【SS】ねぇ、ボブ｜あにまん掲示板

1二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 19:25:45

アンタってグエル・ジェタークなんでしょ？
パーメットスコアどれくらいまでいけるの？
え⁉︎使ったことないの⁉︎
じゃあこの動き（VSファラクト）もこれ（VS親父）も全部自前なの⁉︎

ちょっと、シミュレーションに付き合ってくれない？この前スレッタ・マーキュリーに負けちゃってさ

……へぇ、逃げるんだ
テロリストが怖いんだ〜
おぼっちゃんだもんね〜仕方ないよね〜

……そう来なきゃ！

2ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:26:49

ねぇ、ボブ
分かった？これがアーシアンとスペーシアンの差なの
ちょっと強いからって良い気にならないでよね！
13敗1勝？……聞こえない聞こえな〜い！
最後に勝った方が強いの‼︎
ルールだってアンタに合わせてアンテナの破壊にしてやったんだし！
それにガンダムとパーメット使わないハンデがあったんだからそれぐらい許容範囲でしょ⁉︎

3ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:28:19

ねぇ、ボブ
早くシミュレーター行こうよぉ〜
まだそれ終わらないの？
土いじりなんて何が楽しいんだか
……何よ
……トマト？
…………美味しい…

4ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:29:18

ねぇ、ボブ
スレッタ・マーキュリーってどんなヤツなの？私、踊ってる動画と戦う所しか知らないからさ
……へぇ……ふーん……
シミュレーター行くよ‼︎
今日こそボッコボコにしてあげる‼︎

5ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:30:59

ねぇ、ボブ
ダリルバルデってどんな機体？
プリンスにアンタの資料を強請ったんだけど、アンタって色々乗ってるじゃん？その中で1番……ほんのちょっぴりだけね！…カ、カッコいい……じゃない！えっと……スゴい…動きしてたから……

赤くなんてない‼︎
……あ、ごめん。機体の話か

6ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:34:14

ねぇ、ボブ
アンタの誕生日っていつ？
……遠いなぁ…んん！私が聞いたのは『ボブ』の誕生日なの！『グエル・ジェターク』じゃなくて！
……へぇ、決めてないんだ
じゃあ来週ね！
……そうよ。作戦の日よ。
とびっきりのバースデープレゼント、期待してなよ！

7二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 19:37:04

俺はボブじゃない❗️

ベネリットグループ御三家の御曹司グエル・ジェタークだ‼️

その無い胸に、魂に刻んでおけ‼️

8ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:38:40

ねぇ、ボブ
アンタにとってジェタークって……何？
ごめん。変な事訊いた
今いるのってジェターク社の貨物船じゃん？少し感傷とかあるのかなって
……そう。
ねぇ。今のアンタに居場所はある？
私、ちゃんとアンタの帰れる場所になってる？

9ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:42:14

ねぇ、ボブ……
早く逃げなよ
作戦は……失敗……したんだからさ
私は無理……
まさかジェタークがガンダム作ってるなんて……
被弾しまくるし……
パーメットスコア上げすぎた……
心臓バクバク……血も止まらない……

……2人で？……ハハッ！やっぱアンタはおぼっちゃんだ！甘い事言って……現実見ろっての‼︎
……そう………そんなに私を連れて行きたいなら、3番格納庫に行きなよ
そこにプレゼントがあるから……さ…
早く……行けっての‼︎

ねぇ、ボブ
逃げたい時は……逃げて良いんだよ……
アンタは……逃げれるんだから……

10ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:45:57

アイツ……そろそろ着いたかな……

誕生日おめでとう……ボブ……

ハッピーバースデートゥーユー……
ハッピーバースデートゥーユー……
ハッピーバースデー
ハッピーバースデー……

うわ……、壁突き破って来やがんの……
めちゃくちゃ怒ってるじゃん……

……はいはい。どうせ私達はゴミ虫ですよ‼︎

でも……！

アイツは違う‼︎

……アイツを…舐めんな‼︎あの機体に乗ったら……‼︎アンタなんか……‼︎ボッコボコにするんだから‼︎

11二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 19:48:06

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12ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:48:29

……ハッ！マジで来てるじゃん……！
うん。その赤色、似合ってるよ

でも……少し遅かった……かな…

ねぇ……ボブ…………
ハッピー……バース──

13ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:50:48

ソフィに言われた通りに、彼は格納庫にたどり着いた。
テロリスト仕込みのハッキングで扉を開け、照明を付ける。
照らし出されたのは1機のMS。
その真紅に彼は目を見張った。
肩のアーマー。頭部の円環と一本角。
間違えるはずも無い。
彼女は正しく、『とびっきり』のプレゼントを用意していた。

「ダリルバルデ……」

彼は機体に乗り、起動すると同時にAIの補助を切る。
自分ならできると言い聞かせる。
アイツが強いと言った自分ならば。

「待ってろよ。絶対に助ける‼︎」

鬱陶しいぐらい絡んで来い。
部屋の掃除も毎週2回してやる。
シミュレーションにも一日三回付き合ってやる。
お前のこと。地球のこと。もっと教えてくれよ。

だから……！

「一緒に逃げるぞ！」

14二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 19:51:37

このレスは削除されています

15ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:52:25

機体の性能は以前乗った時よりチューンナップされているようだ。だが彼はそれを完全に掌握する。

予想より早く彼女の元へ向かうことができている。
これなら間に合う。

彼はそう思った。

だが彼に降りかかる現実はいつだって非情だった。

彼女の元に着いた時。
彼を出迎えたのは、ルブリス・ウルのコックピットを踏み潰すシュバルゼッテだった。

16ねぇ、ボブ23/01/13(金) 19:55:12

白い悪魔はこちらに気付くと足を上げて向き直る。
糸を引くように赤い液体が滴るのを見て、彼は絶句することしかできなかった。

そんな彼に通信が届く。同じジェターク社製だからだろう。通信波長も合っているわけだ。

「まだ生き残りがいたか‼︎ちゃんと全員殺さないとジェターク社は落ちぶれたままなんだよ‼︎兄さんの帰ってくる場所が無くなってしまうだろぉ⁉︎」

その声を聞く事ができなかった。
悲しみで一杯だった。

「……守れなかった……」

『逃げたら１つ』
2人は助からない。

「最後の1人だ！名前ぐらいなら聞いてやるぞ‼︎」

『進めば２つ』
彼女の仇を討ち、自分だけが生き延びる。

「……なぁ、ソフィ」

「一緒に帰ろうな」

目を瞑り、深呼吸をする。
そして眼前の仇敵を睨みつけ、彼は宣言する。