸新聞杯に出走した。

    結果は勝ち。

    牡馬はdice1d3=3 (3)

    1:スタートから先頭に立つと一気の大逃げ。スタミナもある馬なのでペースを落とすこともなく、迫るG1馬2頭の猛追を跳ね除けてゴールまで飛び込んだ。

    2:まずは中団中頃のポジションをキープ。先頭争いを繰り広げるG1馬2頭を見ながらペースを上げると、争うことなくスッと引き離して勝利した。

    3:後方からの競馬選んだ。最終コーナー手前でもまだ後方にいたが、それを抜けると驚くほどの末脚で全馬を一気に追い抜き、重賞初制覇を成し遂げた。


    その着差はdice1d10=8 (8) 馬身差だった。

  • 89◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 09:55:20

    神戸新聞杯が開催されるその日。牝馬も1000万下レースに出走していた。

    結果はdice1d99=53 (53)

    (55以上勝利)

  • 90二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 10:12:23

    >>89

    惜しい…

  • 91◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 10:14:13

    牝馬は惜しくも3勝目を挙げられなかった。
    だがそのすぐ後に牡馬が神戸新聞杯を勝ったことで、いくらか救われた思いがする。
    レース結果だって決して悪くはない。
    勝ち馬とはタイム差なしのアタマ差決着で、強い競馬を見せてくれた。
    きっと次走は良い結果が得られるだろう。
    調教師は前向きに捉え、牝馬と共に帰厩した。

    その翌週から牝馬には大事な仕事が控えていた。
    三冠達成を目前に控えた二冠牝馬の練習相手だ。
    そこに新たにあの牡馬が加わる。
    神戸新聞杯を勝ったことで菊花賞出走が決まったあの牡馬のオーナーから、引き続きどうか頼むと言われていたのだ。

    「忙しくなるなあ。お前も、俺も」

    調教師は牝馬が必要以上に疲労しないように調整しながら、2頭との並走を行った。

  • 92◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 10:14:36

    そうして秋華賞当日。
    牝馬は二冠牝馬に帯同する形で共に美浦を出発した。
    秋華賞は、正しくはクラシックレースではない。
    しかし3歳牝馬王道路線の一冠としてそこに存在する。
    1600mは短いが2400mは長すぎる馬にとって、ここが狙い所となる数少ない3歳限定戦。
    エリザベス女王杯への弾みも兼ねて出走する馬もいるだろう。
    実際に、少なくない陣営が、この秋華賞勝利後にエリザベス女王杯の出走を表明していた。

    「あ〜……それにしても緊張するなあ。お前が出るわけでもないのにな」

    このレースを二冠牝馬が勝てば三冠達成。歴史に残る偉業だ。
    そうでなくても、このレースには二冠牝馬以外のG1馬はいないから、他の誰かが勝てば初のG1制覇。
    盛り上がらないわけがない。
    実際に競馬場ないのボルテージは最高潮に達しようとしていた。

    「……始まるぞ」

    勝利へと続く道へ誘う、唯一無二の音が鳴る。
    幼き淑女に捧げる、最後のファンファーレが。

  • 93◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 10:14:57

    「茜空に舞う優駿の美! 三冠達成だ──!」


    二冠牝馬はその瞬間、三冠牝馬になった。

    先行押切のどこまでも王道をいく競馬。

    死に物狂いでその背を追う馬たちを振り切って、ただ一つだけの栄光を求めて駆け抜けた。

    その瞬間に吹き抜けた強い風は、きっと、三冠牝馬を愛していた。


    彼女が2着馬につけた着差はdice1d10=5 (5) 馬身差だった。

  • 94◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 10:17:22

    (三冠牝馬とこれから菊花賞に出走する牡馬の着差合計が、次の牝馬の補正値として加算されるのだ)

    (dice1d99 の勝利判定が55以上のため、出目に補正値を加算して勝利判定とするのだ)

    (補正値の合計最大値は20。最大値だった場合、出目+20で勝利判定を行うので、仮に出目が35だった場合、加算したら55になるので勝利とするのだ)

  • 95◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 10:30:19

    三冠牝馬が誕生した翌週。牝馬はまたも競馬場に来ていた。
    菊花賞に出走する、あの牡馬の帯同を務めるためだ。

    「三冠牝馬誕生……まさに歴史的瞬間だな」
    「はは……そうですね。でもうちの牝馬がっていうよりは、向こうの調整の賜物ですので」
    「そんな謙遜するな。馬がリラックスした状態で調教できるなんて、なかなかできないことだ。お前も調教師ならわかるだろ?」

    牡馬の調教師がそういうと、苦笑いで答えた。
    調教師にとってそう褒められるのも悪くはないが、どうせ褒められるならば牝馬が勝った時に褒められたい。
    そう思うのは贅沢だろうか?

    「……ま、お前がいう通り、陣営の努力によるところも大きいとは思う。けどそこまでの道のりをお前と、その牝馬が支えたことは紛れもない事実だ。謙遜することと、軽く扱うこととは別だからな?」

    真剣な目をした男に調教師は頷いた。

    「うちの馬はきっと今日勝つよ」

    悪戯っぽい声で言いながら、その実、言葉は真剣だった。
    男は自身の馬を遠目に見ながら頷く。
    その毛艶、トモの張り、歩様の調子。全てにおいて完璧と言える。
    輸送が苦手な馬を関西に持っていくのは至難の業だと思ったが、牝馬が帯同したことでほとんど影響なく持ってこれたと言っても良い。

    「お前らの支えがきっと無駄ではないことを、あの馬が証明してくれるさ」

    そうしてファンファーレが響き、牡馬もまた、熱戦へと駆け抜けていった。

  • 96◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 10:30:41

    『後方から伸びる一気の影! 夏の上馬はやっぱり強い! 神戸新聞杯から菊花賞へ! 舞い散る花吹雪が背中を押す! ──に鞍上──、共にG1初勝利!』


    牡馬は菊花賞馬になった。

    緑の優勝レイを下げた姿で牝馬の前に現れる。

    その堂々たる出立に、牝馬がどこか、笑うように鳴いた。


    牡馬が2着馬につけた着差はdice1d10=10 (10) 馬身差だった。

  • 97二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 10:31:52

    元気玉だ!

  • 98二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 10:33:34

    繋がる心が俺の力だ!するのか……

  • 99二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 10:34:54

    思いを継承して走る…うーんこれはウマ娘

  • 100二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 10:35:30

    My friends are my power……

  • 101◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 10:42:01

    10月末。牝馬はまたも競馬場にいた。

    誰の帯同として来たわけでもない。

    ただ自身もまた成長したことを示すための、言わば自分のためのレース。


    「……お前もちゃんと成長してる」


    三冠牝馬からは前目に着く軽やかな走り方を。

    菊花賞馬からは後方からでも追い抜く確かな末脚を。

    見て、共に走って、学び、覚え、ここにいる。

    その穏やかさでお前が彼女たちを支えたというならば。

    お前はきっと、強くなるための足掛かりを得たのだろう。


    そして今日から、きっと、それを証明していく。

    もしかたらすぐに結果は出ないかもしれない。

    でもそれらは負ける度に消えるのではなく、蓄積され、力にかわり、いつかの瞬間に解き放たれるのだ。

    お前の力として、力強い軌跡に変わって。


    「いってらっしゃい、──」


    調教師に背中を押され、牝馬は騎手と共にゲートへと駆け出した。

    その向こう側にある、ゴールを目指して。


    dice1d99=98 (98)

    (55以上で勝利/補正値は三冠牝馬5+菊花賞馬10=15)

  • 102二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 10:43:52

    補正値いらないほど圧勝してるやんけ…!!!!

  • 103二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 10:44:58

    念念念

  • 104◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 10:51:20

    牝馬は3勝目を挙げた。

    その勝ち方はdice1d=

    1:三冠牝馬のように前目に着く先行押切の王道競馬

    2:菊花賞馬のように後方につきながらも捲り上げる競馬

    3:中団でじっと堪えながらも終盤で差し切る競馬


    これで3勝目なのかと疑いたくなるレベルで強い走りだった。

    牝馬が2着馬につけた着差は2+dice1d10=3 (3) 馬身差。

    オーナーも口をあんぐりと開けたまま閉じられないほどの楽勝だった。

  • 105◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 10:53:44

    牝馬は蹄の調子を見ながら、可能であれば年末までにあと 1戦出る予定となっている。

    ちょうどその時期、dice1d3=2 (2)

    1:牝馬三冠の彼女が有馬記念への出走を予定している

    2:菊花賞馬の彼が有馬記念への出走を予定している

    3:別の馬のオーナーから並走と帯同の依頼があった

  • 106◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 11:06:22

    (お仕事行ってくるのだ)
    (また夜まで保守お願いするのだ)

  • 107二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 11:11:35

    >>106

    お疲れ様なのだ……いつも楽しい物語をありがとうなのだ

    でもカラダは大切にしてほしいのだ


    >>104の勝ち方ダイス一個抜けてるのだ

  • 108◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 12:32:55

    >>107

    (すごく恥ずかしいのだ)

    (振り直すのだ)


    牝馬は3勝目を挙げた。

    その勝ち方はdice1d3=3 (3)

    1:三冠牝馬のように前目に着く先行押切の王道競馬

    2:菊花賞馬のように後方につきながらも捲り上げる競馬

    3:中団でじっと堪えながらも終盤で差し切る競馬

  • 109二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 12:38:18

    終盤差し切り五馬身ってめちゃめちゃつおいのでは...???

  • 110◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 13:06:06

    有馬記念に出走する菊花賞馬の練習相手を引き続きやることになった。

    三冠牝馬は年内休養し、翌年から再出発するらしい。

    戻ってきたらまたお願いしますね、と牝馬の調教師は頭を下げて言った。


    「次は年末ですか」

    「うん。でも距離はまだ悩んでる。ここまでの勝ち鞍が2000m前後だから、そこらへんで行こうかとは思ってるんだけどな。ただ脚が」


    蹄の弱い牝馬は、レースを詰めて出走できない。

    だから距離をあけて出すしかないのだが、出走したレースの距離や質によってはその間隔もまちまちだ。

    あまり負担をかけずに走らせるためにも、距離を短縮すべきか悩んでいた。

    すると騎手が口を開いた。


    「どっちにするにせよ、暮れの中山じゃ1600万下のレースは2000m以下のみじゃないすか。もし年内あと1戦するなら距離短縮させるしかないっすよ。出れるとこって言ったら、


    dice1d99=50 (50)

    〜59:芝なら12/24のクリスマスカップ。1600mです」

    〜99:砂なら12/25のフェアウェルS。1800mです」


    調教師は悩んだ。だが出ないという選択肢はない。

    その言葉が後押しになって、牝馬の次走が決まった。

  • 111◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 13:06:41

    年末のグランプリ、有馬記念。
    菊花賞馬はファン投票5位でこの日を迎えた。
    帯同するため共に中山に来ていた牝馬の順位は、もはや見るまでもない。
    オープン馬ですらない馬であるからして、結果は分かりきっているからだ。
    それより、と調教師は牝馬を見た。

    「うん、調子は悪くないな」

    牝馬が飼い葉桶を揺らす。
    まるで返事をしているかのようなその仕草に、高齢の厩務員はフッと笑いを漏らした。
    間も無く彼女が出走するレースが開かれる。
    ここを勝てばオープン馬。
    距離は今まで勝ったレースと比較すれば短いが、代わりに少しは牝馬の負担を減らせるはずだ。
    どうにかここを勝って、新年を晴れやかな気持ちで迎えてほしい。

    その調教師の期待を背負い、牝馬はレースへと向かっていった。

  • 112◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 13:07:06

    ──……牝馬のレースが終わると、いよいよ有馬記念。

    菊花賞馬の彼は牝馬に連れ添うように歩いている。
    そんな彼の調子はかなり良い。
    このレースは古馬の人気馬が多数出走していることもあって、同年の菊花賞馬である彼はあまり注目されていない。
    しかし中には菊花賞馬に二重丸を打つ競馬関係者もいる。
    菊花賞で見せた10馬身差の圧勝劇を高く評価しているのだ。
    そして彼の管理調教師は、この有馬でその評価を確実なものにしようとしていた。

    「──に格好良いところを見せてやろうや」

    管理調教師がそう言うと、まるで言葉を理解したかのように、菊花賞馬は鼻を鳴らした

    そして年末最後のファンファーレが響く。
    熱狂の中で駆け抜けた菊花賞馬は、最終直線で他馬をごぼう抜きにして上がってくる。
    来た、来た、菊花賞馬が来たと叫ぶ実況の声を聴きながら、牝馬は静かに目を閉じた。
    きっと次にその目が開く時。彼女の前に立っているのは、有馬記念の勝ち馬だ。

  • 113◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 13:07:42

    「おめでとうございます」

    「ああ、ありがとう!」


    菊花賞馬はdice1d10=10 (10) 馬身差で有馬記念を制した。


    「これでG1・2勝目ですか」

    「うん……うん、よくやってくれたよ!」


    牡馬の管理調教師が嬉しそうに頷く。その手には花束が握られていた。


    「これ、お前にやる」

    「へっ?」

    「お前と、その牝馬がいなけりゃここまで順当にこれたかもわからん。……ありがとうな」


    優しい声色で、でも視線が拒絶することを許さない。

    調教師は戸惑いながらも花束を受け取った。

    男は嬉しそうに頷いた。


    「来年からは海外に挑戦しようと思うんだ」

    「か、海外ですか」

    「そう。目指すはdice1d6=」


    1:ドバイシーマクラシック

    2:ドバイワールドカップ

    3:インターナショナルS

    4:凱旋門賞

    5:BCターフ

    6:BCクラシック

  • 114◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 13:08:19

    dice1d6=2 (2)

    1:ドバイシーマクラシック

    2:ドバイワールドカップ

    3:インターナショナルS

    4:凱旋門賞

    5:BCターフ

    6:BCクラシック

  • 115◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 13:09:20

    年が明けた。

    牝馬は朝日を浴びながらそこに佇む。

    菊花賞馬が有馬記念覇者に変わったその日のレース。

    牝馬はdice1d99=5 (5)

    (55以上で勝利/菊花賞馬が有馬記念でつけた着差10が補正値)

  • 116二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 13:13:53

    沈んだー!?

  • 117二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 13:14:54

    菊花賞馬くんが40馬身つけなかったのが悪い(イチャモン)

  • 118二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 13:15:45

    菊花賞馬くんの馬主、初年度牝馬ちゃんに付けさせてくれとか言いそう

  • 119◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 13:20:15

    1600mが短かったのはもちろん、最たる敗因は

    dice1d99=93 (93)

    〜59:落鉄だった。蹄をボロボロにしながら、ビリっけつでも完走した。

    〜99:蹄の調子の悪さだった。 1ヶ月間隔では回復しきれていなかったのだろう。


    項垂れたように帰ってきた牝馬の脚は、小さく震えていた。

    無理をさせてごめん、と調教師は牝馬を抱き締めた。

    それでも有馬記念が始まる頃には涙を拭って、牝馬もまた堂々とした様子で牡馬に寄り添って見せたのだ。


    その牝馬は3月、ドバイに向かうことが決まっている。

    グランプリホースになった彼の次走が、ドバイWCに決まったからだ。

    その帯同を務めることになっていた。

    帯同として異性がついていくケースは非常に稀だ。

    それでも牝馬が連れ添うのは牡馬にとっても大事なことだと、その馬主も調教師も主張して帯同が決まった。

    しかしそれを面白く思わない陣営もいる。


    「うちの牝馬の次走はdice1d99=11 (11)

    〜39:フェブラリーS

    〜99:天皇賞・春

  • 120◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 13:46:12

    「うちの牝馬の次走はフェブラリーSです。その練習相手をお願いしたかったのに……」

    三冠牝馬の年明け初戦は砂のG1・フェブラリーS。
    これがダート初挑戦だが、三冠牝馬自体の血統はザ・ダート。
    芝の王道G1が春の中頃までないため、試しに出走することにしたようだ。

    「春先には戻って来てくださいね。お願いしますよ!」

    若い調教師と三冠牝馬の馬主に念を押される。
    調教師は苦笑いを浮かべながら、グランプリホースの陣営と共にドバイへと旅立つ牝馬を見送った。


    ドバイの大地で牝馬はレースには出ない。
    招待もされていないし、まだオープン馬でもないからだ。
    ただの帯同馬である牝馬は、そのため渡航費も免除されない。
    牝馬のオーナーは「レースに出もしないのに大金を出す理由がない」と言うだろうと予想をつけていた。
    そして調教師がそれで悩むことも、牡馬の調教師はお見通しだったのだろう。
    費用は全額牡馬陣営が負担すると言うことで、牝馬は憂なくついていくことができたのだ。

    ドバイの大地は、牝馬にとっても牡馬にとっても初めてくる場所。
    だが牝馬は謎の落ち着きを見せ、現地の水にも飼い葉にもあっさりと馴染んだ。
    最初は戸惑っていた牡馬も、牝馬がそんな調子だからか次第に落ち着き、2日目の夜ともなると心地よさそうに馬房で寝転がっていた。
    牡馬の調整は陣営が思っていた以上にスムーズに進む。
    物怖じしない性格のため、側に調教師や厩務員がいな環境でも牝馬はいつも通り。
    日本にいる牝馬陣営から彼女を預かった女性厩務員は、感心したように牝馬の背を撫でた。

    「──ちゃん、きっと元気に厩舎に戻してあげるからね」

    美浦の──厩舎からたった 1頭だけ、牡馬の陣営と共にいる彼女を想って、女性厩務員はその日、馬房の中に彼女の調教師の写真を飾った。

  • 121◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 13:46:50

    3月下旬。ドバイが最も盛り上がる 1日が始まった。

    牡馬が出走するドバイWCは最後に開催される。

    昼ごろは目も眩むほど暑いドバイの大地だが、午後になると一気に涼しくなる。

    馬着に身を包んだ牝馬に見送られ、牡馬はネオンの光る舞台へと足を進めた。


    このレースで牡馬は、神戸新聞杯、菊花賞、有馬記念と同様、後方からの追い込みでレースを進めた。

    対戦相手には昨年のドバイWC覇者もいる。

    厳しい展開になるかと思われたが、牡馬の末脚は世界にも通用した。


    その着差はdice1d10=9 (9) 馬身。

    力強い走りがもたらした感動の雨は、第一報として日本にも届いた。

  • 122◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 13:51:09

    (通勤中にスマホぽちぽち分は以上なのだ)
    (また夜戻るのだ)

  • 123二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 14:03:46

    お疲れさまですもん

  • 124二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 16:02:51

    ほしゆ

  • 125二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 16:31:12

    乙です
    菊花賞馬くんちょっと強すぎて引いてる
    ダイスに愛されすぎてなーい...?

  • 126二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 16:59:44

    ここまでの菊花賞馬くん

    神戸新聞杯8馬身差
    菊花賞10馬身差
    有馬記念10馬身差
    ドバイ9馬身差

    う、う〜ん、最強!
    これで3歳春の戦績が良かったら年度代表馬だったろ

  • 127二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 18:06:45

    クラシック圧勝古馬相手にも圧勝だから年度代表に選ばれててもおかしくない...あー同世代に牝馬三冠...でもたぶん有馬に出てない...
    めっちゃ紛糾しそう

  • 128二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 23:02:02

    保守

  • 129二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 23:11:22

    有馬とドバイの出走馬によってはレーティングがヤバいことになってそう

  • 130◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 23:36:54

    (釈放、もとい帰宅したのだ、保守ありがとうなのだ)

    (ここより先のダイス設定を開示するのだ)


    牝馬の勝利条件

    ・ダイス:dice1d99

    ・基本は出目55以上で勝利

    ・練習相手や帯同を務めた馬の着差合計が補正値となる

    ・補正値としてカウントする着差は、牝馬の前走終了後からレース当日までに勝った馬であることが前提

    ・出目+補正値が勝利条件を超えていれば勝利とする

    ・ただし、予め勝つと決められた重賞レース以外の重賞では65または75以上を勝利条件とする

    現在決定している重賞(左数字は勝利ダイスの出目/65:G1無冠を引いているため、この牝馬はG1に出走できても勝利できない)

    25:中山記念

    39:函館スプリントS

    47:キーランドC

    49:オールカマー

    重賞を10勝することになっているので、残り6勝は帯同時に出走可能なレースとする


    帯同を務めた馬の着差について

    ・4歳春まではdice1d10で固定

    ・4歳春以降は馬の状況をダイスで求め、該当する出目を最大値とする

    例)dice1d3=1 (1)

    1:衰え気味→最大着差3

    2:成長力持続→最大着差5

    3:開花→最大着差10

  • 131◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 23:37:40

    3月も残りわずかの頃。牝馬は牡馬と共に美浦に帰ってきた。

    日本では牡馬の話題はもちろん、その帯同馬を務めた牝馬にも注目が集まっているらしい。

    牝馬はどこにでもいる3勝馬だ。だが牡馬陣営はこの牝馬こそが勝利の鍵だと方方で言っていると言うのだから、牝馬の調教師は頭を抱えた。

    ひっきりなしに舞い込む取材依頼も、その悩みに拍車をかける。

    美浦の多くの厩舎から、次の併せ馬に誘われているのだ。

    普通、併せ馬は同厩舎の馬と行うものだが、牝馬が三冠牝馬やあの牡馬と並走しているように、そのルールがきっちりと定まっているわけではない。

    そも、自厩舎に並走可能な馬がいるなら、他厩舎に声をかける理由などないのだから。


    「次走はあの三冠牝馬と決まっているし……それにしてもあの馬のフェブラリーSはdice1d10=10 (10) +1着だったか」

  • 132二次元好きの匿名さん23/01/14(土) 23:39:22

    極端すぎる…

  • 133◆0y66DYsnuQ23/01/14(土) 23:50:41

    牝馬が牡馬の帯同馬を務めるためにドバイへの準備をしていた頃、三冠牝馬は初のダートレースに出走していた。

    日本とドバイという違いはあれど、練習相手を務めた馬のどちらもが砂に挑戦したというのは、少し面白い。

    だが三冠牝馬陣営にとって、その結果はあまり面白くなかったようだ。

    若い調教師は、牝馬が帯同していれば、と言っていたが、調教師はそれを強い口調で否定した。


    「お前のその言い分じゃ、馬が三冠馬になったのもうちの牝馬がいたからだ、って言ってるようなもんだ。俺が言えた義理じゃないけど、自分の管理馬を貶すのはやめろ」


    三冠馬になったのは、紛れもなく三冠牝馬自身の実力によるものだ。

    その並走相手を務めたのがたまたま牝馬だっただけ。

    もし力になれたのだというなら、それは最終調整がしやすいように場を整えたに過ぎないのだ。


    「履き違えるな。うちの馬にパワーアップの効果なんかない。もちろんドーピングなんかじゃないし、特殊効果だってない。……管理調教師が、馬の力を信じなくてどうすんだ」


    若い調教師はハッとした顔で調教師を見た。


    「……フェブラリーSに出走したのは、あの馬の血統がダートに寄っていたからだろ? だが11着。そうなった原因がどこにあるかの洗い出しは? 距離は、馬場は、脚元の不安や不利は? 血は全てを証明しない。その馬の走りだけが、その馬の形を取るんだ。牝馬三冠達成を見ても、両親とは違って芝馬なだけかもしれないんだから」

    「そう、ですね……すみません、なんだか八つ当たりみたいなことを言って」


    少しだけスッキリした顔で、若い調教師は改めて口を開いた。


    「うちの次走はdice1d6=1 (1) です」

    1:天皇賞・春

    2:安田記念

    3:ヴィクトリアマイル

    4:宝塚記念

    5:キングジョージ&クイーンエリザベス2世

  • 134◆0y66DYsnuQ23/01/15(日) 00:24:11

    三冠牝馬の次走は天皇賞・春に決まったらしい。
    いきなりの3200mに不安はないのかと調教師が聞くと、若い調教師は決意の滲む表情で頷いた。

    「馬主は牝馬を5歳シーズンも走らせる予定で、4歳になった今年は、いろんなレースに挑戦させたいと言っているんです。なのでこれも挑戦の一つ。ここで好走するようであれば、宝塚記念も視野に入れようかと考えています」
    「そうだな、天春でいい線に行くならそこが自然か……安田記念とかはどうするんだ?」
    「正直、現時点では結果に寄るとしか……もし上位に食い込めても行き足がつかないのであれば、そこはラッキーで実際には足が合わないと判断します。そうなれば安田記念かヴィクトリアマイルですかね」

    2人は話し合い、並走のスケジュールを立てると別れた。

    天皇賞・春まではそう時間はない。
    牝馬もそろそろ新しいレースに出る準備をしなくては。
    馬房の扉にもたれ、まどろむ牝馬を見つめながら、調教師は厩舎の扉を閉めた。

  • 135◆0y66DYsnuQ23/01/15(日) 00:24:54

    天皇賞・春当日。牝馬は京都競馬場に来ていた。
    今回ももちろん、三冠牝馬の帯同を務めるためだ。
    実はこのレースには、昨年の菊花賞馬でもあるあの牡馬も出走している。
    帯同を務めた馬同士が合間見えるのは初めてのことだったが、前から三冠牝馬の帯同馬をする約束をしていたこともあり、今回は牡馬陣営とは絡んでいない。
    牡馬の馬主には大変残念がられたが、信頼関係がものを言うこの業界において、約束をすっぽかすのはタブー。
    そういうこともあって一応納得はしてもらえたが、その次走はこちらで、とちゃっかり約束を取り付けられた。

    「抜け目ないよなあ……お前も大人気だな」

    フルン、と牝馬が鼻を鳴らす。
    すっかり移動することにも慣れた牝馬は、今日もマイペースに過ごしていた。
    久々の芝レースに興奮する三冠牝馬に寄り添い、その背中が遠くなるまで見送る。
    まるで誘導馬だな、と調教助手は揶揄うように言ったが、それもあながち間違いじゃないような。
    牝馬はそんな調教師の心など知りようもない。
    だから飼い葉桶を揺らして、強かに食事を要求した。

  • 136◆0y66DYsnuQ23/01/15(日) 00:25:26

    このレース、結果から言うと三冠牝馬と例の牡馬の一騎討ちとなった。

    ワンツーフィニッシュで迎えたゴールイン。

    1着馬となったのはdice1d2=1 (1)

    1:三冠牝馬

    2:G1・3勝の牡馬


    2着馬との着差はdice1d5=3 (3) 馬身差。

    2着馬が3着以下につけた着差はdice1d10=6 (6) 差だった。

    (帯同馬が2頭いるため、 1着馬の上限値を半分の5とする)

  • 137二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 00:26:14

    これはセラピー効果ですわ

  • 138二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 00:36:22

    勝利の女神過ぎて笑っちゃう

  • 139二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 01:07:39

    この子と調教した馬の馬券買えば確実に当たりだなあ…

  • 140二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 08:05:46

    それ、外部からわかるんか?って言うね

  • 141二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 12:16:37

    パーフェクトホースセラピーがガチであることを教えてくれる勝ち方だな

  • 142二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 13:30:46

    どういう効果なんだろう……
    牝馬ちゃんに良いところを見せたいと思って頑張らせる魔性の女タイプなのか

  • 143二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 18:50:03

    ・ケツ叩いてくれる肝っ玉母ちゃん
    ・完璧な対応で瀟洒なメイド
    ・存在するだけで癒しを与える不思議ちゃん
    …想像できる可能性は無限大やな

  • 144二次元好きの匿名さん23/01/15(日) 23:08:03

    保守

  • 145二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 01:06:12

    引退後誰をつけるかで揉めそう
    というか引退させてくれるのか不安だ

  • 146二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 02:16:40

    現役引退しても厩舎の調教助手(馬)みたいになりそうだな…

  • 147二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 10:40:01

    このレスは削除されています

  • 148二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 20:37:07

    馬初の調教師助手になるかもしれないな
    ペンギンが軍の役職持つぐらいだから全然ありうるで

  • 149二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 20:37:59

    マキバオーもやってるしいけるいける

  • 150二次元好きの匿名さん23/01/16(月) 21:09:00

    >>145

    繁殖入りしたら、どんな種付け嫌嫌牡馬も彼女相手には大人しく跨るし、なんなら第2ラウンドもするとか、はたまたどんな牝馬も彼女が付き添いすれば大人しく付けられるし必ず受胎する、みたいなとんでもエピソードを作り上げたりして。

  • 151二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 03:20:05

    >>145

    勝利の女神の産駒とか幸運の星の下だもんな…

    配合によっちゃクラシック三冠や凱旋門制覇の可能性がある

  • 152◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 11:26:17

    (帰宅したのだ)
    (会社のベッド固すぎなのだ)
    (ちょっと休んだら完走に向けて頑張るのだ)
    (保守ありがとうなのだ)

  • 153二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 12:11:23

    お疲れ様なのだ。
    何はなくともまずは体調第一にして...

  • 154二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 12:14:24

    生きてて良かったのだ……まずはゆっくり休むのだ

  • 155◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 13:08:03

    春の天皇賞を制した三冠牝馬の姿に、多くの観客が声援を送る。

    フェブラリーSの惨敗を見るに、三冠牝馬はやはり芝にこそ適正が高く出たらしい。

    力強い踏み込みは明かる未来を陣営とファンに予感させ、その春への期待はますます高まった。


    一方の牡馬陣営は、3馬身差での決着に歯がゆい思いを感じていた。

    菊花賞の勝ち方から見るに、牡馬は長距離が不得手だったわけではない。

    むしろ得意のロングスパートを繰り出し、悠々とゴールを目指していた。

    ではなぜ3馬身差2着となったのか。それはひとえに、牡馬の臆病さが原因になっていた。

    ドバイから帰国しての初戦。その強い勝ち方にファンは熱狂し、淀に詰めかけた数は数えきれないほど。

    スタンド前にかけつけた人々からもたらせる歓声という名の騒音が、牡馬のペースを狂わせていた。

    特に三冠牝馬との競り合いとなったラスト200mを、その鞍上にいた騎手は痛みとなって思い返した。

    あそこで、あそこで牡馬が横っ跳ねをしなければ……三冠牝馬の気合の入ったタックルにだって、もしかしたら耐えられたかもしれない。

    過ぎ去った時間を惜しみながら、しかし牡馬陣営は次に向けて再び歩き出した。


    一方の牝馬も、間もなくしてその春の初戦を迎えた。

    なんてことない、4歳以上のオープンレース。

    前走の惨敗から人気は2桁順位だったが、牝馬は落ち着いた様子でその日を迎えた。

    乗りなれた騎手はその様子に内心安堵する。

    ひどい負け方をした馬は、えてしてレースを嫌がるようになる。それが賢く、根性に満ちた馬であればあるほど。

    だが幸いなことに牝馬は何ともない様子を見せ、騎手の手綱にも問題なく反応した。

    じゃあ間違いなく勝てる、というほどの自信は得られなかったが、騎手はまずまず、の顔でゲート入り。

    そして解き放たれた向こう側の、未来へと続くゴールに向けて駆け出して行った。

    dice1d99=7 (7)

    (55以上で勝利/ドバイWCの9+天春3=12が補正値)

  • 156二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 13:13:43

    うーん…

  • 157◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 13:16:31

    牝馬が出走したのはdice1d3=3 (3) mのレース。

    1:1600

    2:1800

    3:2000


    はた目から見ても調子のよさそうな牝馬だったが、負けた要因はdice1d99=37 (37)

    〜79:落鉄だった。蹄をボロボロにしながら、ビリっけつでも完走した。

    〜99:心房細動だった。幸い倒れることなく、ふらつきながらも完走した。


    この結果を受け、調教師は長い間休ませようとした。だがオーナーがそれを許さない。

    回復次第、次のレースに出せというのだ。

    練習相手や帯同の件でオーナーにだいぶ無理を言っている調教師は、この要望を飛ばせない。

    獣医と相談しながら、牝馬をレースに出し続けるしかなかった。


    dice1d99=50 (50)

    (55以上で勝利/前走で補正値を使っているため補正値なし)

  • 158二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 13:18:25

    このレスは削除されています

  • 159◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 13:18:41

    4歳になって2戦目のレースはdice1d3=3 (3) mだった。

    1:1600

    2:1800

    3:2000


    だが結果は1/2馬身差。ほんの少しだけ届かなかった。

    今回は幸いなことに不利は受けていない。調教師は中10日で次走に出すことにした。


    dice1d99=39 (39)

    (55以上で勝利/前走で補正値を使っているため補正値なし)

  • 160二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 13:18:56

    良くないループに入った

  • 161◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 13:22:30

    3戦目のレースはdice1d3=3 (3) mだった。

    1:1600

    2:1800

    3:2000


    初戦、2戦目と2000mのレースで惜しい結果が続いている。

    そして3戦目も3馬身差敗北と、3連敗を喫していた。


    「もう疲労がたまりすぎている……」


    季節は6月。

    あと数日で宝塚記念が始まろうとしていた。

    このレースにはdice1d3=1 (1)

    1:三冠牝馬が春二冠を目指して出走する。

    2:牡馬が国内古馬レースでの勝利を目指して出走する

    3:練習相手を務めた馬はどちらもでない。

  • 162◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 13:51:33

    三冠牝馬の帯同として牝馬は京都競馬場に来ていた。

    ここに来るのは天皇賞・春以来だ。たった1か月前のことなのに、連戦連闘の影響か、過去のことのように思える。

    牝馬はこの翌週に4戦目を控えていた。調教師からすれば避けたいレースだったが、勝利を求めるオーナーサイドとの話し合いは決着がつかず、転厩を匂わされたら従うほかない。


    「ごめんな」


    文字通り帯同している間だけ牝馬は休める。

    食べやすいようにカットされた青草入りの飼い葉桶を揺らしながら、牝馬は真意の読めない深い瞳で、調教師を見つめ返した。



    このレースで三冠牝馬は春二冠を達成した。

    芝にも、淀にも、そして中長距離にも適していることを証明するような強い脚。

    三冠牝馬はこのレースで後続にdice1d10=10 (10) 馬身差をつけ、鼻息を鳴らして牝馬の元に戻ってきた。

  • 163◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 13:56:11

    予定通り、宝塚記念の翌週。牝馬は4戦目となるレースに出走した。

    距離はdice1d3=3 (3) mで、調子はdice1d99=70 (70) 状態。

    1:1600

    2:1800

    3:2000


    ~19:あまり良くない

    ~79:そこそこ良い(補正値+5)

    ~99:かなり良い(補正値+10)


    その結果は──

    dice1d99=3 (3)

    (55以上で勝利/宝塚の10+調子補正が補正値となる)

  • 164二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 13:57:07

    なかなか上手くいかないな

  • 165二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 13:58:43

    オーナーも必死よなぁ

  • 166◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 14:05:46

    牝馬はdice1d99=30 (30)

    〜79:裂蹄を発症し、競争中止となった。

    〜99:落馬し、競争中止となった。


    ゴールまで残り200mの距離。最後のカーブをまがってすぐのことだった。

    この結果で牝馬はdice1d99=31 (31)

    ~79:秋まで完全休養

    ~99:翌春まで完全休養


    オープン入りまで残り1勝。重賞レースに出走する馬ばかりが注目されがちだが、こうしてあと一歩のところで足踏みしている馬は、牝馬以外にも大勢いる。

    それが競馬の難しさであると同時に、きっと、ファンにとっては楽しさでもあるのだろう。

    馬を所有し、管理している側からすれば、あと少し、もう少しだからこそ歯がゆい。

    悔しそうに牝馬を見送ったオーナーの横で、調教師は申し訳ない思いとは裏腹に、そっと安堵の息を吐いた。

  • 167◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 14:43:13

    秋。美浦に帰厩した牝馬を、牡馬が待ち構えていた。


    「待ってましたよ!」


    その隣には牡馬の馬主がいる。管理調教師が苦笑いしているのを見るに、一応止めはしたのだろう。

    だが牝馬を併せ馬の相手に選ぶ際、調教師のもとにまっすぐと言いに来た馬主のことである。

    きっと止めても聞かなかったからこうなっているのだ。そう悟り、調教師は頬を掻いた。

    牡馬はdice1d5=3 (3) を目標にしているらしい。

    1:凱旋門賞

    2:天皇賞・秋

    3:ジャパンカップ

    4:BCターフ

    5:BCクラシック


    「帯同、頼みますね!」


    そういって調教師の手を握る馬主に苦笑いを返しつつ、調教師は脳内でスケジュールを組む。

    牝馬の練習相手は牡馬だけではない。三冠牝馬との兼ね合いも考えなくてはいけないし、それに、もう1頭併せる予定の馬がいた。

    同厩舎の2歳牡馬だ。厩舎に来たばかりのころに夜泣きして、牝馬に泣き止ませてもらっていた、あの。

    いよいよ新馬戦となった今、その馬のオーナーが牝馬のうわさを聞きつけ、調教師に頼み込んだのだ。


    「まずはこの馬の帯同からだな」


    バンテージを巻いた牝馬はひと鳴きして、調教師の言葉に答えた。


    はたしてその2歳新馬戦の結果は── 勝ち。

    2歳牡馬は練習通りの競馬でゴールを目指して、2着馬にdice1d10=1 (1) 馬身差をつけて勝ったのだった。

  • 168◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 14:48:39

    2歳牡馬が新馬戦を勝ったころ。時を同じくして三冠牝馬の次走も決まった。

    三冠牝馬はdice1d5=5 (5) に出走するそうだ。

    1:凱旋門賞

    2:天皇賞・秋

    3:クイーンエリザベス杯

    4:BCターフ

    5:BCクラシック


    「あっちはジャパンカップで、こっちはこれで……するとこの週はこっちかな……いやアイツもdice1d2=1 (1) に出るからそれのスケジュールも組まないと」


    2歳牡馬の次走も決定。新馬戦の勝ち方から、オーナーは2歳G1に出すつもりのようだった。

    その分のスケジューリングもしなければいけないし、牝馬自身のレースだってある。

    さあ忙しくなるぞ、と調教師は馬房に横たわる牝馬を見て言ったが、牝馬は夢の中で聞いていなかった。

  • 169◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 14:49:11

    2歳牡馬出走予定ダイス
    1:朝日杯FS
    2:ホープフル

  • 170◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 15:35:04

    「えっ!? アメリカに?」
    「ええ、まあ……あの馬がBCクラシックに参戦するので、その帯同を務めます」
    「今年は確か……」
    「チャーチルダウンズ競馬場ですね。11月4日なので、ジャパンカップまでには戻れますよ」

    そう言うと、牡馬の馬主は安心したように笑った。

    牝馬の今のところのスケジュールはこうだ。
    まずは三冠牝馬の帯同でアメリカに。現地のレースにはまだ出れるような状態じゃないから付き添いだけだが、向こうでの主な練習相手も牝馬が務める。
    帰国した後は牡馬の帯同で東京競馬場入り。可能であればジャパンカップ当日のキャピタルステークスを狙っていきたいところだ。
    このオープン戦は1600m。だが2000mでの4連敗を考えると、もしかしたら牝馬は短い距離があっているのかもしれない。
    それが終われば1か月後には中山。後輩の初G1に付き添う。

    「なかなかハードなスケジュールだよなあ……でもレースに出ない分、足のケアは十分にできるはずだ」

    美浦を出るまであと1か月はある。その間に牝馬の調子を上げ、来るオープンに向けて調教師は決意を固めた。

    そして時は流れ、11月。牝馬は三冠牝馬とともにアメリカに来ていた。
    その年のBCデーはチャーチルダウンズ競馬場。その最終レースであるBCクラシックは、ケンタッキーダービーに次いで最も盛り上がるレースだといわれている。
    1番人気の馬は同年のプリークネスS勝ち馬。この時点ですでにG1・3勝の優駿だ。
    2番人気はG1・5勝の5歳馬。今年に入ってから無敗とあっては、陣営の期待の入りようはすさまじい。
    そして3番人気に入ったのは三冠牝馬と同じく4歳の牡馬。今年ウルグアイから移籍してきたらしい。
    現地で21頭目の無敗三冠馬になると、移籍初戦のUAEダービーこそ4着だったが、あとは無敗。
    かなり勢いに乗った馬だそうで、三冠牝馬の調教師はこの馬をマークしているという。
    その三冠牝馬の人気はそう高くない。これまで芝でしか勝っていないこともそうだが、フェブラリーSでの負けも響いているのだろう。
    しかし三冠牝馬の陣営は強気だ。

  • 171◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 15:35:19

    「芝に適正があるのは否定しない。けど、砂にまったく適性がないかと言ったら違う。何より……勝気な顔でここにいるアイツを思うと、いける気がするんだよ」


    三冠牝馬は首を下げず、顔をはっきりと上げ、前を見ていた。

    その隣で牝馬がのんびりとくつろいでいる。その対比を笑ったらいいのか、どうしたらいいのか。

    調教師が思うに、三冠牝馬は今、dice1d3=3 (3)

    1:衰え気味に見えた。(→最大着差3)

    2:成長力が持続している状態に見えた。(→最大着差5)

    3:まさに開花の時期を迎えた、といったところだ。(→最大着差10)


    であればどのようなレース展開になるか。悩んでいるころには、いよいよレースの時間が近づいてきた。

    牝馬に見送られ、三冠牝馬がしっかりとした足取りで向かう。

    その後ろ姿からは、確かな自信が見えた。

  • 172二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 15:37:49

    オーナーもオーナーではらわた煮えくりかえってそうだな...

  • 173二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 15:38:40

    フライトラインと配合させよう

  • 174◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 15:52:33

    三冠牝馬はこのレースを勝った。

    牝馬が付き添っていた影響か、この日の三冠牝馬の調子は稀に見るほどよかった。

    三冠を達成した時にも引けを取らない、と管理調教師は言う。

    その言葉通り、初の土ダートでも三冠牝馬は臆せず前を目指す。

    完全アウェーの中で力強く走り続け、彼女は後続馬にdice1d10=5 (5) 馬身差をつけた。



    日本馬として初のBCクラシック制覇後。短期放牧に出された三冠牝馬を見送ると、牝馬は東京競馬場に向かった。

    ジャパンカップに出走する牡馬の帯同もそうだが、牝馬は予定通り、その同日に開催されるキャピタルSに登録していた。

    検疫明けからすぐの出走とあって、なかなかハードなスケジュール。

    そんな牝馬の調子はdice1d99=19 (19) 状態。

    ~19:あまり良くない

    ~79:そこそこ良い(補正値+5)

    ~99:かなり良い(補正値+10)


    メインレースに出走する牡馬はどうかといえば、dice1d3=3 (3)

    1:衰え気味に見えた。(→最大着差3)

    2:成長力が持続している状態に見えた。(→最大着差5)

    3:まさに開花の時期を迎えた、といったところだ。(→最大着差10)


    2頭のレースはそれぞれどんな風になるか。

    牡馬の調教師と話している間に、時間はあっという間に過ぎていた。

  • 175◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 15:54:52

    今年5戦目となったキャピタルSで、牝馬はdice1d99=4 (4)

    (55以上で勝利/BCクラシック5+JC着差が正式な補正値)


    続くメインレース・ジャパンカップを勝った牡馬は、後続にdice1d10=9 (9) 差だった。

  • 176二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:13:15

    文字通り力を与えているかのような感じがするな
    幸福の王子像の顛末を見ているような不安がある

  • 177◆0y66DYsnuQ23/01/17(火) 16:18:51

    5戦連敗を刻んだ牝馬だったが、牡馬は見事にJCを制した。

    9馬身差の圧勝劇に再びファンは沸き立った。もちろん牡馬の陣営も大喜び。

    牝馬の調教師も、調整役を務めた馬の調教師として誇らしい気持ちがないわけじゃない。

    しかし、やはり、自分の馬が勝つところを見たかった。


    キャピタルSで牝馬が負けたのは前走からかなり間が空いたからだとオーナーは言う。

    そしてdice1d99=11 (11)

    〜59:「芝ならクリスマスカップ。1600mにもう1度出せ」

    〜99:「砂ならフェアウェルS。1800mにもう1度出せ」


    後輩のG1に合わせ、牝馬は年内6戦目となるレースに出ることになった。

    レース当日、牝馬の調子はdice1d99=88 (88) 状態。

    ~19:あまり良くない

    ~79:そこそこ良い(補正値+5)

    ~99:かなり良い(補正値+10)


    その結果はdice1d99=92 (92)

    (55以上で勝利)

  • 178二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:19:28

    圧勝だ!

  • 179二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:24:45

    お、本格化かな?

  • 180二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:33:15

    おお!ついに!

  • 181二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:48:19

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  • 182二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:48:33

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  • 183二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:48:53

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  • 184二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:49:10

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  • 185二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:49:31

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  • 186二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:49:59

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  • 187二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:50:07

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  • 188二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:50:36

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  • 189二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:50:53

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  • 190二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:51:26

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  • 191二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:51:47

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  • 192二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:52:54

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  • 193二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:53:20

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  • 194二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:55:54

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  • 195二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:56:13

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  • 196二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:56:52

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  • 197二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:57:09

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  • 198二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:57:41

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  • 199二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:58:16

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  • 200二次元好きの匿名さん23/01/17(火) 16:59:02

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